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仮投下スレ

290 ◆i7XcZU0oTM:2013/07/09(火) 22:32:24 ID:Lxg7rqi60

 適当にリスト内に目を通すスターリン。
 幾つものタイトルが流れて行く中、スターリンの目に留まったのは。

("Southern Cross"……南十字星か。何故このタイトルなのか分からないが、聴いてみるとしよう)

 ――――再生ボタンを押すと、先程の曲とはうってかわって力強い曲調が、スターリンの耳に。
 早口故に、先程の曲と違い歌詞をはっきり聞き取れなかったが……。
 (別段何かを恐れているわけではないが)スターリンの心に"勇ましさ"を注入してくれた。

(たまには、音楽に耳を傾けるのも悪くはない……さて、そろそろ準備も出来た頃であろう)
「孔明、用意は出来たか」
「ええ」

 少し緩んでいたスターリンの目元が、一瞬の内に鋭くなる。
 ――――孔明の力量を……いや、本人なのかどうか、見極めようとしているのだ。

「やる前に、内容を聴かせて貰おうか」
「分かりました。それでは、説明いたします」


 孔明の計画は、こうだ。
 ……まず、眠っているライオンに近づく。もちろん、警戒を怠らずに。
 そして、先程手に入れた"黒の教科書に掲載されている毒物"を使う……。


「……その、"黒の教科書に記載されている毒物"とやらは一体何だ」
「仔細は不明ですが、おそらくこれは、嗅いだ者を気絶させるような効能を持つのではないかと思われます
 ……それで、この薬を用いてライオンを気絶させるのです」
「ふむ……それで、どうする」
「ここに、紐があります。スターリン殿が音楽を聴いている間に、あそこの机より拝借しました。
 これで……手足を縛るのです。目覚めた時には……自分の置かれている状況を見て、
 "力"の差を理解するでしょう」



 ……少しの沈黙の後、スターリンが口を開いた。


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