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仮投下スレ

331 ◆XG.R2oT3cE:2013/08/12(月) 20:18:14 ID:Pd6dF.8.0
先程死んだ二人の代わりになりそうなものは早く見つかった。
百貨店とは別方向に歩いていると、ふらふらとした足取りをした男が前方にいた。
背中には円状の物体がついており、その周りに18個の物体が浮いている。
創作の魔王と呼ばれるハルトシュラーは、その武器が何であるか瞬時に分かった。

(あれは……、エルシャダイのガーレか……使えるな)

近距離では使い物にはならないが、遠距離からなら一方的に相手を痛めつけることができる。
しかも盾としても使用することができる。威力が小さいとはいえ、ここまで魅力的な武器はない。
先程のおっさん二人と同じくらいの年齢だが、それでもあの武器があるだけあの二人のおっさんよりはマシだ。
普通に考えれば分かる弱点に気付かないデブに、愚かにも自らの命を差し出したガリ。
それに比べれば武器を持っている分マシであろう。
もっともハルトシュラーにとっては、それもほんの些細な現象に過ぎないが。
さて、ハルトシュラーは早速ガーレを持つその男を仲間にしようと近づいた。
見たところ彼はとても疲れているようだから、心配そうに声をかけよう。
いたいけな少女を装って、口調にも気をつけて。

「あ、あの……大丈
「……ッ!!」

ヒュン、とハルトシュラーの頬を何かが通り過ぎた。
目には見えなかったが、ガーレの弾を射出したのだろう。
(どうやらハズレを引き当ててしまったらしい……)
ハルトシュラーは心の中で舌打ちをする。

「く、くるなッ! お前も殺し合いに乗っているんだろう!」
「ち、違いますよ! 私が殺し合いなんて……、そんな……」
「嘘つけ! 10代の少女の振りをして、不意をついて俺を殺すつもりだな!? だがそうはいかねえ!」
「……ッ!」

(私の正体を見抜いた!? バカな……)
ハルトシュラーは虚を衝かれた顔をしたが、瞬時に持ち直した。
(いや、ありえないな。初対面だぞ? 分かるはずがあるまい)

「他の人間は騙せても、俺は騙せないぞ!! 分かったらコッチに来んじゃねぇ!! さもなくば殺す!」


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