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SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」

508 ◆V9ncA8v9YI:2015/09/22(火) 18:27:30
ハルナンを自らの手で押し潰した時のアヤチョの意気消沈っぷりを見るに、
今回もハルナンとハルの二人を同時に倒せば、つまりは愛を注ぐ対象を一度に消すことが出来れば
また戦意喪失するのではないかとカナナンは考えていたのだ。
そして実際にその考えは正しかった。
アヤチョはすべての希望が潰えたような表情をして、膝をついている。
こうなればもう戦うことは出来ないだろう。
結果、今回の戦いはフク・アパトゥーマ陣営の大勝利。
これで次期モーニング帝国帝王が決まるはずだった。
……ハルの唸り声が聞こえるまでは。

「うぅ……うぅ〜……」

苦痛の中にはいるが、かろうじて意識を残している。
そしてその蚊のように小さなうなり声は、位置的に近いアヤチョの耳の中に、確実に入っていた。
それだけてアヤチョは息を吹き返す。
大切な存在にこんなひどいことをした、部下への怒りを添えて。

「タケェェェェェ!!カナナァァァァン!!」

アヤチョは鬼と化した。
全身ボロボロであるのもなんのその。
粛清対象である二人に罰を与えるため、あっという間に作戦室へと突入する。

「タケェ!よくもハルナンを!こうしてやる!こうしてやる!」

アヤチョは雷の如き迫力でタケの脛を蹴り上げた。
そして相手が転倒してからは、無防備なお腹を踏んづける。
踏んづける。踏んづける。何度も何度も踏んづける。
タケが口から血を吐いてもなお、粛清を続ける。

「ゲホッ!……うぅああ……」
「悪いヤツめ!悪いヤツめ!こうしてやる!」


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