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SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」

591 ◆V9ncA8v9YI:2015/10/12(月) 07:04:12
目的の部屋へと向かう道中、フクはQ期団の面々と多くの会話を交わすことが出来た。
昨日の戦いや、選挙不成立と知ったときの感想についても話したが
最もホットなトピックはやはり1か月後にせまったQ期団vs天気組団のチーム戦のことだった。
その話題について、まずカノンから突っ込みが入る。

「ねぇフクちゃん……その脚、1か月後までに治るの?」

ハルナンに抉られたフクの脚は、歩行器が無ければ移動もままならないほどに重症だ。
いくら本番まで多少の猶予があろうと完治が難しいことはフク自身も理解していた。

「う〜ん、良くて歩ける程度だろうね……」
「しかも訓練場はクマイチャン様の被害でガレキの山になっちょる……
 フクちゃんの"ダッシュ"と"バックステップ"は完全に封じられたと思ってええじゃろ……」
「ははは、サヤシの言う通りだね」
「じゃあどうしてあんなルールを飲んだと!?」

深刻な事態だというのに呑気なことを言うフクに対して、エリポンは声を荒げた。
先ほどの場で反対意見を言わなかった自分がここでフクを責める資格は無いと知りつつも
ついカッとなってしまったのだ。
だがフクはそんなエリポンに対して怒ったりはしない。
軽くぺこりと頭を下げて、自分の思いを伝えていく。

「エリポン、みんな……不利な勝負につき合わせちゃってごめんね。
 でもね、モーニング帝国の王となって世界と向き合う人物になるためには
 少なくともハルナンは絶対納得せないといけないと思ったんだ。」
「それはどうして?……」
「だって言うじゃない?、"たった一人を納得させられないで世界中口説けるの"ってね。」

フクの発言に、一同はクスッとする。
その言葉はTheory of Super Ultra Nice Kingdom(訳:超超素敵な王国論)という名の著書から引用されたもの。
略称TSUNKに書かれているのはどれもがヘンテコな言葉ではあるが、謎の説得力をはらんでいる。
ゆえにモーニング帝国のみならず、マーサー王国やアンジュ王国、果実の国にまでも熱狂的なファンが存在するという。

「だったらフク、なおさらエリ達を不安にさせたらいかんよ。」
「"たった一人を不安にさせたままで世界中幸せに出来るの"ってことだね?ごめん注意する。」


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