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仮投下スレ

283 ◆shCEdpbZWw:2013/06/17(月) 23:30:41 ID:3NVYLIzY0
神通力にも制限がかけられていた。
それは強力な力の行使が出来ないというだけのことではなかった。
先刻、竹安に行ったような装備の製作が可能であれば、無尽蔵に兵器を生み出すということに等しい行いである。

しかし、A-10神との戦い、そして今の実験。
これを通じてファヌソは悟る。



"神通力で生み出したものが損傷を受けると、生み出した自分もまたダメージを受ける"



ファヌソの背中を冷や汗が伝う。
なにせ、ロープと磁石が吹き飛んだだけで肩に痛みを覚えるほどだ。
そこでファヌソは嫌な予感を感じ取る。



「……もし、竹安の身に何かあったならばどうなります?
 身を覆う装備の全てが崩されたその時……私の命に保障はあるのでしょうか?」

ここにきて六時間あまり。
ファヌソが初めて焦りの色を前面に見せる。
目の前で燃え上がるA-10神の機体が、その焦りを加速させる。
明日はわが身、これを目の前で見せられているのだ。

「こうしてはいられません……!」

痛む肩を押さえてファヌソが駆け出す。
こうなった以上目的はただ一つ。



「竹安を早く見つけて保護せねば……! 最悪、装備にかけた神通力だけでも解き放ってしまえば私に怖いものなど……!」

並の参加者が自分に襲い掛かってもどうにかできるだけの自身がファヌソにはある。
だが、竹安ならどうかと問われた時に、全幅の信頼を置けるほどではなかった。
今や、ファヌソと竹安は一蓮托生、そんな存在へと自分が誘ってしまったのである。


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