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SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」

885名無し募集中。。。:2016/06/02(木) 00:15:31

だがアサヒはあきらめていなかった。防御の型・「蕾」で自らの急所はガッチリと守りつつ、ある一瞬を狙っている。
上段への攻撃を蕾で逸らしたアサヒはついにカ・カの右手を取った。

「!!??」

アサヒはそのままカ・カの後ろに回り込み、その回転を利用して手首を反し、取った手を振り下ろして後ろに引き倒す。
合気道の片手取り四方投げである。急に後方に身体を倒されるこの技に対応するのは困難。
もちろん、異民族でそのような「技術」を知らないカ・カには効果覿面だった。
驚き、訳もわからず受身も取れずに後頭部を床に強打するカ・カ。
そこを逃さず、アサヒは顔面に向かって拳を打ち下ろした。

ドゴォ、という破壊音がアトリウムに響く。
見守る果実の国軍兵たちはカ・カの顔が潰れた音だと思った。

だが破壊されたのは床のブロックだけ。
カ・カはすんでのところで思い切り顔を背け、直撃を避けたのである。

「は、外した…?」

アサヒは驚いていた。これまで四方投げを初めて喰らって混乱しない人間など一人もいなかった。
しかも確実に後頭部を床に叩きつけたのに追い討ちの拳すらかわすなんて…。
先程カ・カの実力を見立てた時に、ここまでやれば対応もできず、拳の初撃でKOできると踏んでいた。
だが実際は仕留め切れず、特殊手甲・桜花による一撃必殺の爆圧の存在すら知られてしまった。

戸惑うアサヒを跳ね飛ばし、カ・カが飛び上がって起き上がり距離をとる。
後頭部を打ったダメージはあるようだが、アサヒの拳を警戒する目つきで睨みつける。

非常にやりにくくなってしまった。
アサヒは果たしてこのタフで獣人のようなカ・カをどう攻略したら良いのだろうか。


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