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【そんなもの効かぬ!】模擬戦施設@民間開放【これならばどうだ!】
1
:
管理人@管理神
:2012/11/03(土) 21:37:14 ID:???
ここは模擬戦をおこなうための施設です
節度とマナーのある戦闘をお楽しみください
457
:
とあるロールプレイヤー
:2013/01/08(火) 22:20:15 ID:MTbFSufA
ファッ!?
458
:
とあるロールプレイヤー
:2013/01/08(火) 22:20:15 ID:iQjeLCUs
ファッ!?
459
:
とあるロールプレイヤー
:2013/01/08(火) 22:20:15 ID:iQjeLCUs
ファッ!?
460
:
とあるロールプレイヤー
:2013/01/08(火) 22:20:15 ID:C4BOyjKw
ファッ!?
461
:
とあるロールプレイヤー
:2013/01/08(火) 22:20:16 ID:b56N9LEk
ファッ!?
462
:
とあるロールプレイヤー
:2013/01/08(火) 22:20:16 ID:6RgQIjlY
ファッ!?
463
:
とあるロールプレイヤー
:2013/01/08(火) 22:20:20 ID:AUl880Ak
ファッ!?
464
:
とあるロールプレイヤー
:2013/01/08(火) 22:20:20 ID:vz13CWuA
ファッ!?
465
:
とあるロールプレイヤー
:2013/01/08(火) 22:20:21 ID:pa94ETfc
ファッ!?
466
:
とあるロールプレイヤー
:2013/01/08(火) 22:20:21 ID:hTNlsE0o
ファッ!?
467
:
とあるロールプレイヤー
:2013/01/08(火) 22:20:21 ID:PmxEUBLI
ファッ!?
468
:
とあるロールプレイヤー
:2013/01/08(火) 22:20:20 ID:b56N9LEk
ファッ!?
469
:
とあるロールプレイヤー
:2013/01/08(火) 22:20:21 ID:b3rdJB1g
ファッ!?
470
:
とあるロールプレイヤー
:2013/01/08(火) 22:20:21 ID:AqfAjVr6
ファッ!?
471
:
とあるロールプレイヤー
:2013/01/08(火) 22:20:21 ID:AUl880Ak
ファッ!?
472
:
とあるロールプレイヤー
:2013/01/08(火) 22:20:21 ID:b56N9LEk
ファッ!?
473
:
とあるロールプレイヤー
:2013/01/08(火) 22:20:21 ID:lC14vc8k
ファッ!?
474
:
とあるロールプレイヤー
:2013/01/08(火) 22:20:21 ID:g/9uENyI
ファッ!?
475
:
とあるロールプレイヤー
:2013/01/08(火) 22:20:22 ID:b56N9LEk
ファッ!?
476
:
三門陽
:2013/01/12(土) 21:01:02 ID:pk7.u86g0
「――もっと、強くならねぇとなあ。 セイッ!
とっ! そうでなきゃ、 フッ! 前みたいにボコられて死にかける……ッだりゃッ!」
真っ白な壁と真っ白な床と真っ白な天井に包まれた、正方形の箱のような部屋。
ここもまた、模擬戦施設。トレーニングルームとして、完全に空調や平面なども調整されたまっさらな部屋である。
そこで汗の水たまりを踏み鳴らしながら、拳と足を空中からぶら下げたサンドバッグに向けて叩き込み続ける男が居た。
脱色されたプラチナブロンドの長髪をオールバックにした、細身ながらも鍛えられた体を持つ青年は、如何にもガラが悪そうな、所謂チンピラ。
しかしながら、先ほどからずっと鍛錬を繰り返しているこの青年の瞳には、一点の曇りも見当たらない。
淀みなくひたすら放たれ続ける拳は赤く腫れ上がっているが、それでも三門は修行を辞めていなかった。
ここならばいくら傷ついても元通りになるのだから、限界まで己を追い込むことが出来る。
そして、戦う相手がキタならば、戦って経験も積みたいところだ、と思いながら、三門はひたすらにサンドバッグに攻撃し続けるのだった。
477
:
獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長
:2013/01/12(土) 21:11:28 ID:qbDLRsXo0
>>476
「おーおー、やってるねー」
模擬戦には不釣合いなほどのんびりした声と共に入り口から現れたのは、金髪の女。どうやら女が青年の対戦相手のようで。
しかし女がこの施設に不釣合いなのは声だけではない。
まず、武器を持っていない。正確には刀を持っているが、受付で置いてきた。今回は素手で勝負するようだ。
そして服装。パーカーにホットパンツと特に下半身の肌が露出している。明らかに戦闘する人間としておかしいのだが。
「というわけでー、君がアタシの相手みたいだねー。あ、アタシは夜鳥、よろしくー」
だが女は、明確な戦闘の意思を持っていた。刀を置いてきた所から、特に徒手空拳をパワーアップさせたいようで。
相手が見たところチンピラのような格好でも、物怖じしない。理由は2つ。
1つは、そんな格好でもサンドバックをボコしつづける青年の心意気から、ただのチンピラじゃないと確信したから。
そして2つ目は、こんな所に戦いに来た以上、どんな相手でも臆するわけにいかないからだった。
軽く手を上げ、青年に挨拶する。フレンドリーに自己紹介も交えながら。
478
:
三門陽
:2013/01/12(土) 21:19:45 ID:pk7.u86g0
>>477
「やほ、あんたが俺の相手かい。
……ま、女だからどうこう言うつもりねぇからな。能力者かもしんねえ時点で同じ土俵だしよ。
こうして此処に来ている以上、容赦するのは失礼ってもんだ。なあ?
三門陽、まあ、なんだ。――――ヒーロー志望、よろしくゥ」
現れた相手に、にかりといつも通りの人好きのする笑みを見せて。
此方もまた、自己紹介を相手に返す。フレンドリーなのはお互い様だった。
だが、そうしつつも三門はテーピングのされた拳を確認し、もう一度バンテージを締め直す。
先の言葉通りに、青年に油断する気は欠片もなく、手加減する気も欠片もない。
〝喧嘩〟をする以上、そこに手心を加えることなど青年の精神構造は許さないのだ。
「……ふぅ。早速、やるかい?
ま、準備運動終わるまで待ってもいいんだけどよ。
俺は完全に温まり切ってるから、フェアじゃねえだろ? そういうの」
動きやすいジャージ姿の青年は、ジャージの紐を引きずり落ちないように締め直し。
ポケットからヘアゴムを取り出すと、腰ほどまである金髪を纏めて括った。
屈伸運動をしつつ、相手もウォームアップが必要かどうかを問いかける。
479
:
獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長
:2013/01/12(土) 21:31:57 ID:qbDLRsXo0
>>478
「はは、良いねー。そういう所のある人、アタシは好きだよー。
ま、ここに来てる時点でそれは承知してるし、能力者に準ずるものってのも当たってるからねー。
全く同じ意見だよ。手加減無用。誰が相手でもねー。……オッケー、三門君ね。ヒーロー志望なんて、いい夢じゃん」
女でも容赦しない彼の性格に、女はにかりと笑う。模擬戦なので、当たり前と言えば当たり前なのだが。
女も女で、戦闘時は容赦しない性格。もしかして気が合うんじゃないかとも思うけれども、その考えは排除。
とにかく今は、思いっきり戦闘する。勝つか負けるか以前に、全力の戦闘が出来るかが大事なのだから。
人懐っこそうな女の瞳に、闘志の炎が燃える。
「サンキュー、じゃあちょっと準備体操……っと!」
彼は本当にフェアなのだな、何て思いながら言葉に甘えて軽いストレッチを行う女。
本当に軽めなもので、ものの数分で終わってしまったそれ。十分なのも有るが、彼を待たせるのもいかがなものかと思ったのだった。
「さて、終わったよー。何時でも来てね、三門君?」
最後に右手を開き、左の拳で叩く。明らかな戦闘の意欲だ。女はまず、相手の出方を見るようで。先攻を、相手に譲った。
480
:
三門陽
:2013/01/12(土) 21:40:41 ID:pk7.u86g0
>>479
「いつでも来い、たぁ中々剛毅な奴だな、夜鳥。
ま、いいぜ。行かせてもらう。
フリークキッチン――――」
右手を開き、拳で叩いて構えを取った相手に呼応するように、三門も両腕に力を入れて腰を落とした。
そして、両の拳をごん、と強く打ち合わせるようにして、己の能力名を口にする。
打合せた拳を離していけば、その隙間から無数の星を象ったシールが生まれ、三門の顔と四肢に纏わりついていく。
ばちり、と何か大きな力が弾けるような音が響き、一瞬三門の背後に牛と人の混ざり合う強大な化物の姿が浮かび、消える。
「――――〝ジャンク・トゥース〟!!」
三門の能力、フリーク・キッチンの第一形態、ジャンク・トゥースの発現と同時、三門はオレンジ色の光の軌跡を残してその場から消えた。
相手の顔面に向かって速攻で振りぬかれる右の拳には、黒を基調にオレンジのラインが引かれた篭手が装着されている。
加速を生み出す四肢には同じデザインの具足、相手を見据える顔にはトンボのようなデザインの偏光サングラス。
先手必勝、最初から加速を躊躇いなく使用し、相手の不意を撃つように本気の一撃で、相手の顔面で開幕のゴングを鳴らすと決めたようだ。
481
:
獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長
:2013/01/12(土) 21:55:04 ID:qbDLRsXo0
>>480
「ふふーん……じゃ、アタシも……四獣破解―――――ッ!」
素直に相手に褒められたことが嬉しかったのか、頭を掻いて笑いながらも、自分も能力名を口にする。
星のような紙が生まれ、それが彼の顔に張り付いて。
そして一瞬、青年の背後に化け物のようなものが浮かんだような気がするが、当然の如く怖気づかない女。
相手が向かってきたら、そのまま拳を振りぬいてきたら―――なんて、その予想は大方当たっていた。
だが、違ったのはその速度。一点に尽きる。
(早…………ッ!?)
と、思考すら追いつかない状況で顔面に向かって放たれた拳は、掠った感覚をだけを残すだろう。
獣の勘なのか、文字通り間一髪で顔面のゴングを免れた女。だが拳は、掠っただけとは思えないダメージを女に与える。首が少し動く。
素早い相手は苦手だな。心の中で露骨に苦い顔をしながら、女はまたもほぼ反射的に自らの名を口に出す。
「――――― 虎 力 ッ ! ! 」
自ら近づいてきた相手に返す刀で先制を頂こうと、パワー重視。虎柄が手の甲に浮きで、鉄を切り裂く爪が伸びるがそのまま拳をギュッと握り。
コンクリートを破壊するその腕力で顔面に一撃食らわせようとする。ただ、先ほどのパンチの所為か、その拳は顔の下、肩へとずれる。
482
:
三門陽
:2013/01/12(土) 22:03:37 ID:pk7.u86g0
>>481
「――ッ、浅いか!」
拳に確とした感覚を得られず青年は舌打ちしつつ、肘に星形のタトゥーを浮かばせ噴射。
前進しながら体を回転させ転身するという離れ業を成しつつ、相手の拳を全力で回避――しない。
右肩に激痛を感じながら、三門は高速で左半身を相手に捻り込むように駆動。
「あた、れやァッ!」
右肩の夜鳥の打撃の命中部分と左肩と左腕の肘に予めタトゥーを浮かばせておいた三門。
相手の攻撃のヒットと同時に、それらを即座に点火させて加速。
打撃をある程度いなしながら、フックの軌道を描いて相手の顔面を至近から横殴りに殴り飛ばそうとする。
加速が強みという事から、ヒットアンドアウェイの戦法を取るのが普通の人間。
だが、相手を殴ったのに、ビビって逃げ出すなど〝格好悪い〟、〝面子が立たない〟。
そして、何よりも――殴られて負けるよりも、殴って勝ったほうが良い。
だったら、殴れる限りは相手を殴る。例え、全力で回避をすれば回避が可能な攻撃が有ったとしても。
後ろに退くくらいならば前に進んで行きたい、生きたいのが三門の思考。
速度以外には何もない。
だからこそ、速度だけをどこまでも活かす戦法を三門は選び続けることにしたのだ。
483
:
獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長
:2013/01/12(土) 22:21:37 ID:qbDLRsXo0
>>482
「な……―――――ッ!!」
貼られたシールから加速力が生まれる……その考えに至ったのは良かったが、時既に遅し。
女は自分の拳の威力が減衰されるとは到底思っていなかったようで。
そして先ほどは遠方から近づいてきた為勘で避けられたものであったが、流石に近距離から高速で振られる拳には対応できない。
ましてやフックのように腕の動く距離が短いと、それはどうにもならないことであって。
拳を頬で喰らい、横に吹っ飛ぶも受身を取ってすぐに立ち上がる。
顔を動かすことで最大インパクトの拳には当たらなかったようだが、ほぼ同等のものを喰らった体内の衝撃は凄まじい。
痛い、痛いが……まだ戦闘は始まったばかりだ。それに、痛い"だけ〟。それ以上のものは何も無い。
「―――――― 猿 飛 ッ ! ! 」
言ったと同時、手の甲には先ほどの模様とは違ったものが刻まれる。走り出した女の速度は、彼と同じぐらいの速度だろうか。
真っ直ぐ突っ込んでくる女は、近づくとそのまま右拳を振り上げ、今度こそ顔面へと打ち込もうとした。
腕力は標準だが、その速度から生み出される右拳は、相当に効くものだろう。
484
:
三門陽
:2013/01/12(土) 22:31:38 ID:pk7.u86g0
>>483
「――ッシィ!!」
弧の形に伸びていく橙色の軌跡は、三日月の軌道を描いた。
拳を伝わって感じてくるのは、幾度も経験してきた、〝殴った感覚〟。
確実なクリーンヒットの予感が、拳から神経を駆け抜け、脳髄をひりつかせた。
「な、に!?」
だがしかし、三門は驚愕する。
確かに確実に入ったはずの拳を食らって尚、速攻で相手が襲い掛かってくるのだからそれも当然というものだろう。
拳や膝関節から力を噴射させとっさに体勢を整えると同時に、三門は目を眇めてサングラス越しに夜鳥を見据える。
視界の無駄が消えていき、相手の動作を繊細に見据えながら、三門も又相手の迎撃のために覚悟を決めた。
(――顔に来るなら……、そこを潰す)
顔に来る拳を――三門は〝避けない〟。
その代わりに三門が選択したのは、当然のように攻撃であった。
全身運動で己の拳に向かって相手が拳を伸ばし始めると同時に、三門もまた直角に左腕をかち上げる。
相手の肘が伸びきって三門の顔面を捉えたその瞬間に、伸びきった肘関節を粉砕する様に拳が叩きつけられることだろう。
そして、何方にしろ三門は相手の打撃を喰らい、鼻っ面から鮮血を吹き出しながら数歩後ろにたたらを踏む。
鼻の骨が折れて、口の中に血の味がじわりと広がる。
つん、とした感覚が鼻から広がり、頭の中でぐわんぐわんと広がっていく。
だが、その上で三門は――
「……上等だわなァ」
――静かに、相手に向かって笑みを浮かべながら、メンチを切るのだった。
当然痛い、当然効いている。
だが、そこで痛いとのた打ち回るのは、面子が許さない。
だから笑うし、だから不利でも挑発をする。
ヒーローとは又違う意味での正々堂々だったが、それでも三門はそのスタンスを崩すつもりは欠片もなかった。
485
:
獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長
:2013/01/12(土) 22:52:39 ID:qbDLRsXo0
>>484
(避けない……ッ!?)
殴る瞬間まで見えていた、彼の身体。それが、避けようともせず、守ろうともしないことに一瞬、戸惑いを覚えるも
その先すぐ分かった、回避しない理由。
それは現代に至るまで女も幾度となくやってきた戦法であり、且つ彼の性格を考えると当たり前に使っているだろう物だった。
「じゃあ、アタシもそれに――――――乗ってやるッ!!」
と、最後は最大の力を込めて相手を殴りつけた。伝わる衝撃、クリーンヒットと言わざるを得ないが、問題が此処からなのを女は予測しきっていた。
直後、女の右肘が大きく跳ね上がる。彼の左拳は、確かに女の肘を捉えていた。
しかし、関節を破壊し、左腕を使えなくするのには至らなかったらしい。とはいえ、伝わる激痛はビリビリと腕を痺れさせるのには十分すぎる。
もしかしてヒビでも入っているんじゃないかと思うほどの痛さに思わず顔を顰めるが、まだ止まっていられない。右肘が痺れている今、使えるのはその反対側。
「虎力……行くよッ、三門ッ!!」
彼の名を呼びながら、今度は利き手とは違う左腕を曲げ、相手に突進する。
挑発行為だとは分かっているが、それが彼のプライドとかスタンスなのだろう。
相手を見下さず、見下されもせず、正々堂々と戦う。それには、ある種尊敬すら覚える。
覚えるからこそ―――手加減しない、いや、出来ない。したら自分が恥をかく。相手ではなく、自分が。
そして女は彼に近づけることが出来たならば、渾身の力を持って左腕を動かし、左から右へ。
青年が先ほど行ったようなフックを再現する。但しそれは大振り。当たれば……、物凄く痛いことは、確かだが。
486
:
三門陽
:2013/01/12(土) 23:06:49 ID:pk7.u86g0
>>485
ぽたりぽたりと赤い雫が、真っ白な床に鮮烈なアクセントを加えていた。
鼻の骨は完璧に折れており、きっと今の三門の鼻は良い感じに曲がっていただろう。
眉間に皺を寄せながら、片鼻を抑えて強く息を吹き出し、鼻に溜まった血を抜いた。
地面に血の混ざる痰を吐き捨てて、壮絶ながらも、虚勢とは取れない強い笑みを浮かべて、夜鳥を見据えていた。
(……こいつ、強いわ。
なんつーか、キマってやがる――良いねェ、最高じゃねぇか。
やっぱり喧嘩は、こういう奴とやるに限るッ!! 来なァ夜鳥ィ!!」
思考が次第に駄々漏れになりながらも、相手が接近していく姿を見て、名を呼び返す。
ここまで引かずにやってきた。ならば、此処からも本気でやるだけだ。
右肩は激痛で上がらないし、左腕にも強い負担が掛かってじんじんとした苦痛を感じさせる。
だが、それで三門には十二分だ。動かないならば、動かせばいいのだから。
「ココ、だァ――――――ッ!!」
先ほどの己の打撃と変わらぬ軌道を描きながら迫る拳。
風切り音が己に迫ってくると同時、ギリギリまで引きつけてから三門は加速した。
ごり、と相手の拳が〝後頭部〟を掠り長髪の一房を頭皮ごと引きちぎって周囲に鮮血を飛び散らせる。
だが、三門の頭には完全に直撃していない。放つ攻撃は一体なんなのだろうか。
隙を狙ったボディブローか、それとも今度は右の腕を潰すかち上げか、膝を潰すローキックか。
違う。
三門が選択した行動は、一つ。
――――――チョーパンだ。
己の後頭部にタトゥーを浮かばせて、拳が近づく瞬間に超加速。
己の額を相手の鼻っ面に叩きこんで、吹き飛ばさんと体をやじろべえの様に急激に倒しこみながら、頭突きを放ったのだ。
紛れもなくのケンカ殺法、ヒーローがやるには余りにも泥臭い技だが、その威力だけは十二分だ。
頭蓋骨の前部分の特に硬い部分を超高速で鼻っ面に叩きこむのだから、痛くないはずがない。
これは顔面に拳を貰った意趣返し。躱したのではない。三門は顔面で顔面に借りを返しに行ったのだ。
487
:
獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長
:2013/01/12(土) 23:27:37 ID:qbDLRsXo0
>>486
(避けられ……拙いッ、腕の範囲外に―――――――)
振りぬいた腕を加速で避けられ、腕の内部へと飛び込まれれば女は窮地に立たされる。
思考こそ彼が迫ってきたことを認識していたが、流石に腕までは、それに追いつけなかったようだ。
長年の経験から即座に自分の失策を反省するも、それが何か助けにはならない。
「――――……狸ぼ――――ッ!!」
彼の身体の何処から技を繰り出しても、女にとっては危機になる。
しかし彼が最も恐ろしい選択をしたことを認めると、女は素早く何か呟く。それが彼にも見えただろうか。
そして、女は彼の頭突きを正面から受け止めることになる。鼻と頬がぶつかる鈍い音。
唯でさえ人の意識を落とすのに十分な頭突きを超加速で行ったのだから衝撃力は日ではない。女も、勿論そのダメージを受ける。
真っ先に衝撃を喰らった鼻の骨は折れ、彼に遅れ、鮮やかな赤色の液体が鼻の下から、口を伝う。
そこだけでは留まらず、女の頭にも重大な影響を与える。頭がグラつき、視界がぼやけ、薄暗くなる。
痛みも相当な物だ。
……だが女は吹っ飛ぶことなく、後ろへと数歩下がったのみに留まった。見れば、女の手の甲には、虎とも猿とも違う、新たな文様が浮き出ている。
肌は衝撃を一部受け止め、辛うじて吹っ飛んで万事休す、などという事態には至らなかったのだ。
「行けェェ――――――っ!!!」
叫びながら、まだ前方にいるであろう彼の腹へと全力を込めた拳を打ち出した。
虎力も猿飛も使っていないそれは成人女性のパンチその物だが、最後の力なのか、真っ直ぐに彼の腹へと飛んでいく。
488
:
三門陽
:2013/01/12(土) 23:37:14 ID:pk7.u86g0
>>487
「――――ッ」
頭突きは上手く当てれば、自分はあまり痛くないとは言えど、三門は既に鼻っ面に拳を食らっている。
目眩で揺れる視界は、今の衝撃でより強いふらつきを三門に与える。
そして、己の渾身を受けて尚、相手が立ち向かってくるのを見て、笑った。
来るなら来いよ、受け止めてやる。そう、サングラス越しの瞳が叫ぶ。
「か、……ふ」
防御力自体は、只の鍛えた高校生にすぎない、青年。
さらにそこに満身創痍、という条件が付き、目眩というおまけがついてくる。
その状態で、みぞおちに相手の拳の角がめり込めば、幾らタフとはいえどもはやどうしようもない。
そう、そう思ってしかるべきだし、それが当然の集結だ。
「………………――――――――ッ!!」
だが、結果として三門は倒れなかった。
声にならない雄叫びを上げて、左拳を振り上げた。
振り上げた拳には、びっしりと星の文様が浮かび、オレンジ色の光を周囲に撒き散らしていて。
そのまま――――そのまま、止まる。動かない、三門は、動かないのだ。
覇気はそのままに、体勢もそのままに。
最後まで戦意を失わないまま、三門は拳を振り上げて気絶していた。
全身に巡らせた力は抜けないまま、意識が落ちたことで能力は軛を外されて具足などの装備を空気に溶かしこむように消していった。
すべてが終わって、そこに居たのは。血塗れのまま目を見開いて、そのまま気絶している一人の不良だった。
489
:
獣帝 夜鳥(金髪ショートの見かけ20歳)ペットショップの名ばかり店長
:2013/01/12(土) 23:52:39 ID:qbDLRsXo0
>>488
「な―――――……ん……」
なんで彼は倒れないのかと、心の中で疑問が生じたときにはもう彼の左腕は振り上げられていて。
今までは能力の所為もあってダメージをモロに食らうことがなかったとはいえ、今の状況は危険すぎる。
なにせその能力を使うことすらままならない。狸防の紋様は既に消え、女の肌は、全くの無防備となっていた。
(ヤ、バい…………)
彼も気力で立っているのだろう。何の強化も施していない腕でも、鳩尾に入れば相当のものだし、そこに入ったことを女はわかっていた。
だけど彼が倒れない。それは、彼の精神がまだ死んでいないことを意味している。女はそう思った。
そして、そんな彼に一発入れられてしまえば、もう動けないなと、このままでも何れ倒れるだろう身体でそれを受け止めようと。
彼の拳に連動する風の動きで、避けようとするももう無理な話だったのも有り、女は動かなかった。
「……?」
動かない彼の身体。近くに居た女には分かった。立ったまま意識を失っているんだと。筋肉が弛緩せず、そのままの状態で固定されていた。
言うなれば弁慶のような。崩れ落ちることなく気を失っている彼に女は言う。
「―――楽しかったよ、君との戦闘……また、機会があったr―――――――」
そこで女の口が止まり、彼の近くへと身体が崩れ落ちる。身体ももう限界、精神も疲弊。意識を手放す原因としては十分すぎた。
仰向けに倒れる女の顔は血に塗れながらも笑っていた。
この戦闘、勝敗をつけるならドローだろうか。先に失神した彼が負けという見方もあるだろうが、後に起きた女はそれを全力で否定する。
なぜなら彼は精神力で女を上回っていたから。誰が何を言おうが、これは引き分けだ―――そう、提案した。
490
:
三門陽
:2013/01/12(土) 23:55:19 ID:pk7.u86g0
>>489
/乙でしたー!
491
:
逆月 誡真/昼寝好きスロースターターの傭兵
:2013/01/27(日) 00:18:44 ID:XQyOWsIw0
今日はよく眠れるだろう。月を見上げながら男はそう思った。
眠気はいつもある、が、右手で両目をこすって眠気を払ろうとする。
男は赤いリボンで一つ結びにした長い後ろ髪をかく、それでも眠気はある。
着ている黒と白色のローブのような服を脱いで黒い半袖姿になるも寒さは感じない。
下を見れば白いラインの入った黒のカーゴパンツ、その場で屈伸するがそれでも眠気は感じる。
大剣を背中のホルダーに入れた男は首を左右に傾ける、「こき……こき」と音が鳴る。
「…………眠いな」
それでもやはり眠気は残り続ける。
これはよくない、これから依頼人のところへと足を運ばねばならぬというのに……。
これでは集合場所に着く前にその辺に倒れて眠りこけてしまう、たとえ昼寝好きでもそれは良くない。
誰か眠気を払ってくれる人はいないだろうかと模擬戦場に入ったが、さてさて誰か相手をしてくれないだろうか。
しかし、来るかもしれない相手に失礼だろうが…………。
「興が………乗らないな………」
スロースターターなためか、まったく気分が高揚しない。
//どなたでも大歓迎!
492
:
三門陽
:2013/01/27(日) 00:29:35 ID:Y9w/ccZ60
>>491
「うっおー、月よく見えるなァおい」
そんな、なんとも頭の悪そうな、大声を響かせて。
地面を踏みながら、一人の男が模擬戦場に足を踏み入れた。
学生服を着崩し、脱色し長く伸ばした金髪を後ろに撫で付けた姿は、如何にもな不良というもの。
この世界の路地裏に十把一投げで存在しているようなその青年は、しかしそれらとは何処か違う。
人懐っこい表情や、風になびく赤いマフラーなど、何処か不良というにはマヌケな要素が存在していた。
「って、うわ。
アンタ、大丈夫かよ、すっげー眠そうだけど」
風が吹き、長髪が風に誘われて揺れ動く。
邪魔そうに髪を払うと、ヘアゴムで髪を後ろで括ることにした。
器用に髪を纏めると、眠そうな相手に近づいて、首を傾げて大丈夫かと問いかけた。
493
:
逆月 誡真/昼寝好きスロースターターな傭兵
:2013/01/27(日) 00:41:21 ID:XQyOWsIw0
>>492
声のした方を向くと、そこには見た目からして不良っぽい男がこちらへ近づいてきていた。
が、表情を見るに人懐っこさがある。言葉を聞く限りはそこら辺の不良とは違う。
「あぁ、眠い………」
聞かれたので答える、自分で気づいたが少しふらついているようだ、これは深刻だ。
依頼人の相手は知り合いなので待ってくれるだろうが……さすがに早めに向かわねばならない。
模擬戦場を出れば傷自体は治る、眠気だけ払えればそれでいい。
「……すまないが、俺と戦ってくれないか?
これから仕事に向かわないといけないのだが………これでは話にならないんだ」
首を傾げている相手に聞く、ここは模擬戦場だ、相手も目的を持ってきているはずだ。
それなら相手が断る理由は少ないだろう。
「一応言っておくが………俺はこの状態でも戦える」
494
:
三門陽
:2013/01/27(日) 00:50:55 ID:Y9w/ccZ60
>>493
「――眠そうな奴ボコるのはちょいと嫌だけどなあ。
ま、しゃーねー。俺も俺で、もっと強くなりてぇし。
アンタ、どー見てもカタギじゃねェだろぉしな、本気でいくさ」
相手の提案を聞いて、本当に眠そうだな、と思いながらも、快諾。
両の手をポケットに突っ込み引き抜けば、そこにはグローブが。
拳の部分に砂鉄を詰めた特注のグローブは、ネットショップで2つセット21000円。
月々のバイト代8万と少しの4分の1を占める支出で手に入れた、三門の相棒だった。
「……っふ、ゥ」
息を深く吸い、酸素を取り込むと同時。
三門は腰を落とし、獣のごとくの前傾姿勢へと移行し、両の手を打ち鳴らした。
瞬間、三門の姿が消え、オレンジ色の軌道が虚空に刻み込まれながら、接近していく。
その軌跡の招待は、三門陽だ。
何らかの異能で加速しているのか、その速度は尋常ではない。
右足にびっしりと張り付いた星形のシールから、オレンジ色の光を吹き上がらせて。
相手の頭部へと、流麗な動作で胴回し回転蹴りを叩きこもうとするだろう。
495
:
逆月 誡真/昼寝好きスロースターターな傭兵
:2013/01/27(日) 01:10:52 ID:XQyOWsIw0
>>494
相手の快諾に「助かる」とだけ返し、背中のホルダーから大剣を引き抜いて構える。
眠気が全く取れないので構えも微妙なもの、思考も遅い。
だが、身体から立ち上る殺気だけは本物だ。
『斬る』
単純明快な言葉だが、これがなければこちらが負けるだろう。
殺す必要も、勝つ必要もない。男はただ眠気が取れればそれで十分だ。
だが、相手は男の頼みを聞いてくれた、ならこちらもそれに返すのが礼儀というもの。
『強くなりたい』、目の前でグローブを着け、身体を前に傾かせている相手が言った言葉。
それに応えるためにも………興を乗らせよう。
と、相手の身体が掻き消え、その場からオレンジ色の線が真っ直ぐこちらへ向かって来る。
「くぅ!? 」
反射的に大剣を両手を使って頭部をガードする。瞬間、そこへ相手の回転蹴りが叩き込まれる。
力が入らず、身体が少しだけ傾く。………速い。
加速能力か? 大剣を握り、大剣の腹にもう片方の手を着けてガードしたときに一つのワードが浮かぶ。
相手の急激な加速に額を汗が伝う。が、立ち止まるわけにはいかない。
「てぇあ! 」
ガードに回していた大剣をそのまま前に押し出して叩き斬ろうとする。
速度はそれほどなく、腕にまだほとんど力が入っていない大剣の重さに任せての攻撃だ。
496
:
三門陽
:2013/01/27(日) 01:22:04 ID:Y9w/ccZ60
>>495
「ッヒュゥ――ッ! あ、ぶ、ねェ!」
蹴りを叩きこもうとするも、蹴りは大剣によって阻まれてしまう。
ウェイトがそこまである訳でもなく、超人的な身体能力を持つわけでもない三門。
剣で防御をされてしまえば、それを打ち砕ける道理はない。だが、だからと言って戦えないわけではない。
要するに、防御されれば聞かないのならば、防御していない所を殴れば良いし、斬られれば血が出るなら斬られなければ良い。
「シンプルに……ッ、単純が、最速で最強ッ!」
思考は、浅い。だが、それと引き換えに速い。
判断は、不正確だ。しかし、その代わりに速い。
フォームはめちゃくちゃだ、だが慣れている故速い。
三門陽の戦闘スタイルは、全て速度につぎ込まれている。
如何に早く動き、如何に早く相手に辿り着き、如何に早く相手に攻撃を当てるか。
己の強みを理解している三門は、それ以外を眼中から捨て去った戦い方を選択していたのだ。
「――――ヒィャァッ!」
とん、と相手の大剣を蹴って空中に跳ね上がる三門。
ぱん、と空中で破裂音が響き、空中で三門の体は螺旋を描く。
相手が剣を突き出すのと同時に、三門は相手の大剣を持つ拳へと足を付き出した。
刀身が衣服を引き裂き、腹の薄皮を裂き、血を周囲に飛び散らせる。
だが、相手の突き出しの動作に合わせて放たれる蹴りは、相手の突き出しの速度とこちらの加速と相まって高い威力を生み出す。
攻撃に対してすべき行動は、攻撃。防御をすれば、それだけ戦闘は停滞する。
加速させるのだ、戦闘をひたすらに。速度のみが己の武器ならば、速度を必須とする怒涛の展開を作り出せば良い。
喧嘩だ。いつも通りに、度胸を絞って、気合を拳に送り込んで、誇りを足に叩きこむ。
(こええ――ッ! あんなでけー刃物始めてだしよォ!?
だが……ッ、これでびびってちゃ、正義の味方なんざできねェわな――――ッ!!)
497
:
逆月 誡真/昼寝好きスロースターターな傭兵
:2013/01/27(日) 01:44:44 ID:XQyOWsIw0
>>496
「なにっ!? 」
男の大剣を踏み台に、相手は空中へと跳んだ。
その意外な行動に少しだけ眠気が晴れる、がまだ本調子には遠い。
破裂音が響き、相手は空中で回る。相手の行動を予測するが自分の動きを止めることはできない。
剣を止めることができず、剣を持つ右手に相手の蹴りが入った。
「くぅあっ!!」
鈍い痛みが右手に走り、苦悶の表情を浮かべる。が、こちらの攻撃も相手には当たっている。
捨て身の攻撃ではないのだろう、男の攻撃に合わせて打った手のようだ。
「ふふ、くっくっ………」
大剣の柄を握る右手に力を入れ、汗をかきながら、痛みを覚えながら笑う。
防御を捨てているのか、それとも打てる手を考える暇がなかったのか、それはわからないが……
「興が………乗ってきた………」
『アームズ=白離境界』
「来い………サクリファイス」
男の後ろから突如空間を裂き、剣の柄が現れた。男の持つ固有魔術、アームズだ。
剣を収納する異空間、その中に存在する剣をこの場に呼び寄せたのだ。
左手でそれを引き抜くと空間が閉じ、剣の全容がその場に示される。
ハンドガードまですべて刃でできている長剣、X-サクリファイス。
「行くぞ、らぁぁぁぁぁっ!!」
横薙ぎに左手に握ったサクリファイスを振る。
先ほどのように握った手を狙うことはできないだろう、が先と同じくそれほど速さはない攻撃だ。
498
:
三門陽
:2013/01/27(日) 01:56:26 ID:Y9w/ccZ60
>>497
相手の拳を潰すように蹴りを叩きこみ、三門はその反動で後ろに飛び、着地。
じんじんと足に振動が来るが、確かな手応えを体に感じていた。
髪を振り乱して、煌々ときらめく瞳を相手に向けて、三門は相手を見据えて立った。
深く息を吐いて、両の瞳を閉じて両の足を大地に確りと固定して、意識を集中する。
「フリーク・キッチン――――」
相手の雰囲気が変わったことを感じ、三門も又構えを取る。
両の腕を大きく開き、力強く両の拳を握りこむ。みしり、ぎちり。
グローブの繊維が軋みを上げて、全身に強く、強く力を込めていく。
ごす。
両の拳を、思い切りぶつける、三門。
「――――ジャンク・トゥース」
ゆっくりと、ぶつけあった拳の間を開いていけば、その隙間からオレンジ色に輝く星が生まれだす。
その星が四肢と頭部に纏わりつき、直後にそれらが弾け飛び。
そこに居たのは、文字通りどこぞのヒーローかと思うような男だった。
顔にはトンボを思わせる大きな偏光サングラス、両の拳には黒地にオレンジのラインが引かれた手甲が装着され、足には同じデザインの具足が有る。
右頬には、ペンキを叩きつけたようなな蛍光色のオレンジ色をした、星のマークが大きく描かれていた。
「しゃらァッ!!」
全身を捻り込み、相手の横薙ぎに合わせるように右腕の甲を真下に叩きこむ。
力の軌道に対して、横から干渉する事で、相手の攻撃を捌く事を可能とし。
そのまま、あろうことか一歩を踏み込み――顎に向けて右の拳を跳ね上げるように振りぬいていく。
その一歩の踏み込みが、早すぎたために腹部に切っ先が掠り鮮血が飛び散る。
だが、それによって、振りぬいた腕の外側――左腕の外側に三門は入り込み、カウンターを放つことを可能とした。
手の甲から肘に掛けてびっしりとオレンジ色の星模様が浮かび上がり、閃光を放ちながら相手の顎へと拳は伸びていく。
動作に躊躇いがないのが、三門の強み。
ここでは引くだろう、ここでは防ぐだろう、ここでは様子見だろう。
そう思わせる所で、三門は動く。なぜなら、そうしたほうが〝格好いい〟、〝面子が立つ〟から。
戦闘のプロとは全く持って違う行動原理は、帰って定石を打ち砕く独特のスタイルを構築するに至っていた。
499
:
逆月 誡真/昼寝好きスロースターターな傭兵
:2013/01/27(日) 02:23:20 ID:XQyOWsIw0
>>498
相手の様子が変わる、昔見たようなヒーローのような感じ。あれが本当の能力か?
が、これでわかったことがある。何度か見ているオレンジの煌めき、あれが相手の能力だろう。
ヒーローのような姿になっているのは能力の完全解放のようなものだろう。
横薙ぎの斬撃を振り下ろした右腕の甲に捌かれる。
そして、そのまま、こちらへと相手は迫る。動きの速さのためか、相手の腹部にサクリファイスの切っ先が触れる。
だが、これは危うい。拳がこちらへと向かってくる。
「かっ!」
『アームズ=衝応迫羅』
大地を踏みしめた瞬間、男がその場から掻き消え、相手の前方、十分に離れた場所に男が出現する。
動きを加速させるためのアームズ、衝応迫羅。今の一撃を喰らうわけにはいかない、そう判断しての行動だ。
もしも、あれが当たっていればその凄まじい衝撃に脳が揺さぶられ、行動不能になっていたかもしれない。
額に汗がどっと溢れ、腕や足に服が張り付く。
「はぁ、はぁ…………はは!」
その恐怖、その強さに目を覚ますのも、気分が高揚するのも当たり前といえるだろう。
男は戦闘狂や戦闘を快楽として楽しむ性質ではないが、相手の強さに自分の腕を試したくなる質はある。
誡真の相手を見る目の色が変わり、完全に目が覚める。
「…………すっかり目が覚めた、感謝する。
お礼として………全力で相手してもらおう」
右手に持つ大剣、C-ガイアヴェルトを前に。左手の長剣、X-サクリファイスを逆手に持つ。
おそらく、相手ならこの距離を一気に駆け抜けてくるだろう。加速能力、もはやそれに疑いはない。
「俺は逆月 誡真。お前の名前、聞かせてくれないか? 」
500
:
三門陽
:2013/01/27(日) 02:40:45 ID:Y9w/ccZ60
>>499
「――な、にィ!?」
ごうん。
風をかき回して振りぬかれた、三門の右腕。
しかしながら、その腕は空を殴りつけて体勢を大きく崩して三門は地面に倒れこむ。
即座に腕を地面にぶつけて、跳ね上がるように体勢を戻して、地面を両足で確りと踏みしめた。
幸いと刀傷は内蔵までには達していなくて、血で大きな斑をシャツに浮かべるくらいなものだ。
「……テメェも速いのな。なるほどおもしれェ。
こうでなきゃヨォ……つまんねぇっての、なァ?」
げははは、と馬鹿笑いをあろうことか響かせる三門。
口元には傲岸不遜に笑みを浮かべ、明らかに負傷が此方のほうが大きいというのに、勝ち誇ったような態度を取る。
目に力を込め、言葉に意志を込め、四肢に誇りを込める。
その上で、相手にガンをつけ、一介のヤンキーは傭兵相手にメンチを切った。
「俺ァ三門陽ッ! ヒーロー志望で、将来の就職希望は宇宙飛行士ッ!!
んで持って、筋の通らねぇ奴と仁の無ェ、義の無ェ奴らは俺がぶちのめす、んでそれを貫くために俺は強くなりてぇ訳でよ!
だから俺はテメェをボコるぜ、テメェに勝つぜ、テメェを倒すぜ? だからよ――誡真ァ――――〝相手してやるよ〟」
明らかに相手は格上、経験も段違いだし、基礎的な能力も段違い。
こちらが持つのは、気合と勇気と根性と矜持と――速度だけ。
だから、精神的なもの全部をつぎ込んで、唯一誰にも負けたくない己の強みを貫くことだけを三門は選択する。
妥協はしない。――真っ直ぐ最速、速度しかない己は速度だけでいい。選択肢が一つなら、迷う必要すら有りはしない。
(――いいねェ、分かりやすい。
全力――見せてやんよ」
そういった直後、三門の全身にびっしりと星形の模様が浮かび上がる。
このオレンジ色の光こそが、三門の力の証。
加速を表す模様を全身に浮かばせたということは、今から三門が発揮する速度は、最高速だということだ。
足を動かせば速く、腕を動かせば速く、躱せば速く、殴れば速く、蹴れば速い。
0から100までコンマで加速する力の噴射と、それと相反する100から0への逆噴射。
何処までその全力が通用するか。三門は、それを試せる相手である事に、感謝して。
一歩を――――踏み込んだ。
「う、ッオァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」
流星だ。
そう表現する他にない、最速の一発。
右腕を全力で振り上げて、一歩を全力で踏み込んで、全力で振りぬいた。ただそれだけ。
だからこそ、その一つ一つに嘘は無い。その一つ一つに加減はない。
三行程、全てが必殺の気概、決死の全力。
だから、その只のテレフォンパンチは、三門の必殺技だ。
軌道は直線。ストレート以外に撃つ攻撃が有るか? 無いし、それ以外を選ばない。
腹部に向けて一直線に振りぬかれる拳、距離は異様に詰めるため、剣が剣としての威力を発揮する間合いを作るには後ろに引く他にない。
だが、引いた所で、三門はもう一歩を踏み出すだろう、そしてまた拳を振りぬく。
倒す方法のひとつは、この異様な速度に、カウンターを合わせること。
この速度に、少しでもカウンターを当てることが出来れば、己の力で三門は敗北するのだ。
501
:
逆月 誡真/昼寝好きスロースターターな傭兵
:2013/01/27(日) 03:12:24 ID:XQyOWsIw0
>>500
「ヒーロー志望で宇宙飛行士が将来、か……面白いな。
はは、俺をボコって見せろ。言葉の通りにな………」
長剣を地面に叩きつける。自身の過去から現在に至るまでに積み上げてきた力を叩きつけた。
大地には亀裂が走り、相当な力があることを意味した。
力が身体に満ちてくる、心の高ぶりが身体に伝う。手を握りしめれば確かな感触を感じる。
全力を出せる、地面に踏みしめて駆けて行ける。そしてそれを維持する身体のもある。
『アームズ=白離境界』
「ガーディナル、ゲイルギア………出番だ」
空間に再度亀裂が走り、そこから4本の剣の柄が現れる。
だが、誡真はそれを手に取ろうとはしない、周囲に剣の柄があるだけの状態を維持する。
前方を見れば、そこには光り輝く相手、三門陽。
全力の一撃を放とうとしているのだろう。男は息を吐き、そして吸う。
「三門、見せてやる。こいつの本当の姿を」
「さぁ、目覚めろ墓守の断罪剣、リグレイヴウェポン!!
全力の相手には全力を叩きつける! それでこそ相手を超えたと言えるだろう」
その名を呼んだ瞬間、6本すべての剣が青い霧のようなものに包まれる。
すべての剣は1本の剣、C-ガイアヴェルトに集い、それを覆っていく。
ひとつひとつが自分のあるべき場所へ帰り、青い霧が消えたそこに、本来の姿である一つの剣に成る。
合体剣 リグレイヴウェポン、それがこの件の本来の呼び名。
超重量を誇り、普通の人では持つことすら不可能であろう剣だ。
それを両手で持ち、誡真は相手に呼びかけた。
「行くぞ三門!!」
相手はこちらへ踏み込む、瞬間、目の前には三門が
『アームズ=衝応迫羅』
すかさず、その場から後退する。だが、相手はすぐにこちらへ踏み込むだろう。
それは今までの相手の行動でわかりきっている、なら、相手を倒すには………。
考え付いた方法、それは。
『アームズ=衝応迫羅』
後退した瞬間、前に踏み込む、間隔を開けるのは一瞬だけでいい。
剣を振ることができる間隔を一瞬でもあけることができるなら、振れる!
超重量の合体剣を振りかぶり、前に踏み込んだ相手と真正面からぶつかり合う。
誡真が放ったのは袈裟切り、相手が放ったのは全力のテレフォンパンチ。
「………………が……………!!」
狙ったのはクロスカウンターだ、捨て身に近い攻撃。
相手の全力は誡真の腹をぶち抜いていた、当然だろう。
加速と加速がぶつかり合ったようなものだ、威力はその加速に上乗せされる。
人の身体を貫通しても何らおかしいことではない、が………意識はまだある。
凄まじい痛みに意識を失いそうになるがその痛みに意識が覚醒する、ちょっとした地獄を見ているようだ。
502
:
三門陽
:2013/01/27(日) 03:22:18 ID:Y9w/ccZ60
>>501
加速していく世界の中で、非常識なまでに巨大な大剣を三門は目の当たりにしていた。
だが、引かない。そして、――恐れない。
三門陽が、この程度で逃げるはずはない、逃げればそれは三門陽ではない。
只の――臆病風吹かせたどこぞのヤンキーに成り下がる。それを理解できているから、引かない。
「しゃ、ァルァ―――アアアアアアアアアアアアアっ!!!」
交錯していく、二つの力。
相手が後ろに一瞬下がり、また加速を産んで踏み込んでくる。
だが、止まるはずがない、防ぐはずがない。殴りに来ているのだ、防ぐ必要が何処にある。
いや、本来ならば防がなくてはならないだろう。だが、今すべきことは、殴ることだった。
ごしゃり。
相手の腹部に腕を深々とめり込ませて、三門はその感覚を感じた。
だがしかし、不自然な気配を感じる。口からごぼりと鮮血が吹き上がる。
右肩から左腰に掛けて、一閃が駆け抜け、刀身は背中を突き破って三門を二つに分けていた。
要するに、絶命だ。
だが、人間切られて直ぐ死ぬわけではない。
まだ酸素が脳に残っているならば、まだ動けないわけではない、思考を巡らせられないわけではない。
「か、ハ――――――ま、ダ――――」
死んだ後に、三門は動いた。
壮絶な笑みを浮かべながら、上半身を加速させて射出。
額を超高速で相手の顔面に叩きこもうとした後、その成否を確認するまでもなく、絶命し、敗北しただろう。
しかしながら、相手が意識を取り戻すなり、防御した後に三門を見れば分かる。
地面に倒れた体の右手が、中指を立てて相手に向けられていたことが。
敗北はしたが、気概だけはまだまだ前に突き進むつもりであったことが、そこから分かったことだろう。
503
:
逆月 誡真/昼寝好きスロースターターな傭兵
:2013/01/27(日) 03:44:28 ID:XQyOWsIw0
>>502
合体剣は三門の身体を抉り、切り裂き、二つに分断していた。
だが、彼は動いた。最後の力を振り絞って自分自身を弾丸に誡真を狙い撃った。
これを避ける術を誡真は持っていない。いや、アームズを使えばそれを避けることができるかもしれない。
だが、それを思うよりも早く、彼が加速した。
「なる………ほど、な」
笑みを浮かべていた彼を見て、誡真も笑った。
身体をどれほど傷付かせようと、身体を二つに分かそうと彼は微塵も諦めないようだ。
疑似的とはいえ、彼は死のうと笑いを浮かべる。
顔面に彼の額がぶつかり、そのまま倒れていく。
倒れ伏す瞬間、先に倒れていた彼の半身、その右手が中指をこちらへ立てているのが見えた。
(身体の半分は俺を倒しに、もう片方は…………)
意識があったのはそこまで、気が付いたら模擬戦場の外だった。
周りを確認するも三門はいない。先に帰ったのか、それともまだ中にいるのかはわからない。
「……………前に突き進み続ける、か」
持っていた合体剣を6本の剣へ 、大剣を背中のホルダーに、残りの5本を別空間に収納する。
目はすっかり覚め、まだ気が高ぶっている。
これなら問題なく依頼を受けられそうだ、目を覚まさせてくれた三門に心の中で感謝する。
できるなら、
「できるなら、また会いたいものだ。今回はDKO、引き分けだ」
明確な決着をつけておきたい。引き分けは、あまり好きではないのだ。
//お疲れさまでした!
//初戦だったため、できれば戦闘評価してくださるとうれしいです
504
:
三門陽
:2013/01/27(日) 03:45:57 ID:Y9w/ccZ60
>>503
/*おつでしたー!*/
505
:
髭面【傭兵】──強面総髪能力不明
:2013/02/22(金) 22:37:12 ID:3kSpRy2s0
月が翳っているせいか、暗闇に満たされる中で光が相反するように燦然と輝く人口の光
照らされる床につっぷして髭面は肌で冷たさを感じていた
何時もは仮住宅である不法占拠しているビルでこの冷たさを感じているのだが、今回は模擬戦
ということで模擬戦場に来た髭面は、とりあえず相手方を待つために座り込んでいたのだが
微睡む様なその目つきから察するに、待ち合わせの時間を完全に間違えたようだ
時間が経つと同時に段々と大勢が崩れて行ったらしく、もうほぼ寝ているのと同じ──臀部をあげて顔と胴体を床に付けている──だ
偶に髭面の総髪を揺らす風は何処か虚しくもあった
「何で俺一回帰ろうと思わなかったんだろうかなぁ……」
帰ればアナシィの面倒を見なければならないのが嫌だったからだ
もう模擬戦は始まっており、いつ攻撃されてもおかしくない状況であるにも関わらず、仰向けの体勢になる
あたかも殺してくれと言わんばかりの格好でもあるが、それでも髭面は構わず微睡む
そういえば相手方は誰だっただろうかという疑問が頭の内を過った
だが、そんな事忘れてしまう程に髭面は待ちくたびれているようだ──
506
:
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2013/02/22(金) 22:48:05 ID:H1d/B3360
>>505
靴の音が近づいてきて、カツンと石を蹴る音が聞こえる。
一対一の模擬戦闘で足音も消さないでやってくるほどだ。
戦闘のプロでも戦争のプロでもないようだ。
現れたのはまだ幼い少女。
小さなブーツにフリルのついた服装、そして手ぶら。
スカートの両手で裾を摘み、肩を落とすお辞儀。
「おまたせしたわね。
ところでわたしは何をしにここに来たのだったかしら?」
現れたのは立ち振舞の上品な美少女。
さてさてエイプリルフールまではまだ一ヶ月ちょいあったはずだが。。。
// 舞台は屋外ですか?屋内ですか?
507
:
髭面
◆o9r4YJ5QH6
:2013/02/22(金) 23:04:12 ID:3kSpRy2s0
>>506
模擬戦場へとやってきた少女が齎した風は、何処と無く感じる高貴なもので、髭面は微小な変化を感じ取ったのか慌て正座に直った
見上げる少女の姿は幼き頃のアナシィを感じさせるフリフリとした格好で、可愛らしいと言えば可愛らしい
だがしかし、ここは舞踏をする場ではない。否、表現として武闘と舞踏をでかけるのはありなのだが
もしかして逆に自分が間違えたのやも知れぬ、だがここは気を抜くべきではないし
髭面は体制を低くし、保ちながら二重ベルトに刺してあった懐刀を抜き出した
「じょぉぉおうちゃあああああんぅ?あぁそびましぃよう?」
先手必勝、少女の前方から走り、近づいて行く
もし抵抗を見せれば、問答無用で斬りかかる
腹部横一線のバックハンド横薙ぎだ
508
:
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2013/02/22(金) 23:14:21 ID:H1d/B3360
>>507
「きゃ!」
突然斬りつけられ後ろに倒れて尻餅をつく。
クララの反応が良かったのか、髭面が様子見で浅く斬りつけたのか、
薄皮にも傷はついていない。そして衣服の胴部分が横に避けている。
「そうだったわ。ごめんなさいね。
ここに何をしにきたのか思い出せたわ。」
そう言うクララの瞳孔が開く。思い出せてもこの体勢はよろしくない。
成人男性が刃物を持って、尻餅をついた丸腰の少女の前に立っているのだから。
「起こして下さる?」
しかしクララは髭面に右手を差し出す。
509
:
髭面
◆o9r4YJ5QH6
:2013/02/22(金) 23:29:16 ID:3kSpRy2s0
>>508
刃渡りはそれ程長い訳では無いが、人を殺すには十分過ぎる長さである髭面の懐刀
少女の服を掠めただけであったが、少女の感得の仕方によっては後に牽制になるかもしれない
髭面は息も荒げず、ただ走って来た風の残滓を背後に感じながら尻餅をついた少女を見下ろしていた
懐刀を手首の動きで細やかに動かしながら、小技を含みつつもバックハンドから普通の持ち方に直す
視線を下にずらすと、屋内故に足元は綺麗に掃除されており滑りやすく、光が反射して自分の姿を確認する事ができた
再び少女と顔を合わせると、少女の口が動いた
(……何だこいつ……)
戦闘が出来るタイプというのは一瞬で判別つくものではある
例えばその人物特有の雰囲気だとか、ある程度顔を知られている人間であればそれこそ顔を見るだけで分かる
雰囲気というのは殺すことはできない、だがこの少女から感じさせるのは高貴さと──
否、変わった。少女の瞳孔が開くと同時に先ほどの感じ得ていた柔らかさが一気に鋭利な刃物へと変わった
髭面はその一瞬を見逃すことは無かった、視界に意識を高め、見るものだけを信じる
そのためか外界の音声は一切絶っているかのような状態で、髭面はじっと少女の視線を躱す事なく見つめたまま、懐刀を二重ベルトの鞘に仕舞った
「悪かったな、嬢ちゃん……敵かと思ったよ」
緊迫した二人の世界に、髭面は左手を差し伸べて少女に返した
少女の手を取って、立ち上がらせようとしたのだ
だが、何時でも攻撃はできる状態──能力を使用した、相手を惑わす一撃を
510
:
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2013/02/22(金) 23:45:51 ID:H1d/B3360
>>509
「クスクス…敵はわたしよ。でもありがとう。
そういう正々堂々とした人は好きよ。」
クララは髭面の手を借り起こしてもらう。
クララが得意なのは戦闘ではない。
「そして… 捕 ま え た わ 。」
クララが得意なのは狩猟だ。戦うのでなく狩る。
髭面が取ってくれた掌を変形した指が絡みつく。
彼女の体重は39kg。
人間相手なら髭面の懐刀すらいらない。
拳骨だけでも通用しただろう。肩車もおんぶも楽勝の体重。
しかし39kgと言えば大型テレビ程度の重さである。
そして重い物は柔らかいものほど持ちにくいものだ。
クララの重さを体重と表現してはいけない。重量である。
目の前の美少女は突然足払いをかけてくる、と次の瞬間には球形の塊に変形した。
左腕を重量物にとられての状態での足払い、通常ならそのまま頭から地面に落ちるものだが髭面はどうか。
511
:
髭面
◆o9r4YJ5QH6
:2013/02/23(土) 00:08:13 ID:w9Avj9Rs0
>>510
長年傭兵をやっていて思うこととは多々あるがその中でも毎回思わせられるのは能力者同士の戦いに意外という言葉は似合わない
相手の能力を知らない限り常に警戒をしなければならない、つまり牽制されている状態で意外何ていう言葉は絶対に使ってはならないのだ
意外と思った時には死んでいるのと同じ、相手の動作に感動すればそれは死を示すのと同じ事
髭面は左手に絡みつく何かを振りほどく為にはどうすれば良いかを試行錯誤で練りならがも、能力の使用を躊躇っていた
髭面の能力とは無駄を行った分だけ、行動の過程を飛ばす能力
髭面の今回の無駄は多大な量あるのだが、相手にこの能力を悟られると非常にいけない
確かにこの能力は一対一を最も得意とする、だがもし相手が見破れば、予想がついてしまうのだ
能力者という幾つもの戦闘を繰り返してきた存在は特に、だ
能力を使用せずとも左手を切り落としてしまえばいいことなのだが、そうは行かない
重量で肩が外れそうになる──片手に米俵を巻きつけられているのと同じなのだ、普通ならば倒れてもおかしくはない
重点を右に置くことによって体制を保っているものの、少女であった何かが足払いを行った
微量な行動の風が先行して髭面の足を薙いだ。このままでは倒れてしまう
恐らく相手の能力は変態か何かだろう、ならば倒れてしまって首に同じように重量技でも掛けられたら一貫の終わり
本当にどうすべきか、髭面は迷いに迷った末、諦めた
「……こりゃぁ残念だったわ」
薙がれ、崩れる髭面の視界は斜めに落ちて行く
まだ相手の能力に不透明な部分がある、そこを明かすまでは能力の使用を禁止しようと自らで戒める
情報戦という文字通りの戦いも、この戦いには含まれているのだ
髭面は崩れ落ち行く最中、重い質量を思いっきりに振り上げて、床に衝突する時勢いづけて振り下ろそうとした
まず知りたいのは、可変した状態でも痛覚はあるのか、ということ
もしこれで痛みを感じているとするのならば、自重と勢いで尋常じゃない痛みが少女であったなにかを襲うはずだ
512
:
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2013/02/23(土) 00:36:14 ID:0hLrvF8U0
>>511
クララは髭面だけを地面に叩きつけるつもりだった。
その髭面の自爆とも呼べる行動に驚くと拘束を緩めてしまった。
地面に叩きつけられる二人。
しかし床に全力で叩きつけられたかのような衝撃は髭面にはない。
むしろ柔術や柔道でいう引き手を取って貰った時の様な感触。
一旦クララは髭面の拘束を緩め、転がりながら離れ、そして変形を解く。
片手をついて立っている少女の姿だ。しかし不敵に笑みを浮べている。
目の前の少女には大したダメージがなさそうだ。
「無駄よ。わたしは刃物で斬りつけられれば切り傷と同じように変形する。
槍で突かれても自分で自分の身体に穴を開けるだけ。
叩かれても鈍器を包み込む。そういう事ができるの。」
この言葉に嘘臭さはない。演技か詐欺の才能でもあればそれも隠せそうだが。
次の攻撃手段か、クララの両手の指がすべてナイフのように変形する。
そしてゆっくり髭面に近づきながら、腕もゆっくり伸びていく。
513
:
髭面
◆o9r4YJ5QH6
:2013/02/23(土) 00:59:23 ID:w9Avj9Rs0
>>512
拘束が緩んだと同時、床に叩きつけられるも痛みを感じずに、直ぐに立ち上がって背後に二回跳躍した
変態の能力の厄介な所は稀に伸びて間合いを詰められる、ということ
間合い程に戦闘に於いて重役を果たすものはないであろう
髭面は無駄を蓄積するためか、懐刀の抜き差しを行っている
相対する少女に外的な傷害は認められないあたり、自分の考えは間違えていた様だ
ならば今後どういった方針でいくか、という事になってくるのだが、と髭面は呑気にも顎鬚を摩り始めた
少女が言うには傷に対して形を変える、という事
つまりどれだけ物理で押しても意味はない、ということだ
(──圧倒的に不利だな……)
髭面の能力は最終的に打撃となってしまう
相手の過程を吹き飛ばすのは難しい、蓄積した無駄を全て消費してもおかしくはない
それを持ってしても完膚なきまでに叩きのめす事は不可能
相性が悪過ぎる、これは逃亡を図るのが懸命な判断だろうか
じりじりと近寄ってくる、今は少女の形をした何かを見据えて、抜き差しを繰り返した懐刀を、腰より低い位置に構えた
(物理で押しとおらないのならば──熱はどうだ?)
抜き差しを繰り返した分、今から行おうとしていた抜き差しの過程を吹き飛ばす事によって一気に懐刀を高温にしたのだ
摩擦による熱の上昇、刀の形が変形してしまうかもしれないが、細かいことは気にしないで良い
相手にはこの事がまだ発見できないはずだ、だが次の行動で能力を知られる可能性がある
髭面は、再び軽く背後へと跳躍を行うと、あろうことか少女である何かの背後へと立っていた
長時間の待機の一部の無駄を使用し、今から行おうとしていた少女の背後への移動の過程を飛ばした
少女は大きな大気の揺れを持って髭面の移動を察知できるだろう
だが、その大気の揺れも一瞬
この一秒とも満たない刹那の勝負は、ほぼ賭けに近い
髭面は右手の高温を伴った懐刀を、押しやる様にして少女の腹部を穿とうとした
514
:
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2013/02/23(土) 01:16:03 ID:0hLrvF8U0
>>513
「高速移動?
で も そ れ で も 遅 い わ よ … 。 」
彼女の肋骨が、彼女の衣服を引き裂きながら反転する。
ナイフ状の指のついた腕もありえない角度から髭面を挟もうとする。
かなり速い変形ができるようだ。ハリネズミの様な姿のクララの攻撃。
そして懐刀の刀身に合うような穴も同時に腹部に開かれていくのが 見 え る 。
変形によって造られた孔に咥え込まれた懐刀がクララの肉を焼き始める。
「痛ッ…熱い!熱い!何なのこれは?!」
この攻撃を受けるまで懐刀が熱を帯びている事に気づいてはいなかった。
熱も有効だが、彼女の変則的で反則的な回避にはまだまだ秘密がある。
それでもクララにとっての今の一大事は発熱した懐刀だが。
内臓が沸騰しそうだ。髭面を牽制するためにハリネズミの針を増やす。
515
:
髭面
◆o9r4YJ5QH6
:2013/02/23(土) 01:38:25 ID:w9Avj9Rs0
>>514
だから化け物は嫌いなのだと、髭面呟きながら普通ならばありえない動きを取る少女に対して感嘆する
空を切ったかのように思えた熱を伴った懐刀は確実に少女の体内を焼いている
だがこちらも熱くてたまらないのだ、だが我慢するに値する価値はある
他に打開策はあるのか、そう思うと同時、髭面は一つのことを思い出した
少女の致命傷、否急所とは何なのか
例えば人間の雄ならば股関が急所で、当たれば一溜まりもない
だがしかしこの様に変態する化け物の弱点は何なのか、まだ仮定の段階だが、もし弱点があるのならばそこを守るように変形する筈だ
という事はつまり、がむしゃらに、そして同時に攻撃して相手の体にどうしようもない位の穴を開けようよする
ならば急所だけは守らんと周りの肉は集まり、それを剥いでいけば、答えは見えるはずなのだ
だが同時に大量の攻撃をするにしても、武器は懐刀だけだ。些か効率が悪いし、非現実過ぎる
相手の変態したナイフを切り落として鹵獲してしまおうか、いや体の一部分だから意味はない
髭面の能力では可能な事なのだが、あえて髭面は、逃げた
(……気づくなよ……?)
髭面が選んだのは建物を支える大きな何本かの柱の影
体制を立て直す仕草の過程を飛ばし、いきなりの跳躍状態で少女の目の前に現れると、手をつき背後へと跳躍
熱懐刀は内臓沸騰が起こる前に抜き取ってしまう──破裂して飛散した物で攻撃も考えられるからだ
距離をとったところで、熱懐刀の熱を冷ます過程を飛ばす、そろそろ溜めてきた無駄が少なくなってきた
能力の乱用は厳しくなってきた所で、建物の柱の影につく
そして攻撃を誘うように、肩を半身出しておいた
516
:
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2013/02/23(土) 01:56:30 ID:0hLrvF8U0
>>515
「痛い…痛い…」
焦げたモンスターの身体の一部が床にボトリと落ちる。
火傷で破損した身体器官は捨てるものだ。
焼肉は肉ではない。なんの役にも立たない。
髭面が何かの能力を使った事はわかる。
それは発熱と瞬間移動だろうか。
じっさいにクララが見たのは突然背後に現れた髭面と熱を帯びた懐刀のみだ。
だが、何か怪物の勘なのか、女の勘なのか、狩猟者の勘なのか違和感を覚える。
だいたい戦闘中なのに無駄な行動が多すぎる。癖なのか、能力発現のための条件なのか。
それすらわからない。
だからクララは相手の正体を探る事は諦めた。
この模擬戦は主導権を握る事でも勝利する事ができる。ペース争いだ。
ここでクララは恐ろしい行動に出る。跳躍→変形→反射→反射→反射→反射→反射→…
刃を帯びたゴムボールのようなものが室内を跳ねまわり、
凄まじいスピードで髭面の隠れている柱を削り抉るように通過する。
そして一部が砕ける柱。
517
:
髭面
◆o9r4YJ5QH6
:2013/03/03(日) 22:31:10 ID:eLbFMoMU0
>>516
髭面は幾多もの戦闘と死地を掻い潜って来た結果、パターンをある程度自由が効いたテンプレートに収める事によって行動している
一見して無駄のない行動で、髭面の能力には不向きな所があるようにも思うが、髭面の性格上無駄な事をしてしまう
つまりテンプレートだったとしても何処かで無駄が生じてしまうのだ。その事を自己で理解した上での戦法
敵が跋扈する中でも対応できるのは髭面のテンプレートと性格の混合が故の結果なのだ
その内に、人外と相対する時の教訓をふと思い出した
シニフィが相対した人外を目の当たりにして思った事、それは考えを持っていると思ってはいけない
人間と同じように損得を考え、どういった結果が生じるかという事を思い行動しているのではない、ただ理性のまま行動を起こす
人間の様にモラルなどある訳がない、そこさえ誤らなければどうとでもなる筈なのだが
今回の場合、もしかすると相手は少し頭が良過ぎるかもしれない
単純な攻撃というよりも、相手を如何に困らせる事ができるかをしっかりと考慮した上での攻撃をしている
髭面は影から相手を見据えつつも、呼吸を何度か過剰に増やし、無駄を増やして次の行動に踏み切る
「お嬢ちゃんだった化け物、お前月夜は嫌いかァ?」
言って、相手が自分を柱ごと穿つであろう場所から数歩バックステップを過剰に行って回避する
ゴムボールの様に反射を作用させて速度と破壊力を増す彼女だったものは触れるだけで致命傷となり得るだろう
思う間にも右頬を掠り、切り傷のように浅くなったところから血が滲み出て唇まで伝う
舌舐めずりをして拭うと、前方に空中で一回転を行いつつ跳躍して相手の跳弾を躱した
次に来るのは右脇腹当たりか、回避に余念は無く跳躍の反動を活かして再度バックステップを踏む
月夜のお陰か人口の光とは別に窓から差し込む月光が境界線を作り出しており、髭面が回避を行うのは境界線のギリギリまで追い詰められていた
柱達があるのは人口の光の場所、つまり相手が跳ね続け攻撃力が増して行くのはあそこだけ
髭面はもちろん、相手が柱を攻撃して落盤することを狙っていたが、それと同時に得られる効果を期待していた
元より落盤ごときで倒せる相手だとは思っていないが、万が一倒せたというのならラッキーだ
相手がこのまま跳ね続けてくれることを祈り、脆弱化した柱に向かい、少量の無駄を消費してノーモーションの懐刀の投擲を行った
狙う先は丁度相手が柱と水平になる部分、真っ直ぐに行かないことは読めているので少々ずらしている
もし懐刀の投擲が成功すれば落盤が発生し、一部天井が粉々になり雨のようにして降り注ぐだろう
髭面は動かした気にならない腕を回しながら、口に広がる鉄の味を嫌気のさした顔で味わう
518
:
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2013/03/03(日) 23:00:00 ID:0MPVusLE0
>>517
体液中の酸素濃度が下がってくる。
組成した筋肉に疲労物質が溜まってくる。
それは疲れという感覚でクララを襲っていた。
せめて深呼吸がしたい。
だが自分は人間ではない。
マラソンマッチでも人間を追い詰められる。
だが酸欠状態では思考も判断力も鈍ってくる。狙いも甘くなる。
疲れている事を悟られずに体力を取り戻す方法はあるだろうか。
- お前月夜は嫌いかァ? -
そこに男の声がした。「ソコニイル…ノネ!」
今は休憩よりダメ押しの機会だ。"あの柱"を蹴って一気に男に近づき今度は切り刻もう。
ゴムボールから扇風機のファンの様な刃が生え回転を加えて柱を足場に跳ね…られない。
投擲された懐刀の存在に気づいていなかった…。
「キャアアアアアアアアアアアアアアアァ!!」
変身が解ける。右前腕が柱に縫い付けられ出血しはじめる。
(
>>512
無駄よ。わたしは刃物で斬りつけられれば切り傷と同じように変形する。
槍で突かれても自分で自分の身体に穴を開けるだけ。
叩かれても鈍器を包み込む。そういう事ができるの。 )
しかし確かに柱に縫い付けられていた。
逃げることも出来ずに落ちてきた天井の瓦礫に埋もれていく。
攻め手から受け手へ回ってしまった。これは不味い。
身を守るためにクララは頭上を見上げて破片すら避け、
受けては投げ、それでもどうしようもない分は潰される。
音を立てながら積み重っていく瓦礫の山。
しばらく経つと静かになる。
崩落した瓦礫の下には出血の跡と髭面の懐刀が残されていた。
しかしそこをあらためても怪物の少女はそこにはいない。
「ふぅ…ふぅ…ふぅ…」呼吸音が何処かから聞こえる。
反響のせいで位置がはっきりしない。
519
:
髭面
◆o9r4YJ5QH6
:2013/03/03(日) 23:29:37 ID:eLbFMoMU0
>>518
やったのだろうか、手応えはあったが砂塵が舞って先が良く見えないので、生死ははっきりとは認識できずにある
模擬戦施設は幸運な事に終了すれば何もかもか元通りになるので、被害は弁償しなくても良いのだ
ちょっとした安堵が身体の疲労に堆積し、ゆっくりと融解して行く心地良さを見に感じながらも、気を抜いてはいけないと戒めて砂礫の方へと近づいて行く
相手は狡猾な人外、まだ死んでいるとは思えない
血痕と自分の懐刀が落ちているのが認められたのを期に、髭面は腰を屈めて懐刀を持ち上げる
血痕の跡を辿って行くベキなのか、これは罠ではないのかと髭面の危機感は警戒感となる
終わりに近いからこそ細部までしっかりと考えろ、相手は自らの姿を元通り以下の大きさとなったのだ
質量を圧縮できたとしたら、霧散に近い事だってできるのではないか?
あくまで予測だ、だからこそやるべきことは一つと言っていい
「──Alles klar?」
独逸人の髭面は攻撃時に母国語を使う癖があるが、一々口に出す無駄な行為という意味で使っていた
しかしいつしかシニフィにもそれが浸透して一つの戦闘スタイルの様になってしまったのだ
今回はそんなことを口に出す暇もなかった、だが今は少しばかり余裕がある
大丈夫か?という意味の独逸語を吐く髭面は深い吐息をついた
微かに感じられる吐息の音に耳をひくつかせて、髭面は懐刀を胸元で十時に切って空へと投げる
すると、懐刀が空中で固まった
それにつられる様に、呼応する様に周りの瓦礫たちも宙に舞い、同じく空へ固定された
髭面の無駄を消費して、空中に留めるという行動の過程を飛ばしたのだ
このように能力を使うのはあまり好きでは無いが、化け物でも救いが必要であろう
不意打ちされたならまだ手はあるし、というよりこちらの方が本命なのだが
とにかく、これで彼女の姿は確認できる筈だ、と髭面は目を凝らし始めた
見つければ一応手を差し伸べるだろうが、本当に姿はあるのか
520
:
髭面
◆o9r4YJ5QH6
:2013/03/03(日) 23:31:33 ID:eLbFMoMU0
>>519
/おげふぅう!ちゃう!!一つ一つ瓦礫に触れて行って宙に固定する、です!!
521
:
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2013/03/03(日) 23:50:23 ID:0MPVusLE0
>>519
地面が喋った。
「本当に勝つまで勝利を確信してはいけないわよ。」
クララの能力は変形と変容。霧散はできない。
まるでタコの擬態のように、いやそれ以上だろうか。
身体の色や質感を変えて髭面を待ち伏せていた。
髭面が踏んでいる床はクララの身体の真ん中。
髭面を囲んでいるのはクララの身体の端。
この変形は能力か生態か、それは本人にもわからない。
髭面の足元に伸びる触手と周辺に立ち上がる肉の柱が七本。
足元に伸びる職種は、脚を掴んで逃げるのを阻止するのがその意図だろう。
落下運動を止められた瓦礫はいつまでも空中に制止していられないかもしれない。
周辺の肉の柱は細長いが人間の腕に似ている、掌に当たる箇所には五本の爪。
逃げれば容赦なく引っ掻く。髭面の着衣、装甲が弱ければ引き裂かれるだろう。
「ところでおじ様はどうして瓦礫を止めたの?」
522
:
髭面
◆o9r4YJ5QH6
:2013/03/04(月) 00:07:20 ID:cv0mA9Mo0
>>521
髭面の能力である【不純玲瓏】は何度も言うように無駄にした行動を消費して行動の過程を飛ばす、という物
自分の行動と、触れている物の行動でしか飛ばすことはできないが、ありえない事までできるのだ
だが、例えば過程を飛ばすにしてもその過程の中で相手が干渉する可能性があればその能力は終わった後の感触だけが残るという
強力であるが故に自身でも扱いづらい、だが限りなく自分に合うのだ
髭面の足元に絡みつく幾つかの触手は、不快感を身に宿して止まらない
動けば即死だろうか──これは詰みでもあるし、勝利とも取れる
触れている物の過程を飛ばす能力、つまり今触手が自身を殺す過程を飛ばしてしまえば、相手は殺した感覚を感じ取り、一瞬だけ幻覚に陥るだろう
殺す過程を飛ばしてしまえば、殺すという行動自体は行われない──自分が干渉しているからだ
その一瞬の隙をつけば、逃げ出す事だって可能な筈
だからこそ、ここは交渉でどうにかせねばならない
「瓦礫を止めた理由……?それともどうやって止めたか、訊きたいのか?
……教えてやる、どちらを訊きたいんだ?」
523
:
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2013/03/04(月) 00:15:05 ID:efbWBW2s0
>>522
「止めた理由を知りたいわね。」
髭面を中心に牙の並んだ顎のような物が床から上がってくる。
足は止められ停止した瓦礫の下。
今にも髭面をかじろうとする牙。
そして五本の鋭い爪を持った七本の触手。
「囲んだわよ。これは詰みじゃないかしら?」
524
:
髭面
◆o9r4YJ5QH6
:2013/03/04(月) 00:37:38 ID:cv0mA9Mo0
>>523
四方八方を固められ、これ以上の行動は難しいであろう、髭面は命の危機と言うものに仕方のない生理的な現象を起こして、感じられていないかと胸の鼓動が早くなる
感じ取れる空気の冷たさが漸く感じ取れたのを皮切りに今までの運動の激しさを悟らされ、仕方のない状況を俯瞰するには重すぎる
もし、これが模擬戦でなければ自分の人生が終わりだと思うと、胸の底が抉り取られる様に痛い
まだ諦めている訳ではないが、模擬戦だという皮肉を口の奥で噛み締めると、血の味が再び感じられた
危機的状況で、冷静になると全てが客観的に見える事を知っているであろうか
唐突な死を目の当たりにすると身の毛が竦み、冷や汗と共に笑顔が滲み出るらしい
だが思ってもみれば死とは優しいもので、ゆっくりとしたものは時として鋭利なものではなく優しく柔和に受け止めてくれる
しかし今回の場合はそうはいかないようだと髭面は空中の懐刀を、空を仰ぐと同時に確認した
月がよく見えると思えば雲に翳り、月光は薄まり優しく髭面の目に映えた
「止めた理由ねぇ……お嬢ちゃんは物事に理由をつけたところで、納得しかできないだろ?
ならそれって、無駄なことじゃないかな?俺は思うんだがね、人ってのは無駄を気にして生きているけれども、自分が無意識に起こす無駄ってのは中々気づかないんだよなぁ
そうだな、あえていうのなら、攻撃の布石として。そして演出が派手でカッコいい」
髭面は目を伏せ、右頬に力を込めて笑って見せた
わざと相手に余裕を見せるための物だが、効果は期待してはいないが、髭面的にはカッコ良くて良いのだろう
ゆっくりと、戦意の喪失を表す為に両手を宙に向かって仰ぎ始めた
懐刀に手を付けようとするのならば、ジャンプが必要になってくる
だが怪しい動きは敵に見せることはできないのだ、万が一の場合は身体の繊維を考慮されずどうしようもない痛みを感得しながら死ぬ
惨劇は避けたいが如何にかするにもまだ相手の隙は見れないのだ、どうにかして相手の気を惹かせ、尚且つ糸口を探し出すか
答えは単純明快に相手に興味を持ってもらうこと
あえて自分が変わったことを言えばかならず相手は自分に懐くはずだ
そうなれば直ぐに相手に自分を殺した事にする、だがまだ早い
ここは空気を見る──髭面は加える様に触手に語りかける
「だってよぉ、派手な攻撃っていいじゃん?ポケモンであれば破壊光線とかすっっげぇそそるじゃん?
強そうな技を使いたい、俺の能力は地味だからな」
525
:
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2013/03/04(月) 00:52:30 ID:efbWBW2s0
>>524
「かっこいい?
人間独特というより男の人ほど気にするみたいね。
馬鹿馬鹿しい。でも、そういう所は可愛らしいとも思うわ。」
地面から少女の上半身が出てくる。
表情を見る限りは楽しそうだ。愛くるしい笑顔の怪物は続ける。
「でもわたしは格好良さに興味はないし、そもそも狩りの練習をしにきたの。
おじ様と戦うつもりはないし、戦っていたつもりはないの。狩るつもりだったの。
ここまで手こずらされる相手がいるとは思わなかったわ。」
「王手ね。ちょっとした臨死体験をあげる。」
模擬戦場内での死は現実世界での死ではない。
段階的に髭面を貫こうとまずは七本の触手が順番に爪を打ち込んできた。
526
:
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2013/03/04(月) 01:08:57 ID:efbWBW2s0
複数人でヤンデレキャラを作って、
だれかのキャラを追いかけまわしたい。
そんなロールを思いつきました。
527
:
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2013/03/04(月) 01:09:44 ID:efbWBW2s0
//
>>526
は誤爆です。すみません。
528
:
髭面
◆o9r4YJ5QH6
:2013/03/04(月) 01:14:07 ID:cv0mA9Mo0
>>525
少女の表情を察するに、空隙があるとすればここしかないであろうと、髭面は表情を変えずに足元を動かした
足元を動かす動作は何も移動だけではない、靴を脱ぎ、片方は更に靴下も脱ぎ始めた
何の意味もない、しかも髭面が格好良さを求めていたとするのならばこれは不恰好でいい物とは言い難い
だが髭面の先程までの表情を察するに無駄の貯蓄はもうとっくに尽きていたようだ
今回の戦闘分と決めていた分が無くなっただけで予備を持ってこようと思えば持ってこれる
だが、ここで使うのも微妙だ。敢て使わず、相手を仕留める
相手が狩をしているのならば自分はその的という事になるが、それでも相手を見くびる猟師ほど愚かな者は居ない
髭面が靴を脱ぎ終えると、肉の食い込みがやってきた
捕食対象を喰らい尽くすような肉食植物の様に足元に食い込む
肉の繊維が一つ一つ、縄を断ち切る様な感触が伝うと同時に鮮血が迸る
鈍痛、足元が無くなる感覚に近いそれは足元に痛みの限界、熱を帯びさせて激しく慟哭する
熱は次第に高くなり脳に伝播し、堪えきれず倒れこむが、その衝撃でさえ感じ取るには薄すぎる
叫び過ぎて喉が痛くなって来た、そして段々と熱が引いてきた
死の感覚、柔和に包み込む死──白く淡い光
髭面は、おそらくその様な幻覚を刹那見ているであろう少女を尻目に、高度に宙へと飛んでいた
少女に対して自分を殺す過程を飛ばしたのだ。無駄は彼女の分から引いた
自分は空へと行く過程を飛ばし、途中宙の瓦礫に触れる
鋭利なそれは能力の補助を失い、少女目掛けて落ちて行く──首元を狙い、幾多もの石が何度も執拗に責め続ける
「俺の予想が当たれば……」
相手は変化している、だが何処かに中心となる核が見える筈なのだ
もし、彼女がこの攻撃を甘んじて受けるとするのならば、核を回避して肉の形を変えるだろう
それが単体ならばそうだろうが、複数では対処しきれないであろう
安易だとは思うが、これ以上の良策は考えられない
少女の能力の弱点とは──一体何なのか
空の瓦礫達を踏みながら歩いて行く、髭面が通る道は伴うように石が落ちて行く
行き先は全て少女
529
:
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2013/03/04(月) 01:42:11 ID:efbWBW2s0
>>528
一撃目で髭面の足元を取る。
二撃目で髭面の胸を貫く。
三撃目で肺を貫く。ここで髭面は絶命していく。
四劇目で乱暴に遺体を捕獲しようと…できない。
髭面が自分が殺された事実を消去したからだ。
五から七の三本の肉の柱が運動を止める。
クララが周りをみまわしても髭面はいない。
彼は彼女の上にいるのだから。
「姿が消えた?」いや、事実が消えたのだがクララには理解出来ない。
クララは空から降ってきた瓦礫を受けて「うぐっ」と呻き前のめりになる。
一部の瓦礫は肩から、背中からクララの身体に刺さり出血させる。
「身体を…治さないと…」
まだ動けるようだ。決まった核など無いのだ。
恐らくだが身体構造はほぼ人間同様なのだろう。そして確かに傷はついている。
攻撃にあわせて変形し、回避できる怪物は、その攻撃を認識できない場合に対処できない。
「上ッ!!」
髭面めがけて肉の柱や触手が爪を立てながら追いかけていく。
弱点は敢えて言えば速さ。超変形を超える超高速がその一つ。
そして今も見せた通り、死角や盲点からの攻撃に弱い。
変形できるから不死身なのではない。
変形しないと不死身の怪物でいられない、人に近い存在。
530
:
髭面
◆o9r4YJ5QH6
:2013/03/18(月) 22:59:46 ID:3paFkuUY0
>>529
髭面は宙にて歩を進めるごとに思う、少女は何を思い戦っているのかと
たかが模擬戦、されど模擬戦とでも言うのだろうか。異形の物が技を磨きに来るというのは少々聞いた事が無い
若干興味が湧いてきた所で、目下で蠢く何かが自分を穿たんとするのを認められた
髭面は前方にある瓦礫達を前から順に能力を解除する事により階段を作り、そしてそこを走り抜け、回避とする
中途懐刀を振りかざす事によって牽制をしつつ、当たりに来た触手を薙ぎ払う様な動きをとり、前進
空中で滞空できているとするならばメリットは多くあるが、常に滞空できていないのならば話は変わってくるのだ
空隙に身を委ねるのはあまりいい事では無い。傭兵は余裕を持つことは赦されない
地上に足を着けると何処か久しい感触が身を伝う。踵を返して少女の方を向くと、態勢を低く整えた
両足を斜めにずらし、懐刀を持つ右手を腰に当てて、いつでも跳躍できるように、と
髭面は相手の弱点を未だに理解していない。というよりは面倒なので考える事を放棄したのだ
余裕を持つことは赦されない傭兵のくせに、あるまじき行動だ
「嬢ちゃん、今日はなんで戦いに来たんだ?」
髭面は走った後の呼吸を整え、休戦を求めるかのように宙に浮く瓦礫達を全て解除した
少女の頭上にある分は全て落としたので被害はないであろう
531
:
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2013/03/18(月) 23:13:58 ID:xV.UnNiI0
>>530
この執拗さは彼女の設計による。ミミックというのは宝物を守るための怪物。
スプリガンの一種。生命に変えても何かを守る事は本能になっている。
それが狩猟本能と直結しているのだ。獲物への執着心は他の肉食獣との比にならない。
「わたくしは、狩りの方法とその矜持を学びに来ましたのよ?」
話しかけられたので答えた。緊張感の欠けた話だがそうすべきだと彼女は判断した。
無茶な変形のおかげで着衣はボロボロだ。
髭面が攻撃を休めた事も不思議そうな顔で見ていない。
まるで人間の戦士のように、休憩だか休戦だかを受け入れる。
「ねえ、おじさま。決着をつけたいわ。でも、おじさまは付き合って下さるのかしら?」
532
:
髭面
◆o9r4YJ5QH6
:2013/03/18(月) 23:35:17 ID:3paFkuUY0
>>531
少女の話に耳を傾け、聞き終えた髭面の顔には笑みという一つの表情一色に塗られていた
愉快な気持ちと、ここに来た理由が一致し、心踊ったのだ。その表情を包み隠さず見せた辺り相手を気に入ったのだ
異形ながらも、限りなく人に近い感情を持つ。だが人では無い力を持ち、韜晦を辞さない辺りが心地よい
遠慮という言葉があるが、遠慮は戦闘に於いて無意識に適応されてしまう。相手を本当に殺して良いのか、という躊躇いができてしまうのだ
「狩り、か……く、くく……」
躊躇うもなく大声を出して笑い出した髭面は、態勢を崩すも直ぐに立て直して相手に畏敬の意を感じる
そうか、そうだな、俺も本来の目的を忘れかけていた──
「遠慮無き殺し合い……韜晦なんてない殺し合い……これがしたかったんだよなァ……」
少女は感じるだろうか、髭面を纏う雰囲気が一転した
首元を掻き切られる様な不安、喉元を獣に噛みちぎられる様な焦燥、胸を抉り取られる恐怖
髭面が発したそれは、殺意
「じゃぁお嬢ちゃん、決着、つけようか」
言った直後の刹那の跳躍は、無駄の消費による物ではない
だがしかし、ほぼ見えない程の瞬発力を目の当たりにするであろう少女の目の前には髭面の姿
斜めに態勢を入れ、左足を軸として回転の捻りをつけて右手のバックハンドにて懐刀を振りかざす
勢いは尋常ではない。髭面が今まで隠してきた物──それは無駄のない行動
533
:
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2013/03/18(月) 23:50:23 ID:xV.UnNiI0
>>532
向かってくる髭面を見てクララは立ちながら両手で口を覆う。
その期待の眼差しをまっすぐに髭面に向けて両腕を刃物に変える。
「素敵なステップね。」
髭面が崩した天井からは月光のスポットライト。
月に照らされて戦場の紳士に迷宮の少女はエスコートされるように舞う。
そう人間ならば無駄な動きになる行動がクララにとっては違う意味を持つ。
脚が腕に足が手に手が刃になり、回りこむような髭面の背面から首を狙う。
534
:
髭面
◆o9r4YJ5QH6
:2013/03/19(火) 00:06:56 ID:LOm1.ahA0
>>533
視界に入るものを限定して行動するのではなく、全ての感覚の情報を元に行動する事によって、微々たる変化も逃すことはない
このようなことは器官の疲労を倍加させ、更に使用していない部分も多くなり無駄ができてしまう
この無駄を使用して戦う事も出来るのだが、髭面が取った戦法は使用する感覚の限定を高速で切り替えるということ
無駄が減り、更には疲労も減少する一手となる。つまり髭面は自らの能力を捨てた
「……ッ!」
一回転する時に垣間見えた──否、見えなくとも風が動く感覚で判断する──刀を跳ね返す為にともう一つ回転を行って、刀の腹を蹴った身体の一部となっている刀を蹴ったとすれば、相手の軸もずれるであろう
蹴った後に、刀が自分に当たらないことを前提として少女の首を、右のバックハンドで通り過ぎざまに切ることを試みた
まだ攻撃を終える気はない、連続した攻撃で相手に変化の休息を与えない
もし首を切ったとするならば、髭面は先ほどの休息の無駄を使用して周囲の瓦礫を少女に向かって一斉に放擲する
これで全ての無駄は出し尽くした。今の髭面は、至純の玲瓏だ
535
:
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2013/03/19(火) 00:22:33 ID:muOo.3tE0
>>534
他方のクララは相手の状況を想像できるほど成長していない。
だが所謂そういう生き物なので反応は早い、そして実際に周囲を見られる。
「クスクス…弱くなっている…。」
少しずつ少しずつ相手の戦力を削り取っていく。
これは戦術でも戦法でもなく彼女のゴリ押しの結果だ。
単純に人間より強い。
異能が無ければ彼女を駆除する事はほぼ不可能だろう。
死角に髭面が入ると目を作る。その目で髭面を補足し…、
その目に瓦礫のうちの礫を喰らい悲鳴を上げる。
目を作るという事はそこに神経を密集させるという事なのだから、触れられるだけでも痛む。
「きゃあああぁぁぁあ!!」咄嗟にうずくまり、身を守るために無数の刺を体表から生えさせた。
536
:
髭面
◆o9r4YJ5QH6
:2013/03/19(火) 00:42:48 ID:LOm1.ahA0
>>535
全ての攻撃が通じたと判断した瞬間から、髭面は蹴りを何度も叩きつける準備を終えていた
人外の反応速度は決して人間に越えられるものでは無い
ならばどうすればいいか──常に先を急がないければならない
将棋を行う棋士は相手が読む何歩先を上回る事によって勝利を得る
それを自分の経験に物を言わせて連続することによって行われた予測は必死に値する
髭面は、ただ単に運が良かっただけなのかもしれない
「WeinenWeinenWeinen……!undWeinen!undWeinen!」
泣け泣け泣け……そして泣け、そして泣け、そして泣け……髭面は穿つ瓦礫を押すように蹴り続けるだろう
相手を踏みにじるような格好で──突き出でる棘が掠ろうとも、今更痛いとは思わない
棘ごと瓦礫で押し通してしまえばいいのだ
ごり押しにはごり押し、もう終わりが見えてもいい頃合いだ
「Alles kral? 」
とどめの一撃と言ったところか、血塗れの足を押し通そうするが、少女は抵抗の意を見せるのか
537
:
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2013/03/19(火) 01:07:50 ID:muOo.3tE0
>>536
感覚器官を構成する暇もない追い打ちに対抗できる怪物はいない。
そこから続く執拗な攻撃。ならば身体変形による防御は不可能。
それが出来ないならばクララに勝ち目はない。
「ありがとうおじ様。わたくしおじ様から色々学ばせて頂きました。
返し技をお勉強しなくちゃ…がふぁ!」
髭面に踏まれて吐血する。
「わたくしの負けです。だからお礼におじ様に一つ教えてあげます。
わたしは一人で何体もの怪物の攻撃も模倣できますが、
そんな怪物はこちらの世界にもそうそういないでしょう?
でも相手が数匹いればこうなるのです。」
いつの間にか釜の様な爪が髭面の首を挟み切るように待機している。
「化物退治に人間の常識は通らないのですわ。
人間という怪物は自分を過小評価しているのかしら。
持てる力を使いきらずに他の怪物に狩られる変な怪物なのです。」
そう言いながら微笑むと髭面の首を挟んでいた刃、爪は脱力して地に落ちた。
ノックアウト。止めを刺すのもありだが、今の勝者は髭面だった。
538
:
髭面
◆o9r4YJ5QH6
:2013/03/19(火) 01:23:10 ID:LOm1.ahA0
>>537
シニフィなら十字を切っている所だが、髭面は神を信じていない
だがしかし、目の前の人外を見る限りでは悪魔という存在を認めざるを得ないのでは無いか
髭面は自嘲の笑みを浮かべ、懐刀を二重のベルトに突き刺すと、懐から煙草を取り出して口に咥える
大きく鼻から息を吸うと、気づけば耳の辺りに刃が突きつけられていた
油断は大敵だな、と思いながらも回避しないのは次に少女が倒れることを知っていたからだ
化物を侮ってはいけない──か
「……ありがとさん、次から気をつけるよ」
少女が倒れることを確認した後、髭面は少女を俯瞰して、しゃがみ込んだ
足が痛むのを堪えて、逆に十字を切る
次あった時は全力で行かしてもらう、と。その前に人外に対してもう少し技を練らねば
久しぶりに勉強でもしようかと、月を仰いでそう思うのであった
/長い期間、ありがとうござうました!!何かすっげぇごり押しな感じしましたけど気のせいです!あーもう考えるの面倒くせぇ!(億泰)
539
:
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2013/03/19(火) 01:28:00 ID:muOo.3tE0
>>538
「ねえ、わたしおじ様が好きよ。」
本気なのかからかいなのか。
そんな言葉を残して模擬戦場の屋上から跳躍して去っていった。
月を見上げている髭面からみればそれは月に消える怪物でなくもっと別の何かだった。
// こちらこそ、面白い上に濃密な模擬戦をありがとうございました。
540
:
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
:2013/03/25(月) 20:05:32 ID:GPo0u6CY0
月明かりを遮る針葉樹の木陰。
そこに厳つい顔をした大男が丸太のような腕を組み胡座をかいて座っていた。
「そろそろ来るか…。」
気乗りはしない。喧嘩に勝ち負けはつきものだし勝算があるのはありがたい。
が、今日は勝ちに来たという気持ちになれない。
相手を見くびっているだけかも知れないが、
戦って勝つというより襲って潰すような予感。
/ それではよろしくお願いします。
541
:
しんら
:2013/03/25(月) 20:34:40 ID:i6Z190Bw0
>>540
不思議な気分であった。 何処からか...無限に力が湧いてくるような感覚も
生命維持のためでなく..純粋な闘争を求めて獲物を探索する気分も…
きっとこれは夢なのだ。力をもとめたゆえに夢を見ているのだ。闘争のなんたるかを知るための…
「みつけた...よろしくね。おにいさん」
そんな夢の中で少年はエモノを見つける
体の底から溢でて滾る力に困惑と喜の思いを馳せて
その背より一対の 幾重にも分岐した枯れ枝を思わせる翼を羽ばたかせ
男に、微笑んで見せた
542
:
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
:2013/03/25(月) 20:39:58 ID:GPo0u6CY0
>>541
「ここに来てしまったからには仕方ねえ。」
穏やかそうな相手だ。
闘争には似つかわしくないというのが鬼塚のシンラに対する印象。
しかしここに来た、という事が意味するのはやはり敵なのだろう。
「ゴングはなしだ。インターバルもない。これはスポーツじゃない。
わかっているな?」
ゆっくりのっそり立ち上がり、力強い足取りでまっすぐ歩いて近づいてくる。
戦いはもう始まっている。
543
:
しんら
:2013/03/25(月) 20:52:58 ID:i6Z190Bw0
>>542
自分よりも強そうだ…なんて、シンラはどこか夢見心地に考える
まぁ、夢なのだから 自分の中の『強そう』なイメージの象徴なのだろうと
だが恐れてはいけない…恐怖した瞬間、自分の負けは決まってしまうのだから
シンラは男の言葉にゆっくりと相槌を打つと その場で両手を合わせ祈る様な体制にはいる
瞳を閉じて…命の流れを感じ相手の動きを読み…穿つのだ。その命の源流…生物の急所を。
「他人の物まねでも、案外つよいとおもうんだよね…しんじゃったら、ごめんね…? 」
開かれた翼から無数の枝が伸び男の命を穿とうと、放たれる…
回避を行えど追尾する. 命を持つものを無差別に狙う 無慈悲な翼 破壊の翼が
544
:
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
:2013/03/25(月) 21:00:52 ID:GPo0u6CY0
>>543
「フッ…試してみないとわからないさ。」
どの程度の威力があるのか?どの程度頑丈なのか?
その翼と持ち主についてはそこが気になるところだ。
鬼塚は身体強化、生来の怪力に加えてのデタラメな腕力で、
一本の杉を「?開戦乃打撃(ファーストインパクト)ッ!!」へし折り小脇に抱えた。
樹齢の高そうな杉を振り回しシンラごと迫り来る翼を横殴りに薙ぎ払おうとする。
545
:
しんら
:2013/03/25(月) 21:18:16 ID:i6Z190Bw0
>>544
無数に分岐した枝は 男の豪腕により薙がれた樹木と衝突 次いで拮抗 転じて敗北
押し切ろうと更なる増殖を試みるも 支えの弱い翼では、男の豪腕など止められず...
輝く粒子を散らしながら崩壊する翼。 しかし、勢いを殺すことには成功し後方へと跳躍
翼は失ったが、男と自分、互いに傷は無い。 やれる まだ勝機はある。
何故なら翼の支えが弱いのならば、自分も男のように豪腕をもてばいいのだから
(夢の中じゃなきゃこわくてできないけど…感覚だけでもつかめれば…)
自身の左腕を拒絶の力へと変換…巨大な爪と、長く大きな腕…華奢な少年に聊か似つかわしくないが、問題は無い。
自分の生み出した力の産物は、自在に操れるのだから。
「ぼくも、いくよ…!
いっせのーの…しんらいんぱくとーーー!! 」
少年は 巨大な左腕を豪快に薙ぐ。恐ろしい豪腕を魅せた男のように
力の象徴である男のように。高い硬度を持った巨大な爪を 力任せに、ただ強く
546
:
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
:2013/03/25(月) 21:38:53 ID:GPo0u6CY0
>>545
「うおぉお?!」
杉の大木は爪に砕かれ、
鬼塚の逞しく太い巨躯が横くの字に曲がり一瞬足が浮く。
「これがこいつの能力の片鱗か…。」
再び足が地につくと、それでも勢いは残っており
地面を削りながら「ふん!」両脚に力を込め止まる。
面白くなってきた。
そうだ、シンラを待っていた時にシンラから感じ取れなかった物が今はある。
緊張感だ。目の前の穏やかそうな少年の顔は相変わらずだが凄みが出た。
「お前…やるじゃねぇか。
弱っちそうなのが来そうでさっきまではこの喧嘩に乗り気じゃなかったぜ。
だが今はお前を認めよう。なあ、お前、パーじゃなくてグーは作れるか?
さっきお前がやったのは引っ掻きだ。切れ味はある。強い。が、パーは軽い。
本当に重くて強いのはグー。グー、チョキ、パーのグー。拳骨だ!!」
そして開戦乃打撃と同じ構えで次はシンラを向く。
「これはできるか?耐えられたら、次はお前が俺にやってみろ。」
助走の勢いを乗せた真っ直ぐな右ストレート、2つ目の打撃。
「追撃乃打撃(セカンドインパクト)ッ!!」
避けるのが賢い、杉の一薙ぎで吹き飛ばされた時までの
シンラが受ければ正面から入って背骨に到達しかねない。
これを受けて立てれば、もうそれは動物ではない。
547
:
しんら
:2013/03/25(月) 22:02:38 ID:i6Z190Bw0
>>546
「えへへ…おかしいなぁ…ぼくのゆめなのに、ぼくの知らないことを教えてくれるなんて。
でも、ぼくの夢だからかな。 とっても強い敵なのに、お友達になりたいと思うのも…」
杉を粉砕し、慣性により振切られた左腕を地面へと抉り込ませ、力強く…大地にしがみつくように拳骨を作り上げ
全身を構成する生命力の密度を上昇させ…全身を拒絶エネルギーへと変換し、肉体の鎧を作り上げ…
─────受ける… 受け止める 進撃の一撃を 命の重みを持って 受け止める
次いで、シンラのカラダに未知の衝撃が奔る。 感じた事の無い圧力…圧倒的な破壊の力
されど受け止める…そう意気込み、爪と両脚に力を込めて、耐えようとするも…
(無理だっ…! 強過ぎる…! とってもつよいよ…このひと)
数秒の間を持って、少年は弾け飛ぶ。
拳の破壊力と数メートルの飛翔の応酬、着地時の衝撃、左腕と衝撃を緩和した拒絶の力が無ければ、今頃は粉微塵であったか…
などと脳裏に過ぎる恐怖を払い除け、地に伏したまま…深呼吸…
周囲から、有象無象を問わずに喰らう…森に点在するあらゆる生命を、喰らい癒しに掛かる
追撃を与えるならば、今のうちだろう
548
:
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
:2013/03/25(月) 22:19:23 ID:GPo0u6CY0
>>547
しかし待つ。喧嘩の準備はまだ整っていない。
「足腰が弱い。腰も背中も弱い。肩が中途半端。強くできるのは腕だけか?
身体の一部だけを強くしても、どこか身体の弱い部分に負荷が集中する。
そうなると今みたいに必要以上に吹っ飛ぶ事になる。
そして時には自分の攻撃の衝撃で自分の身体を壊すことにもなる。
硬いものを殴ったら拳を怪我するだろう?あんな感じだ。
それから、これは夢じゃないぜ。かといって現実でもないがな。
説明は面倒だから端折るがここで起こっている事は現実の切れ端だ。」
それにしても木のエレメントの様子がおかしい。
精霊の気配が弱くなってきている。(まさかな。)
鬼塚はシンラの能力、いや生態か。何かに気付きはじめる。
鬼塚は立ってシンラが回復するのを待つ。
「次はお前の番だ。打ってこい。」
549
:
しんら
:2013/03/25(月) 22:56:23 ID:i6Z190Bw0
>>548
「えへ、えへへ…むだな食事は好きじゃないんだけどな…
夢の世界だから…大丈夫だと思ったんだけどな…
ふふ…でも、いっか。 きっとこれはむだじゃない…
だってこんなに楽しいんだから…もっと、もっと楽しくなりたいな」
現実の切れ端 夢では無い 理解が及ばない ならば何故此処に来たときから、こんなにも力が溢れてくるのだろうか
自分の中に満ちていた可能性が一気に開放されたかのようなこの力は、いったい何処から来たのだろうか
シンラはカラだを癒しながら夢想し…やがて考えるのを止めた
「うん。やっぱり無駄じゃない。ここが現実なら 力を使いこなせるようになったなら
きっと明日からのぼくは…とっても強くなれるんだから。こんなの 言い訳かもしれないけど
ずるさだって…強さなんだよね? おねーさん」
誰に聞かせるでもなく囁く言葉。 それは喰らわれた命への贖罪か。
はたまた力を求める怪物の咆哮か…小さな小さな怪物の 精一杯の咆哮なのか
いずれにせよ 怪物は立ち上がる。 立ち上がり全身を 本物の怪物へと、変貌させてゆく…
(えへへ…ちょっとだけまねするよ クララ
キミがいつもみせてくれる…ビルとビルの跳躍…あの脚力があればきっと…
おねーさんも…あのでっかくなるわざ…少しだけ真似てみるね…
それと…みとめたくないけど強かった警察官…歪な体でもきっと…大きなささえガあれば)
その両脚と左腕煮に拒絶の力を収束し、思い切り地面を蹴り、殴り 地面と足裏、拳煮に発生する膨大な反発力が、シンラの速度に変換され結果高速での肉迫を果たし
右腕に纏うように大量の生命力を発生させ、装甲のように操り 硬く握り締める
肉体を直接変換させたときよりも聊か制度は落ちるが、それでも変えがたき意味が、装甲化にはあったのだ
装甲の肘部分より放つ拒絶エネルギーの噴出、、、その力により拳は 更なる重みをます
以上の明らかな素人フォームを支えるのが翼。 空気を拒絶し微弱な浮力を発生させ、肉体のバランサーとしての役割を果たす
「いろんなところを補強したんだから…! とってもつよいよ…!
いっせーのーのー! すーぱーしんらいんぱくとーーーーーーーー!」
相手の言葉 浅すぎる経験 慣れない戦闘により産まれた興奮
それらの不安定すぎる要素が産み出した思いつきの一撃
されど、全力を出し切った怪物の一撃
果たして どうなるか
550
:
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
:2013/03/25(月) 23:26:03 ID:GPo0u6CY0
>>549
見て思った。これはヤバイ打撃だと。
受ければただでは済まない。気迫だけでわかる。
「だが、一撃を受けるという約束がある。」
腰を落とし、身を屈め、腕を腰に構えて胸の真ん中でその突きを受け止める。
そのままのシンラの突進力で背後に引きずって行かれ胸から乾いた音が鳴る。
この激痛、骨折しているに違いない。しかも場所は…胸骨?!
人間同士の殴り合いではまず折れない、先に弱い肋骨を持っていかれるからだ。
衝撃で内蔵もやられたか吐血する。しかし鬼塚は倒れない。
この距離ならばまだもう一発打てる。そして打った後は喧嘩から闘争へ…。
シンラの押し切りが終わると腰に構えた両拳が同時に堅く重ねられ前に突き出される。
「惨劇乃打撃(サードインパクト)ッ!!」
諸手で放たれる第三のパンチ。最後のパンチを出す前にもう鬼塚の弾は尽きた。
尽きたが、サードインパクトに耐えられるならばそれはかなりの化物だという事になる。
551
:
しんら
:2013/03/25(月) 23:43:33 ID:i6Z190Bw0
>>550
装甲伝えに何かの砕けるような音が響く…決して愉快な音でなく決して心地よい感触でもありはしない
ただ、拳に宿る 不快感 されどそれを塗り潰すほどに 心を支配する快楽は 怪物の持ち合わせた 闘争への欲求から来た悦びであろうか
シンラ・アマツキは あちらこちらで人畜無害との賜われた怪物が はじめて闘争への悦びを感じた瞬間であり、また────
(あ…でも、また、まけか…
ちぇっ… くやしいなぁ。 負けるって、こんなにくやしいものだっけ・・・)
俗に言う カウンターパンチ…というものなのだろうか
シンラの一撃に合わせるように放たれたその一撃は
男の胸骨をへし折りなお余りある速度も過剰して、逃げ場の無い恐ろしい一撃となり、少年の意識をかりにきた・・・
ここで、もし癒しの力を使えば、経つこともできたのだろうが…
そんなずるさは 強さとは違う気がして 少年は 沈むのだった
552
:
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
:2013/03/25(月) 23:52:16 ID:GPo0u6CY0
>>551
ゆらゆらと揺れて膝をつく。
自分の魔道具に手をかけるが倒れるシンラを見て使用する必要は無いと判断した。
「良いパンチだったぜ。良い喧嘩だった。そう思う…ぜ。ゲフォッ!ゲホゲホ!」
ゆっくり笑う膝で身体を支えシンラに近づいてその肩に大きな手を乗せた。
「大した男だよ、お前はな。」
侮っていた。「ごめんな…。」
それが目の前の少年には失礼な気がしてつぶやいた。
553
:
しんら
:2013/03/26(火) 00:15:31 ID:As7gxfvs0
>>552
「えへ、えへへ…ツギはまけないんだからね…
約束だよおにいさん…またあおうね…?
またあって、たのしくたたかおう、ね」
男の大きな手の中に溶け込むように
シンラは眼を閉じ 眠りの中に落ちてゆく
幾度目かの敗北。 されどここまで悔しいのは初めてだった。
ゆえに 明日からもまた シンラは 少年は 強くなれるのだ
「おやすみ、つぎは げんじつで…」
なんて、最後までここの存在を信じずに
少年は夢のなかで 眠ってしまった…
554
:
鬼塚詩音(リーゼントの大男)身体強化と変質
:2013/03/26(火) 00:18:08 ID:d//cmFpQ0
>>553
「フフッ、いいぜ。
どこででもかかってきな」
そのまま緊張のタガが外れ、鬼塚詩音もこの空間から眠りながら消えていった。
// お相手ありがとうございました。
555
:
しんら
:2013/03/26(火) 00:19:57 ID:As7gxfvs0
>>554
からみありおつでしたー!
556
:
クララ(ブロンド美少女)ミミック
:2013/08/24(土) 22:35:42 ID:PR.Ihy7c0
【約束の日】
公園のブランコで少女は揺り椅子を揺らしている。
「最低ね、レディを待たせるなんて。
今日は来ないのかしら…お食事達は。」
ブロンドの髪に紫の瞳。幼い少女は待ちわびていた。
こんな都会の中でも星空がよく見える時間にこんな子供がここにいていいのか。
そこは突っ込んではいけない。
「ああ、お空のお星様が綺麗…。」
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