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SSスレッ!!!!!!!!!!
263
:
闇の名無しさん
:2015/11/15(日) 00:28:43 ID:kkUg1e6c
―――――――
―――――
――――
―――
―
名無しの堕天使は月の下、聳える十字架に、深き闇の狂科学者に見据えられて己が真名を告げる。
その時、その瞬間だけ。堕天使は天使へと戻る。天使であった頃の、自分が自分であった頃の記憶を、想いを、取り戻すように。
「――――――朔月白夜、か」
天使のまま死ねたのならきっと本望だろう。貫かれた胸からは、もう鮮血すら溢れて来ない。
と、気がつけばいつの間にやら朧雲が逆月を覆い、穢れ一つない白衣を翻して、科学者――ルキはその場を後に。
振り返ることは無い。振り返ったとして、そこに残されているのは単なる「死」だけなのだから。
同じく私も窓から顔を離して、革張りの椅子へと腰を降ろす。嗚呼、今宵は良い舞台だった。これもまた、もう一つの結末。
それにルキが動いてくれるのは僥倖だ。犠牲になったメイド達も、半数以上は彼女の処置で一命を取り留めるだろう。
……それでも、犠牲になったメイド達には祈りを、祝福を。彼女らの御霊に幸せがあらんことを、私は月に望む。
逆向いた月の宵。一人の哀れな殺戮者が、神の思惑に流されるがままに散って行った。
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