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SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」

98 ◆V9ncA8v9YI:2015/05/16(土) 14:31:32
投票前日の朝。
フクはQ期合同訓練に備えて、今日も訓練場に赴いていた。
ほかのメンバーよりも早めにやってきて準備をするのが日課になっていたのだ。
ところが、今日だけは異なる人物に先を越されることになる。

「おはよう、フクちゃん」
「・・・・・・!」

先客の正体はアンジュ王国のスポーツ番長、タケ・ガキダナーだった。
突然の旧友にフクは一瞬たじろぐが、すぐに自身の考えが正しかったことを確信する。

「タケちゃん・・・・・・ハルナンに言われてきたの?」
「おっ、気づいてたんだ。」
「分かるよ。バレバレだからね。(本当は半信半疑だったけど)」
「じゃあ隠す必要はないな、やろうぜフクちゃん!」

そう言うとタケは先手必勝とばかりにフクに殴りかかる。
不意打ちの速攻は卑怯にも見えるが、タケはそんなことは思っていなかった。
こうでもしないと初撃を当てられないと考えるくらい、フクを認めているのだ。
そして実際に、その攻撃はフクには通用しなかった。
きらびやかに輝く装飾剣、その名も「サイリウム」でタケの拳を防いだのである。

「その剣は!・・・・・・フクちゃん、本気だな」
「うん、タケちゃん相手に模擬刀なんて使ってられないからね。」

いつ襲われても対応できるように、フクは訓練用ではなく「戦闘用」の装飾剣を帯刀していた。
そしてそれはフクだけでなく、ほかのQ期団員も同様だった。

同時刻、エリポンがよく魔法トレーニングをしている城外の広場。
ここには天気組アユミンの斬撃を、打刀「一瞬」で受け止めるエリポンの姿があった。

「ぐぐぐ・・・・・・エリポンさん、意外と反射神経あったんですね・・・・・・」
「当たり前っちゃろ?この刀より速い剣をエリは知らんよ。」

さらに時を同じくして宿舎と食堂の間にある通路。
KASTのトモが全力のパンチをカノンの腹にぶつけるが、むしろ己の拳を痛めていた。

「ぎっ!・・・・・・なんだこれ!あんた鎧着ながら朝ごはん食べるの!?」
「戦場なんだから、鎧着用は常識でしょ。」


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