したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。

SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」

582 ◆V9ncA8v9YI:2015/10/08(木) 22:28:13
ハルナンは仕方ないといった表情で、サユの方へと顔を向ける。
無礼であることは承知しながらも打診することに決めたのだ。

「サユ王様、おヒマな時にでもオダと手合わせを……」
「イヤよ、どうせ真剣でやれってんでしょ?痛いのはイヤ。」
「ですよね……」

サユにあっさりと断られてしまったため、話はいよいよまとまらなくなってしまった。
次期帝王の決め方を定めるには全員の納得が必要なのだが
サユとの決闘が約束されない限りはオダが反対し続ける。
しかも、サユは決闘する気はさらさらない。
これでは決め事は一生締結されない。
先ほど定めたチーム戦のルールが承認されないことは、ハルナンにとって非常に都合が悪かった。

(仕方ない、この手は使いたくなかったけど……)

ハルナンは身体の痛みに耐えつつ、サユの元へと接近していく。
そして、他の誰にも聞こえないような声でサユに耳打ちするのだった。

「覗き部屋のこと、研修生たちにバラしてもいいですか?」

それを聞いた途端、サユの四肢はビリビリと痺れだす。
急に頭がクラクラするし、吐き気も催したような気がしてくる。
なぜハルナンがそのことを知っているのかは定かではないが
それはさておき、サユは次の言葉しか喋ることが出来なかった。

「いいよ、オダと戦ってあげる。」

サユがそう言うなり一同は驚き、ハルナンは安堵の表情を浮かべ、オダの顔はパアッと明るくなる。
そしてその勢いのままオダは早口で質問をするのだった。

「本当ですか!?い、いつですか?今ですか?剣を取ってきますね。」
「ちょ、落ち着いて!」

最大の懸念事項が吹っ飛んで気分の良くなったハルナンは
この件までもチーム戦へと絡めていく。

「オダちゃん!どうせなら怪我を治した健康体で王に臨みたいでしょ?
 だからこうしましょう。サユ王様とオダちゃんの戦いはエキビションマッチとして、
 Q期組さん対天気組が始まる前にやってもらいましょう。
 サユ王様、オダちゃん、それでいいですね?」
「……はぁい」
「はい!」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板