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仮投下スレ

342 ◆m8iVFhkTec:2013/11/13(水) 22:45:11 ID:bf5RQd8w0
「ははは、はははは、ははははははっ!! どうだ? 何も出来ずに一方的にやられるのは?
 痛いか? 悔しいか? 私が憎いか? ははははははははははははは!!! ざまを見ろ!!」

なんと清々しい感覚だろうか。なんと爽快なのだろうか。
一撃ごとに心に渦巻いていたストレスが発散されていく。
曇天の空に大砲をぶち込んで、風穴を開けて青空を拝むような、そんな感覚だ。

「あはははははははははは!!!」

人間の中にある残虐性、それを解き放つことはこれほど素晴らしいことなのか。
罪悪感や背徳感、報復に対する恐怖が無ければ、こんな面白いものはないだろう。
笑いが止まらない。


その時、クタタンの足の動きが止まる。
彼の足首を、ミルコの手ががっしりと掴んでいた。
そして。

「放しなさ……ぐがああああああああぁぁぁぁぁ!!!」

人間離れした握力によって、足を砕かんと強く握られる。
骨がミシミシと悲鳴を上げる。血液がみるみる鬱血していく。
痛みに顔を歪めながら、クタタンはすぐさま指示を下す。

「ネメア、こいつの腕を切り落とせ!!」

メタルクロー。
ミルコの丸太のように太い腕が容易く引きちぎられる。
噴水のように、大量の血が吹き出して、床をベッタリと染める。

「ひぃいいいぃぃぃ!!」

離れて見ていたウラーは耐え切れず悲鳴を上げる。
白い壁や床を赤黒い液体が染め上げ、鉄臭い空間が出来上がっていた。
スプラッタ映画そのもののような光景が、眼前に広がっているのだ。

ミルコは、息も絶え絶えな様子で口を開いた。

「ウラー……聞け……」

名指しで呼ばれ、ウラーは飛び上がった。
何を言われるのかという恐怖で、ガタガタと体が震えだす。

「――いいか、聞けよ!!!?」
「ひ、はいィッ!!」

突然、病院に響き渡るような力強い怒号が放たれる。


「間違ってもお前は助かっちゃいねぇ、次がお前の番だ!! 肝に銘じろ!!!」


「五月蝿いですよ。病院では静かにするものです」

クタタンは足首を掴んでいた手を引き剥がし、思い切りミルコへと投げつける。
そして平坦な声で指示を下す。

「ネメア、殺しなさい」
「グオオオオォォォォン!!」

咆哮を上げ、ミルコを首筋から噛み千切った。



 ◆



カプセルが開かれ、中から現れたのは禍々しい怪物だった。
獅子のようで悪魔のようで、とにかくおぞましい外見をしていた。
俺もモナーもその場で腰を抜かして、ただ震えていた。
その怪物が俺たちを獲物として見ている、このまま殺されてしまうと思った。

と、その時クタタンはドア越しに囁いた。

『ウラーさん、そのカプセルを私に渡してください。
 その最強の生物を使役出来るのは私だけなのですから。
 この生物、ネメアを使ってあなたを殺し合いから守り抜きます、どうですか?』


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