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SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」

668 ◆V9ncA8v9YI:2015/11/05(木) 13:00:20
敵将を討てばかなり有利になるこの状況において、
ハルナン自らガチンコ勝負に来てくれたのはQ期にとって大きなチャンスだった。
出来ればフクも含めた四人がかりで仕留めてしまいたいところだが
アユミンとハルは片手間で相手出来るほど弱くない。
それに、何をするか読めないハルナンの凶刃がフクに当たるのは何があっても避けたいため
ここはカノン一人で応対することにした。
とは言ってもカノン・トイ・レマーネは果実の国のトモとカリンの二人を終盤まで圧倒した実力者だ。
戦闘特化型ではないハルナンには簡単に負けないと自負している。

「来なよハルナン。私が立ってる限りはフクちゃんに触れさせないよ。」
「はい、では胸を借りるつもりで……えい!」

そう言うとハルナンはカノンの顔面目掛けて模擬刀を突き出した。
顔への攻撃がとても有効なのはサユとオダが戦ったときのことを思い返してみても明らかだ。
カノンはサユほど自身の顔に執着しているわけではないが
それでも人体急所が集中している部位であるために、避けるにこしたことはない。

(なにそれ?狙いが見え見えだよ!)

肉体の打たれ強さだけではなく、そもそも攻撃を貰わないための回避法を常に考えているカノンは
少し膝を曲げて体勢を低くするだけで、顔への刃を空振らせることに成功した。
カリンの飛ばした血液のような液体ならともかく、
はっきりと形の見える固体としての攻撃ならまず避けられるのである。
これには相対したいるハルナンも思わず感心する。

「流石の回避ですね、カノンさん。」
「こんな時まで太鼓持ち!?油断はしないからね!」

カノンは体勢を元に戻すのと同時に、強く握った拳をハルナンの鳩尾にぶつけていった。
重量級のパンチはハルナンの細身にはとても効いたらしく
たった一撃で吐き気を起こさせてしまう。

「くぁっ……」
「これくらい避けられないようじゃ話にならないよ?……王になりたいんでしょ?」
「……なりますよ、だから今は耐えるんです。」
「なに?どういうこと?」


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