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常夫さん「こんな夜遅くにどうしたんですか?」
-
夜遅くに突然訪ねて来た彼女。
酔っているのか頬は紅く眼も少し潤んでいる。
「こんな夜遅くにどうしたんですか?」
「…………」
こちらから問いかけても返事はない。
よほど疲れているのだろうか?
「とりあえず入ってくださ」
言い終わるか終わらないか、抱きつかれ倒れ込んだ
「いったいどうしたんですか!」
「…………」
やはり返事はない。
「あの……」
「…………さんは……」
「え?」
「常夫さんは私の事…………好き?」
面食らった。普段からは想像出来ないようなか細い声で紡がれた全く予想外な一言だった。
「急にどうしたんで……」
「私は……常夫さんのこと…………好き……だ」
声の大きさは変わらない。
だが先程以上に驚いた。
心臓を鷲掴みにされるとはこういう事を言うのだろう。
酔っているせいかどうかは自分には分からない。
しかし涙ぐみながら懸命に絞り出された言葉。
-
もう始まってる!
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しほなのか千代なのか文科省メガネなのか
-
常しぽ純愛なのか常千代不倫物なのか
どっちでもいいから続きあくしろよ
-
も始!
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自動車部の誰かかも知れない
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秋山パパでしょ
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「自分は…………」
言葉が続かない。
返事は彼女が今晩私の部屋を訪れるずっと前から決まっていたのに。
あと一言が口から出てこずもどかしい。
沈黙が支配する。
「常夫さんは私のこと……嫌い…………なのかな…………」
普段の凛とした、芯の強さを感じさせる彼女からは想像出来ない一言。
今にも泣き出してしまいそうな彼女の口から絞り出された言葉。
その一言で全てが壊れた。
いや、十分だった。
-
彼女を抱き寄せ唇を塞ぐ。
息が漏れないように。
力強く。
きっと彼女は呆気にとられた顔をしているのだろう。
自分だって驚いているのだ。
「好きに決まってるじゃないですか!」
驚いた顔をしていた彼女は遂に泣き出してしまった。
堰を切ったかのように泣きじゃくる彼女の唇をもう一度塞ぐ。
何度も何度も唇を重ねる。
抱きしめながら。
互いの温もりを確かめ合うように。
二人の気持ちを確かめ合うように
貪るように。
長い夜が更けてゆく。
-
「何ですか?ニヤニヤして」
不機嫌そうに自分を睨む妻。
「何でもないですよ」
あんなこともあったなぁと思い出していたらどうやら顔に出ていたらしい。
「きちんと聞いてたの?」
「聞いてましたよ、みほたちが大学選抜に勝ったってことですよね?テレビできちんと見てましたよ」
「本当?」
「本当ですって」
「嘘ついてないか?」
「何で嘘つかないといけないんですか!娘の試合なんだからきちんと見ますよ!当たり前じゃないですか」
苦笑しながら妻の顔を見る。
不器用に娘のことを褒める妻。
不機嫌そうな顔だけどいつもより機嫌の良い私の妻。
今日も短い夜が更けてゆく。
-
終わり!閉廷!
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なんか芸術的…(ONDISK)
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彼女・・・たどちゃんかな?
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ええぞ!ええぞ!
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いいゾ〜これ
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常しほいいゾ〜
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よっしゃ!常しぽや んけ!
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王道ですね
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おお〜ええやん…
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常しほはいいぞ。
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こんな夜中に自分はどうしてしまったのだろうか。
酔っているからなのだろうか。
出迎えてくれた彼の顔はいつもと変わらない。
「こんな夜遅くにどうしたんですか?」
貴方に逢いたくて来た……なんて流石に言えない。
けど今夜こそ伝えよう。
アルコールの力に頼り狡いと思う。
彼は少し不思議そうに私の事を見る。
「とりあえず中に入ってくださ」
彼がそう言い終わる前に抱きついた。
押し倒したと言うのが正しい。
驚いた彼の顔。
これ以上にないくらい彼との距離が近い。
今にも心臓が破裂しそうだ。
「いったいどうしたんですか!」
自分でもその通りだと思う。
だけど今晩こそは伝えよう。
「あの……」
「…………さんは……」
なかなか声が出なくてもどかしい。
「え?」
「常夫さんは私の事…………好き?」
言えた。
だけどあと一歩。
きちんと自分の気持ちを伝えなくては。
「急にどうしたんで……」
「私は……常夫さんのこと…………好き……だ」
やっと言えた。
絞り出したという方が正しいが。
涙まで出そうになったが。
先程以上に驚いた顔をしている彼。
まるで心臓を鷲掴みされたような顔だ。
けれど私の心臓はもう爆発寸前だ。
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別視点もう始まってる!
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豪華二本仕立てだけど、何かスポーツはやってるの?
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エッチいシーンも書いてください、オナシャス
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「自分は…………」
彼の返事。
なかなか続きが出てこない。
やはり急過ぎたのだろうか。
もしかして彼は私の事は嫌いなのだろうか。
いろいろな考えが頭をよぎる。
沈黙が支配する。
「常夫さんは私のこと……嫌い…………なのかな…………」
狡い言葉だと我ながら思った。
口に出すべきではなかった。
胸のうちにしまっておけばこれ以上傷つくこともなかったし彼を傷つけることもなかったのに。
-
ふいに抱き寄せられたと思ったら唇が塞がれた。
力強く。
心の底から驚いたのと同時に理解した。
これが彼の返事なのだと。
「好きに決まってるじゃないですか!」
彼の口から出た言葉。
今晩ここに来るずっと前から聞きたかった言葉。
彼の思い。
涙が止まらない。
我慢しようと思っていたのに。
泣きじゃくる私の唇を彼がもう一度塞ぐ。
何度も何度も唇を重ねた。
抱きしめられながら。
彼の温もりを確かめるように。
私の気持ちを伝える様に。
私のものだと刻むように。
短い夜が更けてゆく。
-
「何ですか?ニヤニヤして」
ニヤニヤしていた夫を睨む。
いったい何を考えていたのだろうか。
「何でもないですよ」
本当に何でもないかのように受け流された。
「きちんと聞いてたの?」
「聞いてましたよ、みほたちが大学選抜に勝ったってことですよね?テレビできちんと見てましたよ」
「本当?」
「本当ですって」
「嘘ついてないか?」
「何で嘘つかないといけないんですか!娘の試合なんだからきちんと見ますよ!当たり前じゃないですか」
つい意地の悪い事を聞いてしまった。
そんな私を苦笑しながら見る夫。
昔と変わらない優しい夫。
戦車の整備は一流なのにどこか不器用な、けれど優しい私の夫。
今日も二人の夜が更けてゆく。
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今度こそ終わり!閉廷!
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ああ^〜たまらねぇぜ
-
NaNじぇいってたまに文豪湧くよな
-
やりますねぇ!
もっと流行れ流行れ流行れ
-
彼女の瞳が私を捉える。
普段とほとんど変わらない眼。
強いて普段と違う点を挙げれば少し潤んで程度。
酔っているせいだろう、頬も紅くどこか艶かしさを感じる。
「あのー……しほさ」
見つめられる事に耐えかね口を開くもすかさず唇を塞がれる。
まるで私のものだと主張するかのような強引な口づけ。
けれども何処か可愛げのある口づけ。
二人の関係は変わった。
互いの思いを確かめ合った。
変わらぬことと言えば未だに自分がしほさんに押し倒されているということだ。
アルコールは人を変えるようだ。
「しほさーん」
「…………」
返事は返ってこない。
先程からこちらの問いかけに対する返答は沈黙か口づけの二択だ。
自分には分からないが彼女の中では明確な判断基準があるのだろう。
「ん……」
「しほさん?」
ふいに彼女が倒れ込んだ。
これ以上ない程に彼女の顔が近い。
女性特有のやわらかな香りとほのかに混じるアルコールの匂い。
今の自分にはあまりにも刺激的過ぎる香り。
「…………常夫さん好き……」
耳元で囁かれた言葉。
酔っているせいか普段からは想像出来ない言葉遣い。
まるで別人のようだ。
けれども彼女の本心が分かる言葉。
「自分もしほさんのことが好きですよ」
もちろん伝える自分の気持ち。
帰ってきたのは頬への優しい口づけ。
お返しに優しく背中をさする。
赤子をあやすように優しく撫でる。
次第に漏れる彼女の寝息。
時計の音と彼女の寝息が支配する。
彼女の重みが心地よい。
徐々にまどろむ自分の意識。
二人の夜が更けてゆく。
-
以上です。
-
尺 八 奥 義
-
もう終わってる!
-
彼の瞳をじっと見つめる。
普段と変わらぬ彼の眼。
いつもと変わらぬ優しい瞳。
気恥しいのか目を逸らそうとしている姿に愛おしさを覚える。
「あのー……しほさ」
恥ずかしさに耐えかねた彼の口をすかさず塞ぐ。
少し強引だったかもしれない。
けれど1度あの感触を味わってしまったらもう戻れない。
私だけのものだと刻みたい。
誰にも渡したくない。
私と彼の関係は変わった。
彼の気持ちを知ることができた。
変わらぬことと言えば彼が未だに私に組み伏せられていることだ。
彼の優しさなのだろう。
本当に優しい人だ。
-
「しほさーん」
「…………」
アルコールに頼った代償として睡魔が私を襲う。
瞼が重い。
声が出てこない。
「ん……」
「しほさん?」
耐えきれず彼の胸元に倒れ込む。
とても大きな彼の身体。
彼の鼓動が伝わってくる。
「…………常夫さん好き……」
彼の耳元で囁く言葉。
まどろみながら紡いだ私の気持ち。
彼の返事が聞きたい私の我侭。
「自分もしほさんのことが好きですよ」
優しい彼からの返事。
私の聞きたかった言葉。
彼の頬に口づけを。
私からの精一杯の感謝の意。
彼の手が私の背中を優しくさする。
私の好きな彼の手が私を眠りに誘う。
徐々に沈みゆく意識の中、私は思う。
今夜のことが夢でありませんようにと。
明日もこの関係が続きますようにと。
静かに祈る。
時計の音と彼の鼓動を感じながら。
私の意識は落ちてゆく。
私の夜が更けてゆく。
-
終わり!閉廷!
-
やっぱり>>1君の常しほを…最高やな!
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ええぞ!ええぞ!
-
カーテンからわずかに漏れた陽の光で目が覚める。
隣を見るとそこにしほさんはいない。
咄嗟に部屋を見渡すも誰もいない。
昨夜の出来事は夢だったのだろうか。
朧気な……けれどしっかりと憶えている彼女の言葉。
自分のことを好きだと言ってくれた彼女の唇。
彼女の香り。
「しほさん」
呟いた言葉への返事はない。
「しほさん」
先程よりも大きな声で呟くも返事はやはりない。
自分の声だけが虚しく響く。
やはり昨夜の事は夢だったのだろうか。
重ねた唇の温もりも。
彼女の重みも。
彼女の言葉も。
頬への口づけも
全て夢だったのだろうか。
-
もう始まってる!
-
「起きよう」
自分を動かすべく呟き、陰鬱な気分でベッドから這い出る。
夢だとしたら最高で最悪な夢だと思う。
「…………ん?」
部屋を出て気づく。
キッチンから聞こえてくる物音。
鼻腔をくすぐる香り。
テーブルの上に並んだ朝食。
「おはよう」
聞こえてきたのは彼女の言葉。
自分のエプロンを身に着けた……少し照れているしほさんがそこに居た。
「遅かったじゃないか」
はにかむ彼女。
覚醒する意識。
昨日のことは夢ではなかったのだ。
彼女の言葉も。
自分の返事も。
「お、おはようございます」
「おはよう」
交わされる朝の挨拶。
何気ない日常の1コマ。
それがとても尊いものだと感じられた。
「朝食を作りましたが……迷惑でしたか?」
「そんなことありません!」
どこか恥ずかしそうに問いかける彼女にすかさず応える。
迷惑なものか。
テーブルに並んだ朝食は今まで食べてきたどんな料理より美味しそうに見えた。
「早く食べましょう!」
子どもみたいに急かしてしまう。
そんな自分に彼女は呆れ、けれども嬉しそうな表情で応えてくれた。
朝の日差しと珈琲の香りが部屋を包む。
-
終わり!閉廷!
-
あぁ^〜
-
頭の痛みで目が覚める。
軽い二日酔いだろう。
重い瞼をあける。
目の前には寝息を立てる彼の顔。
叫びそうになるのを必死に堪える。
「夢じゃなかった……」
昨夜の言葉も。
彼の思いも。
重ねた唇も。
彼の鼓動も。
涙が溢れそうになる。
-
「起きよう」
このまま彼の腕の中で二度寝をするという魅力的なプランも浮かぶ。
ただ昨夜押しかけてしまったのだ。
せめてものお礼に朝食を作ろう。
彼の驚く顔が見れそうだ。
彼を起こさぬよう慎重に布団から出る。
ベッドの軋みで起きないか不安になる。
「常夫さん……おはよう」
寝ている彼の頬への口づけ。
いま彼に起きられたら恥ずかしさで死にそうだ。
名残惜しさを感じながら寝室を出た後に身支度を整えキッチンへと向かう。
-
もうはじまってる!
-
男性の一人暮らしとは思えないほど綺麗に整理されたキッチン。
冷蔵庫の中に入っていた卵と牛乳と食パンを使ってフレンチトーストを作ろう。
ふとキッチンに掛けられていた彼のエプロンに目が行き手を伸ばす。
一瞬嗅ぎそうになるが止める。
流石に不審者だ。
しかし好奇心には勝てず身につけてしまう私。
彼のサイズに合わせてるからか私には大きかった。
しかし、せっかくなのでこのまま朝食の支度をさせて貰おう。
卵と牛乳を溶き、パンを浸す。
インスタントのスープを見つける。
手抜きみたいだが使わせて貰おう。
パンを浸す間にお湯を沸かす。
コーヒーメーカーで珈琲を煎れる。
浸したパンをバターをひいたフライパンで温める。
キッチンに漂う香り。
良い匂いだ。
-
「しほさん」
寝室から微かに聴こえる彼の声。
「しほさん」
先程より大きな彼の声。
今すぐ彼の元へ向かいたいが残念ながら配膳中だ。
返事くらいはできるが黙ってみよう。
ささやかな悪戯。
部屋を出たら驚く彼の顔が見れそうだ。
私がコーヒーメーカーとにらめっこをしていると彼が出てきた。
「おはよう」
ありふれた朝の挨拶。
私の声に気づいた彼はまるで鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をしていた。
「遅かったじゃないか」
軽く二日酔いの私が言えた義理ではないが。
彼の顔がしっかりとする。
意外と顔に出やすい人だ。
「お、おはようございます」
「おはよう」
彼と交わす朝の挨拶。
まるで夫婦みたいだと思った。
「朝食を作りましたが……迷惑でしたか?」
「そんなことありません!」
彼からの嬉しい言葉。
口に合うか少し不安だ。
そういえば彼は朝食は洋食派なのか和食派なのか。
もしかしたら食べない人なのだろうか。
今更そんな考えが浮かぶ。
「早く食べましょう!」
そんな事を考えていたら彼から急かされる。
まるで子どもみたいだ。
彼に尻尾があればきっとちぎれんばかりに振っているのだろうか。
そう考える私にも尻尾があればきっと揺れているのだろう。
そんな風に思いながら彼と向かい合って座る。
珈琲の匂いと暖かな陽射しが私と彼を包み込む。
-
以上!終わり!閉廷!
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まるで夫婦みたいだぁ…(直喩)
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また開廷してくれよな〜頼むよ〜
-
素晴らし菓子・・・
-
馬鹿野郎お前俺は最高裁まで行くぞお前
-
二人並んで歯を磨く。
鏡に映る自分と彼女。
しほさんは歯を磨く時に手で口元を隠す。
女性特有の考えなのだろうか。
自分には分からないがそんな何気ない仕草が新鮮だ。
「…………」
「…………」
黙々とお互い歯を磨く。
なんとなく彼女の頭を撫でる。
少し乱れる彼女の髪。
「なんれふか」
歯磨きしながら抗議する彼女。
目でも私に抗議していることが分かる。
なんとなくと言ったら怒られそうだ。
そんなことを思いながら洗面台に置かれた砂時計を見る。
砂時計が時間の流れを教えてくれる。
自分と彼女の三分間。
鏡を通して見つめる三分間。
無言で過ぎてゆく三分間。
-
「しほさん」
歯を磨き終わり先に洗面所から出ようとする彼女を呼び止める。
「なんですか」
振り返る彼女にキスをする。
先程の謝罪。
微かに感じるミントの風味。
歯を磨いた直後だから当然だ。
離れる二人の唇。
先程と同じように先に洗面所を出る彼女。
俯きがちに足早にリビングへと向かう彼女。
そんな彼女の背中を追う。
並んだ二つの歯ブラシ。
寄り添う私と彼女の歯ブラシ。
-
短いですが以上です。
-
たまらねえぜ。
-
鏡に映る彼の姿。
彼と一緒に歯を磨く。
彼に見られるのが恥ずかしくて口を手で隠す。
そんな私の事を彼は毎回不思議そうな目で見てくる。
「…………」
「…………」
黙々と歯を磨く私と彼。
ふいに彼が私の頭を撫でる。
私の好きな彼の手。
撫でられる事は嬉しいのだが髪が乱れてしまった。
「なんれふか」
歯磨きしながら抗議喋ったせいで変な感じになってしまった。
悔しいので目でも抗議してみる。
彼の視線が砂時計へと向かう。
あの朝はなかった砂時計。
私と彼が付き合いだしてから彼の部屋にやってきた砂時計。
彼と私の三分間。
静かに過ぎる三分間。
-
「しほさん」
歯を磨き終わり先に洗面所から出ようとしたら彼から呼び止められる。
「なんですか」
振り返る私へ彼からのキス。
優しいキス。
彼の唇はミント味。
私の唇もきっとミント味なのだろう。
鏡に映るのは彼の背中。
私はすっぽり隠れてる。
彼の唇が離れる。
少し名残惜しい。
先程と同じように先に洗面所を出る私。
名残惜しさと恥ずかしさから俯いてしまう私。
そんな私を彼が追う。
コップに入った私の歯ブラシ。
隣に寄り添う彼の歯ブラシ。
-
終わり!閉廷!
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優しい気持ちになれる
-
嘘つけ絶対また開廷するゾ
-
11時くらいに短いヤツあげる予定です
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やったぜ。
-
起訴されたんですね・・ウレシイ・・ウレシイ・・
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待ちきれないよ!早く開廷してくれ!
-
即日控訴不可避
-
やわらかな匂い。
自分の腕の中に収まる彼女。
私の胸にピタリと耳を当ててる彼女。
「何をしてるんですか?」
「常夫さんの心音を聞いてます」
返事を聞いて驚く自分。
彼女は見た目とは裏腹に時々おかしな事をする。
自分の心音を聞いて何が面白いのだろうか。
「楽しいですか?」
ついつい聞いてみた。
「はい」
こちらの問いに対し頷く彼女。
自分も今度試してみようか。
そんな事を考えながら彼女の髪を指で弄ぶ。
よく手入れされている彼女の髪。
微かに香るシャンプーの匂いをついつい意識してしまう。
-
「楽しいですか?」
今度は彼女が自分に問う。
「楽しいですよ」
私の返事に対して納得したようなしてないような、そんな顔をする彼女。
先程自分も似たような表情を浮かべてたのだろうか。
そんなことを考えながら彼女の背中を撫でる。
ゆっくりと優しく撫でる。
徐々に聞こえる彼女の寝息。
「おやすみ、しほさん」
返事は返ってこない。
聞こえてくるのは時計の音と彼女の寝息。
そんな静かな昼下がり。
ゆっくりと時間だけが流れてく。
二人の時間が流れてく。
-
常夫さんサイド終わり!閉廷!
-
ちょっと甘すぎんよ〜(大歓喜)
-
こいついつも閉廷してるな
-
聞こえてくる彼の鼓動。
彼の腕の中に収まる私。
彼の胸にピタリと耳を当て彼の鼓動を感じてる。
「何をしてるんですか?」
訝しげに私を見る彼。
「常夫さんの心音を聞いてます」
正直に答える。
少し驚く彼。
鼓動が少し早くなる。
「楽しいですか?」
「はい」
彼の問いに頷く私。
楽しいというよりは幸せと言うのが正しいですが。
釈然としないような顔をする彼。
-
不意に彼の手が髪に触れる。
少し驚いた。
彼の手が私の髪に触れる度に彼の鼓動も早くなる。
私の鼓動も早くなる。
「楽しいですか?」
今度は私が彼に問う。
「楽しいですよ」
私にはよく分からないが楽しいらしい。
先程の彼と似たような表情を私もしているのだろうか。
そんなことを考えていたら彼の手が髪から背中に移動する。
彼の手が優しく私を撫でる。
この手はずるい。
眠くなってしまう。
もっと彼の鼓動を聞いていたいのに。
私の気持ちとは反対に徐々に重くなる瞼。
まどろむ私の意識。
「おやすみ、しほさん」
薄れゆく意識の中で聞く彼の声。
落ちてゆく私の意識。
暖かな陽気と彼の手が私の意識を夢へと誘う。
そんな静かな昼下がり。
-
以上!しほさんサイド終わり!閉廷!
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毎秒上告しろ
-
10時半くらいに上げる予定です
-
やったぜ。
-
傍聴不可避
-
裁判員制度参加不可避
-
私を見据える彼女の瞳。
瞳の奥の怒りが見て取れる。
ここまで怒っている彼女を見るのは初めてだ。
正座をしながら私は思う。
どうしてこんなことになってしまったのだろう。
「これは何ですか常夫さん」
「…………」
彼女が自分に問う。
答えに窮する自分。
「それ」が何かと言われれば答えることはできる。
-
もう開廷してる!
-
自分と彼女の間に置かれた「それ」
数冊の本。
戦車道に関する雑誌。
その中から1冊彼女が手に取り読み上げる。
「戦車が好きなあの娘に吶喊」
「あの娘のカラダにPanzer vor」
「タンカースジャケットに秘めた躰」
淡々と読み上げられるタイトル。
偽装工作をしたのが仇となった。
もっとバレないように隠すべきだった。
彼女が見つけたのは自分の秘蔵コレクション。
友人が真面目な本に偽装し本棚に置けばバレないと言っていたので実行した結果がこれだ。
「これはどういうことでしょうか」
彼女が私に問う。
徐々に怒りのゲージが上がっているような気がする。
-
も始
-
「いや……あの……これはその」
しどろもどろになる自分。
そんな自分を見据えながら本のページを捲る彼女。
「常夫さんはこういう女性が好みなんですね」
ふいに飛び出た一言。
その一言が胸に突き刺さる。
たしかに自分の好みはそうなのかもしれない。
「でも自分が好きなのはしほさんです」
彼女の目を見て伝える。
「好みの女性」と「好きな女性」は別だ。
自分にとってはしほさんが1番だ。
1番好きなのはしほさんだ。
愛しているのはしほさんただ一人だ。
-
「…………ありがとう」
顔を赤くし彼女が言う。
「私も常夫さんが好き……です」
真っ赤な顔で彼女が呟く。
「それじゃあ!」
「でもそれとこれとは別です」
無慈悲な一言だった。
「全部処分です」
「はい…………」
世界は残酷だ。
さらば秘蔵コレクション。
なかなか捨てられない自分に彼女が囁く。
「私の事好きなんですよね」
そう言われてはどうしようもなかった。
何かを得るには何かを失わなければならない。
等価交換の原則だ。
-
終わり!閉廷!
-
意義あり!審議の続行を要求する!
-
裁判長!これはまだ審議の必要があると思われます!
-
私の前に正座する彼。
どことなくいつもより小さく見える彼の姿。
正座する彼を見ながら私は思う。
これからどうしよう。
「これは何ですか常夫さん」
とにかく彼に聞いてみよう。
彼だって男性だ。
そういう事に興味があるのは私だって分かる。
「…………」
彼からの返答は沈黙だった。
私の事を目の前にあるもの。
もしかして私が思っている以上にとんでもない発見だったのかもしれない。
-
私と彼の間に置かれた「それ」
数冊の本。
戦車道に関する雑誌。
その中から1冊手に取り読み上げる。
「戦車が好きなあの娘に突撃4時間スペシャル」
「あの娘のカラダにPanzer vor」
「タンカースジャケットに秘めた躰」
読んでて恥ずかしくなる。
彼の本棚で見つけた戦車道の本。
気になり手にとって読んだのが失敗だった。
表紙と一致しない中身。
まさかと思いほかの本も捲ってみたら見事にアタリだった。
私にとってはハズレなのだが。
私が見つけたのは彼の隠していたエッチな本。
友人が男は真面目な本に偽装して隠すことがあると言っていたのを思い出す。
「これはどういうことでしょうか」
彼に問う。
-
「いや……あの……これはその」
しどろもどろになる彼。
そんな彼を見ながら本のページを捲る。
どの本も戦車道を学んでいる女性の痴態が乗っていた。
「常夫さんはこういう女性が好みなんですね」
悔しくてそんな事を言ってしまう。
私では不満なのだろうか。
私だって戦車道に深く関わっているのに。
そんな嫉妬めいた気持ちから出た言葉。
-
エロ本で発散できない分しほさんが常夫さんの性欲を発散させるべきでは?
-
「でも自分が好きなのはしほさんです」
飛んできた彼の言葉。
私の目を見て彼が言う。
その一言が胸に突き刺さる。
私を好きだと言ってくれた彼。
本なんかに嫉妬していた自分が恥ずかしい。
「…………ありがとう」
顔が赤くなっていくのが分かる。
付き合いだしてからも面と向かって彼に好きだと言われるのは恥ずかしい。
「私も常夫さんが好き……です」
一生懸命呟く一言。
私だって常夫さんが好きだ。
私にとっては常夫さんが一番だ。
常夫さんを誰よりも愛してる。
-
「それじゃあ!」
けど許してあげない。
「でもそれとこれとは別です」
彼が私の事を好きなのと彼がエッチな本を持っている事は別だ。
「全部処分です」
「はい…………」
名残惜しいのだろうか。
なかなか捨てられない彼に囁く。
「私の事好きなんですよね」
意地が悪いなとは自分でも思う。
しょんぼりしている彼の背中。
可哀想だから今度彼にご褒美でもあげようかな。
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以上!終わり!閉廷!
-
ご褒美の結果が後のまほお姉ちゃんかな?
-
常夫さんって凄く優男なイメージになった
また続き書いてくれよなー頼むよー
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まほ「早く仕込むんだぞ」
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10時半くらいにあげます
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傍聴しなきゃ(使命感)
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全裸で待ってる
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喜んで裁判員として参加するんだよなぁ・・・
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司法試験の勉強しなきゃ(使命感)
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一人夜道を歩く。
もうすぐ春になるが夜になるとまだ冷え込む。
吐く息が白い。
今日同僚にしほさんに秘蔵コレクションがバレた話をしたところ笑われた。
小突かれたりもした。
自分にとっては悲劇だったが彼等にとっては気激だったらしい。
しまいには羨ましいと妬まれてしまった。
自分にとっては死活問題だったのだが。
だけど良い事もあった。
不憫に思った友人が私好みの本を渡してくれたのだ。
「早く帰って読もう」
そう思い家路を急ぐ。
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なぜ死ぬほどエロい身体をした嫁がいるのにエロ本に手を出すのか
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再審もう始まってる!
-
家の前に着いてから気付く。
漂ってくるシチューの香り。
しほさんが家に来ているのだろうか。
だとしたら拙い。
しほさんが家に来てくれる事自体は凄く嬉しい。
嬉しいのだが鞄に入っているものが見つかると拙い。
嬉しい気持ちと拙いと思う気持ちを胸に抱えながら扉を開ける。
「ただいまー」
「おかえりなさい」
エプロン姿のしほさんがパタパタとかけてくる。
非常に愛らしい。
家に帰って出迎えてくれる人がいるのは尊いことだ。
鞄の中にこんな物さえ無ければ素直にそう思える。
「外寒くなかったですか?」
「少し寒かったですね」
何気ない日常の会話。
自分の事を心配してくれる彼女。
料理を作って待っていてくれた彼女。
早く帰って本を読もうとしてた自分が恥ずかしい。
「常夫さんごはんにします?お風呂にします?」
彼女の言葉に答えようと口を開く。
「それとも……わ・た・し?」
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まーたエロ本を手に入れてしまったのか
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ベタなのキテター!!
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子作り不可避
-
艶っぽく呟く彼女。
開いた口が塞がらない。
エプロン姿の彼女が呟いた言葉。
いろんな媒体で聞いてきた言葉。
実際に自分の目の前で言われてこの言葉の力に初めて気づく。
今すぐしほさんを抱きしめたい。
抱き抱えて寝室に走りたい。
しかし彼女に返事をしなければならない。
「それじゃあしほさ」
そう言いかける自分の口に彼女が人差し指をあてる。
「わたしは……ご飯を食べてから…………です」
真っ赤な顔した彼女が上目遣いで私に告げる。
餌の前で待てと言われる犬の気持ちが今分かった。
「わかりました」
生殺しだと思う。
けど今は彼女に従おう。
テーブルに置かれたシチュー。
暖かな匂い。
彼女が作ってくれたシチューが冷めてしまっては勿体ない。
「「いただきます」」
彼女と囲む食卓。
シチューが冷えた体を暖めてくれる。
幸せなひととき。
暖かな時間が流れてゆく。
-
終わり!閉廷!
-
鍋の中をのぞき込む。
鍋の中身はクリームシチュー。
彼のために一生懸命作ったシチュー。
「喜んでくれるといいな」
そう呟きながら今日あった事を思い出す。
先日彼のエッチな本を処分したことを友人に話した。
彼女に助言を貰うため。
その代償は高かったが。
私の話を聞いて一通り笑った彼女が私に告げた一言。
「彼に埋め合わせしてあげなよー」
彼女に言われなくてもそのつもりだ。
シチューのほかにもきちんと準備している。
彼女の教えてくれてたアドバイスだが。
しかし本当に効果はあるのだろうか。
-
「ただいまー」
机の上にシチューを並べていたら彼が帰ってきた。
「おかえりなさい」
彼を急いで出迎える。
帰ってきた彼はなんだか寒そうに見えた。
外は寒かったのだろうか。
「外寒くなかったですか?」
「少し寒かったですね」
やはり寒かったらしい。
何気ない彼との会話。
この何気ない会話が私と彼が付き合っているという事実を教えてくれているみたいで嬉しい。
そんな風に思いながら彼女のアドバイスを実行に移す。
「常夫さんごはんにします?お風呂にします?」
私の問いに彼が答えようとする。
まだ答えちゃダメ。
ここからが大切なのだから。
「それとも……わ・た・し?」
-
できる限り艶っぽく呟く。
凄く恥ずかしいけれど。
うまく言えただろうか。
そう思いながら彼の顔を見る。
彼の表情を見るかぎり大成功なようだ。
「それじゃあしほさ」
彼が私を選びかけて気づく。
私を選んだら彼のために作ったシチューが冷めてしまうのでは?
それに私を選んだらそれはつまりそういう事になる。
まだお風呂に入ってないのに。
咄嗟に彼の口に人差し指をあて塞ぐ。
「わたしは……ご飯を食べてから…………です」
彼を見つめながらそう呟く。
物凄く恥ずかしい。
顔から火が出そうになる。
しかし彼は待ってくれるだろうか。
待ってくれなくても文句は言えないけれど。
「わかりました」
彼は待ってくれた。
凄く悲しい顔をしているけれども。
彼には申し訳ないと思う。
けど今は彼の優しさに甘えよう。
テーブルに置かれたシチューを見て嬉しそうにする彼。
彼の口に合えばいいけれど。
「「いただきます」」
彼と囲む食卓。
彼と食事をしながら考える。
この後どうしよう。
心の準備が整うだろうか。
お風呂に入れさせて貰えるだろうか。
そんな私の気持ちなど知らずに美味しそうにシチューを食べる彼。
時間は非情に流れてゆく。
-
以上!終わり!閉廷!本日は解散!
-
あまーーい!(SPDWGNITD)
-
あぁ^〜心がぽかぽかするんじゃぁ^〜
-
9時半くらいにあげれたらあげます
-
毎日開廷してて草
-
彼の膝の上。
男の人の膝はやっぱり硬い。
けれど何故だか心地よい。
「痛くないですか?」
彼が尋ねる。
「硬いけど痛くはないですよ」
私の返事を聞いて申し訳なさそうな顔をする彼。
そんな顔しなくてもいいのに。
「硬くてごめんね」
そう言いながら彼が私の頭を撫でる。
やっぱり彼に撫でられるのは好きだ。
気持ちいい。
眠くなってしまうのが欠点なのですが。
-
「硬いけど心地よくて私は好きです」
私の言葉に嬉しそうにする彼。
彼はなんだか大型犬みたいな人だと思う。
ゴールデンレトリバーみたいだ。
「自分の膝枕ってしほさんの中ではどれ位の位置づけですか?」
変な質問をする彼。
硬いって言われたことをやっぱり気にしてたのだろうか。
「2番目」
「2番目ですかー」
私の返事を聞いてまた嬉しそうにする彼。
見ていて面白い。
「じゃあ1番は何ですか?」
そう聞く彼。
2番を聞いたら1番も気になるのは当然か。
-
「常夫さんの腕枕」
目を丸くする彼。
非常に可愛かった。
私にとって1番心地よい枕は彼の腕枕。
ちなみに3番目は彼の胸だ。
「腕枕ですかー」
私を撫で続けながら彼が呟く。
何故か私を撫でるペースが早くなる。
彼なりの照れ隠しなのだろうか?
だとしたら本当に可愛い人だと思う。
-
「しほさん珈琲飲みますか?」
彼が私に聞く。
「飲みます」
もちろん飲む。
彼の淹れる珈琲は美味しい。
「それじゃあ珈琲淹れるね」
そう呟いて立ち上がる彼。
膝枕が中断されてしまった。
「待っててくださいね」
そう言い残し彼はキッチンに向かってしまった。
ひとりで待つのは嫌だ。
「私も手伝います」
そう言って彼のあとを追う。
砂糖とミルクは多めに欲しいな。
-
以上です
-
もう終わってる!(驚愕)
-
新婚か同棲開始くらいの進展度合いですかね・・・
-
俺の心の傷がどんどん癒されていきますよ!
-
私の膝の上に頭を預ける彼女。
心地良さそうにしてるが硬くないのだろうか?
「痛くないですか?」
そう思い彼女に尋ねる。
「硬いけど痛くはないですよ」
やはり硬いらしい。
男だから仕方ないと言えば仕方ないのだがなんだか申し訳ない。
「硬くてごめんね」
謝罪の気持ちも込めて彼女の頭を撫でる。
先程より心地良さそうにする彼女。
なんだか猫のようだ。
-
「硬いけど心地よくて私は好きです」
その言葉を聞いてなんだか嬉しくなる。
硬くても彼女は私の膝を気に入ってくれているらしい。
ふと私の膝枕は彼女の中ではどのくらいに位置しているのだろうかと疑問に思う。
「自分の膝枕ってしほさんの中ではどれ位の位置づけですか?」
我ながら変な質問だと思う。
「2番目」
彼女の答え。
私の膝枕は2番目らしい。
意外と高い順位で嬉しかった。
「2番目ですかー」
彼女の言葉を繰り返しながら思う。
膝枕が2番目なら1番は何なのだろうか。
「じゃあ1番は何ですか?」
そう聞いてみる。
-
「常夫さんの腕枕」
彼女の言葉に驚く。
彼女にとって1番心地よいのは私の腕枕らしい。
「腕枕ですかー」
その言葉が嬉しくて繰り返してしまった。
嬉しくて彼女を撫でるペースも早くなってしまう。
-
「しほさん珈琲飲みますか?」
彼女を撫でながら何となく聞いてみた。
「飲みます」
即答だった。
彼女はどうやら私の淹れる珈琲が好きらしい。
その事が嬉しくて彼女と付き合い出してから珈琲に拘るようになった。
「それじゃあ珈琲淹れるね」
そう彼女に告げて立ち上がる。
膝枕を中断させてしまうのは少し申し訳ないと思った。
「待っててくださいね」
彼女にそう言い残しキッチンに向かう。
「私も手伝います」
そう言って彼女がついてくる。
一人は寂しいのだろうか。
意外としほさんは寂しがり屋なのかもしれない。
そんな彼女に淹れる珈琲。
砂糖とミルクは多めがいいですか?
-
以上!終わり!閉廷!
-
毎秒開廷して(懇願)
-
申し訳ありませんが今日はお休みです
-
えーどうして…
-
無理せず続けてください
続編お待ちしております
-
まほ「あくしろよ」
-
今日の夜9時くらいにあげます
-
>>141
君はまだ卵子だろ!
-
エイプリルフールの嘘ではないのできちんと夜9時くらいにあげます
-
向かい合って座る彼女を見る。
珈琲を飲む彼女。
両手でマグカップを持つ姿が可愛らしい。
「熱っ」
「大丈夫ですか?」
さすがに淹れたては熱かったようだ。
一生懸命冷ましている姿がこれまた愛らしい。
彼女はやはり猫舌なのだろうか。
そんな事を考えながら珈琲を飲む。
苦味がボンヤリとしていた私の頭を叩き起こす。
-
「美味しいですか?」
「ちょっと苦いです」
そう言う彼女に角砂糖を渡す。
一粒とって珈琲に入れる彼女。
甘党なのだろうか。
マドラーでゆっくりかき混ぜる彼女を眺める。
綺麗な手だ。
「美味しい」
そう言うと私に向かって微笑む彼女。
普段は凛とした彼女が私といる時に見せてくれる柔らかな顔。
「美味しいならよかった」
そう言って珈琲を飲む。
彼女の視線から逃れるように。
彼女の視線にこれ以上耐えられそうにない。
これ以上見つめられたらまた恋に落ちてしまいそうだ。
-
常夫さんサイド終わり!閉廷!
-
(恋に)落ちろ!落ちたな・・・(確信)
-
手元のマグカップを覗き込む。
コップの中では珈琲とミルクが混ざり合い不思議な模様を描いている。
彼が淹れてくれた珈琲。
冷めてしまわないうちに飲んでしまおう。
「熱っ」
まだ熱かった。
「大丈夫ですか?」
心配そうに彼が私を見る。
一生懸命口で冷ます。
そんな私を優しく見守る彼。
なんだか子どもを見守る大型犬みたいだ。
-
「美味しいですか?」
彼が私に聞く。
「ちょっと苦いです」
少し見栄を張って砂糖とミルクを少なくしたのは失敗だったかもしれない。
角砂糖を彼が渡してくれる。
一粒とって珈琲に入れマドラーでゆっくりかき混ぜる。
今度は大丈夫かな。
-
「美味しい」
先程より甘くなった、けどほんの少し苦味を感じさせる珈琲。
まるで彼のよう。
そう思いながら彼を見つめる。
優しそうな顔をしていると改めて思う。
優しそうではなく実際優しい人なのだが。
そんな彼を見ていると顔が自然とほころぶ。
「美味しいならよかった」
そう言い彼が珈琲を飲む。
何故か目線をあわせてくれない彼。
少し恥ずかしそう。
そんな彼に恋する私。
-
以上!短いけど終わり!閉廷!
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早く幸せにして差し上げろ
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今日も幸せな気分になれた
-
あく第二子誕生まで見たいぞ
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10時前後に短いですがあげようと思います
-
二人並んで歩く並木道。
左側を歩く彼女。
肩と肩が触れ合うくらい近い距離。
けれど左手は手持ち無沙汰だ。
「暖かいね」
「そうですね」
何気ない会話で手を繋ぐタイミングを見計らう。
なかなか掴めない彼女の右手。
付き合い出してからそれなりに時間は経っているのに。
どうすれば繋げるのだろうか。
そんな風に考えながら歩く。
-
『 男は度胸』
友人に相談した時に言われた言葉を思い出す。
男は度胸……男は度胸。
胸の中でその言葉を繰り返しながら彼女の手を握る。
「あっ……」
驚いた様子で私の方を見る彼女。
「い、嫌でしたか?」
「嫌じゃないです……」
そう言い首を振る彼女。
握った彼女の右手は暖かかった。
ずっと握りたかった彼女の手。
柔らかい手だ。
不意に彼女が指を絡める。
驚いて隣にいる彼女を見た。
俯きがちに前を見て歩く彼女。
私の視線に気づいた彼女がはにかむ。
今日はいつもよりゆっくり歩こう。
-
彼と並んで歩く。
いつも車道側を歩く彼。
歩くペースも私に合わせてくれる彼。
だけどいつも片手は手持ち無沙汰だ。
「暖かいね」
「そうですね」
何気ない会話。
彼との会話も嬉しいが今は彼の手の温もりが欲しい。
彼と付き合い出してそれなりに時間は経つ。
私から握った方がいいのだろうか。
そんな風に今日も考える。
-
「あっ……」
彼の左手が私の右手を捕まえた。
あれだけ握って欲しかったのにいざ握られると驚きついつい彼の方を見てしまう。
「い、嫌でしたか?」
嫌なんかじゃない。
むしろ嬉しい。
「嫌じゃないです……」
そう言いながら首を振る。
握ってくれた彼の左手は暖かかった。
大きな彼の手。
ゴツゴツしている彼の手。
働き者の手だ。
そんな彼の手に指を絡める。
自分からやったのに恥ずかしい。
不意に彼の視線を感じ彼を見る。
恥ずかしくて上手く笑えなかった。
初めて彼と手を繋ぎ並んで歩く。
願わくばこの時間が少しでも長く続きますように。
-
以上!終わり!閉廷!
-
ああ^〜
-
まほ卵子「あくしろよ」
-
優しい気持ちになれる
嫌なことが全部どうでもよくなる
-
この二人かわいいなあ
-
10時くらいにあげれたらあげます
-
潤んだ瞳で彼女が私を見る。
普段の彼女からは想像出来ない表情。
そんな目で見ないでください。
私の理性も限界なのだから。
あの日彼女に押し倒され今日は私が彼女を押し倒している。
「常夫さ……」
口を開いた彼女の唇を強引に奪う。
柔らかな感触。
なんだか甘い気がする。
気のせいだろうか。
不意に彼女がわたしの肩をたたく。
咄嗟に重ねた唇を離す。
「……強引過ぎます」
彼女が不満そうに私を見る。
-
もじまってる!
-
「ごめんなさい」
苦しそうな彼女を見て申し訳なく感じる。
けどこちらは結局お風呂の後までお預けを食らったのだ。
少しぐらい多めに見てほしい。
「…………」
「…………」
会話が続かない。
そもそもこのような状況でいったいどんな話をすればよいのだろうか。
友人の言葉を思い出す。
『 男がリードするもんだ』
それしか教えてくれなかったのを思い出す。
もっと的確なアドバイスが欲しかった。
-
「あの……しほさ」
話しかけようとしたら口を塞がれた。
彼女からの口づけ。
柔らかな感触。
不意に彼女の舌が強引に咥内に侵入してくる。
今まで経験したことのない感覚に驚く。
我が物顔で私の咥内を蹂躙する彼女の舌。
不意に彼女が唇を離した。
「さっきの仕返し」
倍返しの間違いではないのだろうか。
少し悔しい。
悔しかったから再び彼女の唇を強引に奪う。
今度はこちらが彼女の咥内を貪る。
僅かに跳ねる彼女の躰。
もう止められそうにない。
何度も彼女の唇を奪う。
何度も彼女と舌を絡める。
獣のように彼女を貪る。
-
パンツ脱いだ
-
まほ「あくしろ〜」
-
「あの……しほさん」
「なに?」
潤んだ瞳で彼女が見る。
顔は紅く息も荒い。
自分も似たようなものなのだろうか。
この後なんといえば良いのだろう。
やる事は決まっているしわかる。
けれどそれを言葉にするのが難しい。
「常夫さん」
彼女が私を呼ぶ。
「何ですか?」
何だろうか。
やっぱりダメなのだろうか。
けど彼女がダメと言ったら大人しく我慢しよう。
彼女の気持ちが大事だ。
彼女を傷つけたくない。
「初めてだから……優しくして…………ください」
潤んだ瞳ではにかみながら私に告げる彼女。
少し予想外な一言。
けど聞きたかった言葉な気がした。
「はい」
返事は決まっている
言われなくても優しくします。
-
終わり!閉廷!
-
上告しなきゃ(使命感)
乙シャス!
-
パンツ履けないんだけどどうしてくれんのこれ?
とりあえずしほさんパートを
-
こんな純情乙女をセックスモンスターに変えた月日って本当に残酷ですね・・・
-
第一子を出産してからポルチオセックスに目覚めたんだろうなぁ
-
彼の瞳が私を捉える。
何故か途方に暮れたような顔の彼。
どうしたのだろうか。
押し倒されながら私は思う。
やっぱりここまできたらもう覚悟を決めなくちゃいけないのだろうか。
私が誘ったようなものだけれども。
「常夫さ……」
口を開こうとしたら塞がれた。
柔らかな感触。
少し強引なキス。
なんだか彼らしくない。
気のせいだろうか。
そんな事を思っていたら息苦しくなった。
流石に限界だ。
彼の肩を叩いて抗議する。
「………強引過ぎます」
ついつい怒ってしまった。
-
「ごめんなさい」
しょんぼりする彼。
なんだか可愛い。
尻尾がついていたらこれ以上ない程に落ち込んでそう。
「…………」
「…………」
黙り込んでしまう彼と私。
私の方からリードするべきなのかそれとも彼がリードしてくれるのか。
そもそもこういう事になった事がないのにリードするなんて私には無理だ。
彼の顔を見る。
なんだか一杯一杯な感じがした。
仕方ない。
一生懸命な彼の為に私も頑張ってあげようかな。
-
「あの、しほさ」
話しかけようとする彼の口を強引に塞ぐ。
柔らかな彼の唇。
そんな彼の咥内に強引に舌を入れる。
本で読んだ事を手探りで真似る。
なんとなく彼が驚いてそうな気がした。
さっきの仕返しも込めて思う存分彼の舌に私の舌を絡める。
「さっきの仕返し」
唇を離して彼に告げる。
少しやり過ぎたかな。
彼に痴女だと思われたらどうしよう。
ふとそんな思いが頭をよぎる。
どうしよう引かれてないかな。
不安に感じていた私の唇を彼が強引に奪う。
今度は彼が私の咥内に舌を入れてきた。
想像以上の快楽に驚き身体が跳ねる。
彼は止めてくれそうにない。
何度も彼が私の唇を奪う。
何度も彼が私の咥内を蹂躙する。
獣のように私を貪る彼。
-
「あの……しほさん」
「なに?」
彼の声に応える。
紅い顔をして息も荒い彼。
けどどこか悲しそうな顔。
悲しいというよりも切なそうな顔だと思った。
まるでどうしたらいいか分からない子どもみたい。
「常夫さん」
彼の名前を呼ぶ。
名前を呼ぶと何故か幸せな気持ちになれるのは何故だろうか。
「何ですか?」
私の呼び掛けに不安そうな顔で応える彼。
そんな悲しい顔をしないで。
「初めてだから……優しくして…………ください」
一生懸命彼の為に言葉を紡ぐ。
上手く笑いながら言えただろうか。
彼の不安を少しは取り除けただろうか。
けど不安なのは貴方だけじゃないんですよ。
私だって初めてで不安なんだから。
「はい」
そんな私の言葉に応える彼。
私のことを見つめる彼。
いつもと変わらない優しい顔で見つめる彼。
私の大好きな人。
優しくしてくださいね。
-
以上!終わり!閉廷!
-
あー良い…すごく良い…
-
きもちよかった
-
ああ^〜
-
今晩はお休みです
-
(子作り中)
-
まほ卵子「やったぜ。」
次回は妊娠発覚回かな?
-
これもう式挙げてるんですよね?
-
結婚する前と後は常夫さんとしほさんの地の文での相手の呼び方でいちおう分けてるつもりです
なんか紛らわしくてすみません
-
あーこれ時系列がバラけてるのか
なるほど
-
9時半くらいにあげます
-
やったぜ。
-
髪を乾かす。
乾かしてもらっているが正しいが。
私の髪を乾かす彼女。
彼女の指が心地よい。
「気持ちいい?」
「気持ちいいですよ」
ドライヤーで乾かされてる犬とはこういう気持ちなのかもしれない。
自分で乾かすのとは違い丁寧に乾かされている気がする。
「もう大丈夫だと思いますけど……」
「ダメ、まだ毛先が乾いてない」
まだダメらしい。
普段毛先なんて気にしないのだが。
女性は髪を大切にするからだろうか。
彼女の指が時々肌をなぞってこそばゆい。
-
「……っ」
不意に彼女の指が耳に触れる。
つい反応してしまう。
「大丈夫?」
心配そうに訊ねる彼女。
「大丈夫です……少し驚いただけだから」
「ならいいけど」
耳が弱いとは思わなかった。
彼女に耳が弱点と思われなければよいが。
「はい、おしまい」
「ありがとう」
そんな風に考えていたら髪は乾かし終わったらしい。
なんとなくいつもより毛先がサラッとしている気がした。
不意に彼女が私にしがみつく。
「どうしたの?」
「常夫さんの匂い嗅いでる」
なんだか恥ずかしい。
「恥ずかしいからやめて」
「やだ」
どうやら辞めてくれないらしい。
気持ちよさそうに嗅ぐ彼女。
されるがままの私。
今度は私が彼女の髪を乾かそうかな。
乾かし終わったら今度はこちらが嗅がせてもらおう。
-
短いけど終わり!閉廷!
-
ナイスデース
-
ええぞオラァ!
-
彼の髪を乾かす。
彼の黒い髪。
私の髪より少し太い。
男の人の髪はみんなそうなのだろか?
「気持ちいい?」
なんとなく彼に訊ねる。
「気持ちいいですよ」
そう答える彼。
たしかに気持ちよさそう。
なんだか犬を乾かしてるみたい。
髪の色合い的にゴールデンレトリバーというよりラブラドールレトリバーかな。
けど普段の雰囲気はゴールデンレトリバーに近い。
私の中で自分が犬に例えられてると知ったら彼は怒るだろうか。
「もう大丈夫だと思いますけど……」
そう聞く彼。
「ダメ、まだ毛先が乾いてない」
毛先が乾いてないからダメ。
きちんと髪の毛乾かさないと禿げてしまう……らしい。
禿げてしまった彼は50年後くらいに見れたらいいな。
そんな風に思いながら彼の毛先を乾かす。
ふと彼の耳に指が触れる。
-
「……っ」
驚く彼。
「大丈夫?」
彼に問いかける。
「大丈夫です……少し驚いただけだから」
「ならいいけど」
大丈夫と言う彼。
もしかして彼は耳が弱い?
だとしたら良い事を知った。
「はい、おしまい」
「ありがとう」
彼の髪を乾かし終わる。
我ながら綺麗に乾かせていると思う。
髪を乾かしたご褒美に抱きつかせていただこう。
私が彼にやりたくてやったのだけれど。
「どうしたの?」
少し驚きながら聞いてくる彼。
そんな彼の髪の匂いを嗅ぐ。
お風呂上りのいい匂い。
「常夫さんの匂い嗅いでる」
私がそう告げると恥ずかしそうにする彼。
「恥ずかしいからやめて」
「やだ」
辞めてあげない。
彼の匂いを嗅ぎながら言い放つ。
なんだか落ち着く。
やめてという割にはされるがままの彼。
優しい彼。
そんな彼の優しさに甘える私。
もう暫くはこのままでいさせてもらおう。
-
以上!終わり!閉廷!
-
はー今日も幸せ・・・乙です
-
あぁ^〜荒んだ心に染み渡るんじゃあ^〜
-
10時くらいにあげれたらあげます
-
やったぜ。
-
9時半頃からあげます
-
桜並木を彼女と歩く。
桜を見ると春の訪れを感じる。
隣を歩く彼女を見る。
凛とした横顔。
ついつい見とれてしまう。
「私より桜を見たらどうですか」
私の視線に気づいた彼女が言う。
「ごめんごめん」
すぐに謝る私。
よく考えたら謝ることでもないのだが。
「桜綺麗ですね」
「綺麗だよね」
2人で交わすありふれた会話。
繋いだ手から伝わる彼女の温もり。
春の陽気も合わさりなんだか浮かれてしまう。
-
「暖かいですね」
「暖かいよね」
彼女と話しながらゆっくりと歩く。
彼女の歩幅に合わせて進む。
「常夫さん」
「なんですかしほさん?」
急に私を呼ぶ彼女。
どうかしたのだろうか。
「常夫さんは私のこと……好き?」
急に何を言い出すのだろうか。
「好きに決まってるじゃないですか」
そんな当たり前のことを聞く彼女。
往来でこんなことを言うのは少し恥ずかしい。
-
「しほさんは私のこと好きですか?」
聞かれたので私も聞き返す。
これで嫌いなんて言われたら今日は泣き暮すことになりそうだ。
「私はね……」
手を離し私の正面に来る彼女。
不意に彼女が私の胸を掴む。
「……!」
彼女の返事は優しい口づけ。
少し背伸びをした彼女。
「好きだよ……常夫さんのこと」
そう告げると駆け出す彼女。
呆気に取られる私。
暫く進んで彼女が振り返る。
「先に帰っちゃいますよー」
「待ってくださいよー、しほさーん」
急いで彼女を追いかける。
桜が散り始めた四月の午後。
彼女を追いかけ走る私。
すぐに捕まえられそうだ。
-
終わり!閉廷!
-
彼と二人で桜並木を歩く。
春の訪れを感じる暖かい日差し。
繋いだ彼の手が心地よい。
ふと視線を感じて隣を見る。
私のことをじっと見つめる彼。
「私より桜を見たらどうですか」
せっかく桜が綺麗なのだから私ではなく桜を見るべきだと思う。
「ごめんごめん」
すぐに謝る彼。
別に謝らなくてもいいと思う。
「桜綺麗ですね」
「綺麗だよね」
彼とのありふれた会話。
彼の温もりを感じる。
いつも思うけど大きな手。
働き者の手。
彼のこの手が私の戦車を整備してくれてるのだと思うとなんだか幸せだ。
そんな事を考えながら彼と歩く。
-
「暖かいですね」
「暖かいよね」
彼とのおしゃべりは楽しい。
私の歩幅に合わせて歩く彼。
彼の大きな足と並んで歩く私の足。
幸せなひととき。
「常夫さん」
「なんですかしほさん?」
彼の名前を呼んでみる。
不思議そうな顔で私を見る彼。
「常夫さんは私のこと……好き?」
私から彼への質問。
彼はよく好きと言ってくれるけど。
嫌いって言われたらどうしようと少し思う。
「好きに決まってるじゃないですか」
そんな私の不安を掻き消す彼の言葉。
その一言が聞けて良かったと思う。
-
「しほさんは私のこと好きですか?」
今度は彼から私への質問。
「私はね……」
ただ好きというのは面白くない気がした。
彼の手を離し正面に立つ。
彼の胸を掴み背伸びをする。
「……!」
彼への返事は私からの口づけ。
きっと彼は驚いたに違いない。
案の定呆気に取られている彼。
きちんと言葉で伝えてあげなきゃダメかな。
「好きだよ……常夫さんのこと」
そう彼に告げ走り出す。
今になって恥ずかしさが込み上げてきた。
彼の足音は聞こえてこない。
振り返ると彼はまだ呆気に取られた顔をしていた。
「先に帰っちゃいますよー」
大きな声で彼を呼ぶ。
「待ってくださいよー、しほさーん」
やっと彼が追いかけてきてくれた。
再び走り出す私。
春の陽気のせいだろうか。
少し浮かれてしまっている。
桜が散り始めた四月の午後。
彼の足音が聞こえる。
早く私を捕まえてくださいね。
-
以上!終わり!閉廷!本日は解散!
-
いいカップルだあ…(恍惚)
-
しほさんかわいいんじゃあああああああああああ
こんな恋愛をしたいだけの人生だった
-
俺の心の傷がどんどん癒されていきますよ!
-
裁判長!まだ審理の必要があると思います!
-
9時半くらいにあげます
-
こいついつも開廷してんな
-
毎秒開廷しろ
-
今日も傍聴するゾ〜
-
裁判社会いいゾ〜コレ
-
「ついてない」
駅に着いて1人呟く。
降りしきる雨。
傘はない。
電車に乗る時に怪しいなとは思っていたが。
きちんと天気予報は見ておくべきだった。
「ビニール傘を買おう」
幸い駅構内にはサンクスがある。
ビニール傘を買ってから帰ろう。
そんな風に考えながら改札に向かう。
-
「常夫さーん」
私を呼ぶ声。
聞きなれた彼女の声。
呼ばれた方へと顔を向けると彼女がいた。
「しほさん!」
彼女の元へと走る。
彼女の顔が見れただけで雨なんてどうでもよくなってくる。
「どうしたの?」
「これ」
手には私の傘。
わざわざ届けに来てくれたらしい。
「ありがとう、しほさん」
「いえいえ」
この雨の中届けてくれた彼女には感謝しきれない。
「それじゃあ帰りましょうか常夫さん」
そう言う彼女を見て気づく。
「しほさんの傘は?」
「…………あ」
自分の傘は忘れてしまったらしい。
-
「ごめんなさい」
しょんぼりしながら謝るしほさん。
「別に謝らなくてもいいですよー」
そもそも私がきちんと傘を持っていっていればこんなことにはならなかったのだ。
今は二人で一つの傘に入っている。
ぴったり肩を合わせる。
少しでも濡れないように。
手を繋いで歩く時以上に距離が近く感じられた。
「常夫さんは折りたたみ傘とか持ち歩かないの?」
「丁度いいサイズがないんですよ」
実際よくコンビニ等で売られている折りたたみ傘では濡れてしまう。
そのせいか折りたたみ傘を持ち歩く習慣がないのだ。
「今度一緒に折りたたみ傘を探しに行きませんか?」
彼女からの提案。
二人で出掛ける口実になるので私的にも嬉しい提案だった。
「じゃあ今度の日曜日に行きましょうか」
「はい!」
嬉しそうに頷く彼女。
しほさんも二人で出掛けるのが嬉しいのだろうか。
-
「あ、そうだしほさん」
「なに?」
私のことを見上げる彼女。
そんな彼女の唇を塞ぐ。
この前のお返し。
「傘を届けてくれてありがとう」
「…………どういたしまして」
顔を真っ赤にして呟く彼女。
少し大胆すぎた。
雨なのにどこか浮ついている。
二人並んで雨の中を歩く。
一つの傘に二つの影。
家に着いたら怒られるかな。
-
常夫さんサイド終わり!閉廷!
-
しほさん目線は20分後くらいにあげます
-
「大丈夫かな」
外を見ながら呟く。
今にも泣き出してしまいそうな空。
雨が降らなければいいけど。
洗濯物を畳みながら思う。
暫らくすると聞こえてくる雨の音。
どうやら堪えきれなかったみたいだ。
彼は傘を持っていったのだろうか。
玄関には彼の傘が佇んでいた。
「迎えにいこう」
傘を持って駅に行こう。
今から行けば間に合うはずだ。
-
駅に着き改札を見渡す。
見つけた。
彼の大きな身体。
「常夫さーん」
彼を呼ぶ。
「しほさん!」
私の声に気付いたみたい。
彼がこちらに駆けてくる。
「どうしたの?」
「これ」
彼の傘を渡す。
「ありがとう、しほさん」
「いえいえ」
お礼なんて必要ありませんよ。
あなたの傘のおかげで濡れずに駅まで来れました。
「それじゃあ帰りましょうか常夫さん」
早く帰って彼と夕飯にしよう。
ふと彼が不思議そうな顔で私のことを見る。
どうしたのだろうか?
「しほさんの傘は?」
「…………あ」
忘れてしまった。
-
「ごめんなさい」
せっかく傘を持っていったのに私が忘れてしまうなんて。
「別に謝らなくてもいいですよー」
そう言ってくれる彼。
その一言でだいぶ気が楽になった。
今は彼の傘に入れてもらっている。
傘を忘れたおかげで彼と相合い傘ができた。
少し得した気分。
忘れ物も悪くないかな。
そう思いながら彼の肩にピタリとくっつく。
濡れないようにが半分、もう半分は彼と少しでも距離を縮めたいから。
彼の肩に私の肩は残念ながらくっつかないけど。
「常夫さんは折りたたみ傘とか持ち歩かないの?」
ふと疑問に思い彼に聞く。
折りたたみ傘とかは持ち歩いてそうだけど。
「丁度いいサイズがないんですよ」
なるほど。
たしかに彼に合うサイズの折りたたみ傘はなかなか無いのかもしれない。
それなら。
「今度一緒に折りたたみ傘を探しに行きませんか?」
彼への提案。
私は彼と二人で出掛ける口実が手に入る。
彼は折りたたみ傘が買える。
win-winだ。
「じゃあ今度の日曜日に行きましょうか」
「はい!」
柄にもなくはりきった返事になってしまった。
少し恥ずかしい。
けど彼と日曜日に出かけられるのは嬉しかった。
-
「あ、そうだしほさん」
唐突に私を呼ぶ彼。
どうしたのだろうか。
「なに?」
彼を見上げると唇が塞がれた。
「傘を届けてくれてありがとう」
どうやら彼からの感謝の印だったみたい。
「…………どういたしまして」
嬉しかった。
だけど恥ずかしかった。
なんだか大胆な彼。
そんな彼と並んで歩く雨の中。
一つの傘に二つの影。
家に着いたら覚悟しててね。
-
以上!終わり!閉廷!本日は解散!
-
嘘つけ絶対わざとだゾ(疑念)
-
なんか・・・あったかい(虐並感)
-
今日もよかった
-
NaNじぇい夜の連続ドラマ小説は心が暖かくなる
-
就活とか忘れられるからすごく好き
-
今日は頑張って11時までにはあげたいと思います。
-
毎回楽しく読んでますが無理しない範囲で、どうぞ(傍並感)
-
今日はもう無いと思ってたから嬉しいなあ
-
「遅いなー」
時計の時刻を見て思う。
なかなか帰ったこないしほさん。
飲み会があるとは聞いていたが。
時刻は10時半。
心配し過ぎなのだろうか。
電話をかけるか悩む。
「電話するべきか……やめるべきか」
「ただいま〜」
悩んでいたらドアを開ける音と共に彼女の声が聞こえてくる。
どこか間延びした声。
嫌な予感がする。
-
「えへへ〜、常夫さんただいまぁ」
「……おかえりなさい」
顔を真っ赤にしたしほさんがそこにいた。
へべれけとはこういう事を言うのだろうか。
「しほさん酔ってますよね」
「酔っれらいよ〜」
嘘だ。
絶対酔ってる。
千鳥足だし。
「あれ〜?常夫さんが二人いる〜」
「一人ですよ」
分身出来たら便利だと思う。
戦車の整備とか捗りそうだ。
「本当だ〜」
抱きついてきた彼女が言う。
アルコール臭い。
だけど酔ってべろんべろんになってる彼女は正直かなり可愛い。
凄くニコニコしているし。
普段も十分可愛いけれど。
-
「常夫さーん」
「なんですか?」
ニコニコしながら彼女が言う。
どうしたのだろうか?
「好き〜」
ニッコリ笑いながら告げる彼女。
反則だと思った。
「私もしほさんのこと好きだよ」
「わーい」
私の返事を聞くなりキスしてくる彼女。
少しアルコールの味がした。
あの時はアルコールの味がしたっけ。
ぼんやりと思いだそうとする。
「常夫さん」
不意に彼女が私を呼ぶ。
「なに?」
「吐きそう」
彼女を抱えてトイレへと走った。
-
「ごめんね……」
「いえいえ」
介抱し終わり布団の中で彼女が呟く。
凄くしょんぼりしている。
「お願いだから嫌いにならないでぇ……」
私の胸に顔を押しつけながらそう言う彼女。
嫌いになるわけないのに。
不安そうに同じ言葉を繰り返し呟いている彼女。
「嫌いになんてなりませんよ」
そう告げ彼女の背中を優しくさする。
「本当?」
「本当ですって」
「嘘じゃない?」
「嘘じゃないですよ」
私がそう告げると安心したのか幸せそうな顔で寝息を立てだした彼女。
明日の朝になったら今晩のことは忘れてしまってるのだろうか。
そんなことを考えながら彼女の背中をさする。
ゆっくりと夜が更けてゆく。
-
常夫さん目線は以上です
-
「ただいま〜」
ドアを開ける。
ただいまって言わないと。
「えへへ〜、常夫さんただいまぁ」
「……おかえりなさい」
常夫さんがおかえりって言ってくれた。
嬉しい。
「しほさん酔ってますよね」
「酔っれらいよ〜」
酔ってなんかないですよぉ。
ちょっと頭がボーっとするだけですー。
脚も少しフラフラするけど酔ってないですー。
-
「あれ〜?常夫さんが二人いる〜」
「一人ですよ」
常夫さんはそう言うけど二人いる。
私一人で常夫さんを二人独占できる。
幸せ。
抱きついちゃお。
「本当だ〜」
抱きついたら彼が一人になった。
一人減った常夫さんはどこ?
もしかして彼の言う通り一人だったのかな?
まぁいいや。
常夫さんはいるもん。
-
「常夫さーん」
「なんですか?」
彼が私を見る。
今日も素敵です。
「好き〜」
笑顔で言えたかなー?
「私もしほさんのこと好きだよ」
彼の返事。
嬉しい。
「わーい」
嬉しかったからキスしちゃおう。
味はしない。
残念だ。
「常夫さん」
常夫さんの名前を呼ぶ。
「なに?」
彼が私を見る
「吐きそう」
そう言うと私を抱えて常夫さんはトイレへと走った。
お姫様抱っこだー。
-
「ごめんね……」
「いえいえ」
吐いたらだいぶスッキリした。
今は彼の腕の中。
暖かい場所。
けど酔って帰ってきたうえ更に吐いてしまうなんて。
彼に嫌われたらどうしよう。
「お願いだから嫌いにならないでぇ……」
彼の胸に顔を押しつけながら言う。
彼に嫌われたら一生立ち直れないかも。
同じ言葉を何度も繰り返してしまう。
「嫌いになんてなりませんよ」
そう告げ背中を優しくさする彼。
「本当?」
「本当ですって」
つい確認してしまう。
「嘘じゃない?」
「嘘じゃないですよ」
よかった。
彼に嫌われなくて。
私も常夫さんのこと嫌いになったりしないからね。
彼の腕の中。
これ以上にないほど幸せな場所。
私だけの場所。
だけど徐々に瞼が重くなる。
寝てしまいそうだ。
まどろむ私の意識。
優しく撫でる彼の手。
願わくばお酒が今晩の記憶を飛ばしてくれますように。
-
以上!終わり!閉廷!本日は解散!
-
このかわいいいきものください(切実)
-
あぁ^〜頬が緩んでるのが自覚できるんじゃぁ^〜
-
あぁ良いよぉ…すごく良い…
-
心の中の光が拡がってないか?(自問自答)
-
しほさん目線と常夫さん目線両方あった方がよろしいのでしょうか?
-
当たり前だよなあ?
-
あったら嬉しいですが、たとえ片方でも想像の余地ありますあります
幸せな二人が見られるならそれだけで幸せなんだよなぁ・・・
-
今日はお休みの予定です
-
仕方ないね♂
-
裁判長!再審請求します!
-
10時くらいにあげます
-
もう待ちきれないよ!早く開廷してくれ!
-
「…………痛っ」
激しい頭痛で目が覚める。
頭が痛い。
飲みすぎた。
隣を見るが常夫さんはいない。
「死にたい……」
昨夜の事を思い出す。
アルコールは私の記憶を飛ばしてくれなかった。
常夫さんは隣にいない。
さみしい。
-
「常夫さん」
孤独に耐えられず彼の名前を呼ぶ。
返事はない。
部屋に響くのは私の声だけ。
「常夫さーん」
先程より大きな声で呼ぶ。
彼の声が早く聞きたい。
「なんですかー」
彼の声が聞こえた。
聞きたかった彼の声。
よかった。
一人ぼっちじゃなかった。
-
「目が覚めた?」
エプロン姿の彼が寝室に入って来る。
凄く似合っている。
「おはよう、しほさん」
「常夫さんおはようございます」
常夫さんを手招きする。
不思議そうな顔で私のそばに来る彼。
やって来た彼に抱きつく。
「どうしたの?」
訊ねる彼。
「なんとなくです」
常夫さんに甘えたかっただけ……なんて恥ずかしくて言えなかった。
好きな人にくらい甘えさせて欲しい。
いつも彼の優しさに甘えているけど。
-
「昨晩からなんだか甘えてくるね」
私の頭を撫でながら彼が言う。
「昨夜のことは忘れてください」
かなりの醜態を晒した。
早く忘れてもらいたい。
「しほさんとの大事な一晩だから私は忘れたくないよ」
そう私に告げる彼。
ずるい言い方だと思う。
そんな風に言われたら何も言い返せない。
「常夫さん」
「なに?」
「頭痛くて歩けない」
優しい彼への我侭。
精一杯の抗議活動。
忘れてくれないならいっそのこと甘え倒してしまえ。
「はいはい」
我侭を聞いてくれる彼。
優しく私を抱き抱えてくれる。
今朝もお姫様抱っこされた。
優しそうな目で私を見つめる彼。
自分で言っておいて何だがかなり恥ずかしかった。
「きょ、今日の朝ご飯は何ですか?」
「今日の朝ご飯はね……」
彼に抱き抱えられて寝室を出る。
恥ずかしいけどもう少しだけ甘えてみようかな。
-
しほさん目線は以上です。
-
あぁ^〜心の傷が癒されるんじゃ^〜
-
カーテンから僅かに漏れる光で目が覚める。
穏やかな朝。
寝息を立てている彼女。
「しほさんおはよう」
「…………」
返事はない。
昨晩あれだけ飲んだのだから仕方ない。
何か消化に良いものを作ってあげよう。
そう思い布団から出ようとして気づく。
私を掴む彼女の両腕。
なんとかして彼女を起こさないよう布団から出る。
-
キッチンに立つ。
作るのはお粥だからエプロンを着けなくてもいい気がするが習慣で着けてしまう。
梅干しも入れようかな。
鍋をみながら思う。
二日酔いに効くと昔だれかに聞いた。
「常夫さーん」
寝室から彼女の声が聞こえる。
どうやら目が覚めたらしい。
「なんですかー」
返事をして寝室へと急ぐ。
-
「目が覚めた?」
寝室に入り彼女へ訊ねる。
布団から起き上がっている彼女。
どうやら目は覚めたらしい。
「おはよう、しほさん」
「常夫さんおはようございます」
挨拶をしながら手招きする彼女。
どうしたのだろうか。
そう思い近くへ行くと抱きつかれた。
「どうしたの?」
彼女へ訊ねる。
「なんとなくです」
そう言う彼女。
まだアルコールが残っているのだろうか。
それとも単純に甘えたいだけなのか。
-
「昨晩からなんだか甘えてくるね」
彼女の頭を撫でながら言う。
甘えられるのは好きだが。
むしろもっと甘えて貰いたい。
「昨夜のことは忘れてください」
忘れてくれと言う彼女。
どうやらアルコールは完全に抜けたらしい。
だけど。
「しほさんとの大事な一晩だから私は忘れたくないよ」
彼女に忘れてくれと言われても忘れるつもりは無い。
私にとっては大事な彼女との思い出だ。
それにあんなに可愛くて面白いしほさんはなかなか見られないと思う。
絶対に忘れたくない。
「常夫さん」
彼女が私を呼ぶ。
「なに?」
「頭痛くて歩けない」
そう言う彼女。
歩けないなら仕方ない。
「はいはい」
そう言い彼女を抱き上げる。
なんとなくお姫様抱っこにしてみた。
恥ずかしそうに私を見る彼女。
恥ずかしいならあんなこと言わなければいいのに。
今更やめてと言われてもやめる気は無いけれど。
「きょ、今日の朝ご飯は何ですか?」
恥ずかしさに耐えかねた彼女が口を開く。
「今日の朝ご飯はね……」
彼女に話しかけながら寝室を出る。
もっと甘えてくれてもいいんですよ?
-
以上!常夫さん目線終わり!閉廷!本日は解散!
-
勝
訴
-
妊娠が発覚した時の一コマはやくしてくれ!もう待ちきれないよ!
-
まほ卵子「あくしろ〜」シキュウドン
-
明日もあげれたらあげようと思います。
-
いいゾ〜
-
9時ぐらいにあげる予定です
-
傍聴にイクゾー!
-
「ただいま」
「おかえりなさい」
家に帰ると妻が出迎えてくれた。
結婚する前から変わらぬ日常。
家に着いたら誰かがいるのはやはり尊い。
出迎えてくれるのが最愛の女性だと最早至福の時だ。
「あのね……常夫さん」
「なに?」
恥ずかしそうにする妻。
どうしたのだろう?
何か失敗でもしたのだろうか?
それとも怪我?
少し不安になる。
-
まほ受精卵「やったぜ。」
-
「重大発表があります」
そう切り出す妻。
いったい何だろうか。
家元就任とかだろうか?
だとしたらお祝いをしなければ。
「重大発表って?」
妻に聞く。
とにかく聞かないことには始まらない。
「……できました」
お腹を撫でながらそう言う妻。
できたとは。
まさか。
つまり。
-
「できたって……」
「赤ちゃん……あなたと私の」
赤ちゃん。
私と妻の赤ちゃん。
つまり二人の愛の結晶。
「わあああああ!」
つい叫んでしまう。
妻を抱き上げる私。
驚いた顔で私を見る妻。
「ありがとう!」
「えっ?えっ?」
あたふたする妻。
付き合い出した頃と変わらず可愛らしい。
抱き上げた妻を今度は抱き締める。
「ありがとうしほさん!」
「こちらこそ……ありがとう常夫さん」
最愛の女性との間にできた子ども。
幸せの絶頂期だ。
-
「男の子かな?女の子かな?」
はやる気持ちを抑えられない。
「まだわからないですよ」
呆れ顔で言う妻。
女の子なら妻に似て欲しい。
男の子なら……身長や体格は似て欲しいな。
名前はどうしようかな。
もしかしかたら双子かもしれない。
双子だったらどうしよう。
考えれば考えるほど考えることが増えてゆく。
「名前はどうしましょう!」
「これからゆっくり二人で考えましょう」
そう言い微笑む妻。
結婚する前から変わらぬ笑顔。
その笑顔が向けられる度に胸が締め付けられそうになる。
きっとこれからも変わらないのだろう。
「しほさん」
「何ですか?」
彼女へ口づけ。
抱き寄せながら。
情熱的な口づけを。
「どうしたんですか急に」
「なんとなくです」
「変な常夫さん」
そう言い呆れる妻。
けどまんざらでもない顔の妻。
そんな妻に夢中な私。
「ご飯冷めちゃいますから早く食べますよ」
「はい!」
返事をして妻を抱き抱える。
「常夫さん!?」
驚く妻。
「今日はこういう日ですしほさん!」
「どういう日ですか!」
そう言い怒る妻。
だけど降りようとはしない妻。
そんな妻を抱き抱えてリビングへと向かう。
私はあなたの夫となれて本当に幸せですよ。
-
以上常夫さん目線終わり!閉廷!
-
成し遂げたぜ
-
「ただいま」
「おかえりなさい」
帰ってきた夫を玄関で出迎える。
結婚する前から変わらない日常。
今日もお仕事お疲れ様です。
帰ってきたあなたへ今日はサプライズがあります。
「あのね……常夫さん」
「なに?」
いざ言うとなると少し恥ずかしい。
不思議そうに私を見る夫。
「重大発表があります」
そう切り出す。
きちんと言えるかな。
けど言わないと。
私と夫にとってとても大切な事を。
-
「重大発表って?」
聞き返す夫。
きちんと言うから察してくださいね。
「……できました」
お腹を撫でながらそう夫に告げる。
分かってくれるかな。
「できたって……」
深刻そうな顔の夫。
分かっていますよね?
私の口からはっきり言わなきゃダメかしら?
「赤ちゃん……あなたと私の」
赤ちゃん。
私とあなたの赤ちゃん。
二人の愛の結晶ですよ。
-
「わあああああ!」
突然叫ぶ夫。
抱き上げられる私。
夫を見下ろす私。
視界が急に変わった。
「ありがとう!」
「えっ?えっ?」
軽くパニックだ。
私を軽々と抱き上げる夫の腕。
やっぱり夫は凄いと思う。
男の子なら夫に似て欲しいな。
「ありがとう……しほさん」
「こちらこそ、ありがとう常夫さん」
感謝してもし切れない。
最愛の夫との間にできた子ども。
これを幸せと言わず何を幸せと呼べばよいのだろう。
「男の子かな?女の子かな?」
子供みたいにはしゃぎながら言う夫。
「まだわからないですよ」
呆れ気味に夫に言う。
女の子なら彼の優しいところは是非とも似て欲しい。
私にも似てくれたら嬉しいな。
けど女の子だったら夫が取られたりするのだろうか。
少し複雑だ。
-
「名前はどうしましょう!」
「これからゆっくり二人で考えましょう」
二人で一緒に考えましょう。
どんな名前がいいかしら。
沢山の人に愛される名前。
それとも夫と私の名前から取ろうかしら。
いろんな考えが頭をよぎる。
「しほさん」
夫が私を呼ぶ。
「何ですか?」
返事をしたら抱き寄せられた。
彼からの情熱的なアプローチ。
突然で驚く。
だけど胸は幸せでいっぱいだ。
「どうしたんですか急に」
「なんとなくです」
なんとなくですか。
私の気持ちも知らないで。
「変な常夫さん」
少し嫌味っぽく言う。
だけど彼のキスは嬉しかった。
なんとなくで私を振り回すあなたに恋した私。
けれどあなたに逢えて良かったと思う。
「ご飯冷めちゃいますから早く食べますよ」
「はい!」
せっかく夫のために今日も一生懸命作ったのだ。
温かいうちに食べて貰いたい。
そんな事を考えていたら急に抱き上げられた。
「常夫さん!?」
驚いた。
今度は抱き抱えられた。
あなたの顔が近い
「今日はこういう日ですしほさん!」
「どういう日ですか!」
どんな日なのかと思う。
だけど降りる気はない。
だって幸せだもの。
夫の腕の中。
結婚する前から変わらぬ暖かい場所。
私の特等席。
子供が生まれるまでは独占させてもらいます。
私を抱き抱えて幸せそうに歩く夫。
そんな夫に抱き抱えられる私。
あなたの妻になれたことを私は神に感謝します。
-
以上!終わり!閉廷!本日は解散!
明日からまた結婚前の二人を書いていこうと思います。
-
決算で疲れた俺の心身がどんどん癒やされていきますよ!
-
みほ卵子「あくしろよ」
-
やたらと癒される
-
このSS読むのが毎日の幸せ
無理せず続けてくださいね
-
>>297
もう待機してるのか…(困惑)
-
11時頃にあげれたらあげたいと思います
-
ウレシイ…ウレシイ…
-
「いいお湯……」
湯が疲れた体に染み渡る。
春になったとはいえ夜はまだ冷え込む。
特に今日は朝も寒かった。
お風呂を沸かしてくれていた彼女に感謝だ。
「湯加減大丈夫?」
外から聞こえる彼女の声。
「丁度いいですよー」
絶妙な湯加減。
体を伸ばせないのが残念だが。
それでも疲れがみるみる取れている気がした。
-
「ならよかった」
彼女の返事。
そして扉の開く音。
扉の開く音?
「…………えっ」
扉を開けてしほさんが入ってきた。
タオルを巻いて。
しほさんが入ってきた。
どういうことだろうか。
夢でもみているようだ。
あられもない姿の彼女。
頭が爆発しそうだ。
「お背中流しますね」
艶っぽく私にそう告げる彼女。
「は、はい」
頷くことしかできない私。
-
「気持ちいいですか?」
「は、はい」
背中を洗ってくれる彼女。
先程からイエスマンと化した私。
背中に当たる柔らかな感触。
心拍数がどんどんあがる。
「じゃあ次は前ですね」
「は、はい」
次は前。
前?
前とはつまり。
「いや!前は大丈夫です!」
「ダーメ」
ダメと言われてしまった。
最早覚悟を決めるしかない。
気のせいかな徐々に彼女が積極的になってきた気がする。
-
「優しくするから……ね」
耳元でそう囁く彼女。
されるがままの私。
体を洗うのに優しい優しくないがあるのだろうか。
今の私には理解出来ない。
今の自分に分かっているのは心臓が破裂寸前だということだ。
「おしまい」
そんな私に彼女から告げられる一言。
流されるお湯。
どうやら洗い終わったらしい。
天国とも地獄とも言える一時が終わった。
けれど私のこの熱情は何処へ向ければ良いのだろうか。
-
なんだこれは(ハナヂタラー
-
「暖かいですね」
「そうだねー」
二人で一緒に湯船に浸かる。
疲れが取れている気がする。
心拍数も上がっているが。
二人で入るには少し狭い浴槽。
「常夫さん」
「何ですか?」
彼女が私を呼ぶ。
今度は何だろうか。
「雪見だいふくありますか?」
「たぶんあったと思います」
「じゃあお風呂上がりに一緒に食べましょう」
一つしかない雪見だいふく。
一つに二つ入っているから丁度いいと言えば丁度いい。
「わかりましたー」
そう返事をしながら濡れた彼女の髪を弄ぶ。
さんざんお風呂では弄られた気がする。
ベッドでは覚悟してくださいね、しほさん。
-
以上です
-
お風呂に先に入った彼。
そんな彼を今日は驚かしてみようと思う。
突然お風呂に私が入ってきたらどんな顔をするだろうか。
あたふたするかな?
「湯加減大丈夫?」
そんな事を考えながら彼に声をかける。
「丁度いいですよー」
浴室から聞こえる彼の声。
「ならよかった」
丁度いいならよかったです。
そう言いながらタオルを体に巻き浴室に入る。
-
「…………えっ」
呆気にとられた彼の顔。
そうそう、その顔が見たかった。
少し恥ずかしいけれど。
固まっている彼。
鳩が豆鉄砲を喰らったみたいだ。
「お背中流しますね」
硬直した彼に追い討ちをかける。
なるべく色っぽく言う。
色っぽく言えただろうか。
「は、はい」
頷くことしかできない彼。
作戦成功です。
-
「気持ちいいですか?」
「は、はい」
彼の背中を洗う。
大きな背中だ。
洗いがいがある。
一生懸命彼の背中を洗う。
今日もお疲れ様です常夫さん。
「じゃあ次は前ですね」
「は、はい」
イエスマンと化した彼。
前を洗うのも大丈夫みたい。
ちょっと積極的過ぎたかな?
「いや!前は大丈夫です!」
抵抗しようとする彼。
「ダーメ」
ダメですよ。
無駄な抵抗はやめて大人しくしてくださいね。
-
「優しくするから……ね」
彼の耳元で優しく囁く。
耳がどんどん赤くなっていって面白い。
だけど淫乱な女だと思われたらどうしよう。
ここまでやっておいて今更な気もするけれど。
丁寧に彼の躰を洗う。
爆発寸前の彼の心と体。
けどまだダメですよ。
「おしまい」
彼の躰にお湯をかける。
少し残念そうな彼の背中。
躰はしっかり洗い終わりましたよ。
-
「暖かいですね」
「そうだねー」
彼と一緒に湯船に浸かる。
私を後ろから抱き締める彼。
彼の太い腕が私を包む。
逞しい腕。
ちょっと恥ずかしい。
「常夫さん」
「何ですか?」
返事をする彼。
「雪見だいふくありますか?」
「たぶんあったと思います」
「じゃあお風呂上がりに一緒に食べましょう」
彼と一緒に雪見だいふくを食べる。
あーんってしてもらいたいな。
「わかりましたー」
そう言いながら彼が私の髪を弄ぶ。
気のせいか下腹部にも何かが当たる感触がある。
二人で入ると少し狭い浴槽。
きっとベッドに入ったらお風呂場での仕返しをされてしまうのだろう。
さんざん苛めた私が言えた義理ではないけれど。
常夫さん、優しくしてくださいね?
-
以上!終わり!閉廷!本日は解散!
-
積極的なしほさんいいゾ〜
俺も雪見だいふく半分こしたいんじゃああああああああ
-
>そう言いながら彼が私の髪を弄ぶ
ここものすごくすき
気を紛らわそうとしててもいいし労わりでも愛情表現でもいい
あぁ^〜もうたまらねぇぜ
-
今日はお休みの予定です
けどもしできたらあげるかもしれません
-
あまり無理せず書いていってください
-
すみません10時半くらいに短いのあげます
-
やったぜ。
-
目が覚める。
時刻は午前2時。
腕の中では彼女が寝息を立てている。
「夢か……」
目覚めた直後なのに夢の内容は曖昧だ。
どんな夢を見ていたのだろうか。
もう思い出せない。
「…………常夫……さん」
私のことを呼ぶ彼女。
「どうしたの?」
「…………」
返事はない。
どうやら寝言だったらしい。
時計の針が時間を刻む音だけが響く。
静寂が支配する。
「水でも飲もう」
喉が乾いた。
寝る前に水を飲むと良いと聞いた。
一度寝た後でも効果的かは分からないが。
彼女を起こさないよう苦心してベッドから出る。
-
水道水を飲む。
コップ1杯の水。
「生き返った」
すっきりした気がする。
コップをすすいだら寝室に戻ろう。
「常夫さん?」
私を呼ぶ声。
凛とした彼女の声。
「どうしたの?」
「喉が乾いてしまって」
「そう」
どこかふわっとしている彼女。
うつらうつらしているように見えた。
「コップすすいだら戻りますから」
「じゃあ待ってる」
そう言い椅子に座る彼女。
ベッドで寝ててもよかったのに。
そう思いながらコップをすすぐ。
流れる水の音。
静かな時間が流れる。
-
おまたせ」
洗い物は終わった。
「終わったー?」
寝むそうな瞳で彼女が私を見る。
カーテンから差し込む僅かな月明かりに照らされた彼女の姿。
絵になるとはこういうことなのだろうか。
視線が奪われた。
心が奪われた気がした。
「常夫さ」
私の名を呼ぶ彼女の口を塞ぐ。
柔らかな唇。
付き合い出して何度も交わした口づけ。
だけど今回の口づけは今までのとは何かが違った気がした。
「急にどうしたの」
彼女が私に問う。
「なんとなく……ごめん」
あなたに心奪われたから、なんて言えなかった。
釈然としないと言った顔で見る彼女。
そんな彼女の手を握る。
「戻ろうか」
「…………はい」
彼女の手を引き部屋へと戻る。
真夜中の出来事。
時計の音だけが響いている。
-
常夫さん目線は以上です。
-
「常夫さん?」
目覚めると彼がいない。
時刻はきっと真夜中。
時計の針の音だけが聞こえる。
リビングから僅かに聞こえてくる水の音。
何だろう。
確かめに部屋から出る。
-
「常夫さん?」
キッチンにいた彼。
「どうしたの?」
こんな時間に?
「喉が乾いてしまって」
なるほど。
「そう」
喉が乾いただけだったんだね。
納得。
「コップすすいだら戻りますから」
「じゃあ待ってる」
そう言い椅子に座る。
一人で待っていたら寝てしまいそう。
コップをすすぐ彼。
水の音と時計の音だけが流れる。
静かな時間。
寝てしまいそう。
-
「おまたせ」
私を呼ぶ彼の声。
眠りに引っ張られかけてた意識が目覚める。
「終わったー?」
彼に返事をする。
月明かりに照らされた彼の姿。
やっぱり大きい。
夜道であったらビックリしそう。
私のことを見つめる彼。
どうしたんだろう。
「常夫さ」
彼の名を呼ぼうとしたら唇を塞がれた。
彼の唇。
なんだか普段より熱い気がした。
なぜだろう。
「急にどうしたの」
彼に問う。
「なんとなく……ごめん」
なんとなくなの?
なんとなくでキス?
静かだけどどこか熱を感じさせたこのキスはなんとなくなんですか?
疑問が泡のように浮かんでは消える。
「戻ろうか」
「…………はい」
どこか釈然としない。
だけど彼に従う。
月明かりに照らされた彼の姿。
私の手を引き部屋へと戻る彼。
真夜中の出来事。
私はまだ夢の中なのだろうか。
-
以上!短いけど終わり!閉廷!本日は解散!
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常夫さんとしほさんのどこか初々しい感じで傷ついた心がどんどん癒されていきますよ!
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癒されるけどこの優しさを子育てに反映してほしかったなぁ…
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やっぱり後継ぎだし実家にせっつかれたのかな
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本日はお休みの予定です
-
お疲れ様です
-
地震で崩れる西住邸
やったぜ。
-
地震で一家の大黒柱として頼りになる常夫さんの一面を見てキュンとしちゃうしぽりんオナシャス!
-
9時半頃にあげたいと思います
-
激しい雨音。
日曜日の朝。
せっかくの休日なのにこれでは出掛けられない。
「常夫さん」
彼女が私を呼ぶ。
「どうしたの?」
「起きないの?」
腕の中の彼女が私に問いかける。
時刻は午前10時。
私と彼女は未だに布団の中で抱き合っている。
私が彼女を抱きしめているが正しいのだが。
「もう少ししたら起きます」
「さっきもそう言ってたけど」
彼女が私を見る。
そんな目で見ないで欲しい。
「たまには一日中布団の中でダラダラするのも悪くないと思います」
それに彼女を抱き締めていると心地よい。
眠くなって来る。
「私は抱き枕じゃありませんよ」
私の気持ちを察してか抗議する彼女。
「しほさんかわいい!」
そう言って彼女を抱き締める。
誤魔化し半分本音半分。
「誤魔化されないからね」
なかなか手強い。
「けどしほさん抱き締めてる時は私は幸せだよ?」
今度は本心だけ。
嘘偽りない言葉。
そもそも彼女に嘘をついたことはないのだが。
いや、1度くらいあった気がする。
けど今は嘘をついていない。
「ほ、ほだされないからね!」
照れる彼女。
本当にかわいい人だと思う。
そんな彼女を抱き締める私。
微睡む意識。
徐々に重たくなる瞼。
先程より静かになった雨音。
日曜日の朝。
私は彼女と布団の中。
-
常夫さん目線は以上です。
-
雨が止まない。
今日は日曜日なのに。
彼とのお出かけは中止だろうか。
「常夫さん」
彼の名前を声にする。
「どうしたの?」
「起きないの?」
そもそも出かけようにも私はまだ布団の中。
正確には彼の腕の中。
落ち着く場所。
私を抱き締める彼。
「もう少ししたら起きます」
「さっきもそう言ってたけど」
かれこれ3回は繰り返したやり取り。
いったい何時になったら彼は起きるのだろうか。
いくら休みだからと言ってもそろそろ起きないと。
「たまには一日中布団の中でダラダラするのも悪くないと思います」
どこか気持ちよさそうな顔でそう言う彼。
人のことを抱き枕か何かと勘違いしてないですか?
「私は抱き枕じゃありませんよ」
釘を刺す。
すこしドキリとした彼。
さては図星ですね。
「しほさんかわいい!」
そう言って私を抱き締める彼。
誤魔化そうとしてる。
騙されませんよ。
「誤魔化されないからね」
侮ってもらっては困ります。
「けどしほさん抱き締めてる時は私は幸せだよ?」
驚いた。
まさかそんな言葉が出てくるなんて。
そんな言い方はずるいです。
「ほ、ほだされないからね!」
恥ずかしい。
精一杯の照れ隠しで誤魔化してはみるけれど。
私の気持ちを知ってか知らなくてか抱き締める彼。
けど少し眠そうな彼。
仕方ないですね。
今日は特別ですからね。
止まない雨。
時刻は午前10時を少し過ぎている。
私は彼の腕の中。
-
以上!終わり!閉廷!本日は解散!
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ああ^〜きゅんきゅんするんじゃ〜
-
腐った心が癒されるぅ^〜
-
ああ^〜
-
申し訳ありませんが本日はお休みです
-
ゆっくりでいいですよ
-
10時半頃にあげたいとおもいます
-
やったぜ。
-
彼女の手。
綺麗な手。
女性特有の細い指。
手を繋いでる時はやっぱり意識してしまう。
「暖かくなってきたね、常夫さん」
「そうだね」
彼女と歩く。
通り過ぎてゆく人々。
ふと1組の男女に目が行く。
見た感じ高校生だろうか。
彼らの右手にはおそろいの指輪。
ペアリング。
少し羨ましく感じた。
-
「どうしたの?」
彼女の声。
少し余所見をし過ぎていたようだ。
「なんでもないよ」
「ならいいけど」
気のせいか少し怒ってるような気がする。
何か悪いことでもしただろうか。
一生懸命今日のことを思い返すが心当たりは見つからない。
「もしかして怒ってる?」
「怒ってなんかないです」
そう言う彼女だがどう考えても怒っている。
さてどうしたものか。
-
「そうだしほさん、お店に着いたらアイス食べませんか?」
アイスで手を打ってみる。
考え込んでいる彼女。
流石に露骨すぎただろうか。
「…………クレープがいいです」
「じゃあクレープにしましょう」
クレープがいいと言う彼女。
それに応える。
先程より力強く手を握る彼女。
少し嬉しかった。
しかし彼女は何で怒っていたのだろうか。
後で聞いてみよう。
あと2人でペアリングも選ぼう。
暖かな春。
彼女と二人で歩く。
そういえばクレープ屋さんなんてあっただろうか?
-
常夫さん目線は以上です。
-
彼の手。
大きな手。
ゴツゴツしている手。
私の大好きな働き者の手。
彼と手を繋ぐと意識してしまう。
「暖かくなってきたね、常夫さん」
「そうだね」
通り過ぎてゆく人々。
人だかりの中を彼と歩く。
はぐれてしまわないように。
さっきから黙って1点を見つめる彼。
どうしたのかな?
彼の視線の先を見る。
綺麗なブロンドの女性が歩いていた。
なるほどなるほど。
-
「どうしたの?」
彼を呼ぶ。
私の方を見る彼女。
「なんでもないよ」
嘘ばっかり。
金髪の美人に見とれていたくせに。
「ならいいけど」
そういい彼を突き放す。
手は繋いだままだけど。
繋ぎ直すのは恥ずかしいから。
-
「もしかして怒ってる?」
「怒ってなんかないです」
本当は怒ってる。
ほかの女性に見とれるのはどうかと思います。
けど理由を言うのはなんだか負けた気分だから嫌だ。
「そうだしほさん、お店に着いたらアイス食べませんか?」
彼からの提案。
もしくは謝罪。
けどアイスなんかじゃ騙されません。
アイスなんかじゃ………………
「…………クレープがいいです」
「じゃあクレープにしましょう」
クレープにして貰った。
嬉しい。
彼の手をギュッと握る。
後で見とれていた女性について聞いてみよう。
あたふたする彼が見れるに違いない。
彼と一緒に歩く。
暖かな春。
クレープ屋さんなんてあったかな?
-
以上終わり!閉廷!本日は解散!
-
お疲れナス!
嫉妬しほさんほんとかわいい
-
心が浄化されるんじゃ〜
-
優しい世界
-
すみませんネタが浮かばないので今晩はおやすみです
-
お疲れ様です
-
11時頃にあげる予定です
-
「しほさん」
彼女の名前を呼ぶ。
「しほさーん」
彼女の名前を口に出す。
「しほさん」
彼女の名前。
口ずさむと心地よい。
だけど彼女はどこか不満げだ。
-
「さん付け禁止です」
突然執行された条例。
「さん付け禁止ってしほさ」
「ダメ!」
ダメと言われてしまった。
まだ「ん」まで言ってないのに。
「しほさんだと少し他人行儀な感じで嫌なんです」
「はぁ……」
他人行儀らしい。
しほさんって名前で呼んでるからそこまで他人行儀ではないと思うのですが。
「しほって呼んで」
彼女からのお願い。
それともわがままだろうか。
けれど応えないわけにはいかない。
-
「し………し」
なかなか声が続かない。
「し……ほ…さん」
「ダメです」
ダメだった。
ある意味好きというより難しく感じる。
「……しほ」
なんとか言えた。
「はい」
嬉しそうに返事をする彼女。
「しほ」
「はい」
「しほ!」
「はい!」
何度も呼ぶ。
何度も返事をしてくれる彼女。
なかなか止め時が見つからない。
-
「しほ」
もう1度呼ぶ。
今度の返事は優しいキスだった。
「何度も呼ばれると恥ずかしいです」
照れながらそう告げる彼女。
恥ずかしくなるくらいならさん付け禁止なんて言わなければいいのに。
「だけど嬉しかったよ、常夫さん」
そう嬉しそうに言う彼女。
常夫さんと呼ばれる私。
さん付け禁止のはずでは?
「じゃあしほもさん付け禁止」
彼女がしまったみたいな顔をした。
今度はあなたの番ですよ。
-
常夫さん目線は以上です。
-
「しほさん」
私の名前。
「しほさーん」
彼が私の名前を呼ぶ。
「しほさん」
私のことを呼ぶ彼。
嬉しいけれど少しだけ寂しい。
-
「さん付け禁止です」
きょとんとした顔をする彼。
「さん付け禁止ってしほさ」
「ダメ!」
言ったそばからさん付けで呼ぼうとする。
「しほさんだと少し他人行儀な感じで嫌なんです」
「はぁ……」
どこか釈然としないといった顔をする彼。
だけど納得してもらいますよ。
「しほって呼んで」
名前で呼んで欲しい。
呼び捨てにしてもらいたい。
そんなほんの少しのわがまま。
-
「し………し」
詰まる彼。
なかなか言えないのかな。
「し……ほ…さん」
「ダメです」
惜しいけどダメ。
さん付けは許しませんよ。
「……しほ」
やっと言えた彼。
「はい」
さん付けじゃなくなっただけで何故か特別に感じる。
「しほ」
「はい」
「しほ!」
「はい!」
何度も呼ぶ彼。
何度も返事をする私。
小さなことがとても嬉しく幸せ。
-
「しほ」
もう1度私を呼ぶ彼。
私の返事は彼へのキス。
何度も繰り返してきた気がする。
「何度も呼ばれると恥ずかしいです」
実際恥ずかしい。
呼び捨てにされるのは嬉しい反面予想以上に恥ずかしかった。
「だけど嬉しかったよ、常夫さん」
この言葉に嘘はない。
さん付けされないだけで凄く特別な感じがした。
これからも名前で呼んで欲しい。
「じゃあしほもさん付け禁止」
困ったことになりました。
さん付けしないで言えるかな。
-
以上終わり!閉廷!本日は解散!
-
ああ^〜
-
ああ^〜この二人可愛いんじゃあ〜
-
心が洗われますね
-
そろそろまほが生まれるまでの生活見たいなー俺もなー(我が儘)
-
今日もあげようと思います
-
「ただいま」
「おかえり」
帰ってきた彼を迎える。
何度も繰り返されてきた日常の一コマ。
だけど何故だろうか。
どこか思いつめたような顔で帰ってきた彼。
「大丈夫?」
つい聞いてみる。
「大丈夫だよ、どうしたの急に?」
にこやかに私にそう言う彼。
嘘ばっかり。
絶対大丈夫じゃないってことぐらいわたしにだってわかります。
だけど。
「大丈夫ならよかった」
私も嘘をつく。
嘘をついてしまう。
安心なんてしてないのに。
-
大丈夫なんて嘘だ。
本当は全然大丈夫じゃないのに。
だけど私は彼女に嘘をつく。
とても大事な話をしなければならないのに。
「ご飯出来てるから食べよう」
「はい!」
私の気持ちを察してか深くは追求しない彼女。
そんな彼女の優しさに甘える私。
ずるい人間だ。
少しでも元気な所を見せて安心させよう。
今の私にはそれくらいの事しかできない。
-
「常夫さん、何か隠してるでしょ」
夕食の後に彼に突きつける一言。
いつも優しい彼にこんな事を言うのは辛い。
だけど言わなきゃダメだ。
「か、隠し事なんてしてないよ」
「うそ」
女に嘘をつくのは難しいんですよ?
いつも優しい常夫さんに嘘をつくなんて出来やしない。
「本当だよ」
「うそ」
そんな目に見えて動揺しながら本当なんて良く言えましたね。
嘘をつくのもつかれるのも嫌だ。
先程嘘をついたばかりなのにこんな事を考えてしまう。
嫌な女だ。
「本当だってし」
「嘘なんて聞きたくない!」
彼に小さな嘘をついておきながら。
こんな言葉を彼にぶつけてしまう。
けどこれ以上彼の口から嘘なんて聞きたくなかった。
聞きたくなかった。
自分が嫌いだ。
-
肩を震えさせながら私に言葉をぶつける彼女。
情けない。
大事な話をしなければいけなかったのに。
とてもそんな話はできそうになかった。
「…………常夫さんは」
「え」
彼女が口を開く。
震える声。
「もしかして常夫さんは……私のことが嫌いになったのかな…………」
震える声で紡がれた言葉。
ナイフのような言葉が胸に突き刺さる。
「そんなことっ」
「そうだよね……私みたいな女嫌いだよね」
自嘲気味に笑いながら私に告げる彼女。
そんなことない。
違いますしほさん。
「荷物纏めて出ていくね……」
-
「待って」
彼が私の手を掴む。
「離して!」
彼の手を振りほどこうともがく。
「いや、離しません!」
一生懸命もがく。
だけど彼の力には勝てない。
「私の事なんて放っておいて下さい!」
「放っておける訳ないでしょ!」
抱きしめられた。
力強く。
もがくけれども離れられそうにない。
「だって……私のこと…………嫌いになったんでしょ……」
「嫌いになる訳ないでしょ!」
そう私に怒る彼。
こんなに怒ってる彼は初めて見た気がした。
「嫌いになんてなるわけないじゃないですか」
優しく、諭すように私に告げる彼。
彼が嫌いになったわけない。
分かってた。
分かってたのに。
「ごめん……なさい」
分かってたはずなのに。
少し嘘つかれただけなのに。
たったそれだけなのに子どもみたいに癇癪を起こして。
余計に彼を心配させて。
「私がしほさんを好きって気持ちは付き合う前から変わってないですよ」
彼の言葉。
堰を切ったように涙が溢れ出す。
涙がとまらない。
「ごめんね……常夫さん」
-
本当に情けない。
私の腕の中で泣きじゃくる彼女を見てそう思う。
素直に言うべきだったのだ。
プライドなんかに拘ってどうする。
帰ってきて真っ先に言うべきだったのだ。
「ごめんね、しほさん」
「いいの、私が悪かったの」
目を真っ赤にさせてそう言う彼女。
違うんだしほさん。
私が悪かったんだ。
「今日はしほさんに大事な話があったんだよ」
「大事な話?」
そう。
とても大事な話。
私とあなたにとってとても大切な話。
一度彼女を離し、鞄の中から荷物を取り出す。
半年前から準備をしていたんだ。
「私は口下手ですし不器用です」
不器用ではなかった。
「あまり上手に言えないかもしれません」
黙って私の言葉を聞いてくれる彼女。
「だけどしほさんのことが好きだってことは胸を張って言えます」
嘘なんてない。
「だからしほさん……いや、しほ」
本心をぶつけよう。
「私と……私と……」
「私と?」
あと一言だ。
この一言が大事なんだ。
「私と結婚してください」
-
結婚してください。
そう言って彼が差し出した小さな箱。
中に入っていたのは指輪。
ダイヤモンドがあしらわれた指輪。
婚約指輪(エンゲージリング)
ダイヤモンドの宝石言葉は
永遠の絆
純潔
永久不変
彼からのプロポーズ。
「受け取って頂けますか?」
彼からの言葉。
返事は決まっている。
「はい……受取らせてもらいます」
涙が溢れる。
だけどさっきとは違う。
「絶対幸せにしてくれますか?」
「もちろん」
嬉しくて涙が流れる。
「途中でぽいって捨てられたら嫌ですよ」
「捨てたりするもんですか」
涙がとまらない。
嬉しいのに。
笑っていなきゃいけないのに。
「常夫さんっ」
彼に抱きつく。
もう堪えられなかった。
指輪の入った箱はきちんと握りしめて。
離すもんか。
彼も。
私も。
二人の幸せも。
私の時間と彼の時間。
二人の時間が重なった。
-
以上!終わり!閉廷!本日は解散!
-
ああああ^〜
-
ああ^〜ああ^〜ああ^〜
-
スレを立ててちょうど一ヶ月となりましたので記念にと思い本日はプロポーズの話とさせていただきました。
常夫さんとしほさんの視点を交互にでの話となっております。
これから結婚生活を少しずつ同棲生活の合間に挟んでいこうと思っています。
-
あぁ^〜幸せになるぅ^〜
-
涙が溢れ出てくる
-
一ヶ月もの間ホモ達の心を浄化し元気付けた男
これって勲章ですよ…
-
一ヶ月を記念日に見立てるクッソ粋な演出誇らしくないの?
また明日も頑張ろうとおもいました(小並感)
-
ホモ達の心を癒していく>>1はすげぇよ…
お疲れナス!
-
いいゾ〜これ
-
11時頃までにあげれたらあげようと思います
-
じっと自分の手を見つめる。
左薬指には彼から貰った婚約指輪。
ダイヤモンドが輝いている。
彼の私への気持ちが詰まった指輪。
見ているだけで胸がいっぱいになる。
「愛されてるんだ」
彼に。
精一杯愛されてるんだと思う。
私は世界一幸せだと思う。
「愛してますよ」
後ろから聞こえる彼の声。
聞かれていたみたい。
けど付き合い出してから初めて愛してるって彼の口から聞いた気がする。
「初めて言われました、愛してるって」
振り返り彼にそう告げる。
「私も初めて言ったような気がするよ」
そう言う彼。
彼の左手にはまだ指輪はない。
早く彼と私の左手に結婚指輪がはめられますように。
彼と私の愛が終わりませんように。
-
以上!終わり!閉廷!短いですが本日は解散!
-
お疲れさまです
焦らずゆっくり進めましょう
-
ほっこりする
-
いつもありがとナス!
-
10時くらいにあげようと思います
-
いつも来る図書館。
いつも通りに本を返し。
いつも通り本を借りて帰る。
そんないつも通りの日々のはずだった。
「ん?」
ふと目が止まる。
視線の先には一人の女性。
どうやら本を借りに来たらしい。
図書館なのだから当たり前だが。
「届かないのかな」
棚の上の方に目当ての本があるのだろうか。
背伸びをして取ろうとしている女性。
悪戦苦闘している背中。
流石に見捨てるのは忍びなかった。
女性の目当ての本を取る。
-
「あっ」
「これで良かったですか?」
そう言い女性に本を渡す。
女性と目があった。
恋に落ちた。
「ありがとうございます」
「い、いえいえ」
感謝する女性。
動揺する私。
「それでは」
そう言うと女性は足早に立ち去ってしまった。
名前ぐらい聞けばよかった。
いや、会ってすぐの人に名前を聞くのは変だろう。
「だけどあの人どこかで見たような気がする」
-
休日の図書館。
初めて利用する図書館。
たまには息抜きで来るのにいいかもしれないと思ってきたけれど。
思いのほか良い雰囲気だ。
毎週利用しようかな。
「さてと、本本」
端末で調べた場所を探し歩く。
本の場所と詳細が書かれた紙を片手に図書館内を歩く。
いろんな人がいる。
娘と来たであろう母親。
勉強をする為に来た学生。
凄く背の高くてガタイのいい男性もいた。
「見つけた」
探していた本を見つけた。
ただ棚の上の方にあった。
取れるだろうか。
一生懸命背伸びをする。
なかなか届かない。
-
「あっ」
不意に別の手が本を掴んだ。
「これで良かったですか?」
振り返ると男性が私に本を差し出していた。
先程見かけた大きな人。
「ありがとうございます」
顔をあげ男性の目を見る私。
一目惚れだった。
凄く優しい眼の男性だった。
「い、いえいえ」
少し動揺していた。
「それでは」
そう言い足早に立ち去る。
これ以上居たら顔が真っ赤になっていた気がする。
だけど名前ぐらい聞けばよかった。
どうしたんだ私。
変なことを考えている私。
だけど。
「また来週も来てみようかな」
-
以上!終わり!閉廷!本日は解散!
-
ああ^〜
-
<削除>
-
なんだこいつ
-
今日はお休みです
-
仕方ないね
-
お疲れ様です
-
今日は10時くらいにあげれたら上げます
-
裁判の準備しなきゃ(使命感)
-
膨張の準備しなきゃ…(使命感)
-
傍聴でした(池沼)
-
期待に胸を膨らませるってことでしょ(フォロー)
-
股間かもしれない
-
爽やかな朝。
目の前には妻が用意してくれた朝食。
今朝も美味しそうだ。
「いただきます」
「どーぞー」
キッチンから聞こえる妻の声。
少し勿体ないが時間もないから急いで食べる。
今朝も美味しい。
「はい、珈琲はいりましたよ」
そう言い珈琲を出してくれる妻。
「ありがとう」
「いえいえ」
妻の淹れる珈琲は美味しい。
一生懸命調べていた妻の姿を思い出す。
結婚する前の自分を見ていたようだ。
-
「それじゃあ行ってくるね」
「行ってらっしゃい」
玄関で見送ってくれる妻。
だけど服の袖を掴んで離してくれない。
「離してくれないと仕事行けないよ」
「だって忘れ物してるから離せないですよ」
忘れ物?
きちんと準備もしたし忘れ物なんてないはずだけど。
全く検討がつかない。
そんな私にしびれを切らした妻が自分の唇に指を当てる。
なるほど。
忘れ物とはそのことですか。
-
唇を重ねる。
時間の許す限り丁寧に。
唇を離すのが少し名残惜しい。
仕事に行くのをサボりたくなる。
「それじゃあ気をつけてね」
「はい、行ってきます」
妻が手を振り見送ってくれる。
今日も真っ直ぐ家に帰ろう。
妻が待っている我が家へ。
-
テーブルの上に朝食を並べる。
今日も上手にできた。
私は後で食べよう。
並べ終わり夫の珈琲を淹れる為にキッチンへと戻る。
「いただきます」
「どーぞー」
リビングから聞こえる夫の声。
身支度が終ったみたい。
急いで食べる夫。
もう少しゆっくり食べればいいのに。
「はい、珈琲はいりましたよ」
そんな事を考えながら珈琲を出す。
「ありがとう」
「いえいえ」
仕事を頑張る夫のために美味しい珈琲を淹れれるように勉強した。
付き合い出してから一生懸命珈琲の淹れ方を勉強していた夫も同じ気持ちだったのかしら。
もしそうだとしたら少し嬉しい。
-
「それじゃあ行ってくるね」
「行ってらっしゃい」
玄関で夫を見送る。
大切な事を忘れてる夫。
気づいて貰えるように夫の服の袖を掴む。
「離してくれないと仕事行けないよ」
「だって忘れ物してるから離せないですよ」
忘れ物なんてしたっけ?
そんな顔をしている夫。
もしかして気づいていない?
仕方ないですね。
気づいて貰うために自分の唇に指を当てる。
やっと気づいてくれたみたい。
-
行ってきますのキス。
丁寧な口づけ。
短い時間だけど夫との別れを感じさせるキス。
そう思うと少し寂しい。
「それじゃあ気をつけてね」
「はい、行ってきます」
我が儘を言って夫を困らせてはいけない。
今日も帰ってきてくれるから。
そう思い夫を見送る。
早く帰って来てくださいね。
美味しいご飯を作って待ってます。
-
以上!終わり!閉廷!本日は解散!
-
甘い!甘ァ〜い!!
ちょっと結婚してくるわ
-
やっぱり残業終わって寝る前に読むと癒されるわぁ^〜
-
10時くらいにあげようと思います
-
仕事帰り。
家へと急ぐ。
今日は少し遅くなってしまった。
妻がきっと美味しいご飯を作って待っているはず。
急いで帰ろう。
「ん?」
ケーキ屋が目に止まる。
たまには妻にお土産でも買って帰ろう。
帰りが少し遅くなってしまったし。
そう思い店内に入る。
-
夜だからかやはりケーキの種類は少ない。
どれも美味しそうだ。
どれにしようかな。
悩んでしまう。
「これとこれください」
「かしこまりっ!」
悩むこと数分、結局チョコケーキとショートケーキにすることにした。
-
突然のKBTIT登場に草まみれや
-
ささやかなお土産。
もう少し早い時間に帰れていればもっと色々な種類があったのかもしれない。
だけど今以上に選ぶのに時間が掛かってしまっただろう。
そう考えたら少し遅くなったのも悪くはない。
いや、やっぱり悪い。
そうこうするうちに我が家が見えてきた。
歩くペースが自然と早まる。
「ただいま!」
「お帰りなさい」
妻が変わらぬ笑顔で今日も迎えてくれた。
-
「ただいま!」
「お帰りなさい」
夫が帰ってきた。
今日はいつもより少し遅かった。
仕事が忙しかったのかな。
よく見ると夫の手には小さな袋。
「お土産買ってきたよ」
私の視線に気づいたのか夫が袋を持ち上げながらそう言う。
お土産ですか。
夫の優しさがなんだか嬉しい。
「ありがとう常夫さん」
「いえいえ、ところで今日の夕飯は何ですか?」
「今日の夕飯はね……」
そんな会話をしながらリビングへと向かう。
お土産も嬉しいけれど私にとってはあなたが無事に帰ってきてくれるのが何よりのお土産ですよ。
恥ずかしくて口には出せないけれど。
お帰りなさいあなた。
-
以上!終わり!閉廷!
-
仕事の疲れが癒されるわ
-
ケーキより甘い
-
常夫さんが羨ましすぎてはげそう
-
今日はお休みです
-
お疲れ様です
-
9時半くらいに短いのあげます
-
静かに寝息を立てる彼。
規則正しく鼓動を刻む彼の心臓。
穏やかな顔で眠る彼。
幸せそう。
私は彼の腕の中。
「常夫さーん」
返事はない。
寝ているから仕方ない。
彼の身体。
ガッシリとした身体。
ゆっくりと彼の身体を指でなぞる。
所々に傷がある身体。
だけどその傷さえもどこか愛おしい。
こんな風に彼の身体をなぞれるのはきっと私だけなのだろう。
彼を独占できるのはきっと私だけ。
-
優しい彼。
いつも私を気遣ってくれる彼。
私の愛しい彼氏さん。
だけど夜は普段と違って情熱的な彼。
やっぱり彼も男の人なんだと感じる。
だけどそのギャップも好きです。
彼のすべてを知りたい。
私のすべてを知って欲しい。
だけど意中の相手は夢の中。
「おやすみ常夫さん」
私は彼の腕の中。
微睡む私の意識。
私の夜が過ぎてゆく。
-
以上!終わり!閉廷!
-
勃ってきちゃったよ……
-
こんなシチュエーション見たいですとかありますでしょうか?
今後の参考にさせていただきたいのですが
-
ピロートーク的なのを……(小声)
-
やっぱりまほが産まれるまでのお話しを…(小声)
-
まほ妊娠中のお話はそろそろあげようと思います
みなさん貴重な意見ありがとうございます
あと今晩はおやすみです
-
>>448
やったぜ。
いつもお疲れさまです
-
常夫はまだ夢の中
-
今晩はあげます
-
十時頃からあげる予定です
-
ゆっくりと休む妻。
妊娠5ヶ月目。
お腹もだいぶ大きくなってきた。
私と妻の子どもがそこにいるのだと思うと幸せな気持になる。
「しほさんに似るかな」
「どうかな?私は常夫さんに似て欲しいな」
そう言い私に向かって微笑む妻。
最近は以前に比べて穏やかな顔をするようになった。
調べてみた所安定期に入ったかららしい。
妻が辛くないなら私としては嬉しい限りだ。
熱心に出産や妊娠中のことについて調べている妻。
私も色々とアドバイスをしたいけれどきっと妻の方が詳しいのだろう。
色々言わずに優しく見守るのが私の仕事。
妻のやりたいことをやらせてあげたい。
-
「ねえ……常夫さん」
「なに?」
「私に上手く母親できるかな」
どこか悲しげな顔でそう呟く妻。
やはり不安があるのだろう。
「大丈夫ですよ、私としほさん二人で育てていくんだから」
子育ては母親だけがするものではないと私は思う。
母親と父親、二人で育てていくものだと思う。
「そうですね」
「そうですとも」
「じゃあ頼りにしてますね、あなた」
そう言い笑う妻。
任せて下さい。
あなたとお腹の中の赤ちゃん。
二人とも幸せにします。
-
妊娠5ヶ月目。
お腹もだいぶ大きくなった。
夫と私の子どもがお腹の中にいる。
私と常夫さんの愛の結晶。
「しほさんに似るかな」
私にそう聞く彼。
3日に1回は言っている気がする。
「どうかな?私は常夫さんに似て欲しいな」
私としては優しい彼に似て欲しい。
けど私にも似て欲しいな。
つわりなども最近は落ち着いているし以前に比べて食事も美味しい。
私が妊娠してから今まで以上に積極的に夫が家事をしてくれている。
きっと私のことを気遣ってくれているのだろう。
夫のおかげでゆっくり調べ物が出来ている。
夫に感謝だ。
だけど。
-
「ねえ……常夫さん」
「なに?」
「私に上手く母親できるかな」
私に母親なんてできるのだろうか。
無事に産まれてきてくれるだろうか。
子育ても上手くできるだろうか。
不安は募るばかり。
「大丈夫ですよ、私としほさん二人で育ててていくんだから」
その一言にハッとする。
そうだ。
私1人で育てるんじゃないんだ。
私と常夫さん。
二人で育てていくんだ。
「そうですね」
常夫さんと一緒に育てるんだ。
「そうですとも」
少し胸を張る夫。
「じゃあ頼りにしてますね、あなた」
そう言い笑う。
頼りにしてますよ。
お父さん。
-
以上!終わり!閉廷!
-
あぁ^〜あぁ^〜
甘いんじゃあぁ^〜
-
きっと生まれてくる子供みんな愛されて生まれてきたんでしょうね
-
温かい・・・温かいのう・・・
-
>>459
やめてくれカカシ
その言葉は俺に効く
-
愛ッ!求めずにはいられないッ!!
-
上げれたら上げようと思います
-
不満げに私を睨む彼女。
私の腕の中の彼女。
怖い。
「常夫さん」
「はい」
「私何て言ったか覚えてますか」
「えーと……」
覚えてる。
きちんと覚えてる。
いっそ忘れてしまった方がよかった。
いや、忘れていたらそれはそれで怒られていたと思う。
「優しくしてくださいって私言ったよね?」
「…………はい」
「優しくしてくれた?」
「…………」
返す言葉もない。
快楽に完全に溺れてしまった。
情けない。
-
「まったく」
「ごめん」
謝ることしかできない。
「いいですけど…………その……常夫さん」
「な、なに?」
「……気持ちよかった?」
上目遣いで訊ねる彼女。
無言で頷く。
何度も頷く。
完全に快楽に溺れていたんだ。
気持ちよくないはずがない。
「ならよかった」
そう言うと黙って私の胸に顔を埋める彼女。
彼女の背中を優しく撫でる。
次こそは優しくできるように頑張りますね。
-
彼を見つめる。
凄く申し訳なさそうな顔をする彼。
もはや怯えているような気もする。
「常夫さん」
「はい」
「私何て言ったか覚えてますか」
「えーと……」
彼に問い詰める。
きちんと言ったのに。
覚えていてくれたのかな。
きっと覚えていてくれたとは思うけど。
「優しくしてくださいって私言ったよね?」
「…………はい」
「優しくしてくれた?」
「…………」
無言。
まぁ優しくはなかった。
むしろ激しかった。
獣のようだった。
普段の彼からは想像出来ないくらい激しかった。
-
「まったく」
「ごめん」
謝る彼。
別に謝らなくてもいいのに。
いや、けど怒ったのは私だ。
「いいですけど…………その……常夫さん」
「な、なに?」
「……気持ちよかった?」
彼に訊ねる。
私は……気持ちよかった。
死ぬかとも思ったけど。
無言で何度も頷く彼。
あれだけ激しくして気持ちよくなかったのなら少し凹むところだった。
「ならよかった」
そう言い黙って彼の胸に顔を埋める。
私の背中を優しく撫でる彼。
落ち着く。
次は主導権を握りたいな。
-
以上!終わり!閉廷!
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この初心な娘がどこをどうしたらあのしぽりんになったのかこれもうわかんねぇな、お前どう?
-
かわいい
-
ああ^〜
リクエストしてよかったっす
-
今日はおやすみです
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お疲れ様です
-
11時くらいまでにあげれたらあげます
-
旅行に行きましょう」
彼からの突然の提案。
明日から三連休。
3日とも彼といる予定だから旅行に行くことには反対ではないけど。
「予約しないと無理ですよ」
「もうしてるから大丈夫です」
え?
もうしてる?
いつの間に?
「いつしたの?」
「半年前です」
用意周到ですね。
そして半年も隠し通した彼に脱帽。
むしろ呆れた。
相談くらいしてくれたっていいのに。
「行くのは明日?」
「明日です」
明日ですか。
準備とか色々しないと。
「温泉で日頃の疲れを癒してくださいしほさん」
彼の一言。
私のために用意してくれたんだ。
半年も前から。
正直嬉しい。
「半年前から疲れてるように見えたならもっと早く癒して欲しかった」
ちょっと意地悪なことを言ってみる。
「たしかに」
そう言われたらそうだ。
そんな顔をする彼。
けど彼の気持ちだけで本当は満足だ。
「じゃあ旅行の準備するから買い物行きますよ」
そう言い彼を急かす。
いろいろ準備しないとね。
温泉あるといいな。
-
終わり!閉廷!短いけど本日は解散!
-
温泉でしっぽりまったりいいっすね
-
これは貸し切り温泉ックスですわ
-
「生き返る」
湯船に浸かりながら呟く。
やはり温泉は良いものだ。
日々の疲れが無くなる感じがする。
「惜しむらくは混浴がないってことか……」
事前に調べておくべきだった。
家族向けの混浴はあるみたいだが流石にカップルで使うのは良くないだろう。
「家族か」
大浴場には父親と子どもがチラホラ見受けられる。
流石連休。
父親たちも家族サービスで大変だ。
「そろそろ上がろう」
なんとなく周りの視線が気になる。
子どもがマジマジと見てくる。
先に上がってしほさんを待とう。
-
「生き返るわ」
湯船に浸かるとそう思う。
やっぱり温泉は日本人の心だ。
予約してくれた彼に感謝だ。
「残念なのは混浴じゃないってことですね」
どうやらこの旅館の混浴は家族向けで事前に予約しておく必要があるみたい。
流石に二人で独占するのは良くない。
「だけど家族か」
今の常夫さんとの関係は彼氏と彼女。
だけどそのうち夫と妻になれるだろうか。
子供は何人がいいかな。
2人は欲しいな。
そもそも彼は私と結婚してくれるだろうか。
そんな思いが頭の中を駆け巡る。
「……上がろ」
気がつけば30分近く経っていた。
彼をだいぶ待たせてしまっているだろう。
先に部屋に戻ってるのかな。
-
「常夫さーん」
私を呼ぶ声の方へと目を向ける。
浴衣姿の彼女がそこにいた。
視線が釘付けになる。
「どうしたの?」
「なんでもないですよ!」
見惚れていましたと言うわけにもいかない。
公衆の目もあるし。
なにより恥ずかしい。
けれども浴衣姿のしほさんを見れただけでも旅行に来た価値はあったと思えた。
「もしかしてけっこう待ちました?」
「全然待ってないよ」
実際マッサージチェアに座っていたからそこまで待った気はしなかった。
「ならよかった」
そう言い彼女が笑う。
笑った彼女は本当に素敵だと思う。
「そうだしほさん、コーヒー牛乳飲みませんか?」
「飲みます」
即答だった。
やっぱり温泉の後はコーヒー牛乳ですよね。
「じゃあ買いに行きましょうか」
「はい」
そう言い彼女と並んで歩く。
自販機で買ったコーヒー牛乳はただただ甘かった。
だけどその甘さが心地よかった。
-
彼と一緒に館内を歩く。
浴衣姿の彼。
素敵です常夫さん。
なんて口には出せない。
「中庭綺麗だね」
「そうですね」
彼の言う通り綺麗な中庭だ。
小さいけれど趣のある中庭。
池では鯉が悠々自適に泳いでいる。
綺麗な鯉だ。
「来てよかったね」
そう言い笑いかけてくれる彼。
彼の優しい笑顔。
彼のその表情を見る度にやっぱり私はこの人が好きなんだと改めて思う。
ふと前を見ると老夫婦が腕を組んで歩いていた。
その姿が少し羨ましい。
「腕」
「え?」
「腕組んでみます?」
そう言う彼。
腕を組む準備をしてくれている。
「は、はい」
恐る恐る彼と腕を組む。
手を繋ぐ時とは違う恥ずかしさがあった。
「急にどうしたの?」
彼に訊ねる。
「しほさんが腕組みたそうな顔をしてましたから」
そう言う彼。
顔に出ていたのかな。
だとしたら恥ずかしいけど。
「ありがとう常夫さん」
「いえいえ」
彼の優しい心遣いが嬉しかった。
彼と腕を組んで歩く。
まるで夫婦みたいですね。
-
以上終わり!閉廷!
-
おほ^〜
-
すみません今日はお休みです
-
しょうがないね
-
お疲れ様です
-
俺はいつでも待ってるぜ!
-
はだけた浴衣から覗く彼の胸板。
そこをゆっくり指でなぞる。
意中の彼はまだ夢の中。
「どんな夢を見てるんだろ」
彼の寝顔を見ながら思う。
どんな夢を見ているのだろう。
仕事をする夢?
空想の中みたいな派手な夢?
それとも……私の夢?
夢の中でも私に会ってくれているなら嬉しいな。
幸せそうな彼の寝顔。
いい夢を見てるのかな。
「常夫さんは幸せですか」
返事が返ってくることはない。
-
「私は幸せですよ」
彼と一緒にいられて幸せだ。
私のために旅行を密かに計画してくれた彼。
昨日腕を組んでくれた彼。
私が思っている以上に私のことを彼は見てくれていたんだと感じる。
精一杯愛されてるのかな。
私も精一杯愛していますけど。
「温泉に入ってくるね」
彼にそう言いキスをする。
せっかく温泉に来たんだから堪能したい。
私のキスで起きたりはしないですよね。
少女漫画じゃあるまいし。
ゆっくりと布団から出る。
仲居さんは別々に敷いてくれていたけど結局彼の布団に潜り込んでしまった。
寂しかったのだから仕方ない。
まだ夢の中の彼。
早く起きてくださいね。
-
以上終わり!閉廷!本日は解散!
常しほもっと流行らせコラ!
-
しぽぽん乙女過ぎてアーイキソ
いつもありがとナス!
-
すみません今日と明日はおやすみです
-
ゴールデンウイークあと2日だし
ゆっくり休んで下さい
-
11時くらいにあげれたらあげます
-
頭が痛い。
飲み過ぎた。
日付もそろそろ変わるころ。
やっと家に着いた。
「ただいま」
迎えてくれる彼女の声は聞こえない。
こんな時間だ、もう寝ているのだろう。
そもそも彼女が今晩も私の部屋にいるのかすら分からない。
事前に伝えてはいたから居ないかもしれない。
「寂しいな」
『おかえり』の一言がないのはやはり悲しい。
いつの間にか彼女が出迎えてくれることは自分の日常において当たり前のことになっていたようだ。
-
「ふぅ」
水を飲み干し思う。
やはり今晩は飲み過ぎた。
明日は間違いなく二日酔いだろう。
休みだから問題はないけれど。
「常夫さん?」
突然の声。
心臓が止まるかと思った。
起きていたんだ。
「ただいま」
「おかえり」
寝巻き姿の彼女。
野暮ったいパジャマ。
だけどどこか艶かしいのは何故だろう。
「起こしちゃった?」
「たまたま起きただけ」
何故だろうか。
そっけない。
-
「常夫さん」
「な、なんですか」
やっぱり帰りが遅かったのを怒っているのだろうか。
「…………ん」
自分の唇に指をあてる彼女。
前にも見た気がする光景。
「ん」
彼女の唇を塞ぐ。
塞ぐと言うより触れる。
「……アルコール臭い」
「ごめん」
けどキスをせがんだのは彼女なのに。
怒られるのは私。
なんだか納得しない。
-
「それじゃあ常夫さん」
「なに?」
「酔い覚ましに私なんていかがですか?」
私はもしかして自分が思っている以上に酔っているのだろうか。
妖艶な顔でそう囁く彼女。
もしかして彼女も実は酔っているのではないか。
そもそもこれは夢なのではないか。
意識が混濁してきた。
「私よりお酒の方がお好みですか」
追い打ちをかけるような言葉。
どこまでも妖艶な顔でそう言う彼女。
「それじゃあ……」
しほさんに溺れようかな。
アルコールなんかよりずっといい。
だけどアルコールなんかよりずっと依存度が高そうだ。
-
以上!終わり!閉廷!
-
このしほさんっていうのください(まがお)
-
あぁ^〜たまらねぇぜ。
今日も一日がんばろうっておもいました(小並感)
-
10時頃にあげます
-
「まほは?」
「寝てますよ」
愛娘はもう寝てしまったらしい。
赤ん坊だから仕方ない。
寝顔を見に行ったが幸せそうな顔で寝ていた。
見ている私の顔も自然と緩む。
「夕御飯の支度できましたよ」
「すぐに行きます」
今日も妻の手料理が食べれる。
夕御飯を食べてゆっくり休んで明日も頑張ろう。
-
「しほさん…」
「どうしました?」
ニコニコしている妻。
「今晩の夕飯……」
「元気が出ますよ」
食卓に並んでいるもの。
精のつくものが沢山。
食のバランスとはなんなのだろうか。
妻に問いたい。
「ねぇ常夫さん」
「な、なんですか」
考え込んでいた私に妻が声をかける。
「姉妹っていいですよね」
ニッコリ笑顔でそう言う妻。
ああなるほど。
そういうことですか。
どうやら私に選択肢はないようだ。
「あのー、しほさん」
「なんですか?」
「お手柔らかにお願いします」
今はそう頼むしかなかった。
「任せてください」
自信に満ち溢れた妻の顔。
今晩は眠れるのだろうか。
-
スケべェ…
-
どんどんドスケベになっていくしほさんに男汁不可避
-
三人目も作ろう(提案)
-
美味しそうに夕御飯を食べる夫。
どこか悲壮な覚悟が見て取れるけど気のせいにしておこう。
「美味しい?」
「美味しいよ」
笑顔でそう言う夫。
夫が嬉しそうにしてると私も嬉しい。
けどやはりどこか悲しそうだ。
「安心してください」
大丈夫ですよ。
そんな怖がらなくても。
「優しくしますから、ね」
たっぷり。
優しく。
ね。
-
以上!終わり!閉廷!本日は解散!
-
こいつらいっつもセックスしてんな(興奮)
-
一体どんなプレイしてるのでしょうか(興奮)
-
絶対しほさん上位で搾ってますね
-
今日はおやすみです
-
9時くらいにあげます
-
「し、しほさん待って!休憩させて!」
「駄目です」
妻の無慈悲な一言。
これ以上されたら生命の危機だ。
「無理!無理です!これ以上されたら死んじゃいます!」
「そうですか」
こちらの命乞いも知らないと言わんばかりに体を動かす妻。
このままでは腎虚で私が死ぬ。
そんな死に方は嫌だ。
まだしほさんとやりたい事が沢山あるのに。
「少しでいいから休憩させてください」
「……じゃあ少しだけですよ」
なんとか休みを貰えた。
とりあえず一息いれたい。
何か栄養剤でも飲みたい。
「あ、ありがとう」
「………………はい、休憩終わり」
「え?」
終わり?
もう?
もしかして私は妻に殺されるのだろうか?
「終わりですよ休憩」
「待って!一分もなかった!」
「一分くらいは休めましたよ」
「抜けてないから休めてないです!」
「抜かせてとは言われませんでしたもん」
「屁理屈で……やめて動かないでください!」
こちらの抗議も意に返さない妻。
妻の瞳が私を捉える。
「早く二人目が欲しいですね、常夫さん」
どこまでも妖艶な顔な妻。
私は朝日を拝むことはできるだろうか。
-
やっぱりスケベじゃないか
-
「し、しほさん待って!休憩させて!」
何度目か分からない夫の悲痛な叫び。
「駄目です」
何度目か分からない私の返事。
「無理!無理です!これ以上されたら死んじゃいます!」
「そうですか」
「少しでいいから休憩させてください」
流石にかわいそうになってきた。
仕方ないですね。
「……じゃあ少しだけですよ」
「あ、ありがとう」
ダメだ。
やっぱり我慢できそうにない。
「………………はい、休憩終わり」
「え?」
呆気にとられる夫。
「終わりですよ休憩」
少しでいいって言ってたしいいですよね。
「待って!一分もなかった!」
「一分くらいは休めましたよ」
「抜けてないから休めてないです!」
「抜かせてとは言われませんでしたもん」
言っても抜かせてあげないけど。
「屁理屈で……やめて動かないでください!」
夫の悲痛な叫び。
あなたの声とは裏腹に体は正直ですよ。
「早く二人目が欲しいですね、常夫さん」
二人目も女の子がいいですね。
常夫さん。
-
以上!終わり!閉廷!解散!
-
常夫さんレイプ!セックスモンスターと化したしほ
-
段々どっかの愛宕家みたいになってきましたね
-
これはドM歓喜
ヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌッ!
-
エロ杉ィ!
-
9時にあげます
-
私の膝に頭を預ける彼。
なんだか疲れた顔をしてる。
「なんだか疲れてるね」
「そう見えます?」
自嘲気味に笑う彼。
やっぱり疲れていたみたい。
何かあったのかな。
「いつもに比べてやる事が倍近くあったからちょっとね」
「それは……お疲れ様です」
倍もやる事があったのなら疲れても仕方ない。
お疲れ様常夫さん。
彼の頭を優しく撫でる。
いつも頑張っている彼。
「あー、癒される」
「癒されたならよかった」
本当に疲れていたのだろう。
今日の彼はいつもより少しゆるい。
ゆるい彼も可愛くていい。
すごくいい。
「明日も頑張りたくないよー」
そう言い私に抱きつき膝に顔を埋める彼。
あらあら。
「常夫さんなら大丈夫ですよ」
彼の背中を撫でながら優しく囁く。
疲れてると甘えたくなるのだろうか。
今とことん甘やかしたら彼は私からは離れられなくなるんじゃないかと悪魔のような考えが浮かぶ。
流石にそれはよくない。
「応援してるから明日も頑張ろう?」
「しほさんがそう言うなら頑張ります」
頑張ってくれるみたい。
いつも頑張っている彼。
頑張る彼を今日は思う存分甘やかそう。
優しく彼を撫でながら思う。
やっぱりとことん甘やかして依存させてみようかな。
-
短いけど終わり!閉廷!本日は解散!明日はおやすみです!
-
おほぉ^〜
-
私もこのSS読んで明日頑張れそう^〜
-
すみません!今晩10時くらいにあげます
-
期待
-
『私のどこが好きなんだろう』
湯船に浸かりながら思う。
常夫さんと付き合い出してそれなりに経つ。
彼は私の事を好きって言ってくれたし私も彼が好きだ。
けれど彼が私のどこが好きなのかはまだ聞けていない。
だけど面と向かって私のどこが好きですか?なんて恥ずかしくて聞けない。
彼の好きな所ならいくらでも言えるのに。
優しい彼。
彼の大きな背中も大樹みたいで好きだ。
あとゴツゴツした手も好き。
それから……それから……
……つまり彼の全てが好きだ。
彼が好きなんだ。
常夫さんが好きなんだ。
うん、納得した。
あれ?
じゃあ彼は私のどこが好きなんだろう?
思考がループして行く。
「しほさーん」
「は、はい!」
不意に呼ばれた。
驚き過ぎて心臓が止まるかと思った。
「タオル置いておくよー」
「あ、ありがとうございます」
扉越しに彼の姿がぼんやり見える。
この際だ、聞いてみよう。
-
「ね、ねぇ常夫さん」
「なに?」
「常夫さんは……わ、私のどこが好きですな?」
言った。
言ってしまった。
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
返事がなかなか返ってこない。
もしかして好きな所がないのかな。
だとしたら泣きそうだ。
「……強いて言えば全部かな」
「!」
全部……全部。
つまり常夫さんは私の事が好きなんだ!
やった!
「あ、ありがとう」
「いえいえ、のぼせたりしないでよー」
そう言い脱衣場から出ていく音が聞こえた。
残念だけど常夫さん。
もうのぼせてます。
-
これで明日も生きてゆける
-
「常夫さんは……わ、私のどこが好きですな?」
不意に彼女の口から飛び出た一言。
驚いた。
もしかしてずっと気にしていたのだろうか。
だとしたら悪いことをしてしまった。
反省しないと。
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
いざ言われるとなかなか言葉が出ない。
彼女の眼が好きだ。
柔らかな笑顔が好きだ。
髪も好きだ。
優しく所も好きだ。
なんて言えない。
まるで変態みたいだ。
けど好きなのだから仕方が無い。
しほさんの全部が好きなんだから。
…………全部?
「……強いて言えば全部かな」
「!」
簡単だった。
たった一言で良かったんだ。
「あ、ありがとう」
「いえいえ、のぼせたりしないでよー」
そう言い脱衣場から出る。
後できちんとどこが好きなのかしっかり言ってみよう。
だけど好きですなとはいったいどういう意味なんだろうか。
-
以上!終わり!閉廷!
今週か来週あたりで完結させようと思います
-
ファッ!?ウーン…(失神)
悲しいなあ、でもお疲れ様です
-
完結とかうせやろ…
-
第二シーズンの始まりでしょ
-
第一部完的な感じでしょ
次はまほみほが成長してからのお話でしょ(願望)
-
今晩はおやすみです
あと2回で完結させたいと思ってます
-
夜遅くに上げれたらあげようと思います
-
彼の指が私の背筋をなぞる。
彼の指が背筋を、肩を、首筋をなぞる度に声が漏れる。
自分の身体を他人が触れることがこんなにも気持ち良いことだとは思わなかった。
別段やましい場所でもないのに快感が私を襲う。
声が出てしまう。
恥ずかしい。
「つ……常夫さん」
「なに?」
つい彼に声をかけるが言葉が続かない。
けどこのまま声にならない声でお喋りするのはなんだか恥ずかしい。
「どうしたの?」
不思議そうな顔で私を見る彼。
私の体をなぞるのは止めたみたいだ。
彼の頬に手を当て唇を塞ぐ。
言葉にはできないけれど今の私の気持ちを伝える。
彼の咥内に舌を捩じ込む。
絡み合う彼と私の舌。
その度に快楽で体が震える。
-
彼の手が私の胸を掴む。
包み込むように掴む。
なぞる。
嬲る。
先程までとは違った感覚。
乳輪を指でなぞり敏感な乳首を彼が弄ぶ。
「ま、待って……それ以上されたら……」
私の懇願を聞きいれてくれたのか、彼の手が止まる。
「しほさん……」
「常夫さん……」
「ごめん、無理です」
そう言うなり彼が私の乳首を口に加える。
舌で嬲られ、時々甘噛みされる。
もう一杯一杯だ。
-
「しほさん……」
「な……なに?常夫さん」
彼が私を呼ぶ。
「挿入してもいいですか?」
どこか申し訳なさそうに言う彼。
彼の下腹部に目をやる。
はちきれんばかりの彼のモノ。
入り切るだろうか。
辛そうな彼の表情。
仕方ない。
「いいですよ」
そう言い彼のモノを優しく私の恥部に充てがう。
「だけど初めてだから優しくしてくださいね」
返事は彼からの口づけ。
その後に来たのは痛みと快楽。
声にならない声が私と彼のお喋り。
-
以上!終わり!閉廷!
常夫さんサイドは後日です。
-
勃起が止まりませんわ!
-
遅くなりましたが今晩常夫さん目線をあげようと思います
-
彼女の体を指でなぞる。
なぞる度に彼女の口から漏れる甘い声。
その声がますます私の加虐心をくすぐる。
嫌な男だ。
「つ……常夫さん」
「なに?」
私の名前を呼ぶ彼女。
潤んだ瞳で私を見る彼女。
そんな眼で見ないで欲しい。
ますます虐めたくなります。
「どうしたの?」
彼女から返事はない。
何か言いたいことがあるのだろうか。
手を止める。
私の頬に手を当てる彼女。
唇が重なる。
強引に彼女の舌がねじ込まれる。
入ってきた彼女の舌に自身の舌を負けじと絡ませる。
快楽に体を震えさせる彼女。
その彼女に夢中な私。
まるで麻薬だ。
-
彼女の胸に目をやる。
豊満な胸。
欲望の赴くままに掴む。
なぞる。
嬲る。
彼の手が私の胸を掴む。
包み込むように掴む。
なぞる。
嬲る。
柔らかな感触。
喘ぎ続ける彼女。
「ま、待って……それ以上されたら……」
涙目になりながら私に懇願する彼女。
息遣いも荒く頬を上気させる彼女。
「しほさん……」
「常夫さん……」
「ごめん、無理です」
そんな顔で言われて我慢出来るわけがない。
口に咥え思う存分味わい尽くす。
先程以上に体を彼女が震えさせる。
流石にもう我慢できそうにない。
-
「しほさん……」
「な……なに?常夫さん」
彼女の名前を呼ぶ。
「挿入してもいいですか?」
もういっぱいいっぱいだ。
これ以上は我慢出来ない。
チラリと私の下腹部に目をやる彼女。
一瞬目を見開いた彼女。
流石に無理だろうか。
「いいですよ」
そう言い私のモノを優しく自分の恥部に充てがう彼女。
「だけど初めてだから優しくしてくださいね」
優しく、だけど何処か扇情的な表情でそう言う彼女。
言葉は出なかった
その代わりに彼女の唇を塞ぐ。
一心不乱に彼女の体を貪る私。
一心不乱に乱れる彼女。
声にならない声が私と彼女のお喋り。
-
以上!終わり!閉廷!
いちおう次回が最終回の予定です。
-
お疲れ様です
-
最終回か……常しほが消えたら私は何を心の支えにすればよいのか
-
明日最終回あげます
-
9時くらいにあげます
-
一人歩く帰り道。
今日は仕事がいつもより早く終わった。
日が暮れる前に帰れるのは嬉しい。
「お土産でも買って帰ろう」
たまには娘達にケーキでも買っていこう。
いつも頑張ってくれている妻への御褒美にもなる。
一石二鳥だ。
馴染みのケーキ屋に足を運ぶ。
まだ夕方だからか品揃えも豊富だ。
色とりどりのマカロンを見つける。
カラフルで可愛らしい。
マカロンもいいかも知れない。
「すみません、このマカロン詰め合わせください」
「かしこまりっ!」
箱にギッシリ詰まったマカロン。
娘達は喜んでくれるだろうか。
少し不安になりながら妻へ今から帰宅するとメールを打つ。
-
突然携帯が鳴る。
愛する夫からのメールだ。
今日は早く帰ってきてくれるらしい。
「お父さんもうすぐ帰ってくるよ」
そう言うと手伝ってくれていた娘達が嬉しそうに騒ぎ出す。
本当に夫は娘達に好かれている。
少し妬いてしまう。
しかしもうすぐ帰ってくるなら夕飯の準備を急がなければ。
家族みんなで暖かい夕食を楽しむために頑張らないと。
母親の腕の見せどころだ。
お母さん頑張りますよ。
あ、その前にメールに返信しないと。
-
妻からの返信。
『気をつけて帰ってきてね』
この一言がなんだか嬉しい。
家路を急ぐ。
お土産を喜んでくれるだろうか。
少し不安を覚えながら歩いていたら家が見えてきた。
もうすぐ我が家だ。
「ただいま」
-
「「「おかえりなさい」」」
娘達と一緒に夫を出迎える。
「ただいま」
いつもと変わらぬ笑顔で返事をする夫。
夫の下へと駆けていく娘達。
今日あったことを一生懸命報告している。
食事の時でもいいのに。
そんな娘達の話を目線を合わせてしっかり聴いてあげる夫。
よき父親だ。
「お土産買ってきたよ」
そう言い手に持っていた袋を見せる夫。
喜ぶ娘達。
夫から袋を受け取りリビングへと向かう娘達を眺める。
こけないか少し心配だ。
「しほさん」
夫が私を呼んでいる。
「何ですか常夫さ……」
不意に唇が塞がれた。
-
唇を重ねる。
少し驚く妻。
だけどすぐに受け入れてくれた。
優しくゆっくり唇を重ねる。
何度も何度も。
「急にどうしたの?」
妻が恥ずかしそうに訊ねる。
「なんとなく」
実際なんとなくだからこれ以上の言葉はない。
「なんとなくでキスしないで」
妻に怒られてしまった。
そっぽを向いてしまった。
「ごめん」
「……いいですよ」
意外と直ぐに許して貰えた。
優しい人だ。
「しほさん」
「何ですか」
妻の背中に声をかける。
ちょっと不機嫌そうな妻。
「ただいま」
「…………」
なかなか返事が帰ってこない。
やっぱりまだ怒っているのだろうか。
暫らくすると溜息が聞こえてきた。
「……おかえりなさい、あなた」
振り返った妻の笑顔は暫く忘れられそうにない。
妻と一緒にリビングへと向かう。
リビングでは夕御飯を並べ終えたまほとみほが笑顔で待っていた。
テーブルに並んだハンバーグ。
今日も美味しそうだ。
私と妻とまほとみほ。
西住家の夜が更けてゆく。
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以上!終わり!閉廷!
ネタが尽きてしまったので今回が最終回となりました
みなさん約2ヶ月間お付き合い頂きありがとうございました
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お疲れ様でした
お疲れ様でした
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常しほもっと流行るといいなぁ
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この二ヶ月間の中で最大の活力を得られるスレだったんだよなぁ
ありがとうございました! お疲れナス!!
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何も言えねえ(感無量)
お疲れ様でした。充電してネタできたら単発でいいからまた気軽に立ててほしい
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お疲れナス
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長らくお疲れ様でした
大袈裟でなく日々の活力頂いてました、ありがとナス!
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ケーキ屋タクヤさんすき
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明日の夜まで残ってたら短いやつ上げようと思います
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やったぁ!
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やったぜ。
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今晩も劇場版の実況があるみたいなのでその後位に短いのあげようと思います。
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やったぜ
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インターホンを押す指が震える。
なかなか押せないのがもどかしい。
彼には会いに行きますと連絡しているから問題は無い。
「よし、押そう」
意を決して押す。
呼び鈴が鳴る。
待つこと数分。
扉が開く気配は無い。
「留守?」
ドアノブに手を掛ける。
鍵は掛かってなかった。
「おじゃまします……」
返事はない。
寝ているのだろうか。
「あがりますよ」
いちおう鍵は閉めておく。
彼はやっぱり寝ているのだろうか。
「あ」
見つけた。
ソファーで眠りこけている彼。
疲れていたのだろうか?
「常夫さん」
呼びかけるが起きる気配はない。
「常夫さん」
彼の頬をつつきながら呼んでみる。
やっぱり起きない。
「来ましたよ」
突っつくけれど起きない彼。
完全に寝てしまってるみたいだ。
なんだか悔しい。
せっかく来たのに。
「起きないとキスしますよ」
「…………」
それでも起きる気配はない。
なら宣言した通りにキスさせて貰おうかな。
そう思い唇を重ねる。
優しく重ねる。
ゆっくりと。
彼の温もりを味わう。
「…………起きない」
キスしても起きない彼。
眠り姫は王子様のキスで目覚めたけれどもその逆は駄目らしい。
仕方ない、暫く眠りこけている彼を眺めていよう。
早く起きてくれないかな。
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短いですが以上です。
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絶対ニヤケながら言ってる(確信)
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スレが残ってたら今後もちょくちょくあげれたらあげようと思います
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やったぁ!
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ウレシイ…ウレシイ…
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今晩時間あったらあげようと思います
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止まない雨。
雨が降ると気が滅入る。
沈む気持ち。
「常夫さん元気かな……」
最近は彼に会えていない。
その事実が私の気持ちをさらに深みに引きずり込む。
憂鬱だ。
そんな私の気持ちも知らず震える携帯。
誰からだろうか。
「常夫さんからだ」
彼からのメール。
件名は無い。
本文はただ一言
『 しほさん元気ですか?』
先程までの陰鬱な気分が吹き飛んだ。
貴方のメールで元気が出ました。
なんて返事で書くのは少し恥ずかしい。
『 元気ですよ。常夫さんは元気ですか?』
とりあえずこう返信する。
返事が来るのが待ち遠しい。
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携帯を握りしめたままベットの上を転がる。
なかなかこない返信。
時間は5分ほどしか経っていない。
だけどなんだか30分も待っているような気に陥る。
「まだかな」
携帯を睨みつけてみるけれど結果は変わらない。
ただこの待ち時間こそメールでのやり取りの醍醐味なのかも知れない。
そう思うと手紙でやり取りしていた人達はきっと今の私以上にやきもきしていたのだろうか。
意中の人からの手紙を毎日恋焦がれていたのだろうか。
なんとなくそんな気持ちも味わってみたい。
今度手紙を出してみよう。
自分の気持ちを書いて送ろう。
彼からの返事を楽しみにして。
携帯はまだ鳴りそうもない。
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短いけど以上!終わり!閉廷!
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いいっすね^〜
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今週末くらいにあげれたらあげようかなと思います
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ええぞ!ええぞ!
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明日あげます
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「ただいま」
家に帰るといつも出迎えてくれる妻の姿が見当たらない。
出かけているのだろうか。
だけど靴はあるから家にいるはず。
「しほさーん……!?」
リビングに入った瞬間何かが私を押し倒す。
一瞬誰だか分からなかった。
「しほ……?」
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私に抱きついている妻。
顔をピッタリ私の胸に押し当てている妻。
何があったのだろうか。
とりあえず背中を擦り落ち着かせる。
「どうしたの?」
「……みほに……」
「みほに?」
「今度こそ嫌われたぁ……」
そう言うと泣き出してしまった妻。
本当に何があったのだろうか。
背中を擦りながら考えるも思い当たることが見当たらない。
今はただ妻の背中を擦るだけ。
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もう始まってる!(歓喜)
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「これ……」
落ち着いた妻が震える手でスマホを見せる。
「なんです…………」
画面を見て全てを察した。
送り間違いというのは恐い。
本来ならたぶん私に送られたであろう画像がみほに送られたみたいだ。
これは…………やってしまいましたね。
「どうしよう……」
「…………どうしましょう」
二人揃って頭を抱える。
こればかりはどうしようもない。
起きてしまったからには仕方ない。
今はそう……
「常夫さ……」
妻の唇を塞ぐ。
起きてしまったことは仕方ない。
今はただお互いの体を貪ろう。
「常夫さん?」
呆気にとられた妻を見ながら言う。
「とりあえず後で考えましょう」
もう一度妻の唇を塞ぐ。
そう、後で考えよう。
1度気持ちをリセットしてから考えれば良い。
闇雲に考えを巡らせれば良いと言うものでもない。
今はただ、欲望に任せて妻の体を貪る私。
みほになんて伝えよう。
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以上!終わり!閉廷!
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やることはやるのか…(困惑)
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今回のネタの参考にさせていただいた画像はこちらです
http://i.imgur.com/mEcHwpD.jpg
画像を上げ忘れてしまい申し訳ありませんでした
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しほさんエロ杉ぃ!
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らぶらぶで常しほきましたね
http://i.imgur.com/gpOW77u.jpg
http://i.imgur.com/af6a6Cw.jpg
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日曜日くらいにあげます
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お待ちしてナス!
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止まない雨。
せっかくの日曜日だと言うのに雨のせいでどこへも行けない。
今はただ私に身体を預けている彼女の髪を指で弄ぶ。
そんな私の事など気にもとめず熱心に雑誌に目を通す彼女。
気になり頭越しに覗き見る。
「水着特集?」
「そうですよ」
熱心に水着を見比べている彼女。
落ち着いた物から少し派手と言うか過激なものまで多種多様な水着が紹介されていた。
「海に行きたいの?」
「少し行きたい」
少し行きたい人はそこまで熱心に水着特集を見ないと思うけれど。
けれど彼女が少しと言ったら少しなのだろう。
「じゃあ予定を立てて海かプールに行きましょうか」
「本当?」
振り返り私の事を見る彼女。
「本当本当」
こんなことで嘘を言ったって仕方ない。
私の返事を聞くなりまた熱心に雑誌に目を通す彼女。
そんな彼女の髪を弄りながらふと水着姿を想像する。
少し刺激が強そうだ。
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終わり!閉廷!
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ドスケベ水着かな
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あーいいわぁ〜
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短冊に書く願い事。
向かいに座る彼は先程からずっとうんうんうん唸っている。
何を書こうか悩んでいるみたい。
そんなに願い事がたくさんあるのかな?
意外と欲張りな人だ。
「願い事決まらないんですか?」
「なかなか決まらないんだよ」
困った顔で私にそう言う彼。
「しほさんは願い事決まってる?」
「もう決まってるし書きましたよ」
願い事は一つだけだからね。
すぐに書くことができた。
「見せてくだ……」
「ダメです」
「えー」
「えー、じゃありません」
不貞腐れてまた短冊と睨めっこしながら悩む彼。
彼にはまだ見せられない。
私の願い事。
叶うといいな。
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短いけど終わり!閉廷!
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沁みる
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今週か来週にあげようと思います
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水曜日にあげようと思います
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うだるような暑さ。
聴こえてくる蝉の鳴き声。
蝉の鳴き声を聞くだけで体感温度が2度上がる気がした。
「暑いです…」
そう言い私の方を見る彼女。
「暑いですね」
ただ暑さの原因の一因は彼女な気がする。
私の上に覆いかぶさっている彼女。
この暑さの中そんなことをすれば当然暑い。
扇風機も働いてはいるが焼け石に水だ。
「私から離れれば多少は涼しくなると思うけど」
「嫌です」
汗だくになりながらそう言う彼女。
降りれば少しは涼しくなると思うのに。
「それじゃあシャワーでも浴びますか?」
汗を流せばスッキリするだろう。
「浴びます」
そう言い彼女が立ち上がる。
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「…………」
「…………」
何故か動かない彼女。
じっと私を見つめている。
「シャワー浴びないんですか?」
「常夫さんと一緒に浴びます」
「はい?」
一緒に浴びると告げじっと私を見つめる彼女。
拒否権はどうやらないらしい。
「わかりました」
降参だ。
その言葉を待ってましたといいたげに小さく笑う彼女。
彼女に手を引かれ浴室へと向かう私。
「しほさん」
「何ですか?」
「次の休みはプールにでも行きましょう」
「……水着持ってないよ?」
「じゃあ一緒に買いに行こう」
「……はい」
どこか気恥ずかしそうにする彼女。
そんな姿もなんだか可愛らしい。
彼女に連れられ歩く私。
蝉の鳴き声だけが響いた。
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以上!終わり!閉廷!
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good
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癒される
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後で上げます
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「右か左か」
対面に座る彼女の目を見て問いかける。
返事はない。
瞳の奥を覗けば答えがあるわけでもない。
彼女の表情はまるで変わらない。
ポーカーフェイスは崩れない。
ジョーカーはどちらだろう。
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事の発端は退屈のあまりしほさんと始めたババ抜き。
普通のババ抜きで終われば良かったのに何故か勝った方は負けた方の言う事を聞くことにしてしまった。
それまでニコニコしていたしほさんの目つきがその瞬間変わった。
何とかしほさんにジョーカーを押し付ける事に成功したがそれがこんな事になろうとは。
手札はスペードのエース1枚のみ。
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「しほさーん」
「何ですか」
「どっちがババですか?」
「教えません」
ピシャリと言い切られてしまった。
目を見ても表情を変えない彼女。
付き合いだしてから表情豊かだったから忘れていたが無表情の彼女は難敵だ。
-
「右……左……」
彼女の目をじっと見つめながら手を動かす。
「…………」
「…………」
表情は変わらない。
「………………」
「…………」
「…………ん」
目をそらした!
「こっち!」
「あっ……」
勢いよくカードを引く。
「あっ……」
「そっちは……」
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「ジョーカーですよ?」
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以上!終わり!閉廷!
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ああ^��
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ああ^〜
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ハロウィン近いので今度上げようと思います
てかまだスレ残ってたんですね
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月曜夜に上げます
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やったぜ
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「お邪魔します」
扉を開ける。
しかし返事は帰ってこない。
「常夫さーん?」
もう一度呼びかけるがやはり返事は帰ってこない。
「留守……ではないよね」
鍵はかけられてはいなかったし彼の靴もあった。
寝ているのだろうか。
そう思い部屋を探すが。
「どこにもいない」
キッチンにも寝室にもいない。
浴室やトイレも見たが影も形もなかった。
一体何処に行ったのだろうか考えているとふと後ろに人の気配を感じた。
「常夫さん?」
彼だと思い振り返るが
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「…………」
カボチャ頭の大男が無言で立っていた。
「…………」
「………」
男と見つめ合うこと数秒。
「何してるんですか常夫さん」
「あれ?バレました?」
バレバレです。
むしろカボチャのマスクを着けた以外は普段と変わらないのにどうしてバレないと思ったのかが謎だ。
「驚いたしほさんの顔が見れると思ったんだけどなぁ」
そう言いながらマスクを外す彼。
少し汗をかいている。
「どれくらい前から着けてたんですかそのマスク?」
「1時間くらい?」
1時間前から着けてスタンバイしてた事に驚く。
一人ワクワクしながら待ってる彼を想像すると可愛く思えてくる。
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「そうそうしほさん」
「何ですか?」
「Trick or Treat!」
ふたたびカボチャマスクを被った彼が流暢な発音で言う。
そこまでしてお菓子が欲しかったのでしょうか。
「はい」
念のためにと準備しておいたチョコレートを渡す。
「あ、ありがとうございます」
どこか残念そうな顔の彼。
なるほどなるほど、そういうことですか。
「常夫さん」
「何ですか?」
「マスク貸してください」
「?いいですけど」
彼から手渡されたマスクを被る。
なんとなく彼の匂いがする気がした。
今すぐ深呼吸したいけれども我慢我慢。
「トリックオアトリート」
「え?」
「お菓子くれなきゃイタズラしますよ」
「ちょ、ちょっと待ってしほさん!」
慌ただしくズボンのポケットを叩いたりする彼。
キッチンに戻って戸棚を開けて必死にお菓子を探す彼。
無言で俯いてしまった彼。
どうやら見つからなかったらしい。
「…………」
「お菓子ありましたか?」
「…………ありませんでした」
「じゃあイタズラですね」
どう楽しめば良いか分からないハロウィンだけれども彼にイタズラ出来るなら悪くないと思った。
そんな10月最後の夜。
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以上!終わり!閉廷!
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イタズラ(意味深)
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