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仮投下スレ
251
:
◆shCEdpbZWw
:2013/05/21(火) 11:19:56 ID:eKluyms.0
「ボクにも……出来るのかな?」
「アンタ一人じゃ無理よ……だからこう考えなさい」
そこまで言った鬼女が、初めてその口元にうっすらと微笑を浮かべた。
「"みんなで"やれば、何でも出来るって」
すると、鬼女の勢いに乗せられたかのように、今度はこれまで沈黙を守っていた鬼子が一歩前に進み出た。
「クラウドさん……もう忘れちゃったかもしれませんがもう一度言わせてくださいね」
そして自分の手をそっとクラウドさんの手と重ねた。
「私も協力出来ることがあれば協力します……だから、一緒に頑張りましょう……ね?」
そう言って重ねた手をギュッと握りしめた。
クラウドさんは思わず赤面すると同時に、コクリと頷くことしか出来なかった。
そんな二人の様子を見て、やれやれと言わんばかりに鬼女は小さくため息をついた。
「ありがとね、鬼子ちゃん……途中で止められたらどうしよう、って思ってたわよ」
「私も鬼女さんの文字通り鬼気迫る態度にはビックリしちゃいましたけど……」
すると、鬼子は鬼女に顔を向けて柔和な笑顔を見せた。
「別に鬼女さんはクラウドさんのことをただ単に責めてたわけじゃないってことは……なんとなく分かりましたから」
「……へぇ」
思わず鬼女が感心したような表情を見せる。
「鬼女さんと会ってからまだそんなに経ってませんけど……そんなことする人じゃないってことはなんとなく分かります。
人の心に棲む鬼と対峙してきた私には、それがなんとなく分かるんです」
「さっきは、鬼気迫るって言ってたじゃない」
「人は時に、心を鬼にしてでも事を為さねばなりませんから……それが今だった、というだけのことですよ」
「鬼子ちゃんには敵わないや」
そう言って二人は思わず笑い合った。
つられるようにして、クラウドさんもまた涙の跡の残る顔にうっすらと笑顔を浮かべたのだった。
未だに涙で滲むその瞳に、新しい光が微かに灯った、そんな瞬間だった。
* * *
「……それにしても本当にふざけてるわね」
PDAを手に鬼女が吐き捨てた。
画面には定時カキコの情報が映し出されている。
この六時間で脱落……即ち命を落とした参加者十五人の名前が煌々と映し出されている。
だが、その名前のどれもが凡そ人の名前とは思えないものばかりだったのだから。
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