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( ・∀・)親指夢のようです

1同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:30:34 ID:0U9c32P20
のんべんだらり

2同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:31:18 ID:0U9c32P20
   −VIP高校

ガララッ

( ・∀・) モーニン!

ミセ*゚ー゚)リ おっはよーモモリー

( ・∀・) モララーね

川 ゚ -゚) おはよう

( ・∀・) おはよ

川 ゚ -゚)

( ・∀・)

3同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:32:14 ID:0U9c32P20
( ・∀・) 内藤ホライゾンが退学したって?

川 ゚ -゚) ん? 今更か?

( ・∀・) 知らなかった!

ミセ*゚ー゚)リ 有名だよー!

( ・∀・) なんで?

4同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:33:12 ID:0U9c32P20
川 ゚ -゚) 喫煙がバレたんだ

( ・∀・) クズ!

ミセ*゚ー゚)リ 飲酒も!

( ・∀・) へえー?

川 ゚ -゚) 知らないのか?

( ・∀・) 知らないよ!

川 ゚ -゚) ブーンはインターネット上に、写真をアップロードしたんだぞ

( ・∀・) お?

川 ゚ -゚) その、酒パ……? の様子をな

( ・∀・) クズだな!

川 ゚ -゚)

5同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:33:56 ID:0U9c32P20
( ・∀・) で? ツンもいないじゃん 

川 ゚ -゚) アイツも退学だよ

ミセ*゚ー゚)リ ね!

( ・∀・) 笑った!

川 ゚ -゚)

( ・∀・)

川 ゚ -゚)

6同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:34:36 ID:0U9c32P20
( ・∀・) なんか 

川 ゚ -゚)

( ・∀・) 席が、空いちゃったな!

ミセ*゚ー゚)リ そうだね! 

川 ゚ -゚) よりもよって。教壇の前のふたつだ

( ・∀・) だよな。あの空席、めっちゃ目立つな

川 ゚ -゚) な

ミセ*゚ー゚)リ な!

7同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:35:28 ID:0U9c32P20
ガララッ

( ФωФ) はいはい席つけお前ら 


川 ゚ -゚) お

ミセ*゚ー゚)リ あっ! 

ミセ*゚ー゚)リ ちょっとー杉浦先生!

ミセ*゚ー゚)リ なんで今日朝練来なかったのー! 

( ФωФ) 我輩にはいろいろあるのー 

ミセ*゚ー゚)リ ハァ?あんたほんとにソフト部の顧問!? 

( ФωФ) ったりめーよ!

8同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:36:17 ID:0U9c32P20
川 ゚ -゚)

( ・∀・)

川 ゚ -゚) 寝坊かな? 杉浦先生

( ・∀・)

川 ゚ -゚) モララー?

9同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:36:57 ID:0U9c32P20
( ФωФ) ええと出席は

( ФωФ) 内藤と津出がお休みと

( ・∀・)

( ФωФ) えー今朝はうんぬんかんぬん


( ФωФ) あーだこーだ

( ФωФ) はい

( ФωФ) 朝のSHR終わり

( ・∀・)

10同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:37:51 ID:0U9c32P20
川 ゚ -゚)

( ФωФ) で。最後に

( ФωФ)

( ФωФ) いろいろ知ってるんだと思う

( ・∀・)

11同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:38:35 ID:0U9c32P20
( ФωФ) 知らない人もいるのかな

( ФωФ) それはそれでいいのであるが

川 ゚ -゚)

( ФωФ) 噂を立てるのも勝手であるが

( ФωФ) アイツらが帰って来たときは。温かく迎えてやろうな

( ФωФ)

( ФωФ) 以上です

( ・∀・)

12同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:39:47 ID:0U9c32P20
( ^ω^)ξ゚⊿゚)ξ

内藤ホライゾンが退学になった。
後を追うようにして津出麗羅。これも退学。
VIP高校きっての不良。
青年男女。
ラブラブカップル。
彼らのしでかした悪行は数知れず。

モララーは、さして驚きは見せなかった。
やっぱりな。
来るべき時が来たんだな。
モララーはそう思った。


午後には朝顔の花が萎むように。
モララーは三、四限目には彼らの顔など忘れている。

13同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:40:32 ID:0U9c32P20
モララーは内藤ホライゾンと。
同じクラスメイトというだけの関係。
ただそれだけの関係。
特に会話をしたこともない。はずだ。
特別な親交があったわけでもない。はずだ。

けれど、内藤ホライゾンの目が。
優等生のモララーを見るとき。
内藤ホライゾンの目が、ちょっとだけギラついた。

( ・∀・)

14同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:41:09 ID:0U9c32P20
 −昼休み

川 ゚ -゚) モララー

( ・∀・)

川 ゚ -゚) ご飯にしないか

( ・∀・) だな

( ・∀・)

川 ゚ -゚)

( ・∀・)

15同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:41:45 ID:0U9c32P20
川 ゚ -゚) 杉浦先生

( ・∀・)

川 ゚ -゚) 帰って来たときはって、言ってたよな

( ・∀・) ? 

川 ゚ -゚) ブーンたちのことだよ

( ・∀・) ああね……

16同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:42:33 ID:0U9c32P20
川 ゚ -゚) 退学なのにな

( ・∀・) どういうつもりなのかな

川 ゚ -゚)

( ・∀・) どういうつもりなのかな?

川 ゚ -゚)

( ・∀・)

17同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:43:08 ID:0U9c32P20
( ・∀・) なあ

川 ゚ -゚) なんだ

( ・∀・) あこがれるよな 

川 ゚ -゚) ? 

( ・∀・) グレるのって 

川 ゚ -゚)

18同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:43:55 ID:0U9c32P20
( ・∀・) 分からんか

川 ゚ -゚)

( ・∀・) こうやって真面目に授業聞いてさ

( ・∀・) テストで首位とか獲るじゃん

川 ゚ -゚) お前はいつも二位かそれ以下だがそれは

( ・∀・) それはおいといて

川 ゚ -゚) だよな

( ・∀・) グレてしまえば楽だよなあ。そういう一切合切から解放されて

川 ゚ -゚)

( ・∀・) 結局、アイツらは退学になっちゃったけど

( ・∀・) でも、アイツらは。幸せなんじゃない?

川 ゚ -゚)

19同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:45:06 ID:0U9c32P20
川 ゚ -゚)

( ・∀・)

川 ゚ -゚)

川 ゚ -゚) 幸福度の話か?

( ・∀・) は?

20同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:46:03 ID:0U9c32P20
川 ゚ -゚) いや。もし幸福を数値で表せるとするとだよ 

( ・∀・)

川 ゚ -゚) ブーンたちにとっての幸福の沸点と

川 ゚ -゚) モララーの幸福の沸点は、ちょっと違う気がしないか?

( ・∀・) 幸福の沸点?

川 ゚ -゚) 怒りの沸点とか。よく言うだろ?

川 ゚ -゚) つまり。どのラインで人はその感情の琴線に触れるか、ということ

( ・∀・) はい?

21同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:46:56 ID:0U9c32P20
川 ゚ -゚) だからさ。

川 ゚ -゚) モララーは。勉強して良い成績を取ることに幸せを感じてるだろ?

( ・∀・) まあそうかもな

川 ゚ -゚) では

川 ゚ -゚) モララーの"幸福の沸点"を探ってみようか

( ・∀・)

( ・∀・) どうやって?

川 ゚ -゚)

22同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:48:00 ID:0U9c32P20
川 ゚ -゚) もし次の中間テストで。モララーが一位を取ったら?

( ・∀・) ……そうだな。お前を指差して笑う

川 ゚ -゚) 二位を取ったら?

( ・∀・) お前以外のクラスメイトを見渡して、優越感に浸る

川 ゚ -゚) 三位は?

( ・∀・)

川 ゚ -゚)

川 ゚ -゚) 四位

( ・∀・)

川 ゚ -゚)

23同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:49:29 ID:0U9c32P20
川 ゚ -゚)

川 ゚ -゚) お前、沸点高いな 

( ・∀・)

( ・∀・) はあ

24同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:50:06 ID:0U9c32P20
川 ゚ -゚) そんなんじゃ。本当の幸せは見つからんぞ

( ・∀・) 本当の幸せ

川 ゚ -゚) そうだ

川 ゚ -゚) モララーのような小市民は、ブーンたちとは違って

川 ゚ -゚) 小さな幸せを噛み締めて生きるべきだ

( ・∀・)

25同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:50:50 ID:0U9c32P20
川 ゚ -゚) それゆえ

川 ゚ -゚) 幸福の沸点は低めに設定しておけ

( ・∀・)

( ・∀・) 肝に銘じちゃお

川 ゚ -゚) よし

26同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:51:24 ID:0U9c32P20
川 ゚ -゚) 朝の光がまぶしいとか、手のひらを太陽に透かして見れば

川 ゚ -゚) 真っ赤に流れる僕の血潮とか

川 ゚ -゚) そういうことに幸せを感じろ

( ・∀・)

( ・∀・) じゃあさ

( ・∀・) 内藤ホライゾンたちはどうなの

川 ゚ -゚)

27同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:53:16 ID:0U9c32P20
川 ゚ -゚) ブーンたちのはちょっとリスクが伴うから

川 ゚ -゚) 沸点が高い低いの話ではないのかもな

川 ゚ -゚) けれど、幸せの感じ方っていうのは人それぞれ 

川 ゚ -゚) それだけの話だよ 

( ・∀・)

( ・∀・) ほんとに?

川 ゚ -゚)

28同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:54:06 ID:0U9c32P20
( ・∀・) ……

( ・∀・) 幸福の沸点ね。なるほど面白みのある発想だよ 

( ・∀・) でもさ 

( ・∀・) 俺が話したかったことと違わない? 

川 ゚ -゚) すまんな

川 ゚ -゚) 勝手に持論をひけらかして

( ・∀・) いいよいいよ別に 

( ・∀・) じゃあさ。じゃあ、だよ

川 ゚ -゚)




( ・∀・) クーにとっての、幸福の沸点はなんだ?

29同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:54:46 ID:0U9c32P20
川 ゚ -゚) わたしか?

川 ゚ -゚) ……そうだな

( ・∀・)

川 ゚ -゚) お前と、一緒にいることかな

( ・∀・)

川 ゚ -゚) 私はそういうことに幸せを感じるよ

30同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:55:55 ID:0U9c32P20
( ・∀・)

川 ゚ -゚)

川 ゚ -゚) なんて言うと思ったか

( ・∀・) 死ねよ

川 ゚ -゚) ふざけろ

( ・∀・) ハゲ

川 ゚ -゚) ごちそうさまでした

( ・∀・) ガリ勉

川 ゚ -゚) モララー。昼休みの間だけWRのForest貸して

( ・∀・) 自分で持って来いよ

川 ゚ -゚) 鞄に入れると重たいよなこれ

( ・∀・) 元ソフト部がよく言うよな。ほれ

川 ゚ -゚) ありがとうな

31同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:57:07 ID:0U9c32P20
川 ゚ -゚)φ



昼休みの喧騒から逃れるように。
クーは耳にイヤフォンを取り付けた。
教室に。音楽機器の持ち込みは校則違反だったけれど。
誰もクーを咎めるでもない。当たり前だ。
これぐらいのこと、誰だってするんだ。
赤信号、みんなで渡れば怖くないのだ。

外部とのシャットアウト。
ひとりで勉強に励むクーの後姿を。
モララーはぼんやりと見つめた。


自作のお弁当をつつきながら。
モララーは腹の底から突き上げてくるような怒りを感じている。

32同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:57:49 ID:0U9c32P20
クーの精神分析によると。
モララーの"幸福の沸点"は高いらしい。
些細なことに幸せを見出せないらしい。

反面、モララーの"怒りの沸点"は低かった。
くだけた笑い、無為な時間、怠惰に堕したクラスメイト……校則違反。
ついでに。
事あるごとにテストの順位を競い合うことになった目の前の女子高生。
現状、モララーは0勝4敗。
これもモララーを苛立たせた。

33同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:58:35 ID:0U9c32P20
モララーは自分があまりに短気な人間だと認識している。
直したいと思う。でも、いけない。
自分が強い自己中心主義者であるために。
どんなに小さな悪意も見逃せない。
まるで自分が正義のヒーローだと錯覚するばかりに。
何もかもが未解決のまま。
ただただ時間だけが過ぎていく。
そんなことでさえモララーには腹立たしいのだ。


( ・∀・)

空になった弁当箱に。
モララーはごちそうさまでしたと手を合わせた。

34同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:59:10 ID:0U9c32P20
川 ゚ -゚)φ



気付いていた。
クーの"幸福の沸点"に。モララーは気付いていた。
言葉が通じないために、忠誠心を目で訴えるしかない飼い犬のように。
モララーを見つめるクーの瞳はずっとそう。
ずっとそうだ。
今朝から。授業中から、ペアの英会話から、昼食から……。
モララーを透かして、ずっと。

その瞳は。モララーではない別の人影をずっと追っていた。

その人影こそ。クーの"幸福の沸点"だった。

35同志名無しさん:2013/04/21(日) 10:59:56 ID:0U9c32P20
寡黙に日々を生き抜いているクーのような女性が。
いかに男性を強く愛するか。知らないモララーではない。
モララーと頬と頬をよせ合うことで、クーは幸せを感じたりなんかしない。
痛烈な皮肉めいた、笑えないジョーク。あれはそういう種類。
誠実に響く言葉を並べられたから。騙されてあげた。
罪を知らないクーに騙されてあげたモララーはやさしい。


( ・∀・)

クーの"幸福の沸点"の名前を、モララーは知っている。
それはドクオという名前の男だ。
モララーが仲を引き裂いたはずのドクオに、クーはまだ恋をしている。

36同志名無しさん:2013/04/21(日) 11:00:49 ID:0U9c32P20
 −放課後

( ФωФ) 気を付けて帰れよー

( ФωФ) あとソフト部は我輩の部会があるから遅れるなよー

ミセ*゚ー゚)リ あははっ! いっつも先生が遅れてるじゃーん!

( ФωФ) 我輩はいろいろあるのー




川 ゚ -゚)φ カリカリ

( ・∀・)

川 ゚ -゚)φ 図書室

( ・∀・) いいわ。このまま帰る

川 ゚ -゚)φ そうかじゃあな

( ・∀・) おう

37同志名無しさん:2013/04/21(日) 11:01:22 ID:0U9c32P20
( ・∀・)

川 ゚ -゚)φ

川 ゚ -゚)φ ?

( ・∀・) や、何でもない

川 ゚ -゚)φ 変なヤツ

( ・∀・) それよく言われる

川 ゚ -゚)φ

川 ゚ -゚)φ ばいばい

( ・∀・)

38同志名無しさん:2013/04/21(日) 11:02:09 ID:0U9c32P20
 テクテク

( ・∀・)

( ・∀・) (しまっ)

( ・∀・) (たForest返してもらうの忘れて)

( ・∀・) (たまあ良い)

( ・∀・) (か今日はスクランブルやろ)

( ・∀・) う

( ・∀・) あ?

39同志名無しさん:2013/04/21(日) 11:02:57 ID:0U9c32P20
 ( ^ω^) ξ゚⊿゚)ξ



( ・∀・)

( ・∀・) (何でアイツら学校いんの) 

( ・∀・) (お?杉浦先生だ)


 ('A`) ( ФωФ)


( ・∀・) (ありゃあ保健室登校の)

( ・∀・) (誰だっけかな)

( ・∀・)

40同志名無しさん:2013/04/21(日) 11:03:47 ID:0U9c32P20
 ( ^ω^) ξ゚⊿゚)ξ ペコリ



( ・∀・) は

( ・∀・)

( ・∀・) は?w

( ・∀・) (何で頭下げてるの?www)

41同志名無しさん:2013/04/21(日) 11:04:37 ID:0U9c32P20
 ('A`) (ФωФ )

 (;^ω^) ξ;゚⊿゚)ξ ペコペコ




( ・∀・) (ああねwww)

( ・∀・) (はいはいwwwww)

( ・∀・) (色々あんのね。まあでもたぶん)

( ・∀・) (退学するにあたって、イジメの後始末を付けにきたってところ?)

42同志名無しさん:2013/04/21(日) 11:05:36 ID:0U9c32P20
 ('A`) (ФωФ )

 ('A`) (ФωФ ) フゥ


 ('A`) ( ФωФ) シッシッ

 (;^ω^) ξ;゚⊿゚)ξ

 (;^ω^) ξ;゚⊿゚)ξ ペコリ


 トボトボ......



( ・∀・) 

( ・∀・) 良いモン見た!

( ・∀・)

( ・∀・) (……謝って済む話?)

43同志名無しさん:2013/04/21(日) 11:06:45 ID:0U9c32P20
( ・∀・) (そうだドクオだ。いじめられっ子のドクオ)

( ・∀・) (内藤ホライゾンは。ドクオをいじめていたのか?)

( ・∀・) (ますますクズだな)

( ・∀・)

( ・∀・) (仲良かったはずなのにな。アイツら。なんでこうなったんだろ)

( ・∀・)

( ・∀・) (なんてね)

( ・∀・) (全部俺のせいなんだけどね)



 (#`ω´) ('A`#)   (・∀・ )

44同志名無しさん:2013/04/21(日) 11:07:23 ID:0U9c32P20
( ・∀・)

( ・∀・) (あ……?)

( ・∀・) (変だな。記憶のワンシーンしか思い出せない)

( ・∀・) (あれ? なんで俺のせいなんだっけ?)

( ・∀・) (よく思い出せんわ)

( ・∀・) (いいやもうはやく帰ろっと)

45同志名無しさん:2013/04/21(日) 11:09:29 ID:0U9c32P20
モララーは帰った。
同じ顔を何棟も並べた集合団地に。住宅団地に。
暗い、どす黒い、窮屈な箱庭のなかに。モララーの家はあった。
一号棟の二階。一号棟はいちばんはじめに建てられた。
壁に走る亀裂から。
灰色のうすっぺらな幽霊が出てくる悪夢にうなされた夜もあったっけ。
古ぼけたフェンス。
錆びた赤が傷跡のように覗いている針金。を編み合わせてつくった外界との強い境界。
そんなフェンスにある一点の抜け穴をモララーはくぐった。
それは別名トトロのトンネルと呼ばれる。モララーの帰り道。

( ・∀・)

モララーは重たい鉄の扉の、鍵をまわした。
ここに生まれ落ちて育ち、雲のごとく集まった人間たちと同じ時間を共有した。
ここはクズのバーゲンセール三割引き。
抜いたばかりの歯の跡からドクドクと血が湧き出るような。
そんな嫌悪感をコルトに装填して団地のクズ人間たちの脳天を撃ち抜いてまわりたいモララー。

46同志名無しさん:2013/04/21(日) 11:10:36 ID:0U9c32P20
午後四時半に両親は仕事に出ていた。モララーは一人っ子だ。

ふたりが帰って来るまで。
英語の予習をして。
今夜の献立は麻婆豆腐で。
そうだ。洗濯物も取り込まなきゃいけないな。

でもでもその前に。
モララーは夢想する。
願いを包んだあまいあまい夢を。




( ・∀・)

( ・∀・) つーちゃん

(*゚∀゚) あ?

47同志名無しさん:2013/04/21(日) 11:11:28 ID:0U9c32P20
( ・∀・) やろっか

(*゚∀゚) ああ?

( ・∀・)

(*゚∀゚) やるのか?

( ・∀・) やろっか

(*゚∀゚) ああ?

48同志名無しさん:2013/04/21(日) 11:12:12 ID:0U9c32P20
( ・∀・) 今日も疲れたよ

(*゚∀゚) ああ?

( ・∀・) まったく

( ・∀・) クーは俺の思い通りになってくれないよ

(*゚∀゚) ああ?

( ・∀・) さ、はじめてよ

(*゚∀゚) ああ?

( ・∀・) 聞いてる?

(*゚∀゚) アヒャ

( ・∀・) あのさあ……


(*゚∀゚) アヒャアヒャヒャ!

( ・∀・) 良い? じゃあ今日もまずはコイツからで


( ФωФ)

49同志名無しさん:2013/04/21(日) 11:13:36 ID:0U9c32P20
( ・∀・) (*゚∀゚)   ( ФωФ)


モララーは胸中に一匹の仔猫?少女?を飼っている。
それは想像が生み出した。仔猫。夢のなかでしか飼えない仔猫。
少女?仔猫?それは分からない。
しかし。少女の頭には仔猫の耳がはえている。
人格はころころと態度をひるがえす忘恩の徒。
少女になったかと思えば仔猫になってじゃれて来たり。
靴は泥ひとつない清楚なストラップシューズ。肉球がとってもキュートで可愛い。
わが妄想の所産物でありながら。
モララーはその容姿・人格の奇妙奇天烈さに失笑を禁じえなかった。
紅い唇と頬をして、ひやひやと狂ったようにあざけり笑う少女。

仔猫の名前をつーと言う。

50同志名無しさん:2013/04/21(日) 11:15:31 ID:0U9c32P20
つーは猟奇的な殺人鬼。モララーが養う夢のなかで、つーは、


  ( ФωФ):::*゚∀゚)



人を殺す。

51同志名無しさん:2013/04/21(日) 11:23:24 ID:q7zfPkEg0
ごめんなさい数時間ぐらい離席します

52同志名無しさん:2013/04/21(日) 11:46:40 ID:Okbv/NuU0
面白いな、期待

53同志名無しさん:2013/04/21(日) 13:47:57 ID:Iaa5YmaE0
ふむ 面白い

54同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:07:32 ID:MxGQToyo0
(*゚∀゚) アヒャ♪


あまい嬌声をあげて。
つーは口許まで飛び散った血飛沫を、舌先で舐め取る。
杉浦先生の太い首。頸動脈まで噛み千切られていた。
血、血、血。赤色のあぶくを吹きながら流れ続けた。
髪を切れば。切った髪が自分の髪ではなくなってしまうように。
所有者がファジー。になってしまうように。
杉浦先生の血であったものが。杉浦先生の血ではなくなっていく。
ただの血になっていく。
ぽたぽたと垂れる血だまりには。薄い黄色の斑点がうかんでいた。胃液だ。

55同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:08:58 ID:MxGQToyo0
( ・∀・) 杉浦先生。俺は杉浦先生を許しません

( ・∀・) 俺はソフトボール部の、エースピッチャーとしてのクーを愛していたのに

( ・∀・) ただの利口な、俺より頭の切れる

( ・∀・) クーを俺には手に負えない女してしまった

( ・∀・) 子供っぽい癇癪と言われたって構わない。俺は許しません。クーの退部を認めた杉浦先生を


( ФωФ)

56同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:09:37 ID:MxGQToyo0
( ・∀・) さてと……次行こうか

(*゚∀゚) ああ?

(*゚∀゚)

( ・∀・) まあ、セオリーで行くと。こうだよな


ξ゚⊿゚)ξ

57同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:10:37 ID:MxGQToyo0
(*゚∀゚) アヒャ♪


津出麗羅の両脚をつーは噛み千切った。
津出麗羅がもう何処にも行かないように。非行に走らないように。

愛情を注ぐように。いたわるように。噛んで、噛んで。
つーはモララーの指示するとおりに動くだけ。
そんないつに変わらぬルーチンが。今日はどこかしら違って見えたのは何故だろう。


それは津出麗羅が退学処分を受けてしまったから。
モララーの手にはとどかない。自由の翼をひろげて。青い鳥が出立するように。
津出麗羅がはるか彼方まで飛んで行ってしまったから。

58同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:11:15 ID:MxGQToyo0
( ・∀・) あんな白豚と根暗の

( ・∀・) キモメン童貞でゲッツーの男子に囲われているきみが気に食わなかったんだ

( ・∀・) きみはあまりに美しいから

( ・∀・) でも、ついにきみは俺のもとには来なかったね

( ・∀・) 残念だよ


ξ゚⊿゚)ξ

59同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:11:47 ID:MxGQToyo0
( ・∀・) 次は……コイツらか?

(*゚∀゚)

( ・∀・) 正直言ってもう何とも思ってないんだけどね

(*゚∀゚)


( ^ω^) ('A`)

60同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:14:07 ID:MxGQToyo0
(*゚∀゚) アヒャ♪


今しがた。判決を言い渡された死刑囚のような顔をして。
ふたりの男はつーを見つめている。
たちまちつーに歯型を刻まれていく体。両うで、両あし。あたま、耳……。
群がる蠅のように赤色の血。噛み跡に赤色の血がぷくりと膨らんでいく。
白豚のほうは噛み応えがありそうだ。
つーは人肉嗜食(カニバリズム)を究極の愛情表現と誤解しているふしがある。
となれば。自然。骨と皮ばかりで覇気がない根暗のほうにつーは見向きもしない。
根暗は。戦わずしてつーに嫌われていた。
モララーは笑った。
根暗も噛み殺せとモララーは笑った。つーは眉間にしわを刻んだ。可愛い。
この将来が不安になる可愛さはきっと明日の朝刊に載る。『つー、眉根を寄せる』。
モララーは野菜も食べなさいと夕食の席で娘を叱るやさしい父親の気持ちであった。

61同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:15:30 ID:MxGQToyo0
( ・∀・) お前らはクズだからさ

( ・∀・) あんな美人ふたり連れてるのがそもそもの間違い

( ・∀・) 白豚はそのまま少年院にでも行ってらっしゃい

( ・∀・) 根暗は首吊って死ねよ


( ^ω^) ('A`)

62同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:17:14 ID:MxGQToyo0
( ・∀・)

(*゚∀゚)

( ・∀・) ハァ。スカッとするなあ

(*゚∀゚)

(*゚∀゚) あのよお

( ・∀・) ?

63同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:18:47 ID:MxGQToyo0
(*゚∀゚) お前はいったい何がしたいんだ?

( ・∀・) はい?

(*゚∀゚) こんなことしたって。無意味だとは思わないのか?

( ・∀・)


( ・∀・) 思わないね

(*゚∀゚) そりゃまたどうして

( ・∀・) それはね

( ・∀・) 俺は自己中心主義者でありながら

( ・∀・) 完璧主義者でもあるからだ

(*゚∀゚)

(*゚∀゚) ああ?

64同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:19:46 ID:MxGQToyo0
( ・∀・) 俺は最良の高校生活が過ごせるように

( ・∀・) 完璧なプランニングを立てた。ところが

( ・∀・) イレギュラーが数多くある

(*゚∀゚) ああ?

( ・∀・) 白豚と根暗がとんでもない美女を囲ってる

( ・∀・) まあ。これは俺の力で何とか仲を引き裂いたわけだけど結局

( ・∀・) ツンは俺になびかず。クーは俺より成績が良い

( ・∀・) そんな

( ・∀・) そんなじめじめとした不満を晴らす。言わば空気の入れ替え

(*゚∀゚) ああ?

65同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:20:20 ID:MxGQToyo0
( ・∀・)

( ・∀・) つーは俺にとっての通気孔なんだよ

(*゚∀゚)

(*゚∀゚) アヒャ!

66同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:21:03 ID:MxGQToyo0
( ・∀・) 誰だって非効率的な青春時代を過ごすのはいやだろ

(*゚∀゚)

( ・∀・) かと言って。全部が全部、俺の思い通りになるわけではなし

( ・∀・) そんなわけで。つーには一応感謝している

(*゚∀゚)

( ・∀・) ようし! そろそろ洗濯物を取り込まなきゃいけないし

( ・∀・) これで最後にしよ

(*゚∀゚) アヒャ!


川 ゚ -゚)φ

67同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:21:44 ID:MxGQToyo0
(*゚∀゚) だったらよーモモリー

( ・∀・) モララーね

(*゚∀゚) こういうのはどうだ?

( ・∀・)

( ・∀・) へえ

( ・∀・) 包丁?

(*゚∀゚)

川 ゚ -゚)φ

( ・∀・)

( ・∀・) 好きにすれば?

(*゚∀゚) アヒャ!

68同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:22:16 ID:MxGQToyo0
( ・∀・) (*゚∀゚)    川 ゚ -゚)φ


( ・∀・) そうだ

( ・∀・) 親指を切れ

(*゚∀゚) ああ?

69同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:23:14 ID:MxGQToyo0
( ・∀・) 親指がなければ

( ・∀・) 勉強するにもペンが握れないだろう?

(*゚∀゚) ああ?

( ・∀・) やれよ

(*゚∀゚)

( ・∀・) やれ

(*゚∀゚)

70同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:24:09 ID:MxGQToyo0
(*゚∀゚)

(*゚∀゚) 思いは

( ・∀・) ?

(*゚∀゚) 思いが強すぎると……

( ・∀・)

( ・∀・) 何言ってんだお前?

(*゚∀゚)

( ・∀・) さっさとやれよ

(*゚∀゚)

(*゚∀゚) アヒャ

71同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:25:47 ID:MxGQToyo0
川 ゚ -゚)


クーの。両手の。親指。切られた。
桃色のシャープペンシルがクーの手からすべり落ちた。

親指はまるで無名ブランドのポークウインナーのよう。
ひび割れた部屋の壁まで親指は吹き飛んで。
歪んだカーテンレールに音を立てて当たって。
バタリと畳のうえに落ちたクーの親指。

すげー夢の世界ってすごい!

この情景の凄まじさに。
オリエンタルランドグループの筆頭株主は。
アミューズメント施設を設計するうえでの鋭いアイデアを得るはず。

Anarchy in the ( ・∀・) モララー☆

他人の不幸を。怪我を、死を。
夢に託すのはいたって健康な人間のすることだって知る人はすくない。

72同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:27:24 ID:MxGQToyo0
( ・∀・)

モララーはにやにや笑っている。わが悪魔的妄想に酔って。
それだから。
次の言葉はモララーの胸に響かなかった。何も奪わなかった。



川 ゚ -゚) お前たちのせいで

( ・∀・)

(*゚∀゚)

川 ゚ -゚) 私たち四人は楽しくやっていたのに

( ・∀・)

( ・∀・) 知らねえよ


川 ゚ -゚)

73同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:28:13 ID:MxGQToyo0





( ^ω^) ξ゚⊿゚)ξ ('A`) 川 ゚ -゚)

74同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:29:21 ID:MxGQToyo0
 −翌日

ガララッ

( ・∀・) モーニン!

川 ゚ -゚) おはよう

( ・∀・) おはよ

川 ゚ -゚)

( ・∀・)

75同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:29:56 ID:MxGQToyo0
( ・∀・) ドクオが交通事故に遭ったって?

川 ゚ -゚)

( ・∀・) 知らなかった!

川 ゚ -゚)

( ・∀・) なんで?


川 ゚ -゚)

( ・∀・) ねえ

川 ゚ -゚)

( ・∀・) なんで?

川 ゚ -゚)

76同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:31:18 ID:MxGQToyo0
川 ゚ -゚)

( ・∀・)

川 ゚ -゚)

( ・∀・) ?



川 ゚ -゚)

( ・∀・) ほんとだよ!

( ・∀・) 嘘みたいな話だけどさ俺

( ・∀・) ドクオとは同じ団地に住んでるんだ

( ・∀・) だから知ってるんだよ!

川 ゚ -゚)

( ・∀・) 今朝はその事故で意識不明の重体が出た

77同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:32:03 ID:MxGQToyo0
川 ゚ -゚)

( ・∀・)

川 ゚ -゚) そうか。ドクオくんが

川 ゚ -゚) 事故に遭ったのか

( ・∀・)

( ・∀・) あれ?

川 ゚ -゚) ん?

78同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:33:06 ID:MxGQToyo0
( ・∀・)

( ・∀・) クーのことだから

( ・∀・) もっとおどろくかと思ってた

川 ゚ -゚)

( ・∀・) あわよくば。クーが泣きじゃくる姿を見られるとも思ってた

川 ゚ -゚) は?

川 ゚ -゚) 馬鹿かお前は?

( ・∀・) えっ

79同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:33:52 ID:MxGQToyo0
川 ゚ -゚) わたしは泣くほどの神経は持ち合わせていないさ。だって

川 ゚ -゚) 同級生が不運な事故に遭って昏睡している

川 ゚ -゚) 言葉にしてしまうといたましい話だが

川 ゚ -゚) 実際。それだけのことだろ

( ・∀・)

川 ゚ -゚) 違うのか?

( ・∀・) 同級生だって?

川 ゚ -゚) そうだろう

( ・∀・)

80同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:34:33 ID:MxGQToyo0
( ・∀・) 違うね!

川 ゚ -゚) !?

( ・∀・) だってきみはドクオのことを……!

( ・∀・) ずっと……!

川 ゚ -゚)

川 ゚ -゚) ずっと?

( ・∀・) ……

( ・∀・) ……ところで

川 ゚ -゚) なんなんだ今朝から?

川 ゚ -゚) 変なヤツだな

( ・∀・) さっきから気になってたんだけど

81同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:35:13 ID:MxGQToyo0
( ・∀・)

川 ゚ -゚)

( ・∀・) なんで両手の親指がないの?

川 ゚ -゚)

川 ゚ -゚) え?

82同志名無しさん:2013/04/21(日) 16:41:42 ID:MxGQToyo0
投下はここで一区切りです。感想ありがとうございますm(_ _)m

83同志名無しさん:2013/04/21(日) 20:33:28 ID:Okbv/NuU0

モララー狂ってんな

84同志名無しさん:2013/04/22(月) 17:21:30 ID:ETe.hx2M0
おぉ!好きだこういうの!乙!

85同志名無しさん:2013/04/29(月) 00:39:36 ID:4/.iozSk0
なんだこれ言葉選びのセンスがヤバイ好みだわ


86同志名無しさん:2013/05/02(木) 13:12:08 ID:lCF0kVNMO
いいな、好きだ
おつ

87同志名無しさん:2013/05/18(土) 20:48:50 ID:6TRr8PO.0

 −1年前

オレンジの太陽。強くなる夏の陽射しの部屋から、
ありし日のモララーは、団地の庭先に咲くひまわり見ている。

 ( ・∀・)

日だまりの庭は、子供たちが集まる広場でもあった。
滑り台。ブランコ。砂場に群がる彼らを見ていると、
そこはさながら、ひとつの村のようでもあった。

子供たちの肌は、ひとりひとり、みな健康的に黒く日焼けしている。
メッキ落ち易く、日に焼けすぎてみな、鼻の皮がめくれて赤い。
勉強部屋にひきこもって、青白い顔をしたモララーとは大違い。

ベランダの柵にもたれて、アイスを舐めながら、モララーひまわり見ている。

 ('A`) 川 ゚ -゚)

学校帰りだろうか? 下ろしたての夏のポロシャツ。制服姿だ。
黄色いひまわりの傍らにふたりは立っている。花びらは西日を向いてしおれていた。

88同志名無しさん:2013/05/18(土) 20:49:41 ID:6TRr8PO.0
               ('∀`) 川 ゚ー゚)


    クーが微笑み、そんなひまわりを見て何事かささやいた。

           ドクオが下らなそうに笑った。

        クーがジェスチャー交えて何事か怒鳴った。

         ドクオが下らなそうに頭を下げて謝った。

       クーが微笑み、そうして安らかな沈黙が降りた。

          ドクオが下らなそうに夕空を仰いだ。


             クーが……ドクオが……

             クーが……ドクオが……




            モララーひまわり見ている。

89同志名無しさん:2013/05/18(土) 20:50:38 ID:6TRr8PO.0
 ( ^ω^) ξ゚ー゚)ξ


そんなクーとドクオを冷やかすように。
あの青年男女ふたり組が、トトロのトンネルを潜って現れた。

マックの袋を小脇に抱えて。テリヤキバーガーもぐもぐ噛みつつ。

黒髪で、ピアスも開けていない、無垢だった頃の内藤ホライゾン。
地毛が金髪ドリルツインテールの、目付きが鋭い津出麗羅。



 ( ^ω^) ξ゚⊿゚)ξ ('A`) 川 ゚ -゚)

ふたりがふたりに合流する。合わせて四人。内藤カルテット。

これが彼らのグループだ。

90同志名無しさん:2013/05/18(土) 20:51:34 ID:6TRr8PO.0
それは。それはそれは。
あまりに好調で、健全で、幸せで、すべてを優越する綺麗な四角関係で。

 ( ・∀・)

なあ、おかしいよな、とモララーは思う。
白ピザの内藤ホライゾンと、根暗のドクオがあそこにはいて。
なんでおれはひとりぼっちなんだよ、とモララーは思う。


 ( ^ω^) ξ゚⊿゚)ξ ('A`) 川 ゚ -゚)


モララーはあの集団にまざりたかっただけ。
ただ仲良くなりたかっただけ。

彼らは都市の為政者で。モララーは貪欲で血なまぐさい遊牧民で。

この両者は、相容れないものなのだと。
世界の戦争の大方の発端は、この両者がおたがいに反目し合うからなのだと。

モララーは知っている。だから、遊牧民たるモララーは。ルサンチマンとそねみで
頭ん中がパンパンに膨らんで破裂しそうなのだ。

91同志名無しさん:2013/05/18(土) 20:52:16 ID:6TRr8PO.0
そんなとき。


( ・∀・)


(*゚∀゚)


胸のなかに

92同志名無しさん:2013/05/18(土) 20:52:47 ID:6TRr8PO.0

 −昼休み

川 ゚ -゚) 今朝はおどろいたよ

( ・∀・)

川 ゚ -゚) モララーは。変なところで繊細だから

川 ゚ -゚) 私に両手の親指がないことを

川 ゚ -゚) ずっと訊かない気でいたのかと……

( ・∀・)

( ・∀・) 聞かせてよ

( ・∀・) なんで親指がないのか

川 ゚ -゚)

93同志名無しさん:2013/05/18(土) 20:53:28 ID:6TRr8PO.0
川 ゚ -゚) なんだか、人が変わったみたいだな

( ・∀・)

川 ゚ -゚) ……猫に噛まれてね

( ・∀・) ネコ?

( ・∀・) ネコだって?

川 ゚ -゚) ? ああ

川 ゚ -゚) ずっと昔の話らしい。幼いときで、痛みも覚えていないな

川 ゚ -゚) 付け根から噛み千切られたんだって。私の親指。笑えるだろ

( ・∀・)

川 ゚ -゚) 私はそこまで、猫に酷いことをした覚えはないんだけどな

( ・∀・)

( ・∀・) (どういうことだ……)

94同志名無しさん:2013/05/18(土) 20:54:02 ID:6TRr8PO.0
( ・∀・) (俺の、)

( ・∀・) (妄想が?)

( ・∀・) (こんな)

川 ゚ -゚)

( ・∀・)

( ・∀・) (ねーよ)

川 ゚ -゚)

(  ∀ ) (ねえよねえよねえよねええよねぇぇぇぇえええええええ…………)

川 ゚ -゚) モララー

川 ゚ -゚) モララー?

( う∀ )

95同志名無しさん:2013/05/18(土) 20:54:38 ID:6TRr8PO.0
川 ゚ -゚) モララー

( う∀ )

川 ゚ -゚) 焦らしてるのか?

( う∀・) えっ

( う∀・) な、な、な、にが?

川 ゚ -゚) 弁当だよ言わせるな

( ぅ∀・) は?

川 ゚ -゚)

川 ゚ -゚) 本当に人が変わったんじゃないかお前?

( ぅ∀・)

96同志名無しさん:2013/05/18(土) 20:55:18 ID:6TRr8PO.0
川 ゚ -゚) あのな。何度も言いたくないが

川 ゚ -゚) 私には親指がないんだよ

川 ゚ -゚) フォークなら持てるぞ。でも。モララーは私にこうしたいって何度も言ってたろ

( ぅ∀・)

川 ゚ -゚)

川 ゚ -゚) あーんって

( ・∀・)

( ・∀・)




(*・∀・) マジで?

97同志名無しさん:2013/05/18(土) 20:56:13 ID:6TRr8PO.0
 川 ゚ -゚)  (・∀・*)


親指がない少女の口まで、箸で卵焼きを運ぶ少年。
「あーん」と口を開かせて、食べさせてあ・げ・る―♥
教室にどよめき。湖面の波紋のようにどよめき、伝播してやがてしずまった。

親指がない少女も、さすがにこれには表情を歪めた。
白い頬に、ほのかな赤みが差した。
だが。頬に羞恥を呼びさませられたのは、むしろ少年のほうであった。

98同志名無しさん:2013/05/18(土) 20:56:45 ID:6TRr8PO.0
クーが、くちのなかで卵焼きを噛むやわらかな音を聞いた。
クーが、最後まで舐め取った箸の先を見た。

 川 ゚ -゚)

クーが、モララーから、視線をそらしているのに気付いた。




クーの、こんな逆説的な愛情表現を、モララーは知らなかった。


 (・∀・*)

その瞳はもはやドクオを見てはいなかった!
モララーから視線をそらしながら。その瞳は。モララーしか見ていないのだった!

99同志名無しさん:2013/05/18(土) 20:57:28 ID:6TRr8PO.0
 (*・∀・)


天地創造に際して、神さまは最後の七日目を休んで過ごした。
あんな満ち足りた全能感がモララーに降りかかった。


ここにドクオはもういない! 死んだ!!


恍惚とするあまり。モララーはクーの親指を切り捨てたのが、
ほかならぬ自分であることを束の間忘れた。

あんな深い暗い罪悪感は消えた刹那から、
モララーを゛幸福の沸点゛にとどけるまで燃え盛る火柱となった。

今。モララーの胸中でゆるやかに渦を巻いているのは。
ひとりの女性、素直クールという名の植民地を征服した手応えだった。
それは、とてもとても穏やかな安心感だ。

100同志名無しさん:2013/05/18(土) 20:57:59 ID:6TRr8PO.0

 −放課後

( ФωФ) 気を付けて帰れよー

( ФωФ) あとソフト部は我輩の部会があるから遅れるなよー




川 ゚ -゚)φ カリカリ

( ・∀・)

( ・∀・) (ペン、握れてるじゃん)

( ・∀・) (って言っても。かなり不格好だな)

( ・∀・) (ほとんどグーで握ってるし)

( ・∀・)

( ・∀・) (……よし)

川 ゚ -゚)φ

101同志名無しさん:2013/05/18(土) 20:58:33 ID:6TRr8PO.0
( ・∀・) なあ、クー

川 ゚ -゚)φ ?

( ・∀・) 図書室、行こうか

川 ゚ -゚)φ ……図書室?

( ・∀・) そう

川 ゚ -゚)φ

川 ゚ -゚)

川 ゚ -゚) わたしはこれから、部活なんだが

( ・∀・)

ミセ#゚ー゚)リ ちょっとちょっとご両人!

( ・∀・) え?

102同志名無しさん:2013/05/18(土) 20:59:10 ID:6TRr8PO.0
ミセ#゚ー゚)リ モモリーは、放課後もクーちゃんと一緒にいたいのかなあ?

ミセ#゚ー゚)リ お昼休みはあーんなにイチャイチャしてたくせにっ!

( ・∀・)

( ・∀・) ちょ、ちょっとまって……

川 ゚ -゚) ミセリ。そろそろ部室に行こうか?

ミセ*^ー^)リ えへ、合点承知!

( ・∀・) ぶ、部活って?

ミセ*゚ー゚)リ え?

川 ゚ -゚) 女子ソフト部だが?

( ・∀・)

103同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:00:03 ID:6TRr8PO.0
ミセ*゚ー゚)リ クーちゃん。今日は最初っから投球練習らしいよ

川 ゚ -゚) へえ、じゃあ今日はひさびさに義指を付けるかな

ミセ;゚ー゚)リ あんまり速い投球だとわたしまだ捕れないよ!

川 ゚ -゚) クク。頑張ってくれよ私のキャッチャーだろ

ミセ;゚ー゚)リ ふえー

( ・∀・)

ミセ*゚ヮ゚)リ てかクーちゃん。実際モララーと付き合ってる?

川 ゚ -゚) そんなわけないだろw

川 ゚ -゚) モララー、いや、この人はただの……

川 ゚ -゚) ……

川 ゚ -゚) なんだろうな

104同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:00:39 ID:6TRr8PO.0
ミセ*゚ー゚)リ ?どーゆーこと?

川 ゚ -゚) いざ言われてみると……この人との関係が、よくわからなくて

川 ゚ -゚) 恋人ではない…友達、かな

( ・∀・)

ミセ*>ー<)リ もう!友達同士なら「あーん」なんてしないからっ!

川 ゚ -゚) ……んー

( ФωФ) おーいそこのバッテリーども!

( ФωФ) 我輩の部会は、四時半からであるぞ

ミセ*゚ー゚)リ あは、いっつも杉浦先生が遅刻するくせに

川 ゚ -゚) まったくだな

川 ゚ -゚)

川 ゚ -゚) じゃあ

川 ゚ -゚) さよなら

( ・∀・)

105同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:01:12 ID:6TRr8PO.0

 −自宅

(*゚∀゚)

(*゚∀゚) おかえりなさいませご主人様!

( ・∀・)

( ・∀・) ああ、うん

(*゚∀゚) おかえりなさいませご主人様!

( ・∀・) わかった、わかったから!

(*゚∀゚) アヒャアヒャ!

( ・∀・) つー!

(*゚∀゚) アヒャ!?


( ФωФ)

106同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:03:25 ID:6TRr8PO.0
(*゚∀゚) アヒャーヒャヒャーヒャ♪ (※推奨BGM 0:38〜 ttp://www.youtube.com/watch?v=3yM3XJZDV0Y)

( ФωФ)

( ・∀・) aya-ya-ya-ya



いつに見慣れた光景が、本日も繰り返された。

狂気じみた鳴き声をあげて、つーは鋭い速度で杉浦先生のもとまで駆けていく。
杉浦先生の手首足首が、つーの歯、舌、口腔にほぐされて、噛まれていく。

つーが顎を閉じる力は、キャットを超えてもはやワニ。
1平方センチメートル辺りおよそ260キログラムを計測。

杉浦先生のはげしい吐血に付随して。
アシッドな花――杉浦先生の胃液だ!――が夕暮れに咲いた。

モララーは思い通りにならない、手痛い恋の涙を拭って隠して。
肉の塊となった杉浦先生に、モララーは惨めな自分を重ね合わせている。
モララーはいたわるように杉浦先生の頬になでた。
涙に濡れた親指の爪の間に、泥みたいな血がしみこんでいくばかりで。



(*゚∀゚)( ・∀・) 推奨BGM終わりっ♪

107同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:04:05 ID:6TRr8PO.0
(*゚∀゚)

(*゚∀゚) これで良いのか

( ・∀・) 結構

( ・∀・) なあ、つー

(*゚∀゚) ああ?

( ・∀・) あの包丁は現実に

( ・∀・) 何らかの影響を及ぼすみたいだな

(*゚∀゚)

108同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:04:40 ID:6TRr8PO.0
( ・∀・) ……しかも。両手の親指がなくなった原因が

( ・∀・) 俺たちにあるなんて

( ・∀・) クーは露ほども知らないみたいだ

(*゚∀゚)

( ・∀・) クーは猫に噛み千切られた、なんて言ってる始末だ

(*゚∀゚)

(*゚∀゚) で?

109同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:05:53 ID:6TRr8PO.0
( ・∀・) わからんか

(*゚∀゚) ああ?

( ・∀・) 俺はひとつの夢をかなえたいだけだ

(*゚∀゚) ああ?

( ・∀・) あの包丁でもって

( ・∀・) 俺はクーを

( ・∀・) 俺好みの女に変えてみせる

(*゚∀゚)

(*゚∀゚) …出来るのか、そんなこと?

( ・∀・) 出来ないのか……?

110同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:06:29 ID:6TRr8PO.0
(*゚∀゚) さあ?

(*゚∀゚) 俺はお前の狂気の具現化と言うか……

(*゚∀゚) お前の一部だから

( ・∀・) ははあ。なるほどな

( ・∀・) 俺に分からないことは

(*゚∀゚) 俺にも分からないよ

( ・∀・) 良く出来てるな

(*゚∀゚)

(*゚∀゚) ちょっと言わせてもらって良いか?

( ・∀・) ? どうぞ

111同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:07:00 ID:6TRr8PO.0
(*゚∀゚) あのなだいたい、

(*゚∀゚) 他人とは思い通りにならないものだろ

( ・∀・)


(*゚∀゚) 「俺の言うことを聞けよ」

(*゚∀゚) 「言うこと聞かないヤツは、要らない。矯正するまで」

(*゚∀゚)

(*゚∀゚) お前がいまやろうとしているのは

(*゚∀゚) そういうことだよな

( ・∀・)

112同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:07:42 ID:6TRr8PO.0
(*゚∀゚)

(*゚∀゚) これほど幼稚な人間はないな

( ・∀・)

(*゚∀゚) 何でだと思う?

(*゚∀゚) いったいなんでお前は周りの人間たちを征服したいと思う?

( ・∀・) それは、


(*゚∀゚) それは、お前の"怒りの沸点"が低いからなんだよ

( ・∀・)

(*゚∀゚) お前は自覚していないだろうがな。お前はとても些細なことで怒っているんだよ

113同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:08:17 ID:6TRr8PO.0
(*゚∀゚) お前は、

( ФωФ)

(*゚∀゚) ただ。杉浦先生に褒められたいだけだろ

( ・∀・)

(*゚∀゚) こんな狭い暗い集合団地で、たったひとりで育って

(*゚∀゚) クーにこそ及ばないが、それでも勉強で良い成績をとって

(*゚∀゚) 両親ではない、誰か他の大人に認められたくって、仕方がないのに

( ФωФ)

(*゚∀゚) 杉浦先生は褒めてくれない

( ・∀・)

(*゚∀゚) だからその怒りのあまり。私に杉浦先生を殺させる

114同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:09:12 ID:6TRr8PO.0
(*゚∀゚) お前は、

( ФωФ)

(*゚∀゚) ただ。杉浦先生に褒められたいだけだろ

( ・∀・)

(*゚∀゚) こんな狭い暗い集合団地で、たったひとりで育って

(*゚∀゚) クーにこそ及ばないが、それでも勉強で良い成績をとって

(*゚∀゚) 両親ではない、誰か他の大人に認められたくって、仕方がないのに

( ФωФ)

(*゚∀゚) 杉浦先生は褒めてくれない

( ・∀・)

(*゚∀゚) だからその怒りのあまり。私に杉浦先生を殺させる

115同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:09:45 ID:6TRr8PO.0
(*゚∀゚) 承認欲求を満たすだけなら。猿にでも出来るさ

(*゚∀゚) けれど、お前はとても閉鎖的だから

(*゚∀゚) 欲望のひとつをとっても、ちゃんと解決されたっていう

(*゚∀゚) 核となる出来事を求めたがる

( ・∀・) ……


(*゚∀゚) お前の"感情の沸点"の高低を定めるもの

(*゚∀゚) その根底には、お前の完璧主義がこびりついてるんだよ

116同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:10:20 ID:6TRr8PO.0
( ・∀・)

(*゚∀゚)

( ・∀・)

( ・∀・) ……さっきからブツブツと

(*゚∀゚)

( ・∀・) 何言ってんだ。お前




( ・∀・) つー、包丁を持て

( ・∀・) 下らないことばっか言ってんなよ

(*゚∀゚) ああ?

117同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:10:59 ID:6TRr8PO.0
( ・∀・) 良いか? お前は俺の狂気の権化なんだろ?

( ・∀・) お前は俺の言うことを聞いていれば、それで良いんだよ

( ・∀・) 頼むから。黙れよ

(*゚∀゚)

(*゚∀゚) アヒャ


( ・∀・) 俺が杉浦先生に、褒めてもらいたいだって?

( ・∀・) ……馬鹿馬鹿しい

(*゚∀゚)

(・∀・ ) そんなわけないだろ……

(*゚∀゚)

118同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:11:34 ID:6TRr8PO.0
( ・∀・) 

( ・∀・) 歴史上でさ。民主的な為政者が何かを変えたか?

(*゚∀゚) はあ?

( ・∀・) 何かを変えたか、と訊いているんだ。変えてないだろ

(*゚∀゚) そう? まあ、お前みたいな専制的なリーダーだって

(*゚∀゚) 何かを変えたか、と訊かれれば。疑問だけどな

( ・∀・) 黙れ

(*゚∀゚) しかし。お前が今からやろうとしていることは

(*゚∀゚) 人格の矯正だろ?

( ・∀・) そうだよ

( ・∀・) それは民主的な方法ではダメさ

( ・∀・) それをするには教育者である以前に

( ・∀・) 独裁者でなくてはいけないんだ




川 ゚ -゚)

119同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:12:05 ID:6TRr8PO.0

 −翌朝

( ・∀・) ふぁあ

( ・∀・) (まだかな?まだかな?)


( ・∀・)

( ・∀・) (おっとメール返信)

( ・∀・) (「もうすぐ出る」……か)

( ・∀・) (すご……よくメールなんて打てるよな)

( ・∀・)


 ガチャリ

川 / -゚) ……おはよう

( ・∀・) おはよう!

120同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:12:36 ID:6TRr8PO.0
( ・∀・) 今朝はよく眠れた?

川 / -゚) ああ……

川 / -゚) っとっと……

( ・∀・) おっと!大丈夫かい?

川 / -゚) すまんな。毎朝、毎朝……

( ・∀・) いいよ、いいよ!

( ・∀・) 僕たちは、トモダチ!でしょ?

川 / -゚) ……

( ・∀・)

( ・∀・) ……さ、学校にいこっか!

121同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:13:06 ID:6TRr8PO.0
川 / -゚) ( ・∀・)


自宅から出て来た素直クールは。右目に白い眼帯を付けていた。
左目にはかろうじて視力が残されていて、どうにか学校には通えていた。

モララーは上機嫌で。

クーの右手(親指がない)を愛おしそうに握って歩いた。

モララーは上機嫌だ。

クーの右目にある白い眼帯について、何も指摘しない。

122同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:14:10 ID:6TRr8PO.0
川; / -゚)

クーはフラフラと、危うげな足取り。
心細い顔をして、外界を極度に恐れていた。

目前に迫った電柱に、クーは思い切り顔面をぶっつけた。
モララーは。クーが電柱に衝突するという予感こそしていたけれど。止めなかった。


 (*・∀・) 川 / -×)


なぜならモララーは、クーに必要とされたい一心だったから。
モララーがいなければ、私は満足に歩くことさえ出来ないのだ…。とクーに思い知らせたいがために。
モララーは心を鬼――いつもの妄想のように――にして、あえてクーを電柱に激突させたのだった。


 ∩*・∀・)ノ 川 / -×)

だから。モララーが「大丈夫かい、クー!?」と声をかけたその一連の所作は。
三流役者の大根芝居にも似た、ひどく勿体ぶったものだった。

123同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:14:42 ID:6TRr8PO.0




(*゚∀゚)


あの荒んだ夕暮れのことだ。
あの殺人キャットガールは。刃渡り17.5cmのステンレス鋼の包丁を手にとって。

クーの両目の眼球に。浅く深い傷をつけたのだ。

124同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:15:15 ID:6TRr8PO.0

 −昼休み

( ・∀・) よいしょっと!

川 / -゚) ここは屋上だな……?

( ・∀・) うん!たまには外で食べるのも良いかなと思ってね!

川 / -゚) 空気がおいしい

( ・∀・) 田舎だからねえ

( ・∀・) さてさて。お弁当にしよっか!

川 / -゚)

( ・∀・)

( ・∀・) 今日はエビフライをつくったんだよ!

川 / -゚) ……すごいね

125同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:16:11 ID:6TRr8PO.0
( ・∀・) ほら、クー

川 / -゚)

( ・∀・) あーん

川 / -゚) ん……

( ・∀・) おいしい?

川 / -゚) ああ

川 / -゚) おいしいよ……

( ・∀・) そっか!良かったよ

川 / -゚) 昨日もエビフライだったよね……

( ・∀・) えっ?!卵焼きじゃない?

川 / -゚) ちがったっけ……

126同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:17:34 ID:6TRr8PO.0
( ・∀・) もう!俺がつくってくる料理はちゃんと覚えててよ!

川 / -゚)

川 / -゚) ごめん

( ・∀・) 良いよ、いいよもう!

( ・∀・) …ねえ、クー

川 / -゚)

( ・∀・) 幸福度の話をしようか?

川 / -゚) ……なにそれ?

( ・∀・) (wwwwwwお前が言ったんだろ!)

( ・∀・) (……でも)

川 / -゚) ん?

( ・∀・)

(*・∀・) (イイ!)

127同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:18:04 ID:6TRr8PO.0
(*・∀・) いや、もし幸福を数値で表せるとしたらだよ

(*・∀・) クーの幸福の沸点は、どこかなと思ってね

川 / -゚) ?

川 / -゚) 幸福の沸点……??

( ・∀・) 探ってみようか? 前のクーじゃない、


( ・∀・) ”今のクーの、幸福の沸点”を


川 / -゚) 前の……なに?

( ・∀・) 気にしなくて良いよ

川 / -゚)

( ・∀・) そうだな。まずは、

川 / -゚)

( ・∀・) クーは、俺の手料理が食べられて幸せ?

川 / -゚)

128同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:18:43 ID:6TRr8PO.0
川 / -゚) そうだな……。私のお母さんが、お弁当をつくる手間が省けて

川 / -゚) 助かる、と言っていたっけ

(;・∀・)


(;・∀・) クーは放課後、俺と一緒に図書室で勉強してるよね!?

川 / -゚) ? ああ、そうだろう?

(;・∀・) ああ良かった! その時は、どう? 幸せ感じてる?

川; / -゚) ハァ? ……ああ、そうだな。ミセリはたしか、私がモララーと一緒なら

川 / -゚) 変な虫が寄り付かないから、安心だよ。と言っていたっけ

(;・∀・)

川 / -゚) モララーには、襲われる心配もないだろうから。とも言っていた

(;・∀・) (どういう意味だよあの空気女)

129同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:19:23 ID:6TRr8PO.0
(;・∀・) ッ!そういうことじゃなくてさ!

川 / -゚)

( ・∀・) ……クーがどう思っているか、ということなんだ

川 / -゚) ……ああ

川 / -゚) ごめんね

川 / -゚) 質問の意図が、よくわからなくて

( ・∀・) いいや。僕の言い方も悪かったよ

川 / -゚)

( ・∀・) ……。そろそろ昼休みも終わりだし

( ・∀・) 最後の質問をしても良いかい

川 / -゚)

川 / -゚) どうぞ

130同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:19:54 ID:6TRr8PO.0





( ・∀・) クーは、俺と一緒にいて幸せ?

川 / -゚)

川 / -゚)

川 / -゚) ……いや、まったく

( ・∀・)

131同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:20:27 ID:6TRr8PO.0

 −自宅

(#・∀・) つー!!

(#・∀・) 出て来い! どこにいる!?

(#・∀・) もう一度だ! 包丁を持て!!

(#・∀・) つー! 返事をしろおおおおおお!!!!!!!




(*ぅ∀;) ウエーン

(;・∀・) っ!?

(*ぅ∀;) モモリー!!

(;・∀・) ……モララーね。どうかした?

(*;∀;)σ

( ・∀・) ?

(  ・∀) あ……?

132同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:21:00 ID:6TRr8PO.0


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それは、それはそれは壁。モララーの自宅の灰色の壁。
かつてのモララーは、壁に走る亀裂から亡霊が出て来る悪夢を見た。

つーが涙ぐんで指差すのは、そんな無数に刻まれた亀裂。

そこには



('A`) よう

( ・∀・) ……?

('A`)

( ・∀・) 誰だ?お前

133同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:21:53 ID:6TRr8PO.0
('A`) 俺

('A`) ドクオ

( ・∀・)

( ・∀・) あァ〜……?

( ・∀・) あれえ? でも、たしかきみ…

( ・∀・) なんだっけ?

(*ぅ∀゚)

('A`) 交通事故に遭った?

( ・∀・) そ、そう。それだよ

( ・∀・) な、なんで、ここにいるの?

('A`)

134同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:22:26 ID:6TRr8PO.0
('A`) 俺にもよく分からんが

('A`) 多分、これは

('A`) 魂、みたいなものじゃないかと

( ・∀・)

(*゚∀゚)

( ・∀・) ……へえ? す、げえじゃん。本物の幽霊じゃん

('A`)

( ・∀・) う、ウケるw

(*゚∀゚) w


('A`) お前さ

('A`) クーに何した?

( ・∀・)

135同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:23:01 ID:6TRr8PO.0
( ・∀・) なにって……

( ・∀・) なにも?

('A`)

( ・∀・) 俺なにもしてないよ?

( ・∀・) クーに親指が無いのは

( ・∀・) ネコに噛まれたからなんだよ?

( ・∀・) そうだよな? つー

(*゚∀゚)

('A`) 嘘つくな

( ・∀・)

( ・∀・) ……ほんとだから

136同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:23:39 ID:6TRr8PO.0
('A`)

( ・∀・)

( ・∀・) お前は何しに来たんだ?

('A`)

( ・∀・) なるほど居座り続けるつもりか?

(*゚∀゚)

( ・∀・) つー、コイツ噛んで良いぞ

(*゚∀゚) ゔぇえええええ……

(*゚∀゚) だってコイツ不味いし……

( ・∀・) 我慢しろって

('A`) 呪う

( ・∀・) は?

('A`) 呪うから、お前を

( ・∀・)

137同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:24:22 ID:6TRr8PO.0
( ・∀・) お前な

( ・∀・) マジ気持ち悪いこと言ってんなよ

('A`)

( ・∀・) そんな縁起でもないことしたらさ


川 / -゚)


( ・∀・) ……わかってる?

('A`)

( ・∀・) お前は…あの世に戻ってろっ!

( ・∀・) 二度と帰って来んなっ!

('A`)

138同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:24:55 ID:6TRr8PO.0
('A`)

('A...::;


(*゚∀゚) 消えた!

( ・∀・)

(;・∀・)

(;・∀・) あー…こわ

(*゚∀゚) アヒャヒャ!

(;・∀・) なんなんだいまの……さ、つー

(;・∀・) 包丁持って

(*゚∀゚) あひゃー

139同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:37:48 ID:6TRr8PO.0
投下はここで一区切りです。感想ありがとうございますm(_ _)m
GWはさんだのに間隔あいてごめんねほんとにね(*゚∀゚)ノシ アヒャー

140同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:38:13 ID:WyDsV/O20
いいところで・・・!!

お疲れさま

141同志名無しさん:2013/05/18(土) 21:40:18 ID:c2.wjSyE0
不穏だなぁ


142同志名無しさん:2013/05/30(木) 22:34:12 ID:dNvlHzsE0
面白いとこで


143同志名無しさん:2013/06/09(日) 03:52:39 ID:gC4uLPbs0
 −図書室

(  ∀・) シベリアの少数民族のあいだで、こういう話がある

川 / - )

(  ∀・) 北の方角に、1本脚しかない部族がいる

(  ∀・) 彼らは自分ひとりでは歩けないから

(  ∀・) 男女が肩を寄せ合って歩く

川 / - )

(  ∀・) 2人がしっかり愛し合えば、風より速く走れるが

(  ∀・) 愛し合うことをやめると

(  ∀・) もとの1本脚に戻り、2人とも歩けなくなる

川 / - )

144同志名無しさん:2013/06/09(日) 03:53:11 ID:gC4uLPbs0
(  ∀・) 男女とはそれぞれ1本脚の存在であり

(  ∀・) 2人そろって初めて2本脚になると分かる

川 / - ) ……わ、わ、わたしは、

川 / - ) わたしは、ば、かだから

(  ∀・)

(  ∀・) よく愛し合う男女をたとえて、二人三脚なんて言うけれど

(  ∀・) 二人三脚と考えている限り……

(  ∀・) 紐をほどきたくなる衝動に駆られるものさ

川 / - ) モララー

(  ∀・) 僕たちは、シベリアの少数民族とは違って

(  ∀・) 1人のほうが、よっぽど自由に走れるものだからね

川 / - ) わ、わからないよ

(  ∀・) ただし

145同志名無しさん:2013/06/09(日) 03:53:46 ID:gC4uLPbs0
(  ∀・) クー、きみは……

(  ∀・) その右足、義足だろう

川 / - ) あ、あ、

川 / - ) 車にひ、轢かれた

(  ∀・) そう。車に轢かれた

(*゚∀゚)

(  ∀・) かわいそうに

146同志名無しさん:2013/06/09(日) 03:54:19 ID:gC4uLPbs0
(  ∀・) きみは正真正銘、1本脚だ

(  ∀・) 目だって、ほとんど見えない

(  ∀・) きみは、両手に親指がない

川 / - )

(  ∀・)

(  ∀・) 僕も同じなんだよ、クー

川 / - ) ?

147同志名無しさん:2013/06/09(日) 03:55:01 ID:gC4uLPbs0
(  ∀・) 僕も1本脚なんだよ

川 / -゚)

川 / -゚) ほ、ほ、ほんとか?

(  ∀・) 物のたとえだ

川 / -゚) あ、

(  ∀・)

(  ∀・) きみがいないと

(  ∀・) 僕は生きられないんだよ

川 / -゚)

148同志名無しさん:2013/06/09(日) 03:55:38 ID:gC4uLPbs0
(  ∀・) クー



(  ∀・) 僕たちは、寄り合って生きていくべきなんだ

(  ∀・) 僕は今のきみが好きだ

(  ∀・) 大好きだ

(*゚∀゚)

149同志名無しさん:2013/06/09(日) 03:56:13 ID:gC4uLPbs0
川 / - )

(  ∀・) ……よろこんでる?

川 / - ) な、なんで?

(  ∀・) わかるから

(  ∀・) 全部

川 / -゚)

(  ∀・) ……服

川 / -゚) ?

(  ∀・) 自分で脱げる?

川 / - ) ……え?

川 / -゚) え。こ、こで?

(  ∀・)

川 / -゚) ……

川 / -゚) あ、あのな?

150同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:03:20 ID:gC4uLPbs0
川 / -゚) ツンがなんで退学になった知ってる?

(  ∀・)

(  ∀・) ツン……?

川 / -゚) 知らない?

(  ∀・) ……ああ、ツン

川 / -゚) ツン

川 / -゚) 妊娠したんだ

(  ∀・) ……へえ

(  ∀・) 知らなかった!

川 / -゚) だ、だから

(  ∀・) だからなに?

(  ∀・) 俺が信用できないって

川 / -゚) そういうことじゃなくて……

(  ∀・) クー

151同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:05:00 ID:gC4uLPbs0
(  ∀・)

(*゚∀゚)

川 / - ) あ、

(  ∀・)

(*゚∀゚)

川 / - ) も、もら

(  ∀・)






(*゚∀゚) アヒャ♪

152同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:06:30 ID:gC4uLPbs0
(  ∀・) ……

川 / - ) ……んっぁ、ぅ……




     カ ラ ダ  ホ ウ マ ツ ゴト    シ
 そ の 肉 身 は 泡 沫 の 如 く と 知 り 。
      カ ゲ ロ ウ  ゴト ハカナ    シ
       陽 炎 の 如 く 儚 い と 知 り た れ ば 。
        ア ク マ  ヨ ウ イ    ハナゾノ  ア ソ       ヤ
        悪 魔 が 用 意 し た 花 園 で 遊 ぶ こ と を 止 め 。

   マ オ ウ   メ   トド     ヒガン  ユ      オ モ
   魔 王 の 目 の 届 か な い 処 へ 往 か む と 思 う 。

153同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:07:01 ID:gC4uLPbs0
そう。

モララーは欲望に忠実な男。
制服を脱がせ、乳房をもみ、全身をもてあそび。
最後に気持ちよく咆哮して、避妊具に精液をぶちまける。

「お前は俺のものだ。いつだって俺のものだ」

「お前を八つ裂きにして」

「もう一度結合させる」

モララーは物事が難しくなる前にハッキリさせたい。
それは言葉でも良い。ただ承認されれば良いだけ。
相手に承認されたという核となる出来事(奇跡)を起こしたいだけだから。
甘い汁をすすって酔っていられるのがモララーの良いところだから。
だからモララーは目が黒か。ら血走った赤に変わるとき。尋ねた。



(  ∀゚) クー。俺のこと、好きか?

154同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:08:03 ID:gC4uLPbs0
川 / -;)

(  ∀・)

川 / -;)

(  ∀・) ……

(*゚∀゚) アヒャ♪

川 / -;) あっあっ!

(*゚∀゚) アヒャヒャ!!




(  ∀・) 俺のこと……

川 / -;) 好きだよ、モララー!!

(  ∀・)

(*゚∀゚)

(* ・∀・) アハァ♪

155同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:08:35 ID:gC4uLPbs0
そこでモララーは果てた。

モララーの"幸福の沸点"は満たされた。かのように思われた。

しかし"幸福の沸点"とは、達した刹那に、悪い意味での虚無感に変わってしまうものだった。
北大路魯山人は、料理家の土産のチーズをたいそう褒めたところ、「家にまだあるから、もっと送りましょう」と返された。
魯山人はこの好意に対して、「あなたは幼稚すぎる」と返した。飽食は幸福のありがたみを殺すのだった。


クーという植民地を完全に支配した。

自信は研磨された。

ほとんど自己愛と見紛うばかりに。

だから。

クーにもう用は無かった。

156同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:09:05 ID:gC4uLPbs0
(  ∀・) ……

川 / -;) ぐあ、

(  ∀・) 自分で服も着れないのかお前は

川 / -;) 待って

(  ∀・) 人が来なくてよかった

(  ∀・) でも

(  ∀・) どこかで聞き耳を立てているヤツはいた

(*゚∀゚)

川 / -;) そんな

(  ∀・) 冗談

川 / -;)

(  ∀・) ほら、着せてやるから

(  ∀・) 立って

川 / -;) ……

157同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:10:02 ID:gC4uLPbs0
   −自宅


(  ∀・)

(*゚∀゚)

( ^ω^) ……

(  ∀・)

(  ∀・) ……ドクオと言い

(  ∀・) なんでこう次から次へと?

( ^ω^) 確かめたいことがあったお

( ^ω^) だから

( ^ω^) 来たお

(  ∀・) 結構


(  ∀・) 用件を聞こう

158同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:10:52 ID:gC4uLPbs0
( ^ω^) まず

( ^ω^) ドクオが何で病院にいるか……

(  ∀・) 知らねえよ

( ^ω^) まだ僕の話の途中だお

(  ∀・)

( ^ω^)


( ^ω^) ドクオは交通事故に遭って

( ^ω^) 病院にいるんだお

(  ∀・) そうなんだ

( ^ω^) ドクオを跳ねたのは、この僕なんだお

(  ∀・) へえ?

( ^ω^) すげえ飛んだお

(  ∀・) 通報して良いか?

159同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:11:59 ID:gC4uLPbs0
( ^ω^) それは、

( ^ω^) 僕の話が終わってからにしてほしいお

(  ∀・)

( ^ω^) ……ツンが退学になった理由

( ^ω^) 知ってるかお

(  ∀・) ……ツン?

( ^ω^) 知らないかお

(  ∀・) ああ、ツン

( ^ω^) ツンは妊娠したんだお

(  ∀・) お前の?

( ^ω^) 違うお

( ^ω^) 誰の子か分からないんだお

(  ∀・)

160同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:12:49 ID:gC4uLPbs0
( ^ω^) 僕は

( ^ω^) 犯人は

( ^ω^) ドクオだと思ったお

(  ∀・) (……ああ)

( ^ω^) ツンはああ見えて

( ^ω^) 人見知りだから

(  ∀・) (思い出してきた……)


 (#`ω´) ('A`#)   (・∀・ )


( ^ω^) 男友達はドクオしかいなかったから

( ^ω^) だから

(  ∀・) (あの記憶のワンシーンは……)

(  ω ) だから……

161同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:13:34 ID:gC4uLPbs0
(  ω ) でも、そうじゃない

(  ω ) ドクオをバイクで跳ね飛ばすとき、アイツ

(  ω ) ぼ、俺の顔

(  ω ) 睨んで

(  ω ) 違うって言ったような気がし、たお

(  ω ) アイツ、ずっとそうだったお

(  ω ) 俺、は、気付けなかった

(  ∀・) (……)

(  ω ) お、お前かお?

(  ω ) ツンを妊娠させたのはお前かお?

(  ∀・)

162同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:14:07 ID:gC4uLPbs0
(  ∀・)

(  ∀・) なんでそう思う?

(  ω ) 夢を……

(  ∀・) ハァ?

(  ω ) 毎日、夢を見るんだお

(  ω ) ツンとお前が

(  ω )

(  ∀・) ……悪夢だな、そりゃあ

(  ω ) おっお。でも

(  ω ) ぼ、お、ブーンは

(  ω ) もう

(  ω ) 分からない

(  ∀・)


(  ∀・) お前はキチガイですか?

163同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:14:41 ID:gC4uLPbs0
(  ω ) 違うお

(  ω ) でも、もう

(  ω ) ブーンはどうなっても

(  ω ) いいお

(;  ∀・)

(;  ∀・) お前

(  ω ) お前は

(  ω ) お前も病院送りに

(;  ∀・) やめろ

164同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:15:12 ID:gC4uLPbs0
非行青年、内藤ホライゾンが懐から取り出したのは尖鋭なナイフ。
白銀の月、内藤ホライゾンはガラスの破片に包まれているように見えた。
敏活なシナプスが知らせた。その間合いに入っては、ズタズタに引き裂かれる。


 このナイフで全ての問題を片付けよう。


内藤ホライゾンの目が黒か。ら血走った赤に変わる。
ここは同じ顔を何棟も並べた集合団地。住宅団地。今夜にかぎって人影は皆無だ。


 なんで誰もが俺を嫌うんだ。


団地を覆い囲むのは古ぼけて赤茶けたフェンス。
錆びた赤が傷跡のように覗いている針金。を編み合わせてつくった外界との強い境界。
モララーに逃げ場はなかった。



(  ∀・)

 でも。

 つーがいれば。

165同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:16:28 ID:gC4uLPbs0
(  ∀・)

(  ω ) がッ

(  ∀・)

(  ω ) おーっ

(  ω ) おーっ



(  ∀・)

(  ∀・) ……あ?

(  ∀・) あ?



内藤ホライゾンは、バッテン印に線を引かれて消されてしまった。
腹を切り裂かれて。傷口を包丁でファックされて。呆気なかったけれど。
萎えていく内藤ホライゾンの息遣いに、モララーはぶるぶると震えている。

166同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:17:10 ID:gC4uLPbs0
(  ∀・) つー?


モララーの手には血がベッタリ。


(  ∀・) おい

(  ∀・) なんで


モララーの手にはつーの包丁。


(  ∀・) 俺が

(  ω )

(  ∀・)

167同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:17:46 ID:gC4uLPbs0
   −VIP高校

ガララッ



(ii  ∀・) …

(ii  ∀・) モーニン

ミセ*゚ー゚)リ おっはー

ミセ*゚ー゚)リ

ミセ*゚ー゚)リ 顔色、悪いね?

(ii  ∀・)

(ii  ∀・) クーは?

ミセ*゚ー゚)リ クーちゃん?

ミセ*゚ー゚)リ そこにいるけど

(ii  ∀・) え

168同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:18:29 ID:gC4uLPbs0
そうだ。

モララーは目を疑った。
ほとんど自己破壊的な否定。
モララーは目の前の事実を拒否した。

クーの身体が、あまりに醜すぎるから。



顔は眼帯と包帯でなかば覆い隠されていたけれど。
腫瘍でブツブツに腫れ、爛れ、歪み、黒ずんでいる。
髪は薬物の副作用で抜け落ちていた。
表情は過度のストレスで筋肉が麻痺して変化がなかった。


クーに睨まれたモララー。怖い。目を背けた。分からない。誰がクーをあんなにした。俺だ。


俺なんだ。モララーは。

169同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:19:17 ID:gC4uLPbs0
川 / - ) モララー……?

(ii  ∀・) ひっ




川 / - ) モララー、なんで今朝は

川 / - ) 迎えに来てくれなかったんだ?

川 / - ) モララー、お昼ご飯の弁当は

川 / - ) ちゃんと作って来てくれたのか?

川 / - ) 機嫌が悪いのか? モララー

川 / - ) なあ……

(ii  ∀・)

170同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:21:29 ID:gC4uLPbs0
('A...::;

('A`)

('A`) よう――

(ii  ∀・) 離せええええええええっ!!!!!

('A`) 川 / - )


(ii  ∀・) ハーッ

(ii  ∀・)

('A`)

(ii  ∀・) ちがうちがうちがう!!!

(ii  ∀'゚) 俺じゃない!!

(ii  ∀'゚) なんなんだよお前ら!!

('A`) 川 / - )

(ii  ∀'゚) 気持ち悪いんだよ!!

川 / - ) 待って、モララー

('A`) まあ落ち着けよ

('A`) このクソ野郎も今しがた、来たしな

( ^ω^)

( ^ω^) おっ

(ii  ∀ )

171同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:22:54 ID:gC4uLPbs0
( ^ω^) 痛かったお

( ^ω^) 包丁

('A`) ハッ

('A`) 痛かった、バイク

( ^ω^) そうだおね

('A`) そりゃそう


( ^ω^) ('A`) あははははははははははは

(ii  ∀ )



( ^ω^)

('A`)

( ^ω^)

('A`)

172同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:23:25 ID:gC4uLPbs0
(ii  ∀ )

(ii  ∀ ) や、やめろよ

(ii  ∀ ) こっち見るなよ



(ii  ∀ ) 親指夢?

(ii  ∀ ) なんだそれ?

(ii  ∀ ) しらないぞそんな?

(ii  ∀ ) アハァ?



ミセ*゚ー゚)リ ねえモララーくん、どうしたのかな?

川 / - ) モララー……?

ガララッ

( ФωФ)

173同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:24:22 ID:gC4uLPbs0
( ФωФ)

( ・∀・) くそう! みんなが僕のことを嫌う!

( ・∀・) つーはどこ!

( ・∀・) なんでどうして!

( ・∀・) くそー!

( ФωФ)

( ФωФ)=⊃)゚Д)、;'.・ バキッ

174同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:25:33 ID:gC4uLPbs0
( ФωФ) 我輩が親指夢のなかでいつまでもお前に負けると

( ФωФ) ほんとうにそう思っていたか

( ФωФ) 我輩がちょっと本気を出せば、

( ФωФ)=⊃)゚Д)、;'.・ バキッ

( ФωФ)=⊃)゚Д)、;'.・ バキッ

( ФωФ)=⊃)゚Д)、;'.・ バキッ

( ФωФ)=⊃)゚Д)、;'.・ バキッ

( ФωФ)=⊃)゚Д)、;'.・ バキッ

( ФωФ)=⊃)゚Д)、;'.・ バキッ




(ii  ∀ ) お、あ

(ii  ∀ ) いたいたいいたいいたい

(* ∀ )

175同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:26:21 ID:gC4uLPbs0
(* ∀ ) よお

(* ∀ ) ちょっと言わせてもらっていいか?


(*゚∀゚) お前は一生懸命頑張ったよ

(*゚∀゚) 欲しいものは手に入ったけど

(*゚∀゚) ほんとうに欲しいものは

(*゚∀゚) 手に入らなかった

(*゚∀゚) なにをやっても裏目に出た

(*゚∀゚) 取り返しのつかないことをしてしまった

176同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:26:59 ID:gC4uLPbs0
(*゚∀゚) けれど大丈夫だ

(*゚∀゚) 夢のなかの死は儀礼的解体だ

(*゚∀゚) 死と再生のイニシエーションだ

(*゚∀゚) 今度は私がお前に

(*゚∀゚) 命の息吹きを吹き込んでやるから

(ii  ∀ ) やめて!



(*゚∀゚)

(*゚∀゚) アヒャ♪

177同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:27:35 ID:gC4uLPbs0










                                        .

178同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:28:20 ID:gC4uLPbs0

   −VIP高校


( ^ω^) モーニン!

川 ゚ -゚) おはよう、ブーン

('A`) ……

(´・ω・`) ――でね、僕は……言ってやった!

ξ゚⊿゚)ξ ……

(´・ω・`) ――……このショボン様さ! ってね

('A`)

ξ゚⊿゚)ξ

(;A;) wwwwwwwwwwwwwwwwww

ξ;⊿;)ξ wwwwwwwwwwwwwwwwwwww

(;^ω^) え!? なになに何の話!?

(;A;) カニみそがwwwwwwwwwwww

ξ;⊿;)ξ ディザスターピースwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

(:^ω^) !? !?

179同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:29:09 ID:gC4uLPbs0
(ぅA`) いやーショボンくん最高だわうんほんとほんと

(´・ω・`) そ、そうかい? でも、僕も転校して来たばかりで

(´・ω・`) 君たちみたいな気持ち良い人と出会えて、良かったよ

(;^ω^) おーん。僕にもさっきの話聞かせてほしいお

(´・ω・`) ああ、構わない……おいでよ、内藤ホライゾンくん



 ワイワイ ( ^ω^) (´・ω・`) ('A`) ガヤガヤ


ξ゚⊿゚)ξ ……

川 ゚ -゚) なんか、ずっと昔からいたみたいだな

川 ゚ -゚) ショボンくん

ξ゚⊿゚)ξ 馴染んでるわよねえ……

180同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:30:39 ID:gC4uLPbs0
ξ゚⊿゚)ξ でもね、クー

川 ゚ -゚) ?

ξ゚⊿゚)ξ 前にブーンが言ってたのよ

ξ゚⊿゚)ξ 前の私たちは

ξ゚⊿゚)ξ もっとバラバラだったって

川 ゚ -゚) バラバラとは?

ξ゚⊿゚)ξ …うん

ξ゚⊿゚)ξ ブーンがピアス開けてて金髪だったり

川 ゚ -゚)

ξ゚⊿゚)ξ バイクに乗ってドクオを跳ねたりとか

川 ゚ -゚)

川 ゚ -゚) ねーよwww

ξ゚⊿゚)ξ だよねww

181同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:31:32 ID:gC4uLPbs0
ξ゚⊿゚)ξ ……

ξ゚⊿゚)ξ でも、私はそうだったかも知れないって

ξ゚⊿゚)ξ 最近思う

川 ゚ -゚)

ξ゚⊿゚)ξ 変かな?

川 ゚ -゚) ……私は

川 ゚ -゚) 今朝起きてみたら、

川 ゚ -゚) 朝の太陽がまぶしくって

ξ゚⊿゚)ξ ?

川 ゚ -゚) なんだか、それだけで

川 ゚ -゚) 泣けてきた

ξ゚⊿゚)ξ なにそれ?

川 ゚ -゚) …いや、自分でもよく分からないんだが

182同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:32:31 ID:gC4uLPbs0
ξ゚⊿゚)ξ ……分かる気がするな

ξ゚⊿゚)ξ ともかく、さ

ξ゚⊿゚)ξ この五人組が良いね

川 ゚ -゚) ……そうだな

ξ゚⊿゚)ξ

川 ゚ -゚) ところで、私の席の後ろ

ξ゚⊿゚)ξ ?

川 ゚ -゚) 空席なんだが

ξ゚⊿゚)ξ あら、ほんと?

ξ゚⊿゚)ξ でも、変ね。ここ、誰か座ってた?

川 ゚ -゚) いや……

川 ゚ -゚) ショボンくん、ではないよな

ξ゚⊿゚)ξ ……誰かな?

ガララッ

( ФωФ) はいはい席つけお前ら

183同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:33:26 ID:gC4uLPbs0
   −放課後


('A`) よお

川 ゚ -゚)

('A`) ソフト部お疲れさん

川 ゚ -゚) 待ってたのか?

('A`) いんや

('A`) ……勉強してた

川 ゚ -゚) 嘘つくな

('A`) バレたか?

川 ゚ -゚) ガリ勉は好きじゃないんだよ

川 ゚ -゚) 私

('A`)

('A`) そうなんだ

184同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:34:06 ID:gC4uLPbs0
川 ゚ -゚) ブーンたちは?

('A`) とっくに帰ってる

川 ゚ -゚) ふん

('A`) 帰るか

川 ゚ -゚)

('A`)

川 ゚ -゚) なあ、ドクオ

('A`)

川 ゚ -゚) ……手、繋ぐぞ

('A`) は

('A`) はい。え?

185同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:35:21 ID:gC4uLPbs0
(;'A`) どうした?

川 ゚ -゚) ……嫌か?

('A`;) いや

('A`;)

川 ゚ -゚) ギュ

('A`;) ちょっとお?

川 ゚ -゚)

('A`;) 素直クールさ……

川 ー )

('A`)

川 ;ー;) ……

('A`) ……クー?

186同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:35:55 ID:gC4uLPbs0
川 ぅー ) いや

川 ぅー ) ちゃんと手、繋げる

('A`)

川 ー ) 良かった

('A`) …そう

川 ー ) ああ

川 ー ) 私はこういうことに幸せを感じるよ

('A`)

('A`) そう

187同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:37:06 ID:gC4uLPbs0
('A`) と言うか

川 ゚ー゚) どうした?

('A`) さっきから視線を

('A`) 感じる

川 ゚ -゚) ああ

( 'A`) ここかなーってね!



( ^ω^)ξ゚ー゚)ξ ニヤニヤニヤニヤニヤ


( 'A`) 君ら排水溝に入り込んで何してるん

ξ゚⊿゚)ξ タイムリーでしょ?

( ^ω^) かなり窮屈だけど…特等席だお〜

('A`) 完全に時事ネタじゃねえか

川 ゚ -゚) 見世物じゃないぞ私たちは


※参考
ttp://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/660455/

188同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:43:21 ID:gC4uLPbs0


     この後どうするお?

              カラオケ! カラオケ!

    てかミスド行ってたんだお前ら

                  そうよ食べる? はいポンデリング

   良いな、私のもくれよ

           どぞどぞ  美味い
                         え、それ僕のだお? っていたい!?
 ハイ決まってんじゃんパネエ                               美味しい
                        ひどいお
    アンタは食べすぎだから

189同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:44:44 ID:gC4uLPbs0
   −放課後


(´・ω・`)

(´・ω・`) ……

(´・ω・`) 転校して来たは良いけど

(´・ω・`) ……あの内藤くんのグループ、居辛いな


(´・ω・`) はぁ

(´・ω・`) そもそも男女のカップルで固まってるし

(´・ω・`) 僕の立ち位置、ないし

(´・ω・`) ……

(´・ω・`) かと言ってひとりでいられる勇気もないし


(´・ω・`)

(´・ω・`) ……猫?

190同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:47:15 ID:gC4uLPbs0
(´・ω・`)

<ニャー

(・ω・` ) ……?

(・ω・` )





(´・ω・`) 捨て猫……?

(´・ω・`) お前、名前もないの

(´・ω・`) よーしよし

(´・ω・`) ……アパート、ペット大丈夫だったっけかな

(´・ω・`) まあ…。良いよね

191同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:48:38 ID:gC4uLPbs0
 次に親指夢を見るのは?
 次に親指夢を見るのは、



(´・ω・`) 拾ってあげるよ



(*゚∀゚)



(´・ω・`) おいで



(*゚∀゚)



(*゚∀゚) アヒャ♪

192同志名無しさん:2013/06/09(日) 04:59:40 ID:gC4uLPbs0
これで第一話は完結にします。感想ありがとうございますほんと

終盤テンポ早めてしかもながらだったのは
この地の文ポエム調ラップ仕立てで会話文主体の書き方、つら

続いて第二話、予告編投下します。

193同志名無しさん:2013/06/09(日) 05:01:34 ID:gC4uLPbs0


   −あなたにとって夢精とは?

( ^ω^)

 私にとって夢精とは、ただの生理現象ではなく、強いて言えば、
 善良な社会規範と自我意識を目覚めさせてくれた、大切な転機だったと、今にして思い返されるのです。

 こういった目覚めを「第二の誕生」と唱えたのは、哲学者のルソーです。
 あの慌ただしい青春時代への入場券は、夢精であったと、私は断言出来ます。


   −詳しくお聞かせ下さい。

( ^ω^)

 例を示しましょう。

 日本では映倫の定める「R指定」ですが、モナメリカ合衆国のそれはとても厳格なものです。
 セリフに「ファック!」の一言さえあると、13歳以下は館内への入場が不適当。
 「ファック!」が二回以上使用されると、13歳以下はもう館内への入場が不可、となります。

 私も13歳まで、両親から過保護と見紛うばかりの教育を施されてきました。
 モナメリカ合衆国の子供たちと同じように、表現の自由からはほど遠い環境にいました。

 そんな繊細で、純真無垢な少年が、
 いやらしく、艶めかしい、蠱惑的(こわくてき)で、エッチでポルノな夢を見たときの
 亀頭を伝う精液のあたたかさ……想像に難くありますまい。

194同志名無しさん:2013/06/09(日) 05:03:42 ID:gC4uLPbs0


   −なるほど。たしかに、夢精には神の啓示にも似た大きな力がありそうです。

( ^ω^)

 私は夢精を「詩人の霊感」または「花開く国への導きの星」と呼んでいます。
 夢精は大人の世界への回路を開く、性的イニシエーションのひとつだと、私は言い切ることが出来ます。


   −最後に。なぜ、夢精なのか。

( ^ω^)

 なぜ第二話の冒頭を飾る今回、夢精を取り扱うことにしたのか。
 その理由を述べる前に、まず、私の夢精の体験について、お話しなければなりません。

 夢精の体験は普遍的ですが、夢精の体験の仕方は、人それぞれだからです。

 私の夢精デビューは、二年前の夏、つまりは小学校六年生のときでした。
 イギリスから交換留学生として、あるひとりの女の子が私の家にホームステイしに来たこと。
 (大変お見苦しいので中略)……以来、私は金髪碧眼の少女を今でもズリネタとしている。

195同志名無しさん:2013/06/09(日) 05:04:53 ID:gC4uLPbs0


   −で?

( *^ω^)

 失礼しました。話が少々、前後してしまった。
 端的に言ってしまうと、夢精とは、私の持つ "能力" に大きくかかわることなのです。


   − "能力" ?

( ^ω^)

 そう。この物語では、多くの人間が、様々な "夢" を見ます。
 吉夢(きちむ)凶夢(きょうむ)願望夢(がんぼうむ)。
 あるいは胡蝶の夢。邯鄲一炊の夢。

 そして……親指夢。

 私。祥雪(しょうせつ)中学の二年生、内藤ホライゾン。
 私が見る夢はエッチな夢。つまりは "性的夢(せいてきむ)" です。




ζ(゚ー゚*ζ「親指夢! 第二話はみんな大好き学園能力バトルもの!」

ζ(^ー^*ζ「次回の更新予定日? えへへ! 分かんない!!」

196同志名無しさん:2013/06/09(日) 11:27:38 ID:FIT4kJb.0

二話も待ってる

197同志名無しさん:2013/06/09(日) 20:48:34 ID:37cj80Gk0
乙!面白かった

198同志名無しさん:2013/06/13(木) 22:12:58 ID:zhT61X2c0

次も楽しみ

199同志名無しさん:2013/06/28(金) 17:52:13 ID:QYmU50FEO
乙!
wktk

200同志名無しさん:2013/08/13(火) 10:55:41 ID:nMxkifZA0
来ないかなぁ

201同志名無しさん:2013/08/31(土) 04:46:44 ID:nroRDU460
( ^ω^)「ただいま」

 この内藤ホライゾンという名前の少年が、本作第二話の主人公だ。
 県内有数の名門校、祥雪(しょうせつ)大学付属中学校に通っている。普通の中学一年生(チューイチ)だ。

 冒頭で述べたとおりに、彼の「第二の誕生」は、つまりは夢精であった。
 夢精は、彼に「恋」と「失恋」のふたつの味わい方を知らせた。
 夢精は、彼に恋のはじめ方、おわり方を、見事に示唆したものだった。

ξ゚⊿゚)ξ「おかえり」

 胸に刻まれた「恋」。 それは、夢のなかでのツンとの出逢い。
 胸に刻まれた「失恋」。 それは、夢のなかでのツンとの別れ。

( ^ω^)「今日は疲れました」

 彼は、夢のなかで彼女に、恋愛の手ほどきを施されたものだった。

 まず彼女は歌がうまくって、体は柑橘系の甘い匂いで満ちていた。
 瞳は熱のこもった宝石のように青く、太陽が彼女の唇を薔薇色に輝かせていた。

202同志名無しさん:2013/08/31(土) 04:48:39 ID:nroRDU460

ξ゚⊿゚)ξ「おかえり」

( ^ω^)「……」

 無論。これは夢。夢とは人間の感情を映す出す鏡であり、イリュージョン・ステージエフェクトに凝った脚本なのだ。
 現実ではまったく起こりえない現象も、夢を見る人によっては作・演出されるから、ゲラゲラ笑えるのだ。

 ツンは内藤が創造した少女に、間違いはない。

( ^ω^)「それじゃ」

 しかしツンは、現実の少女よりも、もっとリアルな少女だと内藤は思う。

 元気旺盛で貧乳、おてんばに振る舞い貧乳、時にみせるサディストな一面と貧乳。
 それらは夏の空から降ってくる、ムラムラッとした夏の熱気のような現実味に溢れている。

203同志名無しさん:2013/08/31(土) 04:51:19 ID:nroRDU460

 夢のなかの少女。ツン。

 彼らは、しかし、夢のなかでも、こうはいくまいと思えるほど、神々しいまでに、ふたりきりだった。
 きらめく夜空、きしむベッド、暗闇、貧乳、夢に抱かれて、彼らは官能の深淵のきわまで愛し合った。

 内藤の左手の薬指には、ツンの感触が、今も、残っている――。

( ^ω^)「行ってきます」

 だからこそ夢とは儚い。
 たった一夜かぎりの、恋なのだ。

ξ゚⊿゚)ξ「行ってらっしゃい」

 ツンが内藤を、夢精の波打ち際まで誘ってくれた、あの思い出は今も。
 内藤の心の奥底をたゆたって、時に内藤の胸をきゅぴらっぱさせることもある。

204同志名無しさん:2013/08/31(土) 04:52:15 ID:nroRDU460

 嗚呼。出来ることならこんな行数を稼ぐ会話を交わしたくはなかった。ほんとうに彼女に会いたかった。
 束の間の恋を知り、失恋を味わわされた内藤に、しかしツンは、さらなる甘美な施しを与えてくれている。

 内藤の能力"性的夢"は、きっと彼女からの餞別だ。

 内藤はそう思うのだ。

−第二話

205同志名無しさん:2013/08/31(土) 04:53:15 ID:nroRDU460

 おはよう! 内藤ホライゾンくん!

 朝のニュースが始まって、顔面脂汗まみれの司会者を見ていると、キューピーマヨネーズ(ハーフ)と言えども脂分はちょっぴり心配よね。
 ガララッと窓のカーテンを開けてみて! ドンジャラと音立てて鍋底をお玉で叩くそんな朝は元気を一番搾り!
 今朝の時刻は六時をちょうど回ったところで、みなさーんもう朝ですよーって放送が森から聞こえてきそうな今朝はそんな朝なのよね。

 でも、そんなこと言われるとまず信じちゃうでしょう?

 今朝は晴天なりや? なりた? 成田空港は聖人の集まりかって?
 ククク……残念至極。ここはカーテンの「ガララッ」も鍋底の「ドンジャラ」もフェイクの曇り空が広がっているの。
 もうじき雨が降るかも知れないこの降水確率はミリオンパーセンテージって天気予報士がのたまう確率を願いましてはさておいくら? 

 くれぐれも気を付けて。

 これは関係ない話だけど。風の噂で内藤くんがあの祥雪中学校に合格したって聞きました。
 俺みたいに夢精で初恋の味を知る詩人の霊感気取り野郎、他に、いますかっていねーか、ハハが口癖のあなたもこれからは立派な中学生。
 正直言って。感慨深くもあるわ。だからね、これぐらいのおべんと箱に粒納豆と千切りキャベツと白米を1/3ずつちょっと詰めたダイエット週間の同級生女子が今朝のラッキーパーソンよ。

 侍が頭頂部を剃りあげるのを「月代」と言うのよ。

 最後に。あたしの愛のモーニングコールはこれでしめて七日目を迎えるわけだけれども。
 いい加減、あたしと出会ってはくれないものなのかな。童貞に手足が生えたような内藤くんの返事を心より待っている。

206同志名無しさん:2013/08/31(土) 04:55:05 ID:nroRDU460

(  ぅω`)「んもおおおおおおおおおおおおおお!」
(  ぅω`)「うるちゃいうるちゃい!」

      ウ ル チ ャ
( ^ω^)「五 月 蠅 い !」ガバッ

 翌朝、内藤は六時半を過ぎてから不機嫌に起き出した。耳もとでは女性の囁き声が続いている。

 これは夢によって引き起こされている錯聴だ。まったく夢見が悪い。一週間前から、ずっとこうなのだ。

 内藤はこんな謎の女性の声色、声の強弱、髪を指で梳く音、服の擦れる音もなにもかもほぼすべて『記憶』している。
 真っ暗闇の閉鎖された空間で、内藤は身動きがとれない。恐らくそこはロッカーの中なのだ。熱気が篭り、鍵は外側から閉ざされていた。

 まるで知恵を持った悪夢だ。

 これで上機嫌にジャンピング寝起きする内藤となった暁には、この話は、そんな内藤の闘病生活を綴った感動受け合い長編小説仕立てとすることを承知されたい。

 しばらくして内藤の頭は冷たく冴えわたって、女性の声は掻き消えた。
 悪夢が終息したことを知ると、内藤は大きく伸びをしてあくび。をひとつ噛み殺すと机にむかった。

207同志名無しさん:2013/08/31(土) 04:56:34 ID:nroRDU460

( ^ω^)「xx月xx日。今朝の夢は」

 内藤は、自分の書いた文章を後から何度も復唱するタイプの人間なのだ。
 小学生時分は、答案に埋めるべき単語をすべて口に出してしまった。頭のプチ弱かった内藤。ある程度は自制できるようになった。

 それでも独りでいるときは微笑み顔で何やらブツブツと呟くので怖い。

 さてさて。内藤が何の書き物をしているかと言うと、これはいわゆる夢日記だ。

( ^ω^)「件の女で夢精ならず」

 内藤はすらすらと筆を運ぶ。夢の輪郭が頭のなかに残っているうちに。

 いつのころから書き始めたのか知れなかった。物心ついたときから、ぼんやりと書き始めていたように内藤は思う。
 最初は絵だった。夢で見た光景を絵にした。五歳でひらがなを覚えると、夏休みの宿題の絵日記は、しかし夢日記となった。
 ホラー物語でよくあるような、夢日記を書き連ねるうちに、現実と夢の分別がつかなくなる。そんな経験はいまのところない。

 内藤があの謎の女性の言動、仕草をほぼすべて『記憶』しているのは、つまりはこの夢日記の記述によるものなのだ。

208同志名無しさん:2013/08/31(土) 04:57:14 ID:nroRDU460

 日課を終えると内藤は寝間着を脱いで、台所にむかい、冷蔵庫の牛乳を一息に飲み干した。
 眠りの苦い味と、甘ったるい牛乳の味が口内で混じり合う。気分はやはり優れなかった。

 内藤の家には仏壇がある。

 先祖の遺影が飾られて、正月、盆、彼岸などで、家族ともども合掌する、あの仏壇のことだ。

 ここ最近の全国調査の結果によると、仏壇のある世帯は2軒のうち約1軒とのこと。
 核家族化がすすんで、仏壇のない家が増えてきた、ということかと内藤は思う。

(  -ω-)人

 内藤の家にあっても、昨年までは、仏壇がない家だった。

209同志名無しさん:2013/08/31(土) 04:57:56 ID:nroRDU460

 桜花爛漫の頃。芽吹いた桜も散り始めた晩春のころだ。
 高校の教師を勤める内藤の父親 ( ФωФ) が、昨年に死没し、居間では線香が焚かれるようになったのだ。

(  -ω-)人「トーチャン……」

 遺影はいつ撮影したものなのか知れない、モノクロ写真で、しかめっ面をした父親の顔が切り取られていた。
 内藤はそんな父親の顔を見るたびに、胸に秘めた隠し事を、甘い弱い心を責め立てられる気分におちいった。

 父親の一回忌を迎えてから、今日で一週間が経とうとしている。

 どんなに華々しく生きても、最期には、桜のように呆気なく散ってしまうものだと内藤は思う。

 息を引き取る前、父親は後悔しなかっただろうか?
 やり遂げられなかったことが、きっとあったことだろうと内藤は見当をつける。

( ^ω^)「(ならば生きる私は、後悔しない私でいたい)」

 父親の仏壇の前で拝むたびに、内藤はそう思う。

210同志名無しさん:2013/08/31(土) 05:00:11 ID:nroRDU460

从 ゚ー从「ホライゾン。また、線香をあげているの?」

 内藤よりやや遅くに起き出した義母が、寝室の襖から白い顔を覗かせていた。

 もとより母親を亡くしていた内藤は、父親に死なれていよいよ身寄りもなくなって、遠い縁類のこの若い女性に引き取られた。
 義母は夜の仕事を稼業としている。源氏名をハインリッヒと言い本名は内藤にも教えてくれない。内藤は内藤で、彼女のことをただハイン姐と呼称した。

( ^ω^)「ええ」

从 ゚∀从「そう。ありがとう」

( ^ω^)「お仕事のほうは?」

从 ゚∀从「心配しないで。けれど、ホライゾンが高校にあがったら」

( ^ω^)「バイトでも何でも、しますお」

从 ゚∀从「ごめんな」

( ^ω^)「今は、家族ふたりで頑張るときですお」

从 ゚∀从「デレちゃんも、線香。ありがとう」

ζ(^ー^*ζ「えへへ」

ζ(゚ー゚*ζ「ねえ。私にもマッチちょうだい」

( ^ω^)「誰だお前」

211同志名無しさん:2013/08/31(土) 05:01:07 ID:nroRDU460

( ^ω^)「どちら様でしょうか?」

ζ(゚ー゚*ζ「ハァ?」

( ^ω^)「(なにコイツ)」

从 ゚∀从「どうかしたのか?」

( ^ω^)「誰ですか。この女性」

从 ゚∀从「え……」

( ^ω^)「ハイン姐の後輩か。何かですか」

从;゚∀从「ええ!? 誰って、お前マジか!?」

ζ(゚ー゚;ζ「お〜いおいおい痴呆内藤マジか!?」

( ^ω^)「(なんだコイツ)」

212同志名無しさん:2013/08/31(土) 05:01:49 ID:nroRDU460

 仏壇を前にして疑問符の応酬が飛び交う。
 華やかな風貌の少女だった。内藤よりも少し年上。だろうか。

 内藤が思うに、仏壇には、家族をひとつにまとめあげるいわば宗教的聖域の役割がある。

 そんな場所に赤の他人 ζ(゚ー゚*ζ がいて、しかも線香をあげたいと言う。
 思いつくかぎりあってはならないことだ。
 さらに不可解なことには、義母と彼女はなぜか結託していたのだった。

 ここにおいては、彼女 chu☆-ζ(゚ヮ^*ζ を知らない内藤の方が異端者なのだった。

 丁寧に編んだ茶いろの髪を、胸のほうに垂らした彼女は、内藤の顔を上目づかいに見て

ζ(゚ー゚*ζ「私に見憶え、ないですか?」

 と急にかしこまって尋ねる。

( ^ω^)「……」

 そんな見せかけの誠意にも、ころりと騙される内藤は、頭のなかの記憶を少々掘り起こしてみる気にもなる。

213同志名無しさん:2013/08/31(土) 05:03:01 ID:nroRDU460

 彼女のとても白い肌の色を見つめて、やはり、内藤はまずツン ξ゚⊿゚)ξ のことを思い返してしまう。

 しかし目の前の彼女 ζ(゚ー゚*ζ は、青色とは程遠い、ダークブラックに縁どられた茶色の瞳をしている。
 加えて柔和な微笑みは、見つめていて安心感をおぼえる。彼女は、ツンとは違って、どこか人懐っこい感じがする。

 何よりもまず彼女は、目が覚めるような、おおきなおっぱいをしていた。

 ツンおっぱいが京都名物の和菓子「八ツ橋」サイズだとすれば。
 彼女おっぱいは東海道・山陽新幹線を走る「のぞみ」の流線型を描いている。

( *^ω^)

 不肖ながら。内藤勃起なのだ。
 事もあろうに彼女は紫色のチューブトップを身に着けていて、彼女おっぱいは谷間、上乳、下乳の役満なのだ。
 ギンギンにいきり立った内藤の愚息。腰に燃ゆる炎を押さえんと、前かがみになったとき、内藤はひとつの『記憶』を拾い当てた。

 つまりは夢日記。第四千六百五十二頁より。

 どうやら内藤の愚息は、彼女の色気にバキバキのガチガチに『させられた』らしい。と内藤は感付いたのだ。

214同志名無しさん:2013/08/31(土) 05:04:37 ID:nroRDU460

( ^ω^)「夢日記を引用させていただきます」

ζ(゚ー゚*ζ「……は?」

( ^ω^)「夢日記。第四千六百五十二頁。xx月xx日に、私はこんな夢を見た!」

 ここで内藤は独特の素早さで、机上から鍵付きの日記帳を取って、脳内ソナーが感知した目的の頁までめくり始める。
 そんな迷いが見えない内藤の機敏な動きに、並々ならぬ予感、何かが開始される気配を彼女は察する。

( ^ω^)「その日見た夢の舞台は、街の片隅にあるレジャープール施設でありました。
      人工的な波をつくり出すプール、流れるプール、ウォータースライダー……。
      言うなればプールと聞いて、およそ思いつくかぎりのアミューズメント施設がほぼすべて完備されたプールです」

ζ(゚ー゚;ζ「プールの夢」

( ^ω^)「そう。これが何を意味するか、お分かりかな」

ζ(゚ー゚;ζ「なんだコイツきもすぎる(分からないよそんなの教えておしえて)」

( ^ω^)「つまり」

( ^ω^)「水辺が舞台の夢は『誕生と死』。あるいは『生命の創造』を暗示しているということ」

ζ(゚ー゚;ζ

215同志名無しさん:2013/08/31(土) 05:06:30 ID:nroRDU460

 グラスに注いだ冷水みたいに、内藤は真剣な様子だった。
 それから内藤は微笑みをいっそう深くする。まるでこの話は信用しても良いことなんだよ、と彼女に言い聞かせるために。

ζ(゚ー゚;ζ「(これは)」

( ^ω^)「これだけではピン、と来ないかも知れません。当然のことです。
      海や湖も河原も、水辺であるかぎり同じことが言えますから。問題はこのプールであるという点なのですね!」

ζ(゚ー゚;ζ「(これはまさか)」

( ^ω^)「水中で泳ぐことの楽しさ。快感に加えて、裸に近い恰好で人たちを大勢見ることが出来るプールの夢は……。
      単刀直入に言いまして。ストレートに。これは『性的願望のあらわれ』であります」

( ^ω^)「夢の舞台が整うと、当然、役者である私の動作もまた私の欲求を反映していると言えます。
      私はひとりでプールを泳いでいた。現実世界において泳ぐとは性的な意味を含みますが、それは夢のなかでも同じこと。
      夢のなかで泳ぐことは『エクスタシーを味わいたい』『性的な欲求』あるいは『目的達成の願望』を暗示します。ここでは前者を考えたい」

( ^ω^)「なぜなら私は泳いでも先に進めなかった。これは『セックスに対する失望』を意味している」

ζ(゚ー゚;ζ「(夢判断!?)」

216同志名無しさん:2013/08/31(土) 05:09:56 ID:nroRDU460

 そう。夢判断。精神科医フロイト先生の著書に学び、内藤は昨年の夏、つまりは小六(ショーロク)の夏に南米チリに留学して心理学および哲学に触れていた。

 まず内藤は、毎朝の日課である夢日記に何らかの付加価値をつけたいものだと常々考えていたのである。
 夢日記は読み返しても荒唐無稽でいい加減なことばかり書き連ねてある。ただの駄文だ。ここに何か意味を見いだせないものなのか。

 内藤は、自身が夢日記を書き始めた理由のひとつとして、私は夢の神秘性に惹かれたのではないかと、五歳にして推測を立てた。
 真実、古代から夢の神秘については多くの神学者によって研究され続けている。
 内藤は少女趣味的にも、夜には夢の神さまがいて、夜ごと就寝する生き物に神さまは夢を見せて楽しませたり怖がらせたりするものだと考えた。

 しかし内藤は、夢の生物学的な役割に気付いた。小二(ショーニ)のことだった。

( ^ω^)『トーチャン! トーチャン!』

( ФωФ)『ホライゾン! 今夜の夕食は何が食べたい?』

( ^ω^)『この稿でフロイト先生は何だか良いことを言っているように僕には思われるんだお!
     いわく夢のなかでの出来事はすべて置き換え、象徴化、圧縮された人間の無意識的願望あるいは感情のあらわれらしいんだお!』

( ФωФ)『そっか〜仏跳醤が食べたいのか父さん頑張ってつくるよ』

 内藤は、以来、夢から霊的要素を取りのぞいた見地に立つことが出来るようになった。
 内藤ホライゾンは夢に意味をつける。それはひとりの腕利きの夢判断士を生み出すことにつながった。

217同志名無しさん:2013/08/31(土) 05:12:29 ID:nroRDU460

( ^ω^)「――以上をもちまして。結論付けさせていただきますと」

 回想をはさんで、垂れた講釈はショートカットする体で。内藤は以下の言葉を並べる。

( ^ω^)「あなたは私のセックスフレンドですよね」

ζ(゚、゚*ζ「違いますけど」

( ^ω^)「ですよね」

从 -∀从「まーだやーってんのかおまえらあたしゃまだねるんだよ」

 拒絶。に引き続いて呆れ返った義母の声。が内藤の鼓膜を屈辱、雪辱、恥辱の色に染めあげてぶるりと震わせた。
 正直のところ内藤の手にはおえなかったのかも知れない。彼女をセフレと仮定する他に最適解は浮かんでこなかった。

 内藤の夢判断の能力では、まだまだこういった一面の未熟さも、うかがえるということだ。

218同志名無しさん:2013/08/31(土) 05:14:50 ID:nroRDU460

( ^ω^)「誰なんですか。あなたは」

ζ(゚ー゚*ζ「んー……良いよ。教えてあげる」

 彼女は右手の親指を、肉感的な感じのする唇にあてて、思案するような顔で内藤を見る。
 その憂いを含んだ表情に内藤は、これまでにない興奮の高みを感じる。

ζ(゚ー゚*ζ「ゴホン。えーっと、"あたしは"」

( ^ω^)「!」

 内藤は驚愕した。内藤はただでさえ細い糸目をカッと見開いた。空咳をした後の、彼女の声に内藤は聞き覚えがあった。
 聞き間違えるはずもない。彼女の声は、内藤が毎夜うなされているあの悪夢の、女性の囁き声にとてもよく似ていたのだから。

 そのとき。

 内藤はふと、夏草の匂いを嗅いだのだ。

 目の前の彼女が、内藤の腕をつかむと、そのまま紅い唇を近づけてきた。内藤は身動きがとれない。悪夢の再来を思った。
 唇が触れた。鋭く舌先が入ってくる。内藤の歯茎まで彼女はいとおしそうに舐める。ふたりはDeep☆ベロチューを交わす。

 涎は糸を引いた。どちらから体が離れたのか知れない。火照った顔を冷ますみたいに彼女は、内藤にこんな言葉を紡いでいる。

               サキュバス
ζ(゚ー゚*ζ「あたしは『 夢 魔 』の阿部デレっていうんだ」

219同志名無しさん:2013/08/31(土) 05:17:35 ID:nroRDU460

( ぅω`)「……」
( ぅω`)「……夢?」

 翌朝、内藤は午前十時半を過ぎてから夢見心地で起き出した。どうあがいたって、登校するころには正午を回っている。
 内藤はしかし、学校の遅刻に焦慮する素振りさえ見せなかった。夢の出来事に喪心して、内藤は布団から起き上がれないのだ。

 はっと腹部の違和感に気付いて、内藤はペニスに両手を伸ばした。

( ^ω^)「この……私が夢精した? 夢精だと? ……馬鹿な!」

 内藤は、通気性に富んだエアリーメッシュ仕立ての替え用オムツを穿いて寝る慣わしがあるために、さして不快感を示すことはなかった。
 しかし、だからこそ、ただ驚きのみが内藤を支配した。    サキュバス
 内藤はツンとの淫らな夢のほかで夢精したためしはない。あの夢魔だか、阿部デレだか知らないが、相当のヤリ手であると内藤は思う。

(  ω )「くっ……」

 内藤の胸中であえいでいる。それは葛藤であり、自身に対しての憤りだ。
 ツンを忘れたのか。阿部デレこそラブだと思ってしまった私があのときそこにいた。夢精という実感的な感触が、内藤に嫌と言うほどその事実を告げてきた。

220同志名無しさん:2013/08/31(土) 05:18:41 ID:nroRDU460

(  ω )「こんな馬鹿なことがあるかッ!」

 オムツを脱ぎ捨てながら内藤は絶叫する。自分の体が、自分のものではなくなってしまったような最悪な気分だ。

(  ω )「私は小学四年生(ショーヨン)のときに! 初めてツンを夢に見たあの日から!
      私はツンのことを愛して止まないと言うのに! 残りレス的に嫌な予感しかしないこんな夢オチまがいのことをしやがった! ――ッ!」


从#ぅ∀从「……るせえなあ」

从#゚∀从「ホライゾンお前いわすぞコラ! うるさいだまれ!!」ガララッ

( ^ω^)「ハイン姐ェ!」

从#゚∀从=⊃)゚ω)、;'.・ ゴガツバエ!!!

(#)ω^)「目のつけどころがシャープ!」

从#゚∀从「テメェ学校はどうした!! いちびってねえでさっさと出てけ! オレを寝かせろこのスカタン!」

221同志名無しさん:2013/08/31(土) 05:21:23 ID:nroRDU460

( ^ω^)「その前に服を着替えさせて下さい」

从 ゚∀从「なんでお前下半身裸なの。つーかザーメンくさッ。お前死ねよマジで」

( ^ω^)「よく言われます」

 引き取った中学生の息子がムーニーパンツを脱ぎ捨てているところを目撃したハインリッヒの胸中は察するにあまりある。

 朝食には無論ありつけず、線香をあげる暇もなく、制服さえまともに着れないままに内藤は家を追い出される。
 内藤は団地住みで、部屋は東の五号棟の八階にあった。ハインリッヒが割と本気でそこから内藤を蹴落とそうとする。内藤は鞄を持って階段を駆け下りていく。

( ^ω^)「(夢魔の阿部デレ。いったい何者なのでしょうか……)」

 このときの内藤はまだ知らない。知る由もない。



川 / -゚)「……見つけた」

 祥雪中学を舞台にして。また新たな親指夢が始まろうとしていることなど。
 内藤はまだ知る由もないのだ。

222同志名無しさん:2013/08/31(土) 05:38:18 ID:nroRDU460
先に書くことを失念していましたが閲覧注意ですすいません
大した話でもないので以降もsage進行でいきます

223同志名無しさん:2013/08/31(土) 11:52:58 ID:Oi.Hgfz.0
おつ
楽しい

224同志名無しさん:2013/08/31(土) 22:16:49 ID:gH/Ema9M0
乙!

225同志名無しさん:2013/09/02(月) 23:34:52 ID:3vnbLd1U0

< ('A`) 宇都宮ゆうすけ 独白 >

 人間は誰しも眠る。こんなのは抗いようのないデオキシリボ核酸の手続き記憶だ。

 睡眠は、細胞の創立記念日だ。勤労感謝の日だ。海の日だ。
 細胞に元気がなくなれば、肉体もまた活力を失う。ここは細胞に休暇を与えてあげるべき。
 が、かなしいかな。もっともそれは、一面の真理に過ぎないとばかりに。急速に工業化し、物質的に豊かなこの時代において、睡眠のタイプは変わった。

                               シ ョ ー ト ス リ ー パ ー
 睡魔を殺し、自己の強靭な意志で人生を開拓する 短期睡眠の人間 が求められるライフスタイルの導入。


 しかし考えてみてくれ。小学生の計算をしてくれ。

 野球部の輩が、グラウンド上で過ごす時間は人生の内の3パーセント未満だ。プロ野球選手とてこの数字とあまり大差ない。
 それをふまえて俺はこう言いたいだけだ。人間が布団の上で過ごす時間は、プロアマ問わず人生の内の1/3を占めているってことを。

 かの英雄ナポレオンは、しかし、1日に8時間も眠るなど人生の1/3は死んでいるようなものだとのたまった。
 朝4時に起きれば作業効率があがる。なんてねつ造して、早起きを推奨する社畜養成ビジネス書だって売られている時代だもんな。

 無理もない。現代において1日8時間睡眠は望めない。

 無理もないが、まことに致し方ないが。それでも眠らない人間なんてこの世にはいないだろ。

226同志名無しさん:2013/09/02(月) 23:40:16 ID:3vnbLd1U0

 そう。だからここはいっそのこと眠るべき。
 流行には従え。自分を隠す仮面になるから。でも風潮には抗おう。それは自己を守るスクトゥムとなる。

  ロ ン グ ス リ ー パ ー
 長時間睡眠の人間になろう。それはもう深刻な睡眠障害。ナルコレプシーと見紛うほどに。
 創造性に長けた偉人の多くはこういった生活指向だったと言うしな。だから俺は眠ることにした。

 言い訳するつもりじゃあないが。決して俺は怠惰なわけじゃあない。

 授業中の居眠りは欠かさないんだ。朝のSHRからフケこんで。目を覚ませば夜更けの教室にひとりぼっちってこともあったなあ。
 そのうえ俺は、月が夜空の中天にかかる前に寝床に就く。おかげで戦闘民族の俺は満月を見て大猿化する心配もない。
 もはや昏倒と言っても差支えないよな。こんなのを誰が怠惰と言えるだろうか。だから長時間睡眠は、才能の世界なんだ。

 そして。スリーピングビューティ。ゆうすけこと俺は、小学四年生(ショーヨン)のときあの夢を見たんだ。

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227同志名無しさん:2013/09/02(月) 23:42:23 ID:3vnbLd1U0

 あれはこんな悪夢だった。

 ツヤツヤの金髪をなびかせて。安全ピンで両耳にピアスを開け放題の微笑みデブがさ。
 BMWバイクに跨って。俺を轢断するとばかりにアクセルを踏み込むんだ。俺は胸が張りついたようで動けない。轢き殺される。

 こんな夢を何度も何度も見る。何度も何度も何度も何度も見た。繰り返された。
 『螺旋桃尻町』って名作があるよな。あんな風だな。俺はてっきり。タイトルからしてポルノ作品かと思っていたのに。笑えない話だ。

 あのときは死ぬことしか考えられなかった。だって。俺は眠ることが生きがいなんだからな。
 あ、これ。長時間睡眠の人間の辛いところね。

 でも。生きてる。
 こうしてお前らに届くかどうかも分からない言葉をつなげている。ここまで言えば。分かってくれるよな。

 分かっているのなら。俺から言うことはただひとつだけだ。

                ス ト ー ム
 俺に授けられた能力。『 栖 鐙 夢 』は俺の生きる希望ってわけ。

228同志名無しさん:2013/09/02(月) 23:44:35 ID:3vnbLd1U0

< ( ^ω^) 内藤ホライゾン 登校 >

 内藤は駅の改札を抜けて行く。

 構内に人影はほとんどない。ラッシュアワーを過ぎて、空は春の陽射しが穏やかである。
 待合室の椅子に腰を落ち着かせる。黄色く映えるイヤホンで音楽を聴きながら、内藤は先日読み終えたばかりの文庫本を再度開いた。

 恋愛小説なんて読むものじゃないと内藤は思う。

 噂どおりに風変りな筋書きだった。ただし結末は、ただの古典的な王道展開の焼き直しだった。
 些細な事ですれ違っていたふたりが、運命の悪戯によって互いの気持ちを認識し合った。ふたりは恋人になった。
 幸せは長くは続かなかったが、ふたりで困難を乗り越えた。取り巻く苦境は打破した。最後はハッピーエンドで幕を下ろした。

( ^ω^)「(けれども。暇潰しにはちょうど良いです)」

 読後は、こんな諦観めいた感想を抱くよりほかはなかった。内藤は、しかし書店に立ち寄ると、恋愛小説を好んで手にとるのだ。

 内藤は夢のなかの少女、ツンに恋をする自分自身が投影されたような物語に、一度でも共感してみたかったから。

229同志名無しさん:2013/09/02(月) 23:48:23 ID:3vnbLd1U0

 内藤は左手首の腕時計を見る。あとほんのわずかの時間で列車は来る。
 祥雪中学は、内藤の町から二駅先の都心にあった。

( ^ω^)「(人身事故が起これば。学校に行かずに、済むかも知れません)」

 ふと内藤はそんなことを考えてしまう。心の弱い甘いところに、内藤は巣食われてしまう。

 内藤が県内有数の名門校、祥雪中学校への受験を決意したのは、ひとえに死没した父親 ( ФωФ) を弔うためだったろう。

 生前、高校教師を勤めていた父親は、内藤に家庭内で厳しい教育をほどこしていた。進取の精神。努力崇拝を内藤の肝に銘じさせる。
 昨年の春にそんな父親が息を引き取った。内藤は父親の遺志を継ぐ。継がなくては。難関校の祥雪中学に受かって、学び続けなくては。
 入試は内藤にとって容易いものだった。ハインリッヒの手荒い祝福を受けたとき、内藤は、しかしあの父親の笑顔が見たいと思った。

 ハインリッヒには、こんなのは嬉し泣きだと嘘を吐いた。内藤は泣いていた。内藤のほんとうの目的は、父親の遺志を継ぐことなどではない。
 内藤はただあの父親の喜ぶ笑顔が見たかっただけ。大義名分を立てて、実行することで、今まで父親の死から目をそらしてきた。
 
( ^ω^)「(あの学校に行く意味を見いだせません)」

 見かけはともかくとして。目的が果たされた刹那に、心は弛んでしまうものだから。
 もっとも内藤が学校に行くことを嫌がる理由は、他にもあった。今朝だって内藤は、わざと寝過ごしたものだから。

230同志名無しさん:2013/09/02(月) 23:50:48 ID:3vnbLd1U0

( ^ω^)「(それにしても気にかかるのは阿部デレです。ハイン姐もそんな名前は知らないと言うし)」

 文庫本を引っくり返し読み直しているうちに、集中力は途絶えた。すると途端に周囲のことが気になり始めた。
 まばらだった構内の人影も、多少は騒がしくなってきている。
 とは言っても内藤のほかに、制服を着た学生の姿は当然になかった。

 そんなときに。内藤はひとりの少女を見つける。

川 / - )

 向かいのホームに少女は立っていた。顔面には包帯を巻いているようだ。油気のない黒髪をしていた。
 自動販売機の前で立ち尽くしていて、内藤からは彼女の後姿しか見えない。
 花冷えの春もようやく暖かくなってきたというのに。彼女は厚着をしている。まるで肌を隠すように。

 彼女の片脚は義足だった。だから。内藤の目を引いた。

 湾曲した、しなやかな、あるいは歪な脚が、純白のロングスカートから覗いていた。

231同志名無しさん:2013/09/02(月) 23:52:41 ID:3vnbLd1U0

( ^ω^)「……お?」

 内藤ホライゾンは。少女に見憶えがあるような気がしている。

 列車が到着する。向かいのホームはもう見えない。

川 / - )

川 / -゚)「……」

( ^ω^)

( ^ω^)「(変な子……)」

 内藤は少女のことなど忘却の彼方に。お手元の携帯を開いた。
 内藤は振り返るべきだった。列車に乗り込んだ後も、窓越しに少女を一瞥すべきだった。
 少女は白濁した瞳で、吊り革につかまった内藤の背中を、絶えずじっと凝視していたというのに。

 けれど内藤は。

 あろうことか。ディスプレイに表示されたメールの文面を読んで、体をかたくこわばらせている。

232同志名無しさん:2013/09/02(月) 23:56:26 ID:3vnbLd1U0

 内藤は手慣れた様子で校門の守衛室に学生証を提示する。遅刻の回数はこれで二十二を数える。

 つまり入学式当日をのぞいては、内藤は毎朝欠かさずすっぽんかましているということだ。

 欠席・遅刻者数の連絡は、諜報機関CIAのごとく用務員から迅速に教師まで伝わる手筈となっている。
 三度目の遅刻ではお灸をすえられた。以降は「勉強をするのは教師ではない。生徒だ。損をしているのは君のほうだ」と正論かまされた。

 それでも。内藤は懲りない。なぜなら事情があったから。

( ^ω^)

( ^ω^)「はっ」

 エクトプラズムを体外へ放出するように。瞬間的な溜息を吐く内藤。
 パルテノン神殿と見紛うばかりの東棟の校舎を抜けて、ゆっくりとした足取りで、下駄箱の前まで辿りつく。

( ^ω^)「……いたっ」

 下駄箱を開いた。上履きを取り出そうとして。内藤の指先は異物に触れた。手紙ではない。もしも。内藤に愛文を送る女の子がいたら顔が見たい。
 それは画鋲だった。あるいは瞬間接着糊だった。泥だった汚物だった。内藤の指先は得体のしれぬ色に染まり、針に刺されて浮かんだ血の色があざやかだ。

 内藤ホライゾンは。メールの文面を思い返した。『遅刻おつかれさま。今日も楽しんであげるから』。
 内藤ホライゾンは。イジメに遭っている。逃れることは出来ない。

233同志名無しさん:2013/09/02(月) 23:59:43 ID:3vnbLd1U0

< ('A`) 宇都宮ゆうすけ 覚醒 >

             ロ ン グ ス リ ー パ ー
 自他ともに認める 長時間睡眠の人間 の俺は、しかし、寝坊で遅刻という愚昧で愚鈍な愚の骨頂の愚を犯す、なんてことをしない。
 むしろその逆。ここは早起きするべき。
 惰眠をむさぼるとはよく言うが、そんなのはいつまでも大人になりきれない人間のすることで、恥ずかしいことだ。

 いつだって睡眠は本気だ。

 かのテニスプレイヤー松岡修造氏は、就寝時でさえ熱い男だ。彼は布団のなかで「眠るぞ!」と全身を緊張させていないと眠りには就けないと言う。
 各界に師事する人を従えた中村天風氏もこう言っている。「寝るなら寝なさいよ。寝床に何しに行くんだ。考えに行くんじゃなかろうが」と。

 俺は確乎とした意志をもって眠る。神様の懐に抱かれるように眠る。そして善良な社会規範にもとづいて、午前6時には起き出している。
 ただし退屈な授業中に。もしも睡魔が忍び寄って来たら。俺は容赦なく居眠りかます。今だって俺は、教卓前の席で居眠りを敢行している。
 世界三大欲求に数えられる睡眠欲は、いわば神様のお導きなのだ。これは甘受するべき。人間は眠るべき。

川 / -゚)「話はもう良いのか?」

('A`)
                          ストーム
 でもなあ。最近はこんな女が毎回、俺の『栖鐙夢』に出て来るんだよなあ。

234同志名無しさん:2013/09/03(火) 00:02:09 ID:sz.2r3wU0

('A`)「何の用よ。傷女?」

川 / -゚)「報告がある」
                  グ ー ル
 便宜上。俺は彼女のことを 傷 女 と呼んでいる。

 傷女は顔の半分を、包帯で覆い隠していた。片目は白濁して虚ろで、肌は黒ずんで爛れている。火傷か何か。よほどの重傷を負ったと見える。
 片脚は義足で。両腕には羊革の手袋を嵌めていた。恐らく傷は全身に及んでいる。こんなホラー人間を夢に見るなんて、これは悪夢とも言えなくはない。

 けれど俺は。なぜだか。――傷女を嫌いにはなれなかった。

川 / -゚)「お前が捜している男。ようやく見つかった」

('A`)

('A`)「ほーう」

川 / -゚)「名札を確認した。名前は内藤ホライゾン。お前と同じ祥雪中学校の生徒だ」

('A`)

('A`)「……嘘だろ?」

川 / -゚)「いいや確かだ。なにしろ制服が一緒だったからな」

235同志名無しさん:2013/09/03(火) 00:03:31 ID:sz.2r3wU0

('A`)「それは信用に足る情報か?」

川 / -゚)「疑うのも無理はない。お前にとって内藤ホライゾンは、夢のなかの架空の人物に過ぎなかったのだから」
川 / -゚)「しかし驚いているのは。むしろ私の方だな。今回は改竄された痕跡が多数見られる。きっと何かが、ある」

('A`)「ぶつぶつ呟かれても、何のこっちゃ分かんねえよ」

川 / -゚)「すまない」

('A`)

川 / -゚)

('A`)「傷女。そいつは……今、何処にいる?」

川 / -゚)「学校に向かったのではないか? 校内をくまなく探索してみれば、あるいは――」

236同志名無しさん:2013/09/03(火) 00:04:52 ID:sz.2r3wU0

 そこで俺は目を醒ます。目の前で教師が、東大寺金剛力士像のように立ちはだかり、表情は怒りのいろで染まっている。
 俺は大きく伸びをしてあくび。をひとつ噛み殺すと無言で教室を出て行った。
 傷女の言葉は、途中で尻切れとんぼになってしまった。しかし、最後まで聞かずとも俺には内容が知れた。

('A`)「(内藤ホライゾン、とか言ったっけか)」

 『栖鐙夢』で傷女と初めて出会った日。「こんな男に心当たりはないか?」と一枚の写真を手渡された。
 知っている、と俺は答える。それは過去に夢のなかで、俺のことをバイクで何度も轢き殺した不良の顔写真だったから。

川 / -゚)『もしも、この男が現実にいたら。お前はどうする?』

('A`)『ハァ? ……いるのか、コイツが?』

川 / -゚)『例えばの話なんだが』

 傷女はあくまでそう言っていた。

('A`)『そんなもん。――……』

川 / -゚)『……』

 俺の返答に傷女は、しかし、そのボロボロの顔を歪めることはなかった。

237同志名無しさん:2013/09/03(火) 00:08:35 ID:sz.2r3wU0
日付変わったのでひとまず区切りです
こんなところまで乙投げてくれてありがとう励みです

238同志名無しさん:2013/09/18(水) 00:47:39 ID:WRwPhOW20

< ( ^ω^) 内藤ホライゾン 体育館裏 >

 鈍色の空から白いものが落ちてくる。

 真っ白な雪片。ではない。桜だ。まるで小さな天使が、内藤のもとに舞い降りて来るように。
 桜の花びらだ。風ひとつ立たない、静かで陰湿めいたその世界に、天使がひとり、またひとりと降りて来る。

(  ω )

 内藤は体育館裏の。ぬかるんだ地面のうえに倒れ伏していた。
 呼吸はある。眼は虚ろだ。真っ黒な闇が大地の隅々から忍び上がって、内藤の眼球を惰気と眠気で覆うのだ。
 立ち上がろうと内藤は思う。しかし。顎を地面から離すと、内藤は頭をつよくつよく踏みつけられる。

「内藤なにしてる? はやくきりーつ!」
「内藤なにしてる? はやくきりーつ!」

 頭上から降って来るのは侮蔑が入り混じった同級生たちの声だ。

 内藤は地面の冷たさに我に返る。うがいのような呻き声が出た。
 どうあがいたって内藤は立てなかった。

239同志名無しさん:2013/09/18(水) 00:48:47 ID:WRwPhOW20

 名門校ともなれば。両親や教師や校風その他もろもろりの重圧に応えきれないことによるストレスの蓄積があった。
 内藤も入学当初から、そんな空気を薄々と感じてはいた。新歓では、上級生のピリピリとした空気を肌で感じた。
 名門校ともなれば。そんな精神ストレスを緩和するためにも、スケープゴートはおのずと選出されるものなのか。

 いいや違った。少なくとも内藤のクラスはそうではなかった。

 内藤のイジメは、羊が羊を草原から追い出すような性質を帯びていない。
 内藤は水槽のなかのメジナだ。小さな世界で起こる小さな話をしよう。

( ^ω^)「初めまして。VIP小学校からきますた私の名前は内藤ホライゾン。
      趣味は読書と夢判断で愛読書はヴァーツヤーヤナのカーマスートラです」

 クラスにひとりはいる。

 下世話な話。尾籠(びろう)な話。猥談。ダーティトーク。ペイチャンネル。艦これ。を好む男子生徒。
 内藤はクラスのなかで割に良いポジションを確立しつつあった。いわゆるお調子者でムードメーカーなテンプレエロ猿キャラだ。
 もっともそんなカテゴライズの有無は寡聞にして知れないけれども。こんなのは内藤お得意の渡世術だった。

240同志名無しさん:2013/09/18(水) 00:52:20 ID:WRwPhOW20

 内藤は仮面を被った。父親 ( ФωФ) の死は心の奥底に秘め隠した。
 そうして明るく笑う内藤がいるだけで教室は賑やかだ! 内藤の遅刻癖は、ご愛嬌として済まされたのに。

 内藤は失態を犯すのだった。

(  ω )

 端的に言ってしまおう。

 内
 藤 は 授 業
         中 に 夢 精 を し   た。

「内藤なにしてる? はやくきりーつ!」
「内藤なにしてる? はやくきりーつ!」

 先刻から内藤が。同級生に浴びせかけられているこの言葉の意味は?
 これは、運悪く授業中に夢精をした内藤への追い打ちの言葉だ。
 運悪く夢精をした直後に、教師に名指しされた内藤は、既に精力が果てていて、後にほとほとに困じ果てた。

 怒髪天を衝く勢いでエレクチオンする人間爆弾は、保健室に直行するしかあるまい。

 そんな火急の用を同級生たちに看破された。

241同志名無しさん:2013/09/18(水) 00:54:28 ID:WRwPhOW20

 内藤のイジメはいわば余興だった。

 子供の獅子は互いにじゃれ合って、時には死力を尽くすかのような闘争をすることがある。
 こんなのは立派な大人の獅子になるための学習と言うが、悪鬼羅刹のサバンナのことだから、我々には余興にしか見えない。

「内藤なにしてる? はやくきりーつ!」「内藤なにしてる? はやくきりーつ!」
「お前それサバンナでも同じこと言えんの?」「内藤なにしてる? はやくきりーつ!」
「内藤なにしてる? はやくきりーつ!」「内藤なにしてる? はやくきりーつ!」

 ハポン国社会でもそんなパラドクスは生まれる。傍から見ればこんなのは深刻なイジメであるが。
 当事者たちにとっては、ただの子供の遊びだ。子ライオン同士のじゃれ合いなのだ。
 まったく「学習」と「遊び」の区別とは曖昧なものである。

 「箒とちり取りと雑巾を持って来ました」
  「掃いてけ」「掃いてけ」ちくわ大明神「拭いてけ」「拭いてけ」
 「内 藤 拭 い て け」「内 藤 拭 い て け」「内 藤 拭 い て け」

(  ω )「……」

 覆う合唱洗脳。汚水を吸収したボロ雑巾を。
 手渡された内藤は、うつ伏せのまま下腹部を拭く真似をした。

242同志名無しさん:2013/09/18(水) 00:55:47 ID:WRwPhOW20

 響く嘲笑躍動。内藤は、しかし涼しい顔でこれに応えた。
 内藤は諦めたのかも知れない。仮面ごときで隠すことは出来ない。暗い本性はあらわになっていく。
 ところで、倒れていたからかも知れない。他の同級生たちの死角にたたずむ、一匹の猫を内藤は見つけた。


(   ω^)

(*゚∀゚)


(   ω^)

(゚∀゚*) 彡

 赤毛の猫は去った。
 クズな男だと見限られたのかも知れない。

243同志名無しさん:2013/09/18(水) 00:56:48 ID:WRwPhOW20

< ('A`) 宇都宮ゆうすけ おひるね >

('A`)

川 / -゚)「おーい」

川 / -゚)

川 / -゚)「お前は夢のなかでも」

川 / -゚)「目を開けたまま眠るのか」

('A`)

川 / -゚)

川 / -゚)「怖い」

|::━◎┥「ですよね」

川 / -゚)「うん? お前はたしか」

|::━◎┥「覚えてますか?」

川 / -゚)「ああうん。忘れないさ」


            グ レ ム リ ン
川 / -゚)「たしか『目覚まし時計』の一員。だっただろう?」

|::━◎┥「さすがです素直クール様」

244同志名無しさん:2013/09/18(水) 00:58:25 ID:WRwPhOW20

川 / -゚)「そうか」
                     ストーム
川 / -゚)「そう言えばここは君の『栖鐙夢』だったな」

|::━◎┥

川 / -゚)「主人を起こさないのか?」

('A`)「oi」

|::━◎┥「マスターを勝手に起こすと荒らされますので」

川 / -゚)「ふむ?」

|::━◎┥「マスターは予想に反して『栖鐙夢』に適正がおありのようで」

('A`)「misu」

川 / -゚)「そうは見えんがな」

('A`)「おい」

('A`)「紀伊店のか」

川 / -゚)

|::━◎┥

245同志名無しさん:2013/09/18(水) 01:00:08 ID:WRwPhOW20

|::━◎┥「ようやくお目覚めですか、マスター」

('A`)「ねねね寝てねえわダボ」

|::━◎┥「馬小屋の藁の上で寝てもMPしか回復しませんよ」

('A`)「寝てねえわダボ」

川 / -゚)「起きてたのか?」

('A`)「寝てねえわダボ」

川 / -゚)「そうか」

('A`)「それよかマンデイホリデイのことだけどよ」

川 / -゚)「内藤ホライゾンがどうかしたのか?」

('A`)「午前中は丸々探し回ったけどよ。見つからねえよそんなヤツ」

川 / -゚)「あいかわらず探し物が下手だなドクオは。会おうと思えば会えるんだ」

('A`)「そんな運命的な出会い方はしたくないよね。つーかドクオって何よ」

川 / -゚)「それで? 疲労しきって昼寝というわけか。授業もフケてクズだなお前は!」

('A`)「夢のなかで女の子に罵倒されてる件」

246同志名無しさん:2013/09/18(水) 01:01:16 ID:WRwPhOW20

[; Д`]「マスター!」ガララッ

川 / -゚)「……?」

|::━◎┥「おや」

('A`)「あ? そんなに慌ててどしたよエンジン王」

川 / -゚)

川 / -゚)「無駄口を叩くなドクオ。構えろ」

('A`)

|::━◎┥「マスター。応戦の準備を」

('A`)

[; Д`]「南の500m先! 第二体育館の方角から……!」

('A`)「え?」


ζ( ー *ζ

        サキュバス
[; Д`]「 『 夢 魔 』 が 襲 来 し て き ま す ! 」

247同志名無しさん:2013/09/18(水) 01:03:25 ID:WRwPhOW20

('A`)「ハァ? 発音が違うだろそれ。正確にはサッキュヴァースだろエンジン王」

[; Д`]「こまけえことはいいんだよマスター!」

川 / -゚)「だが惜しかった。一足遅いぞエンジン王」

|::;━◎┥「――……ッ!?」

|::;━◎┥「エンジン王! 背後!」

[ Д`]「ふぇ?」

ζ( ー *ζ「……」

[ Д`]「な、なにやつ……」

fr邱Д゚]ロ「あガッ!?」

(;'A`)「え、エンジン王――――!?」

248同志名無しさん:2013/09/18(水) 01:05:28 ID:WRwPhOW20

ζ( ー *ζ「あーらら。素手で倒せちゃった。脆いんだあ……」

|::;━◎┥

・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・
_''''';;;;,,,,       ''';;;;,,,      _  ‐=ニニ=zァ     ,,,,,,,;;;;;;;;;'''' ''';;; ''';;;;;;;;;;;;
;;;;;,,,, '''';;;;,,,,      ''';;;   ー≦三三三三ニ=‐、_   ''';;;;;;     ,.    '''''''
...''''''';;;;;;,,,, ''';;;;     ;;''  ー=ニ三三◯三三三i⌒   '''';;;;;;;;    ,
      ''''''''';;;;;;;;,,,,   ;   ー=彡三三ァ 、ニ○ニ≧='  ,,,,,,,;;;''''    ,
''''';;;;;;;,,,,,,,     '''         ム三弐_ノ=三≧='  '''         ,,,,
   '''''''''''';;;;;;;,,,,,,,          }从/Mヘ,`¨´            ,,,,,;;;;''''''
    ,,,,,,;;;;;;;;;''''';;;;;;;;,,,,,,,,,,    r='マ´_三ミYニミ、  ,,,;;'''''';;;,,,   ..;;;;'''''''
    ,,,;;;;'''    ''';;;''     〈三{三三三 三ニ}  '    '''';;;;;'
,,,,;;;;;;'''''''       ;'       j三个=--- ' ニ彡,   ,,,,;;;''''  '';;;
                   〈ニ三|三三三=〉ニ=  '';;'        ;;;;;''
   ,;,,    ,,,,,,,;;;;;;;''''''';;;, ; /二ニミ!-‐…‐-ミニニ〉            '';,,,;';,,;''
,,,,;;;;'''''';;;;;,,,,;;;;'''''',,,,;;'''     ` ┤.:::/-‐‐…‐-ミニ{
;;;;;''  ''';;;;;''';,,,,;;;''';..         | ::/ニニニ三ニニ=┤ ';,       ,;
・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・

川 / -゚)「……」

川 / -゚)「『夢魔』とは貴様のことか?」

ζ(゚ー *ζ

ζ( ー *ζ「……困った機械だよね。いったいどうやって嗅ぎ付けたのかな」

249同志名無しさん:2013/09/18(水) 01:06:39 ID:WRwPhOW20

川 / -゚)「(困った機械)」

川 / -゚)「それは私のことを言っているのかな? 阿部デレ」

ζ( ー *ζ「――……?」

ζ(゚、゚*ζ「は? あなた誰? 私のこと知ってるの?」

川 / -゚)

川 / -゚)「(記憶までは継いでいないのか)」

川 / -゚)「(性格も大きく違うようだ……)」

川 / -゚)「悪いが。答える義理はないからな」

ζ(゚ー゚*ζ「……? は? 誰?」

|::;━◎┥「失礼。貴女ほどの『夢魔』が、この『栖鐙夢』に何の用でしょうか?」

ζ(^ー^*ζ「えへ。後ろめたいところがあるくせに。やけに強気なんだあ」

|::;━◎┥「……」

(;'A`)「お願い、死なないでエンジン王!あんたが今ここで倒れたら(中略)だから!」

fr邱Д゚]「次回『エンジン王死す』。デュエルスタンバイ!」

250同志名無しさん:2013/09/18(水) 01:08:45 ID:WRwPhOW20

ζ(゚ー゚*ζ「まー、うん。そうだね歯車王さん」

|::;━◎┥

ζ(^ー^*ζ「『そういうこと』込みで。私のお願いを聞いてくれないかな」

川 / -゚)「……」

|::;━◎┥「聞きましょう」

川 / -゚)「歯車王」

|::;━◎┥

ζ(゚ー゚*ζ「結構だよ。あとそこの包帯女さんは、ちょっと邪魔だから……」

川 / -゚)「……!」

川 / -゚::. 「……仕方ないな。これは」


      「健闘を祈る。ドクオ」


(;'A`)「ハッ!? ハアッ!?」

251同志名無しさん:2013/09/18(水) 01:10:00 ID:WRwPhOW20

ζ(゚ー゚*ζ「邪魔者は消えたよ。さーて。ネゴシエーターの腕の見せ所だ」

(;'A`)「お、お前なー! いくらエロいからって夢のなかであんまり無茶苦茶やられるとなー!」

|::;━◎┥「落ち着いてくださいマスター」

ζ(-、-*ζ「ま、お願いしたいのは実に簡単なこと……」

ζ(゚ー゚*ζ「ねえ、宇都宮ゆうすけくん!」

(;'A`)「あァ〜!? 軽々しく俺の名前を呼ぶんじゃねえ!!」

|::;━◎┥「この人には気にせず続けて」



ζ(゚ー゚*ζ「……えーっと」

ζ(゚ー゚*ζ「宇都宮ゆうすけくん」

(;'A`)

ζ( ー *ζ「これから内藤ホライゾンくんと、夢で、戦ってくれないものかな」

252同志名無しさん:2013/10/12(土) 18:02:08 ID:hWbkC3Qs0
支援

253同志名無しさん:2013/10/13(日) 11:15:39 ID:ZS.oKzcg0
支援

254同志名無しさん:2013/10/21(月) 20:57:52 ID:RwIIH02I0

━━━┳━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━ ━ ・・・
━━━┫   聖マリントン教会   ┣━━━━━━━━━━━━━ ━ ━ ・・・
━━━┻━━━━━━━━━━┻━━━━━━━ ━ ━ ・・・
━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━ ━ ・・・
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:::::::::::::::::::::::::::::... ::.... . .. ..     /-‐―‐-ヽ   .. . .. ....: :::: :..:::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::... ::.... . .. ..    __|_|_ii_|_i_i |     .. ..: ... ..:: :::::: :..::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::... ::.... . .. ..     | fーr‐‐ョ ir`‐‐‐ 、    . ... ...:: ..:::: ::::...::::::::::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::... ::.... . .. ..    r-'='-!.i.| 甫  ̄ i´  ト、  .. .. ... ..:: ..:::::::::: ..:::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::... ::.... . .. . . ______,|_,r'';';∩、,.,,r'゙';;. ii ! ii | .|     ,..,,  .. .. . ....:: ...::::::::::::::::::::::::::::
:::::::... ::.... . . ,.;;'';;.,  }  ,;';;';, ii !,,..!∩.;'゙"'';;;..,,.!__ | .|;:';"':;,/壁{  . .. . ....: :::..:::::::::::::::::::::::::::::
:::... ::.... . .   ;゙::,:';;::;ニ,.,__,.,___,.__.,,,.___};{_,.___,..,...,____`.,.._ヽ ノ壁ミトュ_  . .. ... ...::..:: ::: ::::::::::::::::
        壁壁};';';';';';';';';';';';';';';';';';';';';'{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,':.:.`ー-、ー}}ミ   .. .... ...:: :: ...::::::::::: ..::::
        '"`' 、,,..,.,     ,.. ''"゙ ̄`''‐― - - - ''"""゙"゙"    . .. .... ..:: :...::::::: :::::
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━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━ ━ ・・・
━━━┳━━━━━━━━━━━━━┳━━━━━━ ━ ━ ・・・
━━━┫ 想咲帝国歴56年 《暗黒期》  ┣━━━━━━━━━━ ━ ━ ・・・
━━━┻━━━━━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━ ━ ━ ・・・

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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

      午前二時の教会に、まだ灯りがあった。
      さだかならぬ虚空に、炎の影があかあかと映っている。

      教会はふしぎな、瞑想的な匂いにつつまれていた。

      それは賭博者たちの、汗ばんだ肌の匂いなのだった。
      決して歌隊修女の朝課の黙とう、お告げの祈りの静寂な空気などではない。
      聖マリントン教会は、賭場の隠れ蓑として知られて久しい。

      夜のしじまの中で、梟が鳴き、プレイヤーたちは息を殺して卓上を見つめていた。

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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

255同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:02:44 ID:C/ZTIIfI0

                                   __r==ミ、
  ___ ___ ____ ___ ___ __             ,イ     \,}}   /ヽ
 l| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|l        / ノ   /   i<_/  }
 l| ツン=デレミーアス $39,500  |l  ,、―ミ//     /   ハ iレ'≦
 l|.___ ___ ___ ._________.|l / `'< / ,仆≧ム}斗≦ i リニニ/}
 .. ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  `>‐,二」Ⅵ |rf炒   炒アrー'´_丿
                             ハr'´ 厶イ込.」   '  フイ.ノ⌒ヽ
                      __      \辷ーァ':::/:小  ^  ィ夭:{:::r\}}
                 /   ー≪ ___ ィ: : ::/:/ j} ><{,ノ::ノ:}::ハ:V:ハ
                 /    ∠. -‐: : :ィ≦ ̄:::ムァ7}   fV::://,xヘく. }
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       _,,.-ー=ーー-ー-i.、,,_
       '‐-;ミミ -= ,-、--‐')        __ __ __ __ ___ __ _
         .ゞ ト  、_「`i" 丿         l| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|l
         ヾ!,  -=━・'゛           l|  渋澤さん   $16,000   |l
         ,ィ !\.`'' /.            l|..__ __ ___ ___ ___ .|l
     _.,,.-‐'.::;;`ー-,,`ァ〔:- 、_  .,_     ..  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     :::::::;;;;/::i\〈';'〉v::\::::;;;,/  `"''' ''' '/
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                    、 ∧_ヾxj{;.;.;.`;.;.>)_;j;.;.;_;l`゙LヾV/ .. .. .... .:..:::: :::::::::::::::::
  ___ ___ ____ __ __    ;.、;.;.;.ゞ爻刈V/'j,)l/´ ゙_}〉:::i  .. .. .... .:..:::: ::::::::::::::::::::
 l| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|l ー㍉ー;.;.;.;、;.;YV{了|リ ...::::::;ァ、:::ハ  .. .. .... .:..:::: :::::::::::::::::::::
 l| 杉浦ロマネスク   $21,500 |l  _,.,.从斗┴zj_ハ`,::   )::::l{_,从':l   .. .. .... .:..:::: ::::::::::::::::::
 l|..__ ___ ___ ___ ___ .|l 辷辷}ノ仆゙ヾ、`ヾ、::::::ト、:::::}{ト::::::}  .. .. .... .:..:::: ::::::::::::::::::::::
..  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄,  ゝ>≦=ーミ辷xーニ´ ム:::メ:::::__! .. .. .... .:..:::: :::::::::::::::::::::::::
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256同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:04:58 ID:C/ZTIIfI0

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     世は想咲帝国暗黒期。

     蛮族の侵攻が「ブーン系の平和」になじんでいた想咲民を
     恐怖のどん底につき落とした時代である。

     なかでも渋澤たちの率いる《美津府族》は
     その常識の範囲外から来る狂暴さで、他のどの蛮族よりも恐れられていた。

     先日、帝国の北西に位置する、榊原地方の住民は
     彼らの司教座教会である聖マリントン教会が
     この恐ろしい《美津府族》の襲撃に遭ったと聞くと我を失くした。

     ――逃げ場所がどこにもない!

     榊原地方は、大陸をつなぐ地峡にあった。
     国境線を防衛する要塞は、既に陥落したと見て間違いない。
     港を出航すれば、海賊の餌食になることは、火を見るよりも明らかだった。

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257同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:05:51 ID:C/ZTIIfI0

┏━━━━━━━━━┓
┃  大  陸  地  図  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┗━┳━━━━━━━┛                   ヽ                 {`ヽ、r'f^             ┃
    ┃                 ∧,, ∧    _、_      ,'                }                   ┃
    ┃   美津府族 首長 ( ФωФ) ( ,_ノ` )    fチ'                 "ー、 _,               ┃
    ┃                       rヘ _ノ                 ,-‐"            ┃
    ┃                  ___  _,..rー'                     `‐=,-           ┃
    ┃                 /                             {    Ⅱ板 連邦   ┃
    ┃       ,'⌒`、    /                 _rっ o              ,'               ┃
    ┃ ,√ ̄}/     \.  〈     榊原地方  r‐-‐'´ .〈 ,-‐'~~`i  ___   _..-‐'(             ┃
    ┃J´   j       く_,、. ヽ      ↓__    ./           `´ ∧∧     `ヽ,.             ┃
    ┃              ヽ、 `ヽ-‐´,.※.`',  ノ    想咲帝国 皇帝 (゚Д゚,,)     ι‐-、_           ┃
    ┃        ____      ̄`ヽ_i´  .ヽ ∨                          ,ゝ         ┃
    ┃      r '´   ``'-、         冫    【 凸 】 ←首都 想郷        r'        ┃
    ┃     /        `、__   __ _/                          」         ┃
    ┃rヘn___,,'            `~´                               ヽ,.          ┃
    ┃                                                ノ           ┃
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     《美津府族》は帝国の首都 想郷 を目指しているのである。
     その進路の前を前をと逃げることもまた困難だろう。

     十四歳のツン=デレミーアスは、孤児たちから指示を仰がれた。

     想咲帝国で、子供の死は日常茶飯であり、かわりの子供もすぐに生まれた。
     庶民階級では、子供が言葉を話せる歳になっても、その生存環境は過酷なままである。

     多くの慣習では、貧しい親は子供たちを死に任せるよりも
     子供たちを打ち捨ててしまうように仕向けていた。
     結果として、帝国中に、なかでも重税の榊原地方に、孤児は増加したのだった。

     ツン=デレミーアスもまた孤児の一員で、最年長のうちのひとりだった。

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258同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:09:37 ID:C/ZTIIfI0

     暗黒期の子供たちは、さながら完全な権利を有する大人のミニチュアのようだ。
     帝国初期では、子供は宝物のように扱われたが、今となっては厄介者として邪険にされる。

     ツン=デレミーアスは神に祈るというよりも、
     どうしようもない絶望感を訴えでもするかのように、天に向かって両手を広げた。

     と、その時、天から声が聞こえてきた――……

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              / .|」」                              ,, ―-、
             ./  | 」」 l                          ノ⌒ヽ、_.....
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       ⊂⊃     |          .| :::::::: |        i  / ̄ ̄/         \
      /V\    |         .| ::::::: |       |  \__\         /
 /⌒ヽ( ・−・ )/⌒ヽ           | :::::: |     ┌ 、         \____/
 (/(/ し  J \)\)        / ::::::::: ヽ     ヽ┌─
       ∪ ∪     ヽ      /.:::/ \:::.\  /...|   \
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259同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:11:29 ID:C/ZTIIfI0

ξ;゚⊿゚)ξ「うわああああ」

ミ,,゚Д゚彡「にゃーにゃー」

ξ;゚⊿゚)ξ「親方! 猫が空から降って来た」

ミ,,゚Д゚彡「犬だから」

( ・−・ )「突然ごめんなさい。想咲帝国元宰相のシーンです。
      今はもう、死んじゃっているけどね。こちらは先代皇帝のギコ=フッサールだよ」

ξ;゚⊿゚)ξ「は?」

ミ,,゚Д゚彡「ツンさん」

ξ;゚⊿゚)ξ「!? !?」

ミ,,゚Д゚彡「フサは生前、皇帝であり、なおかつ匿名のプロギャンブラーであったから。
      想咲帝国で何も咲かない寒い日は、根を下へ下へと伸ばすことをせずに
      フサはただただギャンブルに明け暮れたから」

ミ,,゚Д゚彡「戦いなさい。お前たちならこの52枚の札で蛮族を打ち破れるから」

ξ;゚⊿゚)ξ「きみは何を言っているの?」

( ・−・ )「おこるなよ」

260同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:12:31 ID:C/ZTIIfI0

         ┌─―――――─┐       ┌─―――――─┐
         |K  。 。 .。 。 :::├――─―――┐        /| ├――──――┐
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         |   く( ´∀`/しァ:::| :::::::( ・∀・ )::::|  /^(゚∀゚*[_lつ:::| ∧∧    | /  |
         |   `7x=y'::::く_| :::::::「ゝYr.'⌒7 |  | {とii[二]〈::::::::|(*゚ー゚),..,.. ;'、.,:/|
         | _/::_У::::::::::::::|  _ノ|.ン介 イ |:::|  ヽ_/ヽllとノ ::::::|;'∪∪、:、.: : ..;:''|
         | `)-(_\;:;:;∠)┘ |   ̄)====:.Lノ:::|  ::::::::::::ヽ,):::::::::|'、;: ...: ,:. :.、.::::''  |
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     ――……英霊たちの啓示があったのだ!
     ツン=デレミーアスが先代皇帝と元宰相から賜ったものは、52枚のトランプ札だった。

     想咲の貧民であるツン=デレミーアスが
     これを見て思い当たる賭博の演目は、ひとつしかなかった。

     暗黒期では子供、大人、さらには蛮族のための遊戯として
     賭博は生活の重要な一部分をなしていたのだ。

     賭博は当時の社会を映す鏡の役割をになった。
     つまり、その構造や、そこでの暴力や謀略、肉体の鍛錬のそのものの否定のなかに
     その社会の姿が浮かび上がるものだからだ。

     射的試合や騎馬競技が貴族階級だけのものだったのに対して
     あらゆる社会階層で人気が高かったものが賭博……つまりポーカーである。

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261同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:13:54 ID:C/ZTIIfI0

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     ┃回想┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 五年前 ┃
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       ┃      │  ┌┴┐      .:.;,   || ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄ ̄||      ┃
       ┃      └─┤  │  ,       ||       0||0       ||      ┃
       ┃     [三] └─┘ ..;:'        ||____||____||      ┃
       ┃     <`/>'^ヾヘ/> γィソノハ    ∧,,∧             (^ω^┃
       ┃     ノノ/ Lハ) ヾ  川リ*゚ -)  (´・ω・`)              ( つ ┃
       ┃     |l |i|*゚ , ゚ノi|  〈ュ[]] とヽ  (つ夢と)  ('A`)           ┃
       ┃     ゝつ[]]く_ ノ/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ ノ |            ┃
       ┃      γ⌒⌒ /     「」 」 」 」 」┏━━━━━━━━━━━━┻┓
       ┗━━━━━━━━━━━━━━━┓  相咲帝国 精肉市場の賭場 ┃
                                 ┗━━━━━━━━━━━━━┛
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     想咲帝国のポーカールールはもっぱらテキサスホールデムであり
     民衆のあいだはもとより、国王の傍らに仕える者たちのあいだでも、非常な人気を博していた。

     思い返されるのはツン=デレミーアスの人生最初のホールカード『7h Qh』だ。
     精肉市場の裏手の豚小屋で、幼馴染の孤児たち 3人 と
     ツン=デレミーアスはその日の食事と着る服を賭け合ったものだった。

     思い出のなかにあって、ツン=デレミーアスは微笑を禁じえなかった。

     蛮族をテキサスホールデムで打ち負かす……。

     それは素晴らしい、説明しがたいほどの大きなよろこびを味わわせることだろうと
     ツン=デレミーアスは予感した。

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262同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:15:05 ID:C/ZTIIfI0

                     \ __|_ /
                      /_、_\  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    ─( ,_ノ` )<  コーヒーコーヒー!
         ∧,, ∧         \__[ ̄]'E\_________
        ( ;ФωФ)      / │ ̄\
        (  つと )          ∩  _、_     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ ∩ _、_ \( ,_ノ` )  <  コーヒーコーヒーコーヒー!
       コーヒ〜〜〜〜! >( ,_ノ` ) |   [ ̄]'E\__________
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                   / /\_」 / /\|        それがVIPクオリティ
                    ̄     / /             http://ex7.2ch.net/news4vip/
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     蛮族の首長たちは、賭博の勝ち負けで、今後の侵攻の如何を取り決めるという
     ツン=デレミーアスのまこと面妖な提案を快諾してみせた。

     これには《美津府族》の、常軌を逸してもはやダボな民族性がうまく作用して
     ツン=デレミーアスと波長が合ったものかもしれない。
     あるいは、想咲帝国の首都 想郷 を陥すために
     ここは迷信の教えを信じて、豪運を身に付けておくという目論見があったものかもしれない。

     もしくは、ツン=デレミーアスのような孤児どもは、いつでも殺せると高を括っているのか。

     いずれにせよ、《美津府族》はツン=デレミーアスの誘いに、
     ベット(仕掛けた勝負)にコールした(受けて立った)のである。
     微笑はよろこびで満ちた。ほとんど気狂いと見紛うばかりに。

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263同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:16:07 ID:C/ZTIIfI0

                     r==ミ、                  ┏━━━━━━━━━━━━━
                   , - ―´- 、}                     ┃:Female
        __     /         ヽ.  ィ=ァ               ┃:Hands Played 65535
        >'ゝ `ヾ,′ / /  ハ. ',   ∨ イ `ヾ            ┃:Hands Won 65535
      j\ゝ \―,  .,' {  .{ i.  ',   } } / ,イ,.イヾ          ┃:Biggest Pot Won 65535M
      r' 八 ゛\. ゝ{  .i  i  .l .l.ハ j.、 .j }イ /イ/  j         ┃:Best Hands 10d Jd Qd Kd Ad
    .八   ヽー≧.八 .{ノ八≧.i i斗≦‐}.ノ .j彡'__.,イ  ,イ.        ┃:Location Sakakibara City
    / {ゝ、 \    ハ.{, 弋リ    ヒリノ/j    ,.イ ,.イ.ノ ̄}...┏━━┻━━━━━━━━━━━━━
   八 八ー<__}   〉ハヾ ¨     ¨ イ/´  r' ,.イ_/  .,. ┃: Tsundere is a term used to describe girls.
    \ \       { i ハ       ,イ〃   ゞイ ´ / .,イ  ┃: That are cold and strict at first or in public.
        `ミ=-   ,彡'  ゙ 、. ´` ,イ ヾ、     .,.イノ/    ┃: But becomes lovey-dovey when they are alone together.
               ー=ニ¨ヾ::; 个.、:/¨ニ=-     彡'.      ┃: 〈 ttp://en.wikipedia.org/wiki/Tsundere 〉
____________________________________________
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

     子供の勝負師は珍しくない。金のない子供は多いからだ。

     殊にツン=デレミーアスのように貧民街の孤児を牽引する頭領ならば
     彼らにバター付きパンを分け与えるために、死線のひとつふたつは掻い潜っている。

     「――……負ける訳がないわ」

     ツン=デレミーアスには揺るぎない自信があった。
     エジプトのカイロを根城にしていた屍霊術師と、孤児の魂を賭けて戦ったこともあった。

     どのようなハンドでもルーズにプレイ。屑手でオープニングベット。
     敵には一息吐く暇さえ与えず、攻撃を仕掛け、2のワンペアでAKからバリューを搾り取った。

     「蛮族に負ける要素がひとつもないわ!」

     かくして、両者の進退を賭けた博打がはじまったわけだ。

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264同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:19:30 ID:C/ZTIIfI0

━━━┳━━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━ ━ ・・・
━━━┫   聖マリントン教会   ┣━━━━━━━━━━━━━ ━ ━ ・・・
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       :.::::::.:.:.:...     |         ̄i i¬=ーt |
       ::.:..        |          | |     | |           __
       :. , -rt--  ...」_,       | |     | |      x≦爪川
         ! | | F==ミ. |==‐_ー-''└ー .._| |      | }八L}ハ|
         i | | |////,| |      ̄| | ̄ ̄`'i |      |('、`*川
         | | | |////,| |       | |     | |      | xz公こ|
         | | | |////,| |       | |     | |      |从行辷|
         | | | |////,| |       | |     | |      └-----'
         | | | |////,| |       | |  {爻爻〆        {沁爻爻}
         | | | |」」」」」 |=====ミ.   | |    YY广 r─---  .....L乂_ノ__
         | | |-‐Vヘ¬||| || || ||l   | |    ノ八  | ̄ 「三二,.x≦}┬r==
         j | |  Vハ |j」L.<⌒ ̄ ̄ ̄ (___) ⌒>「三ニ/: : :/ | |
         j | |   Vハ | ̄   ≧‐┬------┬‐≦  「三 ,': : /   | |
       .  ! :| |    |/ハ!____,>|:. .    . .:|>ト、_ 「三:i: : :i   | |
       .  ! :| |    K______ノi |:. .    . .:|:,. '´ ̄``Y|: : ,l.. _| |
       -ー[〉| |-‐¬| r──ー、 | | |:. .    . .:|「 ,ニ¬=─'_!x1.|  :|_|  ̄
           !」   | | |     | | | |:. .    . .:|| |  | | ̄ | | | |
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265同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:20:04 ID:C/ZTIIfI0

・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・
     __/ヽ_∠L_.         ⊂ニニ⊃)
    /:::::::     ''''\.       `二⊃ノ       __ __ ___ __ ___ __ __
.    |:::::::::    (●), |.       ((  ̄,        l| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|l
   |::::::::      ,,イ_,`).      ;;         l|.   さすらいのディーラー   |l
.    |:::::::::      ノ.-=ラ.        [l、         l|       ダディ・クール      .|l
    \:::::::      `フ.       /,ィつ          l|__ __ __ __ __ __ __ __ |l
  ,,..イ.ヽヽ::  、 -─'.    ,∠∠Z'_つ           ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
,.r'´     ヽヽ、|         / .r─-'-っ
           ',:.:ヽ.       /  ):::厂 ´
        /i:.:.∧.    / ̄`Y´
・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・


|(●),  、(●)、|「BTNが渋澤様に移動します。
               SB($250)はショボーン様。BB($500)は杉浦様です。
             ツン様よりアクションをお願いします」


ξ-⊿゚)ξ「……フォールド」
      └【 $39,500 ホールカード『Jc 5h』 】

川 ゚ -゚)「フォールド」
     └【 $17,500 ホールカード『2d 4c』 】

( ^ω^)「……」
      └【 $24,000 ホールカード『Js Kd』 】


( ^ω^)「(さっきからずっと考えていたけど……)」

( ^ω^)「(ポーカーってどうやるんだっけ……)」

266同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:21:03 ID:C/ZTIIfI0

( ^ω^)「(おーん。ブーンはトランプに触るのも五年振りなんだお)」

( ^ω^)「(ポーカーは5枚のカードを揃えて遊ぶんじゃないのかお?)」

( ^ω^)「(何でブーンたちは2枚しかカードを配られていないんだお)」

( ^ω^)「(これってポーカーとして間違ってませんかお?)」


|(●),  、(●)、|「白豚様……?」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「……?」

( ^ω^)「……おk! ベット $1,000 だお!(でも、2枚とも絵札だからきっと強いお!)」
       └【 $23,000 ホールカード『Js Kd』 】
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「……」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「……コール(とうとうこの白豚も勝負に出たか)」
        └【 $15,000 ホールカード『10c Kc』 】


(´ ω `)「……ククク」

(´・ω・`)「レイズ $5,000 ……!」
      └【 $8,000 ホールカード『Ks Kh』 】

267同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:22:07 ID:C/ZTIIfI0

( ^ω^)「おっ?」

(´・ω・`)「……」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「……」


( ФωФ)「……」

( ФωФ)「レイズ $10,000 である!」
          └【 $11,000 ホールカード『Qc Qh』 】


( ^ω^)「おっおっ?」

ξ゚⊿゚)ξ「……」

川 ゚ -゚)「……」

  _、_
( ,_ノ` )y━・~「(これは勝てないな)」

( ^ω^)「……コールだお!(いったい何が始まるんです?)」
      └【 $13,000 ホールカード『Js Kd』 】
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「……フォールドだ(仲良くやっててくれ)」
        └【 $15,000 ホールカード『10c Kc』 】

268同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:23:46 ID:C/ZTIIfI0

(´・ω・`)「……」
     └【 $8,000 ホールカード『Ks Kh』 】

(´・ω・`)「(食らえ……!)」
     └【 $0 ホールカード『Ks Kh』 】

・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・
         ∧__∧
         /:::::。` 丶
        (ノ、_)    i         \∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧/
         ゝ    ィj          ≫                 ≪
          tュ-</`-、_.       ≫     I'm All in !!!!     ≪
          {〉::ト,./に)-、:. :.\.    ≫                      ≪
           ノ){:::こニ´ ノ ノく- : i     /∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨\
          }j{}:i::::,'.`ゝ_Y__ク.:. :.i
         ハゝ:,'. :. :.ゝ=彳:. :.ノ
         V\i:. :. :. :. ト-ーr´
・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・

( ФωФ)「……」
       └【 $11,000 ホールカード『Qc Qh』 】

( ФωФ)「コールである」
       └【 $3,000 ホールカード『Qc Qh』 】


( ^ω^)「……」

( ^ω^)「(わけわかんねw)」


|(●),  、(●)、|「ポットは現在 $43,750 です。白豚様どうぞ」

( ^ω^)「おっ? おー……?」
      └【 $13,000 ホールカード『Js Kd』 】

269同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:25:59 ID:C/ZTIIfI0

( ^ω^)「(……ブーンも降参したいけど。気付いたらブーンは $11,000 もベットしちゃっているお)」

( ^ω^)「(退くに退けなくなっちゃったお……)」


( ^ω^)「(杉浦の残りチップは $3,000 かお)」

( ^ω^)「……」

( ^ω^)「(……押したら退いてくれるかも知らんお!)」


( ^ω^ )9m「オールイン!」
        └【 $0 ホールカード『Js Kd』 】

( ФωФ )「我輩もオールイン」
       └【 $0 ホールカード『Qc Qh』 】


( ^ω^)「ですよね」

270同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:28:11 ID:C/ZTIIfI0

|(●),  、(●)、|「さてメインポットは $51,750 サブポットが $8,000 です。
             それでは三者はカードオープン。
             その後にフロップ ターン リバーに移ります」



     (´・ω・`)つ[ Ks Kh ]   ( ФωФ )つ[ Qc Qh ]   ( ^ω^ )つ[ Js Kd ]



( ;ФωФ)「む……Kポケットであるか」

(´・ω・`)「(やっぱりブーンにKを一枚ドミられてたか)」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「(俺と白豚がKを持っているから、ショボーンはもうKを引けねえか)」

( ^ω^)「(あちゃー……負けちゃったかお)」

271同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:29:17 ID:C/ZTIIfI0

|(●),  、(●)、|「それではフロップを開示します」



     [ Jd ]   [ 5s ]   [ Jh ]



|(●),  、(●)、|「白豚様が JJJ でスリーオブアカインド(スリーカード)となります。
              杉浦様がQQJJのツーペア。ショボーン様がKKJJのツーペア……」

(;´・ω・`)「ぐぎぃっ……(キング! キング降りろ!)」

( ;ФωФ)「………………」

( ^ω^)「!?」

( ^ω^)「(フロップ! なにそれ!?)」


ξ;゚⊿゚)ξ「(ゲエーッ! 勝負してたら私フルハウスだったのに)」
        └【 $39,500 ホールカード『Jc 5h』 】
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「(そのキングがもう無いんだよなあ……)」
         └【 $15,000 ホールカード『10c Kc』 】

川 ゚ -゚)「(……さっさと次のハンド行けよお)」
      └【 $17,500 ホールカード『2d 4c』 】

272同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:30:12 ID:C/ZTIIfI0

|(●),  、(●)、|「続いてターン!」



     [ Jd ]   [ 5s ]   [ Jh ]   [Qd]



|(●),  、(●)、|「杉浦様が QQQJJ のフルハウス!!!!」


( *ФωФ)「るううううううううううううううううううううううううううう!!!!!!!!!!」

(;´・ω・`)「ッッッ!!!」

( ^ω^)「ターン?」


  _、_
( ,_ノ` )y━・~「(やるじゃん)」

ξ゚⊿゚)ξ「(っべー杉浦と戦ってたらあたし飛んでたわー)」

川 ゚ -゚)「(どーせリバーでK出るよ)」

273同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:31:17 ID:C/ZTIIfI0

|(●),  、(●)、|「そしてリバー!」



     [ Jd ]   [ 5s ]   [ Jh ]   [Qd]   [Qs]



|(●),  、(●)、|「Qのフォーオブアカインド(フォーカード)で杉浦様の勝利です。
               それではメインポットが $54,750 となって杉浦様へ。
               サブポットの $5,000 は白豚様へ。ショボーン様は退場です」

( *ФωФ)「WRYYYYYYYYYYYYYY!!!!」

( *ФωФ)「クオッズ! クオッズ! クオッズ!」

::(´゚ω゚`)::

::(´゚ω゚`)::

( ^ω^)

( ^ω^)「(わけわからんうちにとんでもない金額で負けた件)」


  _、_
( ,_ノ` )y━・~「(白豚は次あたりで破滅するな)」

ξ゚⊿゚)ξ「(何というダメ押し)」

川 ゚ -゚)「(かわいそ)」

274同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:32:17 ID:C/ZTIIfI0

        .〉'::::::|::|:::::::|l::::::|:::::|::::`ヽ: :\,.    __ __ ___ __ ___ __ __
       {:::::::┼|:::::::|l::::┼:::|::::::}:::::\:ノ.    l| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|l
        L::::::_|::|::::::」L::::|::::」::::::|:::::::::ハ.     l|  素直クール $17,500   .|l
        }:ハ ̄「ii|   ̄「ii|l::::|:::::::::::ハ.    l|___ ___ ___ .______|l
         |:::::  じ     じ ;::::! )::::::::::}      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
         |::::{       u /::/'::::::::::::::
         l:::个:。 __--  _/::/斗匕ヽ:ノ
         人::::::{: : : : ̄: /::/: : : : : ノ
         `¨ゝ: : : : : {:::{/ー=彡:、
・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・
                                     _,─´/
  __ ___ ___ __ ___ ____        i 、         ノ i  // ̄ そんなっ…!
  l| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|l     l \ ___/  l ,/ /  バカなっ…! バカなっ…!
  l|   ショボーン $ 0    .|l     ∨ _ノ   \_ ∨/ /  なんで クオッズっ…!
  l|___ ___ ___ _____.|l   \ /  ○:::::::::○  ハ /   なんでこんな…!
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ァ \ u. (_人_) U./ /  あってはならないことがっ…!
                      \:..\  |  |  / /'
                        \ \. ̄  /,イ    こんな理不尽なことが
                             ノ ヘ`く // |    僕の身ばかりにっ…!
・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・

      ⊂⊃         ⊂⊃        __ __ ___ __ ___ __ __
      ∧∧  ⊂⊃    ∧∧        l| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|l
  /⌒(*‘ー‘) /⌒ヽ  (ー‘* )/⌒ヽ    l| 内藤ホライゾン $5,000   .|l
  (/(/(/(しと/ ( ^ω^)  と   ヽヽ)ヽ)    .l|___ ___ ___ .______|l
      ) / |.| | | |    > _ノ          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      _ノ  ( | |ノ| |   {/
          ノ>U U
            し'レ

        -─━━─-             ※イメージです。

275同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:36:06 ID:C/ZTIIfI0

(´゚ω゚`)


|(●),  、(●)、|「さてショボーン様をまたいでBTNは杉浦様に移動します。
               SB($250)はクール様。BB($500)はツン様です……」

|(●),  、(●)、|「ところで杉浦様。お時間の方はよろしいので?」

( ФωФ)「ふむ? ……ああ」

ξ゚⊿゚)ξ「何かあるの?」

( ФωФ)「……」

( ФωФ)「りゃ、掠奪……」

       メ几
ξ゚⊿゚)ξ「木又すぞ・・」

( ;ФωФ)「ジョークである!」

( ФωФ)「……て、敵地の榊原に逗留するのは予定外のことであった。
        我輩たちは、出来ることなら、誰も傷付けずに想咲を変革したいと考えている。
          それゆえ、警備隊の統率と見回りを怠ってはならないのである」


ξ゚⊿゚)ξ「……?」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「……」

  _、_
( ,_ノ` )y━・~「じゃあ。残り数ハンドで今夜は解散とするか」

( ФωФ)「う、うむ」

川 ゚ -゚)「ショボーン。ショボーン」

(((( ´ °ω。 ` )))


( ^ω^)「(……おーん。このままだと負けちゃうお)」

( ^ω^)「(この分だと明日まで生き残れるか分からんお)」

( ^ω^)「(いったいどうすれば……)」

( ・−・ )「(やあ)」

ミ,,゚Д゚彡「(にゃーにゃー)」

276同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:38:54 ID:C/ZTIIfI0

( ^ω^)「(お? 猫ちゃんだお!)」

ミ,,゚Д゚彡「(猫ー!?)」

( ・−・ )「(初めまして。僕は帝国元宰相のシーン。こちらは先代皇帝のギコ=フッサールだよ。
         ところで白豚くん。見たところ、随分と追い詰められているようだね)」

( ^ω^)「(おーん。そうなんですお。もうルールがずぇんッぜぇん分からないんですお)」

ミ,,゚Д゚彡「(若き時は、血気内に余り、心物に動きて、情欲多し)」

( ・−・ )「(訊こう。君が知っている一番強いハンドは?)」

( ^ω^)「(ラブリーストレートフラッシュですかお)」
       └ ttp://www.youtube.com/watch?v=KvlKNLmhIWU

ミ,,゚Д゚彡「(え?)」

( ・−・ )「(フサ。君はいま革命的使命感をひしひしと感じているんだよ。
       これは僕たちが懇切丁寧に説明するしかないんだよ)」

ミ,,゚Д゚彡「(知らないということは実に恐ろしいことだから)」

( ^ω^)「(助かりますお!)」


ξ゚⊿゚)ξ「……」

ξ゚⊿゚)ξ「(白豚の周りになんかいるし……)」

277同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:41:56 ID:C/ZTIIfI0

                                    │
  ┌───────┬────────┐          │  まずは手役の説明をしようか、フサ。
  │  手役の名称  │    手役の例    │    *    |  これは弱い順番に並んでいて、下に行くほど強いんだ。
  ├───────┼────────┤ * ○    +|  ポーカーは5枚のカードで手役を作り、優劣を競うよ。
  | 《ハイカード》 ..| 10c 8d 6d 4d 2s  |   || /V\ /────────────────────────
  ├───────┼────────┤  ('(・−・ )   、
  │ 《ワンペア》   | 5s 5c 9d 10s Ah   |   <::::l::::::::7つ  リ,               ∧,,∧
  ├───────┼────────┤   >::l::::::/ ー=彡'               ミ゚Д゚ ,,彡
  │ 《ツーペア》   | 5s 5c 9d 9s Qh  |    し^ヽ_ |                      γ r^ } ミ
  ├───────┼────────┤                          /_l l, ノ
  │ 《スリーカード》 | Ks Kd Kc 7h Qd   |  ┌───────────────く__ 、_ミ{  ─────────
  ├───────┼────────┤  │  数字の横に付いている小文字の
  │ 《ストレート》  | 10c Jd Qs Kh Ac .|  │  s は スペード(spads) の略称だから。
  ├───────┼────────┤  |  h は ハート(hearts)  d は ダイヤ(dias)
  │ 《フラッシュ》 .....| 2d 4d 7d Jd 8d  │  │  c は クラブ(clubs)で、これらのマークのことを【スーツ】と呼ぶから。
  ├───────┼────────┤  └─────────────────────────────
  │ 《フルハウス》 | 8d 8s 8h Qs Qd  .|
  ├───────┼────────┤    /∨\ +      ┌────────────────────
  │ 《フォーカード》 | 6d 6s 6c 6h Qs  |    (・−・* )  ×  |  相手と同じ手役だった時の勝敗について。
  ├───────┼────────┤     <  : >       │  まず《ワンペア》ならペア部分の強い方が勝ち。
  |  《ストレート  .|                │  ○=(/    ゝ=l *    |  強さの順序は、……ええと。
  |   フラッシュ》   .| Ad 2d 3d 4d 5d .|     (_/し'       └────────┐───────────
  !             !                !                            │
                  :                  ┌───────────────└───────────
  i             i               i      |  【A−K−Q−J−10−9−8−7−6−5−4−3−2】だよ。
  |              |                |    .└───────────────────────────
  | 《ロイヤル     .|                |                |┃ ≡   ∧,,∧
  |  ストレート   | 10d Jd Qd Kd Ad . |             ____.|ミ\___ミ゚Д゚,,彡      /
  |   フラッシュ》   .|                │                |┃=___    \  <  また女装か
  └───────┴────────┘                |┃ ≡   )   人 \  \

278同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:43:02 ID:C/ZTIIfI0

   ┌──────────┐    /∨\   │
   | 、人/       ≫.    な|    (・−・* )    |  《ツーペア》では強いペア同士を比べるよ。
   |   ∧__∧  ≫ 奇 ん|    と : と[/    |  それでも互角なら今度は弱いペア同士を比較しよう。
   |  ('(´∀`; )  ≫. 遇  と|    /^/^  ゝ   |  《フルハウス》ではスリーカード部分の優劣を競うよ。
   |  く l:  ⊃ ≫ な ....|.   └└' ̄    └───────────────────────
   └──────────┘

      ∩ ∧,,∧ オラッシャアアア \∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧/
      ヽミ,, ゚Д゚彡         <                                   >
        \⊂ ミ          <  これでも勝敗が決定しない場合は【キッカー】!! >
         O-、 ミ.         <                                  >
           ∪        /∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨\

   ┌────────────────────┐
   │  【キッカー】とは自分が使う手札5枚のうち、
   │  手役に関係しないカードのこと!
   └──────┐                     └─────────────────────
                 │ 例えば5と9の《ツーペア》で『5s 5c 9d 9s 2h』のとき、【キッカー】は2h!
                 │ フサギコが意訳するに【キッカー】とはつまり除け者のことだから。
                 └──y────────────────────────────────
                                 | だけどこの【キッカー】の優劣で勝敗が決することもある。
           ∧,,∧          /V\  | 2 は【キッカー】として最低のカードだね。
          ミ,,゚Д゚彡        ( ・−・ ) /────────────────────────
       ┌─∪─∪──────∪─∪──────────────┐
       │   ,,,...  ↓ 《ツーペア》         ちょっ ギョウザ待てよ− │
       │   ヽ,"'' 、    ヽ,"'' 、              。              │
       │ヒタ    l  ::}     l  ::}         ('A` ) ゚ ←【キッカー】    .|
       │ ヒタ  ノ ,,ノ     ノ ,,ノ         ー(  )                 │
       │   "「└ )))  "「└ )))        |└ 三            │
       └───────────────────────────┘
             ※【キッカー】の強さも同じ場合は引き分けとなります。

279同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:43:44 ID:C/ZTIIfI0

   ┌───────────┐
   │ おまえの次のセリフは
   └───┐           └─────────────────
           │ 《ストレート》や《フラッシュ》はどうするの? ……という!
           └─────────v ───────────────
                      ∧,,∧    ニャーニャー
                      ミ,,゚Д゚;ミ て
                     とミ  Om  (
                       ミ  ,,ミ
                       'とノ'
               _人__人__人__人___人__人__人_
              < フサギコは犬だから!  >
                ⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y


( ・−・ )「大型AA説明もそろそろ意味が無くなってきたし、この辺りで打ち止めにするね。
      《ストレート》も《フラッシュ》も基本は同じで、より強いカードで手役を作った方の勝ちだよ。
      例えば『2d 4d 7d Jd 8d』 VS 『2s 4s 7s Qs 8s』ならQを持っている方が勝つ」

ミ,,゚Д゚彡「留意点としては【スーツ】による優劣は無いということ!」

ミ,,゚Д゚彡「あと《ストレート》のつながり方は【 A−K−Q−J−10−9−8−7−6−5−4−3−2−A 】!
      もしも世界が明日終わろうと 【 Q−K−A−2−3 】 では《ストレート》になり得ないから」

( ・−・ )「説明することはたくさんあるけど、ひとまず手役の強さと、勝敗の決め方だけ伝えておくね。
      それでは本編に戻ろう。ブーンとプレイしながら、その都度に覚えていこうね」

( ^ω^)「ちょちょ、ちょーっと待ってくださいお!」

280同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:45:08 ID:C/ZTIIfI0

( ・−・ )「どうしたのかな? 豚」

( ^ω^)「ナチュラルに辛辣ゥ!」

( ^ω^)「おーん! そもそもなんでブーンたちには2枚しかカードが配られないんですお?
      あとフロップとかターンとか言って、机の上にカードが5枚開かれたけどありゃなんですお?」

ミ,,゚Д゚彡「逆に訊こう! 君が知っているポーカールールとは!?」

( ^ω^)「ブーンが知っているポーカーは、配られた五枚から好きな枚数捨てて、
      その枚数分だけカードを引き直すってヤツですお。ブーンも PokerFaceUp に出演したかったお!」

      〈 ttp://www.geocities.jp/dx_brade/namaenai/swf/pokerfup :名前ないっす(-∀-)様 〉

( ・−・ )「これ僕出てるよ。時代を感じるよね」

ミ,,゚Д゚彡「ダイレクトマーケティングすぎるから」

( ・−・ )「手短に言えば、彼が言っているのはドローポーカーの類だね。
      多くの読者はこのポーカールールの方が馴染みがあるかも知れない。
      ただしここでやっているものはテキサスホールデム、フロップポーカーの類なんだ」

( ^ω^)「フロップポーカー?」


( ・−・ )「まずディーラーから配られる2枚のカードを【ホールカード】と呼ぶんだよ。
      これは伏せてあるから相手には見えない」

ミ,,゚Д゚彡「そしてボードに並ぶ5枚のカードを【コミュニティカード】と呼ぶから」

( ・−・ )「テキサスホールデムではこの7枚のカードから取捨選択して5枚の手役をつくるよ」

( ^ω^)「……ふむ?」

( ・−・ )「おっと。そろそろ次のハンドが始まるみたいだよ」


|(●),  、(●)、|「さてショボーン様をまたいでBTNは杉浦様に移動します。
               SB($250)は素直様。BB($500)はツン様です……」

( ^ω^)「(BTN? SB? BB?)」

( ・−・ )「(杉浦ロマネスクの手前に、時計回りで小さなボタンみたいなものが移動してきたよね?
         BTNとはディーラーボタン(Button)の略で、これを持っている人は最後にアクションすることになるよ。
         皆のアクションを見てからプレイ出来る立ち位置なので有利だとされているね)」

ミ,,゚Д゚彡「(そしてBTNの左側に座る人たちには、規定の額のチップを支払う義務が生じるから(ブラインド)。
         SB(スモールブラインド)はBTNの左隣の人。BB(ビッグブラインド)はSBの左隣の人)」

281同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:49:15 ID:C/ZTIIfI0

( ・−・ )「(さてホールカードの確認は済んだかい?)」

( ^ω^)「(おっ! この2枚のことですおね。さっそく見てみますお)」

( ^ω^)「(どれどれ……)」
       └【 $5,000 ホールカード『9s 10s』 】


( ^ω^)「(おーん? 2枚ともスペードで、9と10かお)」

ミ,,゚Д゚彡「(なかなか面白いハンドだから!)」

( ^ω^)「(どういうことですかお?)」

( ・−・ )「(まずその2枚は連続したランクだから《ストレート》が視野にはいるよ。
       さらに2枚とも【スーツ】が同じなので《フラッシュ》も狙えるね。
        こんなホールカードのことを【スーテッドコネクター】と呼ぶよ)」

. ∧__,∧
( ^ω^ )「(じゃあもう負けないんですかお!?)」

n. ∧__,∧n
ゝ( ^ω^ )ノ「(やったー!)」

282同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:53:51 ID:C/ZTIIfI0

|(●),  、(●)、|「それでは白豚様から」

( ^ω^)「ベット $1,000 だお!」
      └【 $4,000 ホールカード『9s 10s』 】
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「コールだ」
          └【 $14,000 ホールカード『 ? ? 』 】(演出のため開示しません)


ミ,,゚Д゚彡「(ベット(賭ける)やコール(同じ額賭ける)したり
        レイズ(賭け金をさらに上乗せする)フォールド(降りる)したりする場面を【ベッティングラウンド】と呼ぶから)」

( ・−・ )「(この最初のベッティングラウンドを【プリフロップ】と呼ぶんだ。
         ドローポーカーをやっていた人には、まだ2枚しか配られていないのに……と違和感があるかも知れないね。
       プリフロップに限ってはBBの左隣の人(つまり白豚くん)からアクションが始まるよ)」



( ФωФ)「フォールドである」
          └【 $54,750 BTN ホールカード『 ? ? 』 】

ξ-⊿-)ξ「……フォールド(そろそろカードが来てほしいわね)」
       └【 $39,250 SB ホールカード『 ? ? 』 】

川 ゚ -゚)「コールしようかな」
     └【 $16,500 BB ホールカード『 ? ? 』 】


ミ,,゚Д゚彡「(ヘイヘイ! ツンちゃんビビってる!)」

( ・−・ )「(これは余談だけど、BTNが最後にプレイ出来る最高の立ち位置なら
         SBのツンちゃんは最初にアクションしなくてはならない最悪の立ち位置だね。
         このポジションは皆に銃口を向けられているという意味でUTG(Under the gun)とも言うよ)」


|(●),  、(●)、|「それでは素直様と白豚様と渋澤様の対決になります」

283同志名無しさん:2013/10/21(月) 21:55:31 ID:C/ZTIIfI0

|(●),  、(●)、|「フロップ」



     [ 8d ]   [ 3c ]   [ Jd ]



( ・−・ )「(フロップで【コミュニティカード】が3枚。ターンで1枚。リバーで最後の1枚が並ぶよ)」

ミ,,゚Д゚彡「(これらそれぞれに【ベッティングラウンド】が設けられているから)」

( ・−・ )「(プリフロップと合わせると【ベッティングラウンド】は4回もあるということだね。それでは本編に戻ろうか)」


( ^ω^)「(えーっと)」

( ^ω^)「(……ブーンの【ホールカード】と、この【コミュニティカード】を組み合わせて出来る手役は……)」
       └【 $4,000 ホールカード『9s 10s』 】

∠( ^ω^)/「(ノーペア)」

ミ,,゚Д゚彡「(よく見てほしいから!)」

( ・−・ )「(良いかい? ホールデムは【ホールカード】と【コミュニティカード】を自由に組み合わせるんだ。
       これは《フラッシュ》の線が追えなくなったけれど《ストレート》での勝機があるよ)」

( ^ω^)「(おっ!? でもブーンは《ストレート》なんて完成してないですお?)」

ミ,,゚Д゚彡「(今のところ白豚くんは『 × − 8d − 9s − 10s − Jd − × 』だから!)」

( ^ω^)「(おっ!?)」

( ・−・ )「(もしもターンかリバーで 7 か Q が降りてきたら……?)」

. ∧__,∧               ス  ト  レ  ー  ト
( ^ω^ )「(それはもう 《約束された勝利の手役》 じゃないですかお!?)」

n. ∧__,∧n
ゝ( ^ω^ )ノ「(やったー!)」

284同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:00:15 ID:C/ZTIIfI0

|(●),  、(●)、|「素直様から」

川 ゚ -゚)「ああ。……チェック」
     └【 $16,500 BB ホールカード『 ? ? 』 】


( ・−・ )「(チェック(様子見)とは誰もベットをしていないときにしか出来ないアクションで
       何も賭けずにアクションの権限を次のプレイヤーに譲ることだよ)」

ミ,,゚Д゚彡「(言わばパスのようなものだから)」


( ^ω^)「(チェックでブーンにアクションが回ってきたお……)」
       └【 $4,000 ホールカード『9s 10s』 】

( ^ω^)「(ブーンにとって $4,000 は最後の砦だお。
         きちんと《ストレート》が完成したのを見届けてからベットしたいお。だからここは)」

( ^ω^)「チェキ」

|(●),  、(●)、|「は?」

ミ,,゚Д゚彡「(別スレ……)」

  _、_
( ,_ノ` )y━・~「……」
        └【 $14,000 ホールカード『 ? ? 』 】
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「ベット$2,000といこう」
        └【 $12,000 ホールカード『 ? ? 』 】

川 ゚ -゚)「コールだ」
     └【 $14,500 BB ホールカード『 ? ? 』 】
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「……(やけに反応が早いな)」


( ^ω^)「おーん……」

( ^ω^)「($2,000かお……でも)」

( ^ω^)「……ブーンもコールするお」
       └【 $2,000 ホールカード『9s 10s』 】

( ^ω^)「(7 か Q が降りてくれれば……だお!)」

285同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:06:12 ID:C/ZTIIfI0

|(●),  、(●)、|「ターン」

                        |
                     _ 人 _
                      `Y´
     [ 8d ]   [ 3c ]   [ Jd ] | [ 7c ]  |
                               _ 人 _
                        人       `Y´
                       `Y´       |

( ^ω^)

( ^ω^)

( ^ω^)「(マジか……)」


ミ,,゚Д゚彡「( Congratulation! Congratulation! )」パチパチ

( ・−・ )「( おめでとう……! おめでとう……! )」パチパチ

( ^ω^)「(だ…駄目だ……まだ笑うな…こらえるんだ…し…しかし……)」


|(●),  、(●)、|「素直様から」

川 ゚ -゚)「……チェック」
     └【 $14,500 BB ホールカード『 ? ? 』 】


( ^ω^)「!(決めるお!)」

286同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:14:00 ID:C/ZTIIfI0

・  ━  ━━ ━━━ ━━━∧,,∧━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・
               m⊂((((´ ゚ω。`)))    ※イメージです。
             ⊂c  ノ__,,,....,,∪        __ __ ___ __ ___ __ __
          /⌒ヽ  | .|  | .|             l| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|l
         ( ^ω^) i i二 .ノ             l|  内藤ホライゾン $2,000  .|l
        (´  二二二 ノ               .l|___ ___ ___ .______|l
        ヽ    /                     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
         i==ロ=〈          \─────────────────
        ノ:::::::::::::::::ヽ        │
       /:::::::::::へ:::::::::ヽ         │    ア゙ ァ゙ ァ゙ ァ゙ イ゙ ム゙ … … ! ! !
      /::::::_/   \:::::::)        │
    /::_ '´      |::::|       └─────────────────
    レ          しつ



                    /⌒ヽ           ※イメージです。
              _( ^ω^) il|          __ __ ___ __ ___ __ __
            (´ \   \|il |il il|i      l| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|l
          /  \. \ノ\. \il| |il|i.    .l|   内藤ホライゾン $0    .|l
         i===ロ== ヘ. \. i|!l !l\il|      l|___ ___ ___ .______|l
        ノ:::::::::::::::::ヽ \ ヽη /')/'),        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       /:::::::::::へ:::::::::ヽ  ヽ_,,..)  /       \∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧
      /::::::_/   \:::::::)   )  ( / /   ≫
    /::_ '´      |::::| ⊂(v   )⊃    ≫   オ ー ル イ ン ! ! !
    レ          しつ`) \ ''∨ (´ ̄  ≫
・  ━  ━━ ━━━ ━/⌒Y⌒ヽ⌒\━━/∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨ ━  ・

川 ゚ -゚)「フフ……」
     └【 $14,500 BB ホールカード『 ? ? 』 】
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「うむ……」
        └【 $12,000 ホールカード『 ? ? 』 】
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「(ここでのブラフは有り得ない。白豚には何らかの手役が出来ている)」

( ・−・ )「(ブラフ(嘘)とは現状強くないハンドで、強気のアクションをして相手を降ろさせることだよ。
        でもこの2名がいる卓で、2人が2人とも降りる可能性は低いので、渋澤さんはブラフは無いと踏んだよ)」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「(……まさか白豚はJハイの《ストレート》を決めた……? いや。そんなことはあるまい)」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「……コールだ」
        └【 $10,000 ホールカード『 ? ? 』 】


川 ゚ -゚)「レイズ$6,000」
     └【 $8,500 BB ホールカード『 ? ? 』 】
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「え?」

287同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:15:10 ID:C/ZTIIfI0


            [ 8d ]   [ 3c ]   [ Jd ]   [ 7c ]


|(●),  、(●)、|「メインポットが$15,750 サブポットが$4,000 となります」

川 ゚ -゚)「……」

  _、_
( ,_ノ` )y━・~「(彼女のチェックはただの様子見じゃない。
          なぜかというにフロップで俺のベットに即座にコール……そしてここでのレイズ……)」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「嬢ちゃん」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「嬢ちゃんのお目当てはダイヤか、クラブの《フラッシュ》かな?」


( ^ω^)「(ちょちょーっと! ありゃ反則じゃないんですかお!?)」

ミ,,゚Д゚彡「(相手の手役を予想して口にすることは、ルール上禁止されていないから)」

( ・−・ )「(ただし、少しずつチップを出して相手の顔色を伺いながらベットする
         いわゆる【ストリングベット】はご法度なんだよ)」

( ^ω^)「(ふーん? でも、このハンドはブーンの勝ちですからあまり関係ないですおね)」

( ・−・ )「(はい?)」


川 ゚ -゚)「お前がそう思うのならそうなのだろう」

川 ゚ -゚)「お前の中ではな」
  _、_
(;,_ノ` )y━・~「ウザッ!(そして表情がまったく読めねえ)」

288同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:16:10 ID:C/ZTIIfI0

|(●),  、(●)、|「……」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「(今までの彼女のプレイスタイルは……杉浦のベットに強気で付いて行って
          いざ蓋を開けてみれば彼女は10のワンペア……煮え湯を飲まされて以来これといった動きはない)」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「(それゆえに読めない。リバーで進展させ、逆転の目があるハンドなのか。
         それとももう既に手役は出来上がっている、のか)」
         └【 $10,000 ホールカード『 ? ? 』 】

|(●),  、(●)、|「渋澤様」

  _、_
( ,_ノ` )y━・~「……コール」
         └【 $6,000 ホールカード『 ? ? 』 】

川 ゚ー゚)「へえ?」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「(あらやだこわい)」


(∩^ω^)∩「(おっおっお! ひれ伏せ雑魚ども……!)」

ミ,,゚Д゚彡「(白豚くん……! 《フラッシュ》と《ストレート》のどちらが強いとお思いかね……!?)」

( ^ω^)「(おっ? そんなの知らんですお)」

( ・−・ )「(僕たちが説明したよ。聞いていなかったかな? 分からない人は >> を読み直してみよう)」

( ^ω^)「(……)」

.∧_,,_∧
( ゙'ω゙` )「(《ストレート》の方が弱いじゃないすか!)」

n.∧_,,_∧n
ヽ( ;ω; )ソ「(やだー!)」

( ・−・ )「(大丈夫! 《フラッシュ》があるとしても、現段階ではまだ完成していないよ!)」

( ・−・ )「( た ・ だ ・ し ィ 〜 ? ? ? 仮にリバーで、ダイヤかクラブのどちらかが降りてきたらァ〜???)」

ミ,,゚Д゚彡「(どちらにせよ約18%だ! とても引けはしまい!)」

289同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:17:00 ID:C/ZTIIfI0

|(●),  、(●)、|「……」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「(今までの彼女のプレイスタイルは……杉浦のベットに強気で付いて行って
          いざ蓋を開けてみれば彼女は10のワンペア……煮え湯を飲まされて以来これといった動きはない)」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「(それゆえに読めない。リバーで進展させ、逆転の目があるハンドなのか。
         それとももう既に手役は出来上がっている、のか)」
         └【 $10,000 ホールカード『 ? ? 』 】

|(●),  、(●)、|「渋澤様」

  _、_
( ,_ノ` )y━・~「……コール」
         └【 $6,000 ホールカード『 ? ? 』 】

川 ゚ー゚)「へえ?」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「(あらやだこわい)」


(∩^ω^)∩「(おっおっお! ひれ伏せ雑魚ども……!)」

ミ,,゚Д゚彡「(白豚くん……! 《フラッシュ》と《ストレート》のどちらが強いとお思いかね……!?)」

( ^ω^)「(おっ? そんなの知らんですお)」

( ・−・ )「(僕たちが説明したよ。聞いていなかったかな? 分からない人は >>277 を読み直してみよう)」

( ^ω^)「(……)」

.∧_,,_∧
( ゙'ω゙` )「(《ストレート》の方が弱いじゃないすか!)」

n.∧_,,_∧n
ヽ( ;ω; )ソ「(やだー!)」

( ・−・ )「(大丈夫! 《フラッシュ》があるとしても、現段階ではまだ完成していないよ!)」

( ・−・ )「( た ・ だ ・ し ィ 〜 ? ? ? 仮にリバーで、ダイヤかクラブのどちらかが降りてきたらァ〜???)」

ミ,,゚Д゚彡「(どちらにせよ約18%だ! とても引けはしまい!)」

290同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:18:37 ID:C/ZTIIfI0

|(●),  、(●)、|「……リバー!」

(; -ω-)人「(か、神様……どうかダイヤとクラブだけは!)」

(; -ω-)人「(どうかダイヤとクラブだけはやめてくださいお!)」

川 ゚ -゚)「……」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「……」

(; -ω-)人「――…………」

(; -ω゚)人「(……やったか?)」チラッ


                                |
                             _ 人 _
                               `Y´
     [ 8d ]   [ 3c ]   [ Jd ]   [ 7c ] | [ 7d ]  |
                                  _ 人 _
                           人       `Y´
                                `Y´       |



( ^ω^)「オゥ!」

( ^ω^)「ダイヤだァァァァァァ──────────ッッッ!!!!」

291同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:19:17 ID:C/ZTIIfI0

 ´ °ω。 `

 ´ °ω。 `  ぶ; ー ─ n

( ^ω^)「(ショボーン!? その声はショボーンなのかお!?)」


 ∩´ °ω。 `  В  О  О  Ν

( ;^ω^)「(ひ、ブーンの腕をひっぱるなお! ブーンはまだ負けたわけじゃ――)」


川 ゚ -゚)「ベット$5,000」
     └【 $3,500 BB ホールカード『 ? ? 』 】
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「オールイン」
         └【 $0 ホールカード『 ? ? 』 】

川 ゚ -゚)「コール」
     └【 $2,500 BB ホールカード『 ? ? 』 】


( ^ω^)「なんと」

292同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:20:08 ID:C/ZTIIfI0


           [ 8d ]   [ 3c ]   [ Jd ]   [ 7c ]   [ 7d ]


|(●),  、(●)、|「メインポットが$15,750 サブポットが$20,000 です」

|(●),  、(●)、|「それではショーダウン」

( ・−・ )「(ショーダウンとは、リバーのアクション終了後に、手役の強さを比較し合うことだよ。
        果たして勝利は白豚くんの手中におさまっただろうか?)」

ミ,,゚Д゚彡「(未来は僕等の手の中――)」


  _、_
( ,_ノ` )y━・~「素直クールちゃん?」

川 ゚ -゚)「……」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「俺と杉浦は、君たちがこの賭博を持ちかけてきてくれて、真実、感謝している。
        大金が泡のように弾け飛ぶだけ。ほんとうの血が流れることがないものな」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「俺らは蛮族の《美津府族》だけどよ。想咲帝国は癌だと考えている奴が中にはいるけどよ。
        想咲民を害虫と決めつけ剣をとった奴は俺が知るかぎりひとりもいない。
        なぜかというに心を思い描いている。人間同士の殺し合いをしている。それは賭博でも同じことよ」

( ФωФ)「渋澤」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「《フラッシュ》完成おめでとう。俺のハンドは」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「《フルハウス》」
         └【 $0 ホールカード『8s 8h』  手役『8d 8s 8h 7c 7d』】

293同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:20:58 ID:C/ZTIIfI0

川 ゚ -゚)「……」

川 ゚ -゚)「……渋澤」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「なんだ?」

川 ゚ -゚)「たしかに《フラッシュ》は完成した」

              ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
川 ゚ -゚)「だけど そ れ だ け じ ゃ な い 」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「(……? 《フラッシュ》だけではない……?)」
        └【 $0 ホールカード『8s 8h』  手役『8d 8s 8h 7c 7d』】
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「……まさかお前……」

ξ゚ー゚)ξ「……」

川 ゚ -゚)「私のハンドは」


           [ 8d ]   [ 3c ]   [ Jd ]   [ 7c ]   [ 7d ]


・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・
.                 ∨ ∧ 从       :i         //|  :i:| :∧
              ∠77\ ∧ \\    ::L     ///|  :i:|/
              ///,才´¨¨¨`ヾヘ `\  , -- 、   /'イ/i  从
          ///        \ヽ    `¨¨´   //  :′
           //            `ヽ> .     . <///|  /
.         //                   ヽ  `¨´   |// :| :/
.          〈/     {   {   /`ヽ.  \     |/  |/
         /  /      ,、   ∧'ハ: :\   ー 、   |!\ ′
.        /  {   ヘ   :i  i///ハ : : ` ー‐く   ヽ: :\-.、__
       /  ノ}   ハ   :|  |////∧: : :.{{ヽ \   `ヽ: : :.\`ヽ、、
      / / /  / /ヘ--、|  |/////∧ : :}}: :\ー- _j-ーヘ、: : \\
.     /ノ /  /  /}/| i ¨\i   |//////ハ: : {{.: : : :.  `ヽ.........\: : :.\\
     `¨´   /  / l/,| |:::::::: |   | く'/////|: : }}: : : : :.__     _ヘ: : : : ヽ
         /  / |/,| |:::::::: |  リ\\'//八: :{{. : : : : :.__`¨¨´ _ヘ、: : : . .
.        {...ノ  ハV| |:::::::::::ー ′ ::\\// \\: : : : :.  `¨¨´   \: : : . .
.             /// | |:::::::::: //∧ :::::: i :|'////\\\{         ヽ: : . .
            //// | |:::::::::////∧::::: | :| //////\\\
.           ///// | |::::::::{///// }::::::| :|/////////丶\\
・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・


川 ゚ -゚)「 《 ス ト レ ー ト フ ラ ッ シ ュ 》 」
      └【 $2,500 BB ホールカード『9d 10d』  手役『7d 8d 9d 10d Jd』】

294同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:21:50 ID:C/ZTIIfI0

( ;ФωФ)「なぬゥ!? 《ストレートフラッシュ》であるか!?」

|(●),  、(●)、|「今回のハンドは素直様の勝利です!
            $35,750は素直様のもとへ。渋澤様はここで退場です」
  、_
( ,_ノ )y━・~「く……!」

川 ゚ -゚)「……」

  _、_
( ,_ノ` )y━・~「くははは! 面白い女だ!」

川 ゚ -゚)「フン」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「ターンの時、お前にはもう既に《ストレート》が出来上がっていたわけだな?
        俺の読み違えだったか……勝てるわけねえやな」

川 ゚ -゚)「いつもの渋澤ならば、あの場面での私のレイズには降りたはずなんだがな。
     恐らくあなたは、私が杉浦に酷く負けたことを思い返していたのでは?」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「フハハ。当たりだ」

川 ゚ -゚)「私の【アドバタイズ】が功を奏したということだろうか」

( ・−・ )「(【アドバタイズ】とは、相手にイメージを植え付けるプレイのことだよ。
       例えば弱い手役で勝負しておくことで、後々ほんとうに強いハンドが来た時、
       相手はそのプレイヤーのことを侮ってかかるかも知れない)」

  _、_
( ,_ノ` )y━・~「ああ……それもあった」

  _、_          ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
( ,_ノ` )y━・~「だけど そ れ だ け じ ゃ な い 」


川 ゚ー゚)「……聞かせてほしい」

295同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:22:54 ID:C/ZTIIfI0
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「……大した話じゃねえよ?」

( ФωФ)「渋澤。いったい何を?」

  _、_
( ,_ノ` )y━・~「黙ってろ杉浦。まあつまり、お前がどれほどのものか見きわめたかった」

川 ゚ -゚)「ほう」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「素直クール……気に入ったよ良い女だ!」


  _、_
( ,_ノ` )y━・~「嫁に来い」

川 ゚ー゚)「うん。喜んで」



( ФωФ)ξ゚⊿゚)ξ

( ;ФωФ)ξ;゚⊿゚)ξ


( ;ФωФ)ξ;゚⊿゚)ξ「えっ!?」

|(ー),  、(●)、|「おや。思わぬところで《ワンペア》成立しましたね」

( ;ФωФ)ノシ ξ;゚д゚)ξノシ 「だれうま」

296同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:23:51 ID:C/ZTIIfI0

( ;ФωФ)「し、渋澤! 我輩は断固反対である!! いい加減美津府の女を娶れバカ!!!」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「でも美津府にもこんな良い女ってそうそういないからね」

( ;ФωФ)「良い女っつっても見た目この子10代である! アンタもう四十路!! 犯罪!!!」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「素直ってほんとうのところ何歳なんだ」

川 ゚ -゚)「12歳だが」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「素晴らしいとは思わんかね」

(#ФωФ)「このバカ! エロ!! ヨーソロー!!!」


ξ;゚⊿゚)ξ「ちょっとクー!? あんたはそれで良いの!?」

川 ゚ -゚)「仮にもあの土壇場で《フルハウス》を決めた男だぞ? 不足は無いさ」

ξ゚⊿゚)ξ「あんたの評価基準がそれで良いのかって訊いてんだこっちは」

川 ゚ -゚)「それにあの人はこんな大金で負け越しても全く動転していないから」

川 ゚ -゚)「幸せにしてくれるのだろ」

  _、_
( ,_ノ` )y━・~「これから……入り用だから。贅沢はさせてやれねえが」

川 ゚ -゚)「贅沢は言わんさ。ただな、一部族の首長ともなれば、側室はさぞ多いのだろう」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「うん? 略奪ついでに拾った女が四、五人ほどいるが」

川 ゚ -゚)「贅沢は言わんがな。正室は私だからな」

(#ФωФ)「ちょおまっ……どの口が言うかァ!」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「フハハ! ますます気に入ったよ!」

( ФωФ)「もうきみたちのすきなようにして」

297同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:24:34 ID:C/ZTIIfI0
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「お言葉に甘えて。俺たちは席を外そうかな」

川 ゚ -゚)「そうだな」

ξ゚⊿゚)ξ「え?」

ξ゚⊿゚)ξ「(あれ? え? これから私ひとりで戦わなきゃいけないの? 何これ?)」

  _、_
( ,_ノ` )y━・~「ところで杉浦よ」

( ФωФ)「む?」
  _、_
( ,_ノ` )y━・~「……お前も人のこと言えねえんじゃねえの?」

( ;ФωФ)「ちょ……ッ! 貴様ッ!」
 _、_
( く_,` )「フハハ。ほら行くぞ素直」

川 ゚ -゚)「思いのほか笑顔がキモイな渋澤(うんわかった)」



ダダダ......



( ^ω^)

( ^ω^)

( ^ω^)「おっおっおー! ブーンは《ストレート》だおーん!!」
       └【 $0 ホールカード『9s 10s』 手役『7c 8d 9s 10s Jd』 】


|(●),  、(●)、|「まだいたんですか?」

298同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:25:17 ID:C/ZTIIfI0

( ^ω^)

( ^ω^)「うわあダディさんのそのセリフごっつ僕の胸に突き刺さるわー」

( ^ω^)「僕もう」


        ...........⌒ヽ
    ..........  ( ´ω`)二⊃  あ、あれ?体が…

         ..........⌒ヽ
        ..........´ω`)  み、みんな…みんなありがとう…

         ..........⌒ヽ
        ..........´ω`) ぶ・・


( ^ω^)「てなるわー」


|(●),  、(●)、|「次回のハンドからはツン様と杉浦様のヘッズアップ(一対一)です。
             BTNはツン様に移動して、SB($250)もツン様。BB($500)は杉浦様……」

(#^ω^)「待たんかいコルァ!」

ξ;゚⊿゚)ξ「ちょっとうるさいんだけど……」

( ;ФωФ)「つまみ出してもよろしいか?」

(#`ω´)「そもそもォ? ストレートフラッシュが決まるってどないなっとんねんこのテーブルゥ!
       チートやチート! ここがアインクラッドやったらビーターじゃダボォ!! ワイはキバオウっちゅうもんや!
       なんでや! なんでやァ!? なんでイカサマなんや!! どう考えてもイカサマや知らんけどォ!!!」

ξ;゚⊿゚)ξ「エセ関西弁でムリすんな……」

|(ー),  、(ー)、|「……たしかに私は賽と札で命をつなぐやくざ者ですがねえ」

|(●),  、(●)、|「ですが不正は見逃しません。そんなことは有り得ないのです白豚様」

(#`ω´)「うるさいだまれー! あと君たち僕のことずっとずーっと白豚呼ばわりっていったいどういうつもりなん!?」

( ФωФ)「む?」

|(●),  、(●)、|「はい?」

ξ;゚⊿゚)ξ「え……?」

( ^ω^)「えっなに」

299同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:26:38 ID:C/ZTIIfI0

ξ゚⊿゚)ξ「だってアンタ」

ξ゚⊿゚)ξ「豚じゃん」

( ^ω^)「え……」

・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・

                             ※マジです。
      ε ⌒ヘ⌒ヽフ               __ __ ___ __ ___ __ __
      (   ( ; ^ω^)               l| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|l
       しー し─J                l|  内藤ホライゾン   $0   .|l
     : : : : : : : : : : : : :              .l|___ ___ ___ .______|l
                              ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・

( ;^ω^)「マジで!?」

( ・−・ )「(いまにして思えば >>261 は伏線だったことが分かるね)」

( ;^ω^)「(だとしても回収する必要性が皆無ですお! てかしれっと解説してんじゃねーですお!)」


|(●),  、(●)、|「ところで。杉浦様の都合上これが今夜最後のハンドとなりますが」

|(●),  、(●)、|「どうでしょうか御二方? 少々小腹が空いてきた頃ではないでしょうか」

( ФωФ)「うーむ。たしかにその通りである」

ξ゚⊿゚)ξ「私はこんな時に物を食べる気分にはなれないけど」

( ФωФ)「そうであるか? 我輩は、脂の乗った豚の丸焼きでもいただきたいところである」


( ^ω^)「にげろ!」

( ФωФ)「あっにげた!」

|(●),  、(●)、|「にがしません!」

( ^ω^)「あちゃー! つかまっちゃったお!」


( ФωФ)「焼くか」

|(●),  、(●)、|「はい」

( ;^ω^)「おーん」

300同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:28:37 ID:C/ZTIIfI0

ξ-⊿-)ξ「……杉浦あのね? その子はポーカーが出来る豚ってことで、今夜のゲームに招待したけど。
       でもね。想咲帝国ではハイカード(ノーペア)のことを【ブタ】とも呼んでいるの」

( ФωФ)「ふ、ふむ」

ミ,,゚Д゚彡「(ニポン国でもハイカードのことを【ブタ】と呼ぶから!)」

ξ゚⊿゚)ξ「だから。そんな縁起が悪いもの食べちゃダメ」

( ФωФ)「む、うん。す、すまんである」

( ^ω^)「あなたが神か……」

ξ゚ー゚)ξ「ただし」

( ^ω^)「あ?」

ξ゚ー゚)ξ「トンカツにすれば、【ブタ】に勝つということで、縁起が良いんじゃないかしら」

|(●),  、(●)、|「それは名案です!」

( *ФωФ)「……! う、うむ! ちょっと拷問用の油を取って来るのである!」

( ^ω^)「くるっとる」


・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・

       ∫∫∫∫∫                ※マジです。
        _,,、、,,,.      +             __ __ ___ __ ___ __ __
    + ε';;'::゛'::::;'ヘ⌒ヽフ                  l| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|l
    ,-'ミミ'; ;: .:;:: ( ; ^ω^)ー、             l|  内藤ホライゾン   $0   .|l
   ( ム〃ミミ'';●●つ、つ _,)            .l|___ ___ ___ .______|l
    `ー、______,,-'                ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・

301同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:29:45 ID:C/ZTIIfI0

|(●),  、(●)、|「美味しそうに揚がりました!」

( ФωФ)「いただきますである!」

( ^ω^)「チクショー! 呪ってやるからな! お前らのこと呪ってやるからな!
      具体的に言うと来世では人間になって夢の中でお前とイチャラブしまくってやるからな!」

ξ;゚⊿゚)ξ「やだこの豚メタい……」

( ФωФ)「つ、ンは食べないである? か?」

ξ゚⊿゚)ξ「それより杉浦。さっき言ってたことだけど……」

( ФωФ)「む。さっきとは?」

ξ゚⊿゚)ξ「出来るかぎり誰も傷付けずに想咲を変えるという話。あれは本気なの?」

( ФωФ)「……無論」

ξ゚⊿゚)ξ「……到底信じられないけど。その方がかえって都合が良い。それなら私と賭けをしない?」

( ФωФ)「賭け、であるか?」

ξ゚⊿゚)ξ「そう。杉浦たちがほんとうにその夢を叶えることが出来るかどうか。という賭け。
        帝国の実情を知っている身としてはとうぜん、その夢は叶わない方に私は賭ける」

( ФωФ)「……ツンがどちらに賭けるかは結構であるが。いったい、貴様は何を賭けると言うのか」

ξ゚⊿゚)ξ「賭けるもの? ……そうね、チップでは面白みがない」

ξ゚ー゚)ξ「じゃあクーみたいに……とは言わないけど。私自身を賭けようかしらね?」

( ФωФ)

( *ФωФ)「……その勝負、コール(受けて立つ)である!」

ξ゚⊿゚)ξ「どうも。ただし私がこの賭けに勝ったらアンタの財産根こそぎいただくから」

( ;ФωФ)「ちょ……ええっ!?」

|(ー),  、(●)、|「(……これはまた歪な《ワンペア》……)」

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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        ――……しかし。この勝負が実現に至ることは無かったのである。
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

302同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:31:23 ID:C/ZTIIfI0

             ,,,,,,,
            [,,[,★] rァ
     ───── (*゚ー゚)'/ ─────    ,,,,      ,,,,
            f舛∨ /             [★],,, ]   [★],,, ]
       ______} /}l}〈______     く_`   ∩  <_`  )
       |    \三《C》三/   |      <V/   |   V「  ̄}
       |        \】|【/.    |       | l:  |  /:l rく
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

     後日のことだ。
     想咲帝国歴56年に、シィエラ=クレメンタイン皇女によって賭博が全面的に禁止されたのである。

     賭博が人々を怠惰と放縦の生活に酔わせて
     労働から引き離し、貴族の私腹を肥やす方へと向かわせたためだった。

     諜報機関の報告はこう述べた。
     つまり榊原地方の近辺になればなるほど、孤児の率が異様に高まるのは
     榊原地方が賭博の温床であり、子供そのものを賭けに利用するからなのだと。

     シィエラ=クレメンタインは理性の制御をより進展させるために
     肉体の鍛錬と、善良な道徳観を身に付けることに心を砕くように説いた。

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303同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:32:11 ID:C/ZTIIfI0

         ┏━━━━━━━━━━━━━━┓
         ┃   埴 谷 孤 児 院 に て  ┗━━━━━━━━━━━━┓
         ┗┳━━━━━━━━━━━━━┛                  ┃
           ┃           ,,,,,,,                          ┃
           ┃           [,,[,★]  λ_λ ))  λ_λ   ∧_∧   .┃
           ┃     ∧∧   (,,゚Д゚)  γつー´)   (ノAヽ∩ (‘∀‘∩)  ..┃
           ┃.  (( ヘ(゚ω゚=)ノ と と(  .|  l⌒lつ  と、   ノ ⊂l⌒l 丿  ....┃
           ┃     (へx )  |  ,つ  ゝ (__)   ⊂ ノ〜 (__)ノ    ┃
           ┃       ノ    し´    (__)      `J     し'      .┃
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     翌年には、榊原地方の捨て子を保護する目的で埴谷孤児院が設立された。

     これは、十四歳の少女ツン=デレミーアスが営んでいたような民間の孤児院とは違って
     想咲帝国民にボランティアを募って発足した支援団を母体としていた。
     見かけはともかくとして、増え続ける孤児を見捨てなかったツン=デレミーアスは
     皇帝から一級の善行金賞が授与されたと伝えられている。

     シィエラ=クレメンタインは同年に、《美津府族》と不戦同盟を交わした。

     善政を敷き、民衆の支持を勝ち得た皇女は、将来を期待されながらこの世を去った。

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                                 ∩   ∩
              _ _∩            (⌒ )   ( ⌒)       ∩_ _
               (ヨ,,. i            |  |   / .ノ        i .,,E)
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         _n      \ \   ∧,,, /|  | / ∧,,[★]  / ノ ,,,,,,,,,
        (  l     _、 _  \ \(ФωФ/ //  / ´∀`)/ / [,,,, [,★]
         \ \ ( <_,` ) \         ノ(       /___( ・∀・)    n
           ヽ___ ̄ ̄ ノ   |      /   ヽ      | __       \    l .,E)
             /    /     /     /    \     ヽ   /     /\ ヽ_/ /
                  想咲帝国歴57年 最後に、最高の友と共に

304同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:33:06 ID:C/ZTIIfI0

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     崩御の報せは瞬く間に帝国中を駆け巡った。

     想咲民は光も届かないほどの悲嘆に暮れた。
     まぜこぜの時もそうであったように、こんな悲劇を忘れるためには、故人を褒めるに限る。
     想咲民の最後の人力の奉仕が、無事完遂された時、しかし、
     今度はそのあまりに完成された像を破壊しようとする人間もあらわれるものだった。

     なかでもある想咲民の噂は興味深い。

     曰くシィエラ=クレメンタインは、Ⅱ板連邦の地下工作員に暗殺されたというのだ。

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                                                ニ|二ll
             ニ|二ll                              \
             \                                や
               や                        ( . .:.::;;;._,,'   /   ワー
              |          , -.―――--.、     ).:.:;;.;;;.:.)   /
              |           ,イ,,i、リ,,リ,,ノノ,,;;;;;;;;ヽ   ノ. ..:;;.;.ノ  ┼   /:::::::::::::::::,.;ゝ.
             ┼        i;}'       "ミ;;;;:::} ( ,.‐''~     9.  /:::::::_,.-‐''~ ,、
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                         |} ,_tュ,〈  ヒ''tュ_  i;;;;|  / \~~~``ー--ゥ'~ ,. ;;-‐''~~ |, :-|
               (..::::;ノ     |  ー' | ` -     ト'{ ミ彡 / ::::::::`>  ,.-''~.‐'~~-‐''~~.| .|
          工___)ノ.      「|   イ_i _ >、     }〉}ミミ|彡ム-''~~ーv'~ ~:::::;;;::   i-‐i |~~|
            ===| キャー   ,{| _.ノ;;/;;/,ゞ;ヽ、  .!-'ミ-‐''~:::::_,.ィ''~~|~  ~~`|~   |T | |~I.|
              ==|======i_|    ='"     |>,-|~~`i'~I |   |     |   | | |_,.+‐ !┴
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           ||`i'~~`'~~'~~ミ―┼(`)‐i ̄~i→;;;;;/ ノヽ|~l ミ|'~::::::::::::__.|l'~      ;'`'`゜  ;;;

305同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:33:54 ID:C/ZTIIfI0

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     外国の無邪気な観光客たち。
     都会の町並みをスケッチする老画家たち。
     仕立て屋の試着室に入っていく若い女たち。
     酒場の百姓たちと杯を酌み交わす肉屋の男主人たち。

     彼らはいずれもⅡ板連邦の密偵に他ならない。

     観光客たちは洩れなく密偵である。
     老画家たちは地図を製作している密偵である。
     若い女たちは連絡を取り合う密偵である。
     男主人の売る肉は連邦で粛清された人間の肉である。


     かの皇女もⅡ板連邦の 傀 儡 に過ぎなかった。

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306同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:34:36 ID:C/ZTIIfI0

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     ――……作者はここで筆を止める。

     君主をうしなった想咲帝国は、《美津府族》とⅡ板連邦と
     今後はどのようなかかわりをもっていくか書く心算はあった。
     しかしそれはやはり歴史家の仕事であって、一部族の酋長に過ぎない作者が
     これを記すには負担がおおきすぎるような気がするのであった。

     「さあ、あなた。早く勝負しましょう?」

     「ま、まだ書き終えていないのである……!」

     「仕方ないわねえ。良いわよ。慈悲深い私は、じっくり待ってあげるから」

     「ぐぬぬ……(この前の我輩の勝ち分をそっくり奪ったから得意なのであるな。今に見てろである)」

     それだけはひとまず記しておいて作者は……我輩は、筆を止めることにするのである。

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                                    □

                                        ┌┐
                                        └┘

                                 ┌─┐
                                 │  │
                                 └─┘

                     ┌──────┐
                     │            │

307同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:35:09 ID:C/ZTIIfI0

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━━━┫  祥  雪  中  学  校  ┣━━━━━━━━━━━━━ ━ ━ ・・・
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                   || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ||
     __________||   i´T`i   ||__________
     三三三三三三三三三三||   |__|__l   ||三三三三三三三三三三
     __  __,;  __   __;;  ||;        ||   __,,  __;;; ___  __
     _|| ||_|_|| ||_|_|| ||_|_||  ; ||;   ___ .   ||   ||_|_|| ||_|_|| ||_|_|| ||_
     _|| ||_|_|| ||_|_|| ||_|_||   ;||  ;;||_|_||   ||   ||_|_|| ||_|_|| ||_|_|| ||_
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     三三三三三三三三三三|| ,, ||_|_||   ||三三三三三三三三三三
     __  __   __   __   [二二二二二二]   __   __  __  __
     _|| ||_|_|| ||_|_|| ||_|_||   | |  __  | |   ||_|_|| ||_|_|| ||_|_|| ||_
     _|| ||_|_|| ||_|_|| ||_|_||   | |  |_ :|: _|  | |   ||_|_|| ||_|_|| ||_|_|| ||_
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━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━ ━ ・・・
━━━┳━━━━━━━━━━━┳━━━━━━━ ━ ━ ・・・
━━━┫  西暦20XX年 初春   ┣━━━━━━━━━━━━ ━ ━ ・・・
━━━┻━━━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━━━━━━━━ ━ ━ ・・・


                  ストーム
  < ('A`) 宇都宮ゆうすけ 栖鐙夢 >


('A`)「俺の春眠が暁を覚えない(新刊ラノベタイトル)」

|::━◎┥「いい加減起きましょうマスター。今日は新入生の入学式というじゃありませんか」

('A`)「こないだまで微笑みデブがバイクで俺を轢く悪夢で寝られなかったため寝させろ」

|::━◎┥「説明乙」

308同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:36:18 ID:C/ZTIIfI0

[* Д`]「マスター! この勝負は《ツーペア》で私の勝ちなんですよ!」

('A`)「あっそ」

[ Д`]

[ Д`]「え?ほめてくれないのぉ〜?(;¬_¬)そんなのいやいや〜〜」
[ Д`]「ほめてくれなかったら、( `_)乂(_´ ) 勝負!」
[ Д`]「☆○(゜ο゜)o ぱ〜んち、☆(゜o(○=(゜ο゜)o バコ〜ン!!」

(#)(#)「前が見えねェ」

|::━◎┥「ポーカーにもそろそろ飽きてきましたねっと。《ワンペア》です」

('A`)「他に面白い遊び知らねえの? エンジン王」

[ Д`]「んー。一口にポーカーと言ってもいろいろな遊び方があるそうです!
      私はこの修学旅行ポーカーしか知りませんけど!!」

('A`)「ポーカー以外の遊びは?」


ミ,,゚Д゚彡「……」


|::━◎┥「で……いったいなんですかこの猫は?」

('A`)「エンジン王ちゃんここペット禁止だよ……?」

[; Д`]「私の飼い猫じゃありませんけど……?」

ミ,,゚Д゚彡「猫ー!?」

( ・−・ )「やあ初めまして。僕は想咲帝国元宰相のシーン。こちらは先代皇帝のギコ=フッサールだよ」

|::━◎┥「……見ない顔ですが? いったいどちらから?」

( ・−・ )「君たちがポーカーの話をしているのを、ちょっと小耳にはさんでやって来ただけさ。
      僕たちはただのポーカー狂だからね」

[* Д`]「えっ? ポーカー知ってるんですか!? 良ければ懇切丁寧に教えてくだひゃい!」

('A`)「どんだけポーカー好きだよ」

( ・−・ )「もちろん。そうだね、まずは手役の強さから教えようかな」

ミ,,゚Д゚彡「よし! それでは豚でもわかったテキサスホールデム講義をはじめるから」

('A`)「はあ。豚……?」

309同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:37:15 ID:C/ZTIIfI0

 < ( ^ω^) 内藤ホライゾン 入学式 >


 ヤダーナニアレーキンモー


( ^ω^)「……」

('A`)

( ^ω^)「(あそこって朝礼台ですよね)」

('A`)

( ^ω^)

('A`)「ふグッ」

( ^ω^)「(目を開けたまま寝ていらっしゃる……!)」


( ^ω^)「(同級生でしょうか……? 間もなくクラスで自己紹介があるのですが……)」

('A`)

(  ^ω)「(……関わらんとこ……)」   《親指夢第二話外伝・終》

310同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:37:47 ID:C/ZTIIfI0
         ∧__∧
         /:::::。` 丶
        (ノ、_)    i          \∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧∧/
         ゝ    ィj          ≫                 ≪
          tュ-</`-、_.       ≫      本編に続く       ≪
          {〉::ト,./に)-、:. :.\.    ≫                      ≪
           ノ){:::こニ´ ノ ノく- : i    /∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨∨\
          }j{}:i::::,'.`ゝ_Y__ク.:. :.i
         ハゝ:,'. :. :.ゝ=彳:. :.ノ
         V\i:. :. :. :. ト-ーr´

311同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:38:26 ID:C/ZTIIfI0

< ( ^ω^) 内藤ホライゾン おめさめ >

 内藤目を開け、目を閉じた。黒煙のごとく立ち昇る、嗅覚乱れる饐えた臭い。
 ここは校内南東の、体育館の裏通り。春の陽光こまやかで、陽だまりに咲く、鈴蘭の花。

  アクセイクンコウブッシツ
 悪 性 薫 香 物 質 と、呼ぶに適した饐えた臭い。なんだかかっこよさげだが、内藤いたって大真面目。
 臭いの根源どこにある? 突き止めるのは、朝飯前。早手廻しに言ってしまおう、それは乾いた血潮なり。
 青い春草、赤黒い。いったいこれは誰の血だ?
 雑草、緑、緑色。雑草、赤黒、赤黒い。雑草、ファッキン☆赤黒い。

 草の折れ伏したるところ、斑に見えるは血の泪(なみだ)。内藤あとを辿っていき、内藤目を開け、目を閉じた
 指の本数しめて五本。これは人の足跡だ。爪先浅く食い込んで、少し小さい女の足だ……。
 内藤目を開け、あらふしぎ。足跡消える、煙のように。内藤瞼を閉じていて、景色が見えるたあ、ふしぎなこった。

 目を開け続ける内藤は、通学帽のゴム紐の、のどもと締める苦しさを、歯軋りするほど感じてた。

 ――僕は実際、眠いのか? いいや分からぬ、皆目知れぬ。

 内藤ふたたび目を閉じる。『義を見てせざるは勇なきなり』。古人の言は、胸を打つ。
 されど内藤12歳、義士名乗るにはまだ若い。
 そもそも内藤こんな事態、対処のしようがなかったし、したところで、後先の考えもなし。

ζ(゚ー゚*ζ「あらあらうふふ。初経なう」

 デレの両足伝って流れ、落ちる血あざやか月いろの泪(なみだ)。

312同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:39:00 ID:C/ZTIIfI0

            親  指  夢  の  よ  う  で  す    第  二  話

 ・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・
          Y⌒ : : : : : : : :` 、          ヽi:i│夢指夢親指夢親指夢親指夢親指親
.          >.: : : : : : : : : :<            ..:i:i:│親指夢親指夢親指夢親指夢親指親
           く.:/ ̄ ̄  `ヽ: :`寸.          i:i:│夢指親親指夢親指夢親指夢親指親
          / .................! 、\: :∨.      ノi:i:│親指夢親指夢親指_广´ `寸夢親指
          / !:::::::::::::|!ノ _`イ}: : }     /i:i:i:i└n─n─n─n─n─┐   ┌n─n──
       _/ |l|::ハi|::::.{ィ≦.   |:.〉:∧..  ̄  、:i:i:i:i:i:i:∪i:i∪i:i∪i:i∪:i:∪:i:i: !    !:∪i:i∪:i:i:i:i:
           l{'|/:i::::」ljノ    |:.|/ 人. j . ......{i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/|i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:.i.i    i :i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:
             ノ       ii/:. . .∧:.:.:.:.:.\i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:l|i:<ヽi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i    i :i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:
             \       .l7:.:.:.::/i^:\|\:ノi:i:i: |i:i:_乂_ノ └f冖、┌l_}   {_l┐Г匚f丈,__
                  ヽ   _,,イ:.:.:. r':从、:::(___|l」l栖栖鐙夢栖鐙夢込、  _,失栖鐙夢-≦ ̄
                 `≦>''|.:| ̄イ\{ ̄  ̄  ̄乙r攵栖 《 宇 都 宮 ゆ う す け 》 斗f乃
             / ̄ 7´..  |/..:::>'′\ _ __)栖栖鐙夢栖鐙夢栖鐙夢栖鐙夢栖鐙く__
       `~  :::ヽ `¨ '' ‐=ニ ̄二ニラ´/    ヽ ̄ ̄ ̄}鐙栖鐙栖鐙 《 栖 鐙 夢 》 夢栖栖栖fチ ̄
       {:::::::::::ハ       \..__  /    {:. 八斗f匕⌒Vr─‐┬┐ ,' ̄\_r‐┐|/斗f匕⌒Vr'´
 ・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━ r' ━━━ j/ ━ ━━  ━  ・

                ※ この作品は性的な表現を含みます ※

                       ※ 含みます ※

313同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:39:33 ID:C/ZTIIfI0

 何を言っているのか分からねーとは思うが、それは内藤にとっても同じく謎なのである。
 目を開ければうれしそうに舞っていたあの桜の花びらも、目を閉じて見れば生理用ナプキンに形を変えたのだ。

 きらきらした妖精じみた感じの、デレは、しかし事務的に、きびきびと手当てを始める。
 公々然と初潮を宣言しておきながら、手慣れたデレの手付きには、明らかな矛盾が生じているにせよ、なにゆえか
 内藤には快いものに思えた。祝い事をする必要はあるだろうか? 赤飯を炊くならわしを内藤は知らなかったのだ。

 体育館裏には排水溝がひとすじに伸びていて、それがハンノキの林と校内を隔てる境界の役割をになった。
 自然の側に立つデレは、ナラの大木の根本に、腰を下ろした。
 内藤は始終を見守っていたが、デレは豊かな胸元をしきりに気にして、襟元を隠すふうだった。

( ^ω^)「何を?」

ζ(゚ー゚*ζ「ここで夢精されると、元も子もないから」

( ^ω^)「さすがにお下品ですよ」

 こんな言葉で内藤は、ああやはりここは私の夢だなと、今さらのように感じたのである。

ζ(゚ー゚*ζ「夢魔の阿部デレが凛として命じます。私の血の痕を辿って来なさい」

( ^ω^)「いったい何が起こっているのですか?」

ζ(゚、゚*ζ「お黙りなさい? これは儀式なのですから」

 スネちゃまザァマス口調も辞さない独特の甲高い声で、デレは内藤に指示を下す。

 内藤は出来ることなら血を見たくはなかったので、かわりに 遠くの林 を見透かすようにした。

 林は、葉の覆いかぶさった枝々が交差して、奥まったところにある神秘の一カ所は、緑の一色で溶け合っていた。
 内藤が視野に宿したのは木々の光りであった。血はちらちらと見つつ歩いた。
 やがて内藤は排水溝をまたいで、デレの前に立った。デレは上目づかいで、こう言った。

ζ(゚ー゚*ζ「おめでとう。あなたは我々『性的夢』の宿主(しゅくしゅ)に選ばれました」

314同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:40:10 ID:C/ZTIIfI0

 驚いた素振りをしてみせて、内藤はさっさとこの悪夢から覚めてはくれないものかと難儀していた。
 はてな性的夢の宿主とは何ぞや? そんな疑問に取り合うのは、夢の出来事に意識をさらに向けることで
 現実逃避の一環でしかないことだ。

ζ(゚ー゚*ζ「儀式というものは、滑稽に見えるかも知れませんが、人間を強靭にしてくれるものです」

( ^ω^)「そうなのですか?」

ζ(゚ー゚*ζ「そして宿主であるところの内藤くんには、私たち夢魔を守る義務が生じます」

( ^ω^)「義務なのですか?」

 内藤は急に心細くなった。
 デレには、内藤の心の中へ、無遠慮に踏み込んで来る力がありすぎる。デレは、一度決めたことは翻さないだろう。
 まるで心はクッションのように、デレを遠く空へ押し退けるような言葉、内藤は言い返すべき言葉を探した。
 それはすぐに見つかった。――私はまだ、デレに訊いていないことがたくさんある。さて深入りすべきかどうか?
 内藤は目醒めの気配が無いことを瞬間的に悟って。現実から離れて、放縦の夢の世界へとヒァウィゴ。
 それゆえ内藤はひとまず尋ねてみたのだ。夢魔とは何ぞや?

ζ(゚、゚*ζ「種類が多様だから一言ではとても言い尽くせないけれど」

 とデレはここで防戦口調になって、

ζ(゚ー゚*ζ「私の場合は、聖人を好んで堕落させる阿部一族のひとり」

( ^ω^)「聖人に夢なしという言葉を知っていますか」

ζ(^ー^*ζ「あれは嘘ね。あの人たち淫らな妄想しまくりセクロスシマクリスマスイブ。あなただってそうでしょうが」

 こんなデレの言いぐさでは、内藤は、自分が徳の高い人物だと認められたことに容易には気付けなかった。
 そんなことよりも内藤は、未解決のままに済まされてきた問題を暴くために、矢継ぎ早に言葉を紡ぐ。

( ^ω^)「阿部一族とはまったく鴎外気取りも大概にしてください」

ζ(゚ー゚;ζ「私たちは立派な血統なの! 名門なの! 最強!」

 とデレは言うと、一呼吸置いて、

ζ(゚ー゚;ζ「先ほども言ったとおりに夢魔というものは、種類が多様なのです。統率するリーダーが必要です。
       阿部一族はお兄ちゃん……長男のアベル=ウホールサイドを頭領とした、王族のようなものかしら」

 これでオーケー? とデレは問うた。

 アベル=ウホールサイド、と内藤は反芻して応えた。暗い威厳の響きがあった。
 まるでオレンジが圧搾機のなかで搾られていくように、腰のあたりがぎゅっとちぢこまった内藤である。

315同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:40:49 ID:C/ZTIIfI0

・  ━  ━━ ━━━ ━━━   , '´  ̄ ̄ ` 、  ━━━ ━━━ ━━  ━  ・
                      i r-ー-┬-‐、i
                      | |,,_   _,{|         やらないの?>ζ(ー *ζ
                        □■□■□■
                       ト.i   ,__''_  !      やらないよ
                     /i/ l\ ー .イ|、
               ,.、-  ̄/  | l   ̄ / | |` ┬-、
               /  ヽ. /    ト-` 、ノ- |  l  l  ヽ.
             /    ∨     l   |!  |   `> |  i
              /     |`二^>  l.  |  | <__,|  |
.            |      |.|-<    \ i / ,イ____!/ \
.      ┌─────────────────────────┐
・  ━ |   ※プライバシー保護のため モザイク処理を施している   | ━  ・
.      └─────────────────────────┘

 聞けば聞くほど、叩けば叩くほど、埃が出て来るのが阿部デレという女性だった。
 彼女は阿部一族の末っ子と言うが――真実のところは分からない、夢魔は産めよ殖えよ地に充ちなさいの
 体現者であるらしい――もしかすれば、私が長女かも知れないなどととんちきなことを言う。
 しかしデレと喋っていると、内藤の肉体が空気のようになる、魂だけになる、とても安らいだ気持ちになった。
 内藤が質問を続けたのは、もう夢から醒めたくないというこころのあらわれだったろうか?

( ^ω^)「なぜ王族の家系のデレが、私の夢に現れるのでしょうか」

ζ(^ー^*ζ「それはあなたが選ばれたから」

( ^ω^)「それは先ほどの儀式? のことですか?」

ζ(^ー^*ζ「ちがう」

 デレのこの柔らかな笑顔には、内藤の荒んだ心をあたためてくれる熱があった。
 この女性は、世間でいちばん偽善的だと思われている慈愛、を持ち合わせている人だと内藤は思う。
 局外者にも。生贄の羊にも。世間でいちばん蔑まれている人たちに身を捧げることができる人だ。
 だが、デレの断言には、それ以上の追究を許さないところがあって、内藤は口をつぐんだ。

 夢の体育館裏は――漁船の甲板に打ち上げられた生魚のように、地に落ち砂を噛んだナプキンの群れを
 無視すれば――現実で見るのと大差ない光景が再現されている。人の気配はほとんどない。
 たまに白い運動靴を穿いた男女が、千鳥足で、体育館から校舎の方へ歩いて行くのを見かけるばかりだ。
 それはあまりにも危うげな足取りだったから、内藤に向かって跳びはねて来るようにも見える。

ζ(゚ー゚*ζ「あれは授業中に居眠りしている生徒たち? これだけ数が少ないとはなかなか感心な子たちだね。
       何らかの夢の宿主でない彼らには、ここでは自我を保てないものだからね」

( ^ω^)「それはつまり……」

 と、内藤は当初の疑問に立ち返ろうとして、
                                                            ・ ・ ・ ・ ・
ζ(゚ー゚*ζ「この世界にはたくさんの『夢』があって、そこにはやっぱり『夢魔』がいて、それぞれが 寄生先 を求めている。
       固定の観客をもたない巡業サーカス団はきっと寂しい。それは夢でも同じこと。
       私たち夢魔は言わば夢の演者。あなたは宿主。世界の何処で公演しても、特等席に腰を下ろしてくれる上客」

316同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:41:21 ID:C/ZTIIfI0

 寄生と宿主。相関し合うこのふたつの言葉に、夢とを付け足すことなど内藤には出来ない。
 内藤は名をハリガネムシという寄生虫のことを思った。水棲の寄生虫で川魚やカマキリなどの体内で生活している。
 この悪しき生き物に寄生されると、宿主は生殖機能を失うものだと聞く。
 さしもの内藤もED(Erectile Dysfunctionの略です)に陥ることだけは拒む。

ζ(゚ー゚*ζ「不利益? それは些細なことで……事の次第によっては重大にもなりえる……でも、
       メリットの方がおおきいように私には思える。言い方が悪かったのかしら。
       共生とか、協力関係とかに言い換えた方がしっくりくる?」

( ^ω^)「理解できません」

 あくまで突っぱねる内藤に、

ζ(゚ー゚*ζ「ね。こんなだから言葉とはなんて無力だろうと私は思うんだ。
       これから襲来するストームのおそろしさを説明するために、言葉はあるんじゃない。
       あのストームはこんなにおおきな爪痕を残した、ということを胸に刻み付けるために言葉は生まれたんだよ。

       経験を客観視して、そこにほんのちょっぴりの感動を添えた言葉でなければ、誰の耳にも届いてくれやしない。
       誰の胸も打ち震えさせることなく、誰の心も縛り付けず、誰の興味も惹かずに言葉は朽ちていくだけ。

       ということを理解させたくて。本日はスペシャルゲストを用意しました」

317同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:41:54 ID:C/ZTIIfI0

 デレが微笑む。

ζ(^ー^*ζ「ようこそ! 栖鐙夢!」

( ^ω^)「すとー……む?」

 内藤はそこで出会ったのである。
                                 グ レ ム リ ン
|::━◎┥「はいどうもー! いやー私たち栖鐙夢で『目覚まし時計』をやらせていただいている者なんですけれども」

fr邱Д`]「今日の観客さんはみーんな! 別嬪さん別嬪さんドドリアさんッ!!(激似)」

('A゚)「探したぜ……内藤ホライゾン!!!」

 痩せぎすかと思えば皮膚に浮き上がる骨格は存外武骨で、背丈は豆のそれだが態度は獅子のように尊大で、
 軟派なようだが黒い瞳には純朴の影がさしていて、旧制の制服を着て右派を気取るが心根は革命家気質で、
 睫毛の先に目やにが粉砂糖のようにふりかかった男と、得体の知れない機械たちの二機と。

 ・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・
                          _j´
                          く  ,。≦ニニ≧。        ヽ
                           Y゚-ニニニニ-゚Y        ‘,
            _ -‐……‐-          Vムr-〒.: ̄`、≦
.           /           、:i_     /: ∧.:./|:.:∧:.:.:.ヽi寸         i   ., -‐‐. -、________
           / 〉、__     __)i]_.   ∧.:(__∨ |:」i:iィ≦:i|マム       ,ノ /, :.:.:.:.:.:.:.、\_  {_ _  _
          ′/          __〕|.  / 弌 苡)i{i:i:r岩:i:j:.:マム.  _ / _j{_/ :i:.:i:.:i:.:i:.:刈{__)匚
          i /       /_〕|  ′  { `¨〈  ',≧彡仏リノヾ.:.:.:./  /::::/i:.:i:.:i:.:i:.:i:.:i::筏㌃^ ̄ ̄
          |i   ___,,,  イ_j-‐ぉii|     人      i:}Ⅵ八}:.:| |∨./  /i∧|:{:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|i】【圦___ _ _   ,
          ||_,,,,ii斗∩i爪「三三[[|       ゝ ´`   j/   从 乂_У   |ir┼》:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i《╋》才⌒ ̄ ̄ ,/ ̄ ̄ ′
          {i三三|:∪ノiミi{_{i:i‰/|__   ,,,,.-――-‐ ̄`j/i=彡ィ    |ト∨∧i:i:i:i:i:i:i:i∧∨小ァ==---_ノし/
          ||三二─く丕^´.//Vツ[ri   ヽ  -‐……‐-ミ ヽ        ハ∨i:iハi:i:i:i:i:i/i:i∨ 八___} て__ ,
          |辷¬{i/ /].  ,     厶   _У_, - ' ´  ヽ \_     \rヘ |:i:i:i:i:|rヘj|/ ̄ ̄ ̄ /√ ̄ ̄
          圦[  // 厶_/   /  \,,,.ゝ       二ニ=-ミ  ̄}   --===レ'仏r-弐jrヘ{____/〈_
           __| ノ〈  ___,,,/ ¨¨`ー…''´             ヽ }       ビヘト、 ,イハ rf⌒´ ̄ ̄ ̄)/ ̄
         <⌒L工ノ( )T^て        ,..-‐  ̄ ̄`ヽ_ __ リ      入       人      /
・  ━   ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━  | | | | ━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・
                                   | ̄| | ̄| | | | | ___                 / ̄ / | ̄|
                                   |  | |  |  ̄  ̄ \__ |                  ̄ ̄ / /
                            /   | |   \       ∧ |/  <二二二二>  / ̄ ̄ /
                                ̄ ̄   ̄ ̄        |/                ̄ ̄ ̄

318同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:42:25 ID:C/ZTIIfI0

('A゚)「内藤ホライゾン。テメエだけは……(……あれ?)」

( ^ω^)「おや。なぜ私の名前を……(……あれ?)」


ζ(゚ー゚*ζ「さっきぶりね! ポンコツロボット」

fr邱Д`]「ちょっとンーァタ! ゆっていいことと悪いことがあるでしょーが!!」

[ Д`]「アンタのせいで私は漏電漏水ゆーちゃんへの恋心ぜーんぶダダ漏れだってのにってあれAA直った!!」

|::━◎┥「恋心!? エンジン王はまさかマスターに恋心を抱いていたのですか!? これはひどい裏切りです!!」

                    ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
( ^ω^)「(なんだ……? 私は ずっと以前 から、この人と面識があったような? これはいったい……)」

('A゚)「(なんだ……? 面影こそあるが、夢で見ていたよりもずっと幼いぞ? これはいったい……)」


 ――……一寸の間沈黙があって、再開された夢魔たちの怒鳴り合う声だけが、ふたりの少年にはきこえていた。
 夢魔たちは頭の壊れたニュースキャスターのようになって、罵声を無鉄砲に飛び交わしているのである。
 それゆえにふたりの少年は、胸の奥底に芽生えた微妙な違和感の正体には気付けなかった。

 また……夢の光景が水中から見上げる空のようにおおきくゆがんだことも……一瞬間におこなわれたことだった。

 内藤は目を丸くした。そこはもう体育館の裏通りではなかったのだから。
 うらびれた競技場内の中央に彼は立っていて、筒抜けの円蓋からは雨が降り出していた……。

319同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:42:58 ID:C/ZTIIfI0

( ^ω^)「ここは?」
                 コ ロ シ ア ム
('A゚)「なんだテメエ。まさか『円形闘技夢』は初めてか?」

 今度は旧制服の少年が目を丸くする番だった。少年は名を宇都宮ゆうすけと名乗った。

  コ ロ シ ア ム
 円形闘技夢。
 そこは夢の宿主同士が死力を尽くして戦う神秘の夢なのだと言う。

('A゚)「お前は何の夢の宿主だ? ……いやさ、わざわざ問うまでもねえ。
   そのあばずれ夢魔を見れば知れること。お前は『性的夢』に寄生された宿主だな?」

( ^ω^)「……どうやらそのようです」

 肯定。すると、宇都宮の背後にぼやけて見えていた雨霧が、棒状のゲージを形成していく。

('A゚)「これはSP(Sleep Point)だ! このゲージが0を示した時、円形闘技夢から起床する!!」

|::━◎┥「起床はすなわち円形闘技夢での敗北を意味します。まこと簡潔なルールです」

 銀の光沢まぶしい歯車王と名乗る夢魔は、宇都宮のゲージを確認して、内藤に軽い解説を加えた。

 彼の数値は常人の限界値である100SPを超えて、 325SP を示している。
 これは昏倒と言って差し支えない数値であるとともに、まだ上昇する余地があるとも語った。

320同志名無しさん:2013/10/21(月) 22:43:28 ID:C/ZTIIfI0

( ^ω^)「325SP……(大丈夫ですかこの人)」

(#'A゚)「さあお前のSPはどれほどのものかッ! 応えろ内藤ッ!?
     俺の夢は『栖鐙夢』だァァ――――ッ!!!」

 宇都宮のたかい絶叫が、重く垂れ込めた雨雲をつんざくかと思われた。
 自身のおかれた状況に、理解は追い付かないまま、
 内藤は露に濡れている観客席の方を振り返った。SPの確認を試みたのである。

 しかし内藤が視界に捉えたのは、鯖の背中のように青い鋼の光沢を放っている何かだ。
 磨き立てられたそれは、鉄のかがやきに相違なく……内藤の両腕を潜って脇腹に食い込む。

 痛烈な一打。

[# Д`]「エンジン全開!」

( ^ω^)「……!?」

 電流を迸らせて、エンジン王の右腕がギ、ギ! と雄叫びをあげる。              ・ ・ ・
 内藤は目をしばたたかせて、地に片膝をついた。それは突然殴られた驚きのためであり、 痛み のせいではなかった。
 呼吸は明らかな乱れを生じている。額から頬を伝って雨滴交りの汗が垂れるのが分かる。しかし、痛みは無いのだ。

ζ(゚ー゚;ζ「内藤くん!」

( ^ω^)「これはいったい……?」

 殴られた箇所を見てみると、肌が葡萄色のおおきな痣になっていることにも内藤はびっくりした。

 このとき、内藤は自身のSPがたった12しか残されていないことを確認していれば、
 宇都宮との格差に気が動転して、ほんとうに起床してしまったかも知れなかった。

321同志名無しさん:2013/10/24(木) 02:52:22 ID:JHy0OZBQO
今回はいやに力作だな、最初別人が乗っ取りしたのかと思ったよ

322同志名無しさん:2013/10/24(木) 23:36:03 ID:9LHObn9A0
ポーカーのくだりびっくりしたけど面白かったよ


323同志名無しさん:2014/01/27(月) 00:44:51 ID:tFnYfKOU0
   !|        i|       i|      |i     !|   i       !  i
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    !|     ザ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア   i|  !  i

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 ┌───────────────────────────────
 │
 │   ('A゚) 「 内藤ホライゾン──ッ! どうだエンジン王の拳の味はァ!
 │        お前のお腹にキャトルミューティレイションのように
 |        綺麗な穴を空けて肺胞は空気に満たされたわんだかフォルァ! 」
 │
 └───────────┐───────────────────
                   │
                   │                       ┌───
                                    ┌───┤
   ┃ : SP : llllllllllllllllllll                    │      │
   ┗━━━━━━━━━━━                     │      │

                  r‐::::: ヾ               _E三∃_      シュタッ
                  f':::<>:::::::}          \ [#Д`]/  ,′
                  ノ) 'A゚#)/         ⊂ニニニ≧ア_fて/  ,
                 くr'`゚Y゚´,; ゝ           >:::::/、:::::::::/し/
                   >:ll:;:;rく            rくん:::/  \::八{__/
                  /:;:;:;:;:;:ir穀          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
                /イ;/X|:::::ハ>.    ┌───┐         |
                      '´i/_川__ _ _ ∪┝━◎━┥∪._______|
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324同志名無しさん:2014/01/27(月) 00:45:59 ID:tFnYfKOU0

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         /⌒ヽ
      (ili゚ω゚;)つ   ┃ : SP : ll......................
      r|  _ \     ┗━━━━━━━━━━━
     (__し'  (_)
    : : : : : : : : : : : : :       \────────────────────
       : : : : : : : :         │         ストーム       グ レ ム リ ン
                       │ (;  ω )「 栖鐙夢 そして『目覚まし時計』 」
                       |
                       └──────┌─────────────
                               |
                               |

325同志名無しさん:2014/01/27(月) 00:46:31 ID:tFnYfKOU0

                               |
                               |
                       ┌──────┘──────────────
                       |
                       | (;  ω )「暴力に訴えて眠りから醒まそうと?」
                       |
                       └─────────────────────


  ┌────────────────────────────
  │
  | ζ(゚ー゚;ζ「喋らないで内藤君! 思考を言葉にしては駄目!
  |         言葉は Sleep Point を著しく削ってしまう!!」
  |
  └──────────────────────────v─

┌────────────────────┐
|                                  |        /^⌒~丶'
| ζ(゚ー゚*ζ「そして暴力だけじゃない!       |        (_ノハ<ハ(_の_) /\_//
|        栖鐙夢の本質それは……」     └─     ζ(゚ ゚;ζ rヘ′:::::::::八
|                                  │        {{つと}}/::::::/::::::/
└────────────────────┘           ん:L:: l:ゝ⌒Y⌒
                                          し'  J
                                     : : : : : : : : : : : : : :
                                         : : : : : : : : : : :

326同志名無しさん:2014/01/27(月) 00:47:04 ID:tFnYfKOU0



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327同志名無しさん:2014/01/27(月) 00:47:35 ID:tFnYfKOU0

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  ________:||   :::::||       ≫            ≪    ::______:||      ||
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 ||___________ :||       ≫            ≪    :::::||__________::::||
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄       //Y^YY^Y^YY^Y^YY^ヘ\    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


        |l!i│il  |i!   |!    |                   i|    !i|   !li| l|i│il!li|
        |l!i│il  |i!   l:                            i|   !li| l|i│il!li|
        |l!i│il  |i!   |                                  l   !li| l|i│il!li|
        |l!i│il  |i!                                       !li| l|i│il!li|
        |l!i│il  |i                                    li| l|i│il!li|
        |l!i│il  |!:                 |                       i| l|i│il!li|
        |l!i│il  |                   i|_/⌒ ヽ_i|_                   :!| l|i│il!li|
        |l!i│il  |                    i|i(ili ω ;)づ   i|           | l|i│il!li|
        |l!i│il  |                 ィし _ \ il|i                 | l|i│il!li|
        |l!i│il  |                从/((__/  (_)))し/              | l|i│il!li|
        |l!i│il               : : : : : : : : : : : : :                   l|i│il!li|
        |l!i│il                 : : : : : : : :                    l|i│il!li|
        |l!i│i!                                            l|i│il!li|
        |l!i│il                                           l|i│il!li|
        |l!i│il.                                         l|i│il!li|
        |l!i│il:                                        l|i│il!li|
        |l!i│il:                                         l|i│il!li|

328同志名無しさん:2014/01/27(月) 00:48:08 ID:tFnYfKOU0





            ┌─────┐
    ┌────────────────┐
    |                          │          ┌────────────┐
 ┌─────────────────────┐   |                  |
 |                                    |   │  |::::━◎┥  「 ナゼ 」   |
 |  |::━◎┥  「 ─────………オヤ? 」   |───────────┐     |
 |                                    |                      |     |
 └──────────‐v──────────┘                      |     |
                       │  |::::━◎┥  「 マダ起キテイル? 」   |     |
                       │                                |     |
                         /──────────────────┘     |
                                      /────────────┘
            _ -‐……‐-
.           /           、:i_                         ┌─────────────
           / 〉、__     __)i]_       __                      │
          ′/          __〕|    ,;´   `                |        アラーム
          i /       /_〕|   i}{      }{    ,  ´ ヽ          | (゚ω゚; )「 騒 音 ……!? 」
          |i   ___,,,  イ_j-‐ぉii|     _}{      }{i:_∨     寸      |
          ||_,,,,ii斗∩i爪「三三[[|    /{      } ヽ ∨    .::::八     └─────────────
          {i三三|:∪ノiミi{_{i:i‰/|_il_/ {___}  ∨     .:/
          ||三二─く丕^´.//Vツ[ ::::::::::::::::::::::::::::: /    ..:/
          |辷¬{i/ /].  ,     厶 :::::::::::::::::::::::::/  :::::/
          圦[  // 厶_/   /  \     :/ ::::::/ ヽ
           __| ノ〈  ___,,,/ ¨¨`ー   fマ     <//
__________<⌒L工ノ( )T^て            `<     \______________

329同志名無しさん:2014/01/27(月) 00:48:47 ID:tFnYfKOU0

   !|        i|       i|      |i     !|   i       !  i
   i   i|   !     i      i   |!    i       !  !  i     i
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    !|        i|      |i     !|   i       !  i
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                             ┌─────────────────────────
                             │       ストーム       スレッド
             r= ::: =ヽ               │ ('A゚) 「 栖鐙夢の本質は 夢 を荒らすこと……
           {f:::::::::::<>}            ─┘        お前の性的夢はじきに死ぬぜ 内藤ホライゾン 」
           ノ)('A゚#)ノ               │
          くr' `゚Y゚´,ゝ、              └─────────┌───────────────
            >:::::llirく                              |
           /::::::::::ハir穀                            |
        : /イ:/K|:;::ハ                              |
           '´ i/_川____ : :                         |

330同志名無しさん:2014/01/27(月) 00:49:19 ID:tFnYfKOU0

,x幺主圭歪≫''¨”´ ,xif斧lll圭圭才''"´      刈圭狄ア㌢          | '守|会ュ    '守圭圭圭圭
丞圭亥7才´  ,.x幺lllll圭才"´        ,炸I圭jⅣ:´            |   `Ⅵ|丞    `Ⅵ圭圭圭|
圭歪j㌢´  ,x幺llll圭才´            焔圭:Ⅳ               |     Ⅵ|伐     Ⅵ圭圭||
圭jア   ,ィ劣圭才´         ┌──────────────┘──────────────────
j炒′  ,ィ劣l才´           |
Ⅳ   /{}{ア´               | ('A゚) 「 荒らしってのは殺伐としてるもんだ
/   /㌢´               |       デスクトップの向こう側に居座った野郎と
    ll/                  |       いつ戦争が始まってもおかしくない食うか食われるかの雰囲気 」
    lll                   |
    {{                  └─────────────────────────────────
   ヘ_
     [ft               _j´
     Νk            く  ,。≦ニニ≧。        ヽ
       !垈            Y゚-ニニニニ-゚Y        ‘,
                        Vムr-〒.: ̄`、≦
                      /: ∧.:./|:.:∧:.:.:.ヽi寸         i      ┌───────────────
                         ∧.:(__∨ |:」i:iィ≦:i|マム       ,ノ       │
                   / 弌 苡)i{i:i:r岩:i:j:.:マム.  _ /       |               l a r v a
               r‐、   ′  { `¨〈  ',≧彡仏リノヾ :.:.: /      ──┘ ('A゚) 「 と ど め だ  蛆  虫  」
             r‐ニ ヾ,二ニ   人      i:}Ⅵ八}:.:| |∨:          |
             |{i⌒))|  |     ゝ ´`   j/   从 乂_У.           │
             ヽ` ´/r}-‐ォ   ,,,,.-――-‐ ̄`j/i=彡:ィ           └───────────────
              |(_)i :|iL c|i    ヽ  -‐……‐-ミ ヽ
              `ー、シ::i_ :||   _У_, - ' ´  ヽ \_
                    { ´| | ):i|   ,,,.ゝ       二ニ=-ミ  ̄}
           ¨¨`ー…''´ `ー|__|:i:i ヘノ〈  ___,,,/ ¨¨`ー…'' ヽ }
    て               {:( rヘ  ,..-‐  ̄ ̄`ヽ_ __ リ

331同志名無しさん:2014/01/27(月) 05:59:32 ID:3J0HvEZE0
支援

332同志名無しさん:2014/01/27(月) 18:40:26 ID:jE5/34ds0

                       ┌─────────────────────
    ブツ                  │
                       │   (  ω )「ひィっ──……ヒィっ──……!」
  ブツ                    │
        /⌒ヽ          /──────┌──────────────
    (( :::r(ili ω ;):::                      |
       `7   J ))     ┌───────┘─────────────────
        |    |i       |         コ ロ シ ア ム
        し'  Ji       |  (  ω )「円形闘技夢ってヒィ何なのでヒフッか止めハァて下さい
                    |           わヒッけが解らハァないんでヒフッすコレが何なのクッか
                    |           助ヒフッてって震えて叫んだって体も耳も痛い痛い痛い
                    |                                       く
                    └────────────────────────   痛
                                                        い
 ・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・
                                                        痛ヒ
                                   r‐::::: ヾ                 いッ
                                   f':::<>:::::::}                 く
   ┌────────────┐             ノ) 'A゚#)/                  ィフッ
   │                  |              くr'`゚Y゚´,; ゝ                 ィ
   │  ('A゚)「 … … … … 」    └─          >:ll:;:;rく                   :
   │                  |               /:;:;:;:;:;:ir穀                   :ハ
   └────────────┘             /イ;/X|:::::ハ>                      .
                                       '´i/_川__                 .ァ

333同志名無しさん:2014/01/27(月) 18:41:01 ID:jE5/34ds0




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            \  ヽ    i  |     <
         \                     < おあああああああああ
                                <
        ー                    V⌒V⌒V⌒V⌒V⌒V⌒
       __               /⌒ヽ             --
           二          (ili ω )つ         = 二
         ̄              (G   r              ̄
          -‐            (   /             ‐-
                         `J
          /
                  /               ヽ      \
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334同志名無しさん:2014/01/27(月) 18:41:33 ID:jE5/34ds0




                                    人_人_人_人_人_
    ___―===―___    ―――― <
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                     /⌒∴;:": , .'
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                     ヽ   `ヽ ` ドカッ
                      r´    く
                    (_厂ゝ___)

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335同志名無しさん:2014/01/27(月) 18:42:05 ID:jE5/34ds0
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  : . : . : . : . : : : . :    ザ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア     : . : . : . : . : : : . :
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                           (の ノハソ、 の)
                      /i\ ζ ゚ ゚ ζ /i\
                    /: : l : : : :〈{{介}}〉: : : : :l: :\
                    ⌒YWY⌒んL::l::ゝ⌒YWY⌒
                             し  J
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336同志名無しさん:2014/01/27(月) 18:42:52 ID:jE5/34ds0
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337同志名無しさん:2014/01/27(月) 18:43:22 ID:jE5/34ds0
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                              |
                              | ( A ) 「── 楽に死ねると思ったのか?」
                              |
                              └────────┐─────────
                                                |

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                                             {〉::::::::::ヽ
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                                               r゚ ::fて
                   ヒュー                           >::::し'
                                 ゼヒュー      /::::::::::::::ゝ
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338同志名無しさん:2014/01/27(月) 18:44:10 ID:jE5/34ds0
  : : : : : : : : : : : l : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : l : : : : : : : : l : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : l : : : : : : :
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  : . : . : . : . : : : \人从人从人从人从人从从人从人从人从人从人从人/. : l : . : . : . : . : . : . : .
  : : : l : : : : : : :  ≫                               ≪ : : : : : : : : : : : : l : : :
  : : : : : : :≪  ('A゚)「楽に死ねると思ったのか──ッ!!?     ≫  : : : : : : :
   l    l   ≫     ああああああああああああああ!!??? ≪
          ≪                              \人从人从人从人从人从从人从人从人从人从/
     l     //Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y ≫                            ≪
                                          ≪  ('A゚)「ああああああああああああ!!?」   ≫
  \人从人从人从人从人从从人从人从人从人从/           ≫                           ≪
    ≫                            ≪        //Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^Yヘ\
  ≪  ('A゚)「ああああああああああああ!!!」   ≫
   ≫                           ≪
  //Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^Yヘ\
















                               ┌───┐
                     ┌────────────────┐
                          ┌─────────────────────
                          │
                          │  [ Д`] 「 ッント……酷い夢魔ね ンァータ 」
                          │
                          └──┌─────────┐─────v──‐
                          |                  |
                          | ζ(゚ー゚ ζ「 黙 れ 」 |
                          |                  |
                          └──‐v──────┘

                           /^⌒~丶'             E三三∃
                            (の ノハソ、 の)          [Д` /}
                       /i\ ζ ゚ ゚ ζ /i\         ヽ/:::: |
                     /: : l : : : :〈{{介}}〉: : : : :l: :\      rく:::::::::fマ
                     ⌒YWY⌒んL::l::ゝ⌒YWY⌒     /し':::::::::|::::\_
                              し  J              / :::::::::::: 」::::::::::...
                          : : : : : : : : : : : :        : : : : : : : : : : : :
                                 : : : : : : : :            : : : : : : : :

339同志名無しさん:2014/01/27(月) 18:44:42 ID:jE5/34ds0

        ┌─────────────────────
        │
        │ ζ(゚ ゚ ζ 「夢のなかの死は儀礼的解体だ」
        │
        └──────┌──────────────
                      |
                      |                                /^⌒~丶'
  ┌─────────┘──────────                   (の ノハソ、 の)
  |                                          /i\ ζ ゚ ゚ ζ /i\
  | ζ(゚ ゚ ζ 「死と再生のイニシエーションだ」               /: : l : : : :〈{{介}}〉⊃: : :l: :\
  |                                        ⌒YWY⌒んL::l::ゝ⌒YWY⌒
  └─────────┐──────────                     し  J
                      |                               : : : : : : : : : : : :
                      |                               : : : : : : : :
        ┌──────┘──────────────
        |
        | ζ(゚ ゚ ζ 「 Mom が今から命を吹き込む」
        |
        └─────────────────────


 ・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・

            ・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・

                      ・  ━  ━━ ━━━ ━━━ ━━  ━  ・

340同志名無しさん:2014/01/28(火) 01:32:51 ID:PZ6IJNkc0

                                     ・
                                                    ○O 0  0        O
                                     ・                 0 O    ○    0        O
                                                     ○ ○ 0   O
                                     ・                  ○ 0   O    0

                                                       ○    0   O
                                     全ては夢視                  ○  0   O
                                                        ○ O    O
                              耳が引き千切られ 眼球がくり抜かれ      ○ 0   O     。
                                 皮膚を毟られ唇は切れ顎が外れる      ○O  。
                                                         O O    |
                                       ごめんお                   ○    _i|_
                                                                 Y   )||   。
                                     ・                   ( _ /   i
                                                              |    |    i|
                                     ・                     と    ゚つ o |
                                                               (,,m,,  )
                                     ・                     \ _ノ


                   |            「みんなは、どこに落ち着いただろう……?」        l         l
                   |       「永続のパターンを辿ったお。僕の余生は彼を轢くこと」      l         l
i                 |              「嫌いだ。走ってきたらどうだ」            |         l
i     |          |i               「滑稽だお。短い足でトコトコ……」         |!  |         |      l
i     |          |i                                          |!  |         |      |
i     |          |i               自分の泣き声も聞こえない              |!  |       !|      |
i     |l    l    !|i                明るすぎる部屋のなかの             |!  |       !|      |
i     |l    l    !|i                                          |!  |       !|      |
i     |l    l    !|i              くっきり閉じた闇さえなければ            |!  |       !|      |
i     |l    l    !|i               神様の声におびえることもなかった        |!  |       !|      |

341同志名無しさん:2014/01/28(火) 21:04:31 ID:CdPm8Qmw0


      ┌──────────────────────────────
      |
      | 川 / - ) 「ならばブーンの仕事は…そうだな観察帳を編んでもらえば」   O   ○    0
      |                                                 ○    0   O
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                 .〉'::::::|::|:::::::|l::::::|:::::|::::`ヽ: :\,.                      0 O    ○    0
                {:::::::┼|:::::::|l::::┼:::|::::::}:::::\:ノ                      ○ ○ 0   O
                 L::::::_|::|::::::」L::::|::::」::::::|:::::::::ハ                       ○ 0   O    0
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                  |:::::  し     じ ;::::! )::::::::::}    ┌─────────────────
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                  l:::个メ  、  /::/斗匕ヽノ   ─┘ 川 / - )「観察帳は貴重なサンプル」
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              〃77、  /'// : : }:::}( ;i乢;. :x爻                            ○  O
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      | 川 / - ) 「自分はいてもいなくても同じ歯車、なんて二度と考えるな」
      |
      └──────────────────────────────

342同志名無しさん:2014/01/28(火) 21:05:03 ID:CdPm8Qmw0





                    O   ○    0
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343同志名無しさん:2014/01/28(火) 21:05:33 ID:CdPm8Qmw0





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344誤植訂正他:2014/01/29(水) 21:06:29 ID:EYv4soRY0


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      | 川 / - ) 「ならばブーンの仕事は…そうだな観察帳を編んでもらえば」   O   ○    0
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345同志名無しさん:2014/01/30(木) 00:03:24 ID:AosFZdqs0





























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346同志名無しさん:2014/01/30(木) 00:03:54 ID:AosFZdqs0
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347同志名無しさん:2014/01/30(木) 00:04:30 ID:AosFZdqs0
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  †  ∵      †  ∵      †  ∵      †  ∵      †  ∵      †  ∵      †  ∵      †  ∵      †
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348同志名無しさん:2014/01/30(木) 00:05:05 ID:AosFZdqs0





























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349同志名無しさん:2014/01/30(木) 00:05:46 ID:AosFZdqs0

      ____
      |  new  |
      | Song. |                ______
      |  トzzイ |                 |\_____\
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350同志名無しさん:2014/01/30(木) 00:06:31 ID:AosFZdqs0

      ____
      |  new  |
      | Song. |                ______
      |  トzzイ |                 |\_____\
      | ( ゚'Д゚) |                 | .|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |l
      | m9ノ  |                 | .||========== |l
       ̄ ̄ ̄ ̄    , -―‐-、    .{i} .| .||[]][]]ヽ.   []]]ll
    |l――――――|| _((#)≡(#))ヽ  . ||| .| .||========== |l
    |l______|| l |二二二二l |  ((ll)) | .||[]][[]]]ヽ   ||
    |l  _____|| |」 ̄ ̄ ̄ ̄|」 .( iii )\||========== |l
    ||^\       \
      \\       \       ____              il| ゚
       \\        \     |\  n.\            il|
         \\       \      \.{_}  \        |   il|。 ゚ |゚
           「|――――――「|     l ̄ ̄ ̄l      i | / i|i  i||  l。
           |」――――――|」             _,,,, il|li(ω"|lとヾ ⌒ii,,,,,,__
                                    : : : : : : : : : : : : :
                                         : : : : : : : :

351同志名無しさん:2014/01/30(木) 00:07:17 ID:AosFZdqs0

      ____
      |  new  |                 ┌─────────────────
      | Song. |                 |
      |  トzzイ |                 |    (ili  ω )  「 … … ぉ ぁ ぁ 」
      | ( ゚'Д゚) |                 |
      | m9ノ  |                 └────────┐────────
       ̄ ̄ ̄ ̄    , -―‐-、    .{i}                |
    |l――――――|| _((#)≡(#))ヽ  . |||                !
    |l______|| l |二二二二l |  ((ll))              :
    |l  _____|| |」 ̄ ̄ ̄ ̄|」 .( iii )              .
    ||^\       \
      \\       \       ____               il| ゚
       \\        \     |\  n.\   ゲホッ      il|     0。
         \\       \      \.{_}  \        |   _il|。 ゚ |゚
           「|――――――「|     l ̄ ̄ ̄l      i | /⌒ヾ _i|_
           |」――――――|」             _,,,, il|li(ω"|lとヾ   ⌒ii,,,,,,__
                              ゲッ     : : : : : : : : : : : : :
                                         : : : : : : : :

     ┌───────────
     |
   ─┘    「  あ  っ  」
     |
     └───────────

352同志名無しさん:2014/01/30(木) 00:07:51 ID:AosFZdqs0


            γ  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
             |
             |   ξ゚⊿゚)ξ  「 よ う こ そ   私 の 部 屋 に 」
             |
              乂____________  _________ノ
                                  ヽ|


                                         _
                                       l7//
                               ‐==‐ 、´ ̄ミ     ´∠l
                           ,            ` 、
                       __/     /  ;      \     -‐= 、
                      __ア  .′   .イ   {       \/ 7   ヽ
                          /   /  ,.イ 釗 八i /       /   イ
                  _ _彡'   :  {i ,≠≧ 釗 /∨ i{くハ        ,|
                   ⌒Z-=ニユi  |i〃rf㍉、釗 rf㍉Ⅵ ヽj∨ /   〃:i|
                    __/  / :i|  |圦 じリ}八/{ じリ |l  ん∨   li__ノ
                    __ア    /  i|  | ""   ,     " 八   }i:/    八(
               〕    .′  |i 八          小  }j    /  ヽ
                     ゝ /    |い 込    ヽ     ノイi|  /  /      }
                  ∨  /  八   >       个/.i|  .′ア        ハ
                    /  ′_彡' \ノマi」≫=≪ノV^.:|_人./ イ(      /  }
                     {      ;^ァ‐≪ ::`ミ竺竺彡'^⌒^ミ≧≦ ⌒ ‐=彡'  ノ
                 _〕    { / / , \::ニニニニ≪∧ニア   Ⅵ   ´(
             -‐=彡ア     {_儿jマ  ∨ニニニ≪∧ニ7     l|/
                        \ `  }ニニニ≪∧ニ/      リ
                            沁ー  { ニニ ≪∧ニ/     ,′

353同志名無しさん:2014/01/30(木) 00:08:46 ID:AosFZdqs0












                             |0
                             | ゚              |  /
                           i|   |i_/ ⌒ヾ_i|     il|  .′
                         __人_と(ili゚ ω,, )う*s。_)し/ ゚

354同志名無しさん:2014/01/30(木) 00:09:21 ID:AosFZdqs0

                     ┌─────────────────
                     |
                     |    (ili  ω )  「 … … ツ ン ? 」
                     |
                     └────────┐────────
                                 |
                                 !
                                  :
                                 .


                             |0
                             | ゚              |  /
                           i|   |i_/ ⌒ヾ_i|     il|  .′
                         __人_と(ili゚ ω,, )う*s。_)し/ ゚

355同志名無しさん:2014/01/31(金) 01:12:31 ID:yNJhjGgE0
                           _.. -‐‥ ー‐-ミ
                     . : :´: . .         `` 、
                       '´                   ヽ.
                  ,:                                  ..   ⌒ヾ
                   /             } 、                  〃      ヾ
                   ,′            ノ  \                   ‖ 米
                   ,′            /    ヽ    ::           {i     中
                   ,′           /j{_   _‘,   ii         ○  が
                  ;ハ{         /,:ィ'          ‘,   i{_       0 {i      に
                  { iⅥ′     〃j{  u       _j{  i{__      o    {i  :
                  | i .′   . ′抖芋笊     筏芋笊 人__           八  :
                  | i i|  ./   |ト{_  丿     {_   八   マ          ゞ、  __..ィ
                ノリ i|  i{   八 `¨´       `¨´从  .,' \
               _____彡'  |   i{  ,:込、   c  っ   厶ィ{i乂{   ` 、
               `フア¨ ,八 ,从   7〕iト        :セ升} {i        ))
                 i{  ヾ  {i:. \乂}外.      爪ji /} リ       (
                 `' 、}\{ト、  {i\{ノ     人ル' 八(      ´
                )'    _\{i'' ゙           \__        f⌒Y ` 、
                 _, ´    \ー‐- 、    / / `ー-ミ   (      )
                _x<       ^沁、         くx爻     ` 、  `(  ノ
                 トミ  ` 、         心。__   __彡イ         \    (   )       ⌒ヾ
                 {i    \                           }         〃         ヾ
                }i      Y                     / ′      o   ‖    秋
              __}≧ニニニニ乂                \    i{        0 {i  県
               _ア゙ニニニ/                   `'≪  i{          ○    田
                __アニニ/                          `寸7            {i  産
                 _7ニニ{                           }{            {i
                 _7ニ从                          ,:i          {i  :
                ァニ^沁、                      .:イi{_         八  :
             _}ニニ^沁、                     {彡'{_           ゞ、  __..ィ
             _}ニニニ^沁 ,´⌒¨¨¨¨¨¨ ^マ ニ=- - --=  ≦{   {___


画像
ttp://i.imgur.com/2mT9M4I.png

元絵
ttp://i.imgur.com/yR79glE.jpg

356訂正:2014/01/31(金) 02:34:29 ID:yNJhjGgE0
                           _.. -‐‥ ー‐-ミ
                     . : :´: . .         `` 、
                       '´                   ヽ. 
                  ,:                                  ..   ⌒ヾ
                   /             } 、                  〃      ヾ
                   ,′            ノ  \                   ‖ 米
                   ,′            /    ヽ    ::           {i     中
                   ,′           /j{_   _‘,   ii         ○  が
                  ;ハ{         /,:ィ'          ‘,   i{_       0 {i      に
                  { iⅥ′     〃j{  u       _j{  i{__      o    {i  :
                  | i .′   . ′抖芋笊     筏芋笊 人__           八  :
                  | i i|  ./   |ト{_  丿     {_   八   マ          ゞ、  __..ィ
                ノリ i|  i{   八 `¨´       `¨´从  .,' \
               _____彡'  |   i{  ,:込、   c  っ   厶ィ{i乂{   ` 、
               `フア¨ .,八 ,从   7〕iト       セ升} {i        ))
                 i{  ヾ  {i:. \乂}外.      爪ji /} リ       (
                 `' 、}\{ト、  {i\{ノ     人ル' 八(      ´
                )'    _\{i'' ゙           \__        f⌒Y ` 、
                 _, ´    \ー‐- 、    / / `ー-ミ   (      )
                _x<       ^沁、         くx爻     ` 、  `(  ノ
                 トミ  ` 、         心。__   __彡イ         \    (   )       ⌒ヾ
                 {i    \                           }         〃         ヾ
                }i      Y                     / ′      o   ‖    秋
              __}≧ニニニニ乂                \    i{        0 {i  県
               _ア゙ニニニ/                   `'≪  i{          ○    田
                __アニニ/                          `寸7            {i  産
                 _7ニニ{                           }{            {i
               _7ニ从                          ,:i            {i  :
                ァニ^沁、                      .:イi{_         八  :
             _}ニニ^沁、   _________               {彡'{_           ゞ、  __..ィ
             _}ニニニ^沁 ,´⌒¨¨¨¨¨¨ ^マ ニ=- - --=  ≦{   {___

357同志名無しさん:2014/02/01(土) 05:34:02 ID:oiE.9QMQ0



  ┌───────────────────────────────
  │
  │    ξ;゚⊿゚)ξ「ブーン……アンタそりゃボディペイントか何かなの?」
  │
  └────────────────┌──────────────
                              |                        ┌──────────────
                              |                        |             царь
                                                        |   ξ゚⊿゚)ξ「赤い 皇 帝 ?」
                                                        │
                             ‐==‐ 、´ ̄ミ                   /──────────────
                         ,            ` 、
                     __/     /  ;      \     -‐= 、
                    __ア  .′   .イ   {       \/ 7   ヽ
                        /   /  ,.イ 釗 八i          /    イ          ┌──────────────
                _ _彡'   :  {i ,≠斗 釗   ∨ i{くハ        ,|        |
                 ⌒Z-=ニユi  |i〃rf㍉、釗 rf㍉Ⅵ ヽj∨ /   〃:i|      ─┘  ξ゚⊿゚)ξ「粛清前の赤軍?」
                  __/  / :i|  |圦 じリ}八/{ じリ |l  ん∨   li__ノ        |
.             __ア    /  i|  | ""   ,     " 八   }i:/    八(.         └───────┌──────
              〕    .′  |i 八        u. 小  }j    /  ヽ                      |
.                   ゝ /    |い 込、  L ヽ   ノイi|  /  /      }                      |
                    ∨  /  八   >       个/.i|  .′ア        ハ                    |
                  /  ′_彡' \ノマi」≫=≪ノV^.:|_人./ イ(      /  }                 |
                   {     /^ァ‐≪ ::`ミ竺竺彡'^⌒^ミ≧≦ ⌒ ‐=彡'  ノ                    |

358同志名無しさん:2014/02/01(土) 05:34:35 ID:oiE.9QMQ0
                                                                   |
                                                                   |
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                                             ┌─────────────┘─────
                                             |
                                             |  ξ゚⊿゚)ξ 「……アンタ血まみれじゃない」
                                             |
                                             └───────────────────



                              0
                                ゚        ニコォ
                                 / ⌒ヾ
                            と(ili^ ω,, )ぅ



           ┌────────────/─────────────────────────
           |
           | (ili  ω )「おっおーっおおーっおっおっ…! 目が取れちゃったんだおおおっお
           |        何も見え なくて真っ暗でツンの声が聴こえ辛いおおお耳も千切られちやったお
           |        顎が外れて私の声もおおおおかしく なっちゃたおこりゃ変だおおっおっおっお
           |        でもツ ンの声が辛うじて聴 こえる私の頭のなかを領していた君の声だおおおお
           |        ツンは私のことおっおっお   ブーンって呼ばれることも
        ブーンって呼ぶなぜだかは知らないけれどおっおっお  お
           |  それだからブーンななな名前もおっお愛せるお        おっおっお
           └─────────────────おっお───────────────────
                                         お
                                          っ

359同志名無しさん:2014/02/01(土) 05:35:06 ID:oiE.9QMQ0



               ┌────────────────────
               |
               |  ξ゚⊿゚)ξ 「 黙 れ   ■  ■  ■  ■  」
               |
               └────────────────────





                              0
                                ゚
                                 / ⌒ヾ
                            と(ili^ ω,, )ぅ

360同志名無しさん:2014/02/01(土) 05:35:46 ID:oiE.9QMQ0













                              0
                                ゚
                                 / ⌒ヾ
                            と(ili^ ω,, )ぅ

361同志名無しさん:2014/02/01(土) 05:36:24 ID:oiE.9QMQ0











            「ねえ知ってる? ブーンは高校生になったらバイクに乗るのよ」
                「……それはまた、どうしてですかお?」

                「両手を広げて走るより。バイクはずっと早いから」
                               「当たり前ですお」













                                                                             .

362同志名無しさん:2014/02/01(土) 05:37:06 ID:oiE.9QMQ0



            「私たちは高校生になったら出会えて」
            「そしてブーンはバイクに私を乗せて海まで連れて行ってくれる」
            「VIP海岸ですかお」
            「春のVIP海岸よ」「なんで春なんですかお?」「こっちの台詞よ」「痛いお……」


            「待つ身より待たれる身と言うでしょう」
                     「待つが花とも言いますお」
            「これが減らず口か」「私が口を開けば延髄チョップですかお」「死ね」「もう死にましたお」



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363同志名無しさん:2014/02/01(土) 05:37:57 ID:oiE.9QMQ0


          ┌───────────────────────────────
          │
          │             ξ゚ー゚)ξ 「… … 嘘 吐 き」
          │
          └────────────────┌──────────────
                                      |
                                      |



                                    ‐==‐ 、´ ̄ミ
                                ,            ` 、
                            __/     /  ;      \     -‐= 、
                           __ア  .′   .イ   {       \/ 7   ヽ
                               /   /  ,.イ 釗 八i /       /   イ
                       _ _彡'   :  {i ,≠≧ 釗 /∨ i{くハ        ,|
                        ⌒Z-=ニユi  |i〃rf㍉、釗 rf㍉Ⅵ ヽj∨ /   〃:i|
                         __/  / :i|  |圦 じリ}八/{ じリ |l  ん∨   li__ノ
                         __ア    /  i|  | ""   ,     " 八   }i:/    八(
                    〕    .′  |i 八   、  ,    小  }j    /  ヽ
                          ゝ /    |い 込         ノイi|  /  /      }
                       ∨  /  八   >       个/.i|  .′ア        ハ
                         /  ′_彡' \ノマi」≫=≪ノV^.:|_人./ イ(      /  }
                          {      ;^ァ‐≪ ::`ミ竺竺彡'^⌒^ミ≧≦ ⌒ ‐=彡'  ノ
                      _〕    { / / , \::ニニニニ≪∧ニア   Ⅵ   ´(
                  -‐=彡ア     {_儿jマ  ∨ニニニ≪∧ニ7     l|/
                             \ `  }ニニニ≪∧ニ/      リ
                                 沁ー  { ニニ ≪∧ニ/     ,′


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364同志名無しさん:2014/02/01(土) 05:38:37 ID:oiE.9QMQ0

          \                                /
            \   \  丶                      /    /         /
               \   \  丶         i   |       ./    /           /
         ヽ     \   \  丶       i   |       /    /         /       /
           ヽ      \   \  丶       i.   |      ./    /        /       /
            ヽ     \   \  ヽ     i.   .|     /     /     /     /
              ヽ      \   \  ヽ    i  |     /   /     /      /
               ヽ     \                                /
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                            |    ,.、r'!  /                 -----‐‐‐‐‐
      ー――――――――          ,,l   ,,r'’  l  /
  ____________            ./   .l゙   l ./                   -----------
              二二二      / ./!  l!    l゙/             _,,.rァ  === 二二二
     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄        r'´  ./ .|  |                   r''´! ./゙ /        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
          --------‐‐‐‐‐‐‐‐    |   ./  |  |           /| .| ,l / ./    ‐‐‐‐‐‐‐‐-----
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365同志名無しさん:2014/02/01(土) 05:39:15 ID:oiE.9QMQ0
        ||   ||i         ||      ||           |      ||     | |    ||
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366同志名無しさん:2014/02/01(土) 05:40:15 ID:oiE.9QMQ0
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                       丿  ヽ                     ノ
                                   /⌒ヽ
                                (  ω  )
                                 し   ⊃

                \人从人从人从人从人从从人从人从人从人从人从人从人/
                  ≫                                 ≪
                 ≪   (  ω )「夢日記を引用させていただきますお!」   ≫
                  ≫                                    ≪
                 //Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^Y^YYY^YY^Y^Y^Yヘ\

367同志名無しさん:2014/02/01(土) 05:41:27 ID:oiE.9QMQ0






                    \人从人从人从人从人从从人从人从人从人从人从人从人/
                     ≫                       ストーム       ≪
                    ≪  (  ω )「宿主の安眠妨げるこの 栖 鐙 夢は!」   ≫
                     ≫                                 ≪
                     //Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^Y^YYY^YY^Y^Yヘ\




         \从人从人从人从人从人从从人从人从人从人从人从人从人/
       ≫                                    ≪
      ≪  (  ω )「単刀直入に言いまして! ストレートに!」    ≫
       ≫                                    ≪
        //Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^YY^Y^YY^Y^Y^YYY^YY^Y^Yヘ\

368同志名無しさん:2014/02/01(土) 05:42:02 ID:oiE.9QMQ0










         \从人从人从人从人从从人从从人从人从人从人从人从人从人人从人从人从人从人从人从人/
        ≫                                                         ≪
       ≪                                                           ≫
        ≫     (  ω )「 『 性 的 願 望 の あ ら わ れ 』 でありますお!! 」       ≪
       ≪                                                           ≫
        ≫                                                         ≪
        //Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^Y^Y^YY^YYY^YY^Y^Y^^Y^YYY^YY^Y^YY^YYY^YY^Y^Yヘ\












                                                                        .

369同志名無しさん:2014/02/02(日) 03:59:46 ID:CiOl8wQM0

               催           |
               眠   え    |
               術                > 、      _..   - -…ァ'゙      ノリ}
              ご    へ    |          > ´                  ,,__彡'イ{_  .′
               っ        |      ___/                    `寸7/  .′
              こ   へ    |   \  ¨ア .:          :: .          `マ /
                      |    \,′.′.   /       i||\|\      ∨ /
               し              __ア  /     ./: |    :i|┥ 。 °ノ      Ⅵ
               よ       /    __ァ  .′   .:イ  |     刈八 *_ イ :.     :.
           !         /    ,′ .′ ..乂什  Vi   :什  \   i i{       :.
                              ≠=弌ミ 酛 ′≠ミ=x X l/j{  :i   ,
              ‐--‐   ∨      i{ j   ,小     乂         ノリ  l   i.:   ′
              へ     i}    .从j{:    ´"'        ´´´__彡'   !   ノ
             /  jI{_,>-i}   ,__彡'゚{ト    圦    r     ,  ¨フア  |  八 八
            乂_ア ヽ _j yア        从   i{ ゝ    ヽ   ノ __彡'イ  l| i/  )
                ゝr' l|         八  j{ ルi个: .      . :イ}八l l八{  (
                |  l|         ,'  \ }  川jン^}   .:xく}i乂}  |/     `
                i:. l|        {   )'   _rく┤    八   ノ
                   jムミ            ___,  -=アl  、  _/  \rヘ、
             Y 5 ぇu Y   ㌢´           厂:::^   /     ー‐= =ミ 、
             八  O  从_ _,′          ヽ∧::::::∧  /            ヽ
               ` ー ´

画像
ttp://i.imgur.com/GekgZJ6.png

元絵
ttp://i.imgur.com/j6IOrUv.jpg

370訂正:2014/02/02(日) 05:00:11 ID:CiOl8wQM0
                                                   _,,.
                                                  /    ¨て
               催           |                         /      .::{
               眠   え    |                        /     i|  .:
               術                         _..   - -…ァ'゙      ノリ} ..:
              ご    へ    |          > ´                  ,,__彡'イ{_ }
               っ        |      ___/                    `寸7/  ′
              こ   へ    |   \  ¨ア .:          :: .          `マ /
                      |    \,′.′.   /       i||\|\      ∨
               し              __ア  /     ./: |    :i|┥ 。 °ノ      Ⅵ
               よ       /    __ァ  .′   .:イ  |     刈八 *_ イ :.     :.
           !         /    ,′ .′ ..乂什  Vi   :什  \   i i{       :.
                              ≠=弌ミ 酛 ′≠ミ=x X l/j{  :i   ,
              ‐--‐   ∨      i{ j   ,小     乂         ノリ  l   i.:   ′
              へ     i}    .从j{:    ´"'        ´´´__彡'   !   ノ
             /  jI{_,>-i}   ,__彡'゚{ト    圦    r     ,  ¨フア  |  八 八
            乂_ア ヽ _j yア        从   i{ ゝ    ヽ   ノ __彡'イ  l| i/  )
                ゝr' l|         八  j{ ルi个: .      . :イ}八l l八{  (
                |  l|         ,'  \ }  川jン^}   .:xく}i乂}  |/     `
                i:. l|        {   )'   _rく┤    八   ノ
               ムミ            ___,  -=アl  、  _/  \rヘ、
             Y 5 ぇu Y   ㌢´           厂:::^   /     ー‐= =ミ 、
             八  O  从_ _,′          ヽ∧::::::∧  /            ヽ
               ` ー ´

371同志名無しさん:2014/02/02(日) 05:11:20 ID:CiOl8wQM0
                                                   _,,.
                                                  /    ¨て
                 や   |                         /      .::{
            ば        |                        /     i|  .:
                 ら                   _..   - -…ァ'゙      ノリ} ..:
            |        |          > ´                  ,,__彡'イ{_ }
                     ね     |      ___/                    `寸7/  ′
                か          |   \  ¨ア .:          :: .          `マ /
                     |     |    \,′.′.   /       i||\|\      ∨
                             __ア  /     ./: |    :i|┥ 。 °ノ      Ⅵ
                   よ   /    __ァ  .′   .:イ  |     刈八 *_ イ :.     :.
                       /    ,′ .′ ..乂什  Vi   :什  \   i i{       :.
                              ≠=弌ミ 酛 ′≠ミ=x X l/j{  :i   ,
              ‐--‐           i{ j   ,小     乂         ノリ  l   i.:   ′
                        .从j{:    ´"'        ´´´__彡'   !   ノ
                       ,__彡'゚{ト    圦    r     ,  ¨フア  |  八 八
                         从   i{ ゝ    ヽ   ノ __彡'イ  l| i/  )
                           八  j{ ルi个: .      . :イ}八l l八{  (
                           ,'  \ }  川jン^}   .:xく}i乂}  |/     `
                          {   )'   _rく┤    八   ノ
                              ___,  -=アl  、  _/  \rヘ、
                           ㌢´           厂:::^   /     ー‐= =ミ 、
                      _ _,′          ヽ∧::::::∧  /            ヽ

372同志名無しさん:2014/02/02(日) 09:02:33 ID:GyScFw1o0
は?

373同志名無しさん:2014/02/04(火) 06:47:37 ID:64W0WIzQ0

                        -ー…‐   ..,,_
                    ,  ´          ` 、
                  /                   ヽ
                     ,  ,                  ‘,
                      / /                     ‘,
                   ′.′        / ヽ|ヽ
                 ;.            /   i |  i|      :.
                   { ;           /   i十ァ┼   |/ il
                  人i|   |i     ,'   刋  i|   i   l|
                    l|   |l    ハ) .ノ扞示㍉  i  八
                  八  |八i _,ノr夕  乂_,ノ|i     /     f⌒ )
                  |\|川Иf⌒ヽ     xxx`    /    ))  ゝノ
                     i|  Fさち乂,ノ ─(     |i   ,'
                     l|  ト、込、_У       , イ|l          ァ///ヾ
                    八 j  .,,__う=iゝ   爪lト  |l /        「  ̄ ̄ ̄|
                     )' ノ  ヽ ヽ.../ ヽr |/、_,      |     l
                /⌒    ̄¨ ヽ    | /{:::::}ヽ /   / ¨ ̄`ミ 、 | f^f^iヽl
                    ∧   ヽ 介 /   /        Y´ー= 、__,

画像
ttp://i.imgur.com/k6CY2Dj.png

元絵
ttp://i.imgur.com/u3dbh12.jpg

374同志名無しさん:2014/02/04(火) 06:49:31 ID:64W0WIzQ0
     ∧_∧  やややややべーーーーかけねーーー
    ( ・∀・ )  見返すとあんまりな工程と出来です記録しますまずは顔面をさらりと書き上げ
     と    ⊃  ここで取り返しのつかないことをえーと


                     -ー…‐   ..,,_
                  ,  ´          ` 、
                /                   ヽ     .|
                   ,  ,                  ‘,     .|
                    / /                     ‘,     .|
                 ′.′        / ヽ|ヽ        ..|
               ;.            /   i |  i|      :.
                 { ;           /   i十ァ┼   |/ il    ...|
                人i|   |i     ,'   刋  i|   i   l|     ..|
                  l|   |l    ハ) .ノ扞示㍉  i  八    ...|
                八  |八i _,ノr夕  乂_,ノ|i     /     |
                |\|川Иf⌒ヽ     xxx`    /        |l   |
                |  Fさち乂,ノ _    |i  ,'                        イ|l   |
                |i: | 込、__У       ., イ|l ノ             }八  |
                       う=iゝ   爪lト  |l

             l\
        <  ・∀)∩
           と    ノ   ここです花びらのラインを引きかつ輪郭線を整える文字が
                  とても思い浮かばないだから私は思い切り捏造して顔面を丸っぽく書いた




                      -ー…‐   ..,,_                 .|  < ・
                  ,  ´          ` 儿                    |      D
                /              フ「                  |  < ・
                   ,  ,                  ‘,            ....|
                    / /                     ‘,             |  ひとつの捏造が全身のバランスを崩すようです
                 ′.′        / ヽ|ヽ                   |  結果的にサイボーグ横堀ちゃんはお怒りのようです
               ;.            /   i |  i|      :.             |  これは怒り肩と呼ばれるものですよね
                 { ;           /   i十ァ┼   |/ il           ....|  オ〜イオイオイ捏造力皆無ですね〜
                人i|   |i     ,'   刋  i|   i   l|           ....|  修正すれば良いんですけどこれはこれでYOいものなので
                  l|   |l    ハ) .ノ扞示㍉  i  八            .|  ひとまず投下で
                八  |八i _,ノr夕  乂_,ノ|i     /     f⌒ )      |
                |\|川Иf⌒ヽ     xxx`    /    ))  ゝノ     ...|  元絵の人に最大級の感謝と乙とスマヌスマヌ
                   i|  Fさち乂,ノ ─(    |i  ,'               .|  失礼しました〜
                   l|  ト、込、_У       , イ|l          ァ///ヾ    |
                  八  | .,,__う=iゝ   爪lト  |l /        「  ̄ ̄ ̄|    |
                    \|ノ  ヽ ヽ.../ ヽr |/、_,      |     l   .|
             /⌒    ̄¨ ヽ     | /{:::::}ヽ /   / ¨ ̄`ミ 、 | f^f^iヽl ......|
                   ∧   ヽ 介 /   /        Y´ー= 、__,   .|

375同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:09:07 ID:se90yWo20






                 r‐::::: ヾ  ハァ…
                 f':::<>:::::::}
                    ノ) 'A゚;)   ハァ…
                  くr'`゚Y゚´,; ゝ
                >:ll:;:;rく
                     /:;:;:;:;:;:ir穀
              /イ;/X|:::::ハ>
                    '´i/_川__

376同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:09:43 ID:se90yWo20


               デケデケ      |
                  ドコドコ   <  |::━◎┥「どうしましたマスター!?」
             ☆      ドムドム |_  _  _ _ _ _ _ _ _ _
                  ☆   ダダダダ! ∨  ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨
            ドシャーン!  ヽ         オラオラッ!!    ♪
                   =≡= ┌──┐     ☆
                ♪   / 〃┝◎━::|    / シャンシャン
                   ♪   〆  ┌\⊃\⊃| ∈≡∋ゞ
                   ||  γ ⌒ヽヽコ:┘::::::||
                   || ΣΣ  .|:::|∪〓  ||   ♪
                  ./|\人 _.ノノ _||_. /|\
                      ガッガッガッ
                   ドチドチ!


  ┌───────────────────────────────
  │                   コ ロ シ ア ム
  │       (;'A゚)「──……円形闘技夢の雨が止んだ……」
  │
  └───────────────────────────────

377同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:10:14 ID:se90yWo20



  ┌──────────────────────
  │
  │       (;'A゚)「────…………」
  │
  └──────────┌───────────
                  |
                  !
                   :



          Y⌒ : : : : : : : :` 、         ヽ      ┌───────────────
.          >.: : : : : : : : : :<                 |
           く.:/ ̄ ̄  `ヽ: :`寸.                  |   |::━◎┥「……マスター?」
          / .................! 、\: :∨.      ノ        |
          / !:::::::::::::|!ノ _`イ}: : }     /:        └───────────────
       _/ |l|::ハi|::::.{ィ≦.   |:.〉:∧..  ̄  、
           l{'|/:i::::」ljノ    |:.|/ 人. j . ......{
             ノ    u.  ii/:. . .∧:.:.:.:.:.\
             \       .l7:.:.:.::/i^:\|\:ノ
                  ヽ   _,,イ:.:.:. r':从、:::(
                 `≦>''|.:| ̄イ\{ ̄
             / ̄ 7´..  |/..:::>'′\
       `~  :::ヽ `¨ '' ‐=ニ ̄二ニラ´/    ヽ
       {:::::::::::ハ       \..__  /    { 八

378同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:11:02 ID:se90yWo20



  ┌───────────────────────────────
  │
  │    (;'A゚)「おかしいんだ……どれだけがなり立てても! 傷付けても!」
  │
  └───────────────────────────────
      |
     _人_
     `Y´                             _人_
      |                     人__/     ゚Y´
    ┏━━━━━━━━━━━━━━⌒ヽ(
    ┃ Good Sleep!! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||)て||||||||
    ┗━━━━━━━━━━━━━━ __ノ(`
                           `Y^\   ───────────────────────────
                               │
              ..:::∩::::::∩:::::.. ..      │    (;'A゚)「コイツのSPは減らねえ! むしろ上昇している!!」
              :::::::|    |::::::::::      │
             :::::⊂     ⊃::::      └────────────────────────────
            :::::::: ::::( ,, m ,, )::::::::.
       _人_      :::::::::::::::::..:::    _人_
         ゚Y゚                     `Y゚


  ┌───────────────────────────────
  │
  │           |::━◎┥「ふむ──……なるほど」
  │
  └───────────────┌───────────────
                            |
                            |

379同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:11:41 ID:se90yWo20

                            |
                            |
  ┌───────────────└───────────────
  │
  │   |::━◎┥「阿部デレ 貴女、随分と姑息な真似をしているようですね」
  │
  └───────────────────────────────



                        /^⌒~丶'             ┌─────────────────────
                         (の ノハソ、 の)           |
                    /i\く ζ ゚ー)ζ/i\       ─┘ ζ(゚ー゚ζ「姑息? 私はいつだって正攻法だ」
                  /: : l : : : :〈{{介}}つ: : : :l: :\.      |
                  ⌒YWY⌒んL::l::ゝ⌒YWY⌒       └─────────────────────
                           し  J
                       : : : : : : : : : : : :
                             : : : : : : : :



  ┌───────/─────────────────────────
  │
  │   ζ(゚ー゚ζ「阿部一族を貶めた君たちにとやかく言われる筋合いはないな」
  │
  └─────────────────────────────────

380同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:12:11 ID:se90yWo20




    ┌───────────────────────────────
    │             コ ロ シ ア ム
    │     ζ(゚ー゚ζ「円形闘技夢の長かった雨も止んだのだ……さあ」
    │
    └────────────────┌──────────────
                                |
                                |



                           /^⌒~丶'
                            (の ノハソ、 の)
                       /i\ ζ ゚ ゚ ζ /i\
                     /: : l : : : :〈{{介}}〉: : : : :l: :\
                     ⌒YWY⌒んL::l::ゝ⌒YWY⌒
                              し  J
                          : : : : : : : : : : : :
                                : : : : : : : :

381同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:12:57 ID:se90yWo20


                                        |
                                        |
    ┌────────────────────└───────────────────
    │
    │                  ζ(゚ー゚ζ「 覚 醒 の と き だ 」
    │
    └────────────────────────────────────────

                             ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

                              .:  :   .     ::.
                              .:::   :.  ::.  :.  :::.:
                               ::::.   ..: ...::: ...::: ..:
                              ::::..  ::::....  :::::::..... .::
                              :::::. ::::::::/⌒ヽ:::: :::  .:
                             ...:::::::: と(  ω  ): ::::::: ::..
                             ..::: ::: :::::`l と ノ:::.. ::::::..
                              ......::: :::: :::::::::l    l:::::::::
                                   :::::::し' ^ J::::::

         |                                                l   |
         |!                                             i|     | |    |
         ||   ||i         ||      ||           |      ||     | |    ||
         ||   ||            |          |           |      ||     | |    ||

382同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:13:28 ID:se90yWo20
        ||   ||i         ||      ||           |      ||     | |    ||
        ||   ||            |          |           |      ||     | |    ||
        |!                                             i|     | |    | i
        |                                                l   |



                   親  指  夢  の  よ  う  で  す    第  二  話


 ・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・


                      ※ この作品は性的な表現を含みます ※

383同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:14:00 ID:se90yWo20


        ┌───────────────────────
        |
        | ζ(゚ー゚*ζ「復ッ活ッ! 内藤君復活ッッ! もう!」
        |
        └───────┌───────────────
                        |


                ,  ¨   ァ=-ミ 、
              7^ヽ ,             \
            ( j} ∨  /   .:イ       ヽ          ┌────────────────
              ゝ Ⅵ  .′   ;i     j }  ’       |
           <///Ⅵ.′  仇ァ   ノ_ノ   ,’      ┘ ζ(゚ヮ゚*ζ「 心 配 し た ん だ ゾ ♥ 」
              厶ィ⌒h狄 メろ示: /レ' 芍 ノ.       |
                 人乂 f{乂ツハ   {じツ,イ        └────────────────
                     i{  i{xxx       ん}
                 从 i{圦   ` ´ イ}レ'
                  ノ/∧ i{≧うニ爪ji 乂}


        ┌───────────────────────
        |
        |     (  ω )「 貴女 何もしてませんおね 」
        |
        └───────────────────────

384同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:14:31 ID:se90yWo20

   ┌───────────────────────────────────────
   |                                 コ ロ シ ア ム
   | (  ω )「私は夢魔とか阿部一族とか性的夢とか円形闘技夢の存在理由とか!
   |       知らされないままこんな血生臭い悪夢を見せられているのに貴女はまったく…
   |       大体コロシアムと命名した方の昭和の珍走団的センスには
   |       開いた口が塞がらないどころか顎まで外れてしまいましたお」
   |
   └──────┌────────────────────────────────
                 |
                 |
                          X        ケラ
                         /             ケラ
                           ┼    /^⌒~丶,           ┌────────────────────
              /⌒ヽ            (_ノハ<ハ(_の_).         |
            (  ω  )  パラ       ζ(> <*ζrヘ、     ─┘ ζ(^ー^*ζ「内藤君その喋り方おっかしー!」
            (つ⌒l⌒l    パラ       {{つと}}::::::::l::\..      |
              | ⌒'⌒                 ん:L:: l:ゝ⌒Y⌒'     └────────────────────
             し'^ J                 し'  J

                                     \人从人从人从人从人从从人从人从人从人从人从人/
    ┌───/────────────────── ≫
    │                                   ≪
    │ (  ω )「だからほんとに顎が外れたんですお」    ≫  ( 'A゚)「ホルァ! 内 藤 ホ ラ イ ゾ ン! 」
    │                                   ≪
    └────────────────────── ≫
                                        //Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^Y^YYY^YY^Y^Yヘ\

385同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:15:14 ID:se90yWo20


    ┌─────────────────────────────
    │
    │  ( 'A゚)「栖鐙夢が性的願望のあらわれだと? 一体何だそれは」
    │
    └──────────────┌──────────────
                            |
                            |
                            │



                                     ┌───────────────────────
                      ''⌒    ミト .        |
                    '"           ヽ     |  (  ω )「夢日記。第八万ニ千百三十七頁!」
                    {   -=ニ{乂二ニ=- Ⅵノ      |
                       /:イ : : :八:. :.|: : {:.:.|: :||r┘    └────────────┌──────────
                .//    .j∧ iⅣ{\{\{ヽ|: :||                          |
                  rt-'r/     八{i,::::::::::::::::::: |: :||                          |
           rM゙ゞ゙'゙ツ       :}込、__  '⌒ヽ :||      ┌────────────┘──────────
          . ly、_'/r'゙     ____ノ  __       У、.,    |
          . i  'ノ      __彡'          )     |  (  ω )「xx月xx日に、私はこんな夢を見た!」
          .r'==<     `¨フ             イi:      |
                                     └───────────────────────


    ┌─────────/──────────────────
    │
    │               ( 'A゚) 「 聞 け よ 」
    │
    └────────────────────────────

386同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:15:51 ID:se90yWo20

                  その日見た夢の舞台は戦争の最前線系域でありましたお

                一般に戦争経験の無い人間でも 映像や小説でイメージが膨らみ
                  直撃砲火の降り注ぐ戦場を夢見ることはままあることですお

 ・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・
                         (               (;;、(,,,   、       (;; ;;''')) 、
               (;;((  ))      )   ノノ           ,,)    (
                         ((   ,,,;)          ( (    ,;;)      (",)ソ;ソ ⌒)
             .(;;、(;;⌒'')        )  ノ              ヽヽ  ,,ノ       ('"⌒;; ノ;;
             ,,,..   ;;⌒'')、    ( _ ⌒)               ) ))       ノ''⌒;;)⌒)..,,,
              (;(、(( .,,;;;;⌒),,     (  (             (,, (     (⌒;;;;,,.⌒)   )));)
             ::⌒;ソ⌒;;;;''')ノ,)ソ_,,,.....=) ノ--''''""""" ̄ ̄`゙゙ー‐-- ノ、,,,,,,,_,_ (;; `)⌒;;,,.⌒)  )));)
             (;(((  (⌒.从从''"""^  )ノ        ....;;;;;;;::..         ""'''''从从,,,,,,'-、,,,  ,,,;;))
             '';,,,,)_,'从从,,,,、     .'';;;"   ::::::;;;;;;,,,....               ;;;;;;:::::,,,' 从从,,,, )),)
             ,,,;;;;;;   ΛΛ   ,、...      ::::;;;;;           / ⌒・〜
             ,,,;;;;   / ⌒  )  ::::;;;;;                  / ;・ ヽ;),、..
                 / ;:/ つ.・.                   (   ) ∪:::::::::.
              〜(    )                         V V   ;;;;;;:::::::::,,,
 ・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・

                       この夢が何を意味するか お分かりですかお?

387同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:16:24 ID:se90yWo20



                 ''⌒    ミト .,
               '"           ヽ
                {   -=ニ{乂二ニ=- Ⅵノ
                   /:イ : : :八:. :.|: : {:.:.|: :||r┘       ┌──────────────────
                  j∧ iⅣ{\{\{ヽ|: :||         |
                  八{i,::::::::::::::::::: |: :||       ─┘  ( 'A゚)「 良い病院を紹介してやろうか? 」
                 }込、__  '⌒ヽ :||         |
                ____ノ  __       У、       └──────────────────
              __彡'          )
              `¨フ             イi
 ・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・



 ┌──────────────────────────────┐
 │                                                |           /⌒ヽ
 │  (  ω )「戦場が舞台の夢は『理不尽な暴力への憤り』         |             (  ω  )
 |        あるいは『強い興奮』を暗示しているのですお。         └─         っ⌒l⌒と
 |        栖鐙夢はこれと酷似した特徴が見られるのですお」      │            | ⌒'⌒ |
 │                                                |            し    J
 └──────────────────────────────┘         : : : : : : : : : :

388同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:16:56 ID:se90yWo20



                     ウズウズ…

                        =≡=  ┌──┐   I'm ready.......
                          / \ ┝◎━::|/
                       〆     ⊃   ⊂ ∈≡∋
                        ||  γ ⌒ヽヽコ::┘  ||
                        || .|   |:::|∪〓  ||
                       ./|\人 _.ノノ _||_.  /|\
・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・


        ┌──────────────────────────────────────────
        |
        | (  ω )「まず栖鐙夢で巻き起こる騒音ですお! 一般的に『不快な騒音の夢』は
        |       『誹謗中傷や聞きたくない小言を耳にする前兆』とされていますが
        |          ここでは広義に解釈して『音の夢』! つまり栖鐙夢は『恋愛への関心が高まったり
        │          新しい異性との出会いの前兆』の暗示とさせていただきますお!!」
        |
        └────────────┌────────────────────────────
                            |
                                    ド   ン   !

                             /⌒ヽ
                          (  ω  ) て       ┌───────────────────
                       l⌒と   Om  (     |
                            '⌒ |    |          | |::━◎┥「えっ それって曲解ですよね」
                           し             |
                                        └───────────────────

389同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:18:07 ID:se90yWo20



    ┌──────────────────────────────────────────
    |
    | (  ω )「続いて栖鐙夢で繰り広げられる殴り合いの喧嘩! 暴力!
    |       喧嘩は『友情の喪失を恐れる』気持ちを表していますお!
    |       ここで注意したいことは、暴力は『強い愛情への期待』も暗示していることですお!
    │       ゆえに女性の暴力は『YES! セクロス!』という願望のあらわれですお!!!」
    |
    └──────────────────────────────────────────

・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・

                                     ┌──────────────
                                     |
                                     |  [* Д`] 「ゆうすけ……」
                                     |
                                     └────┌─────────

                             r‐::::: ヾ                _E三∃_
                       f':::<>:::::::}           \ [Д`*]/
                        ノ) 'A゚)/              <<エン>>)、
                       くr'`゚Y゚´,; ゝ           /::::::/::::::::::::ヽ
                         >:ll:;:;rく           /::::::/、:::::::::::::::ヽ

        ┌─────────/───────────────
        │
        │    ( 'A゚) 「 何いきなり呼び捨てにしてんだ馬鹿野郎 」
        │
        └─────────────────────────

390同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:18:56 ID:se90yWo20

    ┌──────────────────────────────────────────
    |
    |    (  ω )「そして最後の決め手となったのは貴方の手にあるその拳銃でありましたお!」
    |
    └──────────────────────────────────────────

・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・
                     く  ,。≦ニニ≧。        ヽ
                       Y゚-ニニニニ-゚Y        ‘,
                        Vムr-〒.: ̄`、≦
                      /: ∧.:./|:.:∧:.:.:.ヽi寸         i      ┌───────────────
                         ∧.:(__∨ |:」i:iィ≦:i|マム       ,ノ       │
                   / 弌 苡)i{i:i:r岩:i:j:.:マム.  _ /       |               l a r v a
               r‐、   ′  { `¨〈  ',≧彡仏リノヾ :.:.: /      ──┘ ('A゚) 「 と ど め だ  蛆  虫  」
             r‐ニ ヾ,二ニ   人      i:}Ⅵ八}:.:| |∨:          |
             |{i⌒))|  |     ゝ ´`   j/   从 乂_У.           │
             ヽ` ´/r}-‐ォ   ,,,,.-――-‐ ̄`j/i=彡:ィ           └───────────────
              |(_)i :|iL c|i    ヽ  -‐……‐-ミ ヽ
              `ー、シ::i_ :||   _У_, - ' ´  ヽ \_
                    { ´| | ):i|   ,,,.ゝ       二ニ=-ミ  ̄}
           ¨¨`ー…''´ `ー|__|:i:i ヘノ〈  ___,,,/ ¨¨`ー…'' ヽ }
    て               {:( rヘ  ,..-‐  ̄ ̄`ヽ_ __ リ
・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・

    ┌──────────────────────────────────────────
    |
    | (  ω )「拳銃大砲弓矢! これらは単刀直入に言いまして! ストレートに!
    |       その形状と機能からまさに男性器それ自体をあらわすものでありますお!!
    |       そしてしばしば『危険な性的欲望』『攻撃的な性嗜好』という考えまで仄めかすものですお!」
    |
    └──────────────────────────────────────────

391同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:19:40 ID:se90yWo20



     ┌─────────────────────────────────────────
     |
     | (  ω )「──……以上をもちまして宿主の安眠妨げる栖鐙夢は
     |       取るに足らないただの性的願望のあらわれであるのですお 栖鐙夢の宿主さん
     |
     │       これでQ.E.Dでありますお ご清聴ありがとうございましたお」
     |
     └──────────────┌──────────────────────────
                             |



                          /⌒ヽ
                         (  ω  )  パタン
                          つ(三三
                          |   |
                               し  J
        ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
        :::::::::::::::::::::...:::::::::::::::::::::::::::...:::::::::::::::::::::::::
        ::::::::::::::::::.....:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::....::::::::::::::::::::::

392同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:20:13 ID:se90yWo20


┌─────────────────────────────────

|  ( 'A゚)「頭がイカれちまってるぜお前 とことん下らねえ男だ内藤ホライゾン」

└─────────────┌───────────────────
                      |
                      |


                 ''⌒    ミト .,
               '"           ヽ      ┌─────────────────────────
                {   -=ニ{乂二ニ=- Ⅵノ      │
                   /:イ : : :八:. :.|: : {:.:.|: :||r┘    ┘ ( 'A゚)「それで? それが解ったところで戦況が変わるか」
                  j∧ iⅣ{\{\{ヽ|: :||      |
                  八{i,::::::::::::::::::: |: :||      └─────────────────────────
                 }込、__  '⌒ヽ :||
                ____ノ  __       У、
              __彡'          )
              `¨フ             イi

393同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:20:44 ID:se90yWo20

          ┌───────────────────────────────
          |
          |  ζ(゚ー゚*ζ「馬鹿ね 私たちにとってはそれだけ分かれば十分なの」
          |
          └───────────────────────────────

                   __     .く´:::ヘ ',::}≧=-≦{' /´::::::::::/
               >'' ´     `ヽ/´ ̄ ヽ::::', !,.}     | ハ:::::::::/i `ヽ >ー ----  、
              ./       ヽヽ !::::≧x、}:::ハ {__     j/ ノヽ:::/::{ _/,           ',
      ス          {  、_ ,,. ィ } ノヽ{:::::::::::::::ノCリ  ヽ  ィ ´ ‘C',:ー彡:. { // ィァー '   }
              .ハ    ',  } ノ´:::::::::::::::::::/C'          ‘Cヽ:::::::ゝ!ーr- ' /   ,
               ハ     ',  ´ |::::::::::::>',C    _   ,.    ‘C 、:::::::::::::ハ  /
       ル       ∧     、  |:::::::/ ,.C''       `Y´        ‘Cヽ::::::::::|. ∨    ,
                ∧    ヽ./}:/ ノ X{       .i         ノ/乂\:::{ /
                 .∧    ∨xf////メc        |      メ///////∨     /
         ッ             ム///////ひメ.    |    ィX/////////i     .′
                        i//////////乂x    |   x爻//////////.}     /
                    \  {////////////弋xx.人x f///////////// ,     /
                       ≧ヘ/////////////,/升ヽ//////////////八  .イ
                        ヽ////////,,..イ     >../////////.イ≧≦
            .              ≧=-r=≦          ≧=--=≦

          ┌───────────────────────────────
          |
          |      (  ω )「そう なぜなら私たちの夢は性的夢なのですから」
          |
          └───────────────────────────────

394同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:21:32 ID:se90yWo20



     ┌──────────────────────────────────────────
     |
     |                  ウェット ドリーム
     | (  ω )「私たちは貴方を  夢   精  に導くまでのお手伝いをさせていただくまででありますお」
     |
     |
     └──────────────┌───────────────────────────
                             |



                          /⌒ヽ
                         (  ω  )
                          つ(三三
                          |   |
                               し  J
        ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
        :::::::::::::::::::::...:::::::::::::::::::::::::::...:::::::::::::::::::::::::
        ::::::::::::::::::.....:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::....::::::::::::::::::::::    つづく

395同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:22:05 ID:se90yWo20

                        登 場 人 物 紹 介 / 主 要 人 物 紹 介

・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・

                              性 的 夢 の 面 々

・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・


    内藤ホライゾン ( ^ω^)

      ウエットドリームジャンキー
      『 夢 精 中 毒 者 』の内藤ホライゾン 性的夢の宿主
      祥雪中学校の一年生 夢判断士


                               /^⌒~丶'
                  /⌒ヽ         (_ノハ<ハ(_の_)
                ( ^ω^)          ζ(> <*ζrヘ、
                 ∽  |             {{つと}}::::::::l::\
                ノ    |            ん:L:: l:ゝ⌒Y⌒     阿部デレ ζ(゚ー゚*ζ
               (_/(__)          し'  J
                                             サキュバス
                                                  『 夢 魔 』の阿部デレ 寄生する夢は性的夢
                                              阿部一族の末女(?) 夢魔見習い

396同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:22:39 ID:se90yWo20

・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・

                              栖 鐙 夢 の 面 々

・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・


     宇都宮ゆうすけ ('A`)

      ロ ン グ ス リ ー パ ー              ストーム
   『長時間睡眠の少年』の宇都宮ゆうすけ 栖鐙夢の宿主
   祥雪中学校の二年生 問題児



                  r‐::::: ヾ               _E三∃_
                  f':::<>:::::::}              \ [ Д`]/  ,′
                  ノ) 'A゚ )/         ⊂ニニニ≧ア_fて/  ,
                 くr'`゚Y゚´,; ゝ           >:::::/、:::::::::/し/
                   >:ll:;:;rく            rくん:::/  \::八{__/
                  /:;:;:;:;:;:ir穀          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
                /イ;/X|:::::ハ>.    ┌───┐         |
                      '´i/_川__ _ _ ∪┝━◎━┥∪._______|
                         : : : : : : : : : : : : : : : :
                            : : : : : : : : :

                                   グ レ ム リ ン                       ストーム
                        |::━◎┥ [ Д`] 『 目覚まし時計 』の一員たち 寄生する夢は栖鐙夢
                                  宇都宮ゆうすけに淡い恋心を抱く 好物はモダン焼き

397同志名無しさん:2014/02/05(水) 05:23:10 ID:se90yWo20
                        r'〈           |ミ{
                      y':ヽ__,.--――‐-┤ミ{
                       ∨/:,.ィ ト、 : : : : く.:.:/        ,. .'´: : : : : : : `. .
                      / /  i: { ` ー 、 必、   、_ ノ : : : :.i!:ト、i! : : : : :ヽ/⌒フ
             .        ,: :f' ̄`    ̄_ |!: i <       7 .i! : :ィナ !: ト : : i : : : ´>
                        i 〒 テ  〒 テi : :irテ       i ハル'  T77アi! _|:l:|: : \
             .         | :|`¨´    `¨´}}リ.i!/         ノ :/   `¨´ |!=|ハ|  ̄
                    ,--::込       {从/ , ̄ト    ,--:少  ヽ ´´ 乂/ , ̄ト
        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄人JJ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∪JJ ̄ ̄人JJ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∪JJ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

                             コ ロ シ ア ム
                             円形闘技夢 ルールまとめ(暫定版)


                      宿主の両者が見る夢を告げることによって円形闘技夢が開始される

             このとき両者の【Sleep Point】(眠りの深さをあらわす数値。以下、SP)が表示される
                       SPが0になると円形闘技夢から起床する 起床は敗北を意味する


                                                          (随時更新)

398同志名無しさん:2014/02/10(月) 22:45:31 ID:vI3qHWnc0

< ??・??・??? £ ゚ ゞ゚) 還 相   >

 一朝の怒りにその身を忘る。この言葉の意味ぐらいなら私でも知っています。
 いっときの急激な怒りのために身を滅ぼし、親類縁者にまでその悪影響の範囲を広げてしまうことを言います。

 人間は見くびられたり、尊厳を否定されると心に痛手を負います。これが猛烈な怒り、あるいは憎悪の原因となり、
 さらに原因をつくった者に対して、危害を及ぼそうとするものです。

 こんなのは人間。有機生物体として至極当然の防衛本能なのです。

 しかし誰かを憎むこと。誰かに怒りの矛先を向けること。それがストレスとなることもまた当然です。
 人間はストレスを感じた際。活性酵素を発生させるコルチゾンというホルモンを体内に放出します。が、これは血圧を上昇させ老化を早めます。
 こんなのは黄色帽子を被った男子小学生でも知っている人間の身体構造でしょう。人間は、負の感情の大海原の波間にあって、日常的に藻掻いているのですから。

 例えば、立ち食い蕎麦。休日、久々の逢瀬で彼氏が昼食を、チェーン店の立ち食い蕎麦に選んだならば。
 例えば、同性愛談義。ある日、唐突に同好の士が、その腐ィルターを外して王道カプに鞍替えしたならば。
 例えば、幼い頃の悪夢。毎晩、自分を轢き殺して行った謎の男と、夢の中で再び巡り会うことが叶ったならば。

 人間はこんな日常的な小さな怒りにとらわれて。過剰に反応するあまり人生を左右しかねない状況に陥ることがあります。
 極端な例だったかも知れませんが、怒りの原因とは些細なものです。「むしゃむしゃしていた。今は反芻している」とあの牛さんも言ってます。

 逆に考えてみましょう。過剰な反応をしなければ、些細なものは通り過ぎて行くのだと。

 江戸しぐさというものがあります。これは小学生の道徳の授業にも取り上げられるようになった、美しい国日本、江戸の風俗です。
 乗合舟で拳ひとつ分腰を浮かせて座る「こぶし腰浮かせ」。後から乗舟する客のためでした。
 常に相手を想定し、相手が快適でいられるように注意を払い、非礼は互いに詫びました。話の信憑性はさておき、謙虚な姿勢は讃えられるべきでしょう。

 徳の高い人間を志すこと。その険しい長い道程を歩む修練として、怒りの静め方がまず挙げられるのでしょう。

 夢魔の阿部デレ ζ(゚ー゚*ζ に聖人と賞讃された 夢精中毒者 内藤ホライゾン ( ^ω^) は、
 仁の心の何たるかを心得ているフシがあります。と言うと、批判の声も上がるでしょうか。
 内藤は遅刻常習犯で、頭のなかはおピンクで、クラスメイトからイジメに遭っている。それを打開しようともせずぬるま湯に浸かっている、と。

 夢魔の阿部デレが内藤を聖人と称するのは、内藤が恥を知っているからなのです。

 もともと内藤の教室での立ち回りは良かったのです。いわゆる艦これの提督。とどのつまりお調子者でムードメーカーなテンプレエロ猿キャラ。
 周囲の人たちに対するレッテル貼りは、初対面のときに、既に完了していると言って良いでしょう。
 内藤は少なからず好意的な評価を得て、教室を居心地良く感じていたでしょう。が、その評価を崩したのは、他ならぬ自分自身でした。

 ならば耐え忍ばねばならない。自己責任。それが内藤の道理なのでした。
 内藤は教室の地獄にあって、完成された自己中心的な世界。甘えの世界をつくりませんでした。遅刻してもきっと登校しました。
 小を忍ばざればとはよく言ったもので、大望を成し遂げたいのなら、小さな問題にとらわれてはいけません。

 忍耐。これもまた。徳の高い人間を志す道のりの第一歩でしょう。




 で、結局私が何を言いたいのかと言うと。結局七つの徳目を備えた人間ほどその本性はエロエロだということなのです。

399同志名無しさん:2014/02/10(月) 22:46:33 ID:vI3qHWnc0

< 内藤ホライゾン (  ω ) 計 略 >

 空気が軽い。陽射しが出ている。円形闘技夢の雨が止んだことを、内藤は瞬間的に悟った。
 内藤は両耳を引き千切られ、皮膚をめくられ、歯を抜かれ、眼球をくり抜かれ、頭を銃弾で撃ち抜かれている。

 これは円形闘技夢のなせる神秘なのだろうか。

 内藤は五感の不安こそあれ痛覚はなかった。足の骨折と、顎が外れて、語尾に違和感の生じるのが気にかかるばかりだ。
 もしも鏡でゾンビー化した自身を見れば、眠りの深度をあらわすSPはごっそり削られるのだろうと内藤は思う。


(  ω )「デレ。円形闘技夢に小道具を用意することは可能でしょうかお?」

 栖鐙夢が性的願望のあらわれだと論破する直前、内藤はこんなことを尋ねていた。

ζ(゚ー゚*ζ「良いところに気付いたわね。素敵よ内藤君。接吻したくなったらいつでも言ってね」

 と夢魔の阿部デレは、内藤の戦術眼を褒め

ζ(゚、゚*ζ「可能よ。ただし円形闘技夢に持ち出せる小道具は【3つ】まで」

 天井の吹き抜けた競技場に洩れる陽の光が、デレの身体をきらきらと絶えずきらめかしている。
 今の内藤に目があれば、デレはあらゆる神秘、あらゆる美をこの身体にしまっている。
 という幻想を抱かされて呆気なく夢精し円形闘技夢の勝敗の呆気なくついてしまったことだろう。

ζ(゚、゚*ζ「話聞いてるの?」

(  ω )「3つ。ということは、栖鐙夢の宿主は、すでに拳銃と騒音を出す楽器の2つを小道具に選んでいますお」

ζ(゚ー゚*ζ「そういうことになるわね。だから最後のひとつが、気がかりなんだけど」

(  ω )「……」

 結構ですお。内藤はしばらく静思した後に、幼い頃から編んできた夢日記の召喚を求めた。

ζ(^ー^*ζ「なるほど! 内藤君らしい夢の小道具だね ♥ 」

(  ω )「おっお……お?」


 夢日記。

 それを言葉にした途端。内藤は薄れゆく意識のなかで。かろうじて聴こえた女性の言葉を思い出した。
 あの女性は「ブーンの仕事は観察帳を編むこと」「観察帳は貴重なサンプル」と言った。……ブーンという呼び名を知っていた。

(  ω )「……」

 内藤は首を振って。いらぬ思考を蚊帳の外に追いやった。
 まずは栖鐙夢を解き明かすことから始めなければならなかった。

400同志名無しさん:2014/02/10(月) 22:47:11 ID:vI3qHWnc0

 視力を奪われた内藤は、しかし、夢日記の文字をすらすらと読み明かすことが出来た。
 紙面に親指を這わせて、紙の凸凹から文字を判別するのだ。
 和紙と墨ならなお判別が容易である。過去の視覚障害者たちはこうして文字を読んだ。


(  ω )「――……私たちは貴方を夢精に導くお手伝いをさせていただくまででありますお」

 一言も噛まずに内藤は長台詞を言い切り、鍵付きの夢日記をぱたんと閉じた。
 敵の決して小さくない動揺を、肌に感じた。

 小道具のひとつとして、夢日記は充分すぎる効果を発揮したように思われた。
 性的夢の勝ち筋。それは、相手の宿主を絶頂に至らしめることにあると内藤は考えるからだ。
 拳銃という夢の小道具から見えた『危険な性的欲望』『攻撃的な性嗜好』という要素。これを見逃す手はなかった。


('A゚)「ほ、ほーん! マンドクセ。王子様のキスでも覚醒(めざめ)ないこの俺様が、たかが夢精で覚醒るとでも……」

(  ω )「僭越ながら。一言申し上げますお」

 と内藤は言う。おヘソで茶をわかすのを我慢するのに、少しばかり苦労をともなった。
 今の宇都宮が内股で、もじもじと体を揺らしていることが、手に取るように分かった。それは内藤の自惚れを満足させた。

(  ω )「貴方、夢精したことがありませんおね?」

(;'A゚)「ひっ……」

(  ω )「──……おっお! 図星ですかお」

ζ(゚ー゚;ζ「えーマジ夢精童貞!? キモーイ」


 デレの冷笑があって、内藤はついに微笑を禁じ得なかった。宇都宮は真赤な夢精未体験者であったのだ。
 ニーチェがツァラトゥストラで語ったある文章が思い出された。「純潔の難き者は、純潔を棄てしめよ」と。
 一面の真理はある。日本男児たる者、夢精を体験していないうちは不潔なのであって、早く夢精するに限る。

 男性にとって人生の大きな悲劇のひとつは、夢精を体験しないままその生涯を終えることにあるのだから。


[; Д`]「ちょっと待ちなさいよンーァタたち! 夢精したら税金が安くなるわけでもないでしょ!」

|::;━◎┥「そうです! それに夢精どころかマスターはまだPhimosis boy……」(;'A゚)「やめろ馬鹿!」

(  ω )「なん…」

ζ(゚ー゚;ζ「だと…?」

 豆鉄砲を食った鳩のように、内藤とデレは大きく体をのけぞらせた。二人とも土俵で乳児と見合った力士の顔をしていた。
 途端に宇都宮が、ある種の可能性を眩いほど秘めた権化のように見え始めたのである。
 こういった性の晩熟さには怖ろしいものがある。慎重に事に当たらねばこの円形闘技夢は勝てない。内藤たちは固唾を飲んだ。

401同志名無しさん:2014/02/10(月) 22:47:47 ID:vI3qHWnc0

(  ω )「デレ。夢魔の貴女ならば、すでにご存じのことかも知れませんがお」

ζ(゚ー゚*ζ「なあに?」

(  ω )「男性の性欲というものは、実は、男としての尊厳を満たすためにあるのですお」

ζ(゚ー゚;ζ「ん、んー……」


 これはまったくの真理で、美醜問わず交際した女性の人数に相関して、男性とは傲慢野郎になっていくものだった。
 ただし注意したいことは、男性の自尊心とは、蕎麦に乗せられたコロッケより脆いということだ。
 内藤はツン ξ*゚ー^)ξ-☆chu の挺身で、労わられ、やさしく手ほどきをされて広い世界を知った。傷つくことはなかった。


(  ω )「溌剌たる肉体の欲求を知らぬあの初心なチェリーに、トラウマを植え付けてはいけませんお」

ζ(゚ー゚*ζ「……」


 初体験で取り返しのつかぬ失敗を仕出かして、男性がED(Erectile Dysfunctionの略です)に陥ることは多々あることだった。
 初体験は一人の男性の一生の女性観を決定づけるのである。ここで大きく歪んだ男性は処女厨というお化けになる。
 もっとも、ブロンドだけど馬鹿じゃない百戦錬磨の阿部デレが、今更そのように興醒めする性交渉に及ぶことは有り得ないのだが、

(  ω )「デレ。貴女はどう考えていますかお」

 しかし内藤は問うた。生かすも殺すも思いのままの性を前にしては、どんな変態でも人は人。敵対者とはいえ親身になるということだろう。

ζ( ー ζ「私は……」

 言葉を切って


ζ(゚ー゚*ζ「栖鐙夢の宿主は。壊さないといけないと思う」

(  ω )「デレ!」

 壊さないといけない。つい先ほどまでの、猫かぶりした物言いとは打って変わって、他者を排斥するときの鋭い言葉尻を感じた。
 精神的サディストの片鱗があった。
 男子中学生と性的関係を持つご立派な女教師の姿が今のデレからは見てとれる。


(  ω )「うらやまけしからんそんな考えは今すぐ破却するべきですお!」

ζ(゚、゚*ζ「ほっといてよ」

 防戦口調になったデレに、一瞬、ある言葉が内藤の口のなかで形をつくり、何かを生み出しそうだった。
 しかし、内藤は憤りを抑えた。それは聖人ならば決して口にしてはいけない言葉だった。たしなめるように問う。

(  ω )「何か、理由があるのですかお?」

402同志名無しさん:2014/02/10(月) 22:48:21 ID:vI3qHWnc0

     ┌───────────────────────────────
     │
     │       ζ(゚ー゚ζ「さあお掛け下さい……巻き煙草をどうぞ」
     │
     └────────────────┌──────────────
                                 |
  ┌────────────────   |    ┌────────────────
  |                             |    |
  | ζ(゚ー゚ ζ「葉巻が良いですかな」       |    | ζ(゚ー゚ζ「飲み物を用意しましょう」
  |                             |    |
  └───────\────────   !    └───────/────────
                                  :
                                 .

           :::::n::::::::i'i:::::::n:::::::::i''i::::i'i::::::::::::::::,i、:,ii、:::,ii、::::::::::::::::::::::::::::::::::::n:::::::::i''i::::i'i::::::||
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           :::::|」( )|;;;;|:::::|」( ):|  ||:...!|:::l,_,l:::|__|l._,l::l,_,l::⊥::⊥:⊥:⊥::::::::|」(_):|.....||:....:|:::||
           三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三]

                                 /^⌒~丶'
                             (の ノハソ、 の)
                           /i\ ζ ゚ ゚ ζ /i\
                         /: : l : : : :〈{{介}}〉: : : : :l: :\
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   ┌─────────────────┐
   |                            |
   |  (  ω ) 「いいえ結構ですお」    └────────────────────┐
   |                                                          |
   └─────────────────┐  ζ(゚ー゚ζ「シャンペンを少しいかが?」      |
                                 |                                  │
   ┌─────────────────┘        ┌───────────────┘
   │                                |
   │  (  ω )「いいえたくさんですお。残念ながら」    |
   |                                |
   └──────────────────────┘


                   ┌────────────────────┐
                   |                                  |
                   |  ζ(゚ー゚ζ「そう。ではお話しましょうか」      |
                   │                                  |
                   └────────────────────┘

403同志名無しさん:2014/02/10(月) 22:49:04 ID:vI3qHWnc0

 円形闘技夢から一転、刻々と変わりゆく原色の光。地球が太陽から傾き離れるにつれて、灯は明るくなっていく。
 新来の客を招き入れて顔、色、声が交差変転し、バーの賑わいは最高潮に達していた。
 さっとばかりにカクテルを引ったくり、威勢良く飲み干して元気をつけると、デレは身を乗り出した。

ζ(゚ー゚*ζ「これは阿部一族の二代目の治世で、私が幼い頃の話です」

(  ω )「幼い頃? つかぬことをお訊きしますが……おっお。デレ、貴女いま何歳ですかお」

ζ(゚ー^*ζ「1600年と少し。数えてられないわ」

 およそ1600歳……。むしろ小数点を付け加えてシックスティーンとすれば年相応に思われた。


ζ(゚ー゚*ζ「歯車王は、最も性的夢を苦しめた夢魔よ」


(  ω )「誰がです?」

 内藤が尋ねたとき。招待客の顔ぶれの変わり方が早くなり、前菜が配られ始めた。
 いつの間にかしらパーティは始まっているようだった。内藤たちは内輪話をするように顔を寄せ合った。


ζ(゚、゚*ζ「歯車王は『目覚まし時計』の全軍を率いて、性的夢と大々的な円形闘技夢を開戦して、勝利しかけたわ。
       金なし将棋に受け手なし。歩のない将棋は負け将棋。栖鐙夢に王手をかけられて、性的夢は実質詰んでいた」

(  ω )「それで。どうなりましたかお」

ζ(゚ー゚*ζ「そこで歯車王は離席した。性的夢は慌てて駒をととのえなおして、そうして1600年が過ぎた」

(  ω )「離席した、とは?」

ζ(゚ー゚*ζ「歯車王は盤上の王に見向きもしなかった。歯車王の狙いは別にあった、と今では伝えられているけど」


 歯車王の襲撃の意図をデレは知らされていないと言う。憶測の域を出ないため、宿主である内藤に打ち明けることはかなわない。

ζ(゚ー゚*ζ「絶対に許さない。栖鐙夢の宿主は壊さないといけない」

(  ω )「ふむ」

 劣勢な立場に立たされることにたえられぬデレから、こんな私語を引き出した歯車王は、まさしく一角の征服者であった。
 千年過ぎて、歯車王が七つの徳目のせめてひとつでも持ったと、デレには考えられないようだった。
 今まで苦労して順応してきた価値観と世界を、新しい目で見返すと言うのは、何にせよ楽なことではないからだ。


(  ω )「憶測でも結構ですお。歯車王はなぜ性的夢を襲撃したのか? そもそも円形闘技夢とは何ですかお?」

 中庭の舞台の上ではダンスが始まっていた。老人が若い娘を押して不格好な円を描き続けている。
 デレは内藤の問いにしばらく沈黙し、ただ愉快そうに内藤の傷だらけの身体を見ていた。

404同志名無しさん:2014/02/10(月) 22:49:37 ID:vI3qHWnc0


     ┌─────────────────────
     │
     │     ζ(゚ー゚*ζ「────…………」
     │
     └─────────┌───────────
                         |
                         |



                ,  ¨   ァ=-ミ 、
              7^ヽ ,             \
             ( j} ∨  /   .:イ       ヽ          ┌────────────────────────
              ゝ Ⅵ  .′   ;i     j }  ’        |
           <///Ⅵ.′  仇ァ   ノ_ノ   ,’     ─┘ ζ(゚ー゚*ζ「私たちはアベル=ウホールサイドを──」
              厶ィ⌒h狄 メろ示: /レ' 芍 ノ.        |
                 人乂 f{乂ツハ   {じツ,イ         └────────────────────────
                     i{  i{         ん}
                  从 i{     ` ´ イ}レ'
                  ノ/∧ i{≧うニ爪ji 乂}




    ・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・
             __
          ,.-''";;;;;;;;;;``'ヽ、
       /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ、
      /;;;;、;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;、
      ,!;;;!゙`''〜^〜ァrr-'゙`'´''ラヘ;;;!
      |;;;|      ノリ     ミ;;;|
     _ゞ;! r─-- 、  ,rェ--- 、ミ;リ            ┌────────────────────────
      !ヘl;|. ぐ世!゙`` ,ィ '"世ン 「ヽ           |
     !(,ヘ!   ̄'"  |:::.`  ̄  ,ドリ              |                       ナイトメア
     ヾ、!      !;     ,レソ           | ζ(゚ー゚*ζ「全ての夢を統べる 王 様 にしてあげるの」
       `|      ^'='^     ム'′           |
       ,rト、  ー- ─-:  /|               |
    _../ i| \   ===   ,イ.:ト、            └────────────────────────
    /  i| ゙、\  ;   /リ.:;!:::\、_
       ゙!  ゙、 `ー─''゙:::;:'::::|::::::::::\
        ゙、      :::/::::::|::::::
    `ヽ、  ゙、     ./  .|  ,-、、

    ・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・

405同志名無しさん:2014/02/10(月) 22:50:10 ID:vI3qHWnc0

 アベル=ウホールサイド。
 性的夢の王家、阿部一族の長。性的夢の破天荒な夢魔たちを一手に預かる傑物だと聞き及んでいたが、

       ナイトメア
(  ω )「 王 様 ……?」

 内藤が怪訝そうにしているのもっともだと思って、デレは顔を寄せ、流血の止まらぬ内藤の頭を撫でていた。

ζ(゚ー゚*ζ「巻き込まれただけの内藤君に同意の表明は求めない。宿主の契約も反故にしてくれたって構わないけれど。
       ただ円形闘技夢は、今も宙ぶらりんのその王位を勝ち取るためにこそある」

 いつしか月は夜空高くに昇っていた。招待客たちの幸福そうな筒抜けの笑い声も空高く舞い上がっていった。
 舞踏の相手を持たぬ娘たちは、内藤の姿を見て、あれは「地獄の黙示録」の負傷兵の代役だと噂していた。


ζ(゚ー゚*ζ「この世界にはたくさんの『夢』があって、そこにはやっぱり『夢魔』がいて、それぞれが 寄生先 を求めている。
       結局のところ、領地と勢力争い。だって人間はみんな、毎晩夢を見るんだから」

 誰にも見てもらえない夢に夢魔は寄り付かない。だから戦わねばならない。王室の血を引く阿部デレは言う。
 ノブレスオブリージュという言葉がある。これは貴族としての在り方をよくあらわしている。
 貴族はより多くの義務を果たさねばならないという言葉の意味だが、デレの口調にはまさしく実感的な誇りと重さがあった。

ζ(゚ー゚*ζ「ちなみに内藤君はどう思う?」

(  ω )「残念ながら。理解しかねますお」

ζ(゚ー゚*ζ「そうよね。それで良いと私は思う」

 内藤の即答に、デレはもとから期待していなかったと言うように、微笑みかけた。


ζ(゚、゚*ζ「で、憶測の話」

 デレは具体的な話に対する女性的な嫌悪感を示したあと、軽い口調でこう言った。


ζ(゚ー゚*ζ「阿部一族のある人物を拉致すること。それこそが、歯車王の目的だったんじゃないかしら」


(  ω )「拉致、ですかお? 拉致されたその人物の名は?」

ζ(゚ー゚*ζ「その人物の名前は――……」


 突然、おどろおどろしくバスドラムが響き渡った。人たちで入り乱れる会場に、オーケストラの指揮者の声がひときわ高く聞こえた。
 その後。二人が戦闘の順序を話し合い、半時間ほどもつまらない時間を浪費した後。やがて席を立ち円形闘技夢に向かうのだった。


   ***

406同志名無しさん:2014/02/10(月) 22:50:44 ID:vI3qHWnc0



    ・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・


                    バッサ バッサ

                            ^⌒~丶'
                        /\の)ノハソ )\  バッサ バッサ
                      /::::l::::ζ*゚ ゚)ζ:::::::\
                       ⌒Y⌒ ∪ ∪ ⌒Y⌒
                     ⊂二二二( ^ω^)二⊃
                           |    /
                           ( ヽノ
                           ノ>ノ
                           レレ



                          ─━━─     ┃ Loading... : lllllllllllllllllll 100%
                                       ┗━━━━━━━━━━━━━━━━

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407同志名無しさん:2014/02/10(月) 22:51:14 ID:vI3qHWnc0



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                            ^⌒~丶'
                        /\の)ノハソ )\
                      /::::l::::ζ*゚ ゚)ζ:::::::\
                       ⌒Y⌒ ∪ ∪ ⌒Y⌒
                       \ ⊂[(_ ^ω^)
                         \/ (⌒マ´
                         (⌒ヽrヘJつ
                           > _)、
                           し' \_) ヽヾ\
                                 丶_n.__
                                   [I_ 三ヲ (     ┏━━━━━━━━━━━━━━┓
                             ─━━─        ̄   (⌒   ┃   Доброе утро!  ┃
                                        ⌒Y⌒     ┗━━━━━━━━━━━━━━┛


    ・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・

408同志名無しさん:2014/02/10(月) 22:51:44 ID:vI3qHWnc0

(;'A゚)「──……円形闘技夢の最中にアイツら、何処に行きやがった?」

 宇都宮は腕組をして空を仰いだ。真昼の空は青の澄み渡った晴天である。

|::━◎┥「あんまり下品なことを言うものだからクマのぬいぐるみに変えられたんでしょう」

(;'A゚)「ロンパールームじゃねえよ」

[ Д`]「マスターもテキサスホールデムやりましょ〜」

 朝寝坊の人間をゆり起こす栖鐙夢に寄生した夢魔たち。
 いわゆる『目覚まし時計』を称する彼らは、札を右手に、チップを左手に遊興的な雰囲気にある。

|::━◎┥「 アイムロケッツ! 」

[; Д`]「 ファーック!! 」

(;'A゚)「いい加減にしろ」

 歯車王は類いまれなる傑出ぶりをあらわし、過去には『目覚まし時計』の頭領まで上り詰めたという夢魔だった。
 ある意味では栖鐙夢の英雄で、そのために、今では万事が人生の下り坂を辿っているように感じられる。




( 'A゚)「(何にせよ円形闘技夢は続いている。俺のSP.      ┌───────────────────
                                       |
 宇都宮はきらりとあたりに視線を投げ、誰か息.        |    ( ω  )「おいすーwwwwwwwww」
 かのコロッセオに酷似した円形闘技場は広く、隠れて.    │
                                       └─‐v─────────────────
|::━◎┥「マスター。どちらへ」                       _________.____________
                                      /" ̄        ,..-‐:,''"~|i|
( 'A゚)「状況を打破するのは認識ではなく行動だ」        /        /   ':, |l|
                                      ,.-,'        く,,,,,,,,,,,,,,,,,,;,ノl|
[ Д`]「マスターが無理して難しいこと言ってる〜」   _/´_______,´___!ヽノ|
                                 |  i  /⌒ヽ..Of ̄~i.r――:i.|i‐i |;.|
|::━◎┥「結構なことですが、無闇やたらと歩き      [] ! (^ω^ ) :|[;;] |.|    ,!|l l |;.|        _
      車には気を付けるのよ」              ヽ| っ⌒'と )  l[;;]_! !-‐'''"~ |~~:l |      ( ゚∀゚)o彡゜
                                      i ̄: ̄ ̄ ̄ ̄ : ̄i_| i'''"~フ =.|_|;.|
(;'A゚)「車なんか通るかよ」                  |、_.:lニ=(-)=ニl:._∠l ''''=~  __'、__i;.|      G e o r g e s
                                      ,!==iニ====ニi===l|i-―,:''"ニ二|_|____________
                                     |‐-.,ニニニニ,.-‐y!l_//⌒ヽ;;;;i―――――――――――――
                                  ! ̄= [二] = ̄~ !二|」i ($)i ;;;|:ニニニニニニニニニニニニニ
                                    ̄ ̄ゞ;三ノ ̄ ̄ ̄ ̄ゞ_,ノ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ゞゞ;三ノ ゞゞ;三ノ

                                         ボボボボボボボ


( ゚A゚)「ああうんそうね……」

409同志名無しさん:2014/02/10(月) 22:52:16 ID:vI3qHWnc0



                  < 内藤ホライゾン (  ω ) 逆 襲 >



                   \人从人从人从人从人从从人从人从人从人从人/
                     ≫                               ≪
                ≪      (  ω )「来いよ ベネット!」       ≫
                   ≫                                ≪
                    //Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^Y^Y^YY^Y^Y^YYY^YY^Yヘ\


                   _________.____________
                  /" ̄        ,..-‐:,''"~|i|
                 /        /   ':, |l|
                  ,.-,'        く,,,,,,,,,,,,,,,,,,;,ノl|
              _/´_______,´____ヽノ|
             |  i  /⌒ヽ..Of ̄~i.r――:i.|i‐i |;.|
             :[] ! ( ^ω^ ) :|[;;] |.|    ,!|l l |;.|        _
              ヽ| っ⌒'と )  l[;;]_! !-‐'''"~ |~~:l |      ( ゚∀゚)o彡゜
            i ̄: ̄ ̄ ̄ ̄ : ̄i_| i'''"~フ =.|_|;.|
            |、_.:lニ=(-)=ニl:._∠l ''''=~  __'、__i;.|      G e o r g e s
            ,!==iニ====ニi===l|i-―,:''"ニ二|_|____________
            |‐-.,ニニニニ,.-‐y!l_//⌒ヽ;;;;i―――――――――――――
            ! ̄= [二] = ̄~ !二|」i ($)i ;;;|:ニニニニニニニニニニニニニ
               ̄ ̄ゞ;三ノ ̄ ̄ ̄ ̄ゞ_,ノ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ゞゞ;三ノ ゞゞ;三ノ



                 \人从人从人从人从人从从人从人从人从人从人从人从/
                 ≫                                  ≪
             ≪    (  ω )「銃なんか捨ててかかって来い!」     ≫
                 ≫                                   ≪
                 //Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^Y^YYY^Y^YY^Yヘ\

410同志名無しさん:2014/02/10(月) 22:52:49 ID:vI3qHWnc0

 円形闘技夢がドンパチ賑やかになったところで、宇都宮は相手の行動をつとめて冷静に分析する。

( 'A゚)「(内藤ホライゾン。俺たちも乗車しろと言うのか?)」

 内藤が運転する小型トラック車。それは性的夢の小道具のひとつと見て違いなかった。
 先の夢日記と合わせて2つ目の小道具となる。あの夢日記の真価は、宇都宮たちには未だ不明なままであったが、
 そうして内藤は、助手席の扉を開いて、栖鐙夢の相乗りを待ち受けているのだ。

|::━◎┥「罠です。マスター」

 警戒を呼びかける歯車王に、宇都宮は不敵な笑みを返す。

( 'A゚)「たしかに罠だ。あんなGホイホイにひっかかるわけがない」

 だがな、と宇都宮は言葉を続けて


( 'A゚)「繰り返しになるが、状況を打破するのは認識ではなく行動だ。つまり」

 あの罠を逆手にとるのだ、と宇都宮は言った。
 しらべるコマンドの重要性を逆手にとった罠には憶えがあるが、相手の罠を利用して騙し返すとなると、

|::━◎┥「それは一体、どのようにして?」

( 'A゚)「お前らは助手席から攻めろ。俺はここで見てるから」

|::;━◎┥[; Д`]「駄目じゃん」

 古参兵たちは新来の宿主を強く諌めた。無能な指揮官とはかくも敵よりも恐ろしい存在である。

( 'A゚)「馬鹿野郎。伝説をつくる奴が裏でコソコソやってどうする。夢魔なら正面突破だろう」

|::━◎┥「正面突破ってあなた脳筋ですか。あからさまな弱点を晒して敵を誘い込むのが罠の常套手段ですよ」

[* Д`]「伝説をつくる……?」

|::━◎┥「えっなんでそこに反応するんですか。功名心強すぎるでしょう」

( 'A゚)「そうだ。伝説とはリスクが大きいほど後世まで語り継がれるのだ」




  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱい!!」

(;'A゚) |::;━◎┥[; Д`]「えっ急に誰!?」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「ぐだぐだ言ってねえでさっさと突っ込んで来いよ!!」

411同志名無しさん:2014/02/10(月) 22:53:20 ID:vI3qHWnc0

(  ω )「問おう。貴方が愛でる最高のおっぱいとは?」

 ふと内藤が尋ねる。声の主である小型トラック車に、栖鐙夢の視線が集まった。
  _
( ゚∀゚)o彡゜「いいえご主人。おっぱいはひとつの価値観に捉われない多視点的な愛でられ方があって然るべきです」

 何の迷いも淀みもない立派な返答してみせた。栖鐙夢の面々は少々呆気にとられた。
 性的夢には数しれぬ老若男女痴漢痴女がいるようだが、これは尋常ではない。
 見たところ、性的夢の小道具と思しき小型トラック車が、ただのおっぱい連呼マシンであったのだから。
  _
( ;゚∀゚)o彡゜「って何だここ貧乳しかいねえ! 糞だな……」

[; Д`]「るッさいわね! 私は着やせするタイプなの!」

|::;━◎┥「言動が矛盾している……」

(;'A゚)「ナチュラルボーンハイクレイジーモンスターだなコイツァ」

 宇都宮の顔に困惑の色が宿っていた。歯車王の見解を必要として、宇都宮が向き直ったとき

             インキュバス
川 / -゚)「あれは 夢 魔 の類だ」

     グール
( 'A゚)「“傷女”!?」

 宇都宮は目を見開いた。頻繁に栖鐙夢に現れる、夢魔とも宿主とも見分けのつかぬ傷だらけの少女。
 少し反り身になって、軽蔑しきったように円形闘技夢を見渡す傷女が、宇都宮の背後に立っていたのだ。
 この目まぐるしく変転する戦況にあって、しかし、宇都宮のSPは一切すり減ることがなかった。

|::━◎┥「素直クール様……?」

川 / -゚)「見憶えがある。あの小型トラック車の名前を【ジョルジュ・ナガオ・カー】。性的夢の小道具の一種だ」

( 'A゚)「その名前マジなん?」

 宇都宮は尋ねたが、傷女が先に歩いて行ったため、円形闘技夢に吹く風に向かって話しかけた形になった。

川 / -゚)「いくらエンジン王が貧乳とは言え気を付けろ。ジョルジュはおっぱいを目がけては衝突事故を繰り返す変態戦車。
      あのジョルジュの動きを止めるには運転座席のキーを抜くこと」

( 'A゚)「業の深い車だな。そりゃあ」

 だが、ジョルジュのウィークポイントを突くこと。それ自体はきわめて容易であるように思われる。
 宇都宮は拳銃を構えた。傷女の前を通り過ぎて、断崖絶壁まな板貧乳とわめき散らす小型トラック車に向かって行く。

|::━◎┥「お待ちください。マスター!」

 乱暴に歯車王は怒鳴った。

412同志名無しさん:2014/02/10(月) 22:54:05 ID:vI3qHWnc0

 このとき、宇都宮と歯車王の会話は、もしも事情が違っていれば、円形闘技夢を優勢のまま続行するチャンスだった。
 しかし、宇都宮は薄幸の傷女の言葉なら何でも信じた──清潔な、蕾のような傷女を生きた人間として見ていた。


|::;━◎┥「夢魔です!」

( 'A゚)「な──……ッ!?」

川 /ー゚)

 聞き返した瞬間には、宇都宮の手からルガー拳銃は叩き落とされている。
 宇都宮は顔を上げた。軽蔑の色をたたえた傷女の薄い唇は、たしかな、微笑を浮かべていたのだった。


ζ /ー゚)ζ「歯車王」

(;'A゚)「──……!」

ζ ゚ー゚)ζ「栖鐙夢の宿主。壊させてもらう」

 人たちを姦淫の罪まで誘引し、堕落させる性的夢の夢魔。取り払われた眼帯が空高くに舞い上がっていた。


 ***

413同志名無しさん:2014/02/10(月) 22:54:40 ID:vI3qHWnc0

 柔らかな芝生に座り慣れた老犬というような雰囲気で、内藤はソファに腰を落ち着かせていた。
 小型トラック車の荷台は、ひとつの広い部屋のようになっていたのだ。青の壁紙はパターン調の雲柄である。

 内藤のどす黒い流血が絨毯まで浸食している。胸の臓器の鼓動は止まっていて不思議ではない。
 唇の両端が引き裂かれ吊り上がっているのは、今までの内藤の笑みは、おべっかに過ぎなかったとでも言いたげだった。
 宇都宮には内藤がなぜまだ眠り続けていられるのか。なぜ円形闘技夢を見続けていられるのか。まったく不可解である。
 それよりも不可解なことには。宇都宮は小型トラック車の内部に連れ立てられたはずだった。

 だがしかしどういうわけか。車内のある壁は一面が窓であり、外の景色が見えすぎるのだった。
 そして栖鐙夢の夢魔たちは、その大きな窓越しにこちらを視認できない様子なのだ。

(  ω )「これは窓ではありませんお」

 宇都宮を心境を読んだか。内藤はそう言った。


(  ω )「M・M(マジックミラー)号【ジョルジュ・ナガオ・カー】……これがこの車の本当の名前ですお」


( 'A゚)「う、ぐ……M・M号?」

 内藤は、これだけ言えば全てが伝わると考えた。
 しかし知識と経験に乏しい宇都宮は、M・M号をある種の光学迷彩兵器と誤解した。

(  ω )「察しのとおりジョルジュは特殊ですお。宿主の私の許可が降りなければ、この車は外側からも内側からも扉が開きませんお」

( 'A゚)「……軟禁状態ってわけだな。そしてこの異様な静けさ。栖鐙夢の騒音も完全にシャットアウトされているんだな」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「まるでおっぱいの谷間に埋もれているみたいだろう」

 それで? 宇都宮は一呼吸おいて言葉を続ける。

( 'A゚)「内藤ホライゾン。お前は今から何をしようってんだ。この車内で戦うのか」

(  ω )「夢日記を引用させていただきますお。車は『目的地へと導く』手段であり『抑えきれない衝動』の暗示ですお。
      これはそのまま性的願望のあらわれと解釈出来ますお」

 また始まった。宇都宮は内藤の頭上にのしかかるようなため息を吐き、舌打ちをする。

(  ω )「今から始まるのは、我慢比べですお」

( 'A゚)「我慢比べ、だと──……?」

 夢精とはいわば淡い水彩画から得た観念的刺激を、純粋な性的感動に昇華させ、しかもそれに邁進させることだ。
 とびっきりタフな妄想でいっぱいでないと夢精は難しい。肝心なのは性的夢を見る人間にまずその気を起こさせることにあった。

ζ(゚、゚*ζ「栖鐙夢の宿主様。これからご主人様のお望みによりまして……デレが車内の清掃をさせていただきます」

 身を昂然とそらしたデレは、しかし、震えた声で宇都宮にそう告げるのだった。

414同志名無しさん:2014/02/10(月) 22:59:22 ID:vI3qHWnc0

                       ., -…へ、
                     ., ´        ` ミ 、
                    ,  ,                 ヽ
                      / /
                   ′.′
                    _,ノ         ∧    /|
                     {    ハ/ |  /  | ト    |i |
                   人i .:ィ゙     |/    リ ヾ  |l |
                       {心{ ゞ==ィ    ゞ==ィ }iⅥ八
                  ヽ斗 *          }i_人
                        ,小、             从
                       ノヾ,介: .   「   フ   イ`寸 、
                    _彡'    >  -  <    `マ\
                 ,  '"´     ..::r \   / l:.     :. 丶、
              {  ::   ......::::::::l rf^ 、ー -、l:::::::...
              ;     ...:::::::::::::::l l   r'ォ l::::::::::::...ヽ     ` ミ
               ,ノ    ィ::::::::::::::::::::l.,ノ   ソ ./:::::::::::::::::::         ` 、
           ,      ..j{::::::::::::::::::::r== 、/、 ィ'゙::::::::::::::::::::::::}i
           .      _j{::::::::::::::::::/::::::::::个== ヽ::::::::::::::::::::}i

画像
ttp://i.imgur.com/e5YxZSy.png

元絵
ttp://i.imgur.com/M10NYLd.jpg

415同志名無しさん:2014/02/13(木) 16:19:47 ID:uZjRcLTw0

< 内藤ホライゾン (  ω ) 狡 獪 >

 阿部デレは、カーテシー(スカートの裾を両手で摘まみ、腰を曲げて頭を深々と下げる挨拶のことです)をして宇都宮を見た。
 王族の礼儀を知らない宇都宮には、奇怪な仕草にしか見えない。陽光に照らされた宇都宮の眉間の皺が、いっそう濃くなっていく。
  _
( ゚∀゚)o彡゜「〜♪ 素人がおっぱい出しててえ、こうあの、徐々に近づいて行ってえ、こう、パクッといっちゃうやつ 〜♪」

 車内に成人指定録画物の冒頭を思わせるBGMが流れ始めた。それは五秒で作成したようなトランスを、ループさせる貧賤な代物ではなかった。
 荒れ狂うギターリフのなかを疾走するハイエナジーなジョルジュの歌声は、
 さながら刺激的なポストロックのようで、眼前の光景を本質的で有意義なもののようにあざやかに彩った。

(  ω )「自己紹介を」

ζ(゚ー゚*ζ「はいご主人様。私の名前は阿部デレ……16歳です ♥ 」

 意外! それはメイド服! そして息をするように年齢のサバを読んだ。


 Lesson Point 1.家政労働にメイド服!(拍手喝采)


 王道に忠実であることが、かえって夢にある水準のリアリティを持たせると内藤は考えた。
 胸元をU字型に開いて、膝上丈まで裾を短くした墨色のワンピース。腰から腿まで下りた純白の前掛けエプロン。
 ブロンドの髪を押さえるフリル付きのカチューシャは、夢魔の羊の角をファンシーな装身具に見せる役割まで果たしてくれていた。

ζ(゚、゚*ζ「デレが身の回りのお世話をさせていただきます。何なりとお申し付けください」

(;'A゚)「(……この女)」

 身震いひとつ見せないで言い切った。だが、か細い声が、阿部デレはなんと孤独な女だろうという思いを宇都宮に抱かせた。
 きっと性的夢の宿主、かの邪知暴虐の内藤ホライゾンに命令されて、嫌々ながらこんな仮装を強いられているのだ。
 性的夢の夢魔とはいえ、阿部デレが自らすすんで悪魔に魂を売っているようには見えなかった。宇都宮は同情を禁じ得なかった。


 Lesson Point 2.ブロンド処女は可愛い


( 'A゚)「(い、いや……いや。この女は俺を騙してここまで連れて来た悪党だったじゃねえか……)」

 宇都宮は自分の両頬をひっ叩いて正気を取り戻そうとする。
 すると俄然、頬の鋭い痛みに怒りの込み上げてきた宇都宮が、内藤にきらりと視線を投げかけたとき

(  ω )「見てわからないんですかお」

 視界の奪われた内藤は、しかし、正確にM・Mの油や水垢で汚れた箇所に顎をしゃくって、呆れたように言う。

(  ω )「車内の清掃ですお。このめ、め……メスマゾっ」

ζ( ー ;ζ「――……ッ!」

416同志名無しさん:2014/02/14(金) 20:25:30 ID:Hv5MUcRc0

 銀のスプーンですくったミルクのように、なめらかな語感の感触が宇都宮にあって、理解は遅れてやって来た。

(;゚A゚)「め、め、めすまぞ〜〜〜ッ!?」
  _
( ;゚∀゚)o彡゜「えっどしたん」

 内藤のアクセントは他人を罵倒した経験に乏しい分ぎこちなかった。
 不自然などもりのために、内藤が阿部デレのことを口汚く罵ったのだと、宇都宮は容易には気付けなかったのだ。

 ダークブラウンの瞳に涙を浮かべた阿部デレに、私に謝るのは筋違いですお、と内藤は助言をした。独特の素早さで、宇都宮に深々と頭を下げる。

 それは、一生のうちに数回しかお目にかかれないような、永遠に消えぬ征服感を相手に感じさせる頭の下げ方だった。
 いわば、阿部デレを服従させたいと願う男たちの欲望の程度にぴたりと合わせた順従さを、そのまま表した謝罪だった。
 例えるならば、阿部デレの「ごめん」で済まないなら国家権力の介入も已む無し、といったところか。

(  ω )「さ。さ。早くしなさいお」

 真実。M・Mは外の景色が白く霞んで見えるほど垢じみているのだった。

ζ(TーT;ζ「しっしかしっご主人様……あの。掃除道具がありません〜」

 肩をすくめた阿部デレの throw my hands up in the air 状態に、内藤は下卑た微笑を浮かべた。

(  ω )「デレ。たかが雑巾を持ち出すために、夢の小道具を消費するつもりですかお」

 円形闘技夢に召喚できる夢の小道具の数は3つに限られている。性的夢も栖鐙夢も、既に2つを用意していた。
 最後の特権を掃除道具で削るなど正気の沙汰ではない。首を横に振る阿部デレに、それならば、と内藤は言葉を続けた。


(  ω )「おっぱいで拭けば?」
  _
( *゚∀゚)o彡゜「Exceptionally good idea(有り得ないぐらい素晴らしい考えです)! ん〜ご主人に10ポインツ!」

(;'A゚)「衛生的にも、作品の存続的な意味でもヤバい」

 ここで思い出していただきたいのだが、ツンおっぱいが京都名物の和菓子「八ツ橋」サイズだとすれば、
 阿部デレおっぱいは東海道・山陽新幹線を走る「のぞみ」の流線型を描いているのである。
 窓拭き。とにかく社会という大きな挽臼を動かすためには、ツン ξ#゚Д゚)ξ では物足りないが、阿部デレ ζ(゚ー゚;ζ ならば申し分なかった。

ζ(゚、゚;ζ「で。でもご主人様……そんなことしたら外にいる人たちに見られちゃいます」

 ここはM・M号ですお、と内藤は即答を返した。

ζ(゚ー゚;ζ「そう……なん、ですか?」

 怖がらなくて良いんですお、と補助輪を外した自転車にまたがる五歳児に諭すよう内藤は語る。
 片や宇都宮は不安1割、ドン引き9割といった心境で事の経緯を見守っていた。と、かくして、話は結論付いたわけだ。

ζ(゚、゚*ζ「栖鐙夢の宿主様。これからご主人様のお望みによりまして……デレが車内の清掃をさせていただきます」

417同志名無しさん:2014/02/16(日) 02:40:13 ID:CVkvQPlQ0

 いかにして宇都宮の本能をくすぐるのか。前提条件として宇都宮は Phimosis boy (包茎野郎)だ。
 彼は爪も牙もない植物的性欲を持て余しながら、性癖にサディズムの萌芽が見られるという何とも皮肉な男である。

 ここまで性的夢の面々が徹底してきたことは、ご賢察のとおり、宿主と夢魔のゆがんだ主従関係を宇都宮に見せつけることだった。

 膨大な冊数の夢日記を編んできた内藤が考えるに――ひとかけらの幻覚もなしに夢精することもあったが――夢の物語性が、夢精の成否をわける。
 多くの性的夢を吟味してきた内藤が、法律の目をごまかせる範囲のシチュエーションで、推奨する嗜虐的なシナリオはただひとつ『脅迫』。
 ここに主と奴隷という関係性の風味を添えて。

ζ(゚ー゚*ζ「(ほんとうはイヤなんだけど……でも。ご主人様の命令にはさからえないから)」
  _
( *゚∀゚)o彡゜(  ω )o彡゜ \ お゙ お゙ お゙ お゙ お゙ お゙ お゙ お゙ お゙ ! ! ! / この台詞さえ引き出せたなら、性的夢の勝利はもはや目前である。

 羞恥を呼びさまされて赤らんだ頬に、緊張で冷えきった手をあてる阿部デレの『恥じらい』。実に勃起する。お見事。АРРАЯЕ
 最後の特権をいたずらに行使することは出来ない。そんな弱みにつけ込まれて、仕方なく──でも。ご主人様は、ほんとうの私を見てくれている。
 ご主人様は私の頭を撫でてくれる。ご主人様だけが私を叱ってくれる。……ご主人様に命令されることが、悦びに変わる。

 歪な愛。しかしこれこそが、万代不易の絆と呼ぶべき、孤独の男女を結ぶうつくしい愛のかたちなのであった。

 さて。あらかじめ引かれた線の上を歩くように、ゆったりとした足取りで陽光まぶしいM・Mに立ち向かう阿部デレ。
 身体をくねらせて、阿部デレはふわりと膨らんだパフスリーブを両肩からずり落としていった。聖骸布が足もとにはらりと落ちる。


 たゆん


 これは豊満なおっぱいが揺れる様子を表した神聖な擬音語であるが、編み出した人間には天賦の才があるとジョルジュは思う。

 イメージを言語化することが困難なときに人はオノマトペを使う。例えば大阪の人たちは御堂筋の長い道のりを直進する場合『ピュッ!ズドーンって行くやで』と表現する。
 促音「ッ」は挙動の瞬間性を強め、語末の撥音「ン」は聞き手・読み手に共感をうながした。
 たゆんたゆん。筆舌に尽くしがたいおっぱいの「おおきさ」「柔らかさ」「躍動感」を奥ゆかしくも、一言で巧みに表現しているようだ。

 果たして、その擬音語の正体。ミトコンドリアの遺伝子情報から確実におおきくなることを運命づけられていたであろう母性の象徴。
 阿部デレのおよそ1600歳にあるまじき、若々しい胸のリーサルウェポンがあらわになる。
 一般に男性は視覚から性的興奮を得ることが多いというが、視力を奪われた内藤は、しかし、乳房の繊細な揺れをつぶさに感じ取っていた。

 視界は真暗闇なのに。愚息の反応してしまうことは、内藤におおきな不安感を抱かせた。
 阿部デレの熱い息遣い。ジョルジュがぴたりと音楽を止めて静寂につつまれた車内。内藤の唾を飲む音がいやに響いた。

 …ん……ふ……くうん

 健気にも阿部デレはM・Mにはり付いて、両手で持ちあげた乳房をそこにこすり付けはじめている。
 すると。心臓の鼓動一拍分も間をおかずに「 ン ア ァ ッ イ゙ グ ゥ゙ ! 」というジョルジュの稲妻のごとき絶叫があって、車体がおおきく揺れ動いた。
 おっぱい連呼マシーンのジョルジュが殉職した証であった。背すじにガツンとみかんをあてられたような戦慄に、内藤は恐怖をおぼえた。

 “ 性的夢とは、諸刃の剣である ”。
 絶頂で敵の首を討ち取るのか。あるいは、あっけなく宿主が自滅してしまうのか。

 これは栖鐙夢を倒すことを目的とした円形闘技夢であり、内藤の夢精の厳禁、つまり性的夢の宿主としての力量が問われていた。

418同志名無しさん:2014/02/16(日) 21:13:17 ID:qv7vwC2c0

 宿主とはいえ。中学校に進学したばかりの内藤に「黙って観賞していろ」と言うのは拷問にも等しい。

ζ(///*ζ「…やだ、……乳首……擦れて」

(  ω )「!」

 阿部デレが窓からさっと身を離した。
 桃色のぽっちが摘まみやすそうに丘の上でこんにちはしているが、内藤は次の命令を下さねばならない。

m9(  ω  )9m「掃除をさぼるのはいただけませんお!」

ζ(///*ζ「ぅ…はぃぃ……」


 切なげな返事をして、阿部デレは腰を下ろして窓の下部に両の乳房を押しつけたのだった。
 内藤はノリノリだった。そうでもしないと、自分が掘っている墓穴の深さを自覚してしまうからだ。

 狡獪(こうかい)な計略を立てたことを、今では後悔している。そんな言い回しの思い浮かぶ内藤の理性はもうほんと駄目である。
                                                                       _
 聖骸布こと阿部デレのブラジャーは、車内の運転座席に捧げられていた。それは戦没した早撃ちジョルジュ (ili ∀ )o彡゜ への最上の供物だ。
 阿部デレは上半身裸体のまま演技を続けている。墨色のワンピースは、腰に締めた前掛けエプロンにぶら下がっていた。

 女性の上半身ヌードは往々にして野暮だ。衣類を腰に巻くのは、作業を手際良くするための装いであり、何か犯しがたいものを感じさせた。

 もしかすると内藤は、陳腐で古いセンスの持ち主なのかも知れない。また、同様に不思議に思われたかも知れない。
 押しつけてぺちゃんこになった乳房を、窓の向こう側から眺めてお猪口をすするのが窓拭きの醍醐味であるのに、内藤はその視点を忘れていると。
 もしくは「しゃらくせえ! さっさとおっぱじめたほうが良いんじゃねえの?」というせっかちな意見。これらの指摘は甘んじて受け入れざるをえない。

 性的夢の面々がわざわざこんな苦肉の策を選んだのも、宿主の内藤が、阿部デレのことを守りたかったからだ。
  _
( ゚∀゚)o彡゜『デレを守りたいってのは。ご主人、一体どういうことです?』

 今は亡きジョルジュが、バーでの会議の途中で内藤にこう尋ねていた。

 これを売春組織の親玉がたまに娼婦に見せるやさしさだと決め付けないでいただきたい。内藤は阿部デレのことを、友達、いや家族の一員のように思っている。
 それゆえに阿部デレを雄の視線に晒して、しかも雄の自由にさせるという選択はなかった。
 乳房を見せることは出来ない。かろうじて、宇都宮が舐め回すように見てもよろしいのは阿部デレの背中だけだ。主導権は内藤が持った。

ζ(゚ー゚*ζ『内藤君は甘い宿主だなあ。私たちは性病持ちとだってやらされるのに。こんなに夢魔に気を遣ってくれる宿主は珍しいな』

 結果としてお世辞にも尖鋭的なエロティシズムを演出したとは言えない。だが、夢魔たちの連携があって今の内藤がある。
 どうだ。宇都宮。性的夢の面々がこしらえたこの舞台で、お前は未だ安らかに円形闘技夢を見ていられるのか──……




('A`)「……」

 はり!? 無反応!?                                                                                    .

419同志名無しさん:2014/02/18(火) 19:03:34 ID:LWzKRpY60

(  ω )   ( 'A`)

 この窓拭きが、神々の国日本の Hentai たちに、必ずしも受容されるものではないことは、先に述べたとおりだ。

(  ω )σ ( 'A`)

 だが。阿部デレを前にして落ち着いた精神態度でいられるとは。旧ソ連が一夜にして平和主義国家に転ずるより有り得ないことだ。

 宇都宮の物憂げな沈黙は、えっち鎖国状態かつエロ完全無反応主義を決め込んでいることを暗に示していた。
 内藤は不思議に思って、日本語覚えたてのチンパンジーのような口調でこう話しかける。

(  ω )「あーん、あなたは何ですかお? こういうのは。お嫌いですかお?」


( 'A`)「は?」


 と、聞き返した宇都宮の表情は──……まさに健全。

 天使のごとき純真無垢な顔で、小首をちょっとだけ傾げた宇都宮の仕草に、性的夢の面々は愕然とした。

  _
(ili゚∀゚)o彡゜(ili  ω )ζ(゚ー゚iliζ「そんな馬鹿な……!?」

420同志名無しさん:2014/02/18(火) 19:06:21 ID:LWzKRpY60

 盲目の内藤が少なからず興奮していることから分かるとおり、夢魔はただ裸体でのみ人間を誘惑するのではない。

 曰く、嗅覚。夢魔独特の甘い香りを、周囲に振り撒く。嗅いだ人間は、次第に頭が朦朧として、呂律も回らなくなるとされる。
 もっともこんなフェロモンには但し書きに「個人差有」と記してあるもので、宇都宮には効き目がないと阿部デレは早々から判定していた。

 この他にも性的夢の方策は数多く残されていたのだが

ζ(///*ζ『私のおっぱいが……お掃除の道具……?』

 このエロ漫画的フレーズも口にしないうちから、宇都宮は性的夢を見限ったというのか?

('A`)「……」

 宇都宮はひとかけらも性的興奮を起こしていない。単刀直入に言って勃起していない。
 そればかりか、見開かれていたはずの宇都宮の左目は、今では半ば眠たげに閉じられているではないか。

(  ω )「かくなるうえは……」

  _
(ili゚∀゚)o彡゜「ご主人! か、覚悟は出来ています……」

 と、三途の川でポロロッカが発生したかのごとく現世に巻き戻されて来たジョルジュが、再び死地へと赴こうとする。
 もっともその気弱な声音は、女の子ひとり引っかけるほどの覚悟も出来ていなさそうだったが、しかし内藤は、

(  ω )「ということらしいので! デレ! “ 下の箒 ” も窓拭きに使いなさいお!」

ζ(゚ー^*ζ「おっけ!」

 内藤の躊躇しない即断は見ものであり、その間はおよそ百分の一秒ほどで、阿部デレの鋭い速度の返答もまた見上げたものだった。
 【 Code NAME “ 下の箒 ” 】 … 「黙って下半身も脱げよ!」という内藤からの命令である。

421同志名無しさん:2014/02/18(火) 19:07:32 ID:LWzKRpY60

 腰のエプロンの結び目に手をかけて、阿部デレがいわゆる一糸纏わぬ裸体とやらに進化するその瞬間。

 脱衣という大変にドエロい行為とはいえ、アクション映画のように挙動がスローモーションになるわけではないのだが
 宇都宮の奇想天外な発言のために、性的夢の面々は時間の流れも重力の働きもしばらくの間止まって見えた。


('A`)「 “ 下の箒 ” って何だそりゃ……ああ。 “ ■ ■ ” のことか」


 この言葉に対してとるべき最も正しいリアクションとは何か。 ──……内藤は椅子から転げ落ちた。


(  ω )「うわああああああ!!!」


 暗号はきわめて冷静に解かれた。これは宇都宮に、これからの計略がまったく通用しないことを内藤に確信させた。

 宇都宮の性的嗜好を把握し、包茎と侮ってかかった傲りが招いた結末だっただろうか。
 七つの徳目を備えた人間ほどエロいとするならば、宇都宮もまた、聖人の類だったのだ。


 敗北。たったこの二文字が内藤の脳を全て領した。

 内藤にもはや打つ手はなかった。

422同志名無しさん:2014/02/18(火) 19:08:39 ID:LWzKRpY60

 宇都宮には敵わない。

 M・M号に軟禁されてからの、宇都宮のSPの減少値は片手で数えられるほどだ。そしてまだ300以上のSPを保持しているのだ。
 鉄壁のごとき強靭さは、しばしば人間としての器の大きさまで予感させる。宇都宮は包茎だったが、途方もなく器のでかい男だ。

(  ω )「ぐぬぬ……」

 それでも夢精中毒者の内藤は、心の片隅に「私が負けるわけがない」という泥のような意地を隠し持っていた。
 思い描いたとおりに事が運ばないとき。しかも妨害する相手が大物のとき。果たして人間はどうするのかというと、

(  ω )「なんで……どうしてですかお!? どうして興奮しないんですかお!?」

 ゴネる。

  _
( ;゚∀゚)o彡゜ζ(゚ー゚;ζ「内藤くん……」

 地に這いつくばって鬼の形相でゴネる宿主を見て、性的夢の夢魔たちはちょっと哀しい気持ちになる。

423同志名無しさん:2014/02/19(水) 01:21:52 ID:gVOWSSqg0
支援!
すごくおもしろい

424 ◆oYaYubIEK6:2014/02/23(日) 03:02:38 ID:2cIFrnCU0

 阿部デレという女性は、衣裳を脱がされるほど羞恥心が働かなくなるという官能の才能にめぐまれていた。

 こんなに美しい身体を見られて、何を恥ずかしがる心配があろうか? 阿部デレは自身をオブジェ化して考えている。
 その思い上がりゆえに阿部デレは、内藤の怨み言をほんの一触も聞き取らず、自身に欲情しない宇都宮という男性の分析に没頭し始めた。

ζ(゚ー゚*ζ「(内藤君とのディスコミュニケーションが過ぎたわ。まあ。こういうことなんでしょうけど!)」

 栖鐙夢を円形闘技夢に招待したとき。宇都宮の隣に立っていた傷だらけの女性のことを、阿部デレは思い返していた。
 爛れた皮膚。欠損した手足。しかし彼女 川 / -゚) こそ宇都宮の意中の女性だったのではあるまいか。
 M・M号に乗車させるとき。ちょっとした悪戯心で試した罠に、宇都宮がまんまと嵌まったことがそれを裏付けている。
  _
( ゚∀゚)o彡゜「(ファック! 内藤君が夢判断した宇都宮の『危険な性的欲望』ってのは、そのゾンビクイーンの怪我のことか?)」

 M・M号ことジョルジュもそう推理した。多くの夢魔が独自の特徴を持つように、阿部デレは惑わしの術を使った。
 もっとも夢魔(サキュバス)としてこれは下級の術で、むしろ必須の特技とも言えた。阿部デレはまだまだ見習いの夢魔である。
 いわゆる「お着替え」のイメージで、多種多様の衣裳・容姿に変化して人の男性を誘惑した。はだけたメイド服も、この術の産物だった。


 彼女 川 / -゚) の液体糊を垂らして固まったような乳房。小さな尻。青黒い斑の内出血の痕が浮いた薄い皮膚……これらすべてが宇都宮の好物なのだろう。


 だとするならば。いずれも阿部デレとは対極の存在である。

 もしも阿部デレがこの一連の芝居劇を冒頭から、彼女 川 / -゚) の姿で演技していたならば、
 宇都宮はテクノブレイク寸前の死線で涙をちょちょ切らせながらさまよい歩いたに違いなかった。
  _
( ゚∀゚)o彡゜「(おおきなおっぱいを愛せよ。宇都宮はいつか新聞に載るぞ。悪い意味で)」

ζ(゚ー゚*ζ「(……今からでも遅くないのかしら?)」

425同志名無しさん:2014/02/23(日) 03:03:47 ID:2cIFrnCU0

 今から 川 / -゚) の容姿に変われば、宇都宮のSPを極限状態までごっそりと削り落とす自信が芽生え始めていた。
 阿部デレは男性を堕落させる直前の罪深いたのしみに溺れたが、しかし内藤の火病のごとき絶叫でそれは遮られた。

 あのM・Mを舐めてみるのはいかがですかお! 芳醇な女体の残り香を舌の上で転がせますお?
 というまったく正気の沙汰ではない台詞に

('A`)「俺はあんな女はタイプじゃない……」

 宇都宮の淀みない真っ直ぐな言葉は、内藤のひねくれきった精神を逆撫でするばかりだ。
 一途な男性には、プレイボーイが真似ようとしても真似られぬ純粋さがあった。それは子ぎつねヘレンを10回見て10回とも号泣するような純粋さである。
 ただし純粋であるということは、多くのことに思慮の必要性を認めないでいることだ。その無遠慮さのためによく人の反感を買った。

ζ(゚ー゚*ζ「私が Brain-dead の Slutty bitch ですって!?」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「うちの王女様に向かって随分な言いぐさだな!」

 やいやいと突っ張って来る生きた猥褻物。阿部デレに、宇都宮は「フン」とそっぽを向いたばかりで取り合わなかった。


(  ω )「――……デレ。ジョルジュ。もう止めなさいお」

 不意に憑き物が落ちたように、内藤は冷たい声で夢魔たちを制して

('A`)「あん?」

(  ω )「単刀直入に言いまして。ストレートに。私の降参ですお! 後学までにあなたの理想の女性像をお聞かせくださいお!」
  _
( ;゚∀゚)o彡゜ζ(゚ー゚*ζ「内藤くん! それは……」

 ジャパニーズカルチャー・ドゲザ。内藤の土下座はここまで振り回して来た読者に詫びを入れているかのようにも見える。

426同志名無しさん:2014/02/23(日) 03:04:07 ID:2cIFrnCU0
  _
( ;゚∀゚)o彡゜ζ(゚ー゚*ζ「待って内藤君! まだ打つ手は……」

 宇都宮は口の端で笑った。突然の土下座(ゲザ)に狼狽を見せず、むしろその古風さを愛した。
 幼い頃の怨みは、晴らされたように思われた。内藤ホライゾンという植民地を支配した、たしかな手応えがあったのだ。
 宇都宮は自分が握っている権力の強大さを意識し始める。これは賭博に勝利したい人間が待ち望むよろこばしい兆候でもあった。

('A`)「そうなのか? 内藤ホライゾン。俺の理想の好みを知りたいのか?」

(  ω )「是非に……!」

 瘡蓋だらけの頭を地に押しつけた内藤を見下して、宇都宮は高らか哄笑した。
 かがやかしい白星を飾った余韻に浸りながら、夢想を披露するのは良かった。男性は女を知った風に物語るのが大好きである。


('A`)「俺はな。内藤ホライゾン」

 間をおいて

('A`)「(傷女みたいな)ちっちゃいのが好きなんだ」


 ちっちゃいのが好きなんだ……ちっちゃいのが好きなんだ……ちっちゃいのが好きなんだ……(セルフエコー)

  _
( ゚∀゚)o彡゜(  ω )ζ(゚ー゚*ζ「──……」

 ジグソーパズルの120万ものピースが、一度の瞬きの間に組み合わさって完成されていくような心地よい錯覚と理解。
 この言葉に内藤ホライゾンは、荒んだ心が浄められていくような感銘を受けた。夢魔たちは悔いて、先の認識を改めざるをえなかった。
 宇都宮の口からあまりに誇らしげに清々しく言い放たれた言葉のために、考え無しに批難するのはためらわれたのだ。

 性的夢の宿主と夢魔が、宇都宮の言外の意味をくみ取って言い当てたのは、ほぼ同時であったと言える。

  _                        ロ リ コ ン
( ゚∀゚)o彡゜(  ω )ζ(゚ー゚*ζ「えっ! 小児性愛者!?」

427同志名無しさん:2014/02/23(日) 03:05:28 ID:2cIFrnCU0

 希望とは絶望のなかにありて示されるもの。宇都宮こそ、夢精研究の袋小路に迷い込んだ内藤に射し込む一すじの光り。
 内藤は片膝をついて、宇都宮に向かって両手を組み合わせた。

(  ω )「何という! 何という奇癖……ああ。いや。奇跡」

ζ(゚- ゚*ζ「キッモ。何がちっちゃいなの?」

 誤解とは本人の意志が働かないところで生じるものだが、恐ろしいことは、誤解がその人間の一生を左右しかねないことだった。
 憐れみに満ちた顔をした阿部デレも、内藤に追随して、渋々と片膝をつく。誤解には悪意がない。だからこそ性質が悪かった。

(;'A`)「幼女が好きなんて一言も言ってないだろ! いい加減にしろ」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「テメーの年齢を考えてから言いやがれ! Come on DJ! あのキラーチューンを流しておくれ」

 車内に手遊び歌「Incy Wincy Spider」(ちっちゃなクモさん)が流れ始める。( ttp://www.youtube.com/watch?v=9JsioVoXE5Q )

(  ω )「いいえあなたはロリコンですお……。これで私の夢判断の全てが符号しましたお。デレ!」

 もはや不自然な主従関係などは必要ない。宿主と夢魔は意志疎通しあって

⌒*リ´・ー゚)ζ「つまりこういう……」

⌒*リ´・-・リ「こと? ❤ 」

( 'A゚)「カワイーッ!」

 かくして性的夢の『M・M号を洗車オナニー、本性が淫乱メスマゾのデレを愛してくれる男の人はいるのでしょうか…』作戦は水の泡となり潰えた。
 だが、失敗とは成功の母なのである。真摯に受け止めて、内藤の夢判断の精度は練磨された。ほとんど預言者と見紛うばかりに。どってんぱらり。

428同志名無しさん:2014/02/23(日) 03:05:52 ID:2cIFrnCU0


    ・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・


                    バッサ バッサ

                            ^⌒~丶'
                        /\の)ノハソ )\  バッサ バッサ
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                       ⌒Y⌒ ∪ ∪ ⌒Y⌒   _
                     ⊂二二二( ^ω^)二⊃ ( ゚∀゚)/\
                                |    /      ∽   | ::::::::: \
                          ( ヽノ        )  丿⌒W⌒
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429同志名無しさん:2014/02/23(日) 03:06:17 ID:2cIFrnCU0

<  |::━◎┥ 歯車王  解禁  >

 たった二体だけ円形闘技夢にとり残された夢魔たち。
 屍体の腐り落ちていく経過を見守るような、そんな息苦しい時間が流れていた。

[; Д`]「マスター!」

 腕力自慢のエンジン王が車体を殴打し続けるが、扉の開く気配は一向にない。
 音波の衝撃を放っても、ジョルジュは樹齢千年の大木のごとくしっかと地の上に立ち止まっている。

 エンジン王は、歯車王に比べてずっと幼い。生まれつき栖鐙夢の夢魔で、初めて忠誠を誓った宿主も、宇都宮その人だった。
 その心境を慮ると、気の毒ではあった。だが、何百グラムかの誠意をほかの宿主に与えてきた歯車王には、気持ちに諦念が混じった。

|::━◎┥「エンジン王。まだ続けますか?」

[ Д`]「ハァ!? ……ンーァタ何を」

|::━◎┥「万策尽きた。そうは思いませんか?」

 このときの歯車王は期待したのかも知れない。
 エンジン王はほとんど空っぽになった私のタンクに、夢を抱いて死ねるような片道燃料を詰んでくれるのではないか?
 真実。エンジン王は、現実の暗さがにじみ出る歯車王の言動の底に、見え透いた欺騙があるのを敏感に察知したのだ。

 だから。エンジン王はただこう言ってやれば良かった。

[ Д`]「……そんな呆けた目を私に向けないで」

430同志名無しさん:2014/02/23(日) 03:06:37 ID:2cIFrnCU0

 この軽蔑しきった言葉に、歯車王はひそかに快哉を叫んだのだった。

 私は我知らずに、死んだ瞳をしていたらしいな?

 栖鐙夢の頭領であった歯車王にとって、それは面白く、新鮮なからかい方だ。
 エンジン王は本当の自尊心を傷つけずに、傷つけても良いことだけを傷つけてくれた。

|::━◎┥「これはこれは。失礼しました」

 果たして重い腰を上げた歯車王は、まるで何事もなかったかのように詫びて

|::━◎┥「万策尽きた。なんて私も思っていませんよ」

[ Д`]「へーえ? じゃあどうするのよ」

|::━◎┥「決まっているでしょう? 私たちには3つ目の夢の小道具がある」

 このとき歯車王の瞼の裏には、およそ1600年前の性的夢との全面戦争の光景がうかんでいた。
 “ 阿部一族のある人物を拉致すること ” それこそが、歯車王の戦争の目的だった。阿部デレの憶測は正しい。

 ただし

[; Д`]「 “アイツ” を呼ぶの……?」
                                                   スレッド        レジェンド インキュバス
|::━◎┥「背に腹は変えられません。召喚しますよ。出現すればたちどころに 夢 が荒れるという 伝説の夢魔 ──……」

431同志名無しさん:2014/02/23(日) 03:06:57 ID:2cIFrnCU0


            \人从人从人从人从人从从人从人从人从人从人从人从人/
             ≫           アベ オオトリ                    ≪
            ≪   |::━◎┥「 阿部・大鳳・ロミス を機械化した──」   ≫
             ≫                                   ≪
             //Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^Y^YYY^YY^Y^YYヘ\
                                                         /´〉,、
                            , ... = - …‐ -=′       /         l、 ̄ ̄了〈_ノ<_/
                         __                   ` 、 / /         二コ ,|
                           __ア´ : : . . .               ∨ , /          /__」     | ̄|rヘ
                         ア゛ : : : . . . .            ∨ /         '´.     (^ーヵ L__」L/
                      /                         ∨             r三'_
                      ,′           /{i   八          ::..               ∧
                            /      .′  ''......ヽ i       ::.              r--、 (/
                    .:   /       /.....i}/...............l i       i{:.            _,,,ニコ〈  〈〉
                  乂_  ,′    /....................x≦扞冬i    ノ八       (__,,,-ー''.       /~7 /)
                     f'´⌒丶;   ィ ...........................fチ{i{_}i}灯:   /  `;             /二~|/_/∠/
                   {{_   j{    从.........................イ乂,__少'/  /                / ̄ 」
                   込、__,从 .   К\_/ ̄廴/ ̄ ̄´/ i| /                    ~~ ̄
                      人 ,小 ......................................ノイ八{                /^ヽ、 /〉
                   __/  ヽ込、................................. イ   \               ャー-、フ /´く//>
                    __ア´     rf≦う>=-      f升        ヾ               `ー-、__,|    `"
                     __j{                          〉
                       ∧                        /
                   ' ∧                          /
                  / / ∧                       /
                  / / ∧                   /
                  / / ト、                 ∧

   \从人从人从人从人从从人从从人从人从人从人从人从人从人人从人从人从人从人从人从人/
    ≫                                                        ≪
   ≪                                                          ≫
    ≫    |::━◎┥「 あ の 【 メ カ ・ ロ ミ ス ・ オ ッ ト リ ィ 】 を ! 」       ≪
   ≪                                                          ≫
    ≫                                                        ≪
   //Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^YY^Y^Y^Y^YY^YYY^YY^Y^Y^^Y^YYY^YY^Y^YY^YYY^YY^Y^Yヘ\    つづく

432 ◆oYaYubIEK6:2014/02/23(日) 03:10:03 ID:2cIFrnCU0


                       ., -…へ、
                     ., ´        ` ミ 、        ・ 連投規制短くなった・・?
                    ,  ,                 ヽ
                      / /
                   ′.′                     ・ £ ゚ ゞ゚) >>398 なんなの
                    _,ノ         ∧    /|
                     {    ハ/ |  /  | ト    |i |       ttp://mzkzboon.blog.fc2.com/blog-entry-686.html
                   人i .:ィ゙     |/    リ ヾ  |l |       ttp://mzkzboon.blog.fc2.com/blog-entry-691.html
                       {心{ ゞ==ィ    ゞ==ィ }i?八.        ttp://mzkzboon.blog.fc2.com/blog-entry-735.html
                  ヽ斗 *          }i_人
                        ,小、             从
                       ノヾ,介: .   「   フ   イ`寸 、
                    _彡'    >  -  <    `マ\
                 ,  '"´     ..::r \   / l:.     :. 丶、           ・ AAを見るための環境設定
              {  ::   ......::::::::l rf^ 、ー -、l:::::::...
              ;     ...:::::::::::::::l l   r'ォ l::::::::::::...ヽ     ` ミ         ttp://tail.s170.xrea.com/html/text/aa_promo/aa_setting/
               ,ノ    ィ::::::::::::::::::::l.,ノ   ソ ./:::::::::::::::::::         ` 、     ttp://monafont.sourceforge.net/
           ,      ..j{::::::::::::::::::::r== 、/、 ィ'゙::::::::::::::::::::::::}i
           .      _j{::::::::::::::::::/::::::::::个== ヽ::::::::::::::::::::}i

433同志名無しさん:2014/02/23(日) 03:10:40 ID:2cIFrnCU0


                             †                    ∧∧       †
                         †☆'’                  ─╂( ∀ *)╂─    ‘'☆†
                     †☆'’     立曰   ─╋ヒ    ‡〓ニニ〓‡       ‘'☆†
                 †☆'’         ‡‡兀     ノ♪曰   【l  Л  l】            ‘'☆†
                   †☆'’                           ト|                  ‘'☆†
               †☆'’                                              ‘'☆†
              ’                       の よ う で す                          ‘


                                  ∇  あらすじとか ∇

...........................................................................................................................................................................................................................................................................
                                    _
            M・M号【ジョルジュ・ナガオ・カー】( ゚∀゚)o彡゜に宇都宮ゆうすけを乗車させた内藤ホライゾン!
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                   性的夢の勝ち筋を信じて勝利を目指す! が・・・駄目っ・・・・!
                         未成年淫行・・・!逮捕・・・!ロリロリロリロリロリ・・・・・
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                              スレッド                     グ レ ム リ ン
               片や歯車王は ( 出現すると 夢 が荒れるため ) 1600年前に『目覚まし時計』へ招聘した
                    阿部・大鳳・ロミス 改め 【メカ・ロミス・オットリィ】 £ ゚ ゞ゚) を起動させる!

                          親指夢第二話!栖鐙夢篇は終盤へと
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434同志名無しさん:2014/02/23(日) 03:11:01 ID:2cIFrnCU0



             >‐ == ‐- ミ
          >'´            `' 、                  __, 、
                      ヽ                 _! { { 7 }i
               _     V               〈 ゞァ/  }i
                     |      W__ jI斗‐=‐     ゝ、    ノ
                       :}iア´        `' 、   〉   {i
              /       _   :}i            /  .:{i
                {___    '  ノ      /     V    :
                   {__   .イ           l  }i    .  =-―-=  .
                    < i{:        /|   .     }         ` 、
              、     <   さ、      / ̄|   /    ノ  }          W
                `'i‐< `'<     i :.、        /       __,ノ >    、 }i
                  {i     `'<__ノ    r‐        ,      (___  ●  }i
                ゚> 、      ー‐、   lィ⌒    / 込、     {__    ノ
                  ,   > 、                /     个: .         .イ
              V     i}ト、            /    ___,7    r  f升
               '.   /  l        |/  , ''´          ^ー‐- 、
                }  /           |   :/                   i
                }. /           丿  :/


画像
ttp://i.imgur.com/uYzL42v.png

元絵
ttp://imgur.com/4xMIUYQ,c7hypBD

435同志名無しさん:2014/02/23(日) 17:23:55 ID:0aPAAjx60
乙!

436同志名無しさん:2014/02/23(日) 21:25:54 ID:qo2Hae/w0
おもしれー

437 ◆oYaYubIEK6:2014/02/26(水) 23:46:37 ID:eCWW.2/60


    ・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・


                  いいか、みんな
                          ( ゚д゚)
                         (| y |)


                   小五とロリでは単なる犯罪だが
                    小五  ( ゚д゚)  ロリ
                      \/| y |\/


                   二つ合わされば悟りとなる
                        ( ゚д゚)  悟り
                        (\/\/      うぉおおおおおおおおお!!   *. (_ヽ
                                      (Д´) ∧_∧ ∧_∧      * ∧__∧| |
                                      ノノ⊂(∀・  )、(∀`∧ ∧    . (´∀` / /
                                      ┌ <   (^ニ  /l  .(Д゚,, )   +  y'_    イ    *
                                           (_┌ (_ ○ニ ○v;    〈_,)l   | *
    ・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・

438同志名無しさん:2014/02/26(水) 23:49:32 ID:eCWW.2/60

<  (  ω ) 内藤ホライゾン 既視感  >

                                           ユウキ リリ
 両親を亡くして、親戚中をたらい回しにされる薄幸の少女 ⌒*リ´・-・リ 結城 凛々。

 親族間の話し合いの結果、冬のあいだ身を寄せることになったのは、県の集合団地に住む 爪'ー`) 叔父の家。
 恐る恐る訪ねると、初恋の人、名門の祥雪中学校に通う ('A`) 叔父の息子と、凛々は再会を果たした。

 凛々は、叔父の 爪'ー`) と従兄の ('A`) のふたりと、心躍る同居生活を送ることになる──……(重版出来)


⌒*リ´・-・リ「っていう設定です……❤」

( 'A゚)「おい泣きゲーの予感がするぞ」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「じれったいお前の愛が〜♪」

 フリーランスのVIPSS書き・阿部デレは、凛々の人物像を即興で練っていった。

 円形闘技夢において、紫式部にも書けなかった兄妹愛が実現しようとしている。

439同志名無しさん:2014/02/26(水) 23:50:35 ID:eCWW.2/60

 凛々は、無数の白い擦り傷があるランドセルを背負って哀情をあざとく演出。制服は冬空の青を思わせる色合いだ。
 雪のように白い肌と、長い黒髪、鼻梁に幼さを残しながらも、瞳は理不尽な人生を生き抜いているという意識が宿っていた。
 AV女優のブログをチェックし始めた童貞のように死んだ瞳をしていた宇都宮に、目のかがやきが戻り始めていた。

(  ω )「(デレ。結城凛々ちゃんは、私の隣の室に住んでいる女の子なんですけどお)」

 内藤はそう言った。同姓同名で、姿形も瓜二つ。暗い重い背景だけ取り除けば、内藤の知る隣人の結城凛々ちゃんその人となった。

⌒*リ´・-・リ「(ごめんね内藤おにいちゃん。私の惑わしの術では、最近見た人物にしか変化出来ないんだもの)」

(  ω )「(誤解を恐れずに言いますが。あまりに背徳的なので私のSPもガンガン削れている気がしますお)」

 知り合いの女の子を、性的夢の見世物に出演させることに、内藤がすこしも後ろめたさを感じないと言えば嘘になる。
 内藤が性的夢に、義理と人情のしがらみを持ち出す限り、やはり性的夢は諸刃の剣となって宿主にも危害を加えるらしい。

  _
( ゚∀゚)o彡゜「凛々ちゃんは何歳? 何年生?」

 いつまでたっても話が進展しないために、やむを得ずジョルジュが聞き役となる。

⌒*リ´・-・リ「11歳。想咲小学校の五年生です……」

( 'A゚)「小五!」

 小五と書いて超可愛いと読む。精神錯乱の前兆として宇都宮の心臓は、ドクドクという実感的な音を立てて脈打ち始めた。
 結果として性的夢のこの計略は、宇都宮に新たなる性の奇癖「児童性愛」を発現させた格好になっていた。

440同志名無しさん:2014/02/26(水) 23:51:13 ID:eCWW.2/60

 ここで注意しておきたいことは、凛々と宇都宮には、三歳の年齢差があるということだ。

 たった三歳の違いと侮ることなかれ。中学生の方は共感し、中学校を卒業された方は当時を思い出していただきたい。
 「小学生」と「中学生」の隔たりを、我々はひとつの国境線が引かれたものとして心得ていたはずである。

 深い霧で閉ざされた花の蕾の国。穢れのない神秘の国に凛々は住んでいるのである。
 もしもここに密輸密入国を行うペドがあれば国境警備隊長のアグネス=ザ=スタンピードに狩られて死ぬ。

  _
( ゚∀゚)o彡゜「ふーん。じゃあ凛々ちゃん。 “ 好きな人 ” っている?」

 Whoops! せっかちなジョルジュは展開を早急に進めようとしすぎる! 内藤はすこし焦りを感じた。
 だが凛々は、抱えている心の闇の深さゆえなのか。幼女的反応としては頬をちょっと赤らめたばかりで、

⌒*リ´・-・リ「……おにいちゃん」

( 'A゚)「俺!?」

 凛々ははにかんで頷き、ろりりりと宇都宮のもとに駆け寄ると、腰を下ろして宇都宮の肩に全体重を預けた。


⌒*リ´・-・リ「おにいちゃんはもう大人だから……(中略)いやらしい気持ちになったりは、しないよね?」

  _
( ゚∀゚) (  ω ) \ お お お ぉ ぉ … … … / 果たしてこの台詞(パロディ)は、性的夢の男衆のお気に召さなかったらしい。

441 ◆oYaYubIEK6:2014/03/01(土) 23:58:34 ID:I0RI.zgI0
                      .  ‐===‐    ._                  .|
                  __. '゙                ` 、                   |
                __ア゙               \_,.:             .|
                 ア                     、_,ノ            |
                  /       .,:゙                 :.              .|
               ′     /         i   i|    . :.i            ....|
              ;        ′        l i i|    : !            ..|
                  i:         il      i| |八.l  i  ’           ......|
               .i:          il   {i:   庁ま刈L  ! ハ;            ....|
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                 从.     从.  \{ト、 |::::::^` j/:、_   ´             |
                 il {i` :.、     \   {i \|::     /              ......|
                  リ jI斗-ミ、__    刄八.      - ,:'                 .|
.             _,≫''´     ヽ>フTマi: :{^=‐  __./                     |
            ア゙     .,.    ._`=┴'x=x/ ̄                        |
           .′    /      ` 、 {廴リ                        ..|
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           ,゚ .,′              '                       .....|
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.         {i::;'      __,}k、        /:i                     .|
         :{,:'          =ニ=`寸      .''. :                    |
          /        ‐-=ニ=-`マ ..                       .....|
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442 ◆oYaYubIEK6:2014/03/02(日) 00:56:03 ID:CUihH0M.0

     ┌───────────────────────────
     │
     │        o川;゚ー゚)o「やっぱむりでした!!」
     │
     └────────────┌──────────────
                         |

                      .  ‐===‐    ._
                  __. '゙                ` 、
                __ア゙               \_,.
                 ア                     、_,ノ
                  /       .,:゙                :.       Lll ニ      | |
               ′     /         i   i|   . :.i        └   ノ  ツ   . .
              ;        ′        l i i|   : !
                  i:         il      i| |八.l  i  ’              (^Д^; ) <無理でした
               .i:          il   {i:   庁ま刈L  ! ハ;               し し ヽ
                  .:{i       j{: 八  |i:   夂__フ:::} ,:' 丿 }            _
                 从.     从.  \|ト、 |::::::^` j/:、_   ´       l7//
                il {i` :.、   {i: \   |i_ \|      /               ´∠l
                  リ jI斗-ミ、__    \八.      - ,:'             「`i___,、
.             _,≫''´      ヽ フTマ}: :{^=‐   __./            i:   }
            ア゙    .,.     ._`=┴'x=x/ ̄               /    }
           .′   /.      ` 、{廴リ                    ,:'    ./
            ;     j{         \:{             >'゙l「
           ,゚ ,    :..__         `            .>'゙  ||   /
            .:i .:     .,__ニ=-‐..       \       >'゙      i|   '
          i|: .i:   __,乂三ニ=-‐      \___,>'゙        :l|
          l|i.:l:    __.,}k=ニ-‐.          ,^ヽ         :l|
.         /{i::;'        __,}k、__..        /:i           <
.          人_::'        .=ニ=`寸ニ=-   .''. :       <
.         (....          ‐-=ニ=-`マニ=.        <


元絵様
http://uploda.cc/img/img530f1757c5de0.png

443訂正:2014/03/07(金) 08:38:55 ID:r2.RTXQQ0
                      .  ‐===‐    ._
                  __. '゙                ` 、
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.         /{i::;'        __,}k、__..        /:i                <
.          人_::'        .=ニ=`寸ニ=-   .''. :.           <
.         (....          ‐-=ニ=-`マニ=           <

444同志名無しさん:2014/03/07(金) 08:39:42 ID:r2.RTXQQ0

   ***

⌒*リ´・-・リ「あちち…」

 性嗜好によって、個人の人間性まで否定することはできない。「みんなちがって、みんないい」とある人は言ったそうだが、
 その人は現代人の多様化するフェチズムについてまで言及していたかも知れないからだ。

 ロリコンが良いか悪いかではなく、好きか嫌いかの範囲で話をおさめられるならば健全だろう。
 ただし性表現となると、過激な表現になりすぎないように、線引きは設けねばなるまい。

 ここは慎重に話を進めねばならない。そしてひそひそ声で物語る必要がある。
 あの台詞から、宇都宮の理性は赤道直下に連れてこられたアデリーペンギンのように働かなくなった。堕落の始まりだった。

⌒*リ´・-・リ「ゆーくん! お風呂わいたよぉ」

 凛々の宇都宮の呼称の変化はさておき【ジョルジュ・ナガオ・カー】車内について簡単な解説を加える。
 ここにあるのはダブルベット、鏡、鏡がついたクローゼット、椅子二脚、天板がガラスのテーブル、ソファ……そしてバスルーム。
 冷水のシャワーしか流さないキャンピング・カーの浴室とはまるで別物で、浴槽があって、清潔で広く、何よりも機能的だ。

('A`)「おう。凛々も一緒にはいるか」

⌒*リ´・-・リ「ばか。きもい。もうそんな年齢じゃない」

 凛々の表情は、心底不機嫌だという表情ではなくて、どちらかと言うと照れ隠しの色合いが強いために

('∀`)「ンナハハ」

 幼女にチューをねだられた浜田雅功のような笑みを満面に浮かべる宇都宮であった。

445同志名無しさん:2014/03/07(金) 08:40:15 ID:r2.RTXQQ0

 宇都宮がご機嫌で浴室のドアを開けて中に入り、脱衣をはじめる衣擦れの音が洩れて聞こえてきた。
 その一方で凛々は、宇都宮の前では決して見せないような笑顔で「お湯加減はどうかなあ…?」などといじらしく呟いている。

 こんなホームドラマで120万回は見た展開の居心地の悪さに、とうとう痺れを切らしたのか
  _
( ゚∀゚)o彡゜「一体いつまでこんな生温い拷問を続ける気なんだよ。内藤君」

 とジョルジュは欠伸を噛み殺しながら言った。すると内藤は人差し指を突き立てて


(  ω  )9m「ジョルージュ!」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「……んあ?」

(  ω  )9m「円形闘技夢には、攻勢に転ずる瞬間と、守りに徹する時間のふたつがありますお!」


 人間の睡眠には “周期” があるのだ。浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)を人間は90〜120分程度のサイクルで繰り返している。
 内藤が言うところの「攻勢に転ずる瞬間」とは、宇都宮が浅い眠りの周期に入るそのときのことを指していた。

 もっと厳密に言うならば。内藤が深い眠りの状態にあり、宇都宮が浅い眠りの状態であるとき。
 これだけの条件が揃えば、たとえ両者が性的夢で等しくダメージを受けようと、先にSPが切れるのは宇都宮の側だろう。

 そして今、理想の条件はほぼととのっていたのだ。ただ足りないものは、内藤が凛々という罪の意識から解き放たれることだけだった。

446同志名無しさん:2014/03/07(金) 08:40:52 ID:r2.RTXQQ0
  _
( ゚∀゚)o彡゜「そりゃ知ってるが内藤君。この凛々ちゃんはデレなんだぜ」

⌒*リ´・ー゚)ζ「そこまで気に病むことかしら? これは所詮、ただの夢でしょう」

(  ω )「ただの夢?」


 内藤が恐れているのは、現実の凛々への冒瀆のようなもの。死や殺人とは違ったひどく非人間的なもの。

 そして夢魔たちの言うとおり、こんな苦悩は、全てが徒労に過ぎないという別の恐怖も内藤は知っていたのである。
 世間の人たちと同様に、昨夜見た夢を素直に忘れられるなら、内藤はこの一件を存在しなかったと感じるかも知れないのだ……

447同志名無しさん:2014/03/07(金) 08:41:28 ID:r2.RTXQQ0

   ┌──────────────────────────────── ── ─
   └────────────────────────── ── ─

   ┌──────────────────── ── ─
   └──────────── ── ─

   ┌──────── ── ─
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                           r‐‐z-
                        、_,,ノ'fソハリヽ
                     ⌒*リ´・-・リ
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                           <_/::::::::ヽ
                  _/⌒彡※※※※ミ`''ー--、
                 _/      ιυっ ̄~つyへつ
               /    フっιつ人´ / /つυ^っへっ
             /   /つつ。o/ / / /  ^つっへυ
            _/     〉o°o。   。 / /  /°>つ  _ 00 _ 00 _ 00 _ 00 _ 00 _ 00
           /      \γ、。 o 。 /o。/ /つ  └‐┐ | └‐┐ | └‐┐ | └‐┐ | └‐┐ | └‐┐ |
      __/           `⌒ヽっ/ 。/  /.    ┌‐┘ | ┌‐┘ | ┌‐┘ | ┌‐┘ | ┌‐┘ | ┌‐┘ |  O O O
      =/     っっ       τ-っつつっ、。|      ̄ ̄   ̄ ̄   ̄ ̄   ̄ ̄   ̄ ̄   ̄ ̄
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        つつっιつ) ⌒つっ)   っつっつ。 °|  °           o 。
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       ( ̄o°oヽ、 \\,O、/~   つっへっ   \ へ  \°°o  。
        \__/ ̄ ̄ ̄ ̄    っっつ         へ  \




<jbbs fontcolor="#0000ff">

448同志名無しさん:2014/03/07(金) 08:41:54 ID:r2.RTXQQ0


    ┌────────────────────────────────
    │
    │   ⌒*リ´・-・リ「これは…ただの夢だ。内藤君には現実の世界があるんだ」
    │
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                          |

                           r‐‐z-
                        、_,,ノ'fソハリヽ                 ┌─────────────────
                     ⌒*リ´・-・リ                |
                          (_i〈令〉              |      (  ω )「 …… …… 」
                           <_/::::::::ヽ             |
                  _/⌒彡※※※※ミ`''ー--、      └─────────┌───────
                 _/      ιυっ ̄~つyへつ                     |
               /    フっιつ人´ / /つυ^っへっ                 |
             /   /つつ。o/ / / /  ^つっへυ  ┌──────────┘────────────
            _/     〉o°o。   。 / /  /°>つ.    |
           /      \γ、。 o 。 /o。/ /つ     |  (  ω )「 … 【 お は ょ ぅ ι゛ ょ 】 を決行しますお 」
      __/           `⌒ヽっ/ 。/  /.       |
      =/     っっ       τ-っつつっ、。|         └───────────────────────
       ̄     っっ )) )       っつつつ。|
        つつっιつ) ⌒つっ)   っつっつ。 °|  °           o 。
        っつっo °。 υつ っ つっυ。o。°|   ° °           °。
       っ\\っoっ。  °° つ。°°。o。o。\o。° 。°°     。°。
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449同志名無しさん:2014/03/07(金) 08:42:24 ID:r2.RTXQQ0

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<jbbs fontcolor="#0000ff">

450同志名無しさん:2014/03/07(金) 08:45:41 ID:r2.RTXQQ0
うん…ごめんなさいもう一度テスト
<jbbs fontcolor="#0000ff">

451同志名無しさん:2014/03/19(水) 18:43:51 ID:3e29c.fc0
まってるよ

452同志名無しさん:2014/03/19(水) 20:06:08 ID:HOecw9kY0
色をつけたいのか改行用のドットを打ちたくないのか
後者なら 
 とかユニコード使ったら?



453同志名無しさん:2014/03/20(木) 23:28:56 ID:I7HQA8gQ0

              __
.                    、
          ..:´       ヽ   つ
.         _,ノ i{ i| i| i   ノ:、 ..:  っ
.           リ?八{_/ トミ、,′
          ノレ:i >  < jハl⌒ヽ
         { 込、 l^^ヽ ィ'゙、_,人
.         /`¨!  T7マ"::.:.ト. /.:....\
.      /〃   / /` 、ノ ∨..:.:.:.:.、`' 、
..      ,' .,':    /_/    iノレ:i:.:. }   ;
.     {  {::.     ,'      ', /.:.:,′ /
.     ` 乂   ,:′     ∨..::  /
             /          \
           `T: :.TTマ: :f爪「
             |: : :L  ` 、: : \
.             ̄      ̄

<jbbs fontcolor="#0000ff">

文字色を付けたかったのですがわかんないんです
他のしたらばはこれで青色になりましたがどうでしょ・・







454同志名無しさん:2014/03/20(木) 23:33:20 ID:I7HQA8gQ0

              __
.                    、
          ..:´       ヽ   つ
.         _,ノ i{ i| i| i   ノ:、 ..:  っ
.           リⅥ八{_/ トミ、,′
          ノレ:i >  < jハl⌒ヽ
         { 込、 l^^ヽ ィ'゙、_,人
.         /`¨!  T7マ"::.:.ト. /.:....\
.      /〃   / /` 、ノ ∨..:.:.:.:.、`' 、
..      ,' .,':    /_/    iノレ:i:.:. }   ;
.     {  {::.     ,'      ', /.:.:,′ /
.     ` 乂   ,:′     ∨..::  /
             /          \
           `T: :.TTマ: :f爪「
             |: : :L  ` 、: : \
.             ̄      ̄

<jbbs fontcolor="#0000ff">

おのれ文字化けマン!
ユニコード改行は成功 教えてくれてありがとうございます




455同志名無しさん:2014/03/21(金) 02:35:18 ID:YeszqltU0
タグがそのまま書き込まれるってことは掲示板側でフォントの指定を禁止してるんだろうから
管理人にお願いして禁止設定を解除してもらうしかないなあ

456同志名無しさん:2014/04/04(金) 21:48:45 ID:QgFfVoyo0

                          __
                     '⌒ヽ  }
                         7/
                     . : ´     ′   `  、
                , .              `
                 ..'°     /            ‘,
                  .:´     .:´       }:、       :.
            ,.:´ ,   /   ,       ノ ':、  }     ,
          -‐≠=彡 ;'   ,;′ `ン、/  }  ,'       ′
     _.. -‐=ァ≒==ァ゙ {   ;   _彡イ\  ,′/  ノ
...  .;'´     ,:''¨7 ,:′ :.   { ,ィi丐气、  / . :′/|   ,
    {     / .,′:i  :i人  Ⅵr' _ノ ,ふy' ,′イ´ 釗   ,′
.         ;'  {  :i  i:^心、 _戈_   _彡イレ庁テ㍉、
         {  / i .:i  i  }:>--        〈_ _ノ゚「` /
         / ' l .:i     ,':i、__        ′   / //
         ,′ :| .:i  i /ァ'´ ` 、 ` -    ;:´ ´
        ;   丿八  N{/     ヽ  __ .. イレ' //
             \{ /С∪ТЕ ∨ _, \_彡//
                  ,′         |/ _  ∨,′
                 /i   ❤    |_/{ ` 、 `く,
                 ,′          i  ゝ、   }
             /   `:、       :、   }    !
             ,′    :、       :、 /    i
.              :.       :、      ∨    !
            {        :、       `、  ,′

o川*゚ー゚)o

457同志名無しさん:2014/04/04(金) 21:49:30 ID:QgFfVoyo0

                       -‐  =  ‐-
                 /              ,:'゙^V
.               __彡'゙                ?
                     ,:'            ;、
                      /          ,   ;i}ミ、
            /       /     ,:'       }i ,' | : i
             /   /  ′     /゙{i:    i }i_/ i| : l
             ,′:.  ,′       __/_.八| i  l |/ `刈 |
              { i :i  {     i   __/二  | l  l | ニ_ 犹
           乂 :i  {i i   i| ィi圻 气 人{\{イ圻笏k/
           { :i  レ'i  i 八{^{if _刈 ::::::::::::::: ir」 ハ }〉
            八:ilァ'⌒ヽli   | 乂_rタ ::::::::::::::: 乂 rク〈
               从n  八  |´^:':':':      、  :':':':^`
     (        / / /ー´从\| U             人
     `ー-=‐::''゙  ,' i八iァ'´  `` 、   (__  )
            {i l  ,:      ゙マ=-   _ ....イ:..
           ノリi_|__ノ         \γ:: ::::: ○::::::::::.
            __彡イ ア゙            }:::::: ::::::: /|::○:.
              ∨       _....二...j_}:::: :: ::/ ̄|:::: :::i\
              {      '"´        ̄ `' -‐‐-、::::ハ }

o川*゚ー゚)o

458同志名無しさん:2014/04/04(金) 21:49:57 ID:QgFfVoyo0

                r 、  ___{(
               jI斗  -=ニ   `ー=ミ、
            ≫'"             ⌒≫x
          ア´       \ | ト、       〈         ,'゙
        /            V   V{         ∨/        {
.      .ァ′ /゙                    〈          」          ∠匚
      ,′  ,'    ”ミ、                  ∨       7  l l |      ノ
      ,′  :{      `≫-= …━ -=ミ、    !       /     丿      ヤ
     __/     乂    __ァ´ : : : : : : : : : : `'マ    ’     /
    7            ∨ : : : : : : : : : : : : : : ∨         厶    ├┐      |
    '゙     ;;      《/: : : : : : : : : :}、 : : : : : W ,′      〉    /
..     {    :{   __巡: : : : ..二..._...」i!:i_...二...._} /        }           l 、
          乂γ´::に=-紓[__ 】疋TT[【{ ̄ 几{/        人   l |      /  \
...   i{:      ト、: :{ : : : :广¨¨´~`: : : : :、 ¨¨ア''       /     丿レ
..   从       ハ:人 : ::,′: : : : :(: r : r :) : : }        ⌒ヽ           − l
      令s。 __.彡'r辷少′ : : : :/「`ニ=ニ: : : ィ゙            .∨  二|       ノ
.          `¨7㌍派: : : : : : 人,'^⌒^7: : :}i            /    ‐┘
.             ├:沁、: : : : {/    ,〉 : :}l             /
                |:::::f价 : : : :Vマ___..ノ7: : 八         厶ィ    |
             /:::::::::::::::::>、 : : : こ : : : ィ             }    |
           /:::::::::::::::::::::::::≧ァ-:::::::-=≦「≫x            ,′  |
.         ⌒≫x:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ア⌒゙' '       /
.          :X:  :X:`≫x::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:X: :X:      ′   / / /
.       :X:  :X:  :X:  ≧=-::::::::::::::::-=彡'  :X:              o o o
                    ̄   ̄   ̄

  ∧,,∧
 (;`・ω・)  。・゚・⌒)
 /   o━ヽニニフ))
 しー-J

459 ◆oYaYubIEK6:2014/04/04(金) 21:50:44 ID:QgFfVoyo0





            |`゛'''   ..._       _... ,,__彡イ       γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
            l rf㍉   `''=…=ァ´      l           |
            :.  vこ>          Vて l          |  Μ o r a l e r .
.          人_  ア           Ⅵ l        |    Ι w i l l
.            /`¨   ┼     jハ、  ', ィ゙          |   s l a u g h t e r
.           /{   ィ笊夾.   ;什托 }  ;从          |      y o u .
.           ,' i`ミ _戈i{__}i}\/{i{__}i乂  } ‘,       .乂_________,ノ
.         -=彡イミ=>-'^¨’    ¨’^厶 ノ i⌒ヽ
          乂{八ぅ込、 _...二..._,, .イル'八{   _..._
                \ if爪   __ ... `マ|/     ,'   `ヽ、
               》 ≧=-'^   《      ‘…’`ャ '.
                 /^` ∩   ∩ ^’、        } ;
                  /,'  ∪   ∪   `、        ,′ ’
             /,'               `、     ,'  ,′
              /     ∩   ∩    Ⅵ   /  ,'
               / /     ∪   ∪   ‘:, Ⅶ__/  /
.             / /                 ‘, Ⅷ   /
            ,'' 沁、               }  V,,, '°
.          /    ≧=-  ┬…┬ -=彡'   Ⅵ
         /\__爪ニ=- -=7   ≧=-  =7¨´ Ⅶ
         \__{{ 〉 __,,,,    酈 __,,,《 -=彡'
              ////∨       ∨//∧
              ////∨       ∨//∧
              {////{         }////}
              {////∧       ∧////}
            ∨// _}      {_ //∨
              ̄             ̄
(,,゚ -゚)


久々にブーン系AA作成 抜かずの四発

スレ立てから約1年が過ぎてこのスレの方針も定まりました 誤解がないように明記しておきます
ここは◆oYaYubIEK6がちまちまAAを作ったり文章を書いたりする地下スレです

AAも作品も、スレのURLも転載禁止をキボンヌ(荷台)
地下スレについてはここが詳しいかと → http://katteniyaruo.blog69.fc2.com/blog-entry-1260.html

AAの元絵を出すのは止めました もう読んではいないでしょうが不快に思われた方々にこの場を借りて謝罪します
本当に申し訳ありませんでした

460同志名無しさん:2014/04/06(日) 22:34:47 ID:8uwcivCw0




                ,,  -‐=    =‐-ミ、                意 地 っ 張 り
               /                  /
                 /  ノ(   /          〈                   見 栄 っ 張 り
.            γ⌒ヽ ⌒  / {i   /      ∨/
.      ア⌒>γ⌒ヽノァ  { :/乂 {   /   ト、  〈        そして  負 け ず 嫌 い
      ,′'´ , }乂__,彡′ i Ⅳ   ∨\{ _/}/jハ  ‘,
.      { i{  ! /`¨7i|   」人_   ≧   _..斗  ,ハ;
.       乂i{:  ‘.,  ,人i|   7//`¨¨´   弋_ 厶ィ゙ }
       乂{从{  {  i|  {          //∧i| .′
.           人 i乂i八  乂   /^^ 7   人 i|
            _..__}i /川\  >       .イ  i|
.         ア´  `'ミ= |  \|   ァヒT爪「人 i八
.       ァ゙      ヽ | /..マ[  /  ヽル'{   /
.        /        }j∧::‘ヨ   7∧ }〉‐ 、/
        ′         乂. ∨::Ⅵi// }/   }

o川*゚ー゚)o

461同志名無しさん:2014/04/06(日) 23:01:03 ID:8uwcivCw0



  ┌───────────────┐                  /\___/\
  |                        |                 /         ::\
  |  |(●),  、(●)、|「 ね え 」     ┌──           |  ─   ─    |
  |                        |             | (●), 、 (●)、 |
  └──────┌────────┘             |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
                |                             \   r‐=‐、  .:::/
┌───────┘───────────┐           /`ー `ニニ´一''´\
│                                |
│ |(●),  、(●)、|「ちゃんと風呂はいった?」 |
│                                |
└───────────────────┘


   _____
 /         ( ;;;;(
/             ) ;;;;)      ┌──────────────────
|       /   \ /;;/      |
|        /ヽ  l;;,´.|      ─┘  ('A`) 「三千円で頭下げれば入れる」
/     ∩ノ ⊃━・'/         |              ┌────────────
(  \ / _ノ |  |          └───────┤
.\ “  /__|  |                     | |(●),  、(●)、|「マジか」
  \ /___ /                       │
                                 └────────────







                                       \__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__/
                ,,  -‐=    =‐-ミ、         ≫                                 ≪
               /                  /      ≫  o川#゚ー゚)o「私そんな安い女じゃないし!」  ≪
                 /  ノ(   /          〈        ≫                                 ≪
.            γ⌒ヽ ⌒  / {i   /      ∨/     /⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
.      ア⌒>γ⌒ヽノァ  { :/乂 {   /   ト、  〈
      ,′'´ , }乂__,彡′ i Ⅳ   ∨\{ _/}/jハ  ‘,    ┌────────────────────
.      { i{  ! /`¨7i|   」人_   ≧   _..斗  ,ハ;     |
.       乂i{:  ‘.,  ,人i|   7//`¨¨´   弋_ 厶ィ゙ }     | |(●),  、(●)、|「今手持ち五万ありますけど」
       乂{从{  {  i|  {          //∧i| .′    │
.           人 i乂i八  乂   /^^ 7   人 i|      └────────────────────
            _..__}i /川\  >       .イ  i|
.         ア´  `'ミ= |  \|   ァヒT爪「人 i八      \__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__/
.       ァ゙      ヽ | /..マ[  /  ヽル'{   /        ≫                                ≪
.        /        }j∧::‘ヨ   7∧ }〉‐ 、/       ≫      o川#゚ー゚)o「 ぐ ぬ ぬ … … 」      ≪
        ′         乂. ∨::Ⅵi// }/   }           ≫                                ≪
                                      /⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒\

462同志名無しさん:2014/04/07(月) 22:32:35 ID:L3qGJmWo0



  ┌───────────────┐                  /\___/\
  |                        |                 /         ::\
  |  |(●),  、(●)、|「 ね え 」     ┌──           |  ─   ─    |
  |                        |             | (●), 、 (●)、 |
  └──────┌────────┘             |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
                |                             \   r‐=‐、  .:::/
┌───────┘───────────┐           /`ー `ニニ´一''´\
│                                |
│ |(●),  、(●)、|「ちゃんとパンつくった?」  |
│                                |
└───────────────────┘


   _____
 /         ( ;;;;(
/             ) ;;;;)      ┌────────────────────
|       /   \ /;;/      |
|        /ヽ  l;;,´.|      ─┘  ('A`) 「昨日の夕飯パンツしゃぶしゃぶ」
/     ∩ノ ⊃━・'/         |              ┌────────────
(  \ / _ノ |  |          └───────┤
.\ “  /__|  |                     | |(●),  、(●)、|「マジか」
  \ /___ /                       │
                                 └────────────





                                       \__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__/
                ,,  -‐=    =‐-ミ、         ≫                                 ≪
               /                  /      ≫   o川#゚ー゚)o「 なんでゆずポンなのよ! 」   ≪
                 /  ノ(   /          〈        ≫                                 ≪
.            γ⌒ヽ ⌒  / {i   /      ∨/     /⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
.      ア⌒>γ⌒ヽノァ  { :/乂 {   /   ト、  〈
      ,′'´ , }乂__,彡′ i Ⅳ   ∨\{ _/}/jハ  ‘,   ┌───────────────────────
.      { i{  ! /`¨7i|   」人_   ≧   _..斗  ,ハ;    |
.       乂i{:  ‘.,  ,人i|   7//`¨¨´   弋_ 厶ィ゙ }    |  ('A`)「パンツにはおろしポン酢だろ常識的に考えて」
       乂{从{  {  i|  {          //∧i| .′  │      \__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__/
.           人 i乂i八  乂   /^^ 7   人 i|     └────≫                             ≪
            _..__}i /川\  >       .イ  i|               ≫  o川#゚ー゚)o「 私はサルサソースが良いの! 」 ≪
.         ア´  `'ミ= |  \|   ァヒT爪「人 i八             ≫                             ≪
.       ァ゙      ヽ | /..マ[  /  ヽル'{   /             /⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
.        /        }j∧::‘ヨ   7∧ }〉‐ 、/      ┌─────────────────────
        ′         乂. ∨::Ⅵi// }/   }          │
                                      │  ('A`)「姉ちゃんそれ…もこみちのパクリじゃん」
                                      │
                                      └─────────────────────

463同志名無しさん:2014/04/08(火) 21:57:48 ID:tlkHkGOU0



  ┌───────────────┐                  /\___/\
  |                        |                 /         ::\
  |  |(●),  、(●)、|「 う ん 」    ┌──           |  ─   ─    |
  |                        |             | (●), 、 (●)、 |
  └──────┌────────┘             |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
                |                             \   r‐=‐、  .:::/
┌───────┘─────────┐               /`ー `ニニ´一''´\
│                            |
│  |(●),  、(●)、|「 国 際 空 港 」    |
│                            |
└─────────────────┘


   _____
 /         ( ;;;;(
/             ) ;;;;)      ┌──────────────────
|       /   \ /;;/      |
|        /ヽ  l;;,´.|      ─┘  ('A`) 「成田国際空港で塗糞テロ発生」
/     ∩ノ ⊃━・'/         |              ┌────────────
(  \ / _ノ |  |          └───────┤
.\ “  /__|  |                     | |(●),  、(●)、|「マジか」
  \ /___ /                       │
                                 └────────────






                                     \__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__/
                                    ≫                                      ≪
                ,,  -‐=    =‐-ミ、       ≫ o川#゚ー゚)o「 ち ょ っ と お 父 さ ん !                  ≪
               /                  /    ≫          成田空港は千葉のハッテン場じゃないから! 」 ≪
                 /  ノ(   /          〈     ≫                                           ≪
.            γ⌒ヽ ⌒  / {i   /      ∨/  /⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
.      ア⌒>γ⌒ヽノァ  { :/乂 {   /   ト、  〈
      ,′'´ , }乂__,彡′ i Ⅳ   ∨\{ _/}/jハ  ‘,      ┌─────────────────
.      { i{  ! /`¨7i|   」人_   ≧   _..斗  ,ハ;       |
.       乂i{:  ‘.,  ,人i|   7//`¨¨´   弋_ 厶ィ゙ }       |    N| "゚'` {"゚`lリ「うん! ……ち」
       乂{从{  {  i|  {          //∧i| .′     │
.           人 i乂i八  乂   /^^ 7   人 i|        └─────────────────
            _..__}i /川\  >       .イ  i|
.         ア´  `'ミ= |  \|   ァヒT爪「人 i八    \__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__/
.       ァ゙      ヽ | /..マ[  /  ヽル'{   /        ≫                                 ≪
.        /        }j∧::‘ヨ   7∧ }〉‐ 、/       ≫    o川#゚ー゚)o「 反省の色が見えない 」      ≪
        ′         乂. ∨::Ⅵi// }/   }           ≫                                 ≪
                                      /⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒\

464同志名無しさん:2014/04/09(水) 21:32:43 ID:SHLzHZKs0



  ┌───────────────┐                  /\___/\
  |                        |                 /         ::\
  |  |(●),  、(●)、|「 理 科 」    ┌──           |  ─   ─    |
  |                        |             | (●), 、 (●)、 |
  └──────┌────────┘             |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
                |                             \   r‐=‐、  .:::/
┌───────┘─────────┐               /`ー `ニニ´一''´\
│                            |
│ |(●),  、(●)、|「ちゃんとやってる?」  |
│                            |
└─────────────────┘


   _____
 /         ( ;;;;(
/             ) ;;;;)      ┌────────────────────
|       /   \ /;;/      |
|        /ヽ  l;;,´.|      ─┘  ('A`) 「野外○P生○ンガ○ハメ処○膜貫○」
/     ∩ノ ⊃━・'/         |              ┌──────────────
(  \ / _ノ |  |          └───────┤
.\ “  /__|  |                     | |(●),  、(●)、|「やるじゃん」
  \ /___ /                       │
                                 └──────────────







                                      \__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__/
                ,,  -‐=    =‐-ミ、         ≫                              ≪
               /                  /      ≫   o川#゚ー゚)o「 ち ょ っ と ア ン タ た ち ! 」  ≪
                 /  ノ(   /          〈       ≫                              ≪
.            γ⌒ヽ ⌒  / {i   /      ∨/   /⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
.      ア⌒>γ⌒ヽノァ  { :/乂 {   /   ト、  〈
      ,′'´ , }乂__,彡′ i Ⅳ   ∨\{ _/}/jハ  ‘,     ┌───────────────────
.      { i{  ! /`¨7i|   」人_   ≧   _..斗  ,ハ;      |
.       乂i{:  ‘.,  ,人i|   7//`¨¨´   弋_ 厶ィ゙ }      | ('A`)|(●),  、(●)、|「まずい! 逃げろ!」
       乂{从{  {  i|  {          //∧i| .′    │
.           人 i乂i八  乂   /^^ 7   人 i|       └───────────────────
            _..__}i /川\  >       .イ  i|
.         ア´  `'ミ= |  \|   ァヒT爪「人 i八    \__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__/
.       ァ゙      ヽ | /..マ[  /  ヽル'{   /        ≫                                 ≪
.        /        }j∧::‘ヨ   7∧ }〉‐ 、/       ≫  o川#゚ー゚)o「 私もロストバージンさせてくれ!」  ≪
        ′         乂. ∨::Ⅵi// }/   }           ≫                                 ≪
                                      /⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒\

465同志名無しさん:2014/04/10(木) 22:02:35 ID:9Nmy8IFg0



  ┌───────────────┐                  /\___/\
  |                        |                 /         ::\
  |  |(●),  、(●)、|「 悪 の 」    ┌──           |  ─   ─    |
  |                        |             | (●), 、 (●)、 |
  └──────┌────────┘             |   ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
                |                             \   r‐=‐、  .:::/
┌───────┘─────────┐               /`ー `ニニ´一''´\
│                            |
│  |(●),  、(●)、|「 十 字 架 」    |
│                            |
└─────────────────┘

                       ┌────────────────────────────────
   _____            |
 /         ( ;;;;(        | ('A`)「1955年にKGBの時空針がごく微小の次元震を観測している
/             ) ;;;;)      |     これはイエスの磔刑が時空針真域に小規模の相転移を引き起こし
|       /   \ /;;/      |     結果として周期的な次元震を無視できぬ範囲で生じさせている証拠だ
|        /ヽ  l;;,´.|      ─┘     狂信的なクリスチャンはこれを“悪の十字架”と呼ぶ」
/     ∩ノ ⊃━・'/         |              ┌──────────────────
(  \ / _ノ |  |          └───────┤
.\ “  /__|  |                     | |(●),  、(●)、|「うるさいだまれ」
  \ /___ /                       │
                                 └──────────────────







                                      \__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__/
                ,,  -‐=    =‐-ミ、         ≫                              ≪
               /                  /      ≫   o川#゚ー゚)o「 ち ょ っ と ア ン タ た ち ! 」  ≪
                 /  ノ(   /          〈       ≫                              ≪
.            γ⌒ヽ ⌒  / {i   /      ∨/   /⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
.      ア⌒>γ⌒ヽノァ  { :/乂 {   /   ト、  〈
      ,′'´ , }乂__,彡′ i Ⅳ   ∨\{ _/}/jハ  ‘,     ┌───────────────────
.      { i{  ! /`¨7i|   」人_   ≧   _..斗  ,ハ;      |
.       乂i{:  ‘.,  ,人i|   7//`¨¨´   弋_ 厶ィ゙ }      | ('A`)|(●),  、(●)、|「まずい! 逃げろ!」
       乂{从{  {  i|  {          //∧i| .′    │
.           人 i乂i八  乂   /^^ 7   人 i|       └───────────────────
            _..__}i /川\  >       .イ  i|
.         ア´  `'ミ= |  \|   ァヒT爪「人 i八    \__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__/
.       ァ゙      ヽ | /..マ[  /  ヽル'{   /        ≫                                 ≪
.        /        }j∧::‘ヨ   7∧ }〉‐ 、/       ≫  o川#゚ー゚)o「 私もロストバージンさせてくれ!」  ≪
        ′         乂. ∨::Ⅵi// }/   }           ≫                                 ≪
                                      /⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒\

466同志名無しさん:2014/04/11(金) 00:49:17 ID:ztC/TwmkO
>>449からの続きが読みたいよ

467 ◆oYaYubIEK6:2014/04/15(火) 21:56:16 ID:fWfNryzw0
酉記憶
<jbbs fontcolor="#00ff00">

468 ◆oYaYubIEK6:2014/04/18(金) 06:44:26 ID:MWN2qkIM0


<前回のラブライブ>


 宇都宮ゆうすけの性嗜好「児童性愛」を見抜いた私たち。

(  ω )「(デレ。結城凛々ちゃんは、私の隣の室に住んでいる女の子なんですけどお)」

 でも…デレは近所の女の子に変化しちゃったの。

⌒*リ´・-・リ「11歳。想咲小学校の五年生です……」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「ふーん。じゃあ凛々ちゃん。 “ 好きな人 ” っている?」

 ですが私は戦います。宇都宮ゆうすけを夢精させるために。

('∀`)「ンナハハ」

 こうして性的夢の面々は三人になった。



469 ◆oYaYubIEK6:2014/04/18(金) 06:44:58 ID:MWN2qkIM0

>>446-450までカット

  _
( ゚∀゚)o彡゜「そりゃ知ってるが内藤君。この凛々ちゃんはデレなんだぜ」

⌒*リ´・ー゚)ζ「そこまで気に病むことかしら? これは所詮、ただの夢でしょう」

(  ω )「ただの夢?」

 内藤が恐れているのは、現実の凛々への冒瀆のようなもの。死や殺人とは違ったひどく非人間的なもの。

 そして夢魔たちの言うとおり、こんな苦悩は、全てが徒労に過ぎないという別の恐怖も内藤は知っていたのである。
 世間の人たちと同様に、昨夜見た夢を素直に忘れられるなら、内藤はこの一件を存在しなかったと感じるかも知れないのだ。

470 ◆oYaYubIEK6:2014/04/18(金) 06:45:32 ID:MWN2qkIM0

 内藤は食欲を感じるように、夢幻での行動に責任を感じていた。
 空腹の原因が明らかなように、罪の意識の原因は自ずと知れた。

(  ω )「……ツン?」

 罪の意識は、内藤が結城凛々 ⌒*リ´・-・リ に、
 夢の少女ツンを重ねるために生じるものではなかったか?

 そして阿部デレ ζ(゚ー゚*ζ でさえ、家族の一員でも何でもなく、
 ツンの影をそこに感じたからこそ、内藤はやさしく取り扱っていたのではないか?

ζ(゚ー゚*ζ「(Mom?)」

471 ◆oYaYubIEK6:2014/04/18(金) 06:45:59 ID:MWN2qkIM0

 ただ言えることは、もしもツンがいなければ、
 内藤はこれが夢であることを幸いとして、人を傷つけたり、犯したりして、
 傍若無人に振る舞っただろう、非人間的な行為に及んだだろうということだ。


ζ(゚ー゚*ζ「内藤君には現実の世界があるんだ」

 子供に成り済ましていた夢魔は、変化をなかば解いて、内藤にこう言って聞かせる。
 ただの夢だと阿部デレは言う。夢だから好きにしろと言う。しかしほんとうにそうとは思えないまま
  _
( ゚∀゚)o彡゜「……お?」

(  ω )「性的夢の計略その2を決行しますお。【おはようじょ】の準備を」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「わーい」

472 ◆oYaYubIEK6:2014/04/18(金) 06:46:28 ID:MWN2qkIM0



             内藤ホライゾンのなぜなにコーナー(Q&A)   Q.【おはようじょ】とは?

・  ━  ━━ ━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━ ━━  ━  ・
.               \\      ,土ヽ l 十  ├  ゝ‐、ヽ ll               尸  //
                  \\  (ノ ) | Cト、.Cト、   ノ l_ノ よ  ̄ ̄ ̄ (⌒/   //
                         .....       .:_ -― ─- 、:.    ......
                        ..::⌒>.、:: ...::/::.::/::.:: ヽ::.::.\::....::x<⌒::.
                    ::x-=≦.::.-=`ミO.:/:/:/|:./.:ハ::ヽ::`O::-=ミて`く⌒ヽ::
                  ::, イ::ノ⌒'Z _⌒ Y彡::./V  j/ヽ::ハ.::.V::Y⌒/;^)- 入 \:
                 ::/ :/八  '(:::::':,\ トV::./⌒     ⌒ヽ.::∨/,.::'::/  /:::∧  '\::
・  ━  ━━ ━━━ (省略されました・・全てを読むには(・∀・)を押してください) ━━  ━  ・

  A.ロマンチックな朝の挨拶のことです。転じて、裸体の幼女が登場する時などにも使われます。
                                 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    リアリティを重んじ、ここでは後者を意味し、性的夢の計略による宇都宮ゆうすけの討伐を目指します。
    ここからは諸君らもあの天使のごとき幼女たちに遅れを取らぬよう!
    ん今すぐ下着を脱ぎ捨て!
    ば生まれたままの姿でもって!
    ん両手をあげ満面の笑みをうかべておはようじょ!
    は



473 ◆oYaYubIEK6:2014/04/18(金) 06:47:27 ID:MWN2qkIM0

 おっかのうえのー ひっなげしのー……井戸の底から響いてくるような歌声を内藤は聴いた。

 結城凛々の裸体。撫で回したい平らな裸体。
 陰唇が閉じきり、まさに“すぢ”と形容するに相応しい神の所有物、神の作品には後光が射してきらきら眩しい。
 浴室の中折れ扉から洩れ出る湯気が、色素の薄い乳首を、丸みをおびたお腹を、覆い隠すカリギュラ効果。

⌒*リ´・-・リ「これで終わりだ……!」

 社会的地位最強の座を欲しいままにする幼女が裸で吠えた。

 【おはようじょ】作戦とは、この姿を児童性愛者の宇都宮に見せつけることであった。

 何のヒネりも無いな、という指摘はお門違いも良いところで「私も一緒にお風呂はいる!」と浴槽に飛び込めさえすれば、
 宇都宮は顔を真っ赤に火照らせた後に、鼻血をたらりと一滴垂らして、SPの急激な減少を快く受け容れるのである。

474 ◆oYaYubIEK6:2014/04/18(金) 20:26:24 ID:MWN2qkIM0



                                                 ......|
                                                 ......|
                    ,'         /    /         }゙:、    . : :∨\\   .|
                    ,′ ,,     . :.,′    |      | :/  | | 、 ━┥   ヽ)  |
                    ,′〃   . : /{  ‐-ミ {    . : |/   .| |‘, . :乂_{\) ......|
                ; /{   . : ,′    `V: : : : :斗-≦ | |  }: : : :} : :}   ......|
                     i{ ,' {  : : : :{ ,ィ圻う ㍉ }ノノ}: ! ィ'ひ対y′ ' : : / : :′   ...|
                   八{ ‘,i{ : : : Ⅵi n_人_}    !ノ  r' 人  }〉,′: :′/     ..|
                    }人 : : : 圦 ゚乂゚Y゚ノ       乂Υソ’/: :Кヽ:′    ....|
                       丿 ,心、: : {x:x:x:x:          x:x:x:x厶ィ゙  人       .|
                     / : :∧ :Ⅵ` 、               爪 <: : ',    ......|
                     ,′: : : : /∧   、   「::::::フ     イ: : 厂 : : : : ',      .|
                      { {: : : : :/ ∧.  >=- -‐…‐‐‐=ちィ゙         ......|
                     `_乂: : : : : : :〉       r==≒‐'^            |
                     /  >{ : :∨       }:i:i:i:i:i::             ...|
                     ,′  ノ{ : : :〉       /:i:i:i:i:i::             ...|
                     ,′    从r个=-…-=≦i:i:i:i:i:                .|
                       ;        丿::::::::::::::::::::::}                 ....|


>>473
×飛び込めさえすれば、
○飛び込みさえすれば、

475 ◆oYaYubIEK6:2014/04/18(金) 20:49:42 ID:QbjBDpXU0

           ,'         /    / . : : : : : : : }゙:、. . . . . . . ∨\\
.        ,′ ,,     . :.,′    | : : : : : :| :/  |. :| 、: :━┥   ヽ)
.        ,′〃   . : /{  ‐-ミ { : : : : : :|/   .|. :| ‘,: : : 乂_{\)
       ; /{   . : ,′    `V: : : : :斗-≦ |. :|  }: : : :} : :}
.         i{ ,' {  : : : :{ ,ィ圻う ㍉ }ノノ}: ! ィ'ひ対y′ ' : : / : :′
.       八{ ‘,i{ : : : Ⅵi n_人_}    !ノ  r' 人  }〉,′: :′/
           }人 : : : 圦 ゚乂゚Y゚ノ       乂Υソ’/: :Кヽ:′
.           丿 ,心、: : {x:x:x:x:          x:x:x:x厶ィ゙  人
            / . :∧ :Ⅵ` 、               爪 <: : ',
            ,′: : : : /∧   、   「::::::フ     イ: : 厂 : : : : ',
             { {: : : : :/ ∧.  >=- -‐…‐‐‐-ちィ゙: , : : : : : }
            `_乂: : : : : : :〉       r==≒‐'^__,彡': : : : /
            /  >{ : :∨       }:i:i:i:i:i::/ : : : : : ; : :′
            ,′  ノ{ : : :〉       /:i:i:i:i:!: : :〃/: : }八
            ,′    从r个=-…-=≦}i:i:i:i:i:i:i乂 :ノイ゙ ̄   \
.           ;        丿::::::::::::::::::::::}:i:i:i:i:i:i:i::i:i:} |/゙      }

http://i.imgur.com/UydkBUV.jpg

保登心愛ちゃん

476 ◆oYaYubIEK6:2014/04/18(金) 21:56:52 ID:MWN2qkIM0

           ,'         /    / . : : : : : : : }゙:、. . . . . . . ∨\\
.        ,′ ,,     . :.,′    | : : : : : :| :/  |. :| 、: :━┥   ヽ)
.        ,′〃   . : /{  ‐-ミ { : : : : : :|/   」. :| ‘,: : : 乂_{\)
       ; /{   . : ,′    `V: : : : :斗-≦ |. :|  }: : : :} : :}
.         i{ ,' {  : : : :{ ,ィ圻う ㍉ }ノノ}: ! ィ'ひ対y′ ' : : / : ;′
.       八{ ‘,i{ : : : Ⅵi n_人_}    !ノ  r' 人  }〉,′: :′/
           }人 : : : 圦 ゚乂゚Y゚ノ       乂Υソ’/: :Кヽ;′
.           丿 ,心、: :{ x:x:x:x:          x:x:x:x厶ィ゙  人
            / . :∧ :Ⅵ` 、               爪 <: : ',
            ,′: : : : /∧   、   「::::::フ      ィ: : 厂 : : : : ',
             { {: : : : :/ ∧.  >=- -‐‐…‐‐‐┐:ィ゙. ; : : : : : }
            `_乂: : : : : : :〉       r‐‐…‐≠-=彡イ : : : ,′
            /  >{ : :∨       }:i:i:i:i:i:/: : : : : : : : ; : .′
            ,′  ノ{ : : :〉      /:i:i:i:i:i!: : :〃/: : :}八
            ,′    从r个=‐--=<i:i:i:i:i:i:i:i:i乂 :ノイ゙/ ̄  \
.        i{         丿:::::::::::::::::::}i:i:i:i:i:i:i:i::i:i:i:} |/゙     }

477 ◆oYaYubIEK6:2014/04/19(土) 21:53:43 ID:KZS5e9TY0
                                        
                                        
                                        
                                        
                                     .j斗 ┤   
                                 ,ィ永_欣ひy′       
                                 V´弋 u _人/}   
                                    `r<  ノ   
                                 
                         厶-=ミ             
                              /⌒ 丿      }      
                                     __,ノ

478 ◆oYaYubIEK6:2014/04/19(土) 22:44:52 ID:KZS5e9TY0
                                                                      |
                                                                      |
                                                                      |
                                                                      |
                                 }、         . . : : |       ∨                      |
                        /   . : : :〃 . . :j斗 ‐く  . : :釗       ‘,                   ....|
                         i   . : : : / , ィ゙  . : ,心、.: :|         ; 、                 ......|
                         ! . : : : :/ / 釗 . : :/  .j斗 ┤  ::    }\{  \                  .|
                          、 、: : : :′,′| . :,ィ永_欣ひy′ :i  :}  ,′   . :\  . : : : 、             ..|
                         |\\ : : { :i l/V´弋 u _人/}   ! / /,, ;  . : i  . : : : : : }\        ......|
                         |⌒\\: :、、lノ     `r<  ノ   //. :} }  . : 鄯 : : :/: : :/              |
                         ト、  \\\{       __,彡イレ'}/. . : :′} . : i鄱 : :,′ ,;′          ...|
                         〉i{_,厶-=ミ              ,′  . . : :/}//  : :i鄱/: : : :イ{            ..|
                            { Ⅴ〉⌒’〈        ィ   { /  . :,;′/   : :i八i : :/ 人            |
                        乂{        __/ ┤   ∨ . : :〃i:i,′ . : ,アi:i}イ く  \         .....|
                           込、    `  '′  厶ィ //i:i:i{   . : /:i:i:/}釗 、 \            ....|
                               个      `  ィ豸:i:i:i{/:i:i:i:{ . : :/:i:i:i乂ノ 、\             |
                               | : :_〕iト ぅf≦ニニニニ≧=- __,,{ . : :,'__,,( (_,   、             ...|
                                 乂_:∨ニニニニニニニニニ寸i:i:i:i乂_ {:i:i:i:i:i:i\,    \           .....|
                                  ∨ニニニニニニニニニニニ寸i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i                   .|
                                  アニ=-  -=ニニニニニニニ寸i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:               ...|
                            rく二ニニニ=- -=ニニニニ二二寸i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i                 .|
                                                                      |
                                                                      |
                                                                      |
                                                                      |

479 ◆oYaYubIEK6:2014/04/20(日) 00:18:25 ID:703O98Ww0

            /                        . . : : |       ∨
             /      . :/      ,'  . .j斗 ‐く  . : :釗       ‘,
.          ,′   . :   . :i: :      / , ィ゙    ,心、.: :|  i:.       ; 、
.           /〃  . :/゙   !:     / / 釗      .j斗 ┤   ::    :}\{  \
.         // . :/. :/    、 、   ′,′    ,ィ永_欣ひy′ .:i  :}  ,′   . : ::\  . : : : 、
.      , ´ ,  : ;゙  ′    |\\     i l/V´弋 u _人/}   ! / /,, ;  . : i   . : : : : }\
..     {   ; : /}: :{     |⌒\\ 、、lノ     `r<  ノ   //. :} }  . : 鄯 : : :/ : :/
..     `  { . :′ ;     鄯ト、  \\\{       __,彡イレ'}/  : : : :}   : i鄱 . : :,′ ;′
.        { ,; :i{: :i{:   鄱Ⅳ〉{_厶-=ミ              ,′,  . : : :ノ} ′. : :i鄱/: : : :イ{
.         乂{ 从i八   从 {Ⅴ_〉⌒’〈        ィ   { / . : _,,彡'/   : :i八i : :/ 人
.              \{\iレ′乂{/ 、        __/ ┤   ∨. . : //∨  . : ,アi:i}イ: .く: . \
                    人/  . : /込、    `  '′  厶イ://^;   . : /:i:i:/}釗 、 \
                ,′. : : :,: : :r个      `  ィ豸:i:i:i{/:i:i:i:{ . : :/:i:i:i乂ノ 、\
                  {: : : : : :;  : : | : :_〕iト ぅf≦ニニニニ≧=- .,,{ . : :,'__,,( (_,
                  人: : : ::{ : : :乂_:∨ニニニニニニニニニ寸i:i:i:i乂_ {:i:i:i:i:i:i\,
                     `ミ、 乂 : : : : ∨ニニニニニニニニニニニ寸i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i\,
                     \: : : : : :ア二ニニニニニニニニニニ寸i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\,
                       )人{rく二ニニニニニニニニニニニニ二寸i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\

http://a-draw.com/src/a-draw.com_10541.jpg

480 ◆oYaYubIEK6:2014/04/20(日) 00:18:53 ID:703O98Ww0

                                                           ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 、
      / ̄ ̄\                                          /              \
     ./                                                   思           |
    |   残    |                                             っ   九鳥  |
    |         |                                             た           |
    |   念    |                                           っ    だ    |
    |         |...   /              . : :           . . : : |        ∨        ス      と   |
    |   !    |.    /      . :/   . : : :,'  . .j斗 ‐く  . : :釗       ‘,      か           |
              /.   ,′   . :   . :i   . : : : / , ィ゙    ,心、.: :|  i:.       ; 、   ?        /
      \__/...  /〃  . :/゙   ! . : : : :/ / 釗      .j斗 ┤   ::    :}\{  \             /
.              // . :/. :/    、 、: : : :′,′    ,ィ永_欣ひy′ .:i  :}  ,′  . . : :>  . : : : 、   <
              , ´ ,  : ;゙  ′    |\\ : : { :i l/V´弋 u _人/}   ! / /,, ;  . : i   . : : : : }\
.             {   ; : /}: :{     |⌒\\: :、、lノ     `r<  ノ   //. :} }  . : 鄯 : : :/ : :/
.             `  { . :′ ;     鄯ト、  \\\{       __,彡イレ'}/  : : : :}   : i鄱 . : :,′ ;′
                { ,; :i{: :i{:   鄱Ⅳ〉{_厶-=ミ              ,′,  . : : :ノ} ′. : :i鄱/: : : :イ{
                 乂{ 从i八   从 {Ⅴ_〉⌒’〈        ィ   { / . : _,,彡'/   : :i八i : :/ 人
                      \{\iレ′乂{/ 、        __/ ┤   ∨. . : //∨  . : ,アi:i}イ: .く: . \
    ./ ̄ ̄ ̄\.           人/  . : /込、    `  '′  厶イ://^;   . : /:i:i:/}釗 、 \
   /                    ,′. : : :,: : :r个      `  ィ豸:i:i:i{/:i:i:i:{ . : :/:i:i:i乂ノ 、\
    |   走     .|.           {: : : : : :;  : : | : :_〕iト ぅf≦ニニニニ≧=- .,,{ . : :,'__,,( (_,
    |.   り    .|.           人: : : ::{ : : :乂_:∨ニニニニニニニニニ寸i:i:i:i乂_ {:i:i:i:i:i:i\,
    | ┌       .|           `ミ、 乂 : : : : ∨ニニニニニニニニニニニ寸i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i\,
    |   入鳥   .|                 \: : : : : :ア二ニニニニニニニニニニ寸i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\,
    |       ┘ .|                   )人{rく二ニニニニニニニニニニニニ二寸i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\
    |     っ   |
    |.    ス     .|
            /
    .\___/

481 ◆oYaYubIEK6:2014/04/20(日) 20:29:22 ID:9F95OYRs0
//   /  / / /     /__/  /  //   | |   |
/   / / l / /   / | // \ /  //    |  |
   l/  /| / |   /_|」  | /\/|l    //   |
   l  / l/ | |  |ハ¬{㍉ヽ|/  / |l   //  /   |
   |  |  ハ |  | 「 ´_バ}| | /   |l //  /  / |
   |  ∨| ヽ|\ | `´     |/ /x/フト、 /  / | |
/  |   ∨ヽ  l |``      レ'ニ/ヘ / /l  / /| |  わー兎角さん
/  ハ   ト、',  ∨  ト、    ゝ⌒ヽ/イ// / //| /  まぁったカレーッスか?
  /_∨  |/\}  |   ヽ\   ー==彳彡ィ彡// //   よっぽど好きなんスね
/――|  / ̄ ー┴- 、  ̄   イ/ フ |'´   /
::::::::::::::::|/::::::::::::::::::::::::::::::::Yア´  / //  |
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∨彡 _ /   |
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∨フ --- 、_ノ


うーん・・・鳰ちゃんと鳰ちゃんで鳰がダブってしまったっス

482 ◆oYaYubIEK6:2014/04/20(日) 20:38:43 ID:9F95OYRs0
       /              . : :           . . : : |        ∨
.     /      . :/   . : : :,'  . .j斗 ‐く  . : :釗       ‘,
.     ,′   . :   . :i   . : : : / , ィ゙    ,心、.: :|  i:.       ; 、
..   /〃  . :/゙   ! . : : : :/ / 釗      .j斗 ┤   ::    :}\{  \
.... // . :/. :/    、 、: : : :′,′    ,ィ永_欣ひy′ .:i  :}  ,′   . : ::\  . : : : 、
. , ´ ,  : ;゙  ′    |\\: :    i l/V´弋 u _人/}   ! / /,, ;  . : i   . : : : : }\
..{   ; : /}: :{     |⌒\\ 、、lノ     `r<  ノ   //. :} }  . : 鄯 : : :/ : :/
..`  { . :′ ;     鄯ト、  \\\{       __,彡イレ'}/  : : : :}   : i鄱 . : :,′ ;′
.   { ,; :i{: :i{:   鄱Ⅳ〉{_厶-=ミ              ,′,  . : : :ノ} ′. : :i鄱/: : : :イ{
...... 乂{ 从i八   从 {Ⅴ_〉⌒’〈        ィ   { / . : _,,彡'/   : :i八i : :/ 人
.         \{\iレ′乂{/ 、        __/ ┤   ∨. . : //∨  . : ,アi:i}イ: .く: . \
.            人/  . : /込、    `  '′  厶イ://^;   . : /:i:i:/}釗 、 \
           ,′. : : :,: : :r个       `  .ィ豸__//:i:i:i:{ . : :/:i:i:i乂ノ 、\
             {: : : : : :;  : : | : :_〕iト ぅf爪:i:i:i:i:i:i:≧=- __,,{ . : :,'__,,( (_,
             人: : : ::{ : : :乂_: :/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iⅤi:i:i:乂_ {:i:i:i:i:i:i\,
                `ミ、 乂_: : : :.__/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:Ⅵi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i
                \: : : : : :アi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iⅥi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i
                  )人{rくi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:Ⅶi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i

完成

483 ◆oYaYubIEK6:2014/04/20(日) 21:02:44 ID:9F95OYRs0
                                                      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 、
  / ̄ ̄\                                         /              \
 /                                                      思   ┌      |
 |   残    |                                               っ     鳩  ...|
 |         |                                            た       ┘  |
 |   念    |                                                っ    だ    |
 |         |     /              . : :       , . . : : |        ∨        ス      と   |
 |   !    |.   /      . :/   . : : :,'  . .j斗 ‐く  . : :釗       ‘,      か           |
.         /    ,′   . :   . :i   . : : : / , ィ゙    ,心、.: :|  i:.       ; 、   ?        /
  \__/...  /〃  . :/゙   ! . : : : :/ / 釗      .j斗 ┤   ::    :}\{  \             /
.          // . :/. :/    、 、: : : :′,′    ,ィ永_欣ひy′ .:i  :}  ,′  . . : :>  . : : : 、   <
          , ´ ,  : ;゙  ′    |\\: :    i l/V´弋 u _人/}   ! / /,, ;  . : i   . : : : : }\
.         {   ; : /}: :{     |⌒\\: :、、lノ     `r<  ノ   //. :} }  . : 鄯 : : :/ : :/
.         `  { . :′ ;     鄯ト、  \\\{       __,彡イレ'}/  : : : :}   : i鄱 . : :,′ ;′
            { ,; :i{: :i{:   鄱Ⅳ〉{_厶-=ミ              ,′,  . : : :ノ} ′. : :i鄱/: : : :イ{
             乂{ 从i八   从 {Ⅴ_〉⌒’〈        ィ   { / . : _,,彡'/   : :i八i : :/ 人
                  \{\iレ′乂{/ 、        __/ ┤   ∨. . : //∨  . : ,アi:i}イ: .く: . \
. / ̄ ̄ ̄\.          人/  . : /込、    `  '′  厶イ://^;   . : /:i:i:/}釗 、 \
/                   ,′. : : :,: : :r个     _...`   ...ィ升//:i:i:i:{ . : :/:i:i:i乂ノ
|   走     .|.           {: : : : : :;  : : | : : 〕i, '´i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iヽ___,,{ . : :,'__,,( (_,
|.   り    .|         人: : : ::{ : : :乂_: :/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iⅤi:i:i:乂_ {:i:i:i:i:i:i\,
| ┌       .|            `ミ、 乂_: : : :.__/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:Ⅵi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i
|.    鳰    |            \: : : : : :アi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iⅥi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i
|      ┘  .|              )人{rくi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:Ⅶi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i
|    っ    |
|.    ス     .|
         /
. \___/

484 ◆oYaYubIEK6:2014/04/20(日) 21:35:59 ID:9F95OYRs0



                      , ´“¨`寸 _,,,                       
                  /⌒{ . : : : :`冖=- _                   
                      | “¨ -=二_,             
                         斗- 釗 :鄯く                 
                          _}__ | :鄱,心、                
                     ィ笊_冽 :鄱i i i \                
                            ¨7 . :从i i i              
                      〈      厶ィ`: :i i i             
                        __    /                 
                       ´

485 ◆oYaYubIEK6:2014/04/20(日) 22:44:32 ID:9F95OYRs0
.               /    辷ア “¨`寸ニ-     .;々、 ∨
            ;′ 辷ア⌒{ . : : : :`冖=-    」ニニl__, 〈
           ,'==¬「/  : |   . : :|: :“¨=ニ二ニ=ァ'⌒゙
           ==イ「|. . : : :|   . : 斗-: :釗 :鄯 Ⅳ    マ
            ‖Ⅵイ^:| . : : 个   . : :}:_::_:| :鄱,沁、   ,ノ}
           {i ./:::::::::| /: : |`:、  ,ィ笊_冽 :鄱i | :}≧=彡'
           {i,゙ ,;::::::::| :{ iゞ== {\{    ¨7 . :从i | :「三ニ=
           `:. |:::::::::| :Ⅵi   〈     厶ィ゙  ,イ゙r个ーヘ :
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           Ⅶi::::::| : 乂 :__]>、≦⌒¨7. : ;′:||: |   :i
            ∨i:::/〉: : : ]/  //   .7: : ;' . : ||: |
               Ⅵi:::∧: : {  〈/   _/: : :{i : :||:
               Ⅵi::::/〉、   ||   7 : : 从: : :ノ

486 ◆oYaYubIEK6:2014/04/21(月) 21:15:40 ID:2Xr0scB20

                        /
                        ,′  寸
                         /    ∨
                》;乢, - ‐ =       ∨
              /|.'::::iトN            ∨
            __/ /::::::::::::{             Ⅴ
             __7 ┿::::::┯    ┯::::::┯    i〔
           ___ア  ||f{ iリ    ||f{ iリ    リ
         _〕iト   乂_.:     乂_.:      八
          __込、  トミ}{彡      ""  /
           _彡   fマ}{ヲ ‐ ─      <
                ヾ 'ノ /ノ    ィi(
               r/ .イ/ ∧,,,∧ / 〉、__
              /    と(^Д^;,) / ≧≦⌒ 、
            ′    ヽ〉ヾ.示 ∪ン `ニニア//∧
           /  rヘィソ ーt┼r!≦ ´ : |ニノ////∧
            /  { ニニ|: : :こ{: : に : : : :{ニ//////∧
         7「f⌒厂lニニ\: : : Y : : : : : /}ニ}/ヽ人r‐- \
          _〕∧//∧ ニ/ヽ: :/ト、: : //ニ:r   {/
         __ア//「レ'⌒>\:_:_:」::L:_:_:_/ニ/|:   {

    ∧_,,
   (#゚;;-゚)

親指夢一年目

でぃちゃんがヒロインの物語を書く傍ら投下を始めたスレでしたよ

487同志名無しさん:2014/04/21(月) 21:56:02 ID:9eaut8Pc0
もう一年たったのか

488 ◆oYaYubIEK6:2014/04/23(水) 21:29:31 ID:2FjHD9N60
                                                        |
                                                        |
                                                           .|
                                      ト、                  |
                                       や                   ....|
                            /゙| ./マ ?i: !i?   ヤ                  .|
                         イ  ./ |/  マ ?i鄯ii:? 釗                |
                           ,;゙  /  」L?_V__?鄱ii: }__             ..|
                           ∨   /   |___....ニア} 鄱i: √                .|
                   ,    ,′ ,′  f紐葯玖k′W /                  ......|
                     {   ,′ ,′   弋Vツ’人 ?i                   |
                   人    ノ{      ¬rくi鄯\?                  ..|
                       {  \{/ :::           i鄱                     ..|
                      ?        l          ,イ鄱i                      .|
                 込、    __ __     _.ィ斧!|                      .|
                     个:.         ::伝北/”:い                     .|
                                  ,少′                     ....|
                          うf瓜                                   .|
                                                        |
                                                           ...|

489 ◆oYaYubIEK6:2014/04/23(水) 22:40:02 ID:2FjHD9N60
                                                           .|
                                      寸ニ=-                  |
                                            マニ=-                   ....|
                            /゙| ./マ Ⅵi: !iⅤ  やニニ                  .|
                         イ  ./ |/  マ Ⅵi鄯ii:Ⅵi  ヤニニニ=-                 |
                           ,;゙  /  」L∟_V__Ⅶ鄱iii }__ 釗        ..|
                           ∨   /   |___....ニア} 鄱i: √ _〕:ト、              .|
                   ,    ,′ ,′  f紐葯玖k′W /  ,〕}              ......|
                     {   ,′ ,′   弋Vツ’人 Ⅵ  ん'                 |
                   人    ノ{      ¬rくi鄯\Ⅶi/                  ..|
                       {  \{/ :::           i鄱                     ..|
                      Ⅵ        l          ,イ鄱i                      .|
                 込、    __ __     _.ィ斧!|                      .|
                     个:.         ::伝北/”:い                     .|
                                  ,少′                     ....|
                          うf瓜                                   .|
                                                        |
                                                           ...|
                                                        |

490 ◆oYaYubIEK6:2014/04/24(木) 22:26:07 ID:bKpG1YjI0
                                                  ...|
                                 ``' 、                  |
                                     `丶、            .|
                                      \          .....|
                  _,,... -‐=ニ二二二二ニ=‐- .,,_        ` 、        .....|
                                  `'<..__     ゙,          |
                      ニ-¬冖:「 ̄ ̄ ̄ ̄”¨ 冖‐=ニ  `寸ニ=.  ′        ...|
                , ,、                 ´'くi  ^寸ニ_          .|
             ー=彡イ゙                      ',    マニ_          .|
                                   Ⅵi:   iⅥi   Vニ          |
                                i|:| | |マ Ⅵi  ii:Ⅵi  W          .|
                                リ」 LLV Ⅶ鄯ii: ㏍i ∵           |
                              ,ィ゙__.二ア} 鄱ii: ㏍i  ∵         ..|
                                 f紐葯玖k′W ,√               |
                                  弋Vツ’人 Ⅵi                .|
                   人          ¬rくi鄯\Ⅶ               |
                 И :{                 i鄱i                ..|
                      Ⅵ        l          ,イ鄱i                ..|
                 込、    __ __     _.ィ斧!|                ..|
                     个:.         .:云北/”:い               ..|
                                  ,少′                  |
                          うf瓜                          ...|
                                                  ...|
                                                        .|

491 ◆oYaYubIEK6:2014/04/25(金) 20:55:07 ID:YYt1/6es0

2板連邦には、シベリアの領地から続く極寒の山脈がある。
その山脈は神秘主義の一派、ブーン系シベリア図書館の発祥の地である。
かつては各国の学者や芸術家で華やぎ、成熟した文化を誇ったという。

山道は鄙びているが交通の要衝であり、VIPとシベリアを繋ぐ交易路でもあった。

('A`)「ブーン。食料が尽きるぞ」

( ^ω^)「おーん。鷹は飢えども穂を摘まず。それがブシドーだお」

地上岳の向こうから、ふたりの少年たちが歩いてくる。

あどけない顔をしているが、装備は雪山登山に相応しい。慣れているのだろう。
ぞぬの毛皮でしつらえたコート。ブーツには強く締められた靴紐の跡が何本も見えた。

492 ◆oYaYubIEK6:2014/04/25(金) 21:07:11 ID:YYt1/6es0

ふたりは、王都VIPに向かう道を大きく逸れて、雪山の標高の高い方へと進んでいる。
この山の何処かにあるという、荒巻スカルチノフの屋敷を探して、旅をしているのだ。

('A`)「依然として屋敷は見えない。ちょっとコンパスを貸せ」

( ^ω^)「はいお。ってこれコンパスはコンパスでも円を書く方のコンパスだお」

彼らは、この山脈の端が途切れてできた小さな平野に生まれて、育った。
畑を耕し、馬を曳きながら、彼らはただならぬ顔つきでそびえるこの山々を眺めた。

('A`)「いや。俺が貸してほしいのはコンパスはコンパスでもそのコンパスなんだ」

( ^ω^)「なんだお。コンパスはコンパスでも方位を示すコンパスじゃなかったのかお」

ふたりは祭事で住民たちと意見の衝突があり、里を離れた者たちだった。
荒巻スカルチノフとは酋長の息子で、とある事情から里を追放された男である。

493 ◆oYaYubIEK6:2014/04/25(金) 21:11:01 ID:YYt1/6es0
>>491
×ぞぬの毛皮でしつらえたコート。
○ぞぬの毛皮であつらえたコート。

494 ◆oYaYubIEK6:2014/04/25(金) 21:21:45 ID:YYt1/6es0

ドクオは地図に新たな線を刻む。

( ^ω^)「おーん。荒巻師匠。連邦の領内にいることはたしかなんだけどお」

('A`)「ったく。しかし荒巻師匠も辺鄙なところに地下スレを立てやがったもんだぜ」

個人や集団のなかで混沌としていた対立関係が、突出し具体化したような場所。
しかし。そこはとても居心地の良い穴ぐら。

里を離れた彼らが希求している場所とは、そういうものだった。
ここ2ch大陸ではそんな場所のことを地下スレと呼ぶ。

地下スレは忌み子、被差別民族、狂信者、隠者などが住まう場所だとされていた。
地下スレはその存在が秘匿され、常人にはまず辿り着くことができないという。

495 ◆oYaYubIEK6:2014/04/25(金) 21:36:55 ID:YYt1/6es0

( ^ω^)「連邦を訪れるのはかれこれ三度目だけど、妙な気分だお」

('A`)「そうだな。誰かが住んでいるのは間違いないのに、人の気配が感じられねえ」

びゅうと吹雪く夕刻の空を仰ぎ見ながら、白い息を吐く内藤とドクオ。
ブナの古木に視線を向けると、枝葉が凍りついて小さな水晶のアーチをつくっていた。

('A`)「ん。ブーン。ちょっとそこの雪を払ってくれないか」

( ^ω^)「おっお」

側道の森に入って、ドクオが指さした積雪を落とすと、黒光りする鉄の杭が顔を出した。
道路際に打たれた杭は、よく見ると、森の奥まったところへ続いていくようだった。

( ^ω^)「なんですかおこいつァ」

('A`)「なんてこった。これは敷地の境界だ。荒巻師匠の地下スレはすぐそばだぞ」

( ^ω^)「でかしたおドクオ。この謝礼はお菓子2袋分出すお」

白豚と妖怪は顔を見合わせると、喜びのあまりかたく抱きしめあった。

496 ◆oYaYubIEK6:2014/04/25(金) 21:42:09 ID:YYt1/6es0

まるで開拓民のように杭を打ち込み定めた境界線を、彼らは踏み越えていった。
彼らが生活の灯りを見つけるのに、それから数十分と時間を要さなかった。

('A`)「ここか?」

荒巻スカルチノフの屋敷は、むしろ山小屋と表現するに適切な大きさだっただろう。
豪雪に、いつ潰されてもおかしくない。小屋はそんな貧しさで喘いでいるように見える。

( ^ω^)「ついに見つけたお。もし! もし!」

内藤が拳で強く戸を叩く。
窓の鎧戸は半ば閉じられていて、なかの様子を伺い知ることは出来なかった。

497 ◆oYaYubIEK6:2014/04/25(金) 21:52:53 ID:YYt1/6es0

('A`)「おいおい留守か」

( ^ω^)「おーん。そんなのってないお」

家の返答はなかった。戸には鍵がかかっていた。
立ち去ることもできずに数分の間、彼らは玄関先で立ち往生を続けていただろうか。

   「文は陽気なり」

( ^ω^)('A`)「お?」

   「字は陰気なり」

こんな声が、戸の向こう側から聞こえてくるではないか。

   「夜の暗きには、陰気の陽気にかつ時あれば、職人もあるべきにや」

すると音もなく戸が開いていった。土間には、人の姿は影も形もなかった。

498 ◆oYaYubIEK6:2014/04/25(金) 21:57:18 ID:YYt1/6es0

内藤とドクオは凍りついたような無表情で、ただ秘かに目を見張っていた。
司祭様に「市中引き廻しの上打ち首」と宣告された時のような、頭を抱えんばかりの不安と恐怖に襲われた。

('A`)「ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん」

( ^ω^)「ゆーん。ゆゆゆ。幽霊さんですかお?」

   「見下げてごらん」

灯台もと暗しとはよく言ったものだった。
内藤とドクオが足もとに目を落とすと、地べたにひとりの老人が寝転がっていた。

( ^ω^)('A`)「池乃めだか師匠……」

/ ,' 3「荒巻な、荒巻」

この老人こそ隠遁者にして地下スレの主、荒巻スカルチノフその人であった。

499 ◆oYaYubIEK6:2014/04/25(金) 22:02:30 ID:YYt1/6es0

/ ,' 3「お前たち。里の者じゃな。何の用があってここに来た」

荒巻が地べたに寝転がったまま話すため、ふたりはしゃがみ込む必要があった。

/ ,' 3「ワシは里には戻らんゾーイ」

( ^ω^)「荒巻師匠。いきなり慎みの無い話で恐縮ですがお。私たちは里を捨てた身の上」

('A`)「俺たちは荒巻師匠に、あの技術の教えを乞うためにここに来た」

/ ,' 3「あの技術……とは」

ふたりは土下座をしたが、それでも荒巻より頭が高いので、額を地にこすり付けた。
その行為は、荒巻を神格化して崇めることで、思考を放棄する怠惰なにおいがあった。

( ^ω^)「私たちに                  くださいお」
                 AAの技術を教えて
('A`)「俺たちに                         くれ」

500同志名無しさん:2014/04/25(金) 22:05:51 ID:csfjwV.60
500get

501 ◆oYaYubIEK6:2014/04/25(金) 22:18:22 ID:YYt1/6es0

AAは言語芸術ジャンルのひとつだ。広義では一行からなる顔文字もこれに含まれる。
一読には不可解な文章も、俯瞰するとひとつの絵画となって浮かび上がる。

/ ,' 3「問おう。なぜAAを?」

( ^ω^)「顔文字として生まれたからには、AAをつくってみたいですお」

/ ,' 3「面白いことを言う。みかんがみかん箱をつくるのかね」

小説が美術であるように、AAは無声の画であって、実用のためのものではない。
したがってその実益を挙げることはできない。
荒巻が里を追放された理由は、このAAに没頭しすぎるためだった。

/ ,' 3「ブーン系の生首が大型AAをこさえたところで何の意味もないのじゃ。
     かけた時間と労力に比例して読者の反応が上がるかというとそんなことはない。
     むしろ大型AAの表現に凝るあまり投下間隔が開いて人が離れるのがオチじゃからによって」

( ^ω^)「ちょww長文自重wwwそういうことじゃないんですお。私たちはただ」

('A`)「俺たちは師匠が里に残していったAAを見て、つくりたいと思っただけなんだ」

/ ,' 3「なんと」

この言葉に荒巻は動揺を禁じ得なかった。

AAには標準の閲覧環境というものがあるのだ。この環境にあって初めてAAは正常に見える。
だがこの環境を整えられない者が多い。

/ ,' 3「お前たちには、あれがAAに見えたのか?」

一縷の望みを抱いて、荒巻が里に残していったAA。
そこには環境依存文字はおろか、比較的新規のユニコードも使われていたはずだった。

だがふたりは力強く、何度も頷いてみせる。そのAAには荒巻の自画像が見えた、と言う。
それを聞いて荒巻は秘かに感嘆して、彼らを屋敷に招き入れたのだった。

/ ,' 3「上がると良いぞ」

白豚と妖怪は顔を見合わせると、喜びのあまりかたく抱きしめあった。

502 ◆oYaYubIEK6:2014/04/25(金) 23:15:27 ID:YYt1/6es0
                                                         |
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                    心、  _乂:鄱       .:/        __彡イ厶イ ノィ 々 〉 :/: : :i       ..|
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503同志名無しさん:2014/04/26(土) 08:23:05 ID:I6MP5qpw0
急に何が始まったのかと思ったら

504 ◆oYaYubIEK6:2014/04/26(土) 21:49:37 ID:swRS39tE0



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                〃 >‐ _ . ニ==-‐ヘ{:::::>、::::::::」j{_(9_,ノ °  ';::::' うハ:::i _ノ
                 {/,x≦::::::::::::::::.:.,∠、ヽ:i{ (9ィ^-‐‐.::::::::::7 u / V{ し' }:::!>  や  や
                ヽ⊆{ ,ニミ:::::::j八(9 ) u:::「l:::}  -、 `ヽ::;   '    r ノ:ノ>   っ  っ
                 ( ハ'( (9`Y^ヽ{::::::, , ヘヽ:::ー-='  u ' , {   ┌彡 '⌒ヽ  た
                  ゝい:::7(:::ト、r‐、 ' u ',ハ /fこフ丶、     u |:::     ノ  ッ
                    ヽ}',{__jヾ'^_,. -‐, 、  '. , V.:::::::/\      l:::   /   !!
                    八ヽ:::{ く_,>'^^ _}  uハ ヽ::;'   ノ}    /.:: /⌒ヽ
                     \' ;.、ゝ'"´_ノ   ∧ 込. _彡'′ u /.:::     )
                      \ ヽ~「:::(    .イ  \ヽーァ   /.:::.:/
                          />  -=≦ニフ   }::\::(  /.:::: : /

505 ◆oYaYubIEK6:2014/04/27(日) 00:49:13 ID:9HyX5KkU0
                                       
                                         、
                                         \
                 _,,... -‐=ニニニニニニニ=‐- .,,_        \
                    ´                      `' __..       `
                 -=ニ=-¬冖 ¨” ̄ ̄ ̄ ̄ ̄”¨ r冖‐=ニ- `寸ニ=    
                ,          ,         j{マi:..  ´'く_ ^寸ニ
                ,ィ゙      , /    ,イ   ,il゙ Ⅵi   Ⅵ',  マニ
.              -‐=≠-‐ ニ=‐‐_彡',′  ./ | : | {i|: Ⅵi   iⅥi   Vニ  
             〃      __.::イ    /j/lノ釗 リ|i  Ⅵi   ii:Ⅵi  W  釗
                          |  ./ /゜  | _,小、 Ⅵ鄯i.i ㏍:  ヤ   |
                         ´  /   .j,ィ゙__ニア、 鄱i:i ㏍  釗  
                    l        ,′ :rf紐葯玖k′W川㏍   //
                     l   |:    /\{      弋Vツ’从 Ⅵi:|㏍   /
                     |   人   /         ^¬rくi鄯  Ⅵ|り  //   
                 И :{  \.{               i鄱:  狄〈  / '   
                      Ⅵ         l          ,イ鄱i   炒釻 ′     
                 込、     __ __     _.ィ斧!|   W  /,    
                     个:.          ::云北/”:|   Ψ_//     
                                  ._少′|  力 〈       
                             うf瓜         |          
                                    |          
                                    |            
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506 ◆oYaYubIEK6:2014/04/30(水) 19:38:47 ID:xWZc7I9M0

職人の弟子は年季奉公。当然のことながら無報酬で働いてもらうと荒巻は言った。
収入の見込みが立たない仕事である。内藤とドクオは承知の上でここまで来た。

/ ,' 3「そうかの。ではワシを奥の座敷まで持ち運ぶゾイ」

そう言って荒巻は、短い両腕をぐっとふたりの方へと伸ばした。
身体を起こしてほしいのではない。持ち運べと荒巻は言っている。

( ^ω^)「えーと。それでは失礼して」

('A`)「ももも。もふもふだ」

 ,' 3 ブワッ

( ^ω^)('A`)「って重ッ」

荒巻はみだりに触れられると、身体が膨張する癖がある。

507 ◆oYaYubIEK6:2014/04/30(水) 19:39:20 ID:xWZc7I9M0

熊を素手で倒す彼らの腕力をもってしても、荒巻を持ち上げることはできなかった。
彼らの額に浮かぶ脂汗を、見るに見かねた荒巻は、座敷に向かって

/ ,' 3「仕方ない。孫娘たちが三人ここに宿泊しておる。手伝ってもらおう」

聞くところによれば、荒巻の孫娘は、ふたりとほぼ同年代の三姉妹であるらしい。

少女が三人増えたところで、膨らんだ荒巻を持ち上げることはできないだろうが、
三姉妹という魅力的な響きに、内藤とドクオは期待に胸を膨らませた。

( ^ω^)「こんな子たちだろうかお (*゚ー゚)(#゚;;-゚)(*゚∀゚) 」

('A`)「いいや。こんな子たちだね 川 ゚ -゚)o川*゚ー゚)olw´‐ _‐ノv 」

障子がすすすと静かに開いて、三姉妹の小さな足音が近づいて来る。

508 ◆oYaYubIEK6:2014/04/30(水) 19:39:40 ID:xWZc7I9M0

ふたりが弾かれたようにはっと面を上げると、三姉妹は怪訝そうに

('、`*川「……どちらさまですか?」

川д川「……」

( ^ω^)('A`)「ですよね」

*(‘‘)*「ヘリカルだよー」

( ^ω^)('A`)「ベッキーはかわいい」

*(‘‘)*「ヘリカルだよー」

/ ,' 3「ちょっと持ち上げてくれんかの」

509 ◆oYaYubIEK6:2014/04/30(水) 20:29:58 ID:9791Qsqg0

荒巻は三姉妹に、内藤とドクオのことを、新たな門弟たちだと紹介した。

門弟。弟子という立場に、ふたりは実感的な重みと言い得ぬほどのよろこびを感じる。
三姉妹はそれぞれ好奇の目でふたりを一瞥すると、すぐさま荒巻に視線を戻した。

( ^ω^)川д川*(‘‘)*('A`)('、`*川「うんとこしょ どっこいしょ」

絵面的な美しさは皆無だったが、三姉妹が加勢して、ひとまず荒巻は持ち上がった。
内藤とドクオは成り行きで、土足のまま畳に上がってしまったことに気付いた。
だが荒巻も三姉妹も、それをとがめる様子は微塵もない。

   「おーん。真っ暗ですお?」

部屋は暗闇に包まれていた。足もとの覚束なさを、心配する余裕もないというのに。
向かいで踏ん張るドクオの顔はおろか、五人で持ち上げている荒巻の表情すら見えない。

510 ◆oYaYubIEK6:2014/05/09(金) 20:38:16 ID:akz4eUgI0

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511 ◆oYaYubIEK6:2014/05/09(金) 21:05:35 ID:akz4eUgI0






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          乂   { ,心、 \ {""    r‐‐   ァ  "人{  rく

512 ◆oYaYubIEK6:2014/05/09(金) 21:31:23 ID:akz4eUgI0





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                    ¨” ̄      ̄”¨
             ≫''´                  、    7時をお知らせするっス〜
               ァ'゙       /{   |   } ,   ヾ、
.        , ー=彡イ  .i{    /___乂∧釗   } ‘, り \
        {    人  从   ゞ==ミ`V人ノノノィ=ミ∨八  }
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        {    人  从   ゞ==ミ`V人ノノノィ=ミ∨八  }
          乂   { ,心、 \ {""    r‐‐   ァ  "人{  <

513 ◆oYaYubIEK6:2014/05/16(金) 05:39:59 ID:9v.Y1DH.0

                                   /⌒゙' 、  ァ           .|
                                    人    ) イ            .|
                                    j斗午ミ 、゙´             ....|
                                ー=彡i   r{i_i}iヾ、   ,::::::         ..|
                                  {沁、 _乂__爪{   /:::::::        .....|
                     . : ´         ``  `弌=-r冖^    /::::::::::::rfひ死灼=-  |
              ィ'⌒≫''         \                  .{::::::::::::::`ー::::::::´  ......|
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           ,′   ,′     /  ,′       、     `、                 .|
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            :,        r= i  i   rfチ攷ニ.._     `丶    ′              ...|
            :, i .:   |   |  |   _乂_ ui殍   ,:' r尓                  ...|
           Vi i :.    釗  |     `¨       {__j艾}K 、               ......|
             ソ | i:   \|  釗                ^寸 j }                ..|
            /   | i:i    !  |          /    Ⅳ ,′                .|
               ノ |:i:   ‘   ト、          __     /^ /                .....|
              |:|:i: :! ,心、れ〕h,     ´='’                      ..|
                :|:|:人,  }ノ            ,ィ^  /                  ...|
               丿  个〈}          7fTづ瓜レ   ,′                  .|
                   ,′      /火i   リ   {                    .|
                    / о      ′i丿       ´                   ..|
                 / Ю°      {                             .|
                ,           !                          ......|
              /    、         ∵                          ....|
         -‐‐─く       \_        \                           .|
       イ  ,イ ,ィ゙ , 丶               }艾Z                      ......|
     ,   { r { r' { r { r' > r 、           /艾_7 `' 、                    |
.   /  乂_乂_乂_乂_艾_艾_x_       /艾_7    丶                    |

514 ◆oYaYubIEK6:2014/05/17(土) 23:34:55 ID:6.5/s9rY0

                     . : ´          ``丶
              ィ'⌒≫''         \
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           ,′   ,′     /  ,′       、     `、
.          {     i       .′ .′   ‐‐‐…-ミ `' .、     ゙,
            :,        r= i  i   rfチ攷ニ.._     `丶    ′
            :, i .:   |   |  |   _乂_ ui殍   ,:' r尓
           Vi i :.    釗  |     `¨       {__j艾}K 、
             ソ | i:   \|  釗                ^寸 j }
            /   | i:i    !  |          /    Ⅳ ,′
               ノ |:i:   ‘   ト、          __     /^ /
              |:|:i: :! ,心、れ〕h,     ´='’
                :|:|:人,  }ノ            ,ィ^  /
               丿  个〈}          7fTづ瓜レ   ,′
                   ,′      /火i   リ   {
                    / о      ′i丿       ´
                 / Ю°      {
                ,           !
              /    、         ∵
         -‐‐─く       \_        \
       イ  ,イ ,ィ゙丶              }艾Z
     ,   { r { r' { r { r' > r 、           /艾_7 `' 、
.   /  乂_乂_乂_乂_艾_艾_x_       /艾_7    丶

都村トソン(2ch派生キャラ)

515 ◆oYaYubIEK6:2014/05/17(土) 23:35:56 ID:6.5/s9rY0

                  _」Lユニ=-=ニユZL」_

                    、/\/
                 < ├n_>
                      、V7           _
                       」 L          ニ
                 -=ニ二三三二ニ=-  ,:仁
         `=ニニ='¨” ̄ ̄「 ̄ 「 ̄”¨¬rく二ニ
           Ⅳイ   ≧k::.. ;、   !.斗f≦k  \:【
            ∵’  rf迯芍}:..、 Τ杢ヲト、    Ⅵ
           【     `::::: ´  }  `:::   ´    ,.|
.           ┃       ,.;′ 、        : !
         ♪       ,イ{_ _} \     ┃!
         ┃       【::        、    【ノ
         !       ..、 __    」  }    !
          :       「  こ `¨7  ′  ,:’
          >、      |  〝       ,,彡〔
.           /り\  __人__j!、__,,  づ▽¨h,
      x=ァせニニ二≧=‐─━…━─=≦二ニニ寸戈__,,、
        「み=ニニニニ二三三三二ニニニ  ニニ〉 // \

ダン・ミセリ(野球選手)

516 ◆oYaYubIEK6:2014/08/24(日) 19:08:34 ID:Qp04.hyg0

          _...   -‐…‐-
          ,,´           ``丶、
       ,r' _                   \
    ー=彡 |[                `く  ⌒ヽ
. 〃      ]|[ ノ}} !               丶
. {{  _乂__,.才´ 鄱ト、                 }    .   i
 从      _..从 ≧=‐    }   厶イ}    :_ _人
彡,: `"''ャ-=≦孑ァ氷び対㍉  /ィfび死刈   |
{{/     川1兆  K   ソ }/} ノ戈_j^ツY´ |i |
7     ,′И非  |¨`冖´    ,      ん1|l |
{    {i  jナ]i|   し′   r     ァ      リl ト、
.   _乂  ]l|   ゞ⌒ヽ       ,ィ斧=- リ | `
:       ー=弐___彡′ 个=-    T7火⌒^ 、   } i
{   ー‐‐=ァ'´         i| _ _     |伝れ   ヾ 彡′
ヘ     '     __彡‐=う========く ⌒マ!
  、  _/     /  <´_ _ _               と  Ⅵ
  \7    ,′  ‐―=う 知 っ て い る が  に二 }}
    7    _/      ニつ              `7   八
    {     7    /  お 前 の 態 度 が /  ィ


何か月ぶりにつくったのか
ブーン系色々祭りあったみたいで驚く

517 ◆oYaYubIEK6:2014/08/25(月) 19:25:31 ID:mj9LuBu60
                     |
                     j 斗
               i/ |      /1|
             ィ 坏丐欣 {\{_彡' り |
              Ⅵ 乂゚う     笊芳欣り
                人:x:x:x:   ,  乂゚う'^
                         :x:x:x:      
             込、  ‐  、     
                 个        ィ
                 |   ぅ f爪「  |
                   丿       |\,|

518 ◆oYaYubIEK6:2014/08/25(月) 21:29:47 ID:mj9LuBu60

                        .._
              . : ´           `
              /                、
             ゚    ,                 ゚。
.           〃    /| !   /゛      釗  °
.          {{/     И  /} :        /゚| |   :
.          __j7    丿i/ 人i 、    /1| |   i
      ,:'´ ァ゚     ィ 坏丐㍉ {\{_彡' り |   |
       .  ,     Ⅳ_乂_う     笊芳欣 り i|
.     /   /    }I:x:x:x:x:   ,  乂 う'^ ,゙   i!
.     {/゚       ,ノリ           :x:x:x:x厶ィ゙ У
      .′ ,:'  ,__彡'゙込、  ‐   、   。 _iト
      i〃,:′ / '''¬ァ=个        ィ゚ ー=弐
      |{{/   ,′  .,:': : :|  ぅ f爪「 : : 「   '⌒ヽ
.    j7  {    / : : 丿    -={: : : |        Y

519 ◆oYaYubIEK6:2014/08/26(火) 19:35:29 ID:sKzr6pJk0
                              
                               __ア
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                              ,:'´  ,′ {   
                          /    { i Ⅵィfh、{ ィ笏fhY  
                              φ    乂_,人℃り   ℃り’
                          {{    ,__彡'¨      ´¨
                              弋    ,:'゙込、   _
                               ]i    ,:′ ][)o。,     ィ  
                         r匕  {     Tづ▽¨⌒ヾ{  
                                            
                                           
                       
                                
Z100 X9 Y2

520 ◆oYaYubIEK6:2014/08/26(火) 20:38:40 ID:sKzr6pJk0


                                               
                                        __>''゛     `' 、   
                                        __ア´  ,       ^寸   
                                       _ア゙   /          マ   
                                   __j7 釗 ,′          Ⅵiく[\
                                   ,:'´  ,′{儿 {   {\ {        W
                               /    { i Ⅵィfh、{ ィ笏fhY  
                                   φ    乂_,人℃り   ℃り’
                               {{    ,__彡'¨      ´¨ノイ 
                                   弋     ,:'゙込、   、    ルク
                                    ]i    {i i川[)o。,     ィ 
                              r匕   -=ニ¨   Tづ▽¨⌒ヾ
                            -=ニ¨                      }}
        __,..  ー゚sC─ ‐=ニ¨                             /
       {_/    ♀℃                                ,′
       〈    ,才⌒’                             -=弐___彡イ゙
       个==ァ'゙

521 ◆oYaYubIEK6:2014/08/26(火) 22:01:38 ID:sKzr6pJk0
                                                       
                                                       
                                                 ,ィ    
                                       __>''゛    `' 、 仁 _      
                                        __ア´  ,       ^寸ニニ{     
                                       _ア゙   /          マニニ、_      
                                   __j7 釗 ,′          Ⅵiく¨` 、  
                                   ,:'´  ,′{儿 {   {\ {        W    \
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                                   弋     ,:'゙込、  -     ルク   力 八i      
                                    ]i    {i i川[)o。,     ィ   __,彡イ    
                              r匕   -=ニ¨   Tづ▽¨⌒ヾ        
                            -=ニ¨                     }}        
        __,..  ー゚sC─ ‐=ニ¨                           /         
       {_/    ♀℃                   」ュァ-‐==…==‐-       ,′         
       〈    ,才⌒’                 ¨7         -=弐___彡          
       个==ァ'゙                         {                            
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                                   /             ‘

522 ◆oYaYubIEK6:2014/08/27(水) 19:38:51 ID:FfBvIaac0
                  /i:i:i:i/                           ,ィ
             /i:i:i:i/                __>''゛    `' 、 仁 _
              /i:i:i:i/            ,ィニ二ア´  ,       ^寸ニニ{
.             /i:i:i:i/            ;仁ニア゙    /          マニニ、_
           /i:i:i:i/            {ニニ7 釗 ,′          Ⅵiく¨` 、
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  {_/    ♀℃                   」ュァ-‐==…==‐-      ,√¨~             }
  〈    ,才⌒¨二¨     =ァ‐-=ニ¨    ¨7       -=弐___彡                 '´
  个==ァ'゙               ,′        {           Y ,'         , ''゙
  :i:i:i:/              {         _乂____      ___,.ァ人/ _       __,彡'′,,ノ
  ,:i:i:i/             `           _j7¨~         ̄;′ `¨二¨´     '"´
  :i:i:/                 丶、        ,′          ァ‐-==…==-‐ ´
  :i:/                  `ヽ    .′          !‐-====-‐
                       }     /           :

523同志名無しさん:2014/11/18(火) 09:14:39 ID:slqt/iY60
トソンかわええ

524同志名無しさん:2024/08/16(金) 23:34:34 ID:iBKtFMIQ0

モチーフに対してのえげつない文章力
バーのシーンが雰囲気良過ぎた
過去作知りたい


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