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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部

336 ◆V9ncA8v9YI:2016/05/24(火) 23:03:01
オカールを落とした勢いそのままに、ミヤビはナカサキの背後にまで回り込んだ。
本来ならば一騎討ちの真剣勝負に水を差すなんて気が引けるのだが、
緊急時ゆえにそうせざるを得なかった。

「先に謝る!クマイチャンごめん!」
「「!?」」

ナカサキは両手の曲刀でクマイチャンの剣を受け止めるのがやっとだったので、
背後からくる脇差を防御するために手を回すことは出来なかった。
だが、ナカサキにはこんな状況でも使える防御法が残されている。

(背中の筋肉を強化する!)

背筋を一瞬にして逞しく膨らますことによって、
脇差程度の刃ならはね除けられる身体に変化する。
これもナカサキの必殺技である「確変」の応用だ。
全体の筋肉量のバランスから、腕の力がやや落ちるのが難点ではあるが、
いつどんな時でも自由にガードを固められるのは非常に効果的だ。
おかげでちょっとやそっとのダメージなら無視することができる。
もっとも、ミヤビの攻撃が「ちょっとやそっと」に当てはまるかと言うと、そうでは無いのだが。

「はっ!!」

ミヤビは通用しなかった脇差をそこらに投げ捨て、
その代わりに自らの顎でナカサキの背中に斬りかかった。
ミヤビの顎に仕込まれた鉄製の刃は通常の刀の何倍も鋭いため、
硬くなった背中もバターのように切断し、大量の血を流すことに成功する。
端から見れば非常に馬鹿らしい光景かもしれないが、これが何よりも効くのだ。

「あ……あぁ……」
「いくら防御力を強化しても私の刃は防げないよ。
 まぁ、"海岸清掃"や"JUMP"、"Steady go!"で場を掻き回されたら流石に面倒だったけども、
 クマイチャンとの決闘中だったからそんな余裕は無いよね。」
「ミヤビ!ナカサキとは私が戦ってたのに!」
「だからさっき謝ったじゃないか。」
「もう!」

ここまでの一連の流れを見て、マイミはひどく絶望していた。
せっかく善戦しかけていたというのに、
ミヤビが少し本気を出しただけで連合軍が壊滅状態になったことがSHOCK!だったのだ。
大半の若手は殺人オーラにやられ、オカールは落とされ、ナカサキも今まさに船から追い出されようとしている。
残る戦力はマイミとアイリのみ。一体どうやって戦えと言うのか?

「くそっ……せめて私が泳げれば……!!」


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