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さゆえり「れいなはココが感じるの?w」5@新狼

31名無し募集中。。。:2014/06/09(月) 23:28:43
ボフン

鈴木君の顔に、里保が投げたクッションが綺麗にヒットした。
里保はそのままそのクッションを掴み、ボスンボスンと鈴木君を殴る。
「香音ちゃんのバカぁっ!」
「ご、ごめん。嫌だった、かな?」
「嫌じゃないけど…嫌じゃないけど、キスするんだったらちゃんとしてよぉっ!!」

「良いの?」
不意に低く響いた鈴木君の声に、里保はドキッとして殴る手を止めた。
恐る恐るクッションの陰から鈴木君の顔を窺うと、真っ直ぐな目で里保を見詰めている。
「あ、あの、香音ちゃん?」
「嫌だって言っても、もう止めないよ」
「ほ、ホント、に?」
「今日はその覚悟で里保ちゃん家に来たんだから、さ」
鈴木君は、相変わらず真っ赤な顔をしながらも、腕を伸ばして里保の肩をしっかりと抱いた。
もう片方の手で、里保の髪を優しく撫でる。
その手の温もりに、思わず里保はうっとりとする。
髪を撫でていた手が、そっと頬を包み、スッと動いて顎をくいっと摘んだ。
まるでそれが合図であったかのように、フッと里保は目を閉じた。
熱い吐息が近付き、鈴木君の唇が里保のそれに重なった。

それは触れるだけのキスで、時間にしてほんの数秒ではあった。……けれど。
里保の全身は痺れてしまって、動くことは出来なかった。
「里保ちゃん……」
耳をくすぐる、大好きな人の優しい声。
「誕生日おめでとう。これ、プレゼント。後で、見てみてね」
鈴木君の手が里保の手に重なり、何かを握らせる。
真っ赤な顔の鈴木君よりも、もっと真っ赤な顔をして俯く里保は、コクンと首を振ることしか出来なかった。


最初のキスは、どんな味?    多分…終わり


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