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SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」

556 ◆V9ncA8v9YI:2015/10/02(金) 18:46:47
「えぇーーーーっ!?」

カリンのセンター起用発言に最も驚いたのは他でもないカリン自身だった。
KASTとしては足止めなどのサポート役に徹してたので、今回の推薦が信じられないのである。

「どうして?いつものように私が敵を止めて、みんなが攻撃するやり方が良いんじゃ……」
「それじゃあカノンの奴に勝てなかったでしょ。」
「それは……」
「相打ちに持ち込めたのも、カリンが肉弾戦にシフトしたからだ。」
「……」

トモの言葉に、カリンはうつむいてしまった。
自分が表立って戦うことを恐れているのかもしれない。

「カリン、お前の本当の戦闘スタイルはどういうのなの?どんな武器を使うの?本当のカリンは何者なの?」
「私は私だよぉ……なんでそんな怖いこと聞くの?」
「私たちKASTが帝国剣士と番長に食らいつくためだよ!強くならなきゃならないでしょ!」
「ひぅぅ……」

カリンが精神的に限界だと感じたのか、ユカニャ王が間に入っていく。
王も王で言いたいことがあったのだ。

「強くなりたいならジュースを捨てちゃだめだよ?
 効能に不満があるなら改良するから……」
「王、ジュースの効果は確かに凄いけどさ、それは私たちをダメにする薬だよ。」
「えーーー!?なんてことを……」

ユカニャはひどくショックを受けているようだが
サユキとアーリーにも思いたる節がうくつかあった。

「なんか分かる気がする。 ジュースを飲むとやることの幅が減るんだよね。」
「うん、ウチもオリになって敵を囲むことしかできひん。」

ジュースを飲むことで、彼女らは一芸に秀でることが出来るが
それは裏を返せば、一芸以外のことが出来なくなってしまうということ。

「サユキとアーリーの言う通り。 本当に強い奴は臨機応変に何だって出来るもんだよ。
 だから私たちはジュースなしで戦えるようにならないといけない。
 帝国剣士や番長に肩を並べるためにはね。」
「……」

常人と比べて勇気の不足しているユカニャ王は、反論を恐れるあまり言葉を返すことが出来なかった。
出来ることならば思いのたけをブチ撒けたいところではあるのだが……

(分かってない!みんな分かってないよ!ただの人間がファクトリーに勝てるわけないでしょ!!
 バイ菌を退治するのは天然100%ジュースしかないってのに、なんで分かってくれないの!?)


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