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SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」

16 ◆V9ncA8v9YI:2015/05/03(日) 13:35:20
ハルの遅刻などもあったため全てが順調という訳にはいかなかったが、
全員揃ってからの合同訓練は非常にスムーズであり、
今のモーニング帝国剣士の強みである、複雑なフォーメーションも合わせることが出来た。
クールトーンもクールトーンで、訓練や合間合間のインタビュー内容を正確に記録して、
王から任命された書記係としての役割を全うしていた。
(ハルへのインタビュー時間だけやたら長かったのが気になるが。)

久しぶりに真剣なムードだったので、3時間の訓練を終える頃には一同はヘトヘトだった。
クールトーンも記録疲れで地面にペタンと座り込んでしまっている。
よって、この場でまだまだ元気なのはサユ王ただ一人だけとなる。
むしろ朝よりも元気なように見える。若いエキスを取り入れたからだろうか?

「お腹空いたぁ、はやく食堂いってお昼食べようよ。」
「ダメよカノン、重要な話をするんだからもう少しだけ待って。」
「重要なお話?なんですか?」

突然始まる王からの大切なお知らせに、カノンだけでなくその場の全員がピリッとなる。
クールトーンもサユの言葉を聞き逃すまいと、紙とペンをしっかり構えている。
そしてこれからサユが話す内容は、帝国剣士らを驚かせるには十分なものだった。

「私サユは、今年の11月に王を引退します。」

サユ王の突然な引退発表、
それを聞いた帝国剣士らはハンマーで殴られるような衝撃を覚えた。
王を引退なんて言い回しはおかしいかもしれないが、モーニング帝国ではこれが通常。
帝王は自らの意思で王座を退くことができ、そして次の王が決められていく。
そう、帝国剣士団長の中から新たな王が生まれるのだ。

「次の王は、フクさんと私のどちらですか?」

帝国剣士らがかける言葉を見つけられない中で、ハルナンだけは声を絞り出すことが出来た。
それは候補者の2人のみならず、この場の誰もが気になっている質問だ。
そしてサユは、自身の検討した策の通りに、こう回答する。

「次期モーニング帝王は投票で決めます。一ヶ月後、この場で。」


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