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【学園都市】電脳神話デビチル!Ⅳ【TRPG】

80アイネ ◆ch6TRNt0B6:2015/06/30(火) 19:14:29

>「五月蝿いんじゃあ己等! なんじゃあやるっちゅうんか!? ワシ等とやるっちゅうんかい! おお!?」

黒のロングコートに眼帯、リーゼントで他者を圧倒するような気配を纏った男の声だ。
どうやら先ほどの援護射撃を手伝ってくれていたのは彼ららしい。彼の配下と思われる者たちも付き従っている。
その怒声は広間の人間たちを咎め、威圧する事で不満をかき消していた。
残ったのは漫然とした不満の残滓だけ、大広間は驚くほど静まり返っていた。

>「あー、キジンさん、対空防衛ありがとうございました! お疲れ様です! お陰で悪魔さん達をお迎えできました!」

微妙になった空気をひっくり返したのはウェヌスの声。キジンと言うのはリーゼントの彼の事だろう。
本当に彼には世話になったと思う。あの援護射撃は非常に正確で、よく訓練されたものだと感じた。
ウェヌスのねぎらいの言葉を受けたキジンは、私たちに対し恭しく頭を下げる。

>「手前、キジン・タツノと申します。イリス城の防衛に当たらせてもらってやす。
> 以後お見知りおきを。ささ、食事の準備が出来ていますのでどうぞこちらへ」

「その前に、言っておかなければならないことがあるですよ」

私は案内するキジンの言葉を遮ると、大広間に集った人々に向き直った。
そして、あらん限りの大声で宣言するように言い放つ。

「皆様、私はデビルチルドレンのアイネと申すですよ。皆様にはひとつ誤解があるようなので言っておくですよ。
 私たちは確かにこの都市の開放が目的ですよ。しかしそれは現在の体制を覆すものではなく、あくまでゼウスの管理から救う事ですよ。
 解放後も出来る限りウェヌスたちの統治はそのままに、これからは他の開放した都市との交流が出来るよう計らうですよ」

言い終えた私は周囲の反応を窺いつつ一息つく。これで誤解は解けただろうか?
都市の開放は出来る限り幸せなものでなければならない。良いものはそのままに、新しい風を吹き込むのだ。
そのためには、他の都市との交流、団結が必要になると私は思っている。
ゼウスの統治はまちまちだが、共通点として人間たちの勢力が大きくならないよう、都市間の交流を禁じている。
人間の強さとは他者との団結による群隊としての強さである。人が集まれば、それだけ強くなるのだ。
都市を開放するばかりではなく、その都市間に交流をもたらす事が出来れば、人間たちは強さを発揮するだろう。
現に、例えばアキヴァなどの街で開発された技術は他の都市にも流通しているらしいのだから。


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