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SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」

40 ◆V9ncA8v9YI:2015/05/06(水) 15:54:50
サユ王の頼みならば仕方ないと、Q期団はすぐに城門前へと向かう。
しかし呼び込んだ張本人であるサユの姿はそこにはなかった。

「王おらんやん、お付きの人に騙された?」
「あの子が人を騙すような子に見える?」
「うーん、思わん。」

時間指定したくせにサユがいないのはまったくもっておかしな話だが、
王も忙しい人なので予定通りに来れなかったのだろうとQ期らは納得する。
どうせ今日の訓練は終わったので、ここで王をのんびり待とうとした時
前方から"見慣れぬ客人"が現れたことにカノンが気づきだす。

「あの4人、誰なんだろうね?」

カノンが指差したのは、黒を基調とした衣装をまとった集団だった。
一人は巨大な弓を背負い、異様にギラギラしたオーラを発していた。
他の3人が「少女」であるのに対してこの人物だけは「女性」カテゴリに当てはめるのがしっくりくる。
その女性の右にいる少女も同様のギラギラオーラを発しているが、
顔の作りはどちらかと言えば猿、もとい赤ちゃんのように幼かった。
さらに右にいたのは長髪の美しい大女だ。
彼女からは禍々しい雰囲気はまったく感じられず、何が面白いのか分からないが、常に笑っている。
そして最後の一人がまた異様だった。
そのルックスを目にしたエリポンがつい声を漏らしてしまうほどである。

「ひっ・・・何あの子、アザだらけやん・・・・・・」

その少女は、並んで歩く「女性」、「赤ちゃん顔」、「大女」から3歩遅れてついていっていた。
エリポンの言うように彼女の首もと、二の腕、お腹、太ももには多数の青アザがあり、
小柄な体型も相まってとても痛々しく感じられる。
ずっと下を向いているため顔はよく見えないが、おそらく顔面もアザだらけなのだろう。
ショートカットが可愛らしくもあるが、それもよく見れば誰かに無理矢理切られたように揃っていない。
エリポン、サヤシ、カノンが同情の目を向ける中で、フクだけは異なることを考えていた。

(あれ?あの子、ひょっとして・・・)


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