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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部
295
:
◆V9ncA8v9YI
:2016/05/07(土) 02:48:28
ミヤビは肉体を強化するために顎と胸に鉄板を埋め込んでいた。
この手術さえしなければより女性的な身体になっていた、と言うのは本人談だ。
そんなミヤビに並の手段でダメージを与えられないのは明白だろう。
「お手本を見せてあげますからね……エリポンちゃん、準備は?」
「は、はい!大丈夫です!」
アイリとエリポンは坂の上で、しっかりと立ちながら武器を構えていた。
普通の人間ならばすぐにでも転げてしまいそうな急斜面ではあるが、ゴルフで鍛えた彼女らには平気なのだ。
これくらいで安定感を失うようでは良いショットなど打てるはずもない。
「じゃあ帝国剣士のみんな〜手筈通りにお願い〜」
遠距離攻撃の手段を持たぬサヤシ、カノン、アユミン、オダはそれぞれが小さな球を3つずつ持たされていた。
その球がまさに、アイリとエリポンが得意するゴルフのボールだ。
アイリの出した合図とともに、手に持ったボールを二人に投げつけていく。
つまり、計12個の球が飛んでくる形になるのである。
「私が11球打つ。エリポンちゃんは1球をしっかり!」
「はぁ〜〜い!!」
いつもふにゃふにゃとした顔をしているアイリがカッと眼を見開き、愛用する棍棒を振り上げる。
彼女の眼にはヒト、そしてモノの弱点がハッキリ見えるという特性があった。
ゆえにミヤビのどこを狙って打ち付ければ良いのか手に取るように分かるのだ。
(人体急所から顎と心臓を除いた全てのポイント……一つ残さず打ち抜くよ!)
本心から来る強い殺気はシミハムの無でさえも消し去ることが出来ない。
神話上の雷神であるトールが操るようなイカズチがアイリから放たれ、
ボールよりも速いスピードでミヤビの急所にブチまけられる。
「ぐっ……アイリも本気なんだな……そっちがその気なら!!」
脇差を鞘から抜き、すべてのボールを打ち落とそうとミヤビは構える。
武器の刀身こそ短いが、だからこそ俊敏な動きで複数箇所への同時攻撃にも対応することが出来るのだ。
彼女の実力であれば問題なくこなせるような容易い仕事であったが、ここでアクシデントが起きる。
突如、ミヤビの目に光が差し込まれたのだ。
「ま、眩しい!?」
この光の正体はオダのブロードソード「レフ」によって反射された太陽光だ。
常に大嵐を巻き起こすマイミとの相性は最悪だったが、今はその懸念要素をシミハムが消してくれている。
そのためミヤビの視力を一時的に奪うことが出来たのである。
そんなミヤビにアイリのボールが容赦なく襲い掛かる。
「まったくもう、世話が焼けるなぁ」
このままミヤビにHITして終わりかと思いきや、その前にモモコが立ちはだかった。
そして足で床をバンと叩くことで、謎の強風を巻き起こしたのだ。
こうして起きた風の壁は思いのほか厚く、すべてのボールが空しくも落とされてしまった。
「う……モモコが助けてくれたのか……」
「どう?頼れるでしょ?」
「(借りを作るのは癪だが仕方ない……)あ、ありがとう」
「どういたしましてっ」
モモコとミヤビが会話を交わしているうちに、もう一球のボールが飛んできた。
それはエリポンがアイリより少し遅れて、鞘入りの打刀でスッ飛ばした一撃だ。
これもアイリの攻撃同様に防いでやろうとモモコは強く足を踏む。
「頼れるお姉さんがまた守ってあげるからね〜…………ぐえっ!」
風圧を発生させてガードしようと思ったが、なんとエリポンの打球はその壁すらも突き抜けてしまった。
流石に球の勢いはかなり殺されたようだが、モモコのお腹に当たること自体は成功する。
「モモコ!?攻撃をもらうなんて珍しい……」「痛ぁい……手抜きしたつもりは無いんだけどなぁ」
「という事は、あのエリポンって子のパワーはアイリよりも優れているって事か……」
「それは確かだろうね。なんか腕の筋肉とか凄いし。
でも大丈夫。いくら強いと言ってもマイミやクマイチャン程じゃ無いんだから。」
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