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仮投下スレ

85 ◆m8iVFhkTec:2012/11/04(日) 11:30:36 ID:bmfHlM2Q0
月が頭を抱えていると、コツコツと廊下の方から歩く音が聞こえてきた
丸腰のため相手が殺し合いに乗っていたらアウト。だがファービーがいるためおちおち身を潜める事もかなわない
不注意なことに病室の扉も全開。もはや接触以外に選択肢は残されていなかった。慎重さが足りなかったか…

「あの、すみません…あなたもこんな殺し合いに巻き込まれたんですよね?」
「ナデナデシテー」

相手を刺激しないよう、声量を絞り、なおかついかにも善良そうな口調で話しかける
僕の存在に気づいた相手は足を止め、ゆっくりと振り向いてきた
妙に腹の立つすまし顔に、猫耳の生えた変な人型生物だった

「オー、エクスキューズミー、クールボーイ」

全身から「クールなアメリカ人」みたいな雰囲気を醸しつつ、英語で答えてきた
悪いが発音が完全に日本語だ。日本語使え

「あの、普通に話していただいて大丈夫ですよ」
「ワーオ、リアリ?」
「ナデナデシテー、ナデナデシロヨー」

なんだコイツ…まともに会話する気が無いのか?
いい加減な態度に苛立った月は、自分も英語で答えてみた
「Participant too? I am against killing. If you are not willing,please help me. I'm nervous because I have not a self-defense tool.
(訳:あんたも参加者?僕は殺し合い反対派ね。あんたも乗ってないんならちょっと助けてくんない?護身武器がないから不安なんだわさ。)」
「…見栄張ってごめん、英語出来ないんだ」
「でしょうね…」
「でも、クールだったでしょう?」
「いえ別に…」
「そう…」

月は深くため息をついた。コイツ、こういう状況だと言うのにあまりにも緊張感が無い…
こういうモチベーションの違う相手と会話するとなると少々面倒だな…


彼はダディクールという名前だそうだ。お父さんなのか?
はたしてそれが本当に名前なのかは不明だが、面倒なのでそれで納得することにした

自己紹介が済んだところで、月は本題を切り出す

「支給品が全てハズレだったので、良ければ何か武器になるものを分けていただけませんか?」

ダディクールはうなずくと、デイバックからスタンガンを取り出した
月は礼を言いながら手を伸ばそうとすると、その手を制し首を横に振った
どうやら、何かと交換することが条件のようだ。そんな雰囲気を醸している

「しかし、僕の支給品はこんなのしかありませんが…」
「オロシテ!オロシテ!オロ…オオゥ、オケー」

ファービーとバカに付ける薬を取り出して並べる
zipファイルに関しては譲渡が不可能なので伏せておいた

しばし、ダディクールは二つの支給品を見つめていたが、やがて彼の右手がスッと薬を指差した


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