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SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」

643 ◆V9ncA8v9YI:2015/10/29(木) 12:59:21
サユは秒間に十数回もの速さでオダの両脚を滅多刺しにした。
ここまで来るともう痛みや重さを感じるレベルを超越しており、
まるで脚そのものが無くなってしまったと錯覚するくらいに力が入らなくなる。
擬似的な下半身消失の影響はギリギリのところで起き上がらせていた上半身にも及び、
全身が床に吸い寄せられたかのようにうつ伏せてしまう。
即ちオダは地に依存せざるを得ない身体になったのだ。
これまで何回か抵抗してきたが、今度こそ本当に限界。

「ヘビーロード"派生・ディペンデンス(依存)"。
 そしてヘビーロード"派生・リミット(限界)"。
 これを受けて立ち上がった人間は1人も存在しないわ。
 よく頑張ってくれたけれど、これで決着ね。」

サユは喋る気力すら失ったオダを、そっと抱きかかえた。
このままお姫様抱っこの形で立ち会いの席に連れて行こうとしているのだ。
こうなると、オダの脚から吹き出る血液がサユ王の身体にベッタリと貼り付いてしまうので
フクやハルナン達が代わりにオダを運ぼうと慌てて立ち上がった。
ところが、サユ王はそれを良しとはしなかったようだ。

「何してるの?オダは私が運ぶのよ。あなた達は次の準備をしていなさい。」
「で、でも王にそんなことをさせる訳には……」
「フクちゃん!」
「う、うす!」

急に怒鳴られたので、フクは今までしたことの無いような返事をしてしまった。
それだけサユの怒号の迫力が凄まじかったのだ。

「オダは次の決闘を汚さないために最後まで諦めずに考え抜いたのよ。
 なのにここであなた達に負担がかかったら全て台無しになるじゃない!
 オダは私が運んで、私が応急処置をするの!ちゃんとメモっとけよハルナン!」
「はい!」

メモなんて持ち合わせていないのにハルナンはハイと言ってしまった。
そう言わざるを得なかった。

「分かったら宜しい。すぐに次期帝王を決めるチーム戦の準備を始めなさい。」


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