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('A`)怪人のようです
668
:
同志名無しさん
:2014/12/08(月) 17:58:48 ID:XXIQ8aY2O
('A`)「イブちゃんをですね?こう、真ん中当たりで開いて」
('A`)「怒張をば、パクリんちょと挟む……」
('A`)「多めのファブリーズで充分に湿らせ、ヒダヒダになったページは」
('A`)「かなーり薄くて、柔らかく、いい感じに怒張にまとわりついてきます」
('A`)「ゴムバンドでイブちゃんを怒張ごとキツキツにくくりつけたならば」
(*'A`)「これは、そう」
(*'A`)「聖なる交わり」
(*'A`)「セックスです」
669
:
同志名無しさん
:2014/12/08(月) 18:10:26 ID:XXIQ8aY2O
('A`)「いや、ちょっと待ってくださいよ……」
(;゚A゚)ズガーン「圧倒的閃き……っ!」
('A`)「俺は一端ピストンを停止。ページを新たに開き直し、そして」
(*'A`)「あったぞ……こんなところに攻略の糸口が!」
('A`)「聖書における最大級の謎……その答えが、今!見つかったのです!」
('A`)「俺の、ちんぽによって!」
670
:
同志名無しさん
:2014/12/08(月) 18:19:02 ID:XXIQ8aY2O
('A`)「皆さんはキリストをご存知ですね?」
('A`)「あれ、馬小屋にて母親のマリアが処女のままに身籠り、そして生まれた」
('A`)「神の子、なんて言われてるアイツです」
('A`)「その生誕の謎、俺が解きました」
('A`)「アイツ……」
(*゚A゚)「俺の子ですからあああああああああ!!」
(*゚A゚)「マリアのページにぶちまけてやりましたからああああああああああああ!!!」
(*゚A゚)「一発ッ!妊娠ッ!」
(*゚A゚)「ザマアアアアアアアアアアア!!!」
671
:
同志名無しさん
:2014/12/08(月) 18:33:46 ID:XXIQ8aY2O
('A`)「イブちゃんの重さが結構堪えて、ちんぽがシビレてます」
('A`)「多分、これは」
('A`)「悪性をもって生まれた我々人間への」
('A`)「ヤハ……神の罰なのかも知れません。きっとそうです」
('A`)「でも、人に生まれもった悪性がなければ」
('A`)「キリストもまた、生まれる必要も、必然もなかったのです」
('A`)「だが、もちろん俺は悪に開き直りはしません。忌むべきと理解します」
('A`)「全ては神の、思し召し……」
('A`)「なのです」
672
:
同志名無しさん
:2014/12/08(月) 18:41:43 ID:XXIQ8aY2O
('A`)「思えば聖書を読むと眠くなる……という現象も」
('A`)「我々人間が、聖なる生き物に程遠い、謂わば悪であるがために」
('A`)「聖書の聖なるオーラを受け入れることができず、結果、眠りこけてしまう……と」
('A`)「こういうことだったのです」
('A`)「そうだったのか」
('A`)「そうだったのか」
673
:
同志名無しさん
:2014/12/08(月) 18:47:25 ID:XXIQ8aY2O
('A`)「今やふにゃふにゃにふやけ、数ページが精液で穢れたイブちゃんですが」
('A`)「彼女には最後の仕事をしてもらってます」
('A`)「その聖なる魔力で、俺を眠らせるため」
('A`)「その屍を……俺の枕として」
('A`)「彼女の逝く来世に、幸多からんことを……」
('A`)「灰は、灰に」
('A`)「塵は、塵に……」
674
:
同志名無しさん
:2014/12/08(月) 18:48:45 ID:XXIQ8aY2O
(-A-)人「……」
('A`)人「ザーメンwwwwwww」
675
:
同志名無しさん
:2014/12/08(月) 18:51:34 ID:XXIQ8aY2O
('A`)が聖書にあらゆるアプローチを試みるようです……の1
(*'A`)なんと!人間は聖書に触れるとシビレちゃうようです!
終
死亡者・1
676
:
同志名無しさん
:2014/12/08(月) 19:17:47 ID:XXIQ8aY2O
('A`)怪人のようです廃墟
('A`)が聖書にあらゆるアプローチを試みるようです……の2
('A`)バベルの塔でTRPGのようです
677
:
同志名無しさん
:2014/12/08(月) 19:28:31 ID:XXIQ8aY2O
('A`)「♪砂の〜嵐にぃ〜」
('A`)「♪隠さ〜れたァ〜」
('A`)「♪ファビるの塔に棲んでいるゥ〜」
('A`)「♪言葉が通じない〜」
('A`)「♪ファビる〜二世〜」
(*'A`)「はいどーも。俺です」
(*'A`)「今日はちょっと、古代バビロニアに来ています」
(*'A`)「バベルの塔の建設で人がごった返すこの場所で」
(*'A`)「友人らと楽しくテーブルトークRPGをやっちゃおうと」
(*'A`)「まぁそういう次第ですわwwww」
678
:
同志名無しさん
:2014/12/08(月) 19:34:35 ID:XXIQ8aY2O
('A`)「この塔、もうじき天界まで届く程の高さになるってんで」
('A`)「その記念にね?「ドルアーガの塔TRPG」のゲームコンベンションがありましてですね」
('A`)「世界的にも有名なテーブルトークゲームマスターの俺が」
('A`)「20面ダイス持参で馳せ参じたわけなんすよwww」
('A`)「さて、友人のブーン達はもう来てるはずだけど……どこだろな〜っと!」
679
:
同志名無しさん
:2014/12/08(月) 19:47:18 ID:XXIQ8aY2O
塔建設現場入り口
(;'e')「た、助けてくんろ〜」
塔から逃げ出してきた、兵士風の男
ドクオにしがみつき、青い顔で息を切らせている
(;'A`)「なんすか?あんた兵隊さんすか?」
(;'e')「こ、言葉が、通じる……のか?」
(;'A`)「え?はあ。まあ。状況がよく分かりませんがね?」
男はドクオの腰に提げていた水筒を、半ば強引に奪い取り
喉を鳴らしながらそれを空にする
(;'e')「塔の中で、恐ろしい事が起きたんだ……」
680
:
同志名無しさん
:2014/12/08(月) 22:01:23 ID:XXIQ8aY2O
バベルの塔……
それは神の住む天界へ到達しようという愚かな望み
人の傲慢が形をとったもの
あるいは人間そのものの姿……と言えるだろうか
神はそんな人間の傲慢に怒り、悲しみ
ついにひとつの罰を与えた
**あなたがたから言葉を取り上げましょう**
**人々が塔の建設に協力しあうことが出来ぬように**
一つだった言語は万に別れ、それにより意思の疎通が出来なくなった人々は
もはや力を合わせて塔を建造することはおろか
お互いを信じあうことすらできなくなったのだ
という
それだけならば、良かった
681
:
同志名無しさん
:2014/12/08(月) 22:18:28 ID:XXIQ8aY2O
(;'A`)「何だって?言葉が通じない?嘘でしょ?なんだよそれ?」
(;'e')「いやあ、まだ驚くところじゃねえ」
兵士風の男は話を続け、ドクオを更に驚かせる
(;'e')「お互いを信じられなくなった人々の心が、悪魔を呼んだのさ」
(;'A`)「悪……魔?」
(;'e')「悪魔は、人々の心弱さにつけ込んで、恐ろしい呪いをかけた……」
ドクオは急に素に戻る。何だかどっかで聞いたぞ?その話
('A`)「兵隊さん。ちょっと待ってくださいよ」
(;'e')「な、なんだよ」
('A`)「呪いにより憎しみ合う様にまでなった人間は、いつしか牙が生え、ツノを生やし……そして」
('A`)「化け物の姿に変貌した……とかそんな感じっすか?」
(;'e')「し、知っていたのか!」
(;'e')「塔の中は今、魔物だらけになってる!俺は命からがら逃げ出せたが……」
682
:
同志名無しさん
:2014/12/08(月) 22:27:42 ID:XXIQ8aY2O
('A`)「呪いをかけた悪魔の名前は、ドルアーガ?」
('A`)「9本の腕と絶大な魔力を持った怪物?」
('A`)「で、塔の中の人を救うために、一人の巫女が潜入したが戻らない?とか?」
(;'e')「その通り!お前、よそ者みたいなのにやけに詳しいな?」
('A`)「それ、俺が今回TRPGのセッションで使おうとしていたシナリオだから」
(;'e')「は?」
('A`)「いや、だから、俺が作ってきたシナリオそのまんまなの……その話」
683
:
同志名無しさん
:2014/12/08(月) 22:42:55 ID:XXIQ8aY2O
と、いうわけで
('A`)「俺は今、塔の近くにテントを張り」
Φ('A`)「その中でシナリオを調整している最中ですwww」
Φ('A`)「化け物になった友人のブーン達を人間に戻すには……塔の3階に隠されたクリスタルロッドが必要……っと」
Φ('A`)「えと、あとは、ドルアーガは俺の攻撃に弱いってことにして」
Φ('A`)「それから、とらわれの巫女は俺の熱い口付けにより、石化の呪いが解け……る。と」
つまり、塔の中が俺の書いたシナリオ通りになってるのなら
俺が書き直せばいい
そういうことだろう?
Φ('A`)「人は俺をこう呼ぶ……」
Φ('A`)「黄金の騎士、ドクガメッシュと」
684
:
同志名無しさん
:2014/12/08(月) 22:52:37 ID:XXIQ8aY2O
まてよ?
俺がドルアーガ以下の魔物達を操って、バベルの塔を完成させる……
というのは、どうだろうね?
685
:
同志名無しさん
:2014/12/08(月) 22:54:06 ID:XXIQ8aY2O
('A`)が聖書にあらゆるアプローチを試みるようです……の2
('A`)バベルの塔でTRPGのようです
終
死亡者・1
686
:
同志名無しさん
:2014/12/08(月) 23:01:07 ID:CbnZXwyI0
やりてえええ
687
:
同志名無しさん
:2014/12/08(月) 23:01:28 ID:XXIQ8aY2O
('A`)怪人のようです廃墟
('A`)が聖書にあらゆるアプローチを試みるようです……の3
('A`)ノアの方舟のようです
688
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 02:57:05 ID:MzDN2cJYO
('A`)「うーむ。色んな動物が集まったなぁ」
ドクオは、神のいう通り
沢山の生き物を一種類ずつ方舟に乗せ
来る災害に備えた
689
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 03:00:54 ID:MzDN2cJYO
('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)
('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)
('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)
('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)
('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)
('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)
('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)
('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)
('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)
('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)
690
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 03:10:38 ID:MzDN2cJYO
しかし、集まった全ての種がオスだった
それぞれの種のメスは、「方舟に乗るオスとつがいになるくらいなら死を望む」と
喜んで大洪水に呑まれていった
('A`)「死んだ方がマシ。って言われたなー……」
('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)「……」
('A`)「どう、しよう、な?」
('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)「……」
('A`)「……」
('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)「……」
691
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 03:20:47 ID:MzDN2cJYO
神「じゃあ方舟に乗る動物は種族毎にペア作って〜」
(;'A`)「クーニャン……ハコビュニュエ……ノラナイ?……フヒッ、フヒヒ」
川 ゚ -゚)「断る」
川 ゚ -゚)「私は誇りを持って死ぬ」
('A`)「鬱だ」
('A`)「死のう」
('A`)('A`)('A`)('A`)('A`)「……」
692
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 03:26:24 ID:MzDN2cJYO
( A )
( A )( A )( A )( A )( A
自殺は神の教えに反している
なので
死後、全ての生き物が地獄へ行った
693
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 03:28:13 ID:MzDN2cJYO
('A`)が聖書にあらゆるアプローチを試みるようです……の3
('A`)ノアの方舟のようです
終
死亡者 全生命体
694
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 03:39:01 ID:MzDN2cJYO
('A`)怪人のようです廃墟
('A`)が聖書にあらゆるアプローチを試みるようです……の4
('A`)お前それモーゼ達の前でも同じ事言えんの?のようです
695
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 03:46:00 ID:MzDN2cJYO
('A`)「やいキリストwwwお前ら腹が減ってんだろ?」
('A`)「お前らが神への信仰を捨て、この悪魔ドクオ様を崇めるならば」
('A`)「飢えで苦しむ事のない程のパンと、平穏な暮らしを与えようではないかwww」
しかしキリストは毅然とした態度で言った
「悪魔よ、行け」
「人はパンのみにて生きるにあらず」
「悪魔よ、行け」
696
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 03:53:05 ID:MzDN2cJYO
キリストは悪魔に向かって5レベルクレリック呪文「ディスペルイビル」を二度も唱えた
やむを得ず、ドクオという名の悪魔は呪文回避判定の為にダイスを振ったが
セービングスローは失敗
退散を余儀なくされた
捨て台詞はこうだ
697
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 04:00:54 ID:MzDN2cJYO
('A`)「古の昔、神はさまよえるモーゼら難民にパンと苦難しか与えなかったんだぞ?」
ドクオの言うことに嘘はない
飢餓にあえぐ難民の為に、神がモーゼに与えた力は
「マナ」と呼ばれる全く日保ちしないパンを作り、岩を割って水を湧かせる魔法
クレリック4レベル呪文「クリエイトフード&ウォーター」
のみである
698
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 04:06:26 ID:MzDN2cJYO
('A`)「真に慈悲深いのは、神か、それとも俺か……分からぬではあるまいに」
キリスト「悪魔よ、去れ」
だめ押しの「ディスペルイビル」をかけられては
悪魔ドクオはたまらず退散したが
幾人かのキリスト儲の中には
腹を空かせたユダもいた
699
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 04:15:17 ID:MzDN2cJYO
キリストはゴルゴダの丘で処刑されたという
今回の話だけを見ても、決して
キリストは「謂れなき罪によって磔にされた」とは言えないと
俺は思うのである
('A`)「飢えは清濁のみにて諭すものにあらず」
('A`)「だな」
700
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 04:19:43 ID:MzDN2cJYO
('A`)が聖書にあらゆるアプローチを試みるようです……の4
('A`)お前それモーゼ達の前でも同じ事言えんの?のようです
終
死亡者・1(後に復活)
701
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 04:29:13 ID:MzDN2cJYO
('A`)怪人のようです廃墟
('A`)が聖書にあらゆるアプローチを試みるようです……の5
('A`)ギャンブルスカベンジャー外伝のようです
702
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 04:38:35 ID:MzDN2cJYO
裏路地にて
( ∀-キ)ノシ「よう。懐かしいシケ面じゃねえかい」
('A`)「3年ぶり、ですかね……」
( ∀゚キ)「おめぇ、ヤサはこの辺りなのかい?」
('A`)「ええ」
昔変わらぬチンピラぶりの運転手
( ∀゚キ)「ならよ?ちょっくら食い扶持を稼がせてくんな?」
('A`)「……博奕が打てる場所を探す必要は、ねえっすよ?」
( ∀-キ)ククク「そうか。おめぇは……そうだったなァ。キシシ」
そして、昔変わらぬジャンキーぶりのドクオだ
703
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 04:48:34 ID:MzDN2cJYO
('A`)「俺の手持ちはおよそ10万。運転手さんの懐は聞かないでおきます」
( ∀゚キ;)「20円だよ」
(;'A`)「20円?20万じゃなくて20円っすか?」
( ∀゚キ;)「ああ。最近はうまい棒しか食ってねえ……」
(;'A`)「運転手さんに、有り金全部を賭ける勝負をふっかけようと思ったけど……」
(;'A`)「さすがに20円ってのは……」
( ∀゚キ;)「面目ねえ……だがマジなんだ」
(;'A`)「荒稼ぎしたはずでしょう?ギャンブルバスで」
( ∀^キ*)「ん?ああ、あんなちんけな稼ぎは3日でパアよ」
(;'A`)「何千万が3日でパアっすか……どんな金の使い方したのやら」
704
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 04:56:53 ID:MzDN2cJYO
('A`)「……」
しかしだ
ドクオには運転手に借りがある
三年前の夜、運転手がドクオ達にバイクを譲らなければ
追っ手に向かって立ち塞がらなければ
今の明るい素直(あの子の名だ。ドクオがつけた)は無かっただろう
そして何より
ドクオは、どうしようもないクズの
('A`)「俺と、有り金全部で勝負しますか?」
ギャンブルジャンキーなのだった
705
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 05:11:45 ID:MzDN2cJYO
運転手は頭を掻く
( ∀-キ;)ゞ「いやぁ止めとけや?おめぇが勝っても20円だぜ?」
( ∀゚キ)「それによ?まだ俺は」
( ∀^キ)「おめぇにゃ負ける気がしねえんだよ。キシシ」
ギ
ギザ……
ギザギザ……
(#'A`)「……」
忘れていた感覚
ドクオもギャンブルバスツアーで磨かれていくうち、自信も実力もつき
無くなっていった感覚
ギザギザと心が刻まれるようなこの傷み
ギザギザギザギザギザギザギザ……
(#'A`)「やりましょうよ〜wwギャンブルをさ?」
いまだ格下に見られている怒りと
昔変わらぬ傲慢な運転手の態度への懐かしさからの笑いが同時に吹き出したならば
ドクオはもう、どうにも止まらない
ブレーキは踏まない
706
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 05:22:57 ID:MzDN2cJYO
( ∀-キ)「やれやれ。ぶっ壊れにも程があらあな?」
(#'A`)「るせえ!やるのか、やらねえのか!どっちだ!」
感情を剥き出しにし、いや剥き出しにされ
ドクオは吠える
( ∀゚キ)「まるでギャンブルの狂犬だなァ。だがよ?」
( ∀゚キ)「俺は噛みついてくる犬っころにゃあ、手加減しねえと決めてるんだ」
( ∀゚キ)「相手になってやらあ」
20円しか賭けられない男のセリフではないと思うが……
(#'A`)「勝負の方法を言って下さいよ」
( ∀゚キ)「仕方ねえ野郎だぜ。まったく。キシシ」
707
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 05:42:29 ID:MzDN2cJYO
( ∀゚キ)「さて、そんじゃー、どうするかね……」
辺りを見回しても、近くにはゴミ集積所があるばかり
しかし、そのゴミの山からはみ出しこぼれた一冊の本が運転手の目に止まった
ヒョイと拾い上げ、その本をパラパラとめくる
( ∀゚キ)「こいつぁ、聖書?だな」
( ∀゚キ)「ばちあたりだねぇ。生ゴミと一緒に捨てるなんざよ」
自分のばちあたり加減を棚にあげる運転手
( ∀゚キ)「ドクオ。この聖書で一丁、神頼みの勝負をやらかすかい?」
('A`)「聖書で?どんな博奕っすか?」
708
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 05:59:45 ID:MzDN2cJYO
説明
今回のギャンブルは「天国と地獄」と呼ばれ、古くから伝わっている博奕だ
内容は至ってシンプル
難しさはない
受け手(今回は運転手)が、好きなページにはっきりと丸印を書く
賭け手(ドクオ)はその丸印が記されたページの末尾の数字が
地獄(0〜4)か
天国(5〜9)かを予測して当てるという
ハイ&ローや、丁半に似た
五分五分のギャンブルである
↑( ∀゚キ*)「である!」
(;'A`)「得意気に地の文を指差さないでくださいよ……いいっすけどそれで」
709
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 06:17:02 ID:MzDN2cJYO
('A`)「その聖書、あらためさせてもらっても?」
( ∀-キ)「構わんぜ?」
ドクオに聖書を手渡す運転手
中ほどの数ぺージが破り取られ、全体的に水にでも濡れたようにふやけている
だからこそ捨てられたのだろうが……
ドクオから見て、違和感はその程度だ
('A`)「オーケー。じゃ、丸を書いてください」
聖書の他、胸ポケットからボールペンを抜き出し運転手に渡すドクオ
710
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 07:08:59 ID:MzDN2cJYO
読者諸兄は勿論理解していると思うが
当然これは、五分五分のギャンブルなんかではない
だが、あえて運転手の罠に踏み込むドクオに対して
お前らに何かしらの助言ができるか?
>>711
及び
>>712
の適切な指示がドクオの光明になる
アドバイスが多少曖昧でも、ドクオには理解、若しくは踏み台にできよう
なお
すでにいくつかの閃きがあり、その考えに従って勝負に出るつもりのドクオだが
残念ながらこのままではドクオは惨敗する
711
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 11:11:06 ID:qLIpEseE0
元運転手の書く印はドクオが決め、出来うる限り近い印を書くこと
ページ数の末尾が確認できなかった場合、印が複数のページに記されていた場合、の結果を明確にしておく
712
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 20:26:49 ID:HFvMVhLs0
この事物の体制に合わせて形作られるのをやめなさい
むしろ、思いを作り直すことによって自分を変革しなさい
713
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 22:31:42 ID:MzDN2cJYO
('A`)「あのう?運転手さん?」
( ∀゚キ)「どした?」
('A`)「印は丸じゃなくてもかまわないんすよね?」
( ∀-キ)「キシシ……いい所突いてくるねえ。じゃ、何がいいんだい?」
そう
記入する印が丸のままだとすると
例えばページ数表記が329だとしても、
329○のように、表記のすぐ後に丸印をつけた場合
末尾は9ではなく0だと言い張る屁理屈が使える
('A`)「うんこ描いてください。うんこ」
( ∀-キ;)「う、うんこ?ま、まあ、いいけどよ」
運転手は他にねえのかよと思いつつも、同意
しかし、要望はただでは通さない。通らないのが勝負の掟
( ∀゚キ)「おめぇの意見でルール変更するからには、こちらの要望も飲んでもらうぜ?」
流石にしたたかと言うべきか、悪どいと言うべきか
('A`)「聞きますよ」
714
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 22:46:46 ID:MzDN2cJYO
( ∀゚キ)ニヤリ「なあに。大した事じゃねえ」
不気味に笑う運転手。その笑顔に潜む悪意を読み取ろうとするドクオ
('A`)「騙しは勘弁すよ?」
しかし続いて出てくるのは、緊張感をそぐ運転手の言葉
( ∀゚キ;)「あいやー……実は俺、最近まともに食ってなくて滅茶苦茶腹減ってんだよ」
( ∀-キ;)「だから勝負が終わったら牛丼奢ってくれ。並み盛りでいい」
(*'A`)プッ「分かりましたよw食いに行きましょう!大盛りで」
とんでもないルールを追加されるかと緊張すれば
腹へったから牛丼食わせろなどと発言し脱力させ、軽く笑いを取る
運転手……これが素なのか、はたまた算盤ずくなのか
( ∀゚キ*)「おお!ありがてえ!」
715
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 23:02:28 ID:MzDN2cJYO
(*'A`)「うんこ印は、ページ数表記の上に一つ描いてください」
(*'A`)「何ページにも渡って描いたら、バチが当たります。勝負どころじゃなくなりますよwww」
ドクオは笑顔を作ったまま、しかし笑わずに
不自然にならぬよう隠しつつ自分の意見を通そうとする
運転手は見透かしているやらいないやら
( ∀-キ)「ページ数表記の上に、一つだけ……ね。いいぜ」
( ∀゚キ)「他にあるかい?うだうだしてねえで、さっさと牛丼食いに行きてえんだがな?」
716
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 23:23:36 ID:MzDN2cJYO
('A`)「ああwwそうっすねwwww」
ドクオは己の考え(
>>711
とほぼ同じ)を通し
それにより運転手の思惑を少しは殺いだつもりでいる
だがしかし、「イカサマをさせないようにする」というだけで、勝てる相手だろうか
相手の手がどうであれ、こちらがそれを上回る手を用意できなければ
相手に本当の意味で勝ったことには、やり込めた事にはならないのではないか……
ギャンブルが始まろうとしている急場、土壇場でそのうまい手を産みだす圧倒的な閃きが
今のドクオには必要だったのではないだろうか?
('A`)(ここまではまあいい……そして、俺はどうするか……が重要なんだが……)
Φ( ∀-キ)「……」
運転手は無言で背を向け、ドクオから見えぬようにして聖書に印を描いている
聖書を閉じ、振り向く運転手
( ∀゚キ)「こちらはオーケーだ。さあ。張った張った!」
717
:
同志名無しさん
:2014/12/09(火) 23:39:43 ID:MzDN2cJYO
( ∀-キ)「ま、俺の設定したギャンブルだ。俺は負けねえよ」
('A`)(……負けない。か。流石に自信があるようだな)
(;'A`)(……ん?待てよ?運転手さんは何と言った?)
(;'A`)(負けない?俺にはまだ負けない。と言ったのか?)
>>712
>>712
>>712
(;'A`)(そうだ!)
(;'A`)ズガーン(運転手さんは、俺に勝つとは断言していない……っ!)
( ∀-キ;)(腹へった……)
718
:
同志名無しさん
:2014/12/10(水) 00:03:31 ID:6vIqkqlgO
('A`)「読めたぞ。運転手さん……」
( ∀-キ)「……そうかい。だがもう遅えよ。ハンチク」
('A`)「すっかりはめられちまったっすよ。流石っす」
( ∀-キ)「お世辞はいらねえ。牛丼を食わせろや。キシシ」
('A`)「運転手さんは、初めから俺に勝つつもりがなかった」
('A`)「わざと穴のある勝負を持ちかけ、俺に修正させ」
('A`)「その修正との取引きに、牛丼を俺に奢らせること、たかることこそが第一目的だったんすね」
( ∀-キ)「そうだ」
('A`)「俺が負けたらオケラになるんだから」
('A`)「運転手さんは俺にたかれなくなります。成り立たない約束になる……」
(;'A`)「情けなくも遅まきながら分かりましたよ」
('A`)「運転手さんにとっては勝負なんてどうでもよくて、まず、飯を食う……そうだったんですね?」
( ∀^キ)「分かったんならオマケに味噌汁もつけろや」
719
:
同志名無しさん
:2014/12/10(水) 00:17:51 ID:6vIqkqlgO
('A`)「あなたは最初から俺にたかっても、うんと言わないだろうと考え」
('A`)「勝負の体裁を整えて、俺を釣った……と」
( ∀゚キ)「ここに来る途中、吉野家があったぜ。そこでいい」
('A`)「……特盛。味噌汁にお新香つけますよ」
( ∀゚キ*)「よし!行こうぜ」
運転手はもはや用済みとなった聖書を放り投げ
満面の笑みを浮かべながら、がに股でドクオの前を行く
(*'A`)「なんて人だよ……まったく」
ドクオは呆れながらも、運転手の後ろを笑いながらついていく
ドクオはふと思う
運転手はギャンブラーではないのかもしれない
ギャンブラーを支えるプライドや金やひりつく勝負へのこだわり
それら全てから解放されて、あるいは手放して生きている様に思え
その様は
ちょっと情けなくもあり、また本当の意味で自由なようでもあった
720
:
同志名無しさん
:2014/12/10(水) 00:34:47 ID:6vIqkqlgO
( ∀゚キ)「っと。忘れてたな」
運転手はポケットから10円玉を二枚引っ張りだし
ピンピンとドクオに向かって弾く
('A`)「勝負は不成立なんじゃ?」
( ∀゚キ)「あの子に1枚。おめぇに1枚。神のご加護があるように……ってな」
('A`)「?」
( ∀-キ)「ロザリオがわりの『十』の字だよ。とっとけや。キシシ」
(*'A`)「あ……ありがとう……ござい……ます」
そして
ちょっとイケメンだったりもする、ムカつく男なのだ
721
:
同志名無しさん
:2014/12/10(水) 00:38:01 ID:6vIqkqlgO
('A`)が聖書にあらゆるアプローチを試みるようです……の5
('A`)ギャンブルスカベンジャー外伝のようです
終
死亡者・なし
722
:
同志名無しさん
:2014/12/10(水) 10:25:11 ID:nBG9NjgM0
やっぱうまいね
723
:
同志名無しさん
:2014/12/10(水) 22:53:49 ID:6vIqkqlgO
('A`)怪人のようです廃墟
('A`)が聖書にあらゆるアプローチを試みるようです……の6
('A`)聖書を有効利用するようです
724
:
同志名無しさん
:2014/12/10(水) 22:57:56 ID:6vIqkqlgO
('A`)「ページが結構薄くて柔らかい素材なので」
('A`)「とりあえずは3ページ程破り取って、ケツ拭く紙として使ってみましたが」
('A`)「うん。まあまあ具合よろしい」
('A`)「……」
('A`)「聖書、役立たねーwwwwwwwwww」
725
:
同志名無しさん
:2014/12/10(水) 23:07:04 ID:6vIqkqlgO
('A`)「メモ帳にするには余白が少ないし」
('A`)「枕としてはちょっと小さい。タオルを巻いて、かさを増してなんとか使ってますがね」
('A`)「漬物石にするにもちょっと重さが足りず、キュウリの浅漬けすらろくに作れない」
('A`)「困ったもんだ」
('A`)「そこで、普段なんの役にも立たないお前らの知恵をかりようかな?と思ったんですわ」
('A`)「ウチじゃ聖書をこんな風に使ってます!みたいな」
('A`)「奇抜でユーモア溢れる(糞みたいな)アイデアが聞けるといいな」
('A`)「聞くだけ聞いといて、一切無視して普通に捨てようかな?って」
726
:
同志名無しさん
:2014/12/10(水) 23:22:07 ID:6vIqkqlgO
('A`)「凍らせてシロップをかけたら美味しいよ!とか」
('A`)「バラバラにほどいて、防寒着に仕立てるといいよ?とか」
('A`)「中をくりぬいて、コジャレた小物入れにしてみました!とか」
('A`)「表紙はそのままで、中身を般若心境にすり替えてからというもの、金運UP、彼女もできました!これも全てドクオさんのおかげです!とか」
('A`)「焼き芋を作ったら神々しい味がしました!とか」
('A`)「そんなお前らは、死後地獄行き確定ですから」
('A`)「裁きの日は近い事を忘れず、しっかりと大地と十字架を踏みしめて生きてください」
727
:
同志名無しさん
:2014/12/10(水) 23:35:17 ID:6vIqkqlgO
('A`)「俺が昔やったのは」
('A`)「シケモクをバラして、いろんなタバコの葉を集めてブレンドし」
('A`)「そのブレンドタバコを巻き直すのに」
('A`)「学校の図書館から無許可で借りた聖書の、ほんの一ページを使わせてもらった。という程度なので」
('A`)「地獄行きにはなりません」
('A`)「むしろ、ブレンド具合が良かったのか悪かったのか」
('A`)「軽くヘヴン(天国)状態になった記憶があります」
('A`)y-「ガキの頃はカネがなくってねぇwww」
728
:
同志名無しさん
:2014/12/10(水) 23:47:15 ID:6vIqkqlgO
('A`)「まあでも、所詮は古本屋で50円で手に入れたものです」
('A`)「今回、俺のスレを埋める役には立ったから、少しは価値があったかな?かな?」
('A`)「とりあえず、裏表紙に、元の所持者の名前が書き込んであったので……」
('A`)9m「やい佐○善○!」
('A`)「聖書を古本屋に売る等と言う貴様の所業!」
('A`)「神を畏れぬ不届きな行いに」
('A`)「いずれ天罰が降るであろうぞ!」
('A`)「悔い改め、俺からこの聖書を買い戻す気になったならば」
('A`)「諭吉を持参せば、とりなしてやらぬでもないぞ!」
729
:
同志名無しさん
:2014/12/10(水) 23:50:32 ID:6vIqkqlgO
(*'A`)「ぬはははは!」
(゚A゚)「ぐべら」
730
:
同志名無しさん
:2014/12/10(水) 23:51:58 ID:6vIqkqlgO
('A`)が聖書にあらゆるアプローチを試みるようです……の6
('A`)聖書を有効利用するようです
終
死亡者・1
731
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 11:14:06 ID:j1ldNf4AO
('A`)怪人のようです廃墟
('A`)∬話目
リハ*゚ー゚リ、この板の何処かで、ようです星が消える音
732
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 13:01:27 ID:j1ldNf4AO
例えば、君がかの国で
「月あたり、30万日本円で君を雇いたい」
と言ったらどうだろう
呆れる程の応募があり、君の会社に人が殺到するに違いない
なんたって、かの国なら豪邸に住めるし使用人だって雇える額だ
君は案外安全だ
なぜなら、そんな暮らしを与えてくれる雇用主を
社員は命懸けで守るから
733
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 13:14:35 ID:j1ldNf4AO
リハ*゚ー゚リ「ふーん……」
アイシスは新聞に一通り目を通し
それをマガジンラックに放り投げる
センセーショナルこの上ない一面トップの記事は、しかしアイシスの興味を引かない
**北海道全域、個人所有化**
**モララー(52)氏、建国はせずとの発言……**
リハ*゚ー゚リ「学校行ってきます」
誰も返事をしない部屋に向かって声をかけ
いつもの様にバス停に向かう
寒風に手がかじかむ
リハ;゚−゚リ「さむー……」
734
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 13:26:40 ID:j1ldNf4AO
例えば、一国家の抱える借金を、個人が全て支払い
さらに国の今後の支出を賄う事ができ、そうするとしたら
その個人は、国王以上の存在となれる
戦争や貿易収支によらず、それを可能にしたとしたら
もはや神。かもしれない
735
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 13:47:35 ID:j1ldNf4AO
学校ではやはり、北海道についてのニュースが話題の中心のようだ
リハ*゚ー゚リ「……」
アイシスは級友らの噂話をうるさく思い、相手をせぬように努めている
装ってはいない。心底無関心なのだ
「なんでよ?なんでこんな事がまかり通るの?」
「ギャンブルらしいわよ……」
「道民の尊厳とかよ?……」
「倫理、道理は……」
「戦争以下の下劣な手段……」
「血も涙もない非道……」
やいのやいのと
なら、あんたらが彼の代わりに何とかしてみればいいのだ
できるものならばね
736
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 15:41:02 ID:j1ldNf4AO
……また冬がきて
アイシスは新聞を眺め、ため息をつく
全く退屈な世の中だ。と思う
新聞の見出しはこうだ
**地中海連合労働放棄連合、連合会長にモララー氏(53)就任**
一年前から、いや、それよりは前からなのだろうが
飛躍的に勢力を伸ばした彼は
遂にヨーロッパの大部分を1つに纏めてしまう
曰く
**北海道を担保に連勝を重ねた英雄、モララー氏**
英雄?……彼は一年前には、市場最悪の破廉恥な人物と呼ばれていたはずだ
**ヨーロッパ各国を纏め上げた彼の偉業は、留まる所を知らず……**
737
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 15:42:34 ID:j1ldNf4AO
ミス修正
**地中海労働放棄連合**
738
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 15:51:58 ID:j1ldNf4AO
リハ*゚ー゚リ「次は、神様?」
新聞の知らせる世間に呆れ果てた様子のアイシスは
それでも学生の義務を果たす為、登校しなければならない
リハ;゚ー゚リ「質量保存の法則……」
世の中が急速に様変わりしているとはいえ、サボるわけにはいかない
……物理のテストも近いしね
リハ;゚ー゚リ「ホント寒いよなぁ……もぅ……」
739
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 15:59:24 ID:j1ldNf4AO
リハ*゚ー゚リ「……」
校内は、静かだ
労働否定運動に参加した国民の大部分が学業をも否定し
いまや生徒はアイシスを入れても20人もいない
公務員でさえなければ教師達も今すぐ帰宅したいと言わんばかりのやる気のなさ
リハ;゚ー゚リ「……難しいなあ。物理」
教えてくれる気のある教師がいないので
とりあえずは独学で学ぶ
図書館は特に問題なく利用できるからね
740
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 16:12:01 ID:j1ldNf4AO
たった一人。たった一人だ
個人のモララーが全国民を食わせていくだけの稼ぎを上げるのだ
誰も働く必要はすでにない
外国人が全ての労働を担い、日本人は神様に近い
ただ遊び、食い、寝る
多分、テストも行われないだろうなとアイシスは思う
リハ*゚ー゚リ「……」
去年、先輩方が必死に取り組んだ問題用紙を引っ張りだし
自分の物理のテスト問題を、自分で作る作業は捗らない
リハ*゚ー゚リ「質量保存の法則……」
741
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 17:06:11 ID:j1ldNf4AO
さらに一年
ついに来るべき時がきた
確率論を超え、経済論を超え、精神論も超えた
生ける伝説の行き着く究極の場所
マジソン・スクゥェア・ガーデン
( ・∀・)「アメリカ合衆国大統領……」
( ・∀・)「あなたと勝負するのが、僕の夢でした」
大観衆の中
大報道陣の中
護衛の大部隊の中
色とりどりの眩しいライトの中
生ける伝説、救世主モララーと
比べるには余りにも小さな存在でしかない、アメリカ合衆国大統領の
世界の半分を賭けた、サイコロ勝負だ
742
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 17:11:45 ID:j1ldNf4AO
モララーが勝てば
世界の半分の人間が救われ、残り半分は労働の為の奴隷とされる
酷い話とお思いか?否。断じて否
全人類の半数もの人間を救う等と言う大偉業は
未だどんな神も成した事はない
対して、大統領が勝った場合は
世界は三年前の経済システムに戻され
大多数が貧しい層としての生活を余儀なくされるのだ
743
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 17:18:11 ID:j1ldNf4AO
( ・∀・)「では大統領……いざ尋常に……」
しかし、モララーはそこで舞台を
勝負を降りた
リハ*゚ー゚リ「……」
アイシスはテレビ中継を見ていたが
あまりに退屈なので、テレビを消した
744
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 17:26:33 ID:j1ldNf4AO
翌日の新聞こそ見ものだった
**モララー氏(54)最後の勝負を放棄し失踪!**
**モララー氏が最後にマスコミに語った言葉は**
( ・∀・)「勝負の直前、この星が消える音……星の悲鳴が聞こえた」
リハ*゚ー゚リ「……」
( ・∀・)「もう勘弁してくれと、この星が僕に願った。だから」
( ・∀・)「僕は戦うのをやめた」
リハ*゚ー゚リ「ふう……ん?」
アイシスはこれから自分がするべき事の為、新聞を小脇に抱え……
学校とは反対方向へ向かうバスに乗った
745
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 18:15:33 ID:j1ldNf4AO
道半ばで事を放り出したモララーに
世間は冷たかった
救世主とまで崇めた存在を、裏切り者と呼ばわった
しかし、誰もが失踪した彼を探し当てられなかった
経済学者は得意気に言った
「彼のやり方が破綻するのは目に見えていた」
今さらだが、それはその通りだろう
746
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 18:21:32 ID:j1ldNf4AO
リハ*゚ー゚リ「……」
アイシスは、寒風すさぶ丘の上に一人いた
リハ*゚ー゚リ「私には聞こえる」
リハ*゚ー゚リ「あの星が、消えようとし、だれかに助けを求めて呼ぶ声が……」
モララーは、昨日までは確かに
人類希望の星だったのだ
747
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 18:28:55 ID:j1ldNf4AO
数年後
寒空の下、丘に
浮浪者が一人現れた
リハ*゚ー゚リ「……」
(;−∀−)「……」
浮浪者は、弱りきった体を引きずり
最後の力を振り絞って、丘を登ってゆく
アイシスは丘の上でただ、待った
リハ*゚ー゚リ「……」
(;−∀−)「フゥ……」
丘のてっぺんでため息をつく浮浪者
748
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 18:32:14 ID:j1ldNf4AO
( ・∀・)「ただいま……」
誰もいない丘の上で、浮浪者は「ただいま」と言った
誰のものかもわからない、寂しく立つ十字架に向かって
749
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 18:34:15 ID:j1ldNf4AO
('A`)∬話目
リハ*゚ー゚リ、この板の何処かで、ようです星が消える音
終
死亡者・2
750
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 18:40:09 ID:j1ldNf4AO
しまったこいつ入れ忘れた→ノハ(´_ゝ`) リイハヽ)
751
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 20:28:26 ID:j1ldNf4AO
('A`)怪人のようです廃墟
('A`)†話目
我に騎士道あり。守るべき者在らば立つようです
752
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 20:45:42 ID:j1ldNf4AO
ここらで趣向を変えて、ブーン系とは一切関係ないものを一つ
今回は俺が遠い昔プレイヤーとして参加した、ファンタジーTRPGのリプレイをやる
俺ではなく友人が作った話なので、細かい部分の真相はわからないが
俺の乏しい理解力と記憶力で補完して書く
ブーン系を読みたい奴は帰ってくれてよい
753
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 20:48:02 ID:j1ldNf4AO
短くはするので、気が向いたら読んでもらえたらいい
では、始める
754
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 21:11:34 ID:kJZfSr6.0
むしろ読むわ
755
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 21:18:35 ID:j1ldNf4AO
プレイヤーらは傭兵
戦後の安定の為、侵略側の騎士団に雇われた。という設定
短くする。と言った手前、はしょって書く
騎士団の依頼は
**敵残党の騎士一人と魔女が、共に塔に立て籠っている
魔女は人を魔物に変える魔法の杖を持ち
放置すれば、モンスター軍団を作り上げ、我等に報復に出る恐れがあるため
これを倒し、杖を奪って持ち帰れ**
というもの
ま、よくある話である
失礼だが俺は(ネタがマンネリだな……)と思ったものだ
756
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 21:27:01 ID:j1ldNf4AO
当然我々プレイヤーは
塔内外に、魔女が造り出した大量の魔物がてぐすね引いて待っているだろうと予想する
だが少しだけ様子が違った
塔の前には、盾と長剣を携えた骸骨戦士が一体立つのみ
ただ日中であり、陽光を苦手とするアンデッドモンスターの類いではない
プレイヤー側にいる魔法使いは
(知性のチェック成功により)おそらくきゃつは骨で作られた、ボーンゴーレムであろうと読み
それは正しいようだった
757
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 21:34:27 ID:j1ldNf4AO
そのプレイヤー魔法使いは、それならばと
魔力解除の魔法を唱えようとしたが
別のプレイヤー戦士の1人が、(視覚チェックにより)別の点に気づく
「あのボーンゴーレム、足の甲を貫いて床に楔が打ってあるぞ!」
それはつまり、ボーンゴーレムは塔の入り口から一歩も動けない。という事に他ならない
こちらから仕掛けなければ、無害な魔物……
758
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 21:48:44 ID:j1ldNf4AO
プレイヤー達は、ゴーレムを遠巻きにし
一旦冷静に情報を整理する
「なぜ魔物は一体しか居ないのか」
「なぜその魔物の足に楔が打たれているのか」
そして更に
「あのボーンゴーレムは、何故敵国の騎士の鎧を着ているのか」
ボーンゴーレムは黙して語らない
塔内から増援の魔物が来る様子もない
759
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 22:03:36 ID:j1ldNf4AO
プレイヤーの戦士は
「ゴーレムはおそらく魔女と逃げた騎士が魔女に魔物にされた姿だろう」
と予想し
プレイヤーのプリーストは
「不死者ですらないから、我が神の浄化も叶わない……」と嘆く
プレイヤーの魔法使いは
「魔力解除しか、奴を倒し塔に入る術はない」
と語り
しかしゴーレムの足を止める楔については
誰もが答えを出さずにいた
出せずにではない
あえて出さずにいた
何故なら
プレイヤー達はみな、こう考えていたから
そしてそれが正しいとしたなら
奴を倒すことは、竜を相手にするよりもっと辛く
なにより心苦しいから
760
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 22:13:00 ID:j1ldNf4AO
騎士は、魔女を守る為に
自ら望んで魔物となったのではないか?
眠らず、休まず、永久に塔の門を守り続ける為に……
そして足の楔は
攻め寄せてくる敵に対して、心に怖れが生まれ逃げ出したくなる事があったとしても
自分は滅びるまでここを離れない!という
不退転の決意ではないのか?
やがて、プレイヤー戦士は言う
「我、魔物に騎士道見たり」
……と
761
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 22:26:22 ID:j1ldNf4AO
実は何を隠そう、戦士のそのセリフを全てのプレイヤーが待っていた
堰を切ったように皆の妄想、止めどなくなる
ここにいるプレイヤー皆が、RPGバカなのだ
プリースト「魔物の増援が来ないのは、魔女は本当は杖を使って魔物を作りたくなかったからでは……」
魔法使い「かの騎士は、塔に攻めいる外敵を押さえるためだけでなく」
戦士「魔女にこれ以上、魔物を作らせずに済むように、我が身を不滅の盾とする事を申し出たのだ……」
プリースト「なんという……事でしょう……」
魔法使い「魔物に変わる怖れ、外敵への怖れを、歯を食いしばって堪えて。という訳ですか……」
ボーンゴーレムはやはり黙して語らない
762
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 22:35:37 ID:j1ldNf4AO
オチを言えば
ボーンゴーレムに見えるそれはただのこけおどしのカカシであり
楔は単に倒れないように打ってあるだけなのだが
プレイヤー達は己の妄想に、より酔おうとする
戦士「ならば、我らが取るべき道は一つしかあるまい」
魔法使いとプリーストは黙ってうなずく
戦士「最早人にあらざる騎士よ。物言わぬ騎士よ。誠の騎士道に免じて」
戦士「この場は、我らが引こう……」
戦士「その覚悟、見事なり!」
カカシは黙して語らない
当たり前だがwwww
763
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 22:43:54 ID:j1ldNf4AO
ドン・キホーテもビックリのプレイヤー三人は
その後、雇い主の騎士団に対して
「かの塔に近づく者あらば我らが黙っておらん!」
と、恫喝までし
風の中へ高笑いを残して去って行った……
とまあ、そんな話だった
ゲームマスターにゴーレムがカカシである事を聞いた俺らプレイヤーは
「こりゃあうかつだったわ!」と大笑いした記憶がある……
764
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 22:52:58 ID:j1ldNf4AO
一切戦闘などしていないし、経験値も金も得ていないにも関わらず
ただひたすらロールプレイだけで笑い合えた
そんなロールプレイ過剰が、俺らのいつものTRPGだった
チャンスがあれば、ぜひ読者諸兄もTRPGに触れてみていただきたい
……こんな廃墟にではあるが
故人に、楽しかった思い出を捧ぐ……
TRPG儲より
765
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 22:54:44 ID:j1ldNf4AO
('A`)†話目
我に騎士道あり。守るべき者在らば立つようです
終
766
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 23:02:38 ID:DVPuG5fg0
TRPGをやるには想像力が足りないからくやちい
767
:
同志名無しさん
:2014/12/13(土) 23:05:01 ID:kJZfSr6.0
興味あったけど同じ趣味の仲間がいないまま過ぎてったんだよなあ
俯瞰して見ると1の言う通りなんだがやはり羨ましい
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