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学茶ロワイヤル(仮)〜プロローグ〜

1彪ちゃん:2013/09/16(月) 17:30:44 ID:n81j8.3Y

「壁たん、大丈夫?」

「ああ、大丈夫」

意識が戻り、目が覚めたそこは全く見覚えのない大きな島だった。

曇天の下で存在しているその大きな島は森が生い茂り、不気味な雰囲気が漂う洋館が建っている。

今俺は幼馴染のちょろみくろとクラスメイトのりゅうかと共に行動しており、見知らぬ学生達を相手に戦闘中だ。

先ほど相手の大剣の斬撃を数回食らってしまい、大きなダメージを負ってしまった。

全身が火炎で焼かれるような衝撃を身に感じ、やっとの力でふらふらと立ち上がる。

「君、大丈夫?まさか気配に気づかずにまんまとやられるなんて思ってなかったからねー」

大剣を得意とするこの穏やかな学生は背がとても高く、180はあるだろう。

しかしその穏やかさには少し無理をしていたり、何か寂しさと似たようなものが感じられる。

「なかなかやってくれるじゃないか。お前、名前は?」

「僕は鰻。後ろにいるのは静花と瑞希だよ。」

「う、鰻・・・!?お前、まさか!?この前自殺した・・・!」

「ッ・・・!!」

鰻というこの学生は、随分と前から同級生に酷いイジメを受けていて、

2週間前に首を吊って自殺していたのを自宅で発見されたという。ニュースでも取り上げられ、市内で噂されていた。

「な、なんで・・・!?」

すると、鰻は途端に形相を豹変させ、鋭く俺たちを睨みつける。その黒い瞳には殺気と怒りの感情が込められていた。

そして大剣を持ち、俺たちへ刃先を向ける。

「くっ・・・このっ!!!死にやがれえええええええええええええ!!!!!」



現実世界は弱肉強食だ。

弱い者は強い者に踏みにじられ罵倒され、やがて生き抜く力をなくす。強い者は人を蹴落とし騙して騙し合い生き抜こうと競争する。

人間同士の信頼、差し伸べてくれる優しい手はどこにもない。本当に信じる事が出来るのは自分だけなのだ。

その中で頂点に立つ人間は本当の幸せや満足な優越感を感じることができる。

しかし気づくと自分だけ。今度は孤独のなかで生きる力を得ようとする。

この世界も現実世界と同じだ。

この世界にあるのは殺し合いのみ。だとしたら、生き抜く力を得るために人を蹴落とし頂点を目指す。

信頼や優しく差し伸べてくれる手なんてない。弱者は強者に食われることが掟なのだ。

この手に持つ武器だけが俺の運命を左右する。

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

だけど、心の奥底ではこう思っていた。


この世界だけでも信頼があってはいいんじゃないか。現実世界とは違うってことを。

2麦茶:2013/09/16(月) 17:35:52 ID:Iyu6FTXg
拝読させていただきましたヽ(・∀・)ノ

のっけからスゴイボリュームでおおおってなった( ゚д゚)


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