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SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」

246 ◆V9ncA8v9YI:2015/06/21(日) 17:20:48
なんとか死は免れたマロだが、それでも重症には変わりない。
昔から理系女子で医学薬学に心得のあるユカニャ王がマロの状態を確認し、
サユキ・サルベに医務室へ運ばせるよう命令する。

「なるべく揺らさないように運んでね。サユキなら出来るでしょ。
「もちろん。」

時間の勝負なのでサユキは急いで医者のところに向かった。
彼女の走行技術ならマロに負担を与えず走ることが可能だ。
この分ならこれ以上悪化させずに治療に入ることが出来るだろう。
となると、心配なのはアヤチョの身体だ。

「アヤチョもひどい傷……お医者さんに診てもらったほうが……」
「大丈夫だよハルナン。瞑想したら治るよ。」
「え!?」

そう言うとアヤチョは座禅を組んで、目を閉じ始める。
アヤチョのことだから本当に治ってしまいそうな気はするが、流石にそれはない。
ハルナンは無理矢理にでも医者に連れてこうと腕を引っ張る。

「ほらアヤチョ、早く外に……あ!」

ここでハルナンはアヤチョの衣が服としての体をなさぬ程に裂けていることに気づく。
スカート部分の生地はもう無いに等しいし、取っ組み合いの末に胸元もひどく開いている。
このまま廊下に出て男性兵にでも見られたら大問題だ。
真っ先にすべきは衣装をコーデすることだとハルナンは理解する。

「大変!今すぐ代わりの服を持ってくるね。」
「えーこれでいいのに。」
「ダメよ!いろいろと見えちゃってるんだから!」
「でも薄い生地の方が仏像さんっぽくてテンション上がるよ。
 アヤ、テンション低くなったら戦えないし……」
「じゃあアヤチョの好みの服を選んであげる。どういうのが理想なの?」
「理想は全裸かな!絵画に描かれる女神様みたい!」
「ダメーーーー!」

服に無頓着すぎるアヤチョに、とうとうハルナンの堪忍袋の緒が切れてしまったようだ。
年頃の女子が服を着ることの意義を熱弁し、アヤチョを説得する。
さすがのアヤチョも勢いに押されたようで、条件付きで承諾することにした。

「分かった、服を着るよ。でもその代わり、これからはアヤって呼んでほしいな。」
「アヤ……ちゃん、じゃダメ?」
「うん!それでもいいよ!」
「じゃあとびっきり似合う服を持ってくるから、アヤちゃん待っててね!」

ハルナンは早速、モーニング城の一設備であるクローゼットへと向かった。
そこは「ガールズライブ」と呼ばれており、カスタム可能な工作室まで備わっている。
多数の衣装や武具が備わっているため、アヤちゃんにピッタリなコーデも十分可能だろう。


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