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SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」

20 ◆V9ncA8v9YI:2015/05/04(月) 11:22:38
「もう質問はないわね?じゃあクールトーンちゃん、そろそろいきましょ」
「あ、はい!」

用件が済むなり、サユ王はクールトーンを連れて訓練場の外へと出て行ってしまった。
現在の帝国剣士らはひどく混乱しているだろうが、いつまでも面倒を見てはいられない。
自分達で現状を把握して、適切な行動をとってくれなくては困るのである。

「さてと、クールトーンちゃん、まずは第一のお仕事お疲れ様。」
「ありがとうございます・・・・・・って第一のお仕事だったんですか?」
「うん、だってこれから1ヶ月間もっともっと忙しくなるんだもの」

クールトーンは不思議に思っていた。
1ヵ月後に投票があるということは、今後起こりうるイベントは「1ヵ月後」でしかないはず。
サユが言うように「1ヶ月間」忙しくなる意味が分からないのだ。
そんなクールトーンの考えを汲み取ったのか、サユ王が説明しだす。

「私の思惑・・・・・・もとい考えでは、この1ヶ月間は平穏無事じゃ済まないはずよ。」
「ええっ、そうなんですか?」
「ひょっとしたら誰か死んじゃうかもね、なんちゃって」

冗談風に言い放つサユだったが、その表情は真顔も真顔だった。
その雰囲気を感じ取ったクールトーンはなんだか怖くなり、涙目になってしまう。

「嫌です・・・・・・帝国剣士さんが死ぬのは嫌です・・・・・・」
「うん、私も嫌。だからこそクールトーンちゃんにはあの子たちを観察してもらいたいの」
「観察?」
「何かおかしいと感じることがあったら、メモに書き写して、すぐに私に伝えてね。
 会議中だろうと、食事中だろうと、お風呂中でもいつでもいいわ、好きな時に接触することを許可します。
 モーニング帝国剣士に密着することがあなたのお仕事なの。あなたにしか出来ないの。やってくれる?」

サユ王の勅令を受けたクールトーンは、今日一番の身体の震えを感じていた。
だが、ここで断れば大好きな帝国剣士が危険に晒されることを十分に理解することが出来た。
ならば、サユ王への返答は決まっている。

「やります!やらせてください。」
「そう言ってくれると思ったわ。」
「でも出来ればドゥーさんにずっと密着したい・・・・・・」
「そこはみんな平等にね?」


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