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SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」

187 ◆V9ncA8v9YI:2015/06/07(日) 16:02:11
「こんちにはー、連絡に来ましたー。」

連絡担当サユキは現場で起きていることを伝えるために、会議室の扉を開く。
トモとカリンがカノンと相打ちに終わったこと、
タケとフクはまだ交戦中であり、他の番長が待機している理由は分からないこと、
ハル、マーチャン、アーリーが大勢連れて慌ただしくしていること、
アユミンが泣きながら城に帰ってきたこと等を報告する。
それを聞いた司令担当、ハルナンとマロの表情は渋かった。

「目に見えた成果はカノンさんを倒せたくらいですかね……」
「それもトモとカリンの2人を犠牲にしてでしょ?効率悪すぎ。」
「ハル達が大勢でいる理由はなんとなく想像つきます。サヤシさんをみつけられなかったんでしょうね。」
「そのサヤシがエリポンの加勢に行った可能性は?」
「十分にあります。ていうかきっとそうなんでしょう。
 じゃなきゃアユミンがエリポンさん相手に敗走するのは考えにくいです。」
「なるほどね、じゃあ警備を外向きに集中した方がいいかもね。」

最新状況に対して建設的な意見を出すマロだったが、ハルナンは不信感を抱かずにはいられなかった。
特に気になった点について突っ込んでいく。

「番長たちは何故一人ずつ戦ってるんでしょう?四人でかかればフクさんくらいすぐでしょうに。」

痛いところを突かれたのでマロはギクリとする。
マロにはカナナン、メイ、リナプーの三人を温存しておきたい理由があったのだ。
正直に白状する訳にも行かないのでマロは適当にはぐらかす。

「タケちゃんがフクとの一騎打ちにこだわってるのよねー。本当に手を焼くわ。」
「そんなタケさんをコントロールするのがマロさんの裏番長としての役割では?」
「……たまには部下のやりたい通りにさせるのも上司の務めと思ったの。
 でもタケが負けた後は残りの三人でフクを袋にするだろうから安心して。」
「まぁ、どっちみち我々の勝利が揺らぐことは無いんで良いんですけどね。
 今まで黙ってたんですが、昨日付けでスッペシャルな助っ人を味方につけることに成功したんですよ。
 きっとマロさんもお喜びになると思いますが。」
「助っ人?……誰のこと?」


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