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SSスレ「マーサー王物語-サユとベリーズと拳士たち」

150 ◆V9ncA8v9YI:2015/05/27(水) 12:52:46
城外広場ではエリポン・ノーリーダーとアユミン・トルベント・トランワライが激闘を繰り広げていた。
この二人の剣技は全くの互角。
ゆえに開戦からかなりの時間が経つというのに勝負を決めきれていなかった。
エリポンとアユミンのどちらも、相手の予想外の奮闘に驚いているようだ。

(アユミンはチョロチョロするだけで剣は軽いと思っとったけど、意外とやりようやん。)
(エリポンさんただのパワー馬鹿じゃなかった。こんなに機敏に動けるなんて!)

Q期団と天気組団は協力して戦ったことが殆ど無いので、お互いの情報は日々の訓練でしか得ていなかった。
その場で剣士らが握るのは扱いやすい代わりに殺傷能力の低い模擬刀。
そのため、愛刀を扱った時の真のポテンシャルは把握していないのだ。
エリポンの愛刀は師匠(とは言っても向こうは弟子とは認めていないが)から譲り受けた打刀「一瞬」だ。
この刀は通常のものと比較するとやや小さく軽いため、とても振りやすい。
師匠のように「音速を超える」ことはさすがに出来ないが、
エリポンは持ち前のパワーと合わせることで強く速い一撃を振り続けることが出来るのだ。
対してアユミンの愛刀は、彼女の身長ほどもある大太刀だ。
北部出身の彼女は、地元の歴史上人物が扱っていた刀である「振分髪政宗」の名を自身の大太刀にもつけている。
これだけ得物が大きいと扱うのも大変だが、アユミンはお得意の舞踏のような体捌きによって
自身の体の一部のように自在に扱うことが出来ていた。
このようにしてエリポンは振りの遅さを、アユミンは非力さを愛刀によって補っている。
だがそのせいで二人の実力が妙に噛み合ってしまい、剣を押し切ることが出来なかったのだ。
こうなればもう実力を温存する意味は薄い。
アユミンは一旦後ろに退いては、エリポンを罠にかける準備を開始する。
彼女が天気組団の「雪の剣士」と呼ばれた由来でもある技を披露するつもりなのだ。

(行くよエリポンさん、私の前では誰もがスベってスベってスベりまくるんだ!!)


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