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SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」

360 ◆V9ncA8v9YI:2015/07/24(金) 12:56:44
クマイチャンは手応えを感じていた。
顔からモモコの状態を察することは非常に難しいが
肘打ちで骨を粉砕した感覚なら確かにあったのだ。
しかもよくよく観察してみたらモモコの腕は両方とも上がっていない。だらんとしている。
シューティングスターを1発防ぐにつき1本の腕を犠牲にした結果、こうなったのだろう。
クマイチャンは自身の肘にも相応のダメージを受けたためまともに剣を握ることも困難であるが
今が好機なのは間違いないため、すぐさま追撃を加える。

「もらった!」

負傷した片手による攻撃ながらも、その振りは好調なものだった。
流星の勢いには遠く及ばないが、ひと1人を殺めるには十分すぎるほどの勢いだ。
両腕を壊した結果ノーガードなモモコにこれを叩きつければ、その瞬間真っ二つにすることが出来るだろう。
己がそうなることを想像した者は誰もが震え上がり恐怖の表情を浮かべるはず。
ところが、モモコは此の期に及んでもその顔を崩さなかった。
この程度、窮地のうちには入らないのである。

「あれ?……体が動かない……」

刃がモモコの胸に突き刺さる直前、クマイチャンは自身に起きた異変に気づき始めた。
なんとクマイチャンの身体と、さっきまで振られていた刀がピタリと止まってしまったのだ。
不思議な現象ではあるが、その原因はハッキリしている。
モモコが何かした以外に考えられない。

「……なにした?」
「馬鹿正直に話すと思う?」
「……」
「それにしてもさすがクマイチャンね。そこいらの子とは鍛え方が違う。
 ここまでにもう6個も暗器を使わされちゃった。」
「!?」

モモコの武器は暗器7つ道具。
状況によって個数や種類が変動することもあるが、基本的には7つを使用している。
そのうち既に6つも使ったの言うのだから、クマイチャンは驚かされた。
いつ、どのタイミングで何をされたのかほとんど把握出来ていないのだ。

「そして今から最後の1個を使うね。特別だよ?」


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