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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部

178 ◆V9ncA8v9YI:2016/03/29(火) 09:11:02
通称モモコ一派、正式名称"カントリーガールズ"。
リサやマナカなど、所属メンバーのほとんどが動物を利用した戦法をとっているが、
例外的にマイ・セロリサラサ・オゼキングだけは己の肉体を武器にしていた。
彼女の実父は優れた戦績を誇る戦士であり、
その遺伝子を濃く受け継いだことで、カントリーガールズ屈指の肉体派となったのである。
しかもマイは父から徹底的なコーチングまで受けている。
その結果として、マイの武器である哺乳類「マイ(自分自身)」には二種類の形態が存在していた。

「知ってる?人間の身体って細胞で出来てるんだよ?」

たった今トモを蹴り倒したばかりだと言うのに、既にマイはリカコの背後に移動していた。
全員でリカコを取り囲んでいたはずなのに、何故ここまでの接近を許してしまったのか?
それはマイが跳躍したからだ。
番長とKASTは前方、後方、そして横方向からの侵入を防ごうとしていたが、
マイはそれらではない上方向からやって来たのである。
マナカの操る無数の鳥による攻撃に神経を注いでいたこともあって、簡単に近づかれたのである。
そして、驚くべきはマイの異常なまでのジャンプ力とスピードだ。

「今のマイの細胞はね、だいたいウサギと同じなんだってさ。」

マイは父からウサギ(と、もう1匹)の戦い方を教え込まれていた。
その甲斐あって現在では実物の動物と同等か、それ以上の能力を戦闘で発揮することが可能となっている。
一瞬にして距離を詰めたのも、強烈な蹴りを放ったのも
マイがウサギ以上にウサギの力を体現しているからに他ならないのである。
そして今もこうしてリカコを蹴り倒そうとしている。

「君とは友達になれたかもしれないけど、ごめんなさいね。」

跳躍や移動に使う脚の筋力のすべてを破壊力へと変換し、
マイは力強い蹴りをぶちまける。
いかにも線の細そうなリカコはこれで倒れるだろうと、マイは確信していた。

「決まった!……あれ?」

蹴りの決まった感触は確かにあった。
しかし、その対象が異なっている。
リカコに当てようとした蹴りは、カリン・ダンソラブ・シャーミンのお腹で防がれていたのだ。

「え?……さっきまでそっちにいたはずなのに……」
「言ったでしょ?誰一人、欠く訳にはいかないって。」

渾身の一撃を受けても平気な顔をしているカリンに恐怖しながらも、
それをごまかすようにマイは反論する。

「それはもうダメなんじゃないですか!?だってもうトモって人はマイが倒したし!」
「トモはあの程度じゃやられないよ。」
「え!?」

後方で物音がしたので、マイは背筋を凍らせた。
そちらは後頭部に強い一撃をぶつけたトモが寝ているはずの場所だったからだ。

「君さぁ、戦う相手間違ってるよ。」
「!?……(ほ、本当に生きてる!)」
「肉体が自慢なのはいいんだけどね、それは私たちKASTも同じなんだ。
 こっちには私みたいな鬼がいる。猿もいる。大女もいる。
 ……そして"サイボーグ"がいる。」
「さ、細胞?なんですか?」
「ぶっちゃけ勝ち目ないよ、諦めな。」


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