姫子「ん？ いや……こいつ言うほどイケメンか？って思って」
煌「え」
姫子「隣のクラスん女子ば話しとって、そげん言うほどかって」
煌（いやそんな本人が目の前にいるのに……）
姫子「なにドヤ顔しとっと？」ｸﾞﾘｸﾞﾘ
煌（えっ？？ これが普通なの？？ それとも冗談だったり？？）
煌（姫子も彼も笑ってるし、まさかそういうノリなの……？？ じゃあここは私も笑って―――）
姫子「―――花田はどげん思っとる？」
煌「！？」
煌（な、なんというキラーパス……！！）
姫子「よーく考えたら花田評は今まで聞いた事ば無かったけん」
煌「いや私はその…はは…」
姫子「……どう思っとる？」
煌「うぅ……」
姫子「……」ｼﾞｰｯ
煌（そ、そんな２人がかりで凝視しないでください……！）
煌「……わ
姫子「『分からない』ってのは無しな」
煌「」
姫子「……お前覚悟しとけ？ 花田の裁断はそんじょそこらの女子のコメントとは重みが違うけん」
煌（ま、またそうやってハードルを上げて……！！）
姫子「いやいや、そいは覚悟しとる奴の顔やなか」
＜ ﾊﾊﾊ
煌（なんでそんな和やかな軽い感じなんですか！？）
煌（他人の美醜を判断するなんて…私には…）
煌（……いや、待ってください）
煌（私もあくまで和やかな軽〜い感じで言えば良いのでは……？）
煌（……そ、そうですよ。２人とも冗談半分みたいな雰囲気じゃないですか！）
煌（―――よし！ それでいきましょう！）
煌（ “ 私もそう思うよ〜 ” くらいで……）
煌「……えっと……」
煌「わ、私も……」
煌「そう……思います……（赤面＆俯く）」
.
何だこの女！？
本人も気づいていない心の奥底の部分がマジなトーンにさせてしまったって、はっきりわかんだね
煌（……とはいえ私がここで好意的な発言をすると、姫子はヘソを曲げてしまうかもしれない）
煌（仕方ありません。彼には悪いですがここは否定させて頂きます！ あくまで、軽〜くですが！）
煌（……）ﾁﾗｯ
煌（申し訳ありません！ 今度お昼ご飯奢るのでお許しを！）
煌「う、うーん……私はそうは思わないかなぁ」
姫子「！」
.
＜ ﾏｼﾞｶｰ
煌「……あ、あはは……」
煌（良かった……彼も落ち込んだフリをしつつ笑って流してくれた……！）ﾎｯ
煌（ここで直ぐに話題を変えれば―――）
煌「そ、そういえば貴方は今年の夏休みは何処か行く予定はあるんですか？」
煌「 “ まだない ” ？ まぁ、確かにそれもそうですね。まだ１ヶ月先ですから」
煌「……え？ 私は長野に戻る予定はありますがそれ以外は……」
煌「今年も暑くなりそうですから、少しでも涼しい場所に居たいものです」ﾌﾌｯ
煌「―――それで、姫子は何か予定あるの？」
煌「……」
煌「姫子？」
姫子「……」
煌（頬杖ついてそっぽ向いてる……）
姫子「……」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ…
煌（な、何か呟いてる……）
姫子「どっから見てもイケメンやろ……どこに目ぇ付けとっとね……」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ
煌（えぇ……）
.
チカセンに通ずるめんどくささ
姫子評でイケメンってことはそりゃもうイケメンってことだ
しかも一目惚れでオナシャス！
普通のイケメンには素点から減点方式だけど、気になってる奴に対しては素点にダンブルドア並みのガバガバ加点方式してそう