数年越しのジュリエット

1：名無しさん＠鬼嫁ch：2016/01/14(木) 17:56:34: 中学生時代にジュリエットがいた。
顔も良くて胸も大きいから最初の方は男子がちやほやしてたけど、そのちやほやのせいか面倒臭い性格のため、ほとんどの男子が一ヶ月する頃には離れていった。
それでも「無視される私可哀想！」だの「男はみんな顔と身体だけ！」とか色々いって女にも嫌われていた。
極め付けは中学の修学旅行。班行動の際にガイドの言うことを聞かずにフラフラと何処かに行き、班長である私が必死に探し出すということを三回ほど繰り返した。それでも「置いてかれる私可哀想！」や「みんな自分勝手すぎ！」と勝手に一人で盛り上がっていたため、私はジュリエットのお付きを辞退。
先生はその時の私の顔を幽霊みたいだったと卒業式で激白した。

そんなジュリエットとは高校進学とともに別れ、私は夢に進んでジュリエットのことは全くと言っていいほど忘れていた。
しかし、地元に戻って久しぶりに居酒屋に友達と行くと、ジュリエットがジュリエット仲間を連れて飲んでいた。
基本的に男の愚痴だが、それでも、そんな男と付き合ってる私すごい、だの、こんなに私頑張ってる、だの言っていた。

言ってるだけならよかった。言ってるだけなら私は許した。しかし、何故かジュリエットは私を覚えていて、何故か近付いてきた。そして、修学旅行の話を出して、私を探してくれたのは〇〇だけ。〇〇は私の友達！と。

誰がお前の友達じゃい！と声を大にして言いたかったけど、隣の席にいる私の友達Aが私を思い留まらせてくれた。
そして、私と友達はタバコを吸うため、喫煙の方のテーブルに座っていた。
すると、ジュリエットが

タバコは良くない
〇〇はタバコなんか吸わない

などと言い始めた。研究職の私は二十四時間記録取りに追われるハードワークだ。タバコと酒がなきゃやっていけない。それなのにジュリエットは何故か私の隣に座ってタバコの悪さを語っていた。
後妊婦に悪いとか言ってたけど、居酒屋に酒飲みに来る妊婦なんかいるわけない。それに、高校、大学、職場と男のおの字もない私に妊娠がどうのと言われても困る。

そんなこんなで楽しい飲み会がジュリエットの楽しくない芝居を見る舞台に変わり、私たちは店に申し訳ないが、頼んだ料理を断って、頼んだ料理の分も料金払って店を出た。
その後は私の実家に行き、両親に許しを得て家で飲み会をした。
母親には相変わらず

服がくしゃくしゃ
酒飲みっぱなしで缶を片付けない
せめて服は洗濯カゴに入れなさい

と言われ、私も存外狂ってるなと自嘲した。

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