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さくや
:2014/07/21(月) 02:19:42 ID:V4n.RKYQ
ここに、検証結果を記載する。
結論を言うと、ルキの推測は正しかった。
あれから三千年の月日が経過し、本日……闇暦4679年9月9日。神月サクヤは先ほど息を引き取った。
思えば数十年前から、彼女の異変は現れていたんだ。
人間という器の寿命。一を十に、十を百に……そんな無謀な引き伸ばしのツケは、彼女の体を蝕んでいた。
二十年ほど前だったろうか、彼女が唐突に戦線から離れたのは。
……犬は、死期を悟るとどんな猛犬であろうと大人しくなり
最期のその時まで、主人の元で眠って過ごすと言う。
彼女が犬とは言わないが、そんな忠誠さを思わせる行動を境に、メイド長という立場も引退。
そうして数年前からは、ずっと仲間の元で静かに微笑んでいた。
……そして、一年前。唐突に吐血を繰り返し、彼女は病の床に付す事となる。
人間という、器の崩壊。
それは大袈裟なものでは無いとしても、確かに在った“人間”の崩壊であり
“……ああ。私は…皆様に想って頂けて、幸せ者ですね”
夏の終わりの風鈴を思わせる、静かながらもハッキリとしたその言葉を最期に
闇の従者であった一人の少女の運命は、ほほ笑みと共に散って逝った。
人間というものは、此処まで儚い生き物だったのか、と。
彼女の亡骸に縋る住人達を尻目に、私は調査を終える。
最期に
おやすみなさい、私の焦がれたサクヤさん。
決して、決して叶わぬ恋だと想いながらも、この言葉を綴ります。
私は不死のメイド長。いつか貴女が、輪廻の導きで戻ってくるその日まで
このメイド長という立場を、そして闇という存在を……守り続けて見せますから。
それまでゆっくり、おやすみなさい。
………第48代目メイド長 三日月 沙耶
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