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◇ 心霊ちょっといい話 in ほのぼの絵にっき ◇
55
:
なーなしさん!
:2016/05/31(火) 02:58:12
昔一人暮らしで恋人もなく、金欠の上に帰る実家も遠いという暮らしの中で体調を崩した。
熱が上がり時折来る吐き気と胃が裏返るかのような痛みでベットの上でもんどり打って、徐々に気力と体力が消耗し「ヤバイかも…意識がある内に救急車を呼んだ方が…」と考えた。でも時は夜中も真夜中。ご近所迷惑になるかも…と考えていると、首元に冷たいものを感じた。細い手と思える物が私の首元を這っていた。
私は涙を流して「怖いよぉ〜…」とその手を掴んだ。幽霊が怖かったのではなく、1人で苦しむのは本当に寂しく、このまま孤独死!?とか色々考えてて、多分熱でおかしくなってたから。
その手はビクッと怯み逃げようとしたが、冷たい手は発熱した私には心地よく、私は手を自分の首元から頬にかけて甘える様にグッと抱え込んだ。
手の持ち主はしばらくじっとしていたが、渋々なのかおずおずともう片方の手で私の頭を撫でて布団を肩まで掛けてくれた。
それがもう嬉しくて「あ…ありがとぅぐぅぅぅ〜!」と嗚咽ったところで手は消えた。
次に目を覚ました時は昨晩の痛みが嘘の様に治っていた。それはもうケロッと。
怖がらせるために出てきただろうに、不本意な反応してゴメンね。でもあの時は本当に嬉しかったのと。マジで。
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