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仮投下スレ

169 ◆m8iVFhkTec:2013/01/13(日) 21:53:17 ID:mDpuemQE0
「もっと大人しく協力してくれれば良かったのです」

そう言ってクタタンはギコ猫の頭を鷲掴みにする
ネメアは掴まれたギコ猫を見て、息を荒くしていた
まるで、飼い主から餌を与えられるのを待つ動物のようだった

「は、放せっ…!やめ…ろ…!」
「弱肉強食。君ならそれはよくわかっているでしょ。黒猫君?」

嘘だろ…? …心が絶望に染まり、ギコの意識は遠くへ落ちていった…

そしてクタタンは、ボロボロの黒猫をそのままネメアへと放り投げる














「待ちなさい!!」

公園内に響く第三者の声
ギコ猫を投げようとした腕がピタリと止まった

その声の主を、クタタンはよく知っている
彼と同じ、ゲームを作る同業者であり、最大の競合者…

「おや、これはどうも、いわっちさんじゃないですか。あなたも殺し合いに巻き込まれていたとは…」
「ええ、クタタンさん。本当に奇遇なものです…。それよりまず、その猫を放しなさい」

いわっちの手には街灯の光を反射し、黒光りする大きな銃が握られていた
その銃口はクタタンの方へ向けられている

「その猫はこちらのしぃさんのお友達です。ここであなたに殺させるわけにはいきません
 もし、放さないのであればこの散弾銃の引き金を引かせていただきます」
「わたしはあくまでゲームのルールに乗っ取っているだけです
 あなたにわたしを止める権利はありませんよ?」
「放しなさい」

いわっちは静かに、それでいて突き付けるように言った

今、クタタンの命は握られている状態だ
散弾銃…いくらいわっちが素人といえども、約15mの距離から散開発射される銃弾を外すことはないだろう
ネメアに命令を下す時間もない。いわっちの指示に従わなければ、ヘタをすればここでゲームオーバー
フッ、と鼻で笑い、クタタンはギコ猫を持つ手を緩め、地面に置く

「ネメアをボールに戻してください。そうすればあなたを見逃します」

クタタンは無表情でその指示に従った
散弾銃は向けられたままだ
クタタンは両手を挙げた状態で、いわっちに言った

「…いわっちさん、わたしと手を組む気はありませんか?
 あなたが協力してくれれば、きっと全てうまくいくと思うんですがね」
「お断りします」

いわっちは言い切った

「…どうせ、そう答えると思ってましたよ」

やれやれ、という調子でため息をつくと、クタタンはそのまま立ち去った


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