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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部

306 ◆V9ncA8v9YI:2016/05/16(月) 22:56:10
「なんだ?……」

一部の箇所で「泡」が大きく広がっていることにミヤビは気づいた。
細かな泡の集合体はまるで真っ白いあの雲のように見える。
橋の全体を覆うほどには大きくないが、向こう側が見えにくくなっているため
何が行われているのか判別がつかない。

「あれは確か……」
「モモコ、知っているのか?」
「うん。だってうちのマナカちゃんを苦しめた張本人なんだもん。」

察しの通り、この泡を発生させたのは新人番長のリカコ・シッツレイだ。
彼女の扱う固形石鹸は菌以外の何者も殺せぬほどに弱いが、
味方をサポートする能力においてはなかなかのものを持っている。
例えば、泡の向こうにいる銃撃手の姿を隠すことくらいは簡単に出来るのである。

「弾丸!」

泡壁から2発の銃弾が飛んできた。狙いはミヤビとモモコだ。
いくら二人が強者とはいえ、撃ってくる場所もタイミングも分からぬ攻撃までは避けられない。
これは喰らうのも止むなしと思ったところだったが、
三節棍を振り回して弾丸を弾いたシミハムのおかげで、なんとか助けられる。

「団長!流石です!」
「助かった……あぁ、一安心。」
「いやモモコ、安心なんかさせて貰えないみたいだぞ……」
「げっ!」

ミヤビとモモコを狙う銃弾は2発程度では終わらなかった。
今まさにバン、バン、バンと連続で襲いかかって来ている。
発砲の勢いで泡の壁がかき消されるのではないかと期待したが、
リカコが発生させるスピードの方が上回っているため依然姿を確認出来ない。
故にベリーズも、このガンナー達が本業でないことには気づいていないだろう。

「マーチャンさん\(^o^)/すごい〜\(^o^)/」
「もう!全然見えないから撃ちにくい!!……もう覚えたからいいケド。」

一人目の銃撃手は帝国剣士のマーチャンだった。
銃自体はその辺で調達した安物ではあるが、
なんでもすぐ覚える天賦の才で、見事に扱えているのである。

「マホです……ごち。」
「メイメイさんんんんんんんマホの真似似てる(^o^)(^o^)(^o^)」

そしてもう一人。
ただの拳銃をライフルのように構えているのはメイ・オールウェーズ・コーダーだ。
番長きってのスナイパー、マホのモノマネをすることでその腕前までも再現しているのである。
格上・食卓の騎士の演技は1秒が限界だが、後輩のマネならいくらでも続けられるため
まだまだミヤビとモモコを追い詰めることが出来るのだ。


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