[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
901-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。
SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」
230
:
◆V9ncA8v9YI
:2015/06/15(月) 13:32:43
アヤチョは毒に苦しみながらも、マロを怒りの表情で睨みつける。
その顔はまさに鬼神そのものであり、二十歳そこいらの女子がして良い顔では決して無かった。
実はアヤチョがこうなるのもマロの計算のうち。
最愛の親友であるハルナンを狙うことによって、アヤチョを怒り狂わせる作戦だったのだ。
激怒しつつも冷静でいられる人間なんて存在しないので、
ここから先のアヤチョの行動は分かりやすくなるとマロは踏んだのである。
ところが、奇人変人アヤチョ王を解明するのはそんなに易くはなかった。
アヤチョは衣のスカート部分をビリビリと破くと、長い手ぬぐい状にして両手で持ち始めた。
鬼のような顔と相まって、今のアヤチョの姿はとある神像を彷彿とさせる。
「風神の構え……!」
鬼気迫るその表情は、まるでアヤチョが本物の神様になったかのような錯覚をマロに起こさせた。
今のアヤチョのスカート丈はとんでもなく短くなってしまったが、彼女はそんなことを気にしない。
逆襲の超ミニスカートは裏切り者を打ちのめすことしか考えていないのだから。
「カノンちゃん、本気でアヤと同格だと思ってるのかな?」
アヤチョは切り取ったスカートをブンと振り回す。
そうして起きた風圧は人間の起こすことの出来るレベルを超越しており、
マロの体重を持ってしても吹き飛ばされそうになってしまう。
しかもその突風は一度では終わらない。
アヤチョが一歩進む度にスカートは振られ、その度に強風が巻き起こる。
ここでマロはようやく気付いた。この環境下では小型銃が全く役に立たないことを。
(くっ……弾が届かない!)
「これはね、風神雷神像をモチーフにしたアヤの新技だよ。
カノンちゃんの戦い方はいやらしいからね、カノンちゃんを倒す構えを作ったんだ。
ところでさ、アヤとカノンちゃんちゃんが同格っていうのはさ、文章力や大砲も含めた話でしょ?
一対一の対決ならカノンちゃんはアヤの足元にも及ばない。」
少しずつプレッシャーをかけてくるアヤチョを前にして、マロは滝のような汗をかいてしまう。
このままではジリジリ迫られて、追いつかれて、負けてしまうだろう。
だが、マロにはまだ希望があった。
先ほど撃ちこんだ麻酔弾が効いて来る頃だと思ったのだ。
「残念ねアヤチョ。もうすぐおねんねの時間じゃないの?
そんなに激しく動いたら、毒が回るスピードも……」
「それなら大丈夫。」
「え!?」
「言ったでしょ。カノンちゃんの攻略法は知ってるって。」
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板