したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。

SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」

891名無し募集中。。。:2016/06/06(月) 06:14:10

だがこれは簡単なことだった。
九印の柄には伸縮自在のスイッチが付いているのだ。
モエミーはこれで近接戦闘の際には柄を短くして手槍として使い、対応するのである。

「チッ、小賢しい真似をしやがって!」

再びリーチを取ったモエミーはさらにアイナを攻め立てる。
攻勢のモエミーにアイナは少しずつ圧され、生傷が増え始めていた。

アサヒの介抱は衛生兵に任せ、戦況を固唾を呑んで見守るユカニャ王。
ここまではモエミーがリードしている。
まだ安心はできないが少しずつまた勝ちの目が出てきた、そう感じ始めていた矢先。
ユカニャ王の視界の端を何者かが横切る。

「…え!? モエミー、危ない!!」

だがその声は遅かった。
モエミーの九印がアイナのガードを弾き、ついにその胸に刺さろうかというその瞬間。
ひとりの人物が間に飛んで入った。
九印はその人物に突き刺さり、動きが止まる。

「!!?? なんで・・・はッ!!??」

それはもう動けないはずのカ・カだった。
カ・カが最後の力を振り絞り、身を挺してアイナを守ったのだ。

だがこのカ・カの働きは単にアイナへの直撃を防いだだけではなかった。
これが今回のカ・カ最大のファインプレー。

「ありがとうよ、カ・カ…おかげでちゃんと『飲めた』ぜ」

カ・カの身体がずるりと崩れ落ちる。
モエミーの顔が凍りつく。

そこには空になったオレンジのアンプルを持ったアイナがいた。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板