したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

猫のキセキ

1名無しさん:2024/09/21(土) 16:29:32
とある猫が、庭に出ている。

ミニトマトでも食べようかと鼻で、それもくんくんとした感じで、時に舌を出す。

ミニトマトを食べるのかと私は思った。しかし猫はミニトマトを食べなかった。

猫が私の庭ではない、隣の人の庭へ向かった。ニコニコした、明るそうな猫だった。

公平「猫ちゃん、そっちにはどういうご要件で」

猫「にゃ〜」

公平は、何か日本語でも教えたらいいか、と思った。

猫は「日本語は知ってるよ」と言ってきた。公平は猫が日本語を話せることに驚いた。

2名無しさん:2024/09/21(土) 17:04:26
公平は「本当に日本語話せるんだ」と笑った。

猫「公平さんですよね」

公平「おおっ名前呼べるのか」

猫「雨が降ってほしくないの、わかります?」

公平「何でかな」

猫「びしょ濡れになるからです」

公平「ほう。つまり濡れたくないと」

猫「面白くないんですよ」

公平「そっか。じゃあ雨が降らない天気のいい日に外で遊ぶしかない」

猫「公平兄ちゃん、愛してます」

公平「飼い主は誰?」

猫「公平兄ちゃん、でいいですか」

3名無しさん:2024/09/22(日) 08:21:24
公平は少し、いや、実直に驚いた様子を見せた。

公平「僕が飼い主?」

猫「嫌なら無理しなくていいですが」

公平「いいや、大事な分岐点だ」

猫「では、飼い主になってくれますか」

公平「うん、飼い主になったらなったで面白くなるね」

猫「ありがとう、公平兄ちゃん」

公平「今日から僕は君の飼い主だ」

猫「感動します」

公平はキャットフードを買いに行こうか迷っていた。

公平「食べ物欲しいよね」

猫「公平兄ちゃん、キャットフード買ってくれるの」

公平「もちろん」

4名無しさん:2024/09/23(月) 08:23:09
みけ猫はさぞ嬉しそうに、そして、ニンマリした愛想のいい顔をした。

猫「キャットフード食べれるの!?嬉しいいいい」

公平「この世の中はカネかな」

猫「キャットフードもカネで買うんですもの」

みけ猫はニコニコしていた。キャットフードが食べれると知っているらしい。

公平はみけ猫の頭を撫でると、公平は微笑んだ。

みけ猫も頭を撫でられて気持ちよさそうだった。

みけ猫は、公平が店舗へ行くのを察すると、路地裏へ向かった。

路地裏には、猫がたくさんたむろしていた。

猫たちは一斉に、「キャットフード食べれる気がする」と、みけ猫に言った。

みけ猫は、バレているのが少し気掛かりだったが、黙って口を噤んだ。

5名無しさん:2024/09/24(火) 09:43:02
とある猫が口を開いた。

「お前の飼い主、どういう人なんだ?」

みけ猫は、それは私も知りたい、とは思ったが口を開かなかった。

先ほどの猫の隣にいる猫が訊いた。

「黙ってないで会話しようよ」

みけ猫は少々困った。黙っていることは、悪いことかと。

「みんな仲間だぜ。仲良くしよう」

みけ猫は涙目になった。友達って大事なのか、逡巡した。

とある猫が声を上げた。

「な、今度飼い主さんの情報手に入れとけよ」

みけ猫は喋りたくなって言った。

猫「仲間、って嬉しいな」

6名無しさん:2024/09/25(水) 11:20:23
みけ猫は歓喜で満ち溢れた。

「仲間だ。大丈夫」

みけ猫「支えになったり支えられたりするかもしれないけど……」

路地猫「それはお互い様さ。ところで俺の体毛、いいだろ」

みけ猫「いい毛だね」

路地猫「そう言ってもらうと嬉しい」

みけ猫「ぼくの体毛はどう?」

路地猫「いい感じだね」

みけ猫「うれしいニャー」

路地猫「そんで、飼い主さんの情報入手しときな」

みけ猫「わかった。観察してみる」

7名無しさん:2024/09/26(木) 10:11:48
路地裏猫が口を開いた。

路地裏猫「そんで、好きな食べ物や飲み物を覚えておけ」

みけ猫は逢ったばかりで命令された気分だった。

みけ猫「好きな食べ物、か」

路地裏猫「大丈夫、時間は膨大にある」

路地猫「ほう。時間は膨大、とな」

みけ猫「ゆっくりでいいですか」

路地裏猫「ゆっくりでいいさ」

路地猫は自分の意見を勝手に利用されたと感じた。

路地猫「裏猫ちゃん、あそぼー」

路地裏猫「私は観察する飼い主さんがいるから」

路地猫「じゃあ、遊ぶ暇もないね」

みけ猫は思わず言った。「遊び方は」

8名無しさん:2024/10/08(火) 09:17:59
路地裏猫「コイツと遊ぶことだな」

そう言うと路地裏猫は飼い主の住む家に向かった。

路地猫「遊ぶ方法、とな」

みけ猫「お互いに走ってどちらが早く目的地に着くか、とか」

路地猫「それは面白そうだ」

みけ猫「やってみるか」

路地猫「ではリサイクルショップ田中まで競走しよう」

みけ猫「いいだろう。レディゴーと同時に言ったら開始だ」

路地猫「途中で疲れるはずだけど」

みけ猫&路地猫「レディゴー!」

9名無しさん:2024/10/18(金) 18:25:24
みけ猫は走りながら言った。「スタートダッシュは大事、か?」

路地猫「大事っちゃー大事だな」

みけ猫はやや本気だった。「体力が大事なんだよ」

路地猫「そうだな、俺が優勢だけど」

みけ猫は近道をしようか逡巡した。そして離れていく路地猫を見送った。

路地猫は、後ろにいるみけ猫が遠のくのが快感だった。オレが勝つ!、と。

みけ猫「待ってろよ、近道知ってるんだぜ」

路地猫「あれ、あいつ見えないなあ」

路地猫は、後ろにみけ猫が見当たらない、声もしない、ということは、相当距離がついたと思った。

10名無しさん:2024/10/23(水) 10:34:59
路地猫「ほんと、走るの遅いのかな」 みけ猫に思いを馳せた。

みけ猫「彼がいい気になっている間、ぼくは近道を駆け巡る」と思った。

路地猫「リサイクルショップ田中ってこっちだっけ」と思った。

みけ猫はリサイクルショップ田中が後2km離れたところにあると思った。

路地猫「もう、みけ猫は見えないな、俺が速かっただけか」

みけ猫「あいつは、今頃有頂天ではないにしろ、俺より早く走ったと考えているな」と思った。

路地猫「夕焼けが眩しいな」

みけ猫は近道を駆けて行った。あいつの知らないルートを行くんだ、と。

路地猫「うさぎだったら休んで亀に追いつかれるかもしれない、しかしうさぎのようにはいくまい」と思った。

みけ猫「もうすぐ勝つんだ。ぼくは、勝つんだ」と思った。

みけ猫は緊張したが、この緊張がタマラナイ、という考え方もある、と思った。

路地猫「あいつ、近道に行ってる気がするな……」と零した。

11名無しさん:2024/11/12(火) 11:03:05
みけ猫は再び走り始めた。特に賭けているものはないが、負けるのはやっぱり悔しい。

みけ猫「あいつは遅いのかもしれない。ぼくは負けないぞ」

路地猫「近道に行っただと?どこに近道があるんだ」

みけ猫「リサイクルショップ田中はもう少しだ」 みけ猫は跳ね飛んだ。

路地猫「みけ猫ー!!」 返事はなかった。

みけ猫「やったー!ぼくの勝ちだー!」

路地猫「もうゴールについているのかい?悲しい……」

路地猫は悔やんだ。きっとあいつは目的地に到達している……」

みけ猫「勝利だぜ。歓喜だ、喜びだ」

路地猫「負けた、悔しい」

みけ猫「路地猫、なかなか頑張った方だよ」

路地猫「そうかい?近道を知っているのはどうしてだい」

みけ猫「一度通ったことがあるからわかるんだ」

路地猫「そうか。知識も大事なんだね」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板