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仮投下スレ
278
:
◆shCEdpbZWw
:2013/06/17(月) 23:17:13 ID:3NVYLIzY0
「ケッ、そんなことをしたところで、キサマの死ぬのがちょっとだけ延びただけだ!!」
それでもA-10神は怯まない、止まらない。
ますます速度を上げ、ファヌソに迫る。
そのファヌソはというと、病院の壁を背負うような格好であった。
「死ねやぁっ!!」
これまでの最高速に達したA-10神の巨躯。
それをファヌソはギリギリまで引き付け……そして再び風の流れに乗って横へと飛び去った。
さながら、猛牛を相手にする闘牛士のごとく、猛るA-10神をあしらってみせる。
もうA-10神は止まらない。
そのまま一直線に病院の壁へと突っ込み……
ドカーン!
轟音を上げて病院の壁の一部が崩れた。
コンクリートの破片が、ガラスの破片も交えて辺りに飛び散る。
それを冷静にファヌソは避けていった。
「やれやれ、まったくたいしたじゃじゃ馬です。これで少しは大人しくなってくれれば……」
呆れた笑いを浮かべながら、ファヌソがゆっくりとA-10神へと歩み寄ろうとしたその時だった。
「逃がさねえぞ、このオカマ野郎がっ!!!」
声とともに沈黙したはずのA-10神の機体が動き始める。
周りの壁が崩れるのもお構いなしに、その期待をぐるん、と一回転させて再びファヌソと正対する。
「!?」
さすがのファヌソも驚愕の表情へと変わる。
なにせ、目の前のA-10神の機体は、ぶつけた所の塗装があちこち剥がれていたり、少し凹んでいるとはいえ、普通に動いているのだ。
どうしてか意思の疎通が図れるとはいえ、ここまで目の前の戦闘機をただの戦闘機としてしか見ていなかったからだ。
コンクリートの壁に突っ込みさえすれば機能を停止させる、そこで神通力をもってして自らの忠実な僕へと変える。
その手はずだったところで、わずかに計画に狂いが生じる……そこでファヌソの顔に一筋の汗が伝う。
「テメエも、さっきのクソ野郎もそうだ!! ちょこまかと逃げることだけは出来るようだがな……」
「さっきのクソ野郎?」
ファヌソが聞き返すと、A-10神は矢継ぎ早に言葉を返す。
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