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SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」

494 ◆V9ncA8v9YI:2015/09/17(木) 13:01:24
もはや無抵抗状態にあるアヤチョを斬るために足を進めるフクだったが
突然の乱入者によって、それを妨害されてしまう。

「ちょっと待ったぁ〜〜〜!!」

その声の主はハルナン属する天気組団の一人、ハル・チェ・ドゥーだった。
エリポンやサヤシらと戦っていた通路から走りに走って、やっとここまで辿り着いたのである。
床に転がるハルナンを見てすぐに事態を把握したのか
走る勢いのまま、フクへと飛び蹴りをぶちかます。

「あっ!!」

通常であればハルの軽い蹴りなんてへっちゃらなのだが
いかんせんハルナンにえぐられた脚が痛むので、その場に転げてしまう。
だが転倒したとは言っても、戦況が覆るほどのダメージを負ったわけではない。
これまでフクはアヤチョほどの大物と対峙し続けたのだから
この程度の攻撃はなんでもないのだ。

「ハル……ちょっと静かにしてもらえる?」
「え?え?……わっ!」

フクは左手でハルの足首を掴んでは、自分の側に強く引き寄せる。
そうして相手が体勢を崩したところに、装飾剣「サイリウム」をぶつけるのだ。
剣の切っ先ではなく、平たい腹の部分を叩きつけているため死にはしないが
フクの腕力からなる打撃はハルの肋骨を折るには十分すぎるほど強かった。

「いっっ!!……くそっ、苦しい……!」
「大人しくしてて。今、すべてが終わるところなんだから。」

部下を味方につけないハルの実力はこのレベル。
手負いとはいえ、フクの相手にはならないのだ。
これで、なんでもない戦いが終わった。
早くすべてを終わらせるために、フクは再度アヤチョの側を向く。


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