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慕「追慕」
1
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/03/29(金) 04:36:47 ID:MD4/Gxuo
慕「ただいまー!」
ナナ「おか〜」
慕「おじさん来てるの!?」
ナナ「よく分かったね」
慕「靴があったので」
ナナ「あーなるほど」
耕介「ふぅ...なんか慕の声がしたような」
慕「あ!おじさん!」
耕介「帰ってきてたのかおかえり」
慕「ただいま!珍しい今日は来る日じゃなかったよね?お仕事どうしたの?」
ナナ「...クビになっちゃったんだって」
慕「え...」
耕介「おい」
慕「違うの?」
耕介「違います。急な仕事でこっち来てたんだけどさ、思いの外早く終わったからちょっと寄ってみたんだよ」
慕「そうだったんだ...良かったお仕事なんともなくて」
2
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/03/29(金) 04:46:02 ID:MD4/Gxuo
耕介「俺的にはそんなよくないけどな...来た瞬間姉貴に拘束されて掃除の手伝いよ」
慕「そういえばおかーさん だん...しゃり?だっけしたいなーって言ってたね」
耕介「電話かけたときすげぇ嬉々してたから何かと思えば...」
ナナ「いやー荷物結構溜まってきたからね〜一緒に整理してたの」
耕介「負担ほとんど俺だったろ」
慕「...手伝う?」
耕介「いや、もうほとんど終わってホコリ取ってるくらいだから大丈夫」
慕「分かった頑張ってね」
耕介「おうよ」
ナナ「慕と私に埃吸わせないでよね〜」
耕介「俺はいいのか」
ナナ「アンタは頑丈でしょ」
耕介「せめて丈夫と言ってくれ」
慕「あはは...あ、じゃあお夕飯の支度しちゃうね おじさんも食べていくでしょ?」
耕介「ん?あー...適当に外食でも行こうとしてたんだけど...せっかくだから食おうかな」
慕「やったっ すぐ作っちゃうね!今日はペペロンチーノとコーンスープだよ」
耕介「おっ洋風いいね」
ナナ「私のリクエストだ」
3
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/03/29(金) 05:00:05 ID:MD4/Gxuo
耕介「ご馳走さま」
ナナ「美味しかった〜」
慕「すぐ横になると身体に悪いよ」
ナナ「でもこれ気持ちいいんだもの...ゴロ寝さいこー」
耕介「太るぞ」
ナナ「あーきこえませーん」
耕介「ったく」
慕「じゃあ片付けちゃうね、ごちそうさまでしたっ」
耕介「手伝うよ」
慕「ありがとう!」
耕介「一服したら三麻するか?」
慕「うん!...あっその前に宿題やらないと」
耕介「あれ珍しいな。いつも麻雀やりまくった後にちゃちゃっと済ませているんじゃなかったか?」
慕「そうなんだけど...今回のは特別といいますか...なんといいますか」
耕介「...?」
4
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/03/29(金) 05:48:09 ID:MD4/Gxuo
慕「おかーさん宿題教えて」
ナナ「せっかく耕介がいるんだから教えてもらえば?頭良いし」
耕介「俺じゃ無理だよ」
ナナ「いつの間にそこまで知能が」
耕介「失礼だな...ほら慕」
慕「あ、うん...えっと」
ナナ「名前の由来?」
慕「明日の道徳の時間にね発表するの」
ナナ「ふーん変わった課題を出すものね」
耕介「な、俺なんか聞いたことすらないわ」
慕「教えてくれる...?」
ナナ「んー...」
耕介「ほいお茶」
慕「ありがとう」
ナナ「...よし 耕介、TV消して」
耕介「あぁ」
5
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/03/29(金) 07:52:14 ID:2.PetUPE
もう始まってる!
6
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/03/29(金) 21:34:09 ID:MD4/Gxuo
ナナ「そうだねー何から話そう......」
慕「......緊張する」
耕介「その調子じゃ発表の時アガっちゃいそうだな」
慕「がんばります」
耕介「応援してる」
慕「ありがとう」
ナナ「よし...じゃあね慕は...慕うって言葉は知ってる?」
慕「した...うん知ってるよ 私の名前の字だよね」
ナナ「そう。人を慕う者になれ、慕われる者になれ...もちろんそれも入っているのだけど」
ナナ「慕って字にね平仮名の「ぶ」を付けてしのぶって言葉があるの」
慕「しのぶ?」
耕介「...なんかイントネーションが違うな」
慕「しのぶ!」
耕介「そうそう」
7
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/03/29(金) 21:38:59 ID:MD4/Gxuo
ナナ「...で、その言葉には懐かしむって意味が根底にあるの」
慕「懐かしいもの?」
ナナ「うん、...そうだなぁ〜難しい事を言うと 過ぎた出来事や遠く離れた人を思い出す なんてのがあるけど全て」
耕介「あーこんなものがあったなぁとか、あいつどうしてるかなぁ...みたいに郷愁するってか」
ナナ「んーまぁそういう事」
慕「きょーしゅう?」
ナナ「あ、郷愁ってのも昔の事に思いを馳せるって意味ね」
慕「...ちょっと難しいかも」
ナナ「あー耕介のせいでこんがらがっちゃったじゃない」
耕介「俺の所為か」
慕「きょーしゅー...しのぶ...しの...」
ナナ「ふふっ...ま、簡単にいうと思い出を沢山作りなさいってこと」
慕「おもいで!」
ナナ「そう、人間生きていればね辛い事が沢山あるの。その時過去を拠りどころにしたりする...時には遠い記憶...思い出を」
ナナ「中には過去は捨てて未来を生きろなんて言う人もいるけれど...私はどっちも大切だと思う」
耕介「......」
ナナ「楽しい思い出...まぁ辛い記憶や苦い経験なんかもあるだろうけどね、それは一つ一つ慕の大切な宝物になる 絶対にね」
8
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/03/29(金) 22:19:42 ID:QViBnUN.
また始まってる!
9
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/03/29(金) 22:23:01 ID:MD4/Gxuo
ナナ「...あれ話逸れちゃったか」
耕介「いやいいんじゃないか?慕も何となく分かっただろ?」
慕「うん!...私いっぱいいっぱい思い出を作る!」
ナナ「お、いいねその調子。それになにより数年数十年経った時に、慕からそういう話を聴ける楽しみができるもの」
耕介「それが本音か」
ナナ「全て本音」
慕「...あ、忘れない内に書かなきゃ!ありがとね!ちょっと待ってて!おかーさん終わったら麻雀やるからね!」
ナナ「は〜い 耕介TV付けて」
耕介「はいはい、姉貴にしては随分とマジメだったな」
ナナ「ふざけたこと言える訳ないでしょ?まーまだ言いたい事はあったけどあの子の頭がパンクしちゃうと思うから」
耕介「例えば?」
ナナ「......やっぱり言わん」
耕介「なんだよ」
ナナ「いいでしょ別に気が変わったの」
耕介「猫か」
ナナ「私はどちらかと言うと犬派だ」
耕介「そうですか」
10
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/03/29(金) 22:29:50 ID:MD4/Gxuo
ナナ「...あ、これなら言ってもいいかな」
耕介「ん?」
ナナ「恋慕」
耕介「...姉貴らしい」
ナナ「ま、慕が誰とくっ付くかは気にならない訳でもないけど...取りあえずあんたみたいな男に捕まらなければいいわ」
耕介「酷い言われようだな」
ナナ「.........」
耕介「んだよ」
ナナ「別に?」
慕「書けたよ!早く!やろう麻雀!」
耕介「早いな!よっし今日は負けねぇぞ」
慕「望むところだよ!」
ナナ「...慕!」
慕「なに?おかーさん」
ナナ「ご飯ご馳走さま、とってもとっても美味しかった」
慕「...!どういたしましてっ」
ナナ「耕介は先に準備しててくれない?雀卓の」
耕介「はいよ」
慕「...?」
11
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/03/29(金) 22:32:38 ID:MD4/Gxuo
ナナ「もう少しこっちに来て」
慕「うん。...わぷっ...」
ナナ「捕まえた〜」
慕「あははっ!もうおかーさんくすぐったいよー!」
ナナ「じゃあいい子いい子をしよう」
慕「ん...あまりそういう年じゃないんだけどな」
ナナ「じゃあやめる?」
慕「ううん!もっとお願いします」
ナナ「はいはい」
慕「おかーさん」
ナナ「なーに?」
慕「大好き」
ナナ「私も慕のこと大好きだよ」
慕「うん...だいすき...ふぁ...」
ナナ「眠いなら寝ちゃいなさい」
慕「でも...まーじゃ...」
ナナ「起きたらまたみんなでやればいいじゃない」
慕「......おきて」
12
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/03/29(金) 22:33:14 ID:MD4/Gxuo
耕介「あれ、慕寝ちゃったのか」
慕「難しい話をして少し疲れちゃったんじゃない?」
耕介「あぁ少し緊張もしてたしな」
ナナ「悪いけど片づけててくれない?」
耕介「分かった、先風呂入っていいか?結構汗かいてんだけど」
ナナ「もちろん、もう沸かし終わってるはず」
耕介「さんきゅ」
ナナ「......」ナデナデ
慕「......すぅ」
ナナ「本当に可愛い寝顔」
ナナ「...ありがとう、慕」
13
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/03/29(金) 22:34:21 ID:3o4OcPQY
おほー
14
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/03/29(金) 22:57:56 ID:MD4/Gxuo
・。......。・.。・
…o... r!
...起きろ!
閑無「起きろって!慕!」
慕「ん...あれ...閑無ちゃん?」
杏果「うーさむさむ...2人とも もうすぐ日の出だよ」
はやり「雨降らなくてよかったね〜」
杏果「ね、途中ちょっと怪しかったけど...持ちこたえてくれた感じかな」
玲奈「私が晴れ女だからだな!」
悠彗「なにそれ初めて聞いた」
慕「...みんな...あれ?これって」
閑無「まだ寝ぼけてんのか?」
慕「ごめんね...ちょっと頭ふわふわしてて」
はやり「標高あるから無理ないよ」
悠彗「私1000m超える山登ったの初めてだよ」
杏果「皆そうなんじゃないかな」
玲奈「1000m泳ぐなら楽なんだけどね〜山はほんとキツイわ」
杏果「その割には結構余裕じゃなかった?」
玲奈「最後らへんは心を殺してたからね」
悠彗「忍者か」
はやり「その例えもちょっとよく分からないかも...」
15
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/03/29(金) 23:01:11 ID:MD4/Gxuo
慕「......」
閑無「ほら」
慕「...これって」
閑無「悠彗お手製のしおり」
慕「三瓶山......あ」
杏果「思い出した?」
慕「うん」
悠彗「今年が最後のインターミドルだから」
閑無「山登って!日の出見て!気合い入れようってな!」
玲奈「閑無にしては中々な発案だったわ」
閑無「一言多いぞ」
16
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/03/29(金) 23:02:48 ID:MD4/Gxuo
はやり「はや〜まだ足パンパンだよ」
閑無「パンパンなのはどっちかっつーと」
はやり「なにかな閑無ちゃん?」
閑無「なんでもない」
慕「ふふ...パンパンなのはおっぱいじゃないかな」
はやり「あっ!もう慕ちゃん!」
玲奈「お、いつもの慕復活だ」
杏果「うん、いつもの慕だ」
慕「私いつもはやりちゃんのお胸の話してたかな...」
はやり「あはは...結構してたよ」
悠彗「もう大丈夫?なにかあったらすぐ言ってよね」
慕「うん、ありがとう悠彗ちゃん」
悠彗「お互いさまだよ」
慕「あ、そうだ悠彗ちゃん」
悠彗「なに?」
慕「しおりの絵すごく可愛いね」
悠彗「......」
閑無「うわ照れてる」
悠彗「う、うっさい!」
17
:
名前なんか必要ねぇんだよ!nLW2+z9
:2019/03/31(日) 09:37:37 ID:???
かわいい
18
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/01(月) 08:37:44 ID:.VmtpkAs
杏果「もうそろそろだね」
慕「......」
はやり「はや〜...さむい」
悠彗「カメラよしっと」
玲奈「...む?...うーん...あっ!来たよ来たよ!!」
閑無「うおおおお!!」
はやり「綺麗...」
玲奈「いやぁ〜絶景かな絶景かな」
悠彗「わぁぁ...!」
杏果「やっぱ写真で見るのとは訳が違うね」
閑無「すぅぅ...やっほーッッ!!」
悠彗「山じゃないんだから返って来ないでしょ」
閑無「そうだった でもなんか身体が勝手に」
杏果「じゃあ目標でも叫べばいいんじゃない?」
閑無「それいいな!よしっ!...っ 最後のインターミドル皆で優勝してやるぞーッ!!」
玲奈「おーっ!」
慕「おー!」
杏果「まー悠彗は予選で当たるんだけどね」
閑無「分かってるって!悠彗の分の気持ちまで背負って頑張るからな!」
悠彗「ちょっ!?負ける前提で話してない!?」
閑無「冗談だ!」
悠彗「まったく...言っておくけどね今年の万原は絶好調だからね」
杏果「楽しみにしてるよ本藤部長さん」
悠彗「むむ...」
19
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/01(月) 08:40:20 ID:.VmtpkAs
玲奈「そういえば悠彗は高校はどこにするか決めたの?」
悠彗「へ?えっと...ここが良いって決めた訳じゃないんだけど...できればさ 皆と一緒に打ちたいなって」
はやり「私も悠彗ちゃんとも同じ高校が良いな」
閑無「悠彗が来たら百万馬力だな!」
杏果「全員飛ばしてくれそう」
慕「閑無ちゃんの時みたいに尻もちつかせちゃうかも」
閑無「おい」
玲奈「悠彗は活発美少女って感じで可愛いからねぇ〜ファンクラブとかできそう」
悠彗「ちょっ...からかうのやめてってば!」
閑無「あ、また照れてやんの」
悠彗「違うから!」
20
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/01(月) 08:41:06 ID:.VmtpkAs
はやり「なんか...完全に悠彗ちゃんの立ち位置が確立したね」
杏果「私もそう思う」
悠彗「もう...あ、そうだ写真写真!忘れるとこだった...記念に皆で撮ろうよ」
玲奈「さんせーい!」
杏果「あ、閑無の顔にはモザイク入れようか」
悠彗「それいいね」
閑無「犯罪者か」
玲奈「いっそ目元を黒い棒で」
はやり「なんか危ない匂いがするねそれ」
閑無「てか完全に犯罪者じゃねーか」
慕「大丈夫だよ閑無ちゃん、私はいつまでも信じて待ってるからね」
閑無「なに今から捕まるのか私?」
21
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/01(月) 08:42:49 ID:.VmtpkAs
悠彗「ほら、バカやってないで撮るよ」
閑無「お前も同調してただろ」
悠彗「...タイマーよしっ!」
閑無「ん?おい、はやりの胸で慕が隠れてるぞ」
はやり「はやっ!?ごめんね慕ちゃん」
慕「...これはこれで」
はやり「はや〜...」
玲奈「ピースがいいか...それとも変顔...」
杏果「なんでもいいでしょ」
悠彗「ほらあと5秒だよ」
玲奈「よし!じゃあいっそ真顔で!」
杏果「それは...どうだろう」
慕「ふふ......楽しいな」
22
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/02(火) 02:35:08 ID:QCm5c6Hc
いいゾ〜これ
23
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/03(水) 22:47:41 ID:OT8bZAQ.
悠彗「さて出来はどうか...あ、かなりいい感じじゃない?」
閑無「中々だな」
玲奈「どれどれ〜お!いいじゃん!」
はやり「てっきり閑無ちゃんの顔が逆光で真っ黒になってるかと思ったよ」
閑無「お前も言うようになったな」
はやり「ちょっとした仕返しだよ」
杏果「これは良い思い出になるね」
悠彗「慕も見てみて!」
慕「うん!」
悠彗「どうかな?」
慕「わぁ...!...あれ」
悠彗「どうしたの?」
慕「...ううん、なんでもないよすっごくステキな写真だよ!」
悠彗「だよね!あとで皆に送るから楽しみにしてて」
慕「ありがとう悠彗ちゃん!」
閑無「よっし!じゃあ後は遊んで遊んで遊びまくるぞ!」
玲奈「私あのマジックテープでボールをキャッチするあれ持ってきたよ!」
閑無「おお!あの100均で売ってるなぜか買ってしまうやつだな!」
悠彗「うわ 久々に見たそれ」
はやり「私は知恵の輪」
閑無「なぜ!?」
杏果「ホントになぜ」
はやり「なんか暇ができたらやろうかなって」
閑無「もうなんでもいい!片っ端から片づけてやるっ!」
慕「あはは...」
24
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/03(水) 22:48:29 ID:OT8bZAQ.
閑無「......ぐぅ...ん...ぅ」
玲奈「...それ犬か...き...」
はやり「...zzz」
杏果「こやつら...」
悠彗「即落ちだったね」
杏果「むしろ山登ってまだあれだけ体力あったのに驚いた」
悠彗「起こす?」
杏果「いいよまだ時間あるから 悠彗はこれからなんかするの?」
悠彗「うん、この辺りの写真撮りに行こうかなって 折角だしね」
杏果「良いね」
悠彗「杏果も来る?」
杏果「んー私はいいや」
悠彗「そっか じゃあまた後で」
杏果「うん」
杏果「......」
25
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/04(木) 09:06:54 ID:VmxOE2gU
慕「...良い風」
杏果「しーの」
慕「あ、杏果ちゃん」
杏果「おーいい眺め」
慕「うん...なんだろう気づいたらここに来てた」
杏果「そっか」
慕「...私ね、あの写真を見たときになんでかな...前にもね見た感じがしたんだ」
杏果「デジャヴってやつ?」
慕「多分...そうなのかな」
杏果「......」
26
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/04(木) 09:09:39 ID:VmxOE2gU
杏果「慕の...」
慕「え?」
杏果「ごめん言葉詰まっちゃった...いや慕のおかげだなってさ」
慕「私なんかしたっけ...?」
杏果「ほら、ここまで5年間......閑無と私はもちろんだけど、玲奈に悠彗、はやり他にも野津先輩や部活の先輩達」
杏果「皆ととても良い出逢いをした、その時にはいつも慕が傍にいたなぁ って」
慕「...そうかな?」
杏果「前に悠彗が言ってたけど、慕って本当に天使の生まれ変わりだったりして」
慕「あはは...杏果ちゃんまでそんなこと言うなんて...」
杏果「結構ホンキなんだけどなぁ......ま、いいや...ね 慕」
慕「なに?」
杏果「今までありがとね......そしてこれからよろしくお願いします」ペコリ
慕「...! うん!こちらこそよろしくね!」
杏果「...あ、そういえば悠彗があっちで写真撮ってるって」
慕「本当!?行ってきていいかな」
杏果「なぜ私に許可を...行って来なよ悠彗も喜ぶよ」
慕「杏果ちゃんは?」
杏果「私はもう少しここに居ようかな」
慕「了解ですっ また向こうでね」
杏果「怪我しないようにね」
慕「はーい」
杏果「ちょっともう...限界かも」
27
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/04(木) 09:10:13 ID:VmxOE2gU
悠彗「〜♪」
杏果「良いの撮れたっぽいね」
悠彗「あ、おかえり」
杏果「そっちもね、慕は来てた?」
悠彗「うん、結構パシャパシャしてたよ」
杏果「そっか、良かった」
悠彗「......」
杏果「どした?」
悠彗「杏果...目元赤いけどなんかした?」
杏果「なんかって?」
悠彗「...やっぱりなんでもない」
杏果「うん...ちなみに閑無だったらなんて答えてたかな」
悠彗「間違ってタバスコが付いた指で目を擦ってしまった」
杏果「...ホントに言いそうなの出してきたな」
悠彗「今年中に1回は言いそう」
杏果「っと...そういえば慕は?」
悠彗「ん、あれ」
28
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/04(木) 09:11:12 ID:VmxOE2gU
杏果「ほほう...」
悠彗「よからぬ事考えてない?」
杏果「ふふ、悠彗カメラ貸してくれない?」
悠彗「いいよ ここシャッターね」
杏果「ありがと」
杏果「...慕 写真撮っていい?」
杏果「こほん...いいよ杏果ちゃんっ」
悠彗「なにしてんの...」
杏果「勝手に撮るのはよくないからね承諾を」
悠彗「もうツッコまない」
杏果「それは残念」
杏果「撮るよ〜3、2...1」
パシャッ
杏果「うん...良い画」
杏果「またね、慕」
29
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/04(木) 09:15:02 ID:VmxOE2gU
...ん...!
おねーさん!
心「白築おねーさん!」
慕「...あれ」
菜緒子「やっと起きた」
慕「私、寝ちゃってた...」
一美「えぇ、ぐっすりと」
心「おねーさん昨日緊張で眠れなかったの?」
菜緒子「あなたじゃあるまいし」
心「むむっ!私はちゃんと12時間寝たよ!」
一美「それはそれで寝すぎと違いますか」
慕「......」
心「まだぼーっとしてるね」
菜緒子「随分とまぁ良い顔で寝ていたけれど...夢でも見ていたの?」
慕「...うん」
心「え!?あんな10分くらいで!?どんな夢見てたの?」
慕「えっとね...あれ...?...ごめんね忘れちゃった」
心「なにそれ!」
菜緒子「夢なんてそんなものでしょう」
30
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/07(日) 07:06:27 ID:SKBNCw6M
慕「...あ、場決め」
菜緒子「まだよ、皆適当な場所に座ってるだけ」
慕「ごめんなさい」
一美「気にせんといてください」
心「まだちょっと時間あるからねー」
心「ねーねー」
菜緒子「なに?」
心「このメンバーってさアレ思い出さない?」
慕「あれ?」
一美「...小学生の時の全国大会ですね」
菜緒子「そういえばそうね」
心「丹羽お姉さんを抹殺して三尋木さんが入ったら決勝戦だね」
菜緒子「あなたはもう少し言葉を選ぶことをおすすめするわ」
一美「そもそも三尋木さんはまだ中3ですよ」
心「そうだったよ!」
心「あとはねー...あ、高橋お姉さんがいたら準決勝のメンツだね!なんでいないの?」
菜緒子「仕方ないでしょ同じ高校なんだから」
心「知ってるよ!」
菜緒子「なら聞かないで」
31
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/07(日) 07:09:26 ID:SKBNCw6M
心「あっ!ほらほら来たよ!」
菜緒子「え?」
一美「噂をすればですね」
知代子「ぜぇ...ぜぇ...な、ナオ!ハンカチ忘れてたわよ!」
菜緒子「知代子...あら本当」
心「高橋おねーさん」
知代子「小禄心!久しぶr」
心「副将戦でだいぶ点棒取られちゃったね」
知代子「うぐっ...挨拶も無しに平気で痛い所付くわね...」
心「反応が面白いので」
知代子「...こほん、確かに収支はマイナスでした。だけどご安心をこのナオが!あなたたちを容赦なく搾り取って差し上げますので」
菜緒子「プレッシャーをかけるのやめてくれないかしら」
知代子「だって私たちこれが最後なのよ?全員飛ばして欲しいっすわ!」
菜緒子「簡単に言ってくれるわね...まぁ安心しなさい貴女の分まで尽力するわ」
知代子「ナオぉ!」
心「ラブラブなのだよ!」
菜緒子「人に指を指さない」
心「えへっ ごめんなさい」
菜緒子「...知代子もそんな抱き着かないで暑い」
知代子「ナオぉ〜...」
菜緒子「はぁ...大丈夫よチョコ」
知代子「...うん」
菜緒子「そろそろ戻りなさい」
知代子「...分かった!ではごきげんよう皆さま!」
32
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/07(日) 07:15:26 ID:SKBNCw6M
心「善野さんおねーさん あの二人できてるのかなー?」
一美「どうでしょうね」
菜緒子「当事者のいない所で話してもらえるかしら」
心「ねー白築おねーさんはどう思う?」
菜緒子「人の話を聞きなさい...というか白築慕もさっきから全然話してな...い...って」
心「...白築おねーさん泣いてる?」
慕「え?......あれ 気付かなかった...なんでだろう」
菜緒子「使う?」
慕「ありがとう、大丈夫だよ自分のがあるから」
一美「気分がすぐれませんか?」
慕「ううん。違うの...なんだろう...みんなのやり取りを見てたら昔のこと思い出して...」
心「懐かしくなっちゃったんだね!」
慕「うん...」
菜緒子「...もう7年も前になるのね 何故かしらあの対局だけは今でも思い出せる」
心「私もだよ!...なんかこう...自然にふわぁってあの試合が思い浮かぶんだ...楽しかったなぁ」
一美「...偲はゆ」
心「白築おねーさんがどうしたの?」
一美「いえ...小禄さんの言葉、偲はゆという古語と同じ意味だなと」
心「へぇ〜物知りだね」
一美「古文の授業で聞いたのを偶々覚えていただけです」
菜緒子「たしか...万葉集だったかしら、私も聞いた事あるわ」
慕「偲はゆ...しのはゆ...なんか素敵な響きだね」
菜緒子「...そうね」
33
:
名前なんか必要ねぇんだよ!nLW2+z9
:2019/04/09(火) 16:41:41 ID:???
シノハユSSいいゾ〜これ
34
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/10(水) 22:44:03 ID:Xnh63xug
心「...白築おねーさんもう大丈夫?」
慕「うん、心配かけてごめんね」
一美「なんともなくて良かったです」
菜緒子「感傷に浸る気持ちも理解できるわ...最後になるのだから」
心「私は個人戦も出るけどねー」
一美「それ以前に小禄さんは来年もありますよ」
心「そうだった!」
菜緒子「...ふ、今年の悔しさをバネに頑張りなさい」
心「あっ笑った!珍しい!...ってなんで負ける前提なの!?」
一美「ぷ、大阪人に引けを取らないツッコミですね」
心「善野さんも!...白築おねーさん何とかしてよ〜」
慕「え、えぇ!?」
心「じょーだんだよ!」
慕「あ、もう...」クスッ
菜緒子「でも、最後なのは事実よ、知代子の分までねじ伏せてあげるわ」
一美「正真正銘最後の戦いですね ...全力で相手します」
慕「私も負けないよ!皆の思いを...青春を背負っているんだから」
心「す、凄みが...あるよー」
菜緒子「ふふ...さて気合も入ったところで、そろそろ場決めしましょうか」
一美「そうですね」
心「...ほんとだ」
心「もう...時間になっちゃうよ」
35
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/10(水) 22:51:54 ID:Xnh63xug
慕「.........夢」
慕「とても長い夢......」
慕「......これも夢だったりするの...かな」
慕「......」
慕「......痛い」
慕「......20時...1時間も経ってなかったんだ」
慕「...そうだ 薬の時間......薬...あれ...落ちちゃってる」
36
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/10(水) 22:54:55 ID:Xnh63xug
コンコン
耕介「入るぞ」
慕「んー...っ!.........はぁ...ぅ」
耕介「慕!?どうした?」
慕「あれ...耕介さん?...そっか今日来るって言ってたっけ...こほっ」
耕介「変に動くなって前言われてただろ...何かあったのか?」
慕「...薬、落ちちゃった」
耕介「薬?どこに?」
慕「耕介さんの足元...」
耕介「...っと...ほら」
慕「ありがとう...」
耕介「お湯ここ置くからな」
慕「うん...」
37
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/10(水) 22:56:02 ID:Xnh63xug
慕「..んくっ...うぅ...やっぱりぬるま湯苦手...」
耕介「慣れないか」
慕「一生慣れないと思うよ」
耕介「先生がそうやって飲みなさいって言ったんだ 嫌なのは何となく分かるけどさ」
慕「...もう薬飲みたくない」
耕介「そんな事言うなって...」
慕「こほっ!...えへへ...」
耕介「......」
38
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/10(水) 22:56:46 ID:pIJnTg1M
かわいい
39
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/10(水) 22:59:39 ID:Xnh63xug
耕介「そうだ、慕にお土産持ってきたんだよ」
慕「ほんと?なんだろう...」
耕介「っと...はい」
慕「あっ...これって」
耕介「前、雑誌持ってきた時これえらく熱心に見てたからさ」
慕「クリスマスローズ...」
耕介「...室内だからあまり大きいのは買えなかったわ...ごめんな」
慕「...ううん、とってもとっても嬉しい...」
耕介「そうか、良かったよ にしても慕が花なんて意外だ」
慕「...似合わない?」
耕介「いやそういうんじゃなくて...なんか...本当に意外以外の言葉が見つからないわ」
慕「だじゃれですか...?」
耕介「え?...あ、悪い」
慕「耕介さん謝りすぎ...」
耕介「すま......ここで謝って繰り返すパターンは避けたいな」
慕「あはは...そうだね」
40
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/10(水) 23:01:30 ID:Xnh63xug
耕介「でもなんでこの花なんだ?単純に見た目?」
慕「うん...それもあるんだけど」
耕介「......」
慕「...やっぱり教えない」
耕介「...そうか」
慕「食いつかないんだね」
耕介「あとで慕が元気になったらじっくり教えてもらうよ」
慕「うん...ありがと」
耕介「さて、じゃあこれをどこに飾ろうか」
慕「...窓際がいいな」
耕介「...了解、ここらへんか?」
慕「うん...外の景色よく見るから...このお花があったらとても映えそうだよ」
耕介「そうだな...」
41
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/11(木) 01:00:27 ID:g0fk1bIM
耕介「あ、もう一つ言い忘れてた...明日閑無ちゃんと杏果ちゃんが来るって」
慕「やった...!」
耕介「お土産期待しててだってさ」
慕「楽しみ...前来た時みたいに少しは麻雀できるかな...?」チラッ
耕介「......」
慕「...ってダメだよね...もうこんな──」
耕介「大丈夫」
慕「...へ?」
耕介「もし上手く動かせなくても、俺に指示してくれりゃ代わりに打つよ」
慕「ほんと?」
耕介「ホント、それに三麻ならそんなに負担かからないと思う...牌少ないしな 勿論安静にしてて欲しい気持ちもあるけど」
慕「先生の許可は...?」
耕介「ここに来る前に承諾してもらったよ、でも異変を感じたらすぐに止めて呼べってさ」
耕介「あの人 白築プロの大ファンだからな、完治したら是非サインをって...また頭下げられちゃったよ」
慕「ふふっ...優しい先生で良かった」
耕介「それにまぁ、慕なら麻雀やった方が早く治ったりしそうな感じがしてさ」
慕「さすが...良く分かってるね...」
耕介「伊達に12年寝食を共にしてないってことだ」
慕「...ね、耕介さん」
耕介「どうした?」
慕「大好き」
耕介「俺もだよ」
慕「それだと...ナルシストになっちゃうよ?...ちゃんと言ってほしいな」
耕介「...?あぁ...あはは確かに......大好きだよ慕」
慕「ん...」
42
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/11(木) 18:35:34 ID:NNrYFj.s
良い!良い!良い!
43
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/12(金) 03:34:22 ID:kQKwn856
慕「...ふぁ」
耕介「寝るか?」
慕「ううん...まだお話したい、面会の時間って...」
耕介「まだ少しあるよ」
慕「良かった...実は...さっきまで寝てたんだけどね」
耕介「あまり日中に睡眠取ってると夜目が冴えちゃうんじゃないか?」
慕「少しうたた寝してただけだから...ほんの1時間くらい」
耕介「そっか」
慕「...でもね少ない時間だったけど、夢を見たんだよ 沢山...」
耕介「...良い夢だった?」
慕「...うん、とても」
耕介「そうか...良かったな」
慕「...聞きたい?」
耕介「覚えてるのか?」
慕「うーん...少しだけどね...こほっ...まだ片隅に残ってるよ」
耕介「凄いな、俺なんか起きて10秒で丸っきり忘れちゃうわ」サスサス
慕「ん...こほっ...ご高齢ですからね...」
耕介「まだ30代だ」
慕「すぐアラフォーになっちゃうよ...?」
耕介「もう歳の話は勘弁を...」
慕「はーい」
44
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/04/12(金) 03:39:25 ID:kQKwn856
慕「...もうちょっと起きたいな」
耕介「分かった......いいか?行くぞ...っ!」
慕「っ...はぁ...ありがと...」
耕介「はいよ、てか気分が好ましくなら無理しなくてもいいんだぞ」
慕「平気だよ...耕介さんともっとお話していたいから...」
耕介「...ありがとな」
慕「どういたしまして...?」
耕介「なんで疑問形なんだ」
慕「ふふ...なんでだろう...」
45
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/06/05(水) 21:48:12 ID:K8OGmUng
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