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SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」

499 ◆V9ncA8v9YI:2015/09/19(土) 18:08:36
ハル・チェ・ドゥーは天気組団の「雷の剣士」。
彼女の下した命令は、脳を伝わる電気信号と形を変えて人のココロを動かすことが出来る。
クラゲ使いに使役される電気クラゲのように、アヤチョ王はハルのために喜んで行動する。

「アヤの必殺技は凄いよ!あいつをやっつけちゃうから!」

奇しくもアヤチョはハル同様に「雷」をイメージした戦い方を得意としていた。
異なる点は、それに加えて「風」までも使えるといったところだろうか。
雷神と風神の力をマーブルして、アヤチョは必殺技を繰り出していく。

「"聖戦歌劇"!!!」

雷の如きスピードで放たれた手刀は、ぶつかる直前で向きを変える。
掌の広い面によって巻き起こる暴風は、非常に禍々しいものだった。
この直撃を受けるのはまずいと思ったフクは、愛国の象徴である"サイリウム"で防ごうとする。
だが残念なことに、フクの愛国よりもアヤチョの恋愛の方がより強大だった。

「そんなんじゃ防げないよ!!」

アヤチョの必殺技は装飾剣「サイリウム」の刀身を粉々に砕き
その上さらに、強風でフクを背後の壁まで吹き飛ばしてしまった。
国を思う時には常にそばにあったサイリウムが破壊されたのはとてもショックだが、
悔やんでいる暇は無いと、すぐに立ち上がろうとする。

(ダッシュなら!……あと一発ダッシュを当てれば!)

次にアテにしたのは絶対的な自信を誇る自らのダッシュ力だった。
立つのも辛いくらいにひどく損傷してはいるが、
最後の力を振り絞れば一矢報いることくらいは出来るかもしれない。
しかしそれも結局は無理な話だった。
踏ん張ろうとした足の太ももから、噴水のように血が噴き出したのだ。

「!!!……これは!」

あたり一帯に血の雨が降り注ぐ。
この凄惨な光景は、天気組団の「雨の剣士」しか出来ない芸当であることを、フクは知っていた。


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