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仮投下スレ
363
:
◆i7XcZU0oTM
:2013/12/02(月) 23:28:22 ID:cKg5QjWc0
攻撃が少し緩んだ隙を突いて、僕は。
手に持った金属バットを……川越さんの腕を目掛けて、思いっきり振った。
当たった瞬間、まるで、時が止まったかのような感覚がした後に。
言葉にしたくない感覚が、金属バットを通して、手に伝わってきた。
「――――ッッ!!」
当たった部分を押さえ、地面をのたうち回る川越さん。
……攻撃の当たった右腕は、あらぬ方向に曲がっている。
おそらく……骨が折れたか、砕けたかしているだろう。
「……今の内に、逃げましょう!!」
(分かりました!)
とにかく、今は……逃げよう。
無我夢中でT-72神に乗り込んで、僕達はここから逃げ出した……。
◆
「うぐ、ぐぁ……腕、がぁ……」
激しい眩暈で、立ち上がることもできない。
今まで体験した事のない痛みが、川越の痛覚を休み無しに刺激する。
その度に、気絶しそうになるのをグッと堪え、川越はなんとか意識を繋いでいた。
……そうしなければ、何があるか分からない。
それは、川越も重々承知の上だった。
だからこそ、立ち上がって安全な場所へ逃げなければならない。
この状態では、とても"食材"を探しに行ける状況ではない。
――――川越が、常人であったなら。
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