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仮投下スレ

201 ◆shCEdpbZWw:2013/03/11(月) 10:54:32 ID:Y9OHWRk60
          ホーリーナイト
「ですが、君が『聖なる騎士』の名に違わぬ気骨を持っているのでしたらこれだけは聞いてください!」

俺は動かそうとした足を再び止めた。

「私たちは12時までにテレビを使ってこの殺し合いを停めるよう呼びかけるつもりです!
 その際に力を結集する為にここ、森林公園に時間を決めて集うことも併せて呼びかけます!」

そこまで言われれば、その後に何が続くかぐらいは俺でも読めた。

「君のやらなければならないことが済んでからでも構いません……!
 その力をどうか私たちにも貸してほしいのです!」





   ∧∧
   /⌒ヽ)  「……勝手にしやがれ」
  i三 ∪
 ¬三 |
  (/~∪
  三三
 三三





そう吐き捨て、俺は森林公園を後にした。





 *      *      *





再びいわっちに抱きかかえられたしぃは、しばらくの間泣き続けた。
大好きなギコが助かったのは嬉しかった……が、その後に自分を拒絶するかのような言葉を浴びせられたことがこの上ないショックだったのだ。

「ドウシテ、ドウシテ……?」

泣きじゃくるしぃを抱え、いわっちはただ優しくその頭をポン、ポンと撫で続けていた。

「……しぃさん」
「……ナァニ?」

依然としてしゃくりあげながら、しぃがいわっちを見上げる。

「……パラレル・ワールドという言葉をご存知ですか?」
「……」

知らない、という言葉の代わりに、しぃはただ黙って首を横に振った。
そうですか、と一つ呟いたいわっちが言葉を並べる。

「簡単に言ってしまえば、色んな世界が同時に存在している、ということでしょうか。
 たとえば、恐竜という動物はこの世から滅んでしまいましたが、どこかに恐竜が今でも覇権を握っている世界があるかもしれない。
 あるいは、私のような人間ではなく、別の生物がこうして文明を築き上げている世界があるかもしれない。
 もっと単純に言えば、私が今ここでコインを投げたとして表が出た時の世界と、裏が出た時の世界が別々に存在するかもしれない、ということです」
「……どういうこと?」

少しばかり落ち着いたしぃが、いわっちに尋ねる。


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