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SSスレッ!!!!!!!!!!

244闇の名無しさん:2015/10/03(土) 02:52:54 ID:UUKA7IGQ
「これはこれは、よくこの館を見つけられたね」

「こうして会えたのも何かの縁、今宵は盛大な宴を開きましょう」

二人は少女を見つめて笑う。燃え盛る暖炉はぱちぱちと、火の粉を立ち上らせては小刻みに揺れる。
メイドは奥方に料理の用意を、執事は主人に衣装の準備を頼まれて、彼ら夫婦も忙しそうに広間を後に。
少女は一人広間に佇む。次にやってきたのは眠たげな娘。“綺麗な白髪のストレートを靡かせるお嬢様”。
傍らに抱くのは“赤い炎めいた意匠の少年人形”と“大きな剣を握る少女人形”。一人と二人は私を見つめる。

「今夜はパーティ?それじゃあ一緒に踊りましょう!」

「「ボク ワタシ モ踊リタイ!不思議ノ館でパーティー・ナイト!」」

お嬢様は少女の手を取り嬉しそうに笑う。人形も一緒に楽しげに笑う。笑みが溢れる不思議な館。
揺れる炎に惑わされ、彼らの笑顔に踊らされ、少女は一夜の宴に酔い痴れる。真紅のワイン片手に、暖かな光りに照らされながら。
主人は寛容な笑みを。奥方は純潔の笑みを。お嬢様は節制のある笑みを。メイドは誠実な笑みを。執事は慈しむ笑みを。
少年の人形もまた笑う。少女の人形もまた笑う。楽しげな言葉に包まれて、迷える少女は宴に狂い舞う。
ああ、今夜はまさに“狂瀾の夜”。明けない夜に溺れていく。


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