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仮投下スレ

167 ◆m8iVFhkTec:2013/01/13(日) 21:52:21 ID:mDpuemQE0
「我々が、この殺し合いに参加する意義について考えました」

さらに続きを語る

「自分が生き残りたいがため、または自分の『願いを叶える』報酬を得るため…
 そんなくだらないことで唯一無二の大切な命を奪い合うなんて間違っている…
 あなたもそうは思いませんか?」
「ま、まぁな…」

ギコは小声で答える

「私利私欲のために何人も人を殺して、願いを叶えてもらう…バカバカしい事だ
 私たちは協力するべきなのです。ひろゆきから与えられた支給品の力を有効に活用せねばならない」
「…それはつまり、参加者で一致団結して、ひろゆきをぶっ殺そうぜ!ってことか」

   √ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
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|   / ',. へ 二二,.へ |
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(6    |l`'ー=ニ=-イ|  |
|     ヾr‐-r‐-、ソ  :|
|       `ニニ´    |
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´ ̄\ ̄\ ◇、/ ̄|\

男はそれを聞き、はっはっは、と乾いた声で笑った
水をまた一口飲む。それをデイバックに仕舞い、今度は白っぽい棒のようなものを取り出した

「それはステレオタイプの考え方です。まずはこれを見てくださいよ、私に支給されたちくわを。
 材質、形状、中身、何を取っても完璧にちくわです。…しかし」
「ちくわ大明神」
「言葉を語るんです。なんの変鉄もない食材が、我々の日常に『驚き』と『笑い』というファクターを投げ入れる…
 これはある意味では、エンターテイメントを突き詰めた究極のカタチ、技術の結晶だとは思いませんか?」

ギコ猫はこの時、「何言ってるんだ」と思った
というか、さっきの変な声の正体はそれか
そりゃあ、ちくわに言葉を喋らせる技術はすごいかもしれないが、それが今の話と何の関係があるのか?

すると男は手に持っていたボールを後ろに放り投げた

「そして…」

ポンッ!っと子気味のよい音を立てて球体…もといカプセルが口を開いた


「グオオオオォォォォン!!」


赤い光と共に黒い影が飛び出し、その力強い咆哮が公園の中に響き渡る

「この禍々しい生き物の姿を見てください。最も洗練された、美しい姿だとは思いませんか? でもこれ、実は造られた生き物なんだよね
 ひろゆきにはこんな『力の結晶』と呼べる生き物を作り出し、それをコンパクトに持ち運ぶ技術を持っているのです」

徐々に男の口調に熱がこもっていた
ギコ猫はおそるおそる、茂みの葉と葉の隙間からその生き物の姿を見る

街灯の光をバックに見えるその生き物は、ただの獣ではなく、『悪魔』…そう形容するのがふさわしい姿をしていた
虚無を思わせるような漆黒の体毛は、ソレが日の当たる世界から来たものではないと一目で理解出来るだろう
鼻先から闇空へと真っ直ぐに伸びるツノは血のように赤く、闇に溶け込む体から一際目立っていた
鋭く、鈍く輝くキバと強靭なアゴはまさに『捕食者』と冠するのに恥じないものだった
これを『洗練された美しい姿』だと? おかしい。この男の言ってることはさっきからおかしい…!

「ひろゆきには世界を動かすだけの技術を持っている。そして彼は言った。『我々の願いを叶える』と
 ならば私はその力を使って、世界をより美しいものへ創り上げて見せましょう!
 あなたも私の考えに賛同するのであれば、私にその命を預けなさい!!」
「…それは要は、てめぇの優勝のために死ねと言っているのか!?」


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