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仮投下スレ

359 ◆i7XcZU0oTM:2013/12/02(月) 23:27:20 ID:cKg5QjWc0


 ――――最初に遭遇した2人組。
 ――――建物で不意打ちしてきた奴。
 ――――自身をとっ捕まえた集団。


 ……どれもこれも、本気でいけば、倒せたかもしれない相手たち。
 だが、そのチャンスを、ことごとく逃してしまった。

「モウチットマジメニヤレヨ、オレ……(もう少し、真剣にならないと……)」

 こんなことでは、とても村を守る戦士にはなれない。
 むしろ、このままでは守られる側になってもおかしくはない。

「……ヤッテヤル、ヤッテヤルゾォ!」









「あなたは……川越さん。まさか、あなたもここに連れてこられていたなんて……」
「ええ、散々ですよ」

 そう言って、川越さんはいつも浮かべている笑顔のまま、肩を竦める。
 ……目が、全く笑っていないように見えるのは僕の気のせいだろうか?
 恐る恐る、僕は川越さんに尋ねた。

「……お一人ですか?」
「ええ……何度か、人に出会ったのですが、同行はしてませんね。……僕の料理の素晴らしさを、
 理解してくれませんでしたから、する必要もないでしょう」

 心底残念そうに語る川越さん。
 ……どこかで、料理をしていたらしい。
 この状況では、確かに分かって貰えないかもしれない。
 ……嫌が応でも人を疑ってしまうような、ここでは……。

「その人達は、今どこに?」
「知りませんよ」

 ……言葉の後に、興味なんかない、と続いてもおかしくない口ぶり。
 僕の知る川越さんは、こんな人だっただろうか?
 それとも、この状況に長く置かれていたせいで、変わってしまったのだろうか……。


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